ハプニング放送(木口アキノ マスター) 【難易度:とても簡単】

プロローグ

『はーい皆様こんばんは。
 オールナイトタブロスDJの次郎・ラモです。
 今日はですね、僕らの気になる存在、ウィンクルムの神人さんにゲストで来ていただきました。
 A.R.O.Aってどんなところ?
 ウィンクルムって普段何をしているの?
 パートナーとはどんな関係?
 聞きたいことがたくさんですねぇ。
 それでは、早速お呼びしましょう!』


 タブロスのラジオ放送局から、出演依頼があったのは数日前。
 A.R.O.A.の広報活動にもなるから、ということで本部からもお願いされ、あなたはラジオの深夜生放送番組に出演することになった。
 出演中、パートナーは局ビル1階にある喫茶店でこの放送を聞きながら待っていてくれている。
 緊張の中、DJと他愛無い話を交わし、やっと、コマーシャルの時間に。
 ほっと一息つくあなたに、DJが訊く。
「それで、実際のところ、パートナーのことどう思っているんですか?」
 緊張が緩んだせいか、心のガードも緩くなってしまったあなた。
 それはそれは盛大に、のろけてしまったのだ!

 ところが。

「すいませーん、ちょっとした手違いで……まだコマーシャルに入ってないんですよ」
 と、スタッフの声。
 ということは。今のは全て全国放送……!
 当然、喫茶店で待っていたパートナーも聴いているのだった。

解説

 全国放送で思いっきりのろけてしまおう!という目的のお話です。
 ラジオ出演するのは、神人、精霊どちらでも構いません。

・のろけ話の内容
・喫茶店で待機している側がそれを聴いた時の反応
・放送終了後、喫茶店でどんなやりとりをするか
を中心にプランを作成してください。

 尚、喫茶店での飲食代としてお一人300Jrいただきます。ケーキ&飲み物(種類指定OK)のセットを提供いたします。


ゲームマスターより

 ひねりワザとして、喫茶店で待機しているのは新精霊で、神人→先任精霊ののろけを新精霊が聴く、ということも可能です。この場合、親密度が上がるのは、新精霊とのみですので、ご注意ください。

 もうやめて!聴いているこっちが恥ずかしくなっちゃう!
 というくらい激アツののろけをお待ちしております。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

アイオライト・セプテンバー(白露)

  (ラジオに出演する側)

パパ-
パパのかわいいアイちゃんが大好きなパパのこと、がんばって話すから、ちゃんと聴いてねー♪

あのね、パパは優しいんだよ
この前一緒お出掛けしたときもね「ぱんつのデコ弁作って」って頼んだら本当に作ってくれたの
美味しかったよ、えへ♪
そんで、お仕事で銃をパンパンってするときはかっこいいの
でも、可愛いときもあるんだよー
朝、目が醒めて、眼鏡かけないでむにゃむにゃしてるときとかー

あたしとパパはすっごいらぶらぶなの
だから、あたしの初めてはパパのものなんだよ(えへん
パパももらってくれるって約束したし(←してない
きゃー言っちゃった///

いっぱい話したら眠くなっちゃった
わーいパパだー…むにゃ



俊・ブルックス(ネカット・グラキエス)
  契約前はAROAで働いてたからな、そこらへんも交えて今までの体験談を話す
おもにネカへのツッコミと同僚へのツッコミととにかくツッコミの話だな

休憩中
ネカのこと…そりゃ相手すんのが大変な奴だよ
こっちの都合なんてお構いなしで、自分勝手な好意だけ押し付けるような奴だった
うん?ああ、『だった』な
今は違う
最近は、ちゃんと俺のこと考えてくれてるみたいで、そこは嬉しい
俺がいることであいつがいい方向に変わっていってるんなら、パートナー冥利に尽きるってやつだな

は?好きかって…それは言えねえな
だってまだ、直接伝えてない
最初に伝える時は目の前で言いたい

はぁ!?ってことは今の流れて…
収録が終わったら…言うしかないのか…?



第1部ゲスト アイオライト・セプテンバー

「ねぇパパ、あたしね、行ってみたいところがあるんだ」
 いつものように、可愛らしいおねだり笑顔で白露を見上げるアイオライト・セプテンバー。
 よくよく聞けば、それは夜の放送局だという。
「ダメですよ、アイ。良い子は寝る時間です」
 と、一旦諌めはしたものの。
「むぅ~。いいもん。パパが一緒に行ってくれないなら、あたし1人でも行くもん」
「なっ……」
 こういう時のアイオライトは行動力がある。それを白露は十分に知っていた。
 夜中に家を抜け出し1人で出かけるくらいやりかねない。
 そんなことになったら……!目の届かないところでアイオライトが何か事件や事故に巻き込まれてしまうかもしれない、いいや、アイオライト自身が事件や事故を巻き起こすかもしれない。想像しただけで胃が痛む。
「わかりました。今日だけですよ」
 溜息をつく白露をよそに、アイオライトは
「夜のお出かけ♪悪女への階段をまた一歩登っちゃいそう」
とうきうきしているのだった。

 放送局のビル1階には、お洒落な喫茶店があり、夜遅いにも関わらず煌々と明かりが点いていた。
 常に背伸びをしたがるアイオライトは、夜の喫茶店で大人の気分を楽しみたかったのかもしれない。
 と、白露は思った。
 店員に店内に通され、席に案内される。
「パパ、ちょっと待っててね!」
 白露が椅子に座るもアイオライトは着席せず、口早にそう言うとくるりと踵を返し店の外へ。
「え……アイ?」
 トイレだろうか。まさか、勝手にビルの外に出ることはないだろう。
 とりあえず、待とうか。
 注文はアイオライトが戻ってきてから、と思ったのだが、店員に促されたのでまずは自分の分を、と、白露は珈琲とショートケーキのセットを頼んだ。

 放送局ビル内の喫茶店ということで、店内にはその局のラジオ放送が流れていた。
 たまにはラジオに耳を傾けゆったりした時間を過ごすのもいいものだ。
 そう思いながら、白露はカップを持ち上げ、珈琲の香りを楽しみつつカップを傾ける。
 と、その時。
『パパ-』
 耳馴染みのある声が聞こえ、
「ぐ……ごふッ」
 白露は飲みかけていた珈琲をおもむろに噴く。
 急いで紙ナプキンを口元にあて、なるべく大きな音を立てないように苦心しながら咽せる。
(真夜中にいなくなったと思ったら、アイはまた私に黙って何をしてるんですか)
『パパのかわいいアイちゃんが大好きなパパのこと、がんばって話すから、ちゃんと聴いてねー♪』
(がんばらなくていいんです、そこは)
 咽せたせいで涙目になりながら、白露は心の中で訴える。
『アイちゃんって呼んでいいかな?』
『うん、いいよ!』
『アイちゃんは可愛いね~』
 DJとのやりとりに、白露は不安を禁じえない。
(このまま何事もなく放送が終わってくれれば……)
『ありがとう!パパのためにもっともっと可愛くなるよ』
(アイにかぎって、そんなわけないですね……)
 白露は頭を抱え、それを近くを通った従業員が不思議そうに見ていた。
『アイちゃんは、普段はどんなふうに過ごしているの?』
『んー、パパと遊んでたりするよ。あとね、きらきらした宝石を見たり、お星様を見たりするの』
 アイオライトが当たり障りのないことを喋ってくれたときにはほっと一息。
『じゃあ、アイちゃんはどんな大人になりたいのかな』
『もちろん、色っぽいお姉さんだよ!』
 ちょっとその答えはどうなのか、ということを喋ったときにはきゅっと痛む胃を抑える。
 ラジオを聴く白露は心が休まらない。
『目指せ悪女ー!』
 DJとアイオライトが声を揃えて白露の胃に優しくない台詞を言ったところで、『ではコマーシャルです!』
 白露も、ふぅ、と溜息をつく。
「これ……店長からです」
と、従業員からそっと胃薬を差し出された。
 よほど胃が痛そうに見えたのだろう。
 お気遣いありがとうございます。大丈夫です。
 そう答えようと口を開くが。
『で、アイちゃんは自分の精霊さんのことぶっちゃけどう思ってるの?』
『あのね、パパは優しいんだよ』
(コマーシャルじゃなかったんですか―――!?)
 白露が石化する。
『この前一緒お出掛けしたときもね「ぱんつのデコ弁作って」って頼んだら本当に作ってくれたの。美味しかったよ、えへ♪』
 確かに弁当は作った。が、わざわざ「ぱんつ弁当」だったことを言う必要はあっただろうか。
『可愛いあたしに似合うぱんつをイメージしてデコレーションしてくれたんだよ』
 どうしてそうなる。
『そんで、お仕事で銃をパンパンってするときはかっこいいの』
 やっとマトモな発言。白露の石化が解ける。
『でも、可愛いときもあるんだよー』
(な、何を言う気でしょう)
 石化は解けても警戒は解けない。
『朝、目が醒めて、眼鏡かけないでむにゃむにゃしてるときとかー』
(わざわざそんな事言わなくていいんですよ!)
 白露、寝起きの様子を全国に暴露され赤面。
 しかし、瞳をキラキラ輝かせ語っているであろうアイオライトの姿が目に浮かび、ふ、と唇を綻ばせる。
『あたしとパパはすっごいらぶらぶなの』
 アイオライトの「パパ大好き」という気持ちが、伝わってくる。
 いつだって真っ直ぐに、白露への好意を表してくれるアイオライト。
 そんなアイオライトを、愛らしいと思うのはごく自然なこと。
『だから、あたしの初めてはパパのものなんだよ』
「…………はい?」
 白露、再び石化。えへん、と胸を張っているアイオライトの様子が手に取るようにわかる。
 初めてって一体なんの初めてなのだろう。
 初めてのおつかい?初めてのチュウ?いやチュウならトランスでとっくの昔にクリアしている。
 その他に何があるだろう、「初めて」って。
 いや、これ以上深く考えない方がいい。むしろ、考えてはいけない。
『パパももらってくれるって約束したし』
「してませんっ」
 ラジオ放送に堪らず突っ込む。
(ああ、もう、ないことないことでっちあげて)
『きゃー言っちゃった』
 と照れまくっているアイオライトの声を聞きつつ、白露は頭を抱える。
 従業員が、グラスに新しく水を注いでくれた。これで胃薬を飲めということだろうか。
 ありがとうございます、と白露は胃薬の包みを手に取った。
(「いっそ殺してくれ」というのは、きっとこんな気持ちをいうのですかねぇ……)
 諦めの微笑みで遠い目をする白露の耳に、スピーカーの向こうから
『すみませーん、CM入ってませんでしたー』
『今の放送されちゃってまーす』
というスタッフの声が聞こえた。
 
 その後、アイオライトはA.R.O.Aの活動について簡単に語り、滞りなく広報活動を終えた。
 白露に関すること意外は、アイオライトはその年齢のわりにしっかりとした発言をし、聴く者から好感を得た。
「アイちゃん、今日はありがとう、お疲れ様」
 DJに優しく声をかけられる。
 放送を無事終えたことでアイオライトの気が抜ける。と同時に、急な眠気に襲われる。
 それもそのはず。
 いつもならとうに夢の中に入っている時間だ。
「いっぱい話したら眠くなっちゃった」
 テーブルに顎をついてふにゃりと笑うアイオライトの視界に、白露の姿が。
 放送室まで迎えに来てくれたようだ。
「わーいパパだー……むにゃ」
「すみません、この半分寝てる子貰ってきますね」
 そう言って微笑む白露をスタッフたちが妙な目で見ているような気がするが……。
(深く考えないでおきましょう)
 白露に抱き上げられたアイオライトは、こてん、と頭を白露の胸に預け、大好きなパパとぱんつの城で遊ぶ夢を見るのであった。
 その頃放送局には、アイオライトと白露の仲を応援するFAXが大量に届いていたという。

第2部ゲスト 俊・ブルックス

 時刻は深夜1時を過ぎる。
 オールナイトタブロス、第2部のゲストは――
「俊・ブルックスさんでーす」
「よろしくな!」
「俊さんはウィンクルムになる前も、A.R.O.Aで働いていたそうだね。A.R.O.Aって実際どんなところなのかな?」
「うーん……そうだな」
 俊は視線を泳がせ、考え込む。
「……ツッコミの毎日、だな」
「ツッコミ?」
 意外な言葉にDJが聞き返すと、俊はゆっくりと頷く。
「ネカ――あ、俺と契約している精霊なんだけど、とにかく俺が突っ込まざるを得ないようなことばかり言ってくるんだ」
「へえ、それは楽しそうな精霊さんだねぇ」
「ネカだけじゃなくってさ。同僚のウィンクルムも、職員も、もうとにかく、言動にツッコミどころが多いんだ」
「あはは、仕事は遊び心も大事ってことだね」
 好意的に見ればそうなのだろうか。

 さて、そんな俊とDJの会話を、拗ねた表情で聴いている人物がいた。
 ネカット・グラキエスである。
 俊にのみラジオ出演のオファーが来たため、ネカットは放送局ビル内の喫茶店で俊の出番が終わるのを待っているのだ。
 テーブルに置かれたガトーショコラをフォークでつんつん突きながら、紅茶を口に運ぶ。
(シュンだけラジオにお呼ばれなんてずるいですー)
 自分も一緒に、俊とトークを繰り広げたかった。主に俊のツッコミ誘発トークを。
(でもまあ、なかなか聞けないお話もありそうですし楽しみです)
 ネカットが目の前にいない状態でどんな話をするのか、期待もある。
 今のところ、A.R.O.A.についてや、ウィンクルムの仕事のことについて当たり障りのない会話を繰り広げている。
(DJさん、そんな当たり障りのないトークじゃダメです。シュンはもっと……もっとボケてあげなきゃいけません!シュンはやれば出来る子です。ボケたらツッコめる子なんです!)
 ネカットはぐっとフォークを握り締めた。
 自分なら俊とこんなトークやあんなトークをするのに、と想像を巡らせていると。
『ネカのこと……そりゃ相手すんのが大変な奴だよ』
(おや?なんだかオフレコ的なお話に……)
 ネカットは耳を澄ます。
 なんかちょっと貶されたような気がするが、それは置いておこう。
『こっちの都合なんてお構いなしで、自分勝手な好意だけ押し付けるような奴だった』
(ああ、確かに。そうだったかもしれませんね)
 俊の言葉に、ネカットは以前の自分を思い出し苦笑する。
『うん?ああ、『だった』な。今は違う』
 俊の口調は優しい。
『最近は、ちゃんと俺のこと考えてくれてるみたいで、そこは嬉しい』
 自分の変化を、俊はちゃんと、気づいてくれていた。
 ネカットの胸に暖かいものが湧き上がる。
(私も、嬉しいです)
 ネカットは、にやけそうになるのをガトーショコラを一口頬張ることで抑えた。
『俺がいることであいつがいい方向に変わっていってるんなら、パートナー冥利に尽きるってやつだな』
 慌ててガトーショコラをもう一口。そんなに嬉しい言葉ばかり言われたら、緩む頬を抑えきれないではないか。
『なるほど~。俊さんは、ネカットさんのことが好きなんだねぇ』
 DJがしみじみと言う。ネカットのフォークを持つ手が止まる。
(今!DJさんが核心に迫ってます!)
 俊はなんと答えるのだろう。ネカットの鼓動が徐々に早まる。
『は?好きかって……』
 俊が言い淀む。
(好き……ですよね?ですよね?どうなんです!?)
 半ば祈るような気持ちだ。
 鼓動に連動して手が震える。
『それは……』
(「それは……」?)
 ごくり、と喉を上下させる。
『言えねえな』
 がくり。
 一気に脱力しフォークを皿に置く。
(……なんで!そこで!言わないんですか!シュンの!いけず!!)
 ネカットは大声で叫びつつ両手でテーブルをバンバンと叩く。いや、そうしたかったのだがさすがに他人の目があるので、実際には叫びは胸の内に留め、両手をこっそりジタバタさせるだけであった。
 しかし、次に聞こえてきた俊の声で、ネカットのジタバタはぴたりと止まる。
『だってまだ、直接伝えてない』
(……え?)
『最初に伝える時は目の前で言いたい』
 照れを含んだ俊の声。
(え?あれ?そういうこと……ですか……)
 ジタバタしたい気持ちは収まったものの。
(変ですね、顔が熱いです)
 ネカットは水の入ったグラスを手にとり、頬に当てる。
 ひんやりと気持ち良かったが、それでもなお、頬の熱は消えそうになかった。
 
「すいませーん、コマーシャル、まだ入ってませんでしたー」
「はぁ!?」
 スタッフの謝罪を聞き、俊はあんぐりと口を開ける。
「ってことは今の流れて……」
 恐る恐る訊ねる。
「全部放送されちゃってましたー」
 とんでもないことを軽い調子で答えるスタッフ。
「な……な……っ!」
 俊は赤くなったり青くなったり。
 それも当然。
 ネカットも聴いているであろう全国放送で、いつか本人の目の前で告白するぜ宣言をしてしまったのだから。
 こうなったからには、無かったことにはできない。
(収録が終わったら……言うしかないのか……?)
 俊の頭はそのことでいっぱいになり、後半は何を喋ったのか、ほとんど覚えていなかった。
 DJやスタッフの態度におかしなところはなかったから、おそらく上の空でもそれなりにこなしていたのだろうとは思う。
「お疲れ様でしたー」
 無事?仕事を終え俊はヨロヨロと放送室を出る。
 これからネカットが待っている喫茶店まで行かなければならない。
 ネカットに、どんな顔をしたらいいんだろう。エレベーターが1階に着くまでの時間が妙に長く感じた。
 ビル内に併設されている喫茶店まで向かう足取りは、重い。逃げてしまいたいような気もするが、早く会って何かしらの弁明をしなければ、とも思う。
かと言って、うまい弁明の言葉があるわけでもない。
 さて、どうしたものか。
 喫茶店のガラス扉の奥に、ネカットの後ろ姿が見える。
 俊は深呼吸をひとつ。
 よし、覚悟を決めよう。
「ま……待たせたな」
 少しぎこちない動きで、ネカットの正面の席に座る。
「おかえりなさいシュン」
 にっこりと。晴れやかな笑顔でネカットが迎えてくれる。
「ああ……えーと、その……聞いてたんだろ」
 何を、とは言わなかったけれど、ネカットには通じたようだ。
「バッチリ聞いてましたよ」
 ますます華やぐ笑み。
「あー、えーと、あれは、その……」
 視線を泳がせる俊に、ネカットは彼を肯定するように言う。
「……私も、シュンから聞くのは直接目の前で、がいいです」
 それを聞いた俊は、戸惑いを振り払うように後頭部をがしがしと掻き、意を決してネカットの目をじっと見据える。
「ネカ、俺……」
 言いかけた俊の唇を、ネカットの人差し指が止める。
「……!?」
 困惑する俊に、ネカットは小首をかしげて悪戯っぽく笑う。
「でもここで「はいそれじゃ言います」っていうのは無粋ですよね」
 人差し指が俊の唇から離れるが、俊は先ほどの続きは飲み込み、言葉にしなかった。ネカットの言うことももっともだと思ったのだ。
「いつか、世界一ぴったりのタイミングで聞かせてくださいね」
「せ、世界一?なんかハードル上がってないか?」
「大丈夫、シュンならできます」
「うわ、またさらにハードル上がった!」
 わたわたする俊を見て楽しむためか、それとも本当に俊ならやってくれると思って言ったのか、どちらであるかはネカットのみぞ知る。
 にっこり笑ったネカットは、俊の唇の感触が残る指先を、そっと握りしめた。そこに大切なものがあるかのように。



依頼結果:大成功
MVP
名前:俊・ブルックス
呼び名:シュン
  名前:ネカット・グラキエス
呼び名:ネカ

 

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 木口アキノ
エピソードの種類 ハピネスエピソード
男性用or女性用 男性のみ
エピソードジャンル コメディ
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 とても簡単
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 2 / 2 ~ 5
報酬 なし
リリース日 10月09日
出発日 10月15日 00:00
予定納品日 10月25日

参加者

会議室

  • なわけで、プラン提出です
    らぶらぶでぇっす♪

    (保護者が頭を抱えてるけど、気にしない)

  • わーい、俊さん達だー。わーいよろしくー。

    あ、ほんとだ。深夜生放送だった。←気付けよ
    起きられるかなー。あたしのほうが出る予定だけど、逆になるかもー。

  • [2]俊・ブルックス

    2015/10/13-21:27 

    ネカット:
    ハァイ♪今夜もやってきましたオールナイトタブロス!
    というわけで、ネカットと相方のシュンですよ。
    私たちは、シュンが出演する予定です。
    どうせならウィンクルムそろって呼んでくれればいいのに…

  • えへ、入っちゃった♪

    誰か来るかなー(体育座り待機)


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