キャンペーン情報

8月イベント『フェスタ・ラ・ジェンマ』
9月イベント『消えた月光』
関連エピソード情報



女性向け 8月イベント対象エピソード参加者一覧

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神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]リチェルカーレ [精霊]シリウス
[神人]ニーナ・ルアルディ [精霊]グレン・カーヴェル
[神人]かのん [精霊]天藍
[神人]和泉 羽海 [精霊]セララ
[神人]アンジェローゼ [精霊]エー

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]月野 輝 [精霊]アルベルト
[神人]ハロルド [精霊]ディエゴ・ルナ・クィンテロ
[神人]レベッカ・ヴェスター [精霊]トレイス・エッカート
[神人]神祈 無色 [精霊]ミリュウ
[神人]八神 伊万里 [精霊]蒼龍・シンフェーア

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]ニーナ・ルアルディ [精霊]グレン・カーヴェル
[神人]夢路 希望 [精霊]スノー・ラビット
[神人]ひろの [精霊]ルシエロ=ザガン
[神人]オデット・リーベンス [精霊]テオ・シャンテ
[神人]シャルティ [精霊]グルナ・カリエンテ

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]手屋 笹 [精霊]カガヤ・アクショア
[神人]アマリリス [精霊]ヴェルナー
[神人]瀬谷 瑞希 [精霊]フェルン・ミュラー
[神人]ナナホシ・トウ [精霊]トフタ・サンシ
[神人]かのん [精霊]朽葉

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]ハロルド [精霊]ディエゴ・ルナ・クィンテロ
[神人]水田 茉莉花 [精霊]八月一日 智
[神人]桜倉 歌菜 [精霊]月成 羽純
[神人]オデット・リーベンス [精霊]テオ・シャンテ
[神人]かのん [精霊]朽葉

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]淡島 咲 [精霊]ドラグ・ロウ
[神人]向坂 咲裟 [精霊]カルラス・エスクリヴァ
[神人]紫月 彩夢 [精霊]神崎 深珠
[神人]アイリス・ケリー [精霊]エリアス
[神人]杠 千鶴 [精霊]縁

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]マリーゴールド=エンデ [精霊]サフラン=アンファング
[神人]月野 輝 [精霊]アルベルト
[神人]アメリア・ジョーンズ [精霊]ユークレース
[神人]瀬谷 瑞希 [精霊]フェルン・ミュラー
[神人]御神 聖 [精霊]桂城 大樹

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]月野 輝 [精霊]アルベルト
[神人]かのん [精霊]天藍
[神人]アマリリス [精霊]ヴェルナー
[神人]豊村 刹那 [精霊]逆月
[神人]ニーナ・ルアルディ [精霊]カイ・ラドフォード

神人精霊 神人精霊
[神人]フィーリア・セオフィラス [精霊]ジュスト・レヴィン
[神人]瀬谷 瑞希 [精霊]フェルン・ミュラー

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]ミサ・フルール [精霊]エミリオ・シュトルツ
[神人]油屋。 [精霊]サマエル
[神人]手屋 笹 [精霊]カガヤ・アクショア
[神人]ハロルド [精霊]ディエゴ・ルナ・クィンテロ
[神人]リオ・クライン [精霊]アモン・イシュタール

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]篠宮潤 [精霊]ヒュリアス
[神人]リーヴェ・アレクシア [精霊]銀雪・レクアイア
[神人]ひろの [精霊]ルシエロ=ザガン
[神人]アイリス・ケリー [精霊]ラルク・ラエビガータ
[神人]エリザベータ [精霊]時折絃二郎

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]鞘奈 [精霊]ミラドアルド
[神人]ハロルド [精霊]ディエゴ・ルナ・クィンテロ
[神人]エリー・アッシェン [精霊]ラダ・ブッチャー
[神人]ルン [精霊]テヤン
[神人]紫月 彩夢 [精霊]神崎 深珠

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]ニーナ・ルアルディ [精霊]グレン・カーヴェル
[神人]かのん [精霊]天藍
[神人]出石 香奈 [精霊]レムレース・エーヴィヒカイト
[神人]桜倉 歌菜 [精霊]月成 羽純
[神人]瀬谷 瑞希 [精霊]フェルン・ミュラー

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]淡島 咲 [精霊]イヴェリア・ルーツ
[神人]篠宮潤 [精霊]ヒュリアス
[神人]ハロルド [精霊]ディエゴ・ルナ・クィンテロ
[神人]菫 離々 [精霊]蓮
[神人]真衣 [精霊]ベルンハルト

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]八神 伊万里 [精霊]アスカ・ベルウィレッジ
[神人]ひろの [精霊]ルシエロ=ザガン
[神人]アマリリス [精霊]ヴェルナー
[神人]アイリス・ケリー [精霊]ラルク・ラエビガータ

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]夢路 希望 [精霊]スノー・ラビット
[神人]アマリリス [精霊]ヴェルナー
[神人]紫月 彩夢 [精霊]神崎 深珠
[神人]シャルティ [精霊]リウ グオリャン

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女性向け 9月イベント対象エピソード参加者一覧

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神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]月野 輝 [精霊]アルベルト
[神人]手屋 笹 [精霊]カガヤ・アクショア
[神人]ユズリア・アーチェイド [精霊]ハルロオ・サラーム
[神人]リーヴェ・アレクシア [精霊]銀雪・レクアイア
[神人]ひろの [精霊]ルシエロ=ザガン

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]ニーナ・ルアルディ [精霊]グレン・カーヴェル
[神人]かのん [精霊]天藍
[神人]水田 茉莉花 [精霊]八月一日 智
[神人]桜倉 歌菜 [精霊]月成 羽純
[神人]瀬谷 瑞希 [精霊]フェルン・ミュラー

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]ミサ・フルール [精霊]エミリオ・シュトルツ
[神人]かのん [精霊]天藍
[神人]ハロルド [精霊]ディエゴ・ルナ・クィンテロ
[神人]菫 離々 [精霊]蓮
[神人]瀬谷 瑞希 [精霊]フェルン・ミュラー

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]ハロルド [精霊]ディエゴ・ルナ・クィンテロ
[神人]リーヴェ・アレクシア [精霊]銀雪・レクアイア
[神人]豊村 刹那 [精霊]逆月
[神人]神祈 無色 [精霊]ミリュウ
[神人]八神 伊万里 [精霊]蒼龍・シンフェーア

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]篠宮潤 [精霊]ヒュリアス
[神人]月野 輝 [精霊]アルベルト
[神人]リーヴェ・アレクシア [精霊]銀雪・レクアイア
[神人]水田 茉莉花 [精霊]八月一日 智
[神人]かのん [精霊]朽葉

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]ひろの [精霊]ルシエロ=ザガン
[神人]桜倉 歌菜 [精霊]月成 羽純
[神人]瀬谷 瑞希 [精霊]フェルン・ミュラー
[神人]紫月 彩夢 [精霊]神崎 深珠
[神人]エリー・アッシェン [精霊]モル・グルーミー

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]手屋 笹 [精霊]カガヤ・アクショア
[神人]かのん [精霊]天藍
[神人]桜倉 歌菜 [精霊]月成 羽純
[神人]シャルティ [精霊]グルナ・カリエンテ
[神人]御神 聖 [精霊]桂城 大樹

神人精霊 神人精霊 神人精霊 神人精霊
[神人]月野 輝 [精霊]アルベルト
[神人]ミオン・キャロル [精霊]アルヴィン・ブラッドロー
[神人]アマリリス [精霊]ヴェルナー
[神人]瀬谷 瑞希 [精霊]フェルン・ミュラー

神人精霊 神人精霊
[神人]クロス [精霊]オルクス
[神人]菫 離々 [精霊]蓮

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女性向けエピローグ


●動き始めた巨人

 集まったウィンクルム達を前にして、立体モニターの中でN2-Mがくるりと身を翻す。
 すると、ぶんっ、と音を立て、マシナリーファンタジアの立体地図が浮かび上がる。
「オーガノ反応ガ無クナッタ事ヲ確認シマシタ」
 N2-Mの言葉に胸を撫で下ろすウィンクルム達。
 しかし、続けてN2-Mは未だ残っていたオーガ達が『撤退』したのだと告げた。
 その様子が何やら変だったらしい。
「月幸石の数はどうなんだ?」
「充分デス。瘴気ヲハライキレルデショウ」
「なら急いだ方が良さそうですね」
 頷き合うウィンクルム達。
 N2-Mが月幸石の投入ポイントを立体地図上で示す。赤く点滅するポイントは入口からそう遠くは無い。
 ウィンクルム達が動き始めようとした途端――ズシンッ!
 床が大きく揺れ、全員がバランスを崩し、たたらを踏む。
 けたたましく鳴る警報音。揺れは収まらないどころか激しさを増していく。
 その最中、N2-Mの声が大音量で響く。
「ナミーカガ動イテイマス!」

 その様子はタブロスからも見えた。
 ゆっくりと腕を振り上げたかと思うと、大きく地面へ打ち付ける。
 何度も何度も繰り返されるその行為はタブロスをも揺らす。
 それだけでも街が恐怖に満ちるというのに、立ち上がった巨体は歩きだす。
 ――タブロスを目指して。



●駆け抜けるウィンクルム

「こっちは駄目だ。そっちはどうだ?」
「駄目だね。天井が落ちてる」
 月幸石の投入ポイントへの最短ルートはナミーカが暴れたことにより塞がれてしまっていた。
 セレネイカ遺跡の最も重要な『月の力を受け取る』機能にこそ影響は無かったものの、一時的にN2-Mが遺跡内部を把握出来なくなってしまったのだ。
 その為、ウィンクルム達は本来の地図を頼りに、手探りに近い状態で先を急ぐ。
 今も天藍とかのん、御神 聖と御神 勇だけでなく、数組のウィンクルムがそれぞれ別の道を探っている。
「こちらは何とか通れるかもしれません」
 手屋 笹が示した道も、やはり天井が崩れ、パイプなどが散らばっている。
 しかし、取り除きながら進むことは出来そうだ。
 今もカガヤが様子を見ながら瓦礫を退かしている。
「アル、私達も」
「ああ」
 月野 輝とアルベルト、戦闘に備えた者達が手伝いに入る中、あえてユズリア・アーチェイドとハルロオ・サラームは月幸石を抱えた者達の側に控えた。
 ともすれば再び起こるやもしれない崩落に備えてのことだ。
 月幸石が詰まった容器を抱えるミオン・キャロルとアヴィン・ブラッドローも用心深く周囲を警戒している。
 八神 伊万里と蒼龍・シンフェーアは月幸石の容器を足下に置き、描き写しておいた地図と現在地、この道を進めばどうなるかなどを確認している。
「どうにかいけそうです」
 ハロルドが声をかけると、朽葉ら月幸石を抱えた者達も動き始める。
 ディエゴ・ルナ・クィンテロが先導し、通じた先で瀬谷 瑞希とフェルン・ミュラーが手助けする。
 月幸石の入った容器は大きく、狭い道では思うように動けない。
 神祈 無色とミリュウも瑞希達の手を借り、どうにか天井が崩れていた場所から抜け出す。
 菫 離々と蓮は既に次に使えそうなルートを探っている。
 ちら、とアマリリスが天井を見上げたことにヴェルナーは気付いた。
 ナミーカを気にしているのだろう。
 遺跡の中ではナミーカの様子は分からない。間に合うかどうかも、分からない。
 ただ急ぐだけという選択肢しか、ウィンクルム達は持ち合わせていなかった。


「オマケも立派な玩具になったこと。どこかの役立たずとは大違いね」
 赤い唇が淫靡に歪む。
 背後で下僕が縮こまる気配がした。
 一瞥するも、それ以上気にかける時間すら勿体無い。
 女は再びナミーカへと意識を向けた。


「あった……!」
「アレだな」
 ひろのが指差した先でパイプが収束しているのが見える。
 ルシエロは一度周囲を見渡し、異常が無い事を確認してから引き返す。
 意図を察したエリー・アッシェンとモル・グルーミーが容器をルシエロに預ける。
「お願いします」
「いっくよー! ヒャッハー!」
 ラダ・ブッチャーがルシエロと共に駆け出す。
 その間にシャルティとグルナ・カリエンテは先行し、N2-Mに教わった通りの手順を踏む。
 開いた投入口の両脇に桜倉 歌菜と月成 羽純が控える。
「手伝う!」
 紫月 彩夢と神崎 深珠は届いた容器を開封し、二人へ手渡していく。
 次々と投下される月幸石。
 オルクスは容器を抱えた神人からそれを受け取りながらも、ちらと周囲へ視線を向ける。
 瘴気がそこかしこに見える。
「ナミーカに瘴気が行き渡ったんだろうか」
「多分っ、ねっ!」
 クロスの呟きに同意しながらも、水田 茉莉花は邪魔にならないように空いた容器を退かしている。
 八つ当たりじみているように感じたのはパートナーである八月一日 智だけではなかったが。
 手近にある容器を確認したミサ・フルールが、エミリオ・シュトルツに合図をした。
「こっちは終わった。そっちは!?」
「これで最後だよ」
 銀雪・レクアイアが、最後の月幸石を運んでくる。
 その後ろを走っていたリーヴェ・アレクシアからヒュリアスが容器を受け取り、駆ける。
 しかし、投入口の近くにいる篠宮潤が気付いた。
「瘴気、が……!」
 間違いなく、さっきよりも正気が濃くなっている。
 グレン・カーヴェルは苛立たしげに舌打ちを一つし、パートナーの名を呼ぶ。
「ニーナ!」
「はいっ!」
 ニーナ・ルアルディが操作盤を叩くと、閉じられる投入口。
 足の裏から伝わる振動。
 間に合え。一瞬の間に豊村 刹那が胸の内で何度も同じ言葉を繰り返す。
 ふいに、空気が軽くなったのを全員が感じた時――逆月が呟いた。
「来た」



●止まる番人

 ナミーカが初めて姿を見せたその日から、タブロスでは万が一に備え避難の用意をしていた。
 その甲斐あって、市内の人影はごく僅か。軍人やA.R.O.A.の職員やテンコだけだ。
 人的被害は避けられる。けれど――
「ああっ……!」
 ナミーカの様子を窺う職員の口から悲痛な声が漏れる。
 ナミーカが駄々を捏ねる子供のように、地面に足を叩きつける。
 そこには小さな村があったのだ。
 皆逃げた後だろうが、辛い。
 最初は人形のように小さく見えたナミーカも、今では目と鼻の先。
 あと数分もしないうちにタブロスへ辿り着くだろう。
 職員も軍人に促され、とうとうタブロスを離れるべく動き始めた時――重々しい風斬音がした。
 職員がバッと振り返ると同時に衝撃が起こる。
 煙が立ち、詳しいことは分からないが、ナミーカが何かを投げつけてきたということだけは間違いない。
「まさか……!」
 ナミーカとタブロスの間はもはや、数百メートルしかない。
 そんな中でナミーカが二投目を構えた。
 ナミーカと比べれば小さな石。けれど、実際は大岩だ。
 あんなものが投げられればひとたまりも無い。タブロスに残った者達の顔から、一斉に血の気が引く。
 ナミーカが大きく振りかぶった。
「伏せろ!」
 その声に従い、全員が身を伏せる。
 ――しかし、何秒たっても、何十秒たっても予想していた衝撃がこない。
 恐る恐る顔を上げれば、ナミーカは先の姿勢のまま。
 いや、ぐらぐらと揺れ……そのまま地響きと共に大地へと崩れ落ちていった。


 ナミーカがタブロスの手前で止まったと聞いたウィンクルム達は胸を撫で下ろした。
 遺跡の中からではどうなったかは分からず、N2-Mに聞くしかなかったのだ。
 とはいえ、いち早く自分の目で確認したいところだ。
 すぐにでも帰ろうとするウィンクルム達だったが――
「謎ノゲートノ出現ヲ確認シマシタ」
 マシナリーファンタジアの一角にゲートが出現したのだというが、セレネイカ遺跡の管理システムであるN2-Mにも何かは分からないらしい。
 白猫のようなアバターのN2-Mが、立体モニターの上で首を傾げている。
「この遺跡の全部を把握しているんじゃなかったのか?」
「ソウデス。デスガ、コノゲートノ知識及ビ管理権ハ私ニハ有リマセン」
 しかし、このゲートの出現により遺跡に異常が出たわけでは無いらしい。
 ウィンクルム達はとりあえず、この情報と共にタブロスへ帰還した。

 数日後。
 セレネイカ遺跡の管理と維持はA.R.O.A.に委ねられることが決定した。
 A.R.O.A.は、オーガが遺跡を稼動した日から、今までとは違うエネルギーがウィンクルム達に注がれているのを確認していた。
 そのエネルギーと遺跡には必ず関係があるとして、出現したゲートを含め、このエネルギーの正体を調査していくことになった。
 そして、それからさらに数日後。
 テンコがA.R.O.A.を訪れた。
「皆の衆、ご苦労じゃった」
 今日も女神達の遣いとしてやってきたのだと言う。
「セレネイカ遺跡が正式に稼動したのでな。フィフス様の月の加護がウィンクルムに行き渡るようになると、ムスビヨミ様が仰ったのじゃ」
 どういう形になるかまでは聞いていないらしい。
 ぱたり、テンコが尾を一振りした。
「皆の衆も気付いておるかもしれんが、あれ以来、月の輝きが増したようじゃ」


●ショコランドにて

 バレンタイン城のテラスからヘイドリックは夜空を見上げていた。
 フェスタ・ラ・ジェンマの終了と同時に姿を消していた月が帰ってきてから数日経つが、以前よりも強く輝いているように見える。
「ヘイドリック?」
「こんなところでどうしたんだ。明日の朝に大学へ戻るんだろ?」
「月の光が強くなったと思って」
 ああ、そういうことか。アーサー、ジャックの二人も感じていたらしい。
 二人もテラスに出て、夜空を見上げる。
「いい祭になったからね。ジェンマ様からのご褒美なのかもしれない」


●ルーメンにて

「収穫は今年も滞りなくはかどっています」
「ああ、皆もフェスタ・ラ・ジェンマの盛り上がりから気合が入ってたぜ!」
 ロップとアーテルは月の神・フィフスの元に今年の収穫状況の報告にやってきていた。
『そうか、それはなによりだ……ふふ』
 フィフスは微かに笑い声をもらす。
「フィフス様、どうされましたか?」
『お前達が楽しそうでつい嬉しくてな。これも女神ジェンマの力か、とな』
 指摘を受けてアーテルは照れ隠しに視線を逸らして頬を掻き、ロップも嬉しそうに笑顔を浮かべる。
 フィフスは二人の照れくさそうな様子に、満足げに目を伏せた。
(執筆:木乃GM


●紅月ノ神社にて

 祭の余韻が薄れ始めている紅月ノ神社から月を見上げたテンコは、どこか嬉しい気持ちになるの自覚した。
 不穏な話が幾つもあって、気が気でない時間も短くは無かったが、ウィンクルムの頼もしい姿や幸せそうな姿がそれを緩和させていた。
 それに、なにより。
「テンコ様、フェスタ・ラ・ジェンマにおいての当神社での収益などが纏まり……」
「青雪、青雪!」
「はい?」
 大きな祭の後片付けに勤しんでいた青雪を手招き、テンコは頭上の月を指さした。
「今日は、何だか月が綺麗だと思わぬか」
 まるで女神様が喜んでおられるようだと笑ったテンコに倣い、青雪もまた、月を見上げる。
 今宵の月は、確かに、いつもより一層美しかった。
(執筆:錘里GM


●???

 苛立ちを隠そうともせず、女はしなやかな腕を振るう。
 それだけでバンッ、と積み上げられた本と共に下僕――ダークニスが吹き飛んだ。
 女はつかつかと歩み寄り、そのままダークニスの顔を蹴り飛ばす。
「うっ……がっ……」
 蹴られた頬を押さえ、起き上がろうとするダークニスの頭だが、圧倒的な力で上から抑え込まれた。
 顔が床に押し付けられる。
 自分の頭の上に何があるのか、ダークニスは経験則から知っている。
「一ヶ月」
 凍てついた声音と共に、女はぐりと足の裏に力を込める。
 苦しいからか、この下僕は僅かながら起き上がろうとしている。
 それが女の苛立ちを煽る。
「一ヶ月分は、月の力を得た。成果としては悪くないわね」
 けれど、遺跡は奪われ、玩具も壊れた。
 面白いはずが無い。
 女は足を退かすと、再びダークニスを蹴りつけた。
 ぴくぴくと動きはするものの、もはや苦悶の声すら上げられないらしい。
 女は鼻を鳴らし、つかつかと、館の奥へと消えていった。


(エピローグ執筆:こーやGM




今回のウィンクルム達の活躍によって全ての神人が新スキルを習得しました!

サクリファイス
【サクリファイス】セレネイカ遺跡の稼動で受け取った月の加護により使えるようになったスキル。
自分のパートナーに抱きつき、インスパイアスペルを唱えると発動する。
現在の神人と精霊が受けているダメージ値を二人が受けている総ダメージを2で割った値にする。


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