プロローグ
●目が覚めたら
「ン……もう朝か。昨夜はデートで遅くなったからな、シンディはちゃんと起きたかな……」
先日、縁談絡みで色々あったフランツだが、あの後すぐに『式までに、互いの事を良く知ろう』という考えの元、可能な限り一緒に居て、同じ時間を共有して……つまり、シンディと四六時中ベッタベタの激甘な雰囲気を撒き散らしながら毎日を過ごしているようだ。流石に同居は式を挙げるまでお預けだが、新居を構えるまでの間、暫くは彼の部屋に同居……と云う事になっているらしく、ベッドをダブルに買い替えたり、私物で使用頻度の低いものは処分してスペースを作ったりと、プライベートでは結構忙しく過ごしているようである。
「ベッドは確か明後日に届く筈だったな。それまでに本棚をどかして……」
そんな事を考えながら、彼はベッドから降りて寝間着から普段着に着替えようとした。が、次の瞬間。彼は付くはずの足が床に届かず、その足に預けた体重に負けてそのままベッドから転げ落ちていた。
「な、何だ!? どうして足が届かなかったんだ……あれ? この本棚、こんなに高かったかな……?」
次々に得体の知れぬ違和感が彼を襲い、軽くパニック状態になる。だが、ふと我が身を見ると、ぶかぶかの寝間着を着ているではないか。丈は余り、ズボンなどは脱げて下着と一緒に足許に落ちている。
「一体、何が……ん!?」
我が身に何が起きたのか、それを確かめようとして鏡を覗こうとする。しかし何故か鏡は遥か上、踏み台を使わないと届かない位置にある。この時点で彼は、もしかしたら体のサイズが縮んでしまったのか? と考えた。だが、事態は彼の想像を遥かに超える物だったようだ。
「な、何だこりゃあ!?」
椅子の上に立ち、漸く鏡を覗き込んだ彼は仰天した。何とそこには、子供の頃の自分が驚いた顔をして映っていたのだから無理もないが。
「……落ち着け、落ち着くんだ。俺はロイヤルナイトのフランツ、22歳だ。こんなガキの筈が……」
そう思いたかった。しかし実際に背は縮み、鍛え上げた筋肉も落ち、頼りない体格の少年時代に戻ってしまっている。それも、意識や記憶はそのままで……である。そして彼が事態を把握できずに狼狽えていると、突如として電話が掛かって来た。受話器を取って応対すると、発信者は同僚のエドガーだった。
「フランツか!? 俺だ、エドガーだ! 大変なんだ、朝起きたら体がガキに……おい、聞いているのかフランツ!?」
「……あ、あぁ、すまん。けどなエドガー、その相談なら俺にしたって無駄だぜ。何しろ、俺も同じ状況になってるんだからな」
なんだとぉ!? と、電話の向こうでエドガーが愕然としている。然もありなん、自分自身も彼からの電話で、今起こっている事が現実なのだと、漸く認める事が出来たのだから……
●神人さん達は
「……かっ……わいいぃぃぃぃぃ!!」
「やめてくれ、こっちは極めて深刻な……だあぁぁぁっ! 抱っこするな!」
何とかこの状況を打破しようと、彼はエドガーを自宅に呼び、更に神人であるシンディにも相談しなくてはと思い連絡を取った。幸い今日はオフなので、本部に詰める必要は無い。だがいち早く到着した彼女は、驚くよりも先に……少年の姿になった彼を見て、目をキラキラ輝かせてその体を抱き上げ、頬ずりをしながら喜んでいるではないか。
「あ、あのなシンディ、状況見えてるか? 自分の婚約者がガキになっちまったんだぞ、何とも思わないのか!?」
「御免なさい……でも、可愛過ぎて!!」
それはそうだ。基本的にイケメン揃いの精霊が少年の姿に戻ったのだから、可愛いに決まっている。しかし彼女の対応は、真剣に悩んでいる者を前にしては些か不適当なものである事に間違い無かった。
そして程なくして、エドガーも到着した。彼も同じように、神人であるシャルロッテに連絡したのだろう。二人手を携えての登場であった。が、子供服を着せられた彼を連れたシャルロッテは、やはり頬を紅潮させている。
「……若返ったな、エドガー」
「……限度ってものがあるだろ……」
互いに子供の姿になった彼らは、顔を見合わせて深い溜息をついた。
●分析してみよう
まず、彼らは自分達の置かれた状況を整理する事にした。どうやら実年齢に関係なく、姿は概ね5~6歳の頃まで戻っているようだ。そして外を歩いて此処までやって来たエドガーによると、この事態は自分達だけに起こっている訳では無い、との事であった。
「じゃあ何か? 精霊は今、もれなくこう云う状況になってるって事か?」
「わからん。ただ、少なくとも俺が見てきた限りでは、大人の精霊は外を歩いてなかったぞ」
「……タブロス市だけの問題かしら?」
「聞いてみないと何とも言えないわ……」
そこで二人は、タブロスの外に住んでいる同僚に連絡し、状況を聞いてみた。が、そのような事にはなっていないという。つまり、市外に住む精霊は難を逃れていると云う事になる。だが、それが分かったところで、何の解決にもならない。何故、どうしてこうなったのか、その原因が全く分からないからである。
「ウィルスかな?」
「機械的に操作できる物じゃなさそうだし、そう考えるのが妥当だな。しかし、一体誰がこんな……」
「と云うより、いま襲われたら大変な事になるわね」
「そうね……可愛さは武器にならないもんね、相手がモンスターじゃ」
一気に暗いムードになった4人は、嘆いていても始まらない、とにかく原因だけでも突き止めよう! と考え直し、情報集めに専念し始めた。
●大変な事に……
「まずい……事態は思ったよりも深刻だぞ」
窓の外を眺めながら、汗を拭う白衣姿の男性がそう漏らした。此処はタブロス市街の裏手にひっそりと居を構える、製薬会社の出張研究室。平たく言えば科学者の自宅・兼・専用ラボである。そう、彼が独自に研究していた精霊専用アンチエイジングの新薬が、その薬効成分を成す菌の培養中に培養器の故障で外に漏れだし、濃縮されたまま風に乗って散布されてしまったのが今回の事件の原因だった。
科学者は急ぎ中和剤の開発に掛かったが、既に被害規模はかなりの広範囲に渡っているようだ。これが知れたらまずい事になる。
「急いで中和剤を散布しなくては……会社の信用はがた落ち、私も責任を問われる!!」
彼の焦りようは尋常では無かった。何しろこの研究で一旗揚げて、その地位を盤石なものに! と云うのが彼の目標だったからである。その正反対の末路が今、まさに口を広げて彼の背後に迫っているのだ。それは何としても阻止しなくては、と云うのが正直なところであった。
●こんな時に限って
さて、ところ変わってA.R.O.A.本部では……
「大変です! オーガ発見の報が入りました! ヤグズナル1体、市街地に向かって進攻中!」
「な、なにぃ!? こんな時に!!」
そう、本部内に常駐していた精霊たちも、ウィルスの被害を受けて幼児化していたのだ。これでは迎撃も難しい。だが、オーガに対抗できる存在は、トランス化した精霊のみである。
「やむをえん、難を逃れているウィンクルムを集めたまえ。ターゲットを被害エリアから追い出し、これを討つのだ!」
人間の司令官により、そう指示が発せられた。が、これに呼応できるウィンクルムは居るのだろうか……?
解説
●目的
新薬開発の際の事故により傍迷惑な未知なるウィルスが蔓延したタブロスに、オーガが出現! 精霊たちは皆、子供の体になってしまい戦力は大幅ダウン。それでもオーガに対抗できるのはトランスしたウィンクルムのみ。この不利な状況下で、見事勝利を収め市民を守るのが今回の目的です。
●ウィルスの効果
本来は老化の抑制のみと云う効果を発する筈の新薬ですが、その培養過程に於ける菌の力は予想以上に強力でした。これにより、研究所を中心とした半径5キロ圏内が被害対象となり、感染した精霊はもれなく5~6歳の少年の姿になってしまいます。そしてこのエリアの外に居た精霊は難を逃れていますが、被害エリアに立ち入った途端に感染、同じ目に遭ってしまいます。
また、残念な事にA.R.O.A.本部もこの圏内に含まれる為、住所が圏外でも本部内に居た場合も同様に被害を被ります。
●対策
少年の姿であっても基本的な能力値に差は無いので、スキル等の発動は問題ありません。しかし、肉体的な能力(筋力や体格の問題)は無視できず、相応に低下しているので刀剣を扱うジョブスキルはその発動に支障が出ます。また、銃器を扱うスキルも発射の反動に耐えきれるかどうかが問題になります。まず連射は難しいでしょう。
よって、プランにもよりますが、文中にあるような感じが対応策として一番スマートではあります。が、より面白いプランを目指すなら、タッグプレイでスキルの反動をカバーし合ったりするのも楽しいかも知れません。
●治るの?
現在、ウィルスを撒き散らした張本人によってワクチンが作られています。これが散布されれば全ては元通りです……が、それが何時になるかは分かりません。作戦終了後はなるべく屋内に居た方が良いと思われます。伸縮性の乏しい衣服を着ている場合、元に戻った瞬間にとんでもない事になってしまいますからね。
ゲームマスターより
こんにちは! 県 裕樹です。今回は私としては初になる、ギャグを交えたアドベンチャーエピソードをお送りします。また、一連の連載シリーズから外れた、初の作品となります。
ネタ元はPL様から頂いたヒントなのですが、それを私の流儀で調理・加工したのがこの作品と云う訳です。
アドベンチャーかと思ったらハピネスだったり、ハピネスかと思ったらアドベンチャーだったり。ややこしい作品展開が続きますが、どうにかついて来てくださいね♪
リザルトノベル
◆アクション・プラン
七草・シエテ・イルゴ(翡翠・フェイツィ)
心情 ・若返るという事は決して悪い事ではありませんが、 さすがにここまで若返ると「若すぎる」という印象ですね… とはいえ、今はヤグナズルをできる限りの作戦で食い止めましょう 行動 ・感染対策用にマスクとゴム手袋を範囲外のメンバーに配布 また、被害に合っておらず、かつ戦えるウィンクルムの方々がいたらその方達にも渡す 翡翠さんがマスクをして、苦しくないか心配ですが、 ヤグナズルを倒すまでは我慢してほしいと祈るしかありませんね ヤグズナルの戦闘時 ・こまめに範囲外のメンバーと連絡し、誰がどこにいるか確認し合う ヤグズナルを範囲外で発見した際、奇襲されそうになったら小刀で反撃しましょう 持ち物 ・マスク、ゴム手袋、応急セット |
クロス(オルクス)
アドリブOK 人数分のインカム オルクが小さい可愛い~!(抱っこし抱き締める もし俺とオルクが結婚して子供出来たらオルク似なのかな(小声 先ずはヤグズナルを探さねぇとな 俺は幼児退行組と一緒に範囲内を探索 インカムで範囲外と連絡取り合うぜ その前に本部でウィルスに感染してないウィンクルム達に事情説明してから応援に来れる人は来てもらう手配をしよう それと逸れると危ないし皆手繋ごうな♪ 連絡取り合いながら範囲内で敵を見つけ次第範囲外へ攻撃しながら明けた場所迄誘導 戦闘開始前にトランス もし敵が神人達の方へ来たら飛び具等使って守りながら戦う 戦闘後は直ぐに宿舎へ戻るな トランス 紅瞳 淡い水色の桜吹雪が舞うオーラを放つ |
Elly Schwarz(Curt)
【心情】 クルトさん!?……あの身長からは想像出来ませんね。 しかしクルトさんだけではなく、幼児化した皆さんに取っても一大事。 ましてや、オーガがいるとあっては一刻を争います! 【行動】 今回はクルトさんと戦闘までは別行動。お互い頑張りましょうね。 (そう言えばちゃんとした別行動って、今回が初めてな気がします。) ヤグズナル探索範囲外組として、範囲外でヤグズナルを捜索。 その際インカムで連絡取り合いましょう。 先にヤグズナル発見した場合、素早くクロスさんに連絡し合流次第トランスに入ります。 ワクチンで元に戻るにしても 戻った時に着替えの場所を確保する必要がある気が……一応近辺を調べてみましょう。 【所持品】 マスク×1 |
楓乃(ウォルフ)
■行動 ・本部で依頼を受けウォルフと合流。小さくなったウォルフの頭をなでなで。 ・他のウィンクルムと合流し、範囲の境界付近でヤグズナル探索。発見後ウォルフとトランス。 ・戦闘時は近くの屋内施設に退避。戦闘後はその屋内でウォルフを愛でる(笑) ・元に戻ったウォルフの頭のターバンが外れ、初めてみるその姿にどきどき。 ■心情 ウォルフがこんなに小さくなっちゃうなんて…大変なことになったわね…(真剣に話しつつなでなで) ウォルフ、無理しないでね?今は小さいんだから…。(なでなで) 無事、倒せたみたいね。あ、ウォルフも元に… …!!ううん、なんでもないの…! だからあんまりこっちを見ないで~!(照) |
吉坂心優音(五十嵐晃太)
アドリブOK 晃ちゃん!初のオーガとの戦いだよぉ! 新人だけど足でまといにならないよう頑張ろうね! でも晃ちゃんがウィルス感染してなくて良かったぁ あたし達は範囲外からの探索だよぉ 誤って範囲内に入らないように気を付けなくっちゃ! クーさんから事前に渡してもらったインカムで連絡取り合いながらヤグズナルを探すよ もし範囲外で敵を見付けたらクーさんに連絡し合流する迄時間稼ぎかな 戦闘開始前にトランスするよぉ あたし達神人は離れた場所で待機 こっちに敵が来たりしたら短剣と薙刀で対象 他の神人さん達には指一本触れさせないし怪我をさせないからねぇ♪ 戦闘後は晃ちゃんを労わるよ~ トランス 四葉のクローバーが舞い散り橙色オーラ |
●間抜けな……
「……と云う訳で、タブロスの市街地を中心とした半径約5キロ圏内には近寄ってはマズいんですが、不幸にしてヤグズナルが一体、市街地に向けて進攻中なのです」
……何だそりゃ? と云う感じで呆れ顔を作りながら、『五十嵐晃太』は電話に応対していた。相手はA.R.O.A.本部の女性オペレーターである。
「つまりアレかい? その範囲内に居る精霊は皆、ガキんちょになっちょると……そういう訳なんかい?」
「その通りです。つまり、この本部も……託児所のような様相を呈してまして」
「なーんやそれ……間抜けな話やな。ま、ともかく状況は把握したで。でも、近付けんモンをどうやって退治しろっちゅうんや?」
「それは……現在検討中です。本部に詰めていた中で、本件に参戦を希望しているウィンクルムが三組いますので」
ンな無茶な、ガキになった身体で何が出来るっちゅうんや……と云う台詞を胸に仕舞い込み、晃太は『他に、害を免れた奴は居らんのか?』と質問してみた。すると、既に該当者が一人、参戦を希望しているという事であった。
「すると、ガキんちょ組も併せて五組かい。ええ数や、ガキんちょの体でも技は使えるのやろ?」
「その筈です。幼児化しているのは外見のみで、中身はそのままのようですから」
「ガキの身体に、オトナの心か……切ないのぉ」
「……下ネタは禁止です」
「わぁっとるわ、ジョークやないかい……OK了解や。これから相方と合流するさかい、待機地点なんかは逐次指示してや?」
その回答に『了解しました』と返答して、オペレーターは通話を切断した。そして窓の外を伺うと、確かに子供の精霊が歩いているのが目立つ。それも、ダブダブの服を無理矢理に着ている者が殆どだ。
「ふぅん、どうやらガセやなさそうやな……ウィンクルムも、そうでないモンも区別なし、か。こりゃあ、例の悪党の仕業とはちゃうようやな……」
口の傍を僅かに上げ、ニヤリと笑う。この事件の原因を探るのも面白そうだなぁ、と。しかし現在、オーガが市街地に向けて進攻中と云う情報が入っており、そちらも無視は出来ない。
「しゃあない、原因の究明は後回しや。とりま、ミユと合流せんとなぁ」
晃太は用心の為にマスクで口と鼻を防護し、メガネと帽子で頭部を完全に覆った、花粉症対策のそれと同じ装いで神人の家へと向かった。
●喜んじゃダメでしょ
「…………ッ!!」
「……あのー、喜んでる場合じゃ無いかと……」
「よ、喜んでなどいないッ!!」
『Elly Schwarz(エリー・シュヴァルツ)』からのツッコミを受けてハッと我に返った『クロス・テネブラエ』が、慌てて返答する。しかしその頬は微かに紅潮しており、目線は傍らにいる精霊『オルクス・シュヴェルツェ』から離れない。
(なっ、何だこの可愛い生き物……いや、普段のオルクも好きだが……これは全くの別次元だ!!)
「セリフと表情が合ってないですよ、クロスさん」
そう言って、手鏡をクロスに手渡すのは『楓乃』だ。が、しかし、彼女も僅かに顔がにやけている。理由はクロスと同様……精霊である『ウォルフ』が子供の姿になっているからだ。
「ともかく、こんなナリじゃあ満足に戦えねぇ。先に身体を元に戻す方を選びたいね、俺は」
「それをやっている暇が無いから、こうしてスクランブルが掛かったのでしょう」
「……ふん!」
『クルト』が、自らの境遇を見て悪態を吐く。恐らく他の二人も同じ気持であったのだろう、ウンウンと頷きながら瞑目している。
「とにかく、そのダブダブな服を何とかしましょう。そのままでは動き辛さに拍車が掛かってしまいます」
「同感だな……ほら、総務から子供用の服を借りて来てやったぞ。早く着替えるんだ」
「だあぁっ! ぬ、脱がすのは良いが、それは二人きりの時にだな……」
「バッ……な、何を言ってるんだオルク! 分かった、分かったから! 早く着替えて来い!」
クロスとオルクスのやり取りを見て『この二人、何で早く一緒にならないんだろう?』と、そこにいた全員が思ったと云う事だが、それはまた別の話である。
ともあれ、プレストガンナーの二人は胸元までを隠せるオーバーオールを、ハードブレイカーのウォルフはトレーナーをそれぞれ着せられ、出動する事になった。因みにガンナーは胸元にホルスターを無理矢理装着して銃を装備したが、ウォルフの剣はクロスが保持する事となった。その理由は至極簡単。小さくなった体では、大きな剣を腰に携えて歩く事が出来ないからである。
せめて短剣を装備していれば良かったのだが、待機中に感染してしまったので武装の取り換えが利かず、このような措置と相成ったのである。
「では、手筈通りに」
「了解……って、まるで保母にでもなった気分だな」
「オレたちゃ園児かい」
「文句言わないの、実際そういう状態なんだから」
クッ、と唇を噛む三人の幼児……もとい、戦士たち。彼らは今、確実に『オーガより、このウィルスをばら撒いた奴をボコにしたい』と思っていたに違いない。
●待ち伏せ
「おー、来よったで!」
「お待たせしました……如何ですか?」
「如何も何も、人っ子一人通らないわ。ウィルスを怖がって、みんな外出を控えているのかも」
「……屋内に居たって、完全密閉されていなければウィルスは侵入してしまうのに……」
そう、チビッ子たちと別行動を取った楓乃とエリーが到着するまでの間、市街地に繋がる道で一番広い筈のこの通りを通った者は誰一人として居なかったのだ。まぁ、此処が主戦場になるかも知れない事を考えれば、却って好都合なのであるが。
「三人は?」
「……見る?」
好奇心に駆られた『吉阪心優音』が、子供の姿になった三人の精霊がどうなったか、見てみたいと言い出した。然もありなん、このような機会は滅多に無いだろうし、昔のアルバムを見せ欲しいと強請っても断られるのがオチだ。
「かっ……わいいぃぃぃぃ!!」
「ね!? ね!? 可愛いでしょ!?」
目を潤ませ、まるで小動物を見るような表情になって、心優音が悶えだす。そんな様を見ると、難を逃れた晃太と『翡翠・フェイツィ』も興味をそそられると云うものだ。
「どれどれ……? プっ! ぶははははは!! あ、あのオルクスが!! が、ガキんちょに!! ぶははははははは!!」
「おいおい、笑っちゃ……し、失礼じゃないか……」
「クククク……あんさん、無理は体に毒やで? 肩が震えとるんがバレバレや」
「プっ……い、言っちゃダメだ……ククククク……あはははははは!!」
いま見ているそれが、アルバムであるなら笑いは起こらなかっただろう。だがしかし、これは数十分前に撮影されたばかりのもの。しかも、今現在この三名は、この姿でパトロールをしているのだ。その姿を想像すると、もはや『保母さんに引率された少年探偵団』にしか見えない。笑うなと云う方が無理である。
「写真でコレだ……実際に見たら、戦いにならないねコレ」
「いいよ、今のうちに盛大に笑わせておきましょう。そうすれば本物が到着する頃には免疫が出来てるでしょ」
楓乃とエリーが、それぞれに肩を竦めながら、涙を流し腹を抱えて転げまわる晃太と、背を向けて『今のは無しだ、友の悲劇を笑ってはいけない』と思いつつ、必死に笑いを堪える翡翠を見て呆れ顔を作っている。そして心優音と『七草・シエテ・イルゴ』は『あらあら』と云った感じで、これまた二人を見比べている。何れにせよ、この二人を咎めようとする者は誰も居なかった。
「……ねぇ、ウォルフさん……撫でさせてくれるかなぁ?」
「止めた方がいいですよ、かなり怒ってましたから」
「えー? 可愛いのにぃ」
「ええやないか、盛大に撫で繰り回したり!! こんなチャンス、二度とあらへんやろからな!!」
元に戻った後の事を全く考えていない、晃太の無邪気な言が神人たちの『堪えていた』悪戯心に火を点ける。やはり、小さくなった精霊たちを撫で回したいと云うのは、女子としての本能に近いものがあるらしかった。
「……私たちは悪くありませんわ、可愛いのが悪いのです」
「そ、そうですよね! 可愛いものに罪は無い、そして可愛い物をモフモフしたいのは仕方ないですよね!」
「あらあら……しょうのない人たちですね」
「ねぇ、晃ちゃんもぉ、あの中に入ってみない?」
「な、何言うてはるんや! そんな事したら、俺までガキんちょになってまうやないか」
一人、とんでもない事を言ってのける少女が居たが……まぁ、これも仕方のない事であろう。
●少年警備隊
「ほら、チョロチョロしない! 列を乱さず、まっすぐ歩く!」
「お、お姉さん面するな!」
「くそっ、体さえ縮んでなければ……」
「全くだ、これじゃあクーを抱き締められな……いてっ!」
一人、満更でもなさそうな顔で本音を吐くオルクスを、クロスが小突いていた。が、その頬には朱が差しており、チラチラと彼の事を見ていたようだ。
「お、オルク……銃が重いだろう、疲れたら言うんだぞ?」
「ん? うん……正直言うと少しね。コイツ、一丁だけでも2キロはあるからな。それを二丁持ってるから、キツ……え!?」
その台詞が終わるか終らないかのうちに、よし来た! と云う感じでオルクスを抱き上げるクロス。
「……お、俺達に……子供が出来たら、こ、こんな感じ……なのかな?」
「ば、バカ言うな! オレ達の子は、クーに似てる筈さ!」
……今がどういう時かをすっかり忘れ、自分達の世界を創り上げてしまうクロスとオルクス。そんな二人に、必死にツッコミを入れるウォルフとクルトだったが、それも耳に入らないようだ。
「ダメだ、完っ然にイっちまってるぜ」
「見せ付けてくれるよなぁ……ったく、早く一緒になっちまえってんだ。その方が、周りとしちゃ楽だぜ」
ジト目になり、完全に呆れる二人。しかしそれでもクロスとオルクスは未来予想図を展開させながら、人目も憚らずにイチャイチャしている。いや、オルクスが普段の姿であれば、このような事は無いだろう。この非常時だからこそクロスのような強靭な精神力の持ち主であっても麻痺してしまうのだ。まさに、幼児化畏るべし、である。
が、しかし……そんな甘い時を妨げる、無粋な者が現われた。そう、市街地へ向けて進攻中のヤグズナルである。
「……!! おい、お二人さん! ラブラブモードは終わりだ、敵さんのお出ましだぜ!!」
「なっ!? ……『集え奇跡の絆、インフィニティレガルジーア!』」
咄嗟に、抱き抱えたままのオルクスの頬にキスをし、インスパイアスペルを唱えるクロス。と、オルクスの眼が深い蒼に輝き、淡い水色の桜吹雪が宙に舞う。
「おいおい、皆揃ってからトランスじゃ無かったのか?」
「言ってる場合か! まだ外の連中の居る所まで、かなりあるんだぞ! 一人でも臨戦態勢を整えた方がいい!」
「それもそうか……っと、逃がすかよ!!」
懐から銃を片方だけ取り出し、両手でそれを構えて、スキル『スナイピング』を発動。これにより、標的への命中率が格段に上昇する……のだが、撃った後が宜しくなかった。発砲の反動で、体ごと真後ろに吹き飛んでしまったのだ。
「うわあぁぁぁぁぁ!! って~~!!」
「バカが、小さくなってんのを忘れたか! ……おい、大丈夫か?」
「な、何とかな! って、奴は……?」
「クルトが牽制してるぜ、壁を背にして、吹っ飛ばされないようにしてな!」
見ると、クルトが必死に銃を撃ちながら、ヤグズナルの進行を阻止し、且つ無傷組の居る方へと誘導し始めていた。
「よぉし、オレだって……おい! オレの剣を!!」
「その体で、振り回せるのか!?」
「やるっきゃねぇだろ!! そのままジッとしててくれ、このまま引っこ抜く!!」
クロスが、ウォルフの背丈に合わせて腰を屈める。そして自分の背丈ほどもある剣を鞘から引き抜き、刃を光らせる!
「ッとと! コイツ、こんなに重かったか……おい、手ぇ貸してくれ!」
「仕方ねぇな……オルクス、右を! 俺は左を支える!!」
「よし来た!」
ガンナーの二人が銃を仕舞い、ウォルフの剣を両側から支える。そして、突進してくるヤグズナルに向けて真っ直ぐに振り下ろす!
「キシャアァァァァァァ!!」
自ら刃に向けて飛び込んできたヤグズナルは、慣性の法則によってその進路を変える事が出来ず、右腕に傷を負った。しかしダメージは軽く、骨弾を撃つべくカタパルトを構え、三人に照準を合わせ始めた。
「今だ、散れ!」
ウォルフの合図によって、三人がそれぞれ左右・真後ろにジャンプする。中央のウォルフを狙った骨弾は、寸前まで彼が立っていた場所で砂煙を上げていた。体が小型化している分、身軽になり回避率も上がっているようだ。
「油断するな! 身軽にはなったが、防御力は落ちてる筈だ! 当たったらダメージは計り知れんぞ!」
クロスの指示が飛ぶ。そしてヤグズナルも骨弾を射出した直後で、次弾を撃つまでに少々の時間が掛かるようだ。何せ自らの身体を削っての攻撃ゆえ、連射が利かないのがこの武装の欠点なのだ。
「よぉし、奴はまだ攻撃できないぞ! 一気に追い込め!!」
うおぉぉぉ! と、三人のチビッ子……もとい、戦士たちがヤグズナルめがけて突進していき、そしてその脇をすり抜けて、敵に背を向けてひたすら走る、走る! そしてその後にクロスが続き、やがて三人を追い抜いて先頭を走り出す。ウォルフなどは剣がデッドウェイトとなり、遅れ気味だ。が、必死で走る。
「キシャアァァァァァァァァァッ!!」
完全に馬鹿にされる形となったヤグズナルが、怒り狂ってその後を追う。如何な戦士たちとは言え、子供の体では逃げ足も鈍り、先頭を走るクロスとの差は広がり、逆に追って来るヤグズナルとの差は詰まって来る。だが、彼らは必死に走る! その先に待つ、味方の援護を信じて。
●待ってました!!
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ……」
「あ、あんさん、色っぽい吐息は結構やけどな……出来たら状況を説明してくれへんか?」
「こ、これが……色っぽく聞こえるのか? 溜まってるなら彼女に抜いて貰いな、このスケベ! 敵さんが真後ろから追っかけて来てんだ、あと少しでそこからも見える筈だよ!!」
何だと!? と、そこに待機していた晃太と翡翠が目を凝らす。すると、まず砂煙が視界に入り、その中に豆粒ほどの人影が見える。それが先頭を走るクロスの姿だった。そしてその後方に、もう一体の影が見える。これがヤグズナルだった。だが……
「……あとの三人は、どないしたんや!?」
「せ、背が縮んでるから……見えにくいだけだ! 俺と……敵の間に挟まれて、必死に走ってるよ!!」
と、息咳を切らせながら走って来るクロスの後方に、確かに小さな影が三つ見える。それこそが変わり果てた姿となった三人の戦士だったのだ。
「4人とも限界に近い……これは迅速な援護が必要だな!」
「あぁ、やったるで! もうチョイや、気張りぃ!!」
「『交わるは――淡き雫』」
「『さぁ真実を解き明かそう』」
シエテと心優音の二人が、それぞれ翡翠と晃太の頬に口付けをしながらインスパイアスペルを唱える。翡翠の周囲には波紋のようなオーラが広がり、淡い翡翠色に輝く。そして晃太はクローバーの舞う中で、橙色のオーラを放っている。
「先制攻撃や、俺から行くで!! さぁ、もっと寄ってこんかい!!」
晃太が、手裏剣の射程距離に達するまで相手を引き付ける。500メートル、400、300……そして全ての人相が確認できるその距離に達した時、彼の叫びが木霊する!
「今や、散るんや!!」
その叫びを合図に、ヘトヘトになった4人がパッと散る。これで晃太とヤグズナルの間に障害物は無くなった。そして放たれる手裏剣の雨! 突然前方から放たれたその攻撃を、真っ直ぐに突進してきたヤグズナルが避けられる筈は無かった。
「シャアァァァァァァァァァァ!!」
「まだまだやで……ミユ、行くでぇ!!」
「はぁい!!」
立ち入り禁止を示す柵を破壊し、なおも突進してくるヤグズナルに、晃太と心優音の体術が炸裂する。晃太の正拳がその顔面を捉え、心優音の薙刀が腹部を貫く!
「おっと、俺も忘れて貰っちゃ困るね!!」
バトルアックスを構えた翡翠の体が、コマのように回転しながらヤグズナルに向かって行く。『トルネードクラッシュⅡ』の発動である。それを認めた晃太と心優音はパッと左右に散り、翡翠の攻撃を見事にヒットさせる。
「まだまだぁ!!」
「散々追っかけ回しやがって! この野郎、覚悟は良いか!?」
この攻撃の間にトランスしたクルトとウォルフも戦列に加わる。まずクルトが『スナイピング』でヤグズナルの脚を射抜き、ウォルフが『スパイラルクロー』を頭上から見舞う。弱体化している為に威力も半減していたが、既に体力を減殺されていたヤグズナルはその一撃で力尽き、その場に崩れ落ちた。
「いよっしゃあぁぁぁ!!」
「ナリはチビても、実力はこの通り!」
「ま、こんなトコだな」
チビ……三人の戦士が、それぞれに勝鬨を上げる。序盤で強いられた苦戦は、既に忘却の彼方のようである。
「良く、頑張ったな!」
「もー、ご褒美あげちゃいます!」
「……お疲れ様……」
そんな三人を、それぞれの神人が労い、キュッと抱きしめる。三人とも、実はこの瞬間を待っていたらしい。チ……戦士たちは無論、恥ずかしさが先に立ちそれを拒否しようとするが、体の大きさで負けている上に極度の疲労が重なり、神人たちの抱擁を跳ね除ける事が出来なかった。要するに、為すがままであった訳である。
「……今なら、モフモフ出来そうやで?」
「流石に、あの間には割り込めないよぉ」
心優音を茶化す晃太だったが、流石にパートナーを労う神人を邪魔する事は出来なかった。そしてその心優音も……
「お疲れさま、晃ちゃん」
「ミユも、な」
ニコッと微笑み合い、晃太が心優音の頭を優しく撫でまわす。それがお気に入りなのか、心優音も嫌がる様子は無い。
「勝ったな」
「結局、私は何も出来なかったわね」
「そんな事は無いぞ、シエが居なかったら俺は戦闘状態になれなかったんだからな」
そう言って、翡翠はシエテの頬を優しく撫で、ニコッと微笑んだ。一時は過度なスキンシップに抵抗を見せた彼女だが、ある一件を境に変わりつつあったらしい。今も翡翠の手の温もりを、心地よく感じていたようだ。
●凱旋
本部に連絡を取り、ヤグズナルの骸を回収してくれと依頼すると、代わりに『市内でワクチンの散布が始まったようで、精霊たちが元に戻って行く』という情報が得られた。
「結局、何処のどいつだったんや?」
「……こういう研究をしている会社は少ないですよ。恐らくは新薬開発ラボからの漏洩でしょう」
「傍迷惑な話だ、全く」
「いいじゃねぇか! サッサと帰ろうぜ。疲れたよ」
ウォルフが、先頭を切って歩いて行く。剣は鞘に納め、肩に担いでの凱旋である……が、このとき彼は、重大なミスを犯している事に気付いていなかった。そう、体が元の大きさに戻るという事は……つまり、子供用の服では小さ過ぎるという事である。
「あ? おい、皆どうした? 早く帰ろうぜ」
「……愚かな……」
「そのまま帰ったら、あんさん……通報されまっせ」
「はぁ? 何の事だよ? おい楓乃……何だよ、お前まで?」
「……こっち向かないで……せめて、前だけでも……その……」
あっ! と彼が気付いたのは、神人たちが真っ赤になって目を背けていたのを見たその時だ。そう、彼の衣服は見事に四散し、大事なモノも……曝け出された状態だったのである。
「な……!! ちょ、おいコラ! 服を寄越せ、服!!」
流石の根明な元気者も、この状態では形無しである。因みに他の精霊たちは、物陰でしっかりと着替えてから出て来たので、このような失敗は無かったようだ。
「あ~……楓乃さん、今の心境は?」
「……心の準備が……必要でした……」
その回答を聞き、勇者は酷く赤面したという。嗚呼、合掌……
<了>
依頼結果:大成功
MVP:
名前:クロス 呼び名:クー |
名前:オルクス 呼び名:オルク、ルク |
名前:吉坂心優音 呼び名:みゆ、心優音 |
名前:五十嵐晃太 呼び名:晃ちゃん |
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 県 裕樹 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | 日常 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 普通 |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 5 / 2 ~ 5 |
報酬 | 通常 |
リリース日 | 07月10日 |
出発日 | 07月17日 00:00 |
予定納品日 | 07月27日 |
参加者
- 七草・シエテ・イルゴ(翡翠・フェイツィ)
- クロス(オルクス)
- Elly Schwarz(Curt)
- 楓乃(ウォルフ)
- 吉坂心優音(五十嵐晃太)
会議室
-
2014/07/16-23:53
翡翠:
心優音の嬢ちゃん、サンキュな。
代わりというのもなんだけど、当日シエが俺達だけでなく、
先輩ウィンクルム達にマスクや手袋を配ったり、
ヤグズナルの戦いに可能な限り、応戦する予定だ。
小刀を投げて攻撃もしようと思っているけど、晃太の兄さんには敵わないかもしれない
だから、俺達も協力する
俺達もプラン出してきたよ
こっちこそ、改めてよろしくな -
2014/07/16-23:17
インカムの件、承知いたしました。
ありがとうございます!(ぺこっ)
みなさん一緒に頑張りましょうね!
あらためましてよろしくお願いいたします! -
2014/07/16-22:12
会議室の進行にギリギリ気付きました!
インカムの件了解です!
ではプランの最終確認に入りますね。
改めて皆さん、今回よろしくお願いします! -
2014/07/16-22:03
心優音:
遅くなりました~!!
>翡翠さん
そうですね、もし範囲外にヤグズナルが居たらあたしが連絡しますよ!
時間稼ぎでは晃ちゃんは手裏剣の他に一応飛び具も有りますから範囲内にいるヤグズナルを範囲外に誘き寄せる事も出来なくはないかと…
ならプランにも書いておきますね!!
範囲外戦闘でも晃ちゃんは遠距離攻撃、翡翠さんは近距離攻撃で良いと思います!
あたし達、新人ですし足を引っ張らないよう頑張ります!! -
2014/07/16-21:42
まぁ、いいのですか?
ありがとうございます、それを前提でプランを書き上げますね
(PL:本当にありがとうございます。その分、戦闘面や作戦面で支援させていただきます) -
2014/07/16-21:29
クロス:
遅くなってすまない!
言い忘れてた事があった!!
インカムは俺達が人数分持って行くから安心してくれ!
だから皆はインカムとプランに書かなくて良いからな!! -
2014/07/16-20:30
翡翠:
ありがとう。
マスクは、しないと戦闘に支障をきたしそうだからな。
敵が範囲内に入った時の対策は了解した。
こっちは範囲外に入った時の対策も念のため、
考えようと思う。
……っていっても、ざっと言えば
敵が見つかったら、晃太の兄さんと俺は時間稼ぎ中心で戦闘。
その間、心優音の嬢ちゃんかシエがインカムで、クロスの姉さん達に連絡して、合流する試みかな。
あと、これはヤグズナルがどっちにいても同じなんだが、晃太の兄さんは遠距離攻撃として手裏剣、俺は近距離攻撃で時間稼ぎした方がいいか悩んでいる。
万が一、敵を範囲外から見つけても、範囲内にいたら、そこには踏み込めない。飛び道具を持っていない限り。
でも、晃太の兄さんなら、手裏剣で遠くから攻撃できるかもしれないから、出来ることなら……って思う。
……考えすぎかな?
-
2014/07/16-08:46
クロス:
>クルト
どう致しまして(微笑)
大丈夫だから気にしないでくれ(微笑)
>楓乃
あぁ任せてくれ!
オルクもいるし怪我させない様するしな(微笑) -
2014/07/16-08:35
楓乃:
クロスさん、とりまとめありがとうございます。
私達もプランを提出いたしました。
探索時はウォルフをよろしくお願いいたします。(ぺこっ)
このとおり、やんちゃなもので…(なでなで)
ウォルフ:
おかんか!(ビシッ)
-
2014/07/15-23:45
クルト:
>クロス
説明の手間を取らせて悪いな、PLも漸く理解したそうだ。(ため息)
その方向で俺達もプランを練る。
エリー:
もうクルトさんは解りにくい感謝を……。
クロスさん、説明ありがとう御座います!本当に助かりました!(微笑) -
2014/07/15-23:37
クロス:
>クルト
すまない、分かりにくて(汗)
探索中はトランスせずに探そうかと考えている
オーガが直ぐに見つかるとも限らないからな…
なので範囲内組がオーガを見付けたら、トランスせず範囲外迄誘導し合流したら素早くトランスに入り戦闘開始…かな
コレで大丈夫だろうか?
-
2014/07/15-23:11
クルト:
大体は把握したがトランスのタイミングについて、結局探索直前なのか戦闘開始からなのか判断に困ってる。
それとも範囲外に誘導する際はトランスせず、範囲外まで誘導した上での戦闘直前で素早くトランスに入るのか?
結構重要だろうと聞いてみる訳だが、PLの理解力が乏しいせいだったら悪い。 -
2014/07/15-14:13
クロス:
遅くなってすまない!!
シエテさんと翡翠さん久しぶり!今回は宜しくな!
良かった…一応反対がいなくて(微笑)
少し不安だったんだが…んじゃこの作戦で!
トランス後範囲外に神人達が待機だな、了解した
だが、範囲内で探索する幼児退行組が心配だ…
なので俺が一緒に幼児退行組と行動するよ!
俺なら武道全般嗜みあるし…良いかな?
それとトランスするタイミングは、探索直前か?
今思ったが、直ぐにオーガが見付かるか分からねぇじゃん?
だから、戦闘開始前に素早くトランスするのが良いんじゃないかと…
つまりだな…
ヤグズナル探索範囲内組
幼児退行組(オルクス・クルト・ウォルフ)・クロス
ヤグズナル探索範囲外組
シエテ・翡翠・エリー・楓乃・心優音・晃太
と言う組み分けで探索し、インカムで連絡取り合い後は作戦通り…かな? -
2014/07/15-13:16
心優音:
作戦把握しました〜!
晃ちゃんにも伝えときますね!
シエテさん、翡翠さん初めまして!
足手まといにならない様頑張りますので宜しくお願いします〜(微笑)
後、マスクの件も了解しました!
-
2014/07/15-09:31
シエテさん、翡翠さん、初めまして!
翡翠さんも被害に遭っていないと言う事で安心しました。(微笑)
改めて今回よろしくお願いします!
……確かに翡翠さんの話ですと
ウィルスの件、不安になりますね……。
範囲外の方だけでもマスクは準備した方が良さそうです。 -
2014/07/15-09:03
クルト:
作戦把握した。俺もその流れで構わない。
確かに神人が幼児化した俺達と共に範囲内に居るのは危険だ。
その意見にも賛成しておこう。
エリー:
では僕達はトランス後範囲外にて待機。と言う事を
まだ皆さんの意見が出ていませんが一応プランに追加しておきますね。
それと、クルトさん!自己紹介忘れていますよ?
クルト:
……エリーが紹介したから抜けていただけだ。
改めてElly Schwarz、エリーの精霊・Curt、クルトだ。
挨拶は遅れたが今回よろしく頼む。 -
2014/07/15-08:26
ウォルフ:
俺もオルクスの兄貴の作戦に賛成だ。
幼児対抗組はなるべく一緒に行動したほうがよさそうだしな!
この体じゃスキルの使用回数にも限度があるだろうし、
うまくタイミングを見て使わねーとだな。
あとは…あー…神人のみんなにはトランス後は範囲外で待機してもらったほうがいいよな。
さすがに俺たちこの状態で守ってやることはできなさそーだし…。
クロスの姉御は逆に俺らを守ってくれそうな気もすっけど(笑)
-
2014/07/15-02:45
この度は遅れてしまい、申し訳ありませんでした……。
心優音さんとエリーさんは、はじめまして。七草シエテと申します。
クロスさんは、CLUB「A.R.O.A」、楓乃さんは、とりかえばやパニック!以来ですね。
改めまして、皆さん、よろしくお願いします。
翡翠さんは、ウィルスに感染しなかったようですのでそのまま戦う事ができます。
ですが、被害エリアから離れて攻撃するのは難しそうですね……。
翡翠:
心配かけてすまなかった。
作戦はオルクスの兄さんのやり方で賛成しているよ。
ただ、一つ心配な事がある
このウィルスが一般論で言われているウィルスと同じかわからないが、
ヤグズナルが範囲内で出現した場合、ヤグズナルの体にウィルスが付着してるかもしれない
範囲外に誘い出したとしても、精霊達や先輩ウィンクルム達が接近時に呼吸した途端、
吸い込んだりして感染しないか、心配だ
念の為、マスクを持っていくけど。 -
2014/07/14-22:43
オルクス:
(椅子に座りながら)
さて、明日明後日でプランを完成させないとな…
一応オレが考えた奴を書くな
因みにコレは翡翠も幼児退行してない用な
今回、タブロス市街地でオーガ・ヤグズナルが進行中
そしてオレ、クルト、ウォルフの3人が謎のウィルスにより幼児退行しちまってる
背が縮んだ分立ち回りが困難になるだろう
なので幼児退行3人が一緒に行動する
運良く晃太と翡翠が範囲外に居たからウィルスには感染してない
だが範囲外にいたとしても、ヤグズナルが範囲内に居たら戦う事が出来ないと思う
何故なら二次被害を防ぐ為に易々範囲内には来ない方が良いからな
だからこそ、考えた
それと、もしかしたら他にも先輩ウィンクルムで被害を受けてない人達がいるかも知れないからその時は応援に来てもらうのも手だと思っている
先ず、幼児退行組は一緒に行動
↓
範囲内でヤグズナルがいるか探す
↓
その場合範囲内と範囲外が連絡取れるようインカムを持参
↓
範囲外もウィルス範囲内に入らないよう注意しながら範囲外を探す
↓
もし範囲内でヤグズナルを見付けたら、幼児退行組は注意を引きながら範囲外迄誘導
↓
その際攻撃しながらの方がより一層付いてくるはずだ
↓
範囲外の明けた場所迄誘導し後は晃太と翡翠と可能ならば応援に来た先輩達へバトンタッチ
↓
オレ達幼児退行組も怪我しない程度に戦う
こんな感じか…
ジョブスキルだが、プレガンのオレとクルトはスナイピングかガン・アサルトのどっちかが妥当だと考えてる
んーでもこんな姿でも戦いに貢献してぇし…
それなら確実に相手を仕留めるスナイピングが良いかも知れねぇな…
一応こんな作戦だが、何か抜けてるのや色々言いたいのがあったら
遠慮なく言ってくれ!
修正して作戦を練るからさ(ニコ)
長くなってゴメンな? -
2014/07/14-13:22
オルクス:
あぁ一応オレ達3人だけ幼児退行してたら3人組戦闘が良いと思ってな
そうだなぁ…オレも出発迄に練習はしとこうかと思ってるぜ
ほぉ、プレガンか…
相手に取って不足なしだな
それと素早い相手ならガン・アサルトかスナイピングスキルが望ましいかもな…
翡翠が幼児退行してなけりゃ3:2で別れられるが…どうだろうなぁ… -
2014/07/14-11:49
クルト:
(その辺りにあった椅子に座り)
3人での戦闘か、悪くない。
武器の方は現状では俺も自信無いが、試し撃ちや練習が出来れば慣れておきたいところだな。
あと過去の報告書によると
ヤグズナルはコウモリのような頭部を持ち(羽はない)
手の付け根に自分の骨片を打ち出す空気カタパルトを持つオーガ。
耳がいいプレストガンナーなかんじで、そこそこ素早いよう。充分に手強い相手だ。
スキルは結局どうする?
「ダブルシューターⅡ」が無理そうだと言うなら、俺も「スナイピング」をセットしようかとも思うが……。
まぁまだどう言う状況か解らない奴も居るから、話を進めない方が良いのだろうがな。 -
2014/07/13-22:49
心優音:
楓乃さん、ウォルフさんよろしくお願いしますね~♪
ウォルフさんも小さくなられましたか~
うーん実はあたし達まだレベル低くて、晃ちゃんはジョブスキル持ってないんですよね~(汗)
でもまぁ、晃ちゃんもあたしも武道全般習ってますし…
ウォルフさんがスキル使う際は足止め位は出来ますよ!
多分何とかなりますよね!
いえ、何とかさせましょう!! -
2014/07/13-22:32
オルクス:
(未だにクロスに抱っこされた状態)
それなら丁度プレストガンナーが二人いるし、3人で組めば何とか行けそうじゃないか?
オレもどこまでイケルか分からねぇけどな…
クロス:
でもさ、解説読むと発射の反動に耐えられるか分からねぇじゃん
連射は難しいし…だから今回は二丁拳銃じゃなく弓矢で対応しようぜ
オルクス:
だがそれも今のオレの体じゃ扱えるか分からんぞ?
スキルもダブルシューターⅡセットしてるが、今回は無理そうだしな…
クロス:
取り敢えずもう少し煮詰めよう… -
2014/07/13-21:48
楓乃:
みなさんこんばんは。
心優音さんははじめましてですね。よろしくお願いいたします。(にこっ)
クロスさん、Ellyさん、七草さんは先日ぶりですね♪
私の家も今回の被害からは範囲外だったので、大丈夫だったのですが…。
ウォルフがあのとおりで…。(ちらりっ)
ウォルフ:
なんだよ!あんまこっちみんじゃねー!(ぷんすこっ)
本部付近で食材の買い出しに行ってたら、いつの間にかこんな姿になっちまった…。
動きづらくてかなわねーよ。
俺は片手剣での接近戦しかできねーから、遠距離攻撃タイプとタッグが組めるとお互いフォローしあえるかもしれねーな。
スキルは「スパイラルクロー」をセットしてるぜ。
ただ、ジャンプ攻撃中に敵から攻撃うけちまうと回避低下しちまうから、その間敵の動きを止めてくれると助かる。
この体でどこまでやれっかすげー不安だけど…。
-
2014/07/13-20:35
心優音:
あっ参加人数満員でしたねぇ!
ちゃんと確認せずすみません(苦笑) -
2014/07/13-20:33
心優音:
こんばんは〜!
クーさん以外は初めまして〜!
あたしは吉坂 心優音(ヨシサカ ミユネ)です〜(微笑)
パートナーはディアボロ、シノビの五十嵐 晃太くんなのですぅ♪
新人ですが宜しくお願いしま〜す!
実はあたし達、運良く範囲外に居たので晃ちゃんは小さくならずに済んだんです
家が範囲外なので、今は晃ちゃん家にいます
なので会議室の発言はあたしが主にさせて頂きます!
新人ですが精一杯戦います!
組分けですが、まだ楓乃さん達が幼児化されてるか分かりませんし…
もし楓乃さん達が幼児化してないなら今の所2:2で別れるのが妥当だと考えてます -
2014/07/13-20:10
こんばんわ。
クロスさんはお久しぶりで楓乃さんとは先日ぶり
心優音さんとは初めましてと鳴るのでしょうか。
改めまして僕はElly Schwarz、エリーと言います。
精霊はディアボロのCurt、クルトさん。ジョブはプレストガンナーです。よろしくお願いします!
僕もこんな事になるとは……クルトさんが僕より小さくなってしまうなんて!
クルト:
……俺はクルト。変なウィルスのせいで倍以上も背が縮んだ。厄介なものもあったものだ。
今回に限って依頼を見に行っていたから、俺もこんな事になったわけだが
オーガも出るとか最悪きわまりない。
エリー:
そうですね。これでは満足に戦闘が出来ませんし。
半径5キロ圏内が被害対象と言う事ですから、正常なウィンクルムの方も居るのでしょうか?
幼児化した精霊さんは組んで戦闘が妥当でしょうね。
組み分けは如何しましょう? -
2014/07/13-19:21
クロス:
(キョロキョロ)
まだ会議室には誰もいないな…
俺が一番乗りか …
俺はクロス、パートナーはプレストガンナーのオルクスだ
まさかオルクがこんな事になるとは…思わなかった…
でも可愛い…!(オルクス抱っこしてぎゅー)
オルクス:
(クロスに抱っこされながら)
オルクスだ、宜しく頼む…
何故オレはこんな姿に…!
これじゃクーを抱き締める事が出来ないじゃ無いか!←
本部にさえ居なければ…!!
クロス:
本部じゃなくブラッドクロイツにいても意味無かっただろ
だがこんな事だとオーガを倒せるか分からんな…
皆小さくなっちまったのかな?
1組位小さくなってないウィンクルムがいれば、なんとかなりそうだけどな…