地下迷宮のローレライ(キユキ マスター) 【難易度:普通】

プロローグ

●悲劇
 ざぁざあ。
 勢いよく流れる水の音。
「ああ、ここだ」
 ヘルメットライトで上を照らした男が、手元の地図を見て頷く。彼は上下水道整備局の人間だった。
 壁は所々剥がれた石造り、常に籠る湿気でねちゃりと濡れている。換気される方向のない空間で、水煙が渦を巻いていた。
「おーい、苔むしてるかもしれねーぞ。気を付けろ!」
「了解だ」
 彼が声を投げた相手もまた同僚で、同じ水道整備局の職員。
 滑り止めの付いた手袋と長靴と言えど、油断は出来ない。彼は少し離れた壁に取り付けてある梯子へ、慎重に上る。
「よっ、と」
 天井と壁の境を走るのは、水道管。梯子を上った彼が手を伸ばしたのは、分岐直後の位置にある止水弁。これを調節し、水の流れをコントロールする。
「完了だ」
「よし」
 この水道管は比較的新しいタイプで、この地下道に元から埋設されていたものではない。元から在ったのは、横手を流れるこの水路の方。

 ♪Lu Lu La……

 妙なものが耳を掠め、下で作業を確認していた職員は己の背後を振り返った。
「おーい、どうした? こっちは水量計の修理終わったぞ」
 梯子の上から声が降りてくるが、彼は古けれど人工的に造られたことが分かる水路の先、トンネルの奥を見つめる。
「なあ、今歌が聴こえなかったか?」
「歌?」

 ♪Lu Lu La……

「!」
 作業を終え降りてきた職員と2人、ギョッと顔を見合わせた。
「誰か…人がいるのか?」
「そんな馬鹿な…」
 あり得ない話では、ない。浮浪者が塒にしていたり、かくれんぼで迷い込んだ子どもが戻ってこないという話も、無いわけではなかった。
 ヘッドライトをトンネルへ向ける。真っ暗なトンネルは、1人分の明かりなど呑み込んでしまう暗闇だ。
「おーい、誰かいるのか?!」
 暗闇に向けて声を張り上げてみるも、帰ってくるのは微かなこだまのみ。

 ♪Lu La La……

 歌声だけは、まだ聴こえる。2人は顔を見合わせた。



●依頼
 A.R.O.A.への依頼を処理する職員は、思い悩む。
(旧市街の地下か…)

 旧市街の地下で、男がひとり命を落とした。
 彼は水道整備局の作業員で、旧市街の地下水路にて作業を行っていたという。

 旧市街地下は、ほぼ把握されていない空間である。各種ネイチャーやデミ・オーガの存在も確認されており、一般人の立ち入りは禁止されていた。
 かつての時代を映している旧市街には、今の技術をもってしても復元出来ない建築物も多い。その『復元出来ない』……というより『下手に手を出せない』ものが、旧市街の地下にはある。
 ーーー上下水道。
 縦横無尽に張り巡らされたそれは水だけが流れているわけではなく、基本的には歩くことの可能な通路もセットだ。これについては、かつての臣民たちの避難所であったとか王族の隠し通路であったとか、諸説ある。諸説あったところで、真実は不明。
 時代が移り変わりかつての地上が地下となっても、地下水道は埋もれることなく残った。…いや、残ったというより、無くせなかったと言うべきか。数多くの事由を背景に、旧市街の水道は……水道だけに限らないが……地下に水道管を埋設しているのである。
 旧市街地下の地図はない、何が出るか判らない。ゆえの不文律。
「……」
 職員は30分前の出来事を思い出す。

 A.R.O.A.を訪れたのは、タブロス市内病院の看護師。彼女の担当している患者が、亡くなった水道整備局員の肉親だという。
「妹さんなんです。病気がちで、2ヶ月前から入院されているのですが」
 彼女にすでに両親は亡く、年の離れた兄と寄り添いあって生きてきた。その兄を亡くした悲しみは、余りあるものであろう。
「それで、彼女にお兄さんの遺品を渡しました。そしたら…」
 少女は泣き腫らした目を、驚きに見開いて。

『…無い。どうして?』

 遺品は、同じく地下水路で被害に遭い辛くも生き延びたもうひとりの職員が、恐怖と痛みの中なんとか拾い上げてきたものだった。
「彼女とお兄さん、ご両親の結婚指輪を形見としてそれぞれ持っていたそうなんです。ですが渡された遺品にはなかったと」
 指輪は2人、揃いのネックレスチェーンに通して首に下げていたらしい。2つを並べると彫られた模様がひとつになる、2連アクセサリーだと言っていた。

 そこまで話を聞いた職員の中で、幾つかの仮説が浮かび上がる。
(1人が行方不明、もう1人も重症を負った)
 となると、これは事故などではあり得ない。
(デミ・オーガか…!)
 以前にも、デミ・オーガが旧市街の地下に現れたことがある。規模の広さと戦闘条件の悪さから行政的にも長年後回しにされてきたが、本格的に対策を練るべきかもしれない。
 職員は代理で訪れた看護師へ頷いた。

「妹さんにお伝えください。形見の品を、必ずお届けしますと」



●地下へ
「今回の依頼は、あくまで『遺品の回収・周囲の調査』だ。事件の原因であろうデミ・オーガ、あるいはネイチャーの討伐ではないことをしっかり認識してくれ」
 依頼を受けることとなったウィンクルムたちへ、A.R.O.A.職員は口を酸っぱくする。曰く、依頼の本質を忘れオーガ等の討伐を目的としてしまうことが多々あるらしい。
「これが水道局員の使用している地図だ。少なくとも、事件現場近くまでは迷わないだろう」
 広げられた地図は、非常に簡素なものだ。

 まず地上からの階段を下り、右へ約60m。次に、突き当たりのT字路を左へ、約100m。
 さらに突き当たったT字路を右へ約120m行くと、十字路に出る。そこを左へ進路を取り、ずっと直進。途中に別の十字路や横道があるが、無視すること。
 直進し続けると途中で拓けた通路に変わり、目の前に水路が現れる。道は右手へ続き、その水路のある通路が今回の事件現場。
(GM注:実際の地図は「解説」欄にありますので、ご参照ください)

「地図の途中で途切れている道は、『別の道がある』という目印だそうだ。行き止まりかどうかは分からない」
 入り口から現場までは、何もなければ10分程度だそうだ。
「他の道を使うな、という意味で、地図にはわざと道が書かれないこともある。おそらくは、書かれた以上に脇道があるはずだ」
 なお、注意事項が3点。

 ・通路の広さは、大人3人が横並びで限界の箇所がある。また、得物によっては使用が難しい場合もある。
 ・地下道は多少のことでは崩れないが、強い魔法を天井へ向けて数発放つと崩れる。
 ・迷わず戻って来られるような対策を講じること。

「過去に旧市街の別の地下でデミ・オーガを討伐した実績があるから、報告資料を読んでおくといい」
 迷わない工夫や奇襲への警戒は、十分に参考となるだろう。

「そして水道局員を襲った『何か』だが、もう1人がこう言っていたそうだ。『歌が聴こえた』と」

 歌を歌うことで知られているネイチャーは、ハーピーとラミアのみ。前者は鳥が魔物化したものに近いため、地下を棲家にするとは考えにくい。また、旧市街やその地下で出現したことのある魔物は、『デミ・大ラット』『ワイルドドッグ』『デミ・ワイルドドッグ』『コボルド』だそうだ。
 最後に、と職員はウィンクルムたちを見つめ返した。
「遺品の回収も、無理のない範囲で行うように。依頼を受けた我々が、二次被害を受けては本末転倒だからな」

 以上、武運を祈る。

解説

作戦立案がものを言う、低レベルのメンバーだけでも『大成功』可能なエピソードです。
成功した暁には、新たなエピソードが解禁されます。

1.遺品の回収について
 遺品は全部で4種類。指輪、書類の束、服(ジャケット)、ヘルメットです。
 難易度は(難)指輪>>>>書類>>服>ヘルメット(簡単)となります。

2.周辺の調査について
 水道局員が使用したルートの地図を強化、及び事件発生箇所周辺の地図を作成し、二次被害を防ぎます。
 自分たちが迷ってしまわぬよう、お気をつけください。

3.プランについて
「こんな道がある」「こんなものを見つけた」等の記述があると、大変助かります。
 また、周辺調査時の行動についてどなたか1名あるいは全員で分担し、以下の項目をひと言書き加えて下さい。
・二又の道に出たら、左右どちらに行くか? 例)二又:右or左
・三叉路があったら、どの道を行くか? 例)三叉路:右or左or中央
・途中に横道があったらどうするか? 例)行くor無視

今回、敵が姿を現すとは限りません。目的はあくまで「遺品の回収」と「調査・地図の作成」です。
皆さんの安全も最大限に考慮して、任務へ挑んで下さい。戦略的撤退もまた、作戦のうちです。

地図は以下となります。存分にご活用ください。



ゲームマスターより

キユキと申します。
初めましての方もそうでない方も、エピソードをご覧下さりありがとうございました!

書きたい書きたいと言いながら1本しか書いていなかった、旧市街の地下が舞台です。
先の見えない暗闇、響く獣の声、縦横無尽に流れる水路、そして遺跡。神秘ですね!(…)
私の1作目「地下の呼び声/旧市街にて」をお読み頂きますと、イメージや対策が練りやすいと思います。今回のエピソードは結果によってはリベンジも可能ですので、存分に作戦を練ってください。プロローグと解説を深読みすると、探索に必要な道具が見えてくるかもしれません。
成功すると新たなエピソード解禁、および本エピソードで踏破した道が地図に追加されますので、お楽しみに!(*´∀`*)

…ところで、迷宮と迷路って何が違うんだろう。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

エリザベータ(ヴィルヘルム)

  心情
地下道か、探検みたいでいいな。

申請
電池式ランタン、インカム、
用意
白いメモ(私物)、肩掛け鞄

横道には:行く

行動:
ランタンの電源をつけて。
書類束とかジャケットとかの遺品は肩掛け鞄に入れるぜ

地下道の地図は借りられるのかな?
出発前に3枚コピーして神人に渡しとくぜ

まずは事件現場で遺品を確認
書類束はバラけてるかも?
下水に落ちてたら引き上げてビニール袋に入れておこう

探索はシャルル組と動くぜ

横道へは一旦入って角の奥が続いても一旦引き返すぜ
本道から外れると迷いやすいしな

旧王室から使われてたってなると隠し扉とかもありそうだよな
隠し財産みたいな?あったら一応報告で


戦闘は弓矢で援護、指輪回収で即退散だぜ
深追い禁物



ハロルド(ディエゴ・ルナ・クィンテロ)
  【AROAからの貸出】
イヤホン付きインカム×8個
耳栓8人分
【調達物】
道路マーカー(濡れた壁にも書けるチョーク)
5色10本セット:70Jr
ライター:10Jr
爆竹:30Jr

【水道局員への貸出要請】
ライト付きヘルメット×4個(精霊の分)
滑り止めの付いた手袋と長靴(人数分)

【出口までのルート確保】
真っすぐ事件現場に行くということで
それまでの道を白いチョークでなぞります
現場を調べてから二組に分かれて調査
そこから白とは違う色のチョークを各々の組に渡して線を引いてもらう
迷ったらまず自分の色の線を探し、白いチョークに合流すれば良い

アイリスさんの組と一緒に地図の右上を調査
現場の血痕等も考慮に入れます



シャルル・アンデルセン(ノグリエ・オルト)
  妹さんの為にもしっかり遺品を持って帰ってきたいですね。
聞こえたという歌も少し気になります。
あ、いえ私の場合「歌」というもの自体が気になるだけですので依頼にはあまり関係のないのですが。

ライト付きヘルメットを貸していただく予定です。
まずは皆さんで事件現場まで行きますそこで遺品があれば確保したいです。
指輪が見つかるのが一番なので最優先は指輪です。

そこから二手に別れ私達はエリザベータさん達と探索です。引き続き地図の作成と遺品探しをします
血痕などを参考にしながら進みたいです。
「歌」の対策にはインカムを使用します。
私はやれることは少ないですからせめてチョークでマーキングをさせていただきますね

二又 :左


アイリス・ケリー(ラルク・ラエビガータ)
  三叉路:左
全員いる場合は右と左に分かれます

「大切なものを失った人には、拠り所が必要ですから…」

死因及び御遺体の外傷などを伺った後は事件現場へ
血痕や足を引きずった跡等から、職員の方が逃げようとした方向を推測し
その反対方向に遺品が落ちていないかを探します
現場付近を捜索後は、ハロルドさん・ディエゴさんと共に地図右上へと捜索へ向かいます


遅れないよう注意しながら、簡潔に地図へとペンで書き込んでいきます
黒で道を描きこみ、敵が現れれば赤で出現地点に☆マーク
青は遺品の回収地点や他に気になったことのメモに使います

戦闘時は壁際へ移動し、挟撃を警戒します

・持ち物
ペン(黒・青・赤)
地図
コンパス
ランタン
腕時計


●証言
「まだ錯乱状態に陥ることがあるんです。ですので、あいつに代わって私がお話しします」
 ーでは、事件当時の状況を聞かせてください。
「はい。実作業を伴う仕事は、2人ひと組が鉄則です。なので、あいつと死んだもう1人がペアを組んで地下に向かいました」
 ー待ってください。地下へ入ったのは2名ですか? 3名ではなく?
「2名ですよ。……ああ、支局長がA.R.O.A.さんに話したとき、そのような言い方をしたんですね?」
 ーはい。重傷者1名、他に行方不明者と死亡者と。
「間違いではないんです。行方不明者『が』死亡者なので」
 ーそれはつまり……。
「亡骸が、無かったんですよ。あったのは生きていないと判るくらいの、血痕です」
 ーそう、ですか。では『歌が聴こえた』という話については?
「聴こえたのは現場からもっと東、入り口に近い方ですね。気になって歌の聴こえる方へ行ったら、事件現場に辿り着いたと」
 ー襲ってきた相手については、何か分かりますか?
「水の中から出てきた、と言っていました。同時に襲われたそうなので、『ソレ』は2体以上居たのではないでしょうか? 水音と叫ぶような声がして、それから物凄い力で身体を掴まれて……」
 ー重傷の局員の方は、どのような怪我を?
「……右腕がありません」
 ーえ?
「あまり使いたくない言葉ですが、その……右肩から先が食い千切られた、というのか。他にもそういう怪我が。あと、爪で裂かれたようなものも」
 ーなるほど、分かりました。お話ありがとうございました。
「こちらこそ。遺品の件、よろしくお願いします」

 事件当時の話を聞いてから、一行は事件に遭った局員の所属する水道局支社へと足を向けた。すでに話は通されており、案内所で荷物を一式受け取る。
 全員に配られた麻袋の中身は、局員も使用する滑り止めの付いた手袋と長靴。精霊たちの袋には、ライト付きヘルメットも入っている。
 水道局支社を出た足でA.R.O.A.本部へ戻り、先に申請を出していた荷物を受け取る。

「作戦の最終確認をするぞ」

『ディエゴ・ルナ・クィンテロ』の言葉に、皆が頷いた。『ハロルド』は自分の荷物からチョークを取り出す。
「まず、入り口から現場まで白のチョークで壁に線を引く。現場を調べて二手に分かれた後は、それぞれに違う色のチョークで壁に線を引いていく」
 これなら迷っても、自分の色の線を探して白いチョークに合流すれば良い。
「白のチョークは私が引きますね」
 長靴へ履き替えながら、『シャルル・アンデルセン』が手を挙げる。『エリザベータ』は己の肩掛け鞄から地図のコピーを取り出し皆に配った。
「あたしは予防線として、メモも使うぜ。ヘンゼルとグレーテルみたいにな」
『ヴィルヘルム』はヘルメットのライトが点くことを確認し、地図へ視線を落とす。
「ワタシとエルザちゃんは、地下に入ったらすぐにトランスするわ。行きで何かに遭遇するかもしれないもの」
 ランタンは片手が塞がるため、神人が持つ。『アイリス・ケリー』はすぐに使えるよう、手持ちのペンを服へ挟み込んだ。
「地図への書き込みは、道を黒で、敵の出現地点は赤の星マーク、遺品の回収地点は青にしますね」
「で、インカムでの通信が取れなくなってから10分経過、もしくは行き止まりに当たれば、別れた場所へと戻り合流を図る……で、良いのか?」
 俺たちも、入ったらすぐトランスだな。
『ラルク・ラエビガータ』の忍びの技は、敵からの逃走に大いに貢献出来るだろう。
「あとは『歌』……ですね。歌対策にしても連絡にしても、インカムがきちんと使用できればいいのですが……」
 インカムが通じることを確認して、『ノグリエ・オルト』は僅かに眉を寄せた。地上と地下は、勝手が違う。
「前にラミアと会ったことがある。戦闘はしなかったが、異性を魅了する歌を歌うようだ」
 歌が聴こえてインカムが通じない場合は、各自耳栓ということになるな。
 ディエゴが告げたところで、全員の準備が整った。



●捜索
 ぴちょん、ぴちょん。
 水の滴る音が反響する。地下への階段を降りると、申し訳程度に設置された電灯がジジジ、と鳴っていた。
「『薔薇の導きよ…!』」
「『猛き心を』」
 エリザベータとヴィルヘルム、アイリスとラルクのトランスが完了した。
「行くぞ」
 ディエゴとヴィルヘルムを先頭に、間に神人、殿(しんがり)をノグリエとラルクが務める。シャルルが壁に引くチョークが、ザリザリと削れ始めた。
「妹さんの為にも、しっかり遺品を持って帰ってきたいですね」
 彼女の小さな声に、アイリスが返した。
「大切なものを失った人には、拠り所が必要ですから……」
 ランタンの灯りを地面に近づけると、赤黒く何かを引き摺ったような跡。ハロルドも別の血痕を見つける。
「重傷の局員のもの……だろうね。階段にもあった」
 最初の角を曲がり、エリザベータは『1』と書いたメモ用紙を千切った。曲がる度に数字を増やせば、帰りやすい。千切られたそれを地面に置いて、ヴィルヘルムは軽く鼻を抑えた。
「それにしても、カビ臭いわねぇ」
 さっさと拾って帰りましょ?
 短くも的確な感想を吐いた彼に、誰も否やは唱えない。まだ道のりは長い。

「聴こえたという歌も、少し気になります」
 首を傾げるシャルルに、ノグリエは胸中で思う。
(シャルルは無意識でしょうが、気になるんでしょうね……『歌』が)
「歌詞がこっちで分かるもんなら良いけどな」
 エリザベータの相槌に、シャルルは慌てて首を振った。
「あ、いえ、私の場合『歌』というもの自体が気になるだけですので、依頼にはあまり関係ないのですが……」
「? そうか」
 目印のメモは4枚目になる。地図上では直線の通路を、横道を無視してひたすら進む。

「ここが事件現場ですね」

 地図とコンパスで位置を確認していたアイリスがそう告げた。2m程の道幅に沿って、同じ幅の水路。水は北から南へと流れ、一帯は天井が高く空間が広い。
 ヘッドライトを通路の北側へ向けたディエゴは、喉の奥で唸った。
(これは……酷い)
 夥しい量の黒。いや、周囲の暗さで黒く見えることが救いかもしれない。この血液の流出量では、とても助からない。
 動きを止めた彼と同じ方向を見た面々が、同じように息を呑んだ。
(探検みたいでいいな、とか思ってたが……)
 そんな気楽なことは言ってられない。
 冷や汗で指先が滑り、エリザベータの手元でランタンが揺れた。すると、揺れる灯りに浮かび上がったものがある。
「ヘルメットか?」
 大量の血痕の遺る道の壁際に、ヘルメットが転がっていた。一番近い位置に居たディエゴが、それを拾い上げる。
「どうやら、依頼の遺品のようだ」
 ヘルメットの内側に名前が書いてある。間違いない。
「手分けして他の遺品を探そう」
 ハロルドの言葉で、各々がパートナーと周囲の調査へ入る。

「あら?」
 ランタンを水面に翳したシャルルは、水の流れが直線ではないことに気がついた。
「ノグリエさん、この正面を照らしてもらえませんか?」
 ヘルメットが見つかった場所の、少し手前。水路を正面にして、呼ばれたノグリエがヘッドライトを下へ向けた。1本かと思われた水路が分岐し、西へ続いている。水路の先は格子で仕切られ、上にアーチ状の通路が走っていた。
「あれは……」
 その格子の部分に、波以外の影が浮いている。四角いような気がする、書類か。
「待って。水の中にあるならワタシが行くわ。杖で引き寄せるから」
 素手で女の子に拾わせられないもの。
 ヴィルヘルムは周囲へライトを向ける。
「あそこの道に繋がるのは……」
「向こうから回れそうですね。ボクたちも行きましょう」
 ノグリエが北の通路を照らせば、西へ曲がり水路をアーチで越えている通路がある。
 彼よりも北側で水際を照らしていたハロルドは、水路の壁に何かが引っ掛かっているのを見つけた。それをぐい、と引っ張り上げる。
「ジャケット、だね」
 水を吸って重たくなった布地は右半分が無く、破れて赤黒い染みが出来ている。灯りに水道局のロゴマークが浮かんだ。
 追いついたエリザベータがビニール袋を広げる。
「入れてくれ」
「うん」

 書類を拾いに現場の通路を西へ曲がり、しばらくして現れた二又の通路を左へ曲がる。道は一本道、途中で右へ折れ曲がる。チョークの白が、シャルルの手によって引かれていった。
 次の二又を左へ進路を取れば壁が途切れ、先程見つけた水路に出る。ヴィルヘルムは杖を水面へ伸ばし、書類であろうものを引っ掛け持ち上げた。
「手で触るのはアレね……。エルザちゃん」
「はいよ」
 開かれたビニール袋にそれを納め、中身を皆で覗き込む。
「……何となく、それっぽい気がする」
 インクが溶けてしまって、真偽の程は定かではない。

 アイリスとラルクは、現場と繋がる道付近を探す。水の中はイマイチ探し難く、ラルクはヘルメットを外して水に浸かないギリギリをライトで照らした。
(……ん?)
 そのラルクの手元にランタンを近づけ、アイリスは彼が何かを気に掛けたことに気づく。
「ラルクさん、どうしました?」
 ヘルメットライトに照らされた水面の先には、シャルルが見つけたものと同じ、水路をアーチで越えている通路があった。通路の下に格子はなく、水はそのまま流れている。
 気になるのは、そのさらに先。
「アイリス。アンタ、あそこに何か見えるか?」
「えっ?」
 言われ、じっと目を凝らす。
 ライトに照らされた水路の向こう。かなり遠いようだが、何かが光った?
「もしかして、指輪……ですか?」
「かもしれねえ」
 ラルクはインカムの交信スイッチをオンにした。
「ラルクだ。指輪を見つけたかもしれない」

 水路の向こう側に、別の灯りが複数見える。あそこが初めに居た事件現場だ。
 今からそちらへ向かう、とエリザベータが通信を入れ、一行は水路を回り込む。道は壁に遮られ、斜めに細い道が続いている。細道を抜けると不意に視界が開け、目と鼻の先にラルクたちの姿があった。
「こっちへ戻ってくるルートだったんだね」
 ハロルドがホッとしたような笑みで迎えた。アイリスはシャルルへ通ってきたルートを尋ね、地図に書き込んでいく。
「それで、指輪は?」
「その水路の向こうだ」
 皆が立っている場所は、入り口から通ってきた直線ルートのほぼ終端。そこから南に流れる水路を皆で照らす。
 何かが、水の中で光ったように見えた。
「よし、行くぞウィル」
 歩き出したエリザベータを、ハロルドも追う。
「私たちも行こう、ディエゴさん」
「ああ。ここの警戒を頼む」
 ノグリエが頷いた。
「分かりました」
 先ほど出てきた通路を後ろに、直線。斜めに分岐している水路を横目に、アーチの掛かる通路の上へ来た。水の深さが少し浅い。
 ハロルドとエリザベータが、ランタンを水面へ下ろす。
「ビンゴね」
 確信を持って、ヴィルヘルムは腕を捲り杖の先を水の中へ入れた。慎重にやらなければ、せっかく格子に引っ掛かった物が流されてしまう。
 光の輪に杖の先が入るよう、慎重に。

 ♪Lu Lu La……

 ゾッ、と背筋が凍った。
「歌……?!」
「歌が、歌が聴こえる! そっちは大丈夫か?!」
 インカムから発せられるエリザベータの慌てた声に、ラルクは彼らの居る方向へヘッドライトを向けた。距離は約80m、あちらの灯りも目視出来る。
「いや、こっちは聴こえない」
 水音で掻き消されているのだろうか。シャルルが続ける。
「指輪の回収はどうですか?」
「まだよ、もう少し……!」
 ヴィルヘルムは一番近い場所まで指輪であろうものを引き寄せた。
(この深さなら届くはず!)
 彼は覚悟を決めるとバシャン! と左手を水の中へ突き入れた。杖の先を辿れば、指先が硬いものに触れる。

 ♪Lu Lu La……

「歌を歌うネイチャーは、ラミアとハーピー。どちらも雌型だから、私たち神人には効果がないかもしれない」
 ハロルドの推論が肉声とインカムを通して聴こえるが、歌は途切れない。ディエゴはインカムを外し、耳栓に付け替えた。インカムの入力端子へ声だけを発する。
「通信や話し声では歌を遮れないようだ。指輪が回収できたら、すぐに撤退を……」
「っ、取れた!」
 バシャン、とまた水音を上げたヴィルヘルムの左手には、小さな金属が握られていた。それは確かに指輪で、切れたネックレスチェーンが揺れている。
 大急ぎでインカムを耳栓に付け替え、彼らは元来た道を足早に引き返した。

 ♪Lu Lu La……

 彼らを待っていた面々の耳にも、歌声が届く。
「歌が……!」
「さっきまでは聴こえなかったってのに」
 アイリスが肩を揺らし、ラルクは軽く舌打ってインカムを耳栓へ付け替えた。
「まさか、追ってきてる?」
 まるで歌声が付いて来るような。
 ハロルドはふるりと首を振って、爆竹とライターを取り出す。
「ディエゴさん。皆が道に入ったら、ここで爆竹を投げるよ」
 彼女の案にディエゴは是を返す。帰り道は現在地を東に真っ直ぐ、2つ目の十字路を右だ。
「分かった、俺は先頭を行く。ハルも遅れるな」
 それにこくりと頷きを返して、ハロルドは全員が通り抜けるのを待つ。カチン、とライターが火を灯した。

 ♪Lu La La……

「ラルクさん、ハロルドさんをお願いします!」
 アイリスの声に首肯したラルクは、通路に入ったところでハロルドを待つ。
「爆竹の後は、俺が撹乱する」
 ハロルドは火の点いた爆竹を通路水際へ投げつけた。煙が灯りに線を引く。

 パンッ、パパァンッ!!

 投げると同時に身を翻し、通路を駆ける。爆竹の爆ぜる音は、耳栓の奥に届く程だ。
「『忍法霞』!」
 白い煙に水路を霞ませ、ラルクも道を引き返した。

 先頭をディエゴ、その後にシャルルとノグリエ、アイリスと続く。エリザベータが遅れ始め、ヴィルヘルムは仕方がない、と彼女へ身を寄せた。
「ちょっと我慢してね、エルザちゃん!」
「うわっ?!」
 彼女の身体を担ぎ上げ、ヴィルヘルムは再び走り出す。回収した遺品は、すべてエリザベータの鞄の中にあるのだ。

 1つ目の十字路に落ちたメモを過ぎ、2つ目の十字路で一行はようやく立ち止まる。耳栓を外してみるが、歌はもう聞こえない。
 後から2つの足音も立ち止まる。
「とりあえず、遺品は全部回収できたってことだろ」
 ラルクの言葉で、全員に余裕が戻った。
「周囲の探索と地図の強化はどうしましょうか?」
「遺品を持った状態で、さっきの場所に戻るのはナンセンスよね」
 アイリスの控えめな進言に、ヴィルヘルムが肩を竦める。正論だ。
 今、一行の前には北と東に未知の通路がある。
「私たちが東に、シャルルたちが北へ行けば、少しは地図が強化出来るんじゃないかな」
 北は行き止まりの可能性が高いけど、とハロルドが地図を指せば、それに決まった。



●調査
 エリザベータ、ヴィルヘルム、シャルル、ノグリエは十字路を北へ進む。シャルルの引くチョークはオレンジ色だ。道幅は大人2人分、壁にはところどころ排水管の穴が開いている。
「何となく水音はするが、何もないな」
 低い天井を見上げながら、エリザベータは鞄を持ち直す。
「足の下で、微かに水の音がするわね」
 念のため逆の壁にもチョークを引いていたヴィルヘルムが、視線を下げた。地図に書き込んでいたノグリエは、インカムのスイッチをオンにする。
「こちらは異常ありません。そちらはどうですか?」

 十字路を東へ向かったアイリス、ラルク、ハロルド、ディエゴは、分岐のない通路を歩く。道は途中で左に折れ曲がった。ハロルドの引くチョークは、明るい水色。
「水の音がしますね」
 アイリスの言う通り、水音がそう遠くないところから聴こえてくる。
「横道だな」
 先頭を行くディエゴのヘッドライトが、右手の通路を照らした。
「……なんか、今までと違う感じがするね」
 ハロルドもカンテラを持ち上げ、正面と右に別れる通路を見比べた。道幅が狭い。
 今まで通ってきた道は、すべて古いレンガ造りだった。だがこの通路は整然としたものではなく。
「岩壁か?」
 ラルクの零したとおり、目の前の通路は岩盤を掘り進んだような造りに見える。
 調査時の横道は行くと決定していたので、一同は進路を東へ取った。ちょうどそこへノグリエからの通信が入り、今のところ問題ないとディエゴが返した。
 岩壁の道はまっすぐに続き、左の壁から水音が聴こえるので、向こう側は水路なのだろう。
「皆さん、これを!」
 アイリスが掲げた右手の壁際、ランタンの先。そこには考えもしないものがあった。
「地下への階段……?」
 まだ、地下階が続くというのか。ランタンの灯りでは全貌など窺えず、階段の先は光を呑み込む暗闇。剥き出しの階段の脇には、流れ落ちる水と砂が見えた。

「あー……」
「行き止まり、ですね」
 ハロルドさんの予想通り……。
 ヘッドライトが照らしたのは、レンガの壁。三方を囲まれ、道は背後のみ。シャルルの言葉に、全員が何となく項垂れた。
 彼女が大きく×印を書いた壁に、ヴィルヘルムも重ねて×を書く。
「さ、戻りましょ」
 中々に長い通路であったが、結果は行き止まり。何も出なくて結構なことだ。
 引き返す一行に、インカムからの通信で驚くべき発見が伝えられる。
「さらに下る階段?!」
 ディエゴの報告に、エリザベータの驚嘆が響き渡った。狭い通路ではよく響く。
「旧市街地は、旧都市の上に造られたという話ですし。可能性としては……」
 その旧都市もまた、さらに以前の街の上に造られていたとしたら?
 ノグリエの推論は、A.R.O.A.で調べれば裏付けが取れるだろう。

「どうしようか……」
 地上への階段はともかく、もっと下階は予想していなかったね。
 ハロルドが首を傾げ、ラルクが頭(かぶり)を振る。
「範疇外のものには、関わらない方が良いだろう」
 下層への階段は南側に伸びているが、岩壁の通路は東へまだ伸びている。そちらへ視線をやったディエゴは、ハッと目を見開いた。
「不味い、ネイチャーだ!」
 ヘッドライトに一瞬煌めいたのは、2つの眼(まなこ)と牙。1体2体……いや、もっと。
 ディエゴは素早く片手銃を抜き、引き金を引いた。連続した発砲音はぐわんと反響し、聴覚を惑わす。
 アイリスとハロルドが元来た道へ駆けるのを見届け、ラルクが声を投げた。
「アンタがやり易いようにした方が早そうだ」
 彼の手の内から手裏剣が閃く。ラルクの言葉に頷き、ディエゴは空いている片手に爆竹を持った。
「俺が爆竹を撃ったら、撹乱してくれ」
「ああ」
 横道から駆け出て左右に障害が無いことを見て取ったハロルドとアイリスは、一度足を止める。
「ネイチャーの群れです! 逃走優先、先に地上へ出てください!」
 ハロルドが西へ長く続く通路を見ると、アイリスの通信に応えて幾つかの光源が出口の方向へ移動していった。

 パンッ! パパパァンッ!

 鋭い破裂音に思わず耳を塞ぐ。
「出口へ急げっ!」
 横道から抜け出してきたディエゴとラルクに急かされ、アイリスとハロルドもまた走り出す。少し先の十字路を左へ。さらに転ばぬよう駆け抜けて、また左へ。
 地上へ繋がる階段の脇で、ヴィルヘルムとノグリエが待っていた。
「シャルルとエリザベータさんは先に脱出しています」
「ディエゴちゃん、ラルクちゃん、無事?!」
 ここの階段は普段、大人2人でようやく動かせる石の蓋で塞がれ閂が掛かっている。塞いでしまえば、内側からは開けない。
 ハロルド、アイリスと階段を駆け上り、遅れてディエゴとラルクの姿が現れる。犬のような獣の声が複数追い掛けて来た。
 ノグリエ、ヴィルヘルムと外へ出て、石蓋に両手を掛ける。
「1、2、3!」
 ディエゴとラルクが駆け出てきた瞬間に、両腕を押した。ズズズズ、と重い音を引き摺り、地下への階段は姿を消す。

 まだ明るい地上で、誰もが大きく息を吐き肩の力を抜いた。



●それから
 依頼の遂行日から7日後、A.R.O.A.宛に1通の手紙が届いた。差出人は亡くなった水道局員の妹のもので、便箋に多くは語られていない。
 けれど一部滲んだインクの文面だけは、読んだ者の心に強く刻みついた。

『 ありがとう。これでわたしは、生きられる 』



 End.



依頼結果:大成功
MVP

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター キユキ
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル 冒険
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 普通
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 4 / 2 ~ 4
報酬 通常
リリース日 09月21日
出発日 09月29日 00:00
予定納品日 10月09日

参加者

会議室

  • [26]ハロルド

    2014/09/28-20:40 

    こんな時間にすまない

    アイリスの言う、現場の血痕等も考慮に~というのと良いと思う
    こちらは一行だけのさらっとした記述になってしまったが、プランに取り入れておいた。

  • [25]ハロルド

    2014/09/28-20:38 

  • [24]エリザベータ

    2014/09/28-19:11 

    な、なんとか書いたけど・・・足りない部分は他の人に期待する感じになっちまったぜ
    後でもう一回見直すか・・・

  • 作戦了解しました。
    参考にしてプランを書かせていただきますね。

  • [22]アイリス・ケリー

    2014/09/28-17:08 

    事件現場に行った後、血痕や足を引きずった痕跡などから襲撃者が来た方向を予測しそちらを重点的に捜索。
    以降、分岐などで分かれる……という風に認識しておりました。
    とりあえず、「三叉路:左(全員いる場合は右と左)」として、ディエゴさんに合わせるように修正しておきます。
    探索場所は地図右上で問題ありません。

  • [21]ハロルド

    2014/09/28-13:33 

    ここまでの流れを書いておく
    漏れがあったら指摘を頼む

    【突入前】

    ・死亡した局員の死因調査
    ・道具の貸出

    【突入後】

    ・全員で事件現場へ、入口から現場までチョーク(白)を引く

    ・現場付近の調査(遺品があれば回収)

    ・二手に分かれ地図の強化、および遺品の捜索
    (ディエゴ組&ラルク組、ノグリエ組&ヴィルヘルム組)

    ・二手に分かれる際、色ありのチョークを夫々の組に渡します
    現場から離れるときはそのチョークを使ってどこへ行くかマーキングをお願いします

    ・照明の内訳はランタン(×4?)とライト付きヘルメット(×4)
    ランタンは神人へ、メットは精霊に(予定)

    ・歌の対策にはイヤホン付きのインカムを使用
    歌が聞こえたら連絡を密にしてください
    (電波が届かないと意味がないので、一応耳栓も頼んでおきます)

    【遺品の優先度】
    指輪>メット>衣服>書類
    (一番見つけなくてはいけない指輪を優先、その後は見つけやすい順にしたほうが良いかと思います)

    ・横道 :行く
    ・三叉路:二手に分かれる際は右と左?
    ・二又 :左

  • [20]ハロルド

    2014/09/28-12:33 

    皆すまないな

    >組み分け

    では

    ディエゴ組、ラルク組

    ノグリエ組、ヴィルヘルム組

    という事か。

    二手に分かれての調査はどうする?
    水路側か、入り口側か
    俺はどちらかというと、地図右上のポイントを調べたいと思っている。

  • [19]アイリス・ケリー

    2014/09/28-08:43 

    はい、横道な関しまして異論ありません。
    先に事件現場へということですので、それまでの横道は一旦無視するという認識でよろしいでしょうか。
    三叉路はこちらで受け持ちます。
    二手に分かれる際は、左と右にしておこうかと思います。

    二手に分かれる際はディエゴさんが仰る形が良いかと思いますが、合流及び連絡はいかがいたしますか?
    すみません、先の発言で言葉足らずだったと思うのですが、地下の入組んだ道ですのでインカムでの連絡が取れないかもしれません。
    ですので、連絡が取れない場合は10分経てば分かれた場所に戻って合流すると入れておきたいのですがいかがでしょうか?
    合流後、何かしらの痕跡があった方に全員で再び向かえばよいかと思います。


    組分けは、ヴィルヘルムさんとディエゴさん、シャルルさんとラルクは分かれた方が良さそうですね。
    エリザベータさんが仰られた形がいいと思います。

  • [18]エリザベータ

    2014/09/28-06:16 

    あたしは予定通り電池式ランタンを申請しとこうかね、

    あたしの方は横道があったら?:行く って書いとくぜ。
    アイリスもそれでいいか?

    組み分けは誰とでも…って感じだけど、体力的にはシャルルと行った方がいいかね。
    何故かウィルの方が体力あるみたいだし。
    万が一の時は弓であたしも援護するけど、
    エンドウィザードだから緊急時の対処が後手になっちまうからそこだけ勘弁なー。
    あ、魔法は安全性も考えて『乙女の恋心』持ってかせるから。

  • 大まかな流れは了解しました。
    私達はライト付きのヘルメットの方を申請させていただきますね。
    組み分けですがレベルを考えるとディエゴさん達と私達は別の組の方がいいですかね?

    三つの項目ですが
    二又の道に出たら、左右どちらに行くか? 左(二又:左)
    として記入しておきます。

    事件現場に行った後のは左右に分かれるとして後は組み分け次第ですね。

  • [16]ハロルド

    2014/09/28-02:11 

    こちらのプランは粗方できた

    内容は
    ・事前準備(局員の死因・外傷調査)
    ・用意するもののリスト
    ・出口までのルート確立方法
    ・歌の対策・敵と出会った場合の対処

    これでそれぞれ290文字くらいになった
    もしよければ、先の三つの項目と、事件現場へ行った後のルート、そして組み分けのプランをお願いしたいのだが…

    地図の左右で二組に分かれるのが良いだろうか。

    (背後は明日の昼下がりから出発の時間まで所用があり、それ以降あまり相談に顔を出せないので、よろしくお願いいたします)

  • [15]ハロルド

    2014/09/27-18:36 

    了解
    ではイヤホン付きのインカムはこちらで申請しておく

    遺品についてはエリザベータと同じ意見だな
    指輪以外は比較的見つけやすい上に職員からは目的を違えるなと言われている
    事件現場付近にあった遺品は回収するとして、危険を冒してまですべてを回収することはないと思う。

    >照明

    ランプに関しては一長一短だな
    ライトは先まで見通せるが周囲は照らせない、ランプはその逆
    どちらも持っていけば良いだろう、もしかしたら聴覚が当てにならないかもしれない状況だ
    視覚が大事になってくると思う。

    >プラン分担
    この3点についてはどうする?

    ・二又の道に出たら、左右どちらに行くか? 例)二又:右or左
    ・三叉路があったら、どの道を行くか? 例)三叉路:右or左or中央
    ・途中に横道があったらどうするか? 例)行くor無視

    先ほどは危険を冒してまで、と言ったものの、指輪を発見できなければ
    横道や途切れた道の先まで探索をする必要があるな。

  • [14]エリザベータ

    2014/09/27-17:10 

    あ。悪い、あたし勘違いしてたわ。
    地下道に取り残された奴は『死んでる』んじゃなくて『行方不明』か。

    どっちみち別れるんならインカムで十分じゃねぇかな、
    耳栓つけて反対側のチームの異常が気づけませんでしたーじゃ笑えねぇし。

    ぶっちゃけあたしは指輪取り戻せたら逃げちまってイイんじゃねぇかな、と。
    地下道の調査が目的なのに、無理して倒す必要が感じられないというか…
    交戦して持ち帰りに失敗したら本末転倒じゃね?

    あ、あとランタンどうかって提案したのは懐中電灯だと一方しか照らせないからだわ。
    横から襲われたとき気づくの遅れたら狭い通路だと致命的だと思うし。
    ランタンとかランプなら周りまで照らせるのと、神人が持ってれば戦闘になっても精霊のサポートになるんじゃねぇかな。

  • [13]アイリス・ケリー

    2014/09/27-10:20 


    歌の対策であれば耳栓ではなくインカムが良いと思います。
    複数に分かれるかどうかは、悩みどころですね。
    メリットは捜索範囲が広がることで、遺品回収及び調査も進めやすくなること。
    交戦時に動きやすいこともメリットになりますね。
    デメリットは敵と遭遇した際、撃退に手間がかかることでしょうか。
    応援に駆け付けるのにも時間がかかるでしょうし……この場合は連絡を密に取り、他の組がどう進んでいるかも地図に記していきたいところではあります。
    ただ……地下の複雑な道ですので、どこまで通用するかが不安です。

    地下街の調査も任務のうちですので、事件現場の奥には進みたいと思います。
    三叉路や二又の道は、入り口から遠ざかるように進みたいですね。
    横道は、現場につくまでは無視、現場の近くから捜索くらいがよいかなと

  • [12]アイリス・ケリー

    2014/09/27-10:19 

    ハロルドさん、ディエゴさん、よろしくお願い致します。

    亡くなられた方の死因……外傷について予め確認しておくのは良いと思います。
    何が住み着いているかも推測しやすくなるでしょうから。探索中に出くわした時、どうするかも考えておくべきでしょうか。
    指輪を見つけていない、かつ数が少ないのでしたら倒してから探索を続行できればと思います。

    チョークがあるとよいと思います。
    前回にならって蛍光スプレーでもよいかもしれません。
    ライト付きのヘルメットと、コンパスもあるといいでしょうか。

  • ハロルドさんディエゴさんよろしくお願いします(ぺこり)

    >帰り道対策
    チョークで標すというのもいいですね。

    皆さんで探すことばかりを考えていましたが確かに分かれた方が効率的に探すことができますね。
    しかし戦闘が前提ではないとしても下水道の中に危険が潜んでいるのは確かですので。
    3組よりも2組に分かれる方が安全かもしれません。

    ライト付きのヘルメットは確かに手が空くのでいいですね。

    歌…ハーピーやラミアでないにしろ歌と言うのはやはり気になりますね。
    対策をするとしてお互いの声が聞こえなくなると不便ですのでインカムの方がいいかもしれませんね。

  • [10]ハロルド

    2014/09/27-02:19 

    ディエゴ・ルナ・クィンテロ着任した
    よろしく頼む

    調査員の死因は調べておきたいな
    傷や、死体が発見された時の周囲の状況で何かわかるものがないものかと。

    >帰り道対策
    メモとは別にするのなら道路マーカー(道路なんかに引く時用のチョーク)を用意して
    入口から事件現場までの壁か道をマーキングするのはどうだろう
    事件現場から各々調査で別れるのならそこからメモを使うとか

    あとは、それぞれが違う色のメモを使うとか…
    誰がどこへ行ったのかわかりやすいようにしたほうが良いかもしれない。

    と、ここまで書いておいてなんなんだが、事件現場に行った後はそれぞれバラバラになって調査するのか?
    南と北に分かれるなら2組3組でわかれる感じだろうか。

    あとは…そうだな
    水道局員の方からライト付きのヘルメットを借りたいな
    懐中電灯も良いかもしれないが、何がいるかわからない状況で片手が塞がるのは少し不安かもしれない。
    それと、歌の対策に耳栓か、イヤホン付きのインカムが必要じゃないかと考える
    まだ歌が直接の原因と決まったわけではない…が、メタですまないがローレライというタイトルで嫌な予感がする。

  • [9]ハロルド

    2014/09/27-00:58 

  • [8]エリザベータ

    2014/09/26-19:49 

    ちっす、よろしく。

    二股、三叉路、横道ねぇ……横道あったら入りたいとこ、ただしすぐに引き返す前提な。
    あとは三叉路だと右か左に入っちまうとグルグル堂々巡りする可能性もあって
    帰りが解らなくなりそうだぜ、私感だけど。
    全員がメモの紙切れ落とすかなにかで帰り道対策はした方が良さそうだわ。

    落ちてるもん…というか、現場に逃げてきた作業員の痕跡とか残ってねぇのかな?
    具体的なとこだと逃げ果せた従業員は重傷らしいから、血痕とか足を引き摺った跡とか。
    襲ってきたであろう奴の反対方向に逃げねぇと死んじまうし、血痕やら争った跡の奥に襲ってきた奴も居るんじゃねぇかと。

    大前提として《討伐が主目的じゃねぇ》って口酸っぱく言われてるから、
    争った跡の奥に行くかは他の人の話聞いてからかな。

  • 初めましてアイリスさん、よろしくお願いします(ぺこり)

    まず事件現場に行くのは決まり、ですね。
    あとは、私ったらつい水路に気を取られてしまいましたが…
    どちらの方向かまだわかりませんもんね。
    事件現場より北側もしくはその場に落ちていれば北側を南側に落ちていれば南側を重点的に捜索する。
    アイリスさんの意見に賛成です。

    (PL:参加人数が3人になりましたので解説にある周辺の調査時の行動を一人1つに分けられますがどうされますか?これを書く!というのがありましたらおっしゃってくださいね)

  • [6]アイリス・ケリー

    2014/09/26-08:56 

    初めまして、アイリス・ケリーと申します。
    こちらはラルク(後ろのパートナーを示し)
    どうぞよろしくお願いいたします。


    一先ず事件現場に向かい、ヘルメット及び服を探すことに異論ありません。
    水路に落ちていなければ、灯りへの反射を利用して指輪も探しやすくなるのではないかと思います。
    他のものが厄介ですね。
    まとまって落ちていたのではなく、ばらばらの場所に落ちていたのだとすれば
    先にエリザベータさんが仰ったように剥ぎ取られた結果ということも考えれますので……。
    事件現場より北側もしくはその場に落ちていれば北側を、南側に落ちていれば南側を重点的に捜索する方がよいでしょうか?

  • そうですね書類は散らばっている可能性がありますし。
    水に濡れてしまっていれば読めませんからね…。
    ジャケットあたりが見つけやすかもしれませんね。
    まずは「ジャケット」を探すのを目標にしましょうか?

    下水道ですからやっぱり暗いですよね。
    ランタンや懐中電灯がお借りできれば助かりますね。

  • [4]エリザベータ

    2014/09/25-20:14 

    書類の束はバラけてるかホントに束のまんま落ちてるか怪しいし、
    ジャケットとヘルメットが無難か?
    現場にどっちかしら落ちてるとは思うぜ。

    未開拓エリアに入るにしろ、懐中電灯かランタンは用意した方がいいかもな。
    灯りがあれば視界も良くなるし。

  • エリザベータさんよろしくお願いしますね(ぺこり)

    そうですね…『何か』に襲われた時にチェーンが切れたという可能性もありますし。
    もしかしたら誰かもしくは何かがチェーンごと持っていったというのも考えられますね…。
    一番の目標としては「指輪」にしたいですが必ず遺品を持って帰るという意味では探しやすいものを一つ確保したほうがいいかもしれません。

    帰り道が分からなくなったら困りますし。道しるべの方はよろしくお願いしますね。

    とりあえずまずは事件現場に行くのが目的でしょうか。
    そのこに遺品がある可能性は高いですし…。

    その周辺で見つけられなかったら以前言った方向へ地図を記しながらいければいいかなと思っています。

  • [2]エリザベータ

    2014/09/25-15:36 

    うぃーっす、エリザベータだ。
    一緒にいるのはエンドウィザードのヴィルヘルムだぜ。

    指輪届けたいのはおんなじだけど、
    首にかけてたもんが勝手に消失するなんてこたぁ有り得ねぇ。
    となると、誰かがネックレスごと持ってっちまったか、
    チェーンが切れて下水に落ちちまったんじゃねぇかな?

    とりあえず帰り道が分かる様にメモ帳の切れ端でも落としていこうかと思うぜ。
    下水なら突風で吹き飛ばされるなんてことはないだろうしな

  • こんばんは、シャルルアンデルセンです。
    パートナーはトリックスターのノグリエさん、です。

    遺品を妹さんに届けてあげたいなと思ってます。
    個人的には指輪…を見つけてあげたいです。
    しっかり作戦を練らないといろいろ難しそうですので
    何か案がありましたら是非おっしゃってくださいね。

    今のところ襲撃された場所などを考えて水路の周辺を調べようかと思っています。
    水路に比較的近い道。途切れた地図からだと西の方向でしょうか?


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