プロローグ
半世紀以上前、ショコランドの時の伯爵が『ギルティガルテン』を含む三つの未知の地域に派遣した探検隊。
その探検隊の隊長『アデン卿』。
『奈落のルプト』よりヘイドリック王子の部隊が持ち帰った『アデン卿の日記』について、ショコランドとA.R.O.A.で次々と解析が行われていました。
「日記の中に、また一つ注目すべき情報を見つけたのです」
その日、A.R.O.A.にやって来たヘイドリック王子は、興奮気味にそう言いました。
「ギルティガルテンに『ラドの壁画群』と呼ばれる場所があり、そこに──」
一息付いて、王子は瞳を煌かせます。
「遠い昔、神人が複数の精霊と同時に契約を行うことができた、その当時の記録が書かれているというのです」
※
この日、我々は貴重な情報を入手した。
ウィンクルムの秘技の記録が、ラドという場所の壁画に描かれているという。
過去、神人は、ある程度の複数精霊との契約が可能であったが、オーガとの長い抗争の中、いつしかそれは失われた。
しかし、この地の老人達によると、オーガ達は、その情報を記録し研究する為に、支配した人間達を使って壁画を描かせたのだというのだ。
私達は是非実物を見たいと思った。
しかし、ラドの壁画郡があるという『記憶の渓谷』は危険な場所で、普通の人間が立ち入れば戻って来れなくなると、彼らに止められた。
『記憶の渓谷』の中には、常に視界を遮る霧が発生しており、その霧に包まれると、我を失ってしまうらしい。
異様に興奮し、『何かに呼ばれる』のだという。
声は女性のようであり、また男性のようでもあり、兎に角甘く優しい声で、聞いていると思考が麻痺してくるそうだ。
的確にその者の欲望や、心の隙に語りかけてくる。
その『何か』に呼ばれるまま歩くと、異常な程美しい果実のある樹へと辿り着くらしい。
果実は怪しい輝きと甘い香りで、辿り着いたものを誘惑し、己を食べるよう語り掛ける。
そして、その実を一口でも食べれば──その者は果実の虜になり、そこから離れられなくなるとの事だった。
過去、何人かの者が、壁画の情報を得る為に『記憶の渓谷』に向かったが、戻って来れたのは『直感力』に優れた男女のカップルだけだった。
彼らは、『声』の影響を受け始めた恋人に『直感力』で気付くと、励まし合って愛を確かめ合い『声』を振り切る事で、ラドの壁画に辿り着けたのだという。
『記憶の渓谷』内に、侵入者を警戒しているオーガ達がほとんど居なかった事も、幸いしたらしい。
かなり昔のものだったが、当時その男女が持ち帰ったという、何枚かのスケッチを見せて貰う事が出来た。
残念ながら、スケッチは断片的で、これだけでは儀式について詳細は分からない。
けれども、もし壁画の情報を完璧に揃えられたら──失われた『神人が複数の精霊と同時に契約を行う』秘技が、紐解かれるだろう。
~アデン卿の日記より抜粋~
※
A.R.O.A.は、アデン卿の日記の内容を元に、ウィンクルム達による『ラドの壁画探索隊』を結成し、彼の地を目指す事を決めました。
ウィンクルム達の使命は一つ。
──ラドの壁画に描かれている、『神人が複数の精霊と同時に契約を行う』秘技の内容を持ち帰る──
「ラドの壁画群を見つけ出して、撮影するか、持ち帰るか──方法は皆様にお任せします」
A.R.O.A.職員は、険しい表情で集まったウィンクルム達を見つめました。
「ただ、『記憶の渓谷』は、オーガ達の根拠地と言ってよい場所です。
オーガ達の警戒が薄いとはいえ、見つかってしまえば、圧倒的な数のオーガに追われる事になります。
くれぐれも慎重に、見つからないように注意して下さい。そして、万一見つかってしまった場合は、無理をせず逃げ帰って下さい」
そこで言葉を切って、A.R.O.A.職員祈るように瞳を伏せます。
「ご武運を……!」
解説
<注意>
本エピソードは、『Lv20以上推奨』のエピソードです。
『重症』判定など独自のルールが適用されます。
ワールドガイドの『危険エピソード』についての解説を熟読の上、ご参加をご検討下さいますよう、お願いいたします。
※
■目的
ラドの壁画に描かれている、『神人が複数の精霊と同時に契約を行う』秘技の内容を持ち帰る。
・どのような方法で持ち帰るかは、皆様のご判断に任せられています。
カメラやスケッチブック等、希望すれば事前にA.R.O.A.から借り受ける事が可能です。
掲示板で相談の上、手分けするのが良いでしょう。
※PL情報※
壁画は、幅が約200cm、高さが約150cm程のパネルが5つあります。重さは一つ1kg程です。
谷の奥、大きな岸壁に不思議な力で貼り付いています。ウィンクルムが触れると簡単に剥がれます。
■記憶の渓谷について
・A.R.O.A.より、ラドの壁画への行き道が記された地図が事前に配られます。
・常に視界を遮る霧が発生しており、怪しい声が語りかけ、魅了してきます。
親密度が高く、デートコーデで魅了の対策を十分に行っていると抵抗力は上がりますが、霧と語りかけてくる声を避けられる訳ではありませんので、ご注意下さい。
・万一、魅了された場合に、どのように魅了されたパートナーを「引き戻す」のか、プランに明記下さい。
※どのように魅了されるのか、拘りのある方は、そちらも明記頂けますと幸いです。
記載ない場合、雪花菜のアドリブが炸裂します。
・プロローグのアデン卿の日記に詳しいヒントがあります。この内容を元に、慎重な行動が必要です。
・戦闘はありません。記憶の渓谷の効果をオーガたちは過信しており、戦闘部隊の駐屯はない状況です。
しかしながら、オーガに見つかると、その時点で探索は中止、逃げ帰っていただく事になりますので、くれぐれもご注意下さい。
※特殊なエピソードですので、今回ジェール消費はありません。
ゲームマスターより
ゲームマスターを務めさせていただく、『初危険エピソードでドッキドキ』な方のキラリンこと、雪花菜 凛(きらず りん)です。
『神人が複数の精霊と同時に契約を行う』秘技の調査がついに行われます!
ウィンクルムの皆様の絆が試される、高難易度のハピネスエピソードとなります。
今回は、魅了影響について、皆様のステータスを元に判定をさせて頂きます。
デートコーディネートで、しっかりと対策いただく事をお勧めいたします。
(どの点を判定するかは、プロローグにヒントがあります。)
が、プラン次第では、数値をはね飛ばせるかもしれません!
皆様の、愛と勇気の詰まった熱いプランを見せて頂けたらと思います。
ワールドガイド『危険エピソード』についての解説を熟読の上、ご参加頂けますと幸いです。
皆様のお力で、是非、失われた秘技を手に入れて下さい!
皆様のご参加と、素敵なアクションをお待ちしております!
リザルトノベル
◆アクション・プラン
ニーナ・ルアルディ(グレン・カーヴェル)
前の人について行く、声は抑え気味で。 物音やうっすら影が見えたなど オーガ接近の危険を感じたら 伏せたり木の陰に身を隠す。 道中は手を繋いで進む。 魅了の確認は繋いでいる手に空いている方の手を重ね 反応があったかどうか。 歩き方の変化、急な方向転換などがあれば その都度確認。 ●魅了 相手が魅了: グレンは「大丈夫」って言ってくれました。 グレンは負けません、一緒に帰るんです。 離れないようにぎゅっと腕にしがみ付きます 魅了対策: 今までグレンに言われて 嬉しかったことを思い出す この人から離れたくないと強く念じる ●壁画 アップで撮影、文字が細かい場所は特に 撮影後は精霊と運搬 復路も魅了兆候があれば声掛け |
日向 悠夜(降矢 弓弦)
カメラを受け取り首に掛けておくね 私も弓弦さんも、魅了された時にお互いをいち早く気付ける様、手を繋いで森に入るよ 敵を警戒して大きな声を出さない様に気を付けるよ 弓弦さんが声の影響を受けたら 無理矢理にでも顔をこちらに向かせ目を合せてゆっくりはっきりと語りかけるよ 「私の眼を見て、弓弦さんの立っている場所は此処だよ。弓弦さんの隣には、私が居るよ」 壁画に着いたら手早く撮影 全体図を幾つか 『語学』分野の重要そうな情報も分かれば撮っておく 壁画以外でも場の状況など、何か気になるものがあればそれも撮影する 撮影終了したら弓弦さんと壁画を1枚横に倒し復路を運搬するよ 敵に発見された場合他の情報を優先し壁画を置いて逃げるね |
ひろの(ルシエロ=ザガン)
事前: 人数分のカメラを申請し、皆に配る。 ライトも一本申請。 ルシェと共通: 傘を棒代わりに足元確認。 異変に気づけるように手を繋ぐ。 偶に地図を照らし、道を確認。 誘惑: 足手纏いのお前を本当に必要だと? 嘘に決まっている。 本当でも、心は変わる。知っているだろう? おいで。此方にお前を脅かすものは何も無い。 ルシェことは、信じたい、な。 (繋いだ手を握り直す 引き戻し: 「一緒にいる。一緒にいていいなら、いるから!」(小声で叫ぶ ルシェといるの嫌じゃないよ。手を繋ぐのも好きだよ。 そんなことしなくても。 私だって、ルシェと一緒にいたい。 壁画: 分担しカメラ撮影。 ふと惹かれて壁画に触れる。 足元に注意し、見つからないように運ぶ。 |
アマリリス(ヴェルナー)
危険な場所ですが得られるものは大きいようですね 道中縦列の最後尾歩き後方側面警戒 カメラ落とさないよう首から下げる 仲間と距離が開きすぎないよう注意し足並揃 仲間認識し難くとも慌てず目的地目指す 霧影響考慮し定期的に相手の様子確認 声が聞こえ出したら手繋ぎを合図にし備える 長居しすぎないよう協力し補いあって作業 各壁画の位置関係分かるよう全貌撮影 手袋越しに壁画に触れ感触確認 外れたら撮影終わり次第精霊と協力し一枚持ち帰還 復路で敵遭遇避けられない場合壁画投棄し逃走優先 引き戻し 手が離れそうなど様子が変な時状況確認 どこへ行こうというのかしら 指絡ませて手繋ぎ直し 貴方の代わりはいないし、必要ありませんわ だからここにいて |
アイリス・ケリー(ラルク・ラエビガータ)
遮蔽版付ランタン申請 腰に下げておき、敵の気配を感じたらすぐに照明を隠す 移動は二組×5の縦列 ■往路 物音を立てないよう注意 魅了されていないサインとして、定期的に精霊と肩を叩き合う ■調査 撮影が終わるまでの間、壁画の配置や周囲の様子などをメモ メモ出来なかった部分は『記憶』 ■復路 発見されたら自分達の壁画を放棄 隊列の先頭に移動し、足元や敵に注意して先導する ■引戻し ラルクさんが、どんな声を聞くのかは私には見当もつきません ですから、契約してからのこれまでに賭けるのみです 両手で顔を挟み、しっかり目を合わさせる 私を見てください 貴方が聞いている声は、私の声よりも確かなものですか? 私の目よりも近く感じるものですか? |
●1.
ひろのは、A.R.O.A.から借り受けて来たカメラを、ルシエロ=ザガンと手分けして一同に配った。
一方、アイリス・ケリーは、ラルク・ラエビガータと共に遮蔽版付のランタンを皆に配る。カラビナ付きで、ベルトループに付けて腰から下げられる一品だ。
「敵の気配を感じたら直ぐに照明を隠すようにしましょう」
アイリスの言葉に、ウィンクルム達は頷く。
「弓弦さん、大丈夫?」
日向 悠夜は、食い入るように地図を見ている降矢 弓弦へ声を掛けた。
「大丈夫だよ、悠夜さん」
地図から顔を上げると弓弦は微笑む。
「頭にしっかり叩き込んだよ」
目を閉じても浮かんでくるよう、弓弦は地図を読み込み記憶していた。
「ヴェルナー、どうしました?」
アマリリスは落ち着かない様子のパートナーを見上げる。
「いえ……何でもありません」
ヴェルナーは首を振ると、表情を引き締めて、手元の地図へと視線を戻した。
(任務は果たさねば)
地図を脳裏に焼き付ける。
そうしながらも、ヴェルナーの心中は複雑だった。
情報を持ち帰る事で、アマリリスに己以外のパートナーが増えるかもしれない──そう思うと、胸がざわめき落ち着かない気持ちになるのだ。
もう一人、落ち着かない気持ちになっている精霊が居る。
持参する傘と携帯用ライトを確認しているひろのを見遣って、ルシエロはそっと息を吐いた。
声や霧の影響を軽減する為、ウィンクルム達は特別な効果を持つ衣装や装飾品を身に付けている。
『これ。……どうかな……』
衣装を持ち合い確認をしていた時の事。ひろのが恥ずかしげに他の神人に見せていたものを、覗くつもりでは無かったのだが見てしまった。
燃えるような赤の、ショーツとガーターベルト。
着替えた後、恥ずかしそうに居心地悪そうに己の前に立った彼女を見た時、危うく理性が揺らいだ。
(任務なのが残念だ)
心からそう呟いて、ルシエロは首を振った。堕ちそうになる意識を任務のそれへと切り替える。
「見つからないよう、道中は声を抑えめにしないとですね」
ニーナ・ルアルディは、カメラとランタンの位置を調整しながら、グレン・カーヴェルを見上げた。
「驚く事があっても、悲鳴なんてあげるんじゃねーぞ?」
からかうような視線と共に、コツンと軽く額に拳が当たる。
「はい、頑張りますっ」
ニーナはそれにぐっと拳を握って応えた。
グレンは瞳を細めると、その髪をくしゅくしゃと撫でる。
装備に問題がない事を確認したラルクは、一同を見渡し、口を開いた。
「森に入る前に、少し勿体無いが……葉や土を擦り付けて簡易迷彩を施しておこう。俺が補助する」
「うん、よろしくお願いするね」
折角の衣装が勿体無いなんて言っては居られない。翠玉色のブラウスを撫でながら悠夜が微笑むと、追随するように一同は頷いた。
「危険な場所ですが、得られるものは大きい……慎重に参りましょう」
アマリリスがそう言えば、ウィンクルム達の表情が引き締まる。
斯くして、ラドの壁画探索隊はギルティガルテンへ出発したのだった。
●2.
見渡す限りの森林地帯、鬱蒼とした黒い森。
ニーナは陰鬱とした森を見上げ、息を飲んだ。
「ニーナ」
呼ぶ声に顔を上げると、グレンの漆黒の瞳がニーナを見つめている。
同じ黒でも、森から受ける印象とはまるで違う、ニーナだけが知ってる優しさを秘めた色彩。
「俺達なら絶対に大丈夫だ」
強い響きの声で言うと、グレンの手がニーナの手を包む込む。
不安な時程、甘い言葉は効きやすい。
「はい! 絶対に大丈夫です」
確と頷き、ニーナは微笑む。
グレンが居れば大丈夫。グレンの事だけを考えていよう。
暫くして、一同は、地図が示す記憶の渓谷の入り口へと辿り着いた。
そこは、これまでの場所とは明らかに様子が異なっていた。アデン卿の日記に記された通り、視界を遮る白い霧が濛々と漂っている。
「逸れないようにしねーとな」
グレンはニーナの手を一層しっかりと掴むと、仲間の背を見失わないよう、慎重に霧の中へと入った。
道中、物音に気付いたり、影が見えたら、伏せたり木の陰に身を隠して遣り過ごしていく。
ふと何かに呼ばれた気がした。
(これが魅了してくる『声』って奴か?)
グレンは、傍らのニーナの顔を見ようとして、白い視界に眉を寄せた。この距離でも視界を奪ってくるというのか。
繋いだニーナの手を少し強めに引っ張る。直ぐにニーナが反対側の手を重ねてきた。
反応にホッとしながら、グレンは前を進んでいるであろう仲間の足音へ意識を集中しようとする。
また呼ばれた。
ニーナは無意識にぎゅっとグレンの手を掴む。
『どうして無視するの? ねぇ、話を聞いて』
語りかけてくる男性の声に、ニーナは瞬きする。
『寂しいんだ。本当に寂しいんだ。少しでいいから一緒に居て?』
声は切なげに震え、ニーナの鼓膜に訴えてくる。寂しい感情が伝わってくるようで、ニーナは無意識に胸元を押さえた。
『お願いだよ』
苦しそうな響きに、何とかしてあげたいという感情が込み上げてくる。
「おい」
ぎゅっと手を掴まれて、ニーナは我に返った。
「お前の居るべき場所はここだろ、知らない奴にホイホイ着いてくんじゃねーよ」
無意識に一歩踏み出していた足。それを引き寄せられて方向転換させられる。
「……つーか、簡単に他の奴に魅了されんなバーカ」
耳元で囁かれて、ニーナは耳まで赤くなった。
間近でそれを確認して、グレンは口元を上げる。
(声に魅了されるなら、聞く余裕をなくしてやればいい)
そのまま、ニーナの肩を抱くようにして、地図の道順通りに歩みを再開した。
『グレン』
不意に鼓膜に直接響いた声に、グレンは声を出しそうになって堪える。
(この声は……)
『グレン。私はここよ──』
姉の声だ。
生きてたのか。そう思い、違う幻影だと首を振る。
『グレン』
ああ、でも姉の声に違いなくて──。
「グレン!」
腕を優しい温もりが包んだ。
「グレンは『大丈夫』って言ってくれました。グレンは負けません、一緒に帰るんです」
離さないと主張するようにしがみついてくる愛おしい体温。
グレンは閉じていた瞳を開けた。
(ニーナを一人には出来ない、一緒に帰るんだ)
強く念じれば、声が遠ざかった気がした。
「……サンキュ」
ポンポンとニーナの背中を叩けば、彼女が微笑む気配がした。
●3.
アイリスとラルクは、物音を立てぬよう、慎重に進んでいた。
アイリスの翠玉色のブラウス、蜘蛛の巣の刺繍が美しいスカートも、今は葉や土が擦り付けられ、周囲の景色に馴染むようにされている。
ラルクが着ている裏地の鮮やかな蒼が美しい黒いジャケットも、葉や土に塗れていた。
すでに前方、後方を歩いている筈の仲間達の姿は、霧に阻まれてほとんど見えない。
隣に居る筈のお互いの顔ですら、はっきりとは見えない状態だった。
トントン。
定期的に肩を叩き合う、お互いの掌の感覚だけが、確かなものだ。
少しでも何かの気配を感じれば、ランタンの灯りを隠し、周囲を警戒する。それを繰り返しながら、二人はひたすら前を目指した。
不意にラルクが足を止めたのに気付き、アイリスも歩みを止めて彼を見上げる。
敵の気配を感じた? それとも──。
僅か跳ねる心臓を押さえつけながら、アイリスはラルクの肩を叩く。
「……」
彼から掌の感触が返される事は無かった。
魅了されたと判断し、アイリスは翠の瞳に強い光を灯す。
それは恨みの声のように聞こえた。
裏の世界で生きていたラルクにとって、誰かに恨まれるのは当たり前。それに意識を割くなど有り得ない事で。
けれど、どうしてか──この声から、意識を逸らす事が出来ない。甘い殺意が侵食してくる。
「ラルクさん」
少し冷たい手が、頬に触れた。
両手で自分の頬を覆っている、革手袋に覆われた指先。
カーマインの瞳が、こちらを見上げるエメラルドグリーンの瞳を捉えた。
(ラルクさんがどんな声を聞くのかは、私には見当もつきません)
アイリスは真っ直ぐにラルクを見上げ、口を開く。
「私を見てください」
彼はアイリスにとっての光。
契約してから、これまで一緒に過ごした日々。それが全てだ。
「貴方が聞いている声は、私の声よりも確かなものですか?」
問い掛ける。
「私の目よりも近く感じるものですか?」
ぐいと引き寄せ、額が触れそうな位置で瞳を合わせる。ここに居ます。私はここに。
「……アイリス」
その唇から零れた声に、アイリスは静かに微笑んだ。
「助かった」
僅かバツが悪そうにお礼を言ってくる彼の瞳に、いつもの色が戻ったから。
二人は再び歩き始める。
『アイリス』
己を呼ぶ声に、アイリスはうっすらと口元を上げた。
(ラルクさんの次は私ですか)
幻影と分かっていれば、誘惑される筈もない──。
『アイリス』
(……姉様?)
ピタリと、意思とは裏腹に足が停まってしまう。
いけない。これは幻だ。本物である筈もない。なのに。
『アイリス』
優しい声に、どうしても心が震える。
何よりも大切で、守らなくてはいけなかった人。
姉さん、姉さん……!
ラルクは突如動きを止めたアイリスに気付き、その様子をじっと見た。
凍り付いたような彼女に、ラルクは僅か苦々しく頬を歪める。
(この女が魅了されるなら、姉貴の声だろうな)
ラルクは彼女の右手を掴んだ。その手に嵌められている手袋を引き抜き、強く握る。
「思い出せ、この手の傷はなんだ、いつ付けられたもんだ」
傷跡の残る手を掴み、語り掛ける。
「アンタの姉貴はどこにもいない」
何所にも居ないんだ──。
アイリスの瞳に焦点が戻ってくる。大きく深呼吸すると、彼女は静かに瞳を伏せてから微笑った。
「そうですね。もう、何所にも居ません……」
ラルクは無言で、彼女の肩を優しく撫でたのだった。
●4.
幻想的な柄の傘が、確かめるように地面をなぞる。
ひろのはそうして前方を確認しながら、ルシエロと共に一行の先頭を歩いていた。
傘を持っていない方の手は、ルシエロと繋がれている。
初めこそ何とも言えない恥ずかしさに困ってしまったのだが、今はその温もりに安心出来た。
「道、合ってる……かな?」
「確認するなら、来い」
ルシエロに招き入れられ、ひろのは彼の広げる漆黒の大きなコートの中にすっぽり収まると、ライトで手元の地図を照らし道順を確認する。
「うん。大丈夫そう……」
ライトの灯りを消して、ひろのがコートから出る。また手を繋ごうとルシエロは手を差し出して、異変に気付いた。
「ひろの?」
動きを止めたひろのが、呆然と前を見ている。
『嘘に決まっている』
悪意に満ちた甘い声が、耳朶を擽っていた。
『足手纏いのお前を本当に必要だと? その男が本当にそう思っているとでも?』
何時だって自分に自信なんて持てなくて。キラキラと輝いている彼の、隣に相応しいなんて到底思えなくて。
「それでも、ルシェが、一緒にいて良いって言ってくれたから……」
『嘘に決まっている』
「ルシェは、嘘なんて吐かない……」
『本当でも、心は変わる。知っているだろう?』
ズキズキと胸が痛む。悪意の言葉が毒のように身体を蝕んでいく。
『おいで。此方にお前を脅かすものは何も無い』
傷を癒やすように、甘く優しい声が、ひろのを手招きした。
それは、なんて甘美な囁き──。
ぐいと、強い力で引っ張られて、ひろのはハッとした。
「不安なら何度でも言ってやる」
耳元で囁く声は、力強く眩しい。
「オレはオマエが居れば良い」
きっぱりと言い切ると、ルシエロの唇がひろのの額に降りた。
「ルシェ……」
焦げ茶色の瞳に、いつもの光が戻ってくるのを見つめ、ルシエロは微笑んだ。
「オレは嘘が嫌いだ」
強く抱きしめられ、ひろのは身体いっぱいに彼を感じる。先程まで広がっていた毒が浄化されるように失せるのを感じていた。
ひろのは彼の背中に手を回す。温かな彼の体温が、心に明かりを灯してくれるようだった。
「ありがとう……」
ひろのはルシエロの手を改めて握り締め、そっと微笑む。
「ルシェのことは、信じたい、な」
ひろのとルシエロは再び歩き始めた。
二人が歩みを止めている間も、他のウィンクルム達が追い付いてくる事は無かった。
それぞれに先程のような障害に遭って、思うように進めていない状態が考えられたが、今は信じて進むしかない。
『何時まで貴方の傍に居るかしら?』
ルシエロは飛び込んできた声に眉を潜めた。
先程ひろのを苦しめた声が、今度はこちらを狙ってきた訳か。
『居なくなってしまうわよ』
「……黙れ」
ルシエロは思わず声に出して、宙を睨んだ。
「ルシェ?」
ひろのはルシエロを見上げて、息を飲む。彼は苦しげな表情をしていた。
『貴方の言葉が届かないその子も、きっと居なくなる』
「……誰が手放すか」
『貴方が手放さなくても、その子は自由よ。何所にだって行ける。……共に居たいならお出でなさい。良い方法を教えてあげる』
ルシエロがついに歩みを止めた。
『その子を繋ぎ止めておく方法、知りたいでしょう?』
「ひろのを、繋ぎ止める方法……」
ルシエロの瞳が昏い色に染まる。
「一緒にいる。一緒にいていいなら、いるから!」
ひろのは小声で叫ぶと、繋いだ手にもう片方の手を重ねてぎゅっと力を込める。
こちらを見たルシエロの瞳が揺れた。その切なげな表情に、ひろのは胸が締め付けられる感覚を覚えた。
感情が溢れる。
「ルシェといるの嫌じゃないよ。手を繋ぐのも好きだよ。
そんなことしなくても。私だって、ルシェと一緒にいたい」
夢中で言葉を紡いでいた。
「その言葉、忘れるなよ」
ひろのは、気付けばルシエロに抱き締められていた。
(オレを求め始めたなら、今はそれで良い)
ルシエロが嬉しそうに微笑んでいたのを、ひろのは知らない。
●5.
悠夜と弓弦は、手を繋いで霧の中を歩いていた。
互いに周囲を警戒し、オーガの影がないか細心の注意を払う。
「足跡があるね。……新しいものではないようだけど、注意しよう」
大きな獣の足跡を発見し、弓弦は己の記憶の地図に印を付けて覚えた。
「悠夜さん、気を付けて」
不意に霧が濃くなった気がして、弓弦は悠夜の手を握る手に力を入れる。
「悠夜さん?」
けれど悠夜からは返事がなくて。弓弦は嫌な予感に心臓が跳ねるのを感じた。
「悠夜さん!」
肩を掴み、彼女の顔をこちらへ向かせる。
彼女の深い青の瞳が弓弦を見上げた。しかし弓弦を視界には映していない。
彼女は何処か遠くを見ていた。
『ここに居るよ』
優しい声に、悠夜は包まれている。
ああ、この声は。この、声は……。
置いていってしまったあの人の声。
手を離さなければ、私がもっと強かったならば。今も笑っていた、今も旅を楽しんでいた筈の……。
心の奥が、これは違うと叫んでいる。
それでも、この声を振り払う事が、悠夜にはどうしても出来なかった。
「悠夜さん、僕は、君のパートナーはここに居る」
温かで静かに強い声が、悠夜の全身に響く。
「弓弦……さん?」
「ああ、僕だよ、悠夜さん」
強く彼女を抱き締め、耳元に口を寄せて、弓弦は全身を使って彼女に語り掛けた。彼女に届くよう、彼女を繋ぎ止めるよう。
(昔、僕は親友を一人で逝かせてしまった……だが僕らは違う……!)
「誰であろうと、君を連れて行かせはしないよ」
それは、誓いにも願いにも似た言葉。
「弓弦さん……」
悠夜の瞳が、今度は確りと弓弦を捉える。そして、弓弦の背中を抱き締め返した。
もう大丈夫。
二人は少しの間、お互いの体温を感じていた。
どちらからとも無く離れて、手を繋ぎ直すと、悠夜と弓弦は再び歩き出す。
同じような細い道と、傍を流れる川。霧は相変わらず濃いが、道は見失ってはいない。着実へ前へと進んでいた。
「地図によるともう少しで辿り着きそうだね、弓弦さん」
そう語り掛けて、悠夜は異変に気付く。
弓弦の顔が強張っていた。
ゆさゆさと肩を揺するも、彼から反応はない。
(さっきの私と同じ事が弓弦さんにも……!)
弓弦は、懐かしい声に包まれていた。
親友(とも)の声。
勇敢で公正で、眩しい強さを持っていた彼。
一人で行かせてしまった。
もう二度と聞く事は出来ないと思っていた声から、意識を逸らす事がどうして出来るだろうか。
「私の眼を見て」
光が射すように、力を持って飛び込んできた声に、弓弦は瞬きした。
己の顔を両手に挟み、真っ直ぐに覗き込んでくる青い青い瞳。
「弓弦さんの立っている場所は此処だよ」
ああ、彼女は──。
「弓弦さんの隣には、私が居るよ」
一人で行かない。一人でも行かせない。
そう言ってくれた大切な女(ひと)。
一緒に歩きたいと、そう思わせてくれた。一緒に歩くと決めた。
「悠夜さん……」
彼女と歩く。彼女と歩いて行く。
弓弦はゆっくりと強く、悠夜を抱き締めたのだった。
●6.
アマリリスとヴェルナーは、隊の殿を務めていた。後方と側面を警戒しながら歩く。
「それにしても、厄介な霧ですわね……」
前方を歩いている筈のウィンクルム達の姿は見えないし、隣を歩くヴェルナーの姿すら曖昧だ。
布を掛け、光源を抑えたランタンが、仄かに足元を照らす。
「全くです」
アマリリスと逆方向警戒しているヴェルナーが、深く頷いた。
その歩みは、しっかりとアマリリスのペースに合わせられている。
『……』
「ヴェルナー、今何か聞こえませんでしたか?」
耳を擽る不快な何かに、アマリリスは眉を潜めた。
「いえ、私は……」
ヴェルナーの表情が一層引き締まる気配を感じながら、アマリリスは手を伸ばして彼の手を握る。
誘惑してくる声が聞こえたら、手を握ると合図を決めていた。
『アマリリス』
囁いてくる声に、アマリリスはぞわっと背筋が寒くなるような感覚を覚える。
甘く優しい響き。こんな風に自分を呼ぶ『彼』を、アマリリスは知らない。
絶対に彼ではない。
『新しいパートナーなんて、必要ありません。一緒に来て下さい』
絶対に彼ではない、筈なのに……。
魅入られたように足が動いてしまう。
「アマリリス!」
いきなり道を逸れようとする彼女の手を、ヴェルナーは強く引いた。
そのまま彼女を抱き寄せて、ホールドする。
嫌がるように彼女が身動ぎしても、ヴェルナーはしっかりと背中に手を回して抱き締めた。
(そうだ、声が聞こえているならば……)
そっと彼女の両耳を両手で塞いでみれば──。
ぎゅむ。
「……痛っ?」
足を刺す痛み。
「アマリリス……?」
足を踏まれていると気付いたヴェルナーが胸の中の彼女を見れば、トンと彼の胸板を押してアマリリスが離れる。
「ごめんなさい。もう大丈夫ですわ」
もう、自分の心臓の音しか聞こえない。
その耳が赤く染まっていた事に、ヴェルナーが気付く事は無かった。
二人は手を繋いで、歩みを再開した。
今の事で時間をロスしてしまった事もあり、慎重にペースを上げる。
「ヴェルナー?」
繋いだ指の力が不意に緩んだのに、アマリリスはヴェルナーの名前を呼んだ。
同時、彼は歩みを止めてしまう。
アマリリスは、今度は彼に『声』が襲いかかったのだと判断すると、指絡ませて手繋ぎ直した。
踵を返し、彼は違う方向へと歩き出そうとする。
「どこへ行こうというのかしら?」
アマリリスはぐっと繋いだ手で彼を制した。
「私は必要ないので、お暇を──」
ゆっくりと感情の消えた声が応える。
『貴方はもう要らないわ』
アマリリスの声を模したそれが、ヴェルナーに語り掛けた。
「貴方の代わりはいないし、貴方以外は必要ありませんわ」
アマリリスは強い口調で、きっぱりと言い切る。
「だからここにいて」
強く手を握る。顔を近付け、真っ直ぐに彼の青の瞳を見れば、彼は大きく瞬きした。
「アマリリス……?」
「目が覚めましたか?」
にっこり微笑めば、彼はパチパチと瞬きし、はいと頷く。
──貴方以外は必要ありませんわ。
アマリリスの言葉が、胸の奥に響いていた。
●7.
ウィンクルム達はラドの壁画に辿り着いた。
写真を取り、五つの壁画の順番を記録した彼らは、触れる事で壁画が外れる事に気付く。
手分けして壁画を持ち、彼らは帰路に付いた。
慎重な行動のお陰でオーガの追跡もなく、一同は無事に帰還する。
持ち帰られた情報と壁画を元に、失われた秘技の解明が始まったのだった。
Fin.
依頼結果:大成功
MVP:
名前:アイリス・ケリー 呼び名:アイリス、アンタ |
名前:ラルク・ラエビガータ 呼び名:ラルクさん |
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 雪花菜 凛 |
エピソードの種類 | ハピネスエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | シリアス |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | とても難しい |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 5 / 2 ~ 5 |
報酬 | なし |
リリース日 | 05月26日 |
出発日 | 06月04日 00:00 |
予定納品日 | 06月14日 |
参加者
会議室
-
2015/06/03-23:59
-
2015/06/03-23:58
-
2015/06/03-23:41
-
2015/06/03-21:31
弓弦:
壁画撮影時、僕はカメラを使わず、考古学で分かる事を記憶する予定だよ。
何らかの理由で形ある情報を破棄しなければいけない状況になるかもしれないし…機械音痴で絵心なんかも無いからね…。 -
2015/06/03-19:34
撮影する時はなるべくアップで撮ってみますね、
文字が細かい場所とかがあったら読みづらいところもあるかもですし。
グレンが一応側面や裏面に何かないかどうかも見てくれるそうなので
何かあったらそっちも撮影しようかなと思います。 -
2015/06/03-18:31
カメラの申請、及び先頭での移動、ありがとうございます。
仮プランはこのような感じになっております。魅了対策などは別に盛り込んであります。
■準備
遮蔽版付ランタン申請
腰に下げておき、敵の気配があれば照明を隠す
また、葉や土をこすりつけて簡易迷彩による『偽装』
こちらは可能な限り皆さんの補助も出来るようにしてあります
二人×5組による縦列移動を行う
■往路
物音を立てないよう注意
魅了されていないサインとして、定期的に精霊と肩を叩き合う
■調査
壁画の配置順や周囲の様子などをメモ
平行して壁画群の前景及び各壁画を一枚ずつ撮影
シャッター音などで発見される可能性を少しでも抑える為、シャッタータイミングは仲間と合わせる
撮影が終わり次第、横倒しにして運搬
■復路
発見された場合、私達は壁画を放棄
ラルクさんは運搬を継続するペアの神人と交代、私は隊列の先頭に移動し、退路を先導 -
2015/06/03-02:58
カメラとお問い合わせありがとうございます。
では、こちらも壁画は持ち帰る方向でプランを作成いたします。
>移動
近くの仲間も認識し難いようですが向かう先は一緒ですし、
先に道を固めて頂けたら大分歩きやすくなりそうと思っています。
大丈夫そうでしたらお願いしたいですわ。よろしくお願いいたします。
では他に特に宣言はないようなので、わたくし達の組はなるべくしんがりを歩いて後方注意しておく事にします。 -
2015/06/02-23:44
顔を出すのが遅れてごめんね。
あ…うう、ごめんね。私の方でちょっと認識違いがあったみたい…。
そっか、5組揃ってで行動するんだよね。クラフト関連の調査団が1組ずつの行動だったから、勝手に個別行動だと思っていたや…本当にごめんね。
ルシエロさん、お問合せありがとう。助かるよ。
>壁画
持ち帰る、だね。了解したよ。
端から諦めるよりも、多くの情報を得たいもんね……いやあ、掻き混ぜちゃったみたいでごめんね…。
>カメラ
ルシエロさんありがとう。でも、文字数が足りない様なら無理しないでね?
そうだ、撮影をスムーズに行う為に、考古学スキルである程度目星を付けられないかな。
レベル2程度しかないけれど、役に立てればいいな。 -
2015/06/02-22:57
発言遅くなっちゃってすみませんでしたっ
壁画持ち帰りの方向で全く問題ありません。
お問い合わせもありがとうございました、すごく参考になりました。
写真とか持って帰る以外にも何とか壁画を残せる方法ないかなと考えてみたんですが
紙を敷いてチョークとかで擦って写す方法しか思いつきませんでした…
やっぱり持って帰るのと写真撮影が確実そうですよね(しゅん) -
2015/06/02-21:12
ルシエロ=ザガン:
何度も発言して悪い。
少し気になった事があって問い合わせをしていた。
現状の流れでは問題無いと考えているが、質問と回答を貼り付けておく。
---
【壁画にたどり着いた時には、他のウィンクルムも一緒なのか】
▼GM様に確認しました。
以下の返答内容です。
ご質問、誠に有り難う御座います!
壁画は5つに分かれていますので、壁画群と称されていますが、ある場所自体は「一箇所に集中」しています。
このため、「壁画にたどり着いた時には、他のウィンクルムの皆様も一緒」です。
また、アデン卿の日記から作成された地図に記された「壁画への行き道」も「一つ」ですので、道中も皆様は一緒です。
(オーガの根拠地ですので、単独での行動は控えるよう、A.R.O.Aからも言われていると認識してください。)
ただし、霧に覆われて、魅了してくる声もあるため、直ぐ近くの仲間さえ認識し難い状態となります。
魅了効果に抗い壁画まで行く道に関しては、ほぼ、各ウィンクルム毎の個別の描写になります。
---
以上だ。 -
2015/06/02-20:04
ルシエロ=ザガン:(誤字発見につき再投稿)
>移動
今のところ足元の確認を行うオレ達が、縦列の先頭を務めるという事で合っているか?
一先ず『縦列の先頭を務める』と記載しておいた。
>カメラ
全員が持つなら此方で人数分申請し、事前に配布する事をプランに記載しようと思っている。
その方が文字数も節約できるだろう。此方でまとめて申請して構わないか。 -
2015/06/02-19:48
申し訳ありません。
ニーナさんのご意見がまだですが、相談も明日が最終日なので、過半数の賛成が出ている壁画そのものを持ち帰る方向でプランを書いております。
>認識
アマリリスさん、確認ありがとうございます。
念のため、復路で発見された場合、私たちは壁画を放棄。
ラルクさんにはそのまま持ち帰りを行われるペアの補助(神人と交代)を行っていただくつもりでいます。
>移動
とりあえず、縦列移動のつもりでプランを書いております。 -
2015/06/01-23:14
撮影→壁画持ち帰り、で異論ありません。
やはり現物が手元にあるというのは大きいと思いますし、わたくしも壁画持ち帰りに賛成いたします。
壁画は大きさからして、敵に遭遇してしまった場合はその場に置いて逃げる事になりそうしですし慎重に行きたいですわね。
カメラに関してはなるべく全員持参でいいのではないでしょうか。
わたくしは首から下げておこうかと思っています。
オーガに遭遇した際のいざこざでカメラを紛失してしまう可能性もありますし、
あとはルシエロさんの仰るように規模も不明ですし、手が多いことに越した事はなさそうかと。
長居する事が最も危険と思いますので、手分けして迅速に行動できればと思います。
>認識
同じく最も見つかってはならないのは往路と探索の途中と思います。
日記では「~ラドの壁画に辿り着けた」と到着までの記述ですし、魅了が行われるのは往路のどこかしらかになりそうでしょうか。
このあたりからも往路~壁画対応あたりが重視されているような気がしますわ。
>移動
5組固まっての行動ならば協力し合えれば色々と楽になりそうかとは思います。
縦列で進むのでしたら足元を特に注意して歩く組が前方を歩くようにすれば、
後続も各自足元注意するにしても壁画運びや警戒など他の事にリソースを割けますし。 -
2015/06/01-21:24
ルジエロ=ザガン:
>移動
そうか。なら、傘を棒代わりに使うことにしよう。
意見ありがとう。
>壁画
オレは持ち帰りたい方だ。
全部は無理でも1つ2つでも持ち帰る事ができればとも思っている。
オレ達の方も、カメラは念の為に持って行く。
谷の奥に壁画があるとは書いてあるが、壁画が全て近くに密集しているとも限らないからな。
メモか。確かに壁画の順序は大事かも知れない。
任せる。 -
2015/06/01-16:09
>壁画
申し訳ありません、少し確認したいことがあります。
『オーガに見つかると、その時点で探索は中止、逃げ帰っていただく事になります』
という点ですが、逃走することで情報を入手できなくなるのは往路と探索の途中だけかと思うのですが、いかがでしょうか?
すでに情報を確保した後でしたら、逃走することになっても問題はないかと考えていたのですが…。
壁画そのものは持ち帰ることが出来れば最良、復路の途中で見つかって手放すことになってもカメラ撮影によるデータがあればそれで良し、くらいのつもりでいました。
壁画そのものの持ち帰りは反対される方が多いようでしたら、私もそれで構いません。
ただ、正直に言えば壁画そのものの重さや状態などが解説に盛り込まれている点が気になっているので、実物はあった方が良いのではと思います。
もし持ち帰る方で考えるのでしたら、縦ではなく横に倒すようにして持てば多少は見つかりにくくなるのではないかなと。
どちらにせよ、私は壁画がどのように配置されていたか、周囲の状況がどうなっていたかなどをメモするつもりでいます。
>移動
壁画を持ち帰るかどうかに関わらず往路は手ぶらですし、良いかと思います。
ただ、五組で纏まって動くことになるので、二人×五組の縦列などで移動すれば、足元確認を行わなくてはいけない組が減るのではないかなと。 -
2015/05/31-18:01
ルシエロ=ザガン:(連投失礼)
移動についてだが。
ヒロノが魅了されても直ぐ気づけるように、手を繋いで移動する予定でいる。
それと霧の渓谷ということで足場が見えないのが不安でな。
丁度デートコーデに傘があるから、棒の代わりに傘で足元を確認しながら進もうと思っているんだが。
両手が塞がる。
止めた方が無難だろうか。少し意見が聞きたい。 -
2015/05/31-10:09
ルシエロ=ザガン:
>壁画
確かに、それ程重くは無いにしても大きさが大きさだ。
運ぶにしても慎重に行うしか無いか。
現地に着くまで簡単に外れる事も知らないんだからな。覆う布を用意するのも不自然になる。
悠夜の言う通り、運んでいる途中にオーガに見つかると厄介だな。
情報を持ち帰る事が出来れば、壁画自体に拘る必要も無いか。 -
2015/05/31-00:51
日向 悠夜です。よろしくお願いするね。
声の誘惑…私も、気付けると良いんだけど…。
>壁画
うーん、破損もそうだけれど、壁画を持ち帰ろうとしたら敵に見つかりやすくならないかなぁ?
壁画があった方が写真だけでは分からない情報も得られると思うから持ち帰りたいけれど…うーん。敵に見つかった時点でアウトだからなぁ…。
とりあえず、撮影スキルなら3程度だけれど持っているから、撮影係に立候補させてもらうね。 -
2015/05/30-21:54
>壁画
帰還中に壁画が破損してしまうかもしれないので、備えておきたいところです。
撮影後、手分けして壁画を持ち帰るのがいいかと思います。
重さはさほどないようですが、大きいので一組で一つずつ持つのがいいでしょうか。
カメラでの撮影は撮影スキルが高い方を本命にして、2・3人で保険を兼ねて撮影しておいてはどうかと思いました。
私達は…二人とも該当スキルがありませんが、レベル1で差し支えないようでしたらポイントがあまっているので取得できます。
>隠密
常に霧が出ているのであれば、葉や土などで迷彩を施すだけでも違うかなと。
あとは物音に気をつけ、照明は遮蔽版つきのランタンや懐中電灯にしておく…などでしょうか。
他に何かないか、もう少し考えて見ます。 -
2015/05/30-17:14
ルシエロ=ザガン:
声の誘惑か。
気づけると良いんだが。(ヒロノをちらりと見る
さて、壁画を持ち帰れるのなら持ち帰りたいところだ。
無理であれば写真で撮影というのを提案する。
絵よりも確実にそのままの情報を残せるからな。 -
2015/05/30-01:02
ニーナです、よろしくお願いしますっ!
色々と不安なことも多いですけど精一杯頑張りたいと思います、
ちょっとでも秘儀のことが分かればいいですね…
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2015/05/30-00:59
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2015/05/29-20:16
アイリス・ケリーと、シノビのラルクです。
今回は見知った方ばかりですね。心強い限りです。
見つからないように気を付けつつ、情報を持ち帰りたいですね。
どうぞよろしくお願い致します。 -
2015/05/29-07:29