プロローグ
深夜の墓場で怪談を語ると、霊が釣られて寄ってくる。そんな噂を遊び半分で信じて肝試しに来た若者たちがいた。「本当に幽霊なんて出るわけがない」心の中でそう信じていた彼らは語りだす。それこそが、自分たちの命の灯を吹き消してしまうとも知らずに……
「以上が今回のあらましだ」
噂と消えた若者の捜索依頼を出した依頼人はため息交じりに地図を示す。
「この町のはずれにある森の奥、ここに共同墓地があり、そこで三人の若者が姿を消した。町の連中は幽霊の仕業だ、なんて騒いでるがそんなことはあるはずがない」
妙に確信を持った様子で彼はウィンクルム達を見据える。
「現場には地面が大きく抉れた跡があった。何かを突き刺したような、な。自然界にそんな跡を残せるものがいるとすれば、それはオーガくらいのものだろう」
ふと、彼は虚空を見上げた。
「今のところは、行方不明ってことになってる。だが……」
しばし間をおいて、恐らく起こってしまったのであろう事態を想定した言葉が続く。
「もしもの時は、身に着けていた物でもなんでもいい、見つけたって証拠を持ち帰ってくれ。それじゃ、頼んだぞ……」
去りゆく背中が、ふと止まる。
「そうそう、三人が消えてから、夜になるとうめき声がするって噂もある。何者かはまだ分からんが、仲間を呼んだのかもしれん。気を付けてくれ」
肩越しの警告を残し、今度こそ彼は去っていった。
解説
【現場】
町はずれの森の奥の墓
人通りはなく、広さは十分
照明は月明かりのみ、ライトとかあった方がいいかも
【敵?】
ほぼ情報なし
地面を抉るらしい
大きい? 下からくる?
ゲームマスターより
残念矜持郎でございます
お察しの方もおられるかも知れませんが、敵を出すのに怪談を語る必要があります
皆さまの怖いお話を楽しみにお待ちしております……
リザルトノベル
◆アクション・プラン
李月(ゼノアス・グールン)
三人の名前 容姿 当日の服装 あれば写真 これらの情報確認 皆と共有 地図把握 記憶2 敵誘き出しの為怪談話 【拾った鞄 交番へと考えてたら遠くから手招く人が 持主かとそこへ行けばその人は居なく 代りに男がそれは自分の物だと声を掛けてきた 確認の為中を確かめさせて貰うとさっき自分を手招いた人の写真 さらに 布に包まれた何かには赤い染みが そういえば手招きと思った手は払う仕草じゃなかっただろうか!?】※どうぞ盛って下さい 戦闘 後衛~中衛 主にライト係 敵の位置注意喚起 来る敵は盾効果で牽制し殴打 スタン期待 防御にチャーチ活用したい 必要時サクリファイス 戦後遺品捜索 持参袋に証拠品入れ持ち帰る 遺体あれば報告の際告げ 然るべき措置願いとお悔やみを |
暁 千尋(ジルヴェール・シフォン)
思慮が足りなかったとはいえ…その代償が命とは大きすぎます 彼らの家族の為にも、無事救出してあげたいです 事前に青年達の容姿を確認 墓場についたらトランス 先に抉れた場所を中心に軽く探索 青年達の手掛かりや敵の正体が分かる痕跡がないか調べます 怪談話中はライトは消し、多少大げさに怯える等で場を盛り上げる 戦闘はオーガ以外がいたら、そちらの敵を優先 複数いる場合にはデコイを使って敵の攪乱を狙う 詠唱中は邪魔されないよう、先生に近い敵から順に攻撃 戦闘後は改めて隅々まで捜索 共同墓地なら墓守や管理小屋がありそうですね 隠れられる場所があれば、まだ生存の可能性も残されているかもしれません …希望は最後まで捨てたくないです |
アイオライト・セプテンバー(ヴァンデミエール)
到着したらトランス で、周囲の、特に地面を確認 跡を確認したら、異変の推理に役立つかも マグナライト(と、借りられればランタンも)あるから、これを使うね (顎の下からライト点灯)←お約束 …やってみたかったの どんな恐いお話が聞けるんだろ(お膝でドキドキ 怖い話の数が必要かもしれないから、あたしも一応用意しておこう 学校の怪談でいい? あのねー、あたしの通ってる学校でヨジババってお話があってね、恐いおばあちゃんが出てきてねー… 敵が来たら、黒き月で攻撃しちゃう…前に、敵の数を確認 1体だったらいいけど、複数だと取り逃がしちゃうかもしれないし 先ずは下から来るのから攻撃っ とにかく恐いお話は絶対ここで終わらせるんだからっ |
●夏の夜と言ったらこれですか?
「これは……なんなんでしょう?」
暁 千尋は地面に光をあて、混ぜ返されたような跡を指でなぞり首を捻る。
「抉ったというか、ひっくり返されたというか……」
「チヒロちゃんは何を唸ってるのよ」
ジルヴェール・シフォンが屈んで地面を調べている千尋の背中からのしかかり、上から見下ろして首を傾げた。
「あら、報告にあった抉れた地面ってやつかしら。でも抉れたっていうより……」
「いつまで乗ってるんですか……!」
結論を出そうとするジルヴェールの体を千尋が押しのけた。
「あら酷い……夏場でも一人の夜って冷えるのよ? 特に、心と寝床がね……」
千尋をオトそうとしているジルヴェールは妖艶に囁いてみるものの、調査に集中している彼は見向きもせず、ホロリとコッソリ涙を流す。
「フフ、まだまだ若いねぇ」
柔和な笑みを浮かべるヴァンデミエール。昔は多くの人の家を渡り歩いて生きて行けたくらい人間関係方面に経験豊富な彼は、二人の様子に初々しいものでも感じたのか、懐かしいものをみるような眼差し。アイオライト・セプテンバーは彼をトランスさせた後、千尋と一緒になって地面を調べ、とんとん、と彼の肩を叩く。
「ん? 何か分かりましたか?」
「うーらーめーしーやー……」
顔の下から照明を当てて、影のでき方の関係で頬がこけ、目の下にクマをつくったおぞましい顔にみえるアイオライト……。
「うわ出たっ! 先生!!」
「はぁい」
むぎぅ。
「……やってみたかったの」
「なんだセプテンバーさんですか……こんな時に驚かせないでください。そして先生は抱きしめないでください……!」
「いいじゃないの少しくらいー……」
にししー、と悪戯っ子のように笑うアイオライトに安堵のため息をこぼしつつ、抱き着く元家庭教師を引き剥がそうと躍起になる千尋と彼を放すまいとするジルヴェール。
「そちらの調査はすみましたか?」
ランタンを掲げて用意していた怪談を語るべく、書いてきた手帳を開いて照らす李月。こちらもトランスして、地面の奇妙な痕跡を調べはしたものの、特に気になるものもないままに飽きてしまったゼノアス・グールンはくぁぁ……と欠伸。
「えぇ……特に何もありませんでしたが」
手がかりがあるかもしれない、と期待していただけに少し気落ちする千尋に対し、クスクスと意味深に笑うジルヴェール。
「先生は何か分かったんですか?」
「えぇ。こっそり教えてあげてもいいわよ?」
「じゃあいいです」
さりげなーく身を寄せるチャンスを作ろうとするも、見事に回避されてちょっぴりショボンとするジルヴェールなのだった。
「それじゃ、そろそろ納涼怖い話大会でも始めようか?」
ヴァンデミエールが冗談めかして笑いながら、ウィンクルムたちを覆う結晶の拠点を生み出した。そのままではライトの照明が乱反射して美しく光り、神秘的でジルヴェールが千尋の手を取ろうとして避けられるくらいにはロマンチックだが、怖さのこの字もない。
「ま、まぁ、やっぱりこういう時はこっちよね……」
気を取り直してジルヴェールが一同に蝋燭を配り、ライトを消して白く細い照明具に点火。ユラユラ揺れる炎が結晶の乱雑な表面に反射して、曖昧で薄気味悪い一角へと早変わり。
「おぉ、それらしい雰囲気になったじゃないか」
周りを見回して、ヴァンデミエールはあぐらをかいて座るとアイオライトへ手招き。
「嬢は僕の膝の上においで。李月氏の話が恐すぎて、いざというとき動けなくなったら困るだろ? 側にいたら安心だ」
「動けなくなるほど恐いお話しなの? どんな恐いお話が聞けるんだろ」
恐怖というより、期待の方でドキドキするアイオライトがヴァンデミエールの膝に納まり、背中を彼の胸に預けて目をキラキラ。無意識のうちにプレッシャーをかけていく。
「それでは早速始めますね……」
李月が語りだしたのは『拾った鞄』。
「これは、噂に聞いたとある人のお話しです。落とし物の鞄を拾った時の事でした。このままでは持ち主も困るだろうと、交番へ向かっていると、手招きしている人がいました。険しい表情をしていたこともあり、持ち主かと思って駆け寄ろうとすると、途中で他の男の人に呼び止められました」
周りには吹き抜ける風が木の葉を揺らす乾いた音だけ。肌に張り付くような暑苦しい夜のはずなのに、何故か体の芯まで冷え切るようなうすら寒い物を感じ始めるウィンクルムたち。敵襲を警戒するゼノアスが回りの気配を探ってみるものの、今のところは怪しい気配はない。目配せして先を促し、李月に続きを語らせる。
「男はそれを自分の物だと言いました。しかし渡せとだけ言われても、さっき手招きされていた以上はそちらが持ち主かもしれない、そう思って振り向くと……誰もいなくなっていた」
「おぉう!」
ゼノアスが驚いたような声をあげ、千尋はカタカタと震えはじめる。そんな彼の服の裾をつまむジルヴェールは少しだけ青ざめて……るんだけど、二人とも場を盛り上げるために演出してるだけだったりする。李月はそんな様子を横目に続きを語る。
「さっきまで確かにいたはずなのに、忽然と消えてしまった事に呆然としていると、男の声で我に帰りました。やたら必死に鞄を求める様子に本当に持ち主では? と思いつつも、やはり先ほどまで手招きしていた人の姿が頭を離れません。そこで、この人も似たような鞄を失くした人なのではないかと思い、中身を見て自分の物か確認してもらうことにしました。すると……」
どうなるの!? と言わんばかりに身を乗り出すアイオライトに対し、ヴァンデミエールが彼のお腹に手を回して転がらないように支えつつ、いざという場合には体勢を崩さないように備えた。
「中から出てきたのは大きく二つ。一つは誰かの写真。その人物には見覚えがあるような……というか、さっきまで手招きしていたあの人そのものでした。何故あの人の写真を持っているのだろうかと疑問符を浮かべましたが、もう一つの物を見たら全て吹っ飛んでしまいます。だって……」
ゴクリ、一同が続きを待って生唾を飲む。
「その何かは赤い染みのついた布に包まれており、端っこから包丁のような切っ先を見せていたのですから……」
●怖い話ってルート分岐するよね
「ぎゃぁあああああ!?」
「ちょ、待って怪談っていうより都市伝説か何かじゃない? オバケなんかよりずっと性質悪くて危ない奴じゃない!?」
身をのけぞらせてオーバーリアクションでドン引く千尋と、本気っぽい様子で確認するジルヴェールに李月は微笑むばかり。
「ふふ、僕としてはキャーキャーという悲鳴は、ベッドの中で聞きたいものだ」
「ん? じーじどうしたの?」
「いや、なんでもないよ」
元気のいい二人に昔でも思い出したのか、さりげなくとんでもないことを口走るヴァンデミエールと、至近距離であった故に小さな一言を捉えてしまうアイオライト。完全には聞き取れなかったことが不幸中の幸いだろうか。
「敵、来ないな」
辺りをきょろきょろと見回すゼノアス。異様な気配は漂い始めているのだが、殺気のように誰かに向けられる意思を感じない。何かが出てくる前兆なのか、それとも単に怪談を語ったことで寒気がしているだけなのか……。
「じゃあ次あたし!」
ぴょこっと手をあげるアイオライト。頬に指を添えて思い出すように語りだす。
「あのねー、あたしの通ってる学校でヨジババってお話があってね、恐いおばあちゃんが出てきてねー……」
「あぁ、四時になると現れて、捕まるとトイレに閉じ込められるっていう……」
学校の怪談として、昔そんなものを耳にしたことがあったのだろう。ポツリこぼした千尋にアイオライトは首を振った。
「んーん、赤いマフラーで首を絞められて学校中を引きずり回された後、屋上でつるし上げられて、鎌で首ちょんぱ! ってされて、胴体は下に落されて首は屋上でブラブラ揺れてるんだって」
「なんですかそれ!?」
自分の知っているものと大きく異なる怪談に驚きを隠せない千尋に、ヴァンデミエールは意味深に微笑む。
「こういうものは恐い部分が伝聞されにくく、段々中身が変わってしまうものさ。貴公のそれは伝聞を重ねて、中身がそぎ落とされてしまったものではないかな? 実際、貴公の話には続きがあるはずだし」
何それ知らない、って顔する千尋に、李月がポンと手を打った。
「あぁ、色を選ぶやつですね」
「え……」
ハイクオリティな芝居なのか、本当に話を知らないのか、キョトン顔する千尋に李月が語るにはこの通り。
「トイレに入ると『赤、青、黄、どれがいる?』って声がして、赤を選ぶと赤いマフラーで絞殺されて、青を選ぶと血を抜かれて真っ青にされて、黄を選ぶと助かるらしいです」
「へ、へぇ……」
「キャー! もうトイレに行けないわ!!」
引きつった笑みを浮かべる千尋に、面白がっている側面もあるのかジルヴェールが悲鳴を上げながらも笑ってしまっている。と、その時ゼノアスが李月を背に庇うようにして、墓石の方を睨み付けた。
「急にどうした?」
「何か来るぞ!」
小さな地震を伴って、地面がゆっくり盛り上がり始める。目の前で何かが出てこようとする様に、ヴァンデミエールはアイオライトを立たせて身構えた。
「ゲストがいらっしゃったかな?」
小さなエナジーフィールドを展開、味方を内包して治癒の力を活性化。目の前に湧き出る何かからの攻撃に備えた。
「カラカラカラカラ!」
土を混ぜ返しながら、その上半身だけでウィンクルムたちを見下ろすそれは巨大な骸骨。空っぽになった眼孔にぼんやりと赤い光を灯して、全身から乾いた音を立てて嘲笑う。
「なーるほど、地面が抉れるってのはこういう事」
詠唱に入ったジルヴェールは骸骨の真下の土を見て何かを納得した。肋骨を通した地面は幾度となくひっくり返され、何かに抉られたような跡を残している。
「おっきい……けど」
敵を見上げながら、辺りに視線を走らせるアイオライトは出現したのは目の前の巨大な骸だけであることを確認して二つの刃をもつ得物を構えた。
「一人ぼっちなら恐くないよね! バッて攻撃してサッと倒しちゃおう!」
振り下ろされる巨大な腕をフラフラと踊る様に潜り抜けて、素早く刃を突き立てて距離をとる。
「こいつ……脆い! 一気に攻め立ててしまいましょう!」
突き立てられた傷跡からボロボロと崩れる様子に、敵は図体の割に大したことはないと判断した千尋が剣を抜く。一見なまくらだったそれは瞬く間にオーラと同じ光を纏い、人目に業物と分かる煌めきを放つ。
「はっは、ぶっ壊してやろうじゃん?」
ゼノアスは地面に小さく穴を開けるほど強く蹴り、一足跳びに墓石に飛びついた。
「済まねぇな」
その下で穏やかなに眠る故人へ謝罪を呟き、石の柱を蹴ってとるは骸骨の頭上。キシャー! と威嚇の表情をするクマのぬいぐるみっぽいハンマーで頭蓋を抉る様にぶん殴る!
「リツキ!」
「分かってる!」
上から叩き落されるようしてぶっ倒れる骸骨めがけて、李月はカラフルで可愛らしいハンマーを横薙ぎに振るい、ゼノアスに殴られてできた亀裂めがけてフルスウィング! ガァン! と金属染みたけたたましい音を立てながらも辺りにはハンマーから飛び出したようにポップな水玉が飛び散り、骸を脱力させて起き上がろうとするその腕を滑らせる。体勢を立て直しが難しいと判断したのだろう。自分を支えるのを諦めて、狙うは動きを止めたジルヴェール。
「先生に手出しできると思わないことです!」
腕が振るわれるより早く千尋が駆ける。まっすぐ伸ばされる骨に対して剣一つで立ち向かい、突き立て一気に引き裂くように振り抜いた。細いものが二本並んでいた腕の骨をそれぞれに叩き割られ、苦痛に悶えるように全身から乾いた音を軋ませる骸骨に、ジルヴェールが目を細めた。
「あんまり騒がしくするんじゃないわよ。みんな自分の時間を生き抜いて、静かに休んでるんだから」
中空に浮かぶプラズマ球が稲光を走らせ、大気をかき混ぜる摩擦でキューキューと甲高い音色を奏でる。
「あんたももう寝なさい。屍は大人しく寝る時間よ」
スッと送り出すようにして放たれるプラズマ球は骸骨の手前で爆発。その胸部を巻き込んで消し飛ばし、残る頭蓋も地面に叩きつけて灰に帰すのだった。
●んで、もう一つの噂
「共同墓地なら墓守や管理小屋がありそうですね」
まだ生きているかもしれない。微かな希望を胸に駆けだそうとする千尋の肩をジルヴェールが掴んだ。
「待ちなさい。まだ終わってないわ……」
それは、骸骨が出現して開いた大穴の奥。
「アァ……ウゥ……」
小さな、うめき声が聞こえる。
「ちっ、やっぱり瘴気にやられて……!」
先制を仕掛けるように、ゼノアスが大穴に飛び込んで得物を振り上げ……。
「リツキ! 生きてる! こいつら、まだ人だ!!」
「何!?」
ハンマーをしまって行方不明者を引きずり出すゼノアスに、李月も飛び降りて持ち上げるのを手伝う。ボロボロの姿で掠れた声をこぼすだけの三人に、アイオライトは目を輝かせた。
「じーじ! 生きてる! 間に合ったよ!!」
「そのようだが……ちとまずいね」
地面に寝かされる三人の様子に目を走らせて、珍しく笑みを消す。
「三人とも、このままでは……」
「えっ、助からないの……?」
目に見えて落ち込み、今にも泣き出しそうな顔でヴァンデミエールを見つめるアイオライト。そんな二人にジルヴェールが半眼を送る。
「単にお腹空かせて、しかも閉じこめられてて衰弱しきってるだけでしょうが。ほっといたら危ないけど、急いで病院に連れていけば助かるでしょう? ほら、アイオライトちゃんからかってないで運ぶの手伝って!」
「ははは、私のような年寄りが働かなくても若いのだけで十分だろうに」
ケラケラといつもの笑みに戻り、一人背に負うヴァンデミエール。自分が遊ばれていたとアイオライトが理解するまでの数秒間、ポカン顔。
「まだ助かるのなら、急がないと……!」
一人担ぎ上げようとする李月からひょいとゼノアスが横取り。
「リツキが背負うにゃコイツは重いだろう。オレが運んでやるから後で構え」
「えぇ……?」
また読書の邪魔をされるのだろうか? と複雑な表情になる李月なのだったが、ニカッと笑うゼノアスの笑顔に一瞬見惚れて、ブンブン首を振って冷静さを取り戻す。
「先生」
「なーに?」
よいしょ、と一人背中に乗せたジルヴェールへ千尋がコソリと問う。
「本当の所はどうなのですか? やっぱりこの人たちは……」
不安げな彼の頭を、ジルヴェールはワシャワシャと乱雑に撫でる。
「大丈夫だって言ったでしょう? 症状はさっき言ったとおり、軽い栄養失調と閉鎖空間と命の危機による精神的疲弊。お腹いっぱい食べて、寝て、起きたらハイ元気ってなるわ! ワタシを信じなさい」
そう言って微笑む姿は、かつての尊敬していた師の姿そのものであった。
「……はい!」
千尋が頷き、ウィンクルムたちは白々と明け始める朝日を背に、病院に向かって森の中を駆け抜けていくのだった。
依頼結果:成功
MVP:
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 残念矜持郎 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 男性のみ |
エピソードジャンル | 恐怖 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 普通 |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 3 / 2 ~ 5 |
報酬 | 通常 |
リリース日 | 07月25日 |
出発日 | 08月02日 00:00 |
予定納品日 | 08月12日 |
参加者
- 李月(ゼノアス・グールン)
- 暁 千尋(ジルヴェール・シフォン)
- アイオライト・セプテンバー(ヴァンデミエール)
会議室
-
2016/08/01-23:29
遅くなってすみません。
プランは提出してあります。
空飛ぶ敵相手だと難しいですね…
一応、怪談話前の捜索で敵の正体に繋がるような手掛かりがないか探す事にしてあります。
敵が複数いた場合には効くか分かりませんが、デコイも使って多少攪乱できたらと思ってます。
先生は最初からオーガ優先で狙ってもらいますが。
なんにせよ良い結果になることを祈ります。
改めて、皆さんよろしくお願い致します。 -
2016/08/01-23:21
そっか…コウモリの可能性もあるのか……。
空飛ぶ生き物相手はめんどうだなー・汗
敵が複数だったら、まずは足許をどうにかするって書いたよー -
2016/08/01-23:10
あ、違いましたか、失礼しました。
敵が分らないのが難しいですね。
森と墓場というと蝙蝠の可能性もあるのかなとふと思ったり。 -
2016/08/01-22:22
あ、ごめんちょっと違うかも
あたしの言いたいのは「敵が複数か単体か分からないけど、下から来るんじゃ、複数だった場合どれかひとつの敵に集中させるのは難しいかな?」ってことだったんだけど。
そういや、デミ・リビングデッドの可能性もあるんだっけ。
あたし、もうちょっと攻撃詳しく書き直してきたほうがよさそう。
先ずはとにかくオーガ?かな -
2016/08/01-22:11
チャーチ活用とプランに入れさせてもらいました。
心強いです。
>なにかひとつに攻撃集中
相棒と僕はスタン効果武器だから動きを止められる奴はいると思うんだ。
僕は主にライト係りやってるから攻撃参加するかわからないけど
相棒のスタンは3Rだからみんなでタコ殴りするには十分な時間だと思うよ。
て、そういう事じゃないのかな?
違ってたらごめん -
2016/08/01-22:09
いちおプラン出せたよっ。
でも、遺品捜索はあまり書けなかったかも。
もうちょっと手直しするね。 -
2016/08/01-22:08
-
2016/08/01-18:29
すいません、まだプラン半分ぐらいです…
>チャーチ
うん、じーじには到着してすぐチャーチ作ってもらおうと思ってるよ
チャーチの中で怪談すれば、なんにもないとこよりマシかなって。
チャーチは半透明だし、今回の敵?は灯り気にしないっぽいし、チャーチの中にこもっても大丈夫だと思う。
だからあたし達、到着したらすぐにトランスするね
ちなみに、チャーチは1時間保ちます
灯りはマグナライトと、借りられればランタン(こっちのほうが広い範囲照らせそう)も持ってきたいな
うーん、下から来るんじゃなにかひとつに攻撃集中させるのって難しそう? -
2016/08/01-13:29
プラン提出してます、調整は可能です。
もともとは捜索依頼なので
事前に不明者3人の容姿や当日の服装等の情報確認し皆さんと情報共有
怪談話前に現場の抉り跡で3人の名前の呼びかけ+痕跡物捜査
戦闘後は遺品捜索と収集、帰還後報告
という行動入れました。
ヴァンデミエールさんがチャーチを使うのは決定なのかな?
使うなら是非避難所に活用させて貰いたいです。 -
2016/07/31-22:50
それじゃあ怪談話おまかせするねー
で、念のため、あたしもちょっと(本当にちょっとだけ)ネタ用意しておこう
灯りがいるって話だから、あたしいつものマグナライト持ってくねー。
-
2016/07/31-22:47
増えましたね、良かった…
アイオライトさん、ヴァデエミールさん、よろしくお願い致します。
>怪談話
お二人がお話しされるなら、僕等は悲鳴とか盛り上げ役に徹しますね。
怪談話、楽しみにしています。 -
2016/07/31-18:14
増えたー!
アイオライトさんまたよろしくお願いします。
>怪談話
では、役やらせてもらいます。
大したネタがある訳ではないですがそこはGMさんが
盛大に盛ってくれるのを期待したい所です。
それと怪談中に相棒が、殺気感知使います。
感知したら皆さんにお知らせします。 -
2016/07/31-11:03
遅くなったけど、来ちゃった☆
李月さんまたもこんにちはーーっ。
じーじはチャーチ出来るから、怪談してるあいだの守りになるかと思って。
地面の下まで防御できるかわかんないけど…横からの守りはどうにかなるかな?
怪談は苦手だけど、あたしもちょっと考えてみる。
こういうのってすぐ最初には出なくて、恐怖が盛り上がったときに来るのが、お約束な気がして。
ごめんね、まだ全部理解してないや。
もっときちんと考えてくるね。 -
2016/07/31-09:19
>怪談話
では、李月さんお願いします。
文字数が余れば、僕等も少しお話するようにしますね。
>敵
そうですね…何にせよオーガはパワー型のような気がします。
それから最低4体というのも同感です。
僕は詠唱の邪魔されないよう立ち回りつつ、先生にはオーガ優先で攻撃してもらおうと思います。
……人、来てほしいですね。 -
2016/07/30-15:44
連投失礼します。
>怪談話
僕が担当するの可能です。
話したい方いればお任せもOKです。
それとすいません、話す人数は文字数大丈夫なら何人でもいいとは思ってます。 -
2016/07/30-11:54
人語を理解するオーガとなるとBスケール以上になるので難易度的に出て来るとは思えないので
おっしゃってる様に 声や音に反応 なんだと僕も思います。
>怪談話
この人数でいくなら1人でいいかと。
他は怪談のリアクションなりして声を出す様にして誘き出す感じで、とか。
人が増えても2人かなと思います。
>敵
僕の予想です。
オーガがいるならヤックハルス辺りではないかと。
伸縮自在の爪攻撃をするハイエナ頭のDオーガですが
大きいというキーワードに当てはまらない様に思うので、出ていますがモグラの巨大化したものや熊系のオーガかもしれません。
何にしろ「大きい」「抉る攻撃」なら近距離物理のパワータフ型の可能性が高い様に思います。
もう一つ、
>三人が消えてから、夜になるとうめき声がするって噂
これですが、オーガにやられた3人がオーガの影響でデミ・リビングデッド化したんじゃないかと予想します。
下からボゴォッと手を出し足掴まれたら怖すぎる(震
…僕の予想では敵の数は最低4体になるんじゃないかと。
戦闘では僕はライト係メイン
相棒はカウンタースキル纏って突っ込み
2人ともスタン効果付武器を持っているので、EWの詠唱の時間稼ぎはできるんじゃないかと。
止め刺しをお願いしたいと思っています。
人、来てくれないかな。 -
2016/07/30-09:24
暁千尋とエンドウィザードのジル先生です。
よろしくお願い致します。
怪談を語ると出てくるって、どんな敵でしょうね。
地面を抉る、下から来る…という所で、モグラかアリジゴクみたいなものかと思いましたが。
それなら怪談というより声や音に反応しているのかな、と。ただの想像ですが。
ところで…語るのは全員やらないといけないのでしょうか。
戦闘や若者の捜索もありますし、話をするのは一人か二人で済ませたいところです。
主に文字数の関係で。
人手が増えてくれれば、それほど苦はなさそうですが…
このまま僕達二組だけだとちょっと厳しいですね。 -
2016/07/29-19:16
李月とシンサモのゼノアスです。
どうぞよろしくお願いします。
人もう少し集まってくれるのを願いつつ敵の正体について考えてようと思います。