【薫】揺する、揺する(こーや マスター) 【難易度:とても簡単】

プロローグ

 あるところに、とてもとても仲睦まじい一組の夫婦がいました。何年経っても新婚のようにラブラブとご近所さんから言われる程。
 そんな夫婦に異変が。いえ、異変と言っては悪いことに思えますね。二人にとってとても嬉しい出来事、つまり、赤ちゃんが奥さんのお腹に宿ったのです。
 ここまでは良かったのですが、どうも旦那さんはちょっと残念な人だったようです。おっぱいが張ってしまって痛いと訴える奥さんの気持ちを理解する為の道具を開発する――その結果、何がどうなってかおっぱいゲームが完成してしまいました。
 どういうことかと言われましても困りますが、完成しちゃったんですよ、はい。そのゲームを用いたツアーは勿論、企画倒れに終わりました。
 薄い本だとか触手だとか女装だとか魔法少女(♂)だとかパンツだとかちゅーにだとかが大好きなウィンクルムですら敬遠するシロモノだった訳です。
 出来過ぎた奥さん、旦那さんをびしっと叱りました。おっぱい武器には愛が必要なのだと。
 色んな意味で目を覚ました旦那さん、なぜだかおっぱい武器を鈍器にしてしまいました。そしてなぜだかウィンクルムが巻き込まれました。
 ウィンクルムはその無茶振りにぶるんぶるん応えました。ですから、それで終わったはずだったんです。
 それなのに、ああ、それなのに――。



「フローラルな香りのするビームが出るようになったそうです」
「意味が分かりません」
「実はあんまり深く説明したくないんです」
 ……。
「「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!」」
 A.R.O.A.支部に響き渡る野郎二人のメリケン臭漂う笑い声。何度目だ、このやり取り。
 君はパートナーが窓を突き破ってでも逃げ出そうとする気配を察知し、膝かっくんで阻止しました。死なば諸共ってやつですね。
「育児中の奥さんのメンタルをケア出来るように、アロマだとかそういうのがいいってなったらしくて。ええ、そこまではいいんです、そこまでは。ただ、やっぱり変な科学者は変な科学者で」
 その結果、フローラルな香りのするビームが出るおっぱいが完成したらしい。なるほど、全く分からん。
 目的が目的なのでこのビームに攻撃性はないらしい。あってたまるか。
「ところが問題が起きちゃったんですよ」
「問題しか無いのにまだ問題があるんですか」
「このフローラルおっぱいをどう有効活用するかっていう話でして」
「計画性なさすぎですね」
「折角だから、ウィンクルムにプレゼンというか実演してもらおうかっていうね」
「なんというキラーパス」
「というわけでよろしくお願いします」

解説

●参加費
プレゼンの準備費用 300jr

●ぶつ
フローラルなビームが出る装着型おっぱい(A~Eカップ)
無駄にたくさんあるので装着者の肌と同じ色が用意できます、やったね!
ブラジャーっていうか水着をつけたような感じの見た目
殺傷力は皆無です
香りは選べる3種類
・いちご
・オレンジ
・バナナ

●すること
このおっぱいが輝くシチュをプレゼンというか実演してみせてください
撮影という扱いになるので公園にいこうが自宅でやろうが大丈夫
撮影自体は科学者のお手伝いさんというかスタッフがやってくれるので心配無用
1人だけ着用でも2人とも着用でもどっちでもOK

ゲームマスターより

問題なんてなにもないんだ、いいね

リザルトノベル

◆アクション・プラン

柊崎 直香(ゼク=ファル)

  科学者さんの遺志を引き継ぐお時間です
ゼクはエプロン身に着けとけばいいよ

たゆん

おっぱいは褐色Eカップ
いちごの香りだ
それをヨイショと携え向かうは公園。
スタッフさんには
抱っこの場面しっかり撮ってねと伝えとく

公園デビュー
はいゼクおっぱい装着したまえ
え?
何で恥ずかしいの?
女性には皆あるでしょう?
エプロンで公園で巨乳で、お母さんみたいかなって
……うんそうだね
僕、お母さんの記憶あまり無いから
そういうイメージしか無くて
うんごめん何でもない(目許拭い)

はい言質取ったソウチャーク
ねえ抱っこして
そうしてビーム!
公園に拡散するフローラルふろむおっぱい
すりすりゼクに懐いて
にこにこ微笑み
飛び切り甘い声で

いい匂いだね

ママ!


アイオライト・セプテンバー(白露)
  香りはバナナにしよっと
サイズは勿論E
でっかいことはいいことだ

好きなシチュエーション指定していいの?
あのねー、天蓋付きのお姫様ベッドのある部屋!
ダブルのっ
そんで間接照明でムーディに、なんたって、あたしとパパの初めての夜だしー(違う

違うもん
ただの趣味じゃないもん、ものすごくいい趣味だもん
あのね、あたしがおっぱいつけるでしょ
はいパパ、膝枕じゃなくて胸枕してあげるからこっちおいでー
ほらー、いい匂いでふかふかで気持ちいいでしょ
耐水性だったら、バスピローもいいかも

他にも案があるんだよ
枯れ木に登っておっぱい振り回して「枯れ木に花を咲かせましょう」って
よーし、ついでだ
今からお外で実行しちゃえー(びゅーん


蒼崎 海十(フィン・ブラーシュ)
  考えてみた
装着する方とそれを見せられる方、どちらがマシかを

そんな訳で装着した俺がいる in 自宅
オレンジの香をチョイス
(内心、いつも家事を頑張ってくれるフィンをこれで癒す事が出来たらとも)

真面目にいくぞ(その方が恥ずかしくない!多分)
フローラルなビーム=アロマ効果がある筈
それが活かせるシーンでの利用が必要だな

フィン、風呂だ
俺が入るんじゃない、フィンが
半身浴で頼む
そこへ、俺が香りをビームで届ける
どうだ?
余計に落ち着かない?そんなバカなっ

よし
じゃあ次は昼寝だ
フィン、思う存分寝転べ
そこへ俺がビームを…
じゃあ、膝枕でビームならどうだ?
これなら…癒される?よかった…
何ニヤニヤしてるんだ
笑顔が眩しくて顔逸らす


柳 大樹(クラウディオ)
  選択:Cカップ、いちご

さて。(一通り触って満足
企画するの苦手なんだけど。まあ、いいか。

場所:公園
眼帯の上から布巻いて、ウィッグ装着。(顔バレ防止
パーカー羽織って(前は全開)、チノパン。
これなら胸の防御が薄いだけ。いけるいける。

実演内容:
「男も子供もみんな大好き、女の人の柔らかな胸を誰でも簡単に体験できるのがこちら」
クラウを屈ませ、顔を自分の胸に埋める。
「質感も弾力も本物そっくり。しかも」
手を離して一歩下がり、「発射」(クラウに近距離ビーム照射
「憧れのビームまで。怪我もしない安全設計。浴びたら良い香りに包まれて気分はハッピー」
通販みたいになった。

「いちごの匂いー」(ふざけてクラウの胸に顔を埋める


レオ・スタッド(ルードヴィッヒ)
  Aバナナ

あんた絶対バカでしょ(真顔
てか、なんで私だけなのぉ!?
(この間の根に持ってんじゃねぇかクソが!

渋々装着、ルード宅が無駄にオサレで余計に腹立つ
凄いキツイんだけどぉ(一応胸筋詰め
要らんわボケ

で、おっぱ…これ活用する案は?
揉むな引くわ
え?クッションとかギュってして匂いつけるとか
は!? なにが悲しくて…くぅぅ
ギュってして照射(涙目

(大事ななにかが穢された…
テイクツーなの!?
(何マジで語ってんのコイツ…
どう立証すんのよぉ?…なにその手
マジで言ってんのぉ!?
ぐ…!(ギリリ

(これも終わらせる為…
泣く泣く抱き着き照射
ぜ、全然落ち着かない…(赤面
(硬直)…こ…このムッツリ!!

※他の人が居るので素は心の中で


●その方が後々の為になると思う
「科学者さんの遺志を引き継ぐお時間です」
「だから故人にす……もう故人にしてもいいんじゃねえかな……」
 柊崎 直香の重々しい言葉に、ゼク=ファルはすかさず突っ込もうとして思い直す。
 ゼクは件の科学者のせいでロクな目にあっていないのだ。そろそろ法的措置を検討したいところ。
「はい、これ」
「……」
 ゼクは褐色Eカップのたわわなやつを渡されるかと身構えたが、実際に直香から渡されたのは淡いブルーの清潔感漂うエプロン。
 直香はいつもの笑みを浮かべているだけで、エプロンをどう使うかの説明をする気は無いらしい。
 しかし、それはいつものこと。ゼクは何も言わずエプロンを身につける。もはや彼の辞書には『抵抗』、『拒絶』の字は無いらしい。
「あ、そうだ、ゼク」
「なんだ」
「たゆん」
 お約束ってやつです。忘れちゃいけない大事なヤツ。
 撮影班の準備も整ったのでそれではれっつらごー。
 出発の間際、直香がなにやらスタッフに伝えていたようだが、ゼクは気にしなかった。聞くだけ無駄なのだとゼクは知っているからである。人の学習能力ってすごい。
 それよりも問題なのは、だ。揺れるブツを白昼堂々持ち歩いても大丈夫なのかということだ。
 直香が携えたそれは、一歩踏み出す毎にたゆんたゆん揺れている。
 ゼクとしては何かの罪に抵触しないか気になるところだが、残念ながらすれ違ったお巡りさんは何も言ってはくれなかった。
 そんなこんなで公園に到着。
「公園デビューだね」
 本来の意味とは明らかに異なる使用法です。勿論、直香は分かってて言っている。
「はいゼクおっぱい装着したまえ」
「は?」
 ゼクさん、油断してました。ばっちり油断してました。
「え?」
「俺が付ける訳無いだろう!」
「何で恥ずかしいの? 女性には皆あるでしょう? エプロンで公園で巨乳で、お母さんみたいかなって」
「女性のおっ……胸部が恥ずかしいとは言ってない」
 おっぱいと言い切れないゼクさんの羞恥心、プライスレス。
「大体なんだ、その母親のイメージは。最後余計だろ」
 巨乳は大事ですとても大事です非常に大事です。
「……うん、そうだね。僕、お母さんの記憶あまり無いからそういうイメージしか無くて」
 直香は目を伏せた。長いまつ毛が心なしか濡れているように見える。直香は寂しそうに笑うと、そっと目を拭った。
「うん、ごめん、何でもない」
 この状況で家族の話が飛び出てくるとは思ってもいなかったゼクはつい、うろたえてしまった。バツが悪そうに、直香を力づけるように言葉を紡ぐ。
「悲しそうに語るな、謝るな。わかったら泣くなおい」
「はい言質取ったソウチャーク」
「おい……?」
 これがフェイクLv5、演技Lv3の実力です。
 先程までの憂いはどこへやら、直香はニコニコと笑っている。
「いや今のわかったはそういう意味でなく」
 うるり、再び直香は涙ぐむ。涙腺も表情筋も自由自在だ!
「だから泣くなと。い、1分間だけだからな」
 ゼクさんの辞書に帰ってきた『拒絶』の二文字は、あっさり直香さんの涙で押し流されてしまった模様。
 精神崩壊を防ぐべく心を無にし、褐色Eカップのたわわなおっぱいを装着するゼク。
「ねえ抱っこして」
 直香の追加攻撃!
 ゼクは言われるがままに直香を抱き上げる。
 その瞬間を待っていた撮影スタッフ、シャッターを連打開始。直香に言われたのだ、抱っこの場面をしっかり撮ってね、と。
 パシャパシャと焚かれるフラッシュが眩しい。シャッター音が胸に刺さる気がするが、きっと気のせいだ。
「はい、ビーーーム!」
「待て、変なとこ押すな。ビームとかこれ以上注目を集めるな」
 ほんのりピンクがかった卑猥に見えるビームがゼクのおっぱいから放たれる。甘いイチゴの香りが春の到来を感じさせるとかどうたらこうたら。
 直香はすりすりゼクっぱいに懐いてニコニコ笑顔。ゼクのハートはビシビシひび割れ。
 親子連れがそそくさと公園から出て行く姿が見えた気がしたが、これもやはり気のせいだ。
 一分が終わるまであと数秒。これを耐え切れば――。
「いい匂いだね、ママ!」
「マ――」
 とびきり甘い直香の声。パリン、とゼクの何かが砕ける音がした。
 さらば、ゼク。君の乳のことは忘れない。


●どっちにしろダメージがあるのは間違いないよ
 考えるということは、人が生きて行く上で必要不可欠。日々を生き抜く為にも考えなくてはいけないのだ。
 ゆえに蒼崎 海十は考えた。
 装着する方とそれを見せられる方、どちらがマシかを――。

 そんな訳でおっぱいを装着した海十in自宅。
 自宅のはずなのにおっぱいをつけてるだけで魔境にでもいる心地である。
 海十としては、いつも家事を頑張ってくれるフィン・ブラーシュを癒やしたいところだ。
 で、肝心のフィンさん。
「うわぁ……本当におっぱいだ。ちょっと触ってみてもいい?」
 海十さんのたわわなDカップに興味津々の模様。
「お触りは禁止だ。真面目にいくぞ」
「はーい……」
 その方が多分恥ずかしく無いという精神だが、絵面的には真面目に見える要素が全く無いことに海十さんは気付いてません。
 フィンさんが残念そうにしてるのは気付いてますがスルーです。
 閑話休題。海十は再び考えた。
 フローラルなビームということは、アロマ効果――すなわち、リラクゼーションになるはず。
 ならば、それを活かせるシーンでの利用が必要だ。
「フィン、風呂だ」
「お風呂? ほい来た! 早速一緒に
「俺が入るんじゃない、フィンが。半身浴で頼む」
「俺だけ? ……まあ、いいけど」
 少々不満そうだが、フィンは海十の指示に従うことにしたらしい。
 撮影なのでフィンが水着に着替えているうちに、海十は風呂を沸かす。半身浴なので湯量は少なめ。あっという間に湯が溜まった。
 着替えを終えて風呂場に来たフィンは軽くシャワーを浴びてから湯船に浸かる。
「半身浴って気持ち良いよねー」
 リラックスした様子のフィン。
 今だ、とばかりに海十はおっぱいを持ち上げた。手に余るサイズでちょっぴり白い部分がこぼれているがちょっとしたサービスショットということでここは一つ。
「行くぞ!」
 びーーーーー。
 わぁ! フローラルなオレンジの香りがお風呂場に広がります、すごーい!
「て、ここでまさかのビーム攻撃?」
「どうだ?」
 どやぁ。海十さんのドヤ顔。自信に満ち溢れていますね。
「うーん……確かに良い香りだけど……落ち着かない、かな」
「そんなバカなっ」
 何故問題ないと思ったのか80字以上100字以内で問いたいところである。
 ならば。
「よし、じゃあ次は昼寝だ」
 海十はフィンにバスタオルを投げ、再度の着替えを要求する。
 今度は何をするつもりなのかと気にしつつ、フィンはさっさと着替えを終えた。
 戻ってきたフィンに海十は真剣な眼差しで言う。
「フィン、思う存分寝転べ」
「はーい」
 フィン、ラグマットにダイブ。そのままクッションをお伴にゴロゴロタイムを開始しようとしたが――。
 びーーーーーーーーーーーーーーー。
「うぉいっ!」
 フィン目掛けて放たれたビーム(オレンジのかほり)。フィンは咄嗟に転がって躱す。殺傷能力がないとは分かっているが、ビームなので。避けてしまうのも無理は無い。
「……やっぱり落ち着かない」
「じゃあ、膝枕でビームならどうだ?」
 座り込んだ海十が膝を叩いた。フィンはごろりと転がって膝の上へ。
 ぽよんと心地よい弾力がフィンの顔の上に。するとその反動でびーっとオレンジビーム。
「これなら、凄く落ち着く……」
「よかった……」
「気持ち良いよ、海十」
 リラックスした様子でへらりと笑うフィン。顔の大半はおっぱいで隠れてるが、声音と微かに見える口元で海十にはフィンの表情が簡単に予想できた。
「何ニヤニヤしてるんだ」
 声音から海十がどんな顔をしているのか、フィンにも分かる。海十の頬がほんのりと赤くなってることくらい。それがまた可愛いのだ。
 ふわぁ、フィンは欠伸を一つ。プレゼンもこれで完璧だと思ったら眠気が来たのだ。
 フィンは抵抗すること無くまぶたを閉じた。すぐにすぅすぅと聞こえ始めたフィンの寝息に、海十は微笑みを零すのであった。


●追うんですよ、撮影班
「巷にはおっぱいの形をしたソープディスペンサーという商品もあるらしいですが……」
 憂いを帯びた白露の紫の目。
「つまり、そういうものだと思えばいいんですよね」
 その目が娘(♂)へ向けられる。突っ込んで言えば娘(♂)が持っている、どEらいおっぱいへ、である。
「でっかいことはいいことだ」
 嬉しそうに堂々と胸を張るアイオライト・セプテンバーの姿は、白露にとって吊橋そのもの。叩いたらあっという間に谷底へ真っ逆さまなのは間違いない。
「……やっぱりよくありません。もう帰っていいですか?」
 ダメです。

「好きなシチュエーション指定していいの?」
「ええ、どうぞ。どーんっとどうぞ」
 こんな場所もありますよ、とロケーションのカタログを広げるスタッフ。アイオライトはカタログのページを捲り始める。
 どうも希望があるのだと察したスタッフ、聞いてみた。
「あのねー、天蓋付きのお姫様ベッドのある部屋! ダブルのっ」
 深く考えたくない白露さんはノータッチ。プレゼンはアイオライトに一任するつもりのようだ。
「そんで間接照明でムーディに、なんたって、あたしとパパの初めての夜だしー」
 絶対にそれ違う意味ですよねと突っ込む人物はどこにもいない。
 アイオライトの希望にそう部屋を抑え、撮影班もろともぞろぞろ移動。
 到着して嬉しそうにはしゃぐアイオライト。白露、突っ込みへの気力はほぼ無いが一つだけ確認。
「アイ、ただの趣味で動いてませんか?」
「違うもん。ただの趣味じゃないもん、ものすごくいい趣味だもん」
 人、それを趣味という。
 アイオライト、早速おっぱい装着。たわわにゆれるEが眩しい。黒い宝石のようやでぇ。
 天蓋付きのベッドにダイブしたかと思うと、ごろり一回転して仰向けに。
「はいパパ、膝枕じゃなくて胸枕してあげるからこっちおいでー」
 巨乳の娘(♂)にこんなお呼ばれをした父親の気持ちを解する人間がこの世にいるのであろうか。
 しかし逞しい白露さんはまだ灰になっていない。とりあえずアイオライトの言うがまま、ベッドにのそのそ移動。
 仰向けで寝るのは辛そうだ。白露はアイオライトの顔を見るように横寝。勿論、豊満なEカップが枕である。
 すると、ふわり、甘いバナナの香りが広がる。ビームが天蓋目掛けて吹き出ている。
「ほらー、いい匂いでふかふかで気持ちいいでしょ。耐水性だったら、バスピローもいいかも」
 つまり、『ルームフレグランスを内蔵した枕に使ってはどうか』ということなのだろう。
「はあ、思ったよりまともでよかったです」
 白露は心底ホッとした様子で呟く。お父さんは大変です。
「でもそれなら、わざわざ人間に装着しなくてもいい気がするんですけど」
 ぼそり、白露突っ込んだ。突っ込んでしまった。
 顔の位置が近いせいで、アイオライトにもばっちり聞こえている。
「他にも案があるんだよ」
「……どんな案ですかね」
「枯れ木に登っておっぱい振り回して『枯れ木に花を咲かせましょう』って」
 目から鱗、おっぱいからビーム。その発想に撮影班がどよめく。
「ははは……それは没にしてなによりです」
 対して白露の声に力はない。いや、体からも力が抜けている。
 ゆえに白露は、アイオライトが身を起こした勢いに逆らえず、ごろりとおっぱいから転がり落ちた。
「よーし、ついでだ。今からお外で実行しちゃえー」
「って、アイ、実行しなくていいんですってば!」
 白露はベッドから飛び降りたアイオライトを捕まえようとするも、遅かった。白露の手は届くこと無く、アイオライトはびゅーんっと部屋から飛び出していった。
「す、すいません。アイを捕まえてきますので、これで失礼いたします」
 スタッフへ頭を下げ、白露はアイオライトを追いかける。
 呆然としていた撮影班が我に返ったのはそれから10秒後。彼らは大慌てで二人の後を追った。
 枯れ木の上でおっぱいを振り回し、花の香りの代わりにバナナの香りを振りまく美少女(♂)を撮影する為に――。


●とりあえず揉むのって大事だよね
 もにゅもにゅ。
 もにゅもにゅもにゅ。
「さて」
 柳 大樹は、自らが選んで付けさせたクラウディオのDおっぱいを一通り揉むと満足したらしい。思考を切り替える。
 大樹自身もCのおっぱい装着済。
「企画するの苦手なんだけど。まあ、いいか」
 苦手だというが、クラウディオには大樹の声音に大きな変化を感じ取れない。それよりもクラウディオが着替えを終えた時点での笑い声がすごかったとかそれは置いといて。
 二人と撮影班は今、公園にいる。
 大樹は左目の眼帯の上から布を巻いて、その上からロングヘアのウィッグ。紺色のパーカーを羽織り、下はチノパンだ。可愛らしい胸部は晒しきってある。
 ちなみにウィッグは身バレ防止の為である。まあこんな姿、知り合い(同業者除く)に見られたくないよね! これなら防御が薄いのは胸だけ、いけるいける(大樹談)。
 クラウディオは短パンのジーンズを履いている。いつものフードと口布は無い。こちらはウルフカットのウィッグ。
 露出表面積はクラウディオのほうが上である。これについては『サービスって必要だよね』などと犯人は語っており。
 二人が着替えを終えてから20分は経つが、未だに大樹、クラウディオを見ては唇を噛みしめて笑いを堪えている。慣れては来たが、笑わないでいられるかは別問題ということだ。 
「じゃ、クロちゃん。ここに立って」
 ぞうさん形の滑り台の前に立つように指示をする。クラウディオは言われたとおりに滑り台の前へ。
 大樹は撮影班にGOサインを出した。
「ちゃっちゃっちゃちゃららー♪」
 抑揚のない平坦な棒読みで歌えるってすごい。よく分からない曲を歌い出した大樹。
「男も子供もみんな大好き、女の人の柔らかな胸を誰でも簡単に体験できるのがこちら」
 大樹はさっと自分の胸とクラウディおっぱいを示す。クラウディオは何も言わず、大樹の様子を窺っている。
「屈んで」
 小声で言われ、クラウディオは身を屈める。すると。
 むぎゅり。ぱふぱふ。
 クラウディオの顔面に大樹っぱいが密着。わぁ、やわらかぁい!
 この行動に意味はあるのだろうかと考えるクラウディオ。お構いなしにおっぱいを押し当てる大樹。
「質感も弾力も本物そっくり。しかも」
 大樹はぱふぱふを終えて一歩下がる。そして、構えた。ちょっと持ち上げにくいCを寄せてあげて、狙いを付ける。
 発射、という呟きとともに放たれた、ほんのりピンクがかった白いビームがクラウディオの顔面にクリーンヒット!
「憧れのビームまで。怪我もしない安全設計。浴びたら良い香りに包まれて気分はハッピー」
「確かに威力は無い」
 痛みはない。体を確認しても外傷はない。顔面にいちごの香りがまとわりついているだけだ。
「通販番組みたいになったけど、別にいっか」
 努力したということが大事だとかどうたらこうたら。
 苦手なことを成し遂げて少々お疲れの大樹さん。豊満なクラウDおっぱいに顔を埋めた。
 先ほど浴びせかけたいちごの香りが漂っている。
「いちごの匂いー」
 ぱふぱふもにゅもにゅ。
 この行為で癒やされるのかと、クラウディオは内心首を傾げる。
 胸部型……兵器、いや、装甲……芳香剤、その手の類の力なのかどうかはクラウディオには分からなかったが、クラウDおっぱいを堪能する大樹は楽しそうなので、これで良かったのだろう。
 多分。


●元凶は別にいる
「あんた絶対バカでしょ」
「お前ほどではない」
 レオ・スタッド、ルードヴィッヒ共に真顔。ただし両者の間で火花っていうか無言のビーム(演出)が散っているっていうか。
「てか、なんで私だけなのぉ!?」
 レオの手中にはマニアックなA。あえて装着型おっぱいでA。強いこだわりを感じるA。とりぷるえー。
「中年親父がやっても見苦しいだろう?」
 根に持ってます、ルードヴィッヒさん根に持ってます。オッサン呼ばわり根に持ってます。
 勿論、レオには心当たりがばっちりあるわけで。内心、『この間の根に持ってんじゃねぇかクソが!』と歯ぎしりギリギリ。
 渋々おっぱいをつけたら、こっちはこっちでギリギリ。ある雄っぱいを無い雄っぱいに改変してしまう、装着型Aおっぱい。マッチョから大胸筋が消えた瞬間である。
「凄いキツイんだけどぉ」
「元々BかCだろう。それ以上欲しいか? 変態め」
「要らんわボケ」
 そんな舌戦を繰り広げる二人がいるのはルードヴィッヒの自宅である。黒と茶を基調とした優雅でクラシカルな内装である。
「で、おっぱ……これ活用する案は?」
 ギリギリギリギリ。なんとか選手養成ギブスかのようにレ雄っぱい(本物)をしめつける偽おっぱい。さっさと終わらせてこの苦しみから解放されたいところ。
「案……揉むか?」
「揉むな引くわ」
 ストライクゾーンど真ん中のストレートボール。
「ダメなら何がある」
「え? クッションとかギュってして匂いつけるとか」
「……ではスタッドに実演してもらわねばな」
「は!?」
 レオさん、盛大に墓穴を掘った。しかもかなり深めの墓穴である。
 ルードヴィッヒは椅子の上に置いてあったビーズクッションを掴み、レオに投げつけた。
「早くやれ」
 問答無用にレオを墓穴へと叩き込むルードヴィッヒ。
 レオのクッションを持つ手が震える。目が涙で潤むのも無理からぬ事。
「なにが悲しくて……くぅぅ」
 奥歯を噛み締め、意を決する。むぎゅううぅ、びいいいいいい。
 ぎゅうとクッションを抱きしめると同時に放たれるバナナビーム。あれこの字面ちょっと卑猥だねまあいいや気にするな。甘いバナナの香りがクッションを中心に部屋中へ広がる。
 大事な何かを穢されたレオの瞳からは命の輝きが消えかかっているが――。
「ダメだ、インパクトに欠ける」
「テイクツーなの!?」
 突き落とされた墓穴の上から追い打ちの熱湯です。ああ、無情。
「そもそも着用者である母親のメンタルケアが目的だ。つまりモデルのお前が癒される効果を立証せねば」
 そのマジ語りはいらない、というレオの無言の心の声は届かない。というかレオには声に出す気力がない。
「どう立証すんのよぉ?」
「ふむ……」
 顎に手を当て、考えていたルードヴィッヒだが、なにか思いついたらしい。おもむろに両腕を広げる。
「……なにその手」
 聞きたくない半分、聞かなくちゃいけない半分。
「来い」
「マジで言ってんのぉ!?」
「人肌は落ち着くという、お前が抱きしめられてビームを出せば相乗効果があるのではないかと」
 どうしよう、この人マジだ。
「ぐ……!」
 レオ、歯ぎしりギリリ。胸は締め付けられてギリギリ。
 早く終わらせる為に、決意した。泣く泣くというかしぶしぶというか胸がギリギリというか、レオはそんな感じでルードヴィッヒに抱きついた。
 そしてちくbおっぱいビーム(バナナ)をみーっと照射。
「イイ子だ」
 レオの背中をぽんぽんと撫でるルードヴィッヒ。その感触はレオにとって心地好いものではあるのだが――
「ぜ、全然落ち着かない……」
「そうか? 俺は悪い気はしないが」
 顔を赤くするレオに対し、ルードヴィッヒは普段通りの余裕がある。
「ああ……中々良い感触の胸だな」
 しれっと、しれっと。あまりにもしれっと言ってのけたものだから、レオは硬直してしまっている。
「……こ……このムッツリ!!」
「中年親父なのでな」
 そんなやり取りの末、身を離して、二人は知る。
 おっぱいビームが向けられた『誰か』の服から、ばっちりバナナ臭がするようになったことを――。



依頼結果:大成功
MVP:
名前:アイオライト・セプテンバー
呼び名:アイ
  名前:白露
呼び名:パパ

 

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター こーや
エピソードの種類 ハピネスエピソード
男性用or女性用 男性のみ
エピソードジャンル コメディ
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 とても簡単
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 5 / 2 ~ 5
報酬 なし
リリース日 03月28日
出発日 04月02日 00:00
予定納品日 04月12日

参加者

会議室

  • [11]柊崎 直香

    2016/04/01-23:58 

  • [10]柊崎 直香

    2016/04/01-23:57 

    ゼクのガラスハートがそこら辺に散らばっている気がするけど、
    ちゃんと箒と塵取りで掃除させとくよ。ごめんね。

    プレゼンかあ……有効活用なんて考えなくても
    おっぱいはその存在だけで人類の希望なのにね。尊い。おっぱい尊い。

    皆のたゆんたゆん楽しみにしてるね!

  • [9]柊崎 直香

    2016/04/01-23:57 

    ゼク:

    すっかり挨拶が遅れてしまってすまない。
    クキザキ・タダカと、俺は彼の精霊のゼク=ファルだ。
    よろしくな!
    HAHAHAHAHAHA!!

    ……大丈夫だ。問題なんてなにもない。ないんだ。

    (メリケン臭漂う笑い声を響かせた後、穏やかな表情を浮かべ、隅の席に静かに着席した精霊)

  • [8]蒼崎 海十

    2016/04/01-23:55 

  • [7]蒼崎 海十

    2016/04/01-19:37 

  • [6]蒼崎 海十

    2016/04/01-19:37 

    ご挨拶が遅くなりました。
    蒼崎海十です。
    パートナーはフィン。
    皆様、宜しくお願い致します!

    俺達は…俺が装着する予定です…だって、そんなの見せられても反応に困るし、ならば自分がやった方がいいとかなんとか…ええい、ままよ!(開き直った

    こほん、無事にプレゼンが成功しますように!

  • 我が家の唯一のΠスタンプはってきます。
    プラン提出しましたーー♪

  • [3]柳 大樹

    2016/03/31-23:05 

    おー、お馴染み。でも無いか。
    柳大樹とクロちゃんでーす。よろしく。

    段々と進化しててほんと感心するよ、この武器。
    今回のは殺傷能力ないっぽいけど。

    プレゼンかー。これをどう使ったらいいかなあ。(遠慮なく触って比べる

  • 白露:
    …………。
    ……………………。
    …………………………………………。

    アイ:
    やったねパパ、ようやくそのアイコンが生かせる日が来たよ!
    アイオライト・セプテンバーとパパです。よろしく♪
    頼もしい(意味深)メンバーが揃ったねーーっ。

  • [1]レオ・スタッド

    2016/03/31-19:00 

    はぁ~い♪ レオ・スタッドよぉ、ヨロシクね☆
    そしてこっちの猫耳中年親父がルードヴィッヒなんだけどさぁ…

    ルードが本気でバカなんじゃないのかって戦慄してんだけど(まがお
    なにこれ、フローラルなお、お……おっぱい(小声)って…!
    ちょっとマジふざけんじゃないわよ!?

    ルードヴィッヒ:
    「中年親父には難しい依頼だな、せいぜい肉体美を惜しまず披露してくれ」

    くぅぅ…!!(ギリリ

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