何者……?(県 裕樹 マスター) 【難易度:普通】

プロローグ

●黒い影
「な、何だ、今のは!?」
「人影のようだったが……?」
 ある夕刻、パトロールに出ていた二人の警察官が、突然目の前を横切り、それと同時に、一瞬前までそこに居た少女と一緒に姿を消した黒い影を同時に目撃していた。二人はこれを見逃す訳に行かず、取り敢えず最後にその影を見失った地点を中心に、周辺を捜索した。しかし……現場付近に少女の物と思しき靴が片方落ちているだけで、他に気配は無かった。
「居ない……?」
「待て、この先は崖になっているんだぞ? 何処に隠れるって言うんだ」
「そ、それは……でも、誰も居ないじゃないか」
 二人はその後も暫くその場に留まり、様子を見たが変化は無かった。仕方なく、残されたその靴を遺留品保存用の袋に入れて、持ち帰る事にした。数時間後にはその娘の両親と思しき夫婦が、捜索願を出しに来た。警官は遺留品となった靴を夫婦に見せると、『間違いない、娘のものです!』と叫んだので、二人は目撃情報を余さず夫婦に話して聞かせた。兎に角、今は夜も更けて辺りは暗闇。現場付近の捜索は危険なので、ここは警察に任せて自宅で続報をお待ち下さいと説明し、その場は収まった。

 明くる日、昨晩の報告を元に、少女が消えた現場付近の本格的な捜索が始まった。そこは比較的幅の広い道で、道の外は野原になっている。だがその先が切り立った崖になっており、転落防止の為に崖から少し距離を置いて柵が設えてある。崖の下は海であり、満ち潮の時は崖のすぐ下が海面になるが、引き潮の時は岩場が顔を出す。海面からは約15メートルあり、飛び降りて無事で済む高さではない。警官たちが通り掛かった時、少女がそこで何をしていたのか、それは分からない。ただ、何か探し物をしていたのだろうか、前傾姿勢になって足許に注目しているようであったと警官たちは証言していた。
「あんな夕方に、一体何を探していたんだろう?」
「よほど大事な物に違いないな。じゃ無ければ、あんな時間まで探し物に夢中になる筈が無い」
 本来ならば勤務交代で明け番となる筈の二人が、証人として捜査に参加する。夜中に交代で仮眠したのか、二人とも眠そうではない。
「俺たちが居たのが此処、女の子はあの辺に立っていた。暗くなるから帰りなさいと注意をしようとした時に、いきなり黒い影が現れて、一瞬で女の子と一緒に消えてしまったんだ」
「そう、パッと消えるようにな。さ、その黒い影が消えた方向を……」
 ……探してみよう、と言おうとしたのだろう。だが、その言葉は崖下を捜索していた警官の声によって遮られた。
「大変だぁー! お、女の子が……い、石になっている!」
「何だと? 石像の間違いじゃないのか?」
「こんなに精密な石像があるか! 第一、この女の子は靴を片方履いていないぞ!」
 何? と、昨夜パトロールをしていた二人が顔を見合わせた。そしてロープを伝って慎重に下まで降りると、満潮時には隠れている岩肌が露出していた。上げ潮の時間帯なので、あと数時間で再び満潮になってしまう。よって、この場で調査を続行する訳にはいかない。警官の一人が少女の石像を背にロープで括りつけ、岩肌を昇る。そして残る二人が後に続き、全員が昇りきる頃には殆どの岩が波に洗われていた。
 そして昨夜の遺留品保存袋から靴を取り出し、少女の石像に履かせてみると……案の定ピッタリとはまった。左右のデザインも一致している。これは! と感じた二人は、急いで少女の両親の元へと走った。そして約1時間後……石像を前にして、泣き崩れる夫婦の姿があった。警官たちはそれを神妙な面持ちで見ながら、ただ立ちつくす事しか出来なかった。

●第二の犠牲者
 その事件から3日が経過したある昼下がり、交番に再び『石像が見付かった』と云う通報が入った。今度の犠牲者は森の中、木により掛かる格好で座り込んだ少年だった。年齢は先日の少女と同じぐらいであろうか、まだ年端もゆかぬ男の子であった。
「野兎でもいねぇかと、森に入っただ。そしたら何かに躓いたで、何かと思って見てみたら、こん男の子だっただよ」
 発見者の男は、晩のおかずを求めて森に入ったところで、この少年を発見したという。だが位置は相当深く分け入った所で、この年頃の少年が遊び場にするには些か不自然である。何しろこのぐらい深い森になると、奥まで入れば出口が分からなくなり、下手をすれば遭難もしかねない。増して、この近所に住む少年であれば、森の怖さも充分に知っている筈だ。自ら深入りするとは考えにくい。
「身なりが良いな……」
「あぁ、だが着崩れの跡がある」
 二人の警官は声を揃えて呟く。そう、少年は何者かによってここまで『無理矢理に連れて来られた』公算が高い。つまりあの黒い影の正体を突き止め、退治しないとどんどん犠牲者が増える……そういう事になるのだ。

●対策
 迷宮化する難事件を相手に、二人の警官は没頭した。そして気が付くと既に日は暮れて、交代の警官が到着していた。
「お疲れ様でした、何か変わった事は?」
「昼前に、また例の……石化した子供が見付かって、家に送り届けた。他には特にない」
「そうですか……何か続いちゃってお気の毒ですが、気を落とさないで。今夜はゆっくり休んでください」
「ああ、有難う。では、宜しくお願いします!」
 ピッ! と敬礼をして、引継ぎを終わらせて勤務交代し、帰途に就く警官たち。独身なので二人とも寮で生活をしている為、帰りも一緒である。
「メシ、どうする?」
「もう店も閉まっちまってるし……朝の残りのパンとハムで済まそうぜ」
 と、相談しながら歩いていると……突然、女性の悲鳴が響き渡った!
「キャアァァァァァ! お化けえぇぇ!」
「お化け!?」
「まさか……!!」
 言い終わる頃には、既に二人とも走り出していた。そして街外れの狭い路地裏で、小柄な女性が角を生やした異形の者に襲われ掛けているのを発見した。
「そこまでだ!」
「チッ……まぁいい、このエサは好みじゃない……追って来なければ危害は加えぬ!」
「ま、待……!」
 バッ! とマントを翻し、空中をまるで歩くように去って行く異形の者。そこで彼は思い出した。『オーガ』と呼ばれる怪物たちの事を。そして、それらを専門的に取り扱う機関『A.R.O.A.』の事を。
(確証は無い……だが!)
 彼とその相棒は、僅かな可能性に賭けて『A.R.O.A.』本部を訪ねた。その窓口で彼らは、先日来の怪事件を詳細に、余す事無く報告した。すると……
「アンタらは、奴らの恐ろしさをまだ知らん。まずは相手を知る事だ……おい! ちょっと集まれ」
 どうやら司令官らしいその男の号令で、ワラワラと精霊たちが集まって来た。
「お前らに初仕事を与える。ちょっとハードだが、報酬は弾むぞ。内容は『上級オーガの住処探し』だ」
「倒したらダメなんですか?」
「お前ら、オーガに対抗できる技ぁ、持ってるのか?」
「あ、まぁ、そりゃあ……無理ッスね」
「そういう訳だ。いいか、オーガを見たら逃げて構わん、とにかく生きて帰って来い! 以上だ」
 ブリーフィングはこれだけ、僅か1分で終わってしまった。それを聞いて、何でだよ……と、警官は拳を握り締めて悔しさに耐えた。だが相棒の『餅は餅屋だ』という、これまた悔しそうに放った一言で拳を収めるのだった。

解説

●目的
 オーガ拠点の特定、及び偵察が、本シナリオの目的となります。拠点内には下級オーガが点在していますが、これを発見しても、戦闘行為を行ってはいけません。パーティーはまだ新人の集まり、オーガに対抗する力を持っていません。戦闘となっても、まず勝てないでしょう。
なお、情報はなるべく正確に持ち帰り、無事生還して下さい。この作戦は、皆さんが後により強力なパーティーとなった暁に、討伐隊を組んで戦う為の準備なのです。

●手段
 とにかく隠密行動をしてください。敵の大将を確認できればベストですが、それは難しいので大将の居場所の目星を付けるだけでもOKです。万一発見されてしまった場合は、出来るだけ派手にアクションを起こし、囮となりつつ脱出してください。その隙に残存メンバーは更に詳しい偵察行動を行ってください。
 なお、拠点外まではオーガは追って来ません。拠点の所在を気取られる事を嫌うギルティに、屋外への露出を禁じられているからです。因みに拠点周辺にはネイチャーが潜んでいますが、それは討伐してもOKです(オーガ達とネイチャーに因果関係はありません)。

●場所
 密林の奥深くにある、昔の地下要塞跡を拠点として利用しています。これはモザイク世界誕生の際、旧日本陸軍が本土決戦の為に建設したものが、そのまま移送されて来たものです。従って、かなりの広さがあり、且つ複雑な内部構造を有しています。出現場所が密林の中だったので誰にも発見される事なく今まで隠し通されて来たのです。しかし地下壕の直上には当初樹木が無く、そこだけ地肌が露出していました。今では雑草や小さな木が生えて地肌を隠していますが、そこだけ大木が無いので良い目印になる筈です。入口は自然の洞穴を模してカムフラージュしてあります。

●本作中ギルティの好み
 神人として顕現した直後の、6~7歳程度の幼い子供が好みのようです(曰く、大人の魂は汚れていて臭いからだそうです)

ゲームマスターより

 県 裕樹(あがた ゆうき)と申します。ゲームマスター歴1年チョイの、新人に毛が生えた程度のペーペーですが、宜しくお願いします!
 さて、このたびアドベンチャーエピソードとしてご用意させて頂きましたこの作品、戦闘ではなく偵察が任務となります。間違っても戦闘はしないでください。
 石化した被害者は、もう元に戻る事はできません。彼らの冥福を祈りつつ、二度とこのような不幸が起こらないよう、攻めに於いての優位を確保すべく、敵の拠点をしっかりと調べ上げてください。宜しくお願いします。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

セリス(三ツ矢 光)

 


セリス(三ツ矢 光)
 


セリス(三ツ矢 光)
 


●ブリーフィング
 一連の事件を追う警察官たちの呼び掛けに呼応したウィンクルムは3組。しかし彼らは新人とは思えぬほど冷静に、且つ自らの力量を分析した上で着々と作戦を練っていた。
「まず、石化した被害者と云う共通の事例から、間違いなくオーガの仕業と見ていいですね。しかも証言によれば人語を操っていたという事だから、つまり……」
 一連の事件が上級オーガ・ギルティによる仕業である事はほぼ明白、と『リヴィエラ』は推測した。続けて彼女は、第二の被害者である少年が連れ去られた森林地帯に拠点があるのではないか、という事も示唆していた。
「けど、あの森は平地にあるんだよ? 隠れ家を作るには不向きだと思うけど」
 ふとした疑問を投げ掛けたのは『篠宮潤』だった。が、リヴィエラはそれもお見通し、と云った風に回答した。
「洞穴は、地下にも作る事が可能です。但し、それにはかなり大掛かりな工事が必要になりますから、恐らくは他の世界からの人工構造物が森林地帯に移動してきたのではないか……と思うんです」
「なるほど、モザイク世界の贈り物、そういう訳だね」
 リヴィエラの推測に呼応したのは『古浄 ミヨリ』であった。その回答にまずリヴィエラがニコリと微笑みながら頷き、全員が「成る程」と頷いていた。
「良い洞察力だな。確かにそんな物があるなら、隠れ家にするには打って付けだ。しかし、そこに辿り着くまでが大変だぜ」
 二人の仮定に賛同しつつ、周囲にネイチャーが潜んでいる可能性を示唆したのは『ヒュリアス』だった。が、彼はその発言とは裏腹に、ニヤリと笑いながら爪を研いでいた。
「戦闘は禁止の筈、忘れちゃいないだろうな」
「ネイチャーと戦っちゃいけねぇ、とは聞いてないぜ」
 『ロジェ』がヒュリアスの言に異を唱えるが、ヒュリアスは「分かってるよ」と云う感じに軽くそれをいなした。それを聞いて、ロジェもニヤリと口の傍を軽く吊り上げ、考えている事は同じか……と笑った。
「とにかく、そんな隠れ家だったら入口はカムフラージュしてあると見て間違いない。見付けるのは一苦労だぞ」
「そういう事なら、僕が前衛に付いて誘導しよう。こう見えて目には自信があるんだ」
 ロジェの懸念を聞いて、潤が斥候役を引き受けると宣言した。そしてそれをヒュリアスが後押しした。
「彼女の観察眼は確かだぜ、信じていいと思う。だが、探し物に夢中になると周りが見えなくなるのが玉に瑕でね。彼女のガードと露払いは俺が引き受けよう」
「じゃあ、記録は私に任せて。ダンジョンのマップ作製は得意なの」
「なら、主様と自分は殿(しんがり)を務めた方が良いだろう。主様も夢中になると周りが見えなくなるのは同じでね」
 『イオ=ハンス』がミヨリを後押ししつつ、そのサポートを引き受けると宣言した。
「そうなると、真ん中は俺達だな。いいね? リヴィー」
「先頭を潤様とヒュリアス様が、後方をミヨリ様とイオ様が……そして私の傍をロジェ様が固めて下さるなら安心です。この隊列は理に適った、最高の組み合わせだと思います」
 パーティーのブレーン格となったリヴィエラが太鼓判を押し、各々の役割も決まった所で一同は森に向かって出発した。リヴィエラの手には、警官達から手渡された被害者発見の位置情報が記されたメモが握られていた。

●森へ
「ここが、少年が襲われた場所……」
「添えられた花束が痛々しいね。二度とこんな事が起こらない事を祈りたいものだ」
 花束の前に跪くリヴィエラの肩を、ロジェがポンと叩きながら心情を述べた。他の者達も同感だったようで、一同はその花束に向けて十字を切り、仇は必ず! と誓いながら更に奥へと進んでいった。
「モザイク世界の影響で出現したという仮定が正しいなら、そこだけ違う地形になってる可能性が高いな?」
「同感だ。密林の地下には深くまで木の根が張っている、とてもそれを傷付けずに工事出来るとは思えない」
 潤の推測にヒュリアスが同調する。第一、木の真下に大穴を空けたりしたら、その自重に耐え切れずトンネルの天井を破って木は真下に落下してしまうだろう。
「!! ……ネズミの大群!?」
「ネイチャーじゃない、ただの野鼠だ……いまネズミが走ってきた方向を探してみよう、彼らが恐れる何かがそこにある筈だ」
 ミヨリとイオが提案し、全員の承諾を得て行軍する。実に連携の取れたパーティーであった。そして暫く歩いて行くと、一同は目の前の広がる風景に違和感を覚えた。
「潤様の推理、見事に当たったようですね……この一帯だけ野原になっているのは、あまりに不自然です」
 リヴィエラの発言に、全員がニヤリと笑みを浮かべる。が、迂闊に野原に露出するのは危険というヒュリアスの警告に、一同は木々の影に身を潜めつつ、ポッカリと空いた空間の周囲を移動しながら偵察を続けた。すると……
「あれは……」
「間違いない、オーガだ」
 人型の低級オーガが、地面の下に潜って行くのが見えた。これは! と思った一同は、オーガが消えた地点を遠くから観察した。そこには斜め下に向けて掘られた穴があった。オーガはその坂を下って内部に入って行ったに違いなかった。
「……只の、低級オーガの住処だったりって云うオチは……?」
「う、む……それはだな……」
 ハズレだった場合のリスクを考え、先頭の潤とヒュリアスが警戒する。が、オーガが此処に根城を張っているのは確かだった。
「偵察にリスクは付き物、まずは中を確かめましょう」
「……賛成だ。出来れば内部の偵察は俺達に任せて貰って、リヴィー達には待機していて欲しい所だが」
「私たちが同行せず、万一的に遭遇した場合、どうやってトランス状態になるのですか?」
「……弱いくせに、口だけは達者だな……」
 中堅を固めるリヴィエラとロジェのやり取りを聞いて、ブレーンがああ言うのだから……と意見は一致。一同は周囲を警戒しつつ、洞穴内へと侵入して行った。

●調査開始
「成る程……これは自然の穴じゃない。リヴィーの推理は当たったようだな」
 ロジェが感心しながら周囲を見回し、思わず言葉を漏らした。最後尾でマッピングしながら、ミヨリもその言に頷いていた。いや、全員が同じ事を考えていたに違いないだろう。何しろ天井には補強の為の梁が、そしてそれを支える為の柱が至る所に立てられているのだから。それに、高さが上下する部分には階段が設えられ、オマケにランプによる明かりが不要となる電気仕掛けの照明が天井からぶら下がっていた。これはかなりの強度を誇る要塞だ……と、全員が直感していた。
「何処かの軍隊が作ったものと見て、間違いないな」
「同感だね。となると、いきなり当たりクジを引いたのかも知れないよ」
 イオの呟きをミヨリが肯定する。単なる防空壕の跡にしては奥深い廊下、時折見かける部屋と思しき空間。それに、明らかに人間用の武装と思われる火器の類が貯蔵されている倉庫すらあったのだ。これをオーガが使いこなすとは思えないが、少なくとも今、自分たちが歩いているこの洞穴が軍用の要塞跡である事はほぼ間違いなかった。
「!! 止まって!」
「な、何?」
「足許……よく見て。一歩踏み込んだらドカン! かも知れなかったよ」
 ミヨリが潤の足許を指差し、不自然に盛り上がった土を静かに除ける。すると、明らかに何かのスイッチと思しき物がそこに埋まっていた。
「……確か、ニッポンという国にはニンジャという隠密行動専門のスペシャリストが居たと聞く。彼らの拠点は、至る所に罠が仕掛けられ、敵の侵入を阻んでいたという……ここはまさに、そういう文化を受け継いだ末裔が築いた場所なのかも知れないな」
 ロジェが、冷や汗を拭いながらそう呟いた。そしてその発言も、補足として記録するミヨリ。彼女は楽天的に見える外見とは裏腹に、仕事は冷静沈着にこなす一面を持っているらしかった。無論、プライベートとなればその一面は身を潜め、明るい少女と云う印象がピッタリの行動になるのだが。
「随分、丁寧に書き込んでいるな」
「イオちゃん……こういうモノは、適当に書いたら意味が無いでしょ。遊びじゃない、お仕事なんだから」
 マッピングされたノートを覗き見たイオが、驚嘆の表情を作る。まさか彼女がここまで丁寧な仕事をするとは思っていなかったようだ。これは認識を改める必要があるな……と思いつつ、彼は彼女に惚れ直していた。
「!!」
 突然、潤がジェスチャーだけで一行を制止した。何事か? とイオが気を研ぎ澄ますと、重々しい足音が聞こえる。突き当りの向こうに見える通路を、オーガが歩いているらしい。通路からは死角になる壁面に貼り付き、息を殺してオーガをやり過ごす一同。しかし、敵は一匹では無いらしく、何匹ものオーガが往来している。
(どうやら、そこの通路が主要の通路らしいな……目的地に向かうには一番の近道なのだろうけど、わざわざ敵の真ん中を闊歩する訳にもいかない。残念だが他の通路を探そう)
(仕方ないね。通路の形状だけ書き記して、引く事にしよう)
 潤とミヨリが筆談で意思疎通を果たし、それを全員に伝える。一同はそれを読んで状況を把握、元来た道を忍び足で戻って行った。幸い、此処に到達するまでにスルーした曲がり角は数か所ある。その内のどれかがあの通路の末端に通じている……そう信じて、ミヨリを先頭としたパーティーは単縦陣を崩さずに行軍して行った。
 そして、数回ハズレを引いた後、漸く長く伸びる通路に出た。しかも、先程進行を断念した通路と並行して奥へ伸びている。これは当たりか? と思いながら、更に奥へと進んで行く。が、ノートから目を上げて周囲を観察していたミヨリが、天井からパラリと砂粒が落ちて来るのを発見していた。そして更に目を凝らすと、そこには……
「!! 逃げて!!」
「!?」
 突然、ミヨリが天井を見て叫んだ。猿のような小型のオーガが、天井から此方を伺っているのを見付けたのだ。
「あ、あんなトコに居るなんて、反則だよ!」
「そんな事を言っている場合じゃない! 一旦引くんだ、急げ!」
 ヒュリアスもやや慌てた風になっていた。然もありなん、彼も戦闘経験はさほど積んでいない新米隊員。不意打ちにはまだ慣れていないのだ。しかし、またも何かのスイッチと思しき物を発見し、立ち止まってそれを観察していたロジェ達だけは充分な戦闘準備を整える事が出来たようだ。
『我が名に誓いて、力を解き放たん』
 インスパイアスペルを唱え、トランス状態となったロジェが即座に銃を抜き、天井に向けて威嚇の発砲を数発。オーガは警戒し、一瞬怯んだ。その隙にリヴィエラの誘導でパーティーは先を急ぐ形で逃走、体勢を立て直す事になった。
「い、行き止まり!?」
「そんな……!!」
 来た道は一本道、だが目の前は壁。そして後方には追っ手が迫る。万事休す、か……と思いつつ、反射的に壁を背にして警戒態勢を作るヒュリアス。と、ズズッと壁が中央部分を軸にしてヒュリアスが背を付けた部分は引っ込み、反対側は盛り上がる形で動き始めた。
「もしかすると……皆、手伝ってくれ!」
 ヒュリアスが読んだ通り、そこは隠し扉になっていた。岩壁に見せかけた、作り物の壁だったのだ。そして壁が軸を中心にして半回転すると、一同は壁の反対側へと回り込み、元いた場所はもぬけの殻となっていた。追って来たオーガは暫く付近をウロウロしていたようだが、やがて諦めて去って行ったらしい。
「……やはり、ここはニンジャの末裔が作った城に違いないな……」
 ロジェがポツリと漏らす。彼とてニンジャがどのような物か、それは文献で調べた程度の知識しか無い。しかし、その想像は強ち外れとは言えなかった。事実、彼らが居るその洞穴は、旧日本陸軍が本土決戦に備えて建設した地下要塞の跡だったのだ。忍者屋敷のカラクリを応用した設備があったとて、不思議ではない。
「ここには、明かりが無いんだね」
「止むを得ない、ランプを灯そう」
 先頭に位置する潤とイオが、持参していたランプに火を灯す。自ら明かりを灯す事は危険を伴うが、まるっきりの暗闇を歩くリスクに比べればまだマシ、という判断に基づく行動だった。それに隠し扉の奥に造られた通路なら、恐らく敵も居ないだろうという推測も、そこには含まれていた。

●通路の奥には
 息を殺し、物音を立てず、慎重に行軍する一同。長い長い、ひたすら奥へと延びる一本道。それだけにマッピングは楽だったが、コンパスが効かない為に方向が分からず、記録を担当するミヨリは些か不満だったようだ。しかし、道は湾曲せずに真っ直ぐ伸びていた為、彼女はその隠し通路を、先刻まで走っていた通路の延長としてマッピングしていた。
「随分深くまで来ましたね?」
「うん……しかも、ずっと真っ直ぐ伸びてるよ。曲がり角もカーブも無い、文字通りの一本道だよ。どこまで続くんだろう、この道は……」
 リヴィエラが不安を隠し切れず、思わずポツリと漏らす。その前を行く潤も同じ感想だったようで、彼女に同調した返答を寄越す。最後尾のミヨリは何も語らなかったが、恐らくは同じ事を考えていたに違いない。因みに彼女がずっと黙っていたのは、隠し扉からの歩数を正確に数えていたからだった。ミヨリは一歩一歩正確に、歩幅を崩さず歩きながらその数をカウントし、100歩ごとに印を付けていたのである。
「!! 行き止まりだよ……」
「隠し扉からの一本道、途中に抜け穴は無かった。だとすると……」
 潤とイオが推測を口に出す。そこをミヨリが壁に当たるまでの歩数を数える為に横切る。最終的な歩数は3415歩。一歩を40センチとして計算すると、1366メートル。かなり長い通路だった事になる。
「静かに……声が聞こえる」
「声? オーガが喋るのか?」
「いや……人語を操るオーガが居たとしたら?」
「!!」
 そう、聞こえて来たのは確かに人語だった。しかも、この壁のすぐ向こうに居るらしく、声は意外と近い位置から発せられていると推測できた。
「侵入者? ふん、臆する事は無い。所詮は人間風情、我に敵う筈は無い……ただし必ず見付け出せ、逃がす事はまかりならん!」
 恐らく、先刻の下級オーガが報告に訪れたのだろう。ギルティと思しき者の声が木霊していた。一同はそこがゴール地点であると確証し、来た道を逆に辿って脱出に掛かった。しかし、この通路の起点は先程オーガに発見された通路に直結している。そのまま戻れば、警戒態勢を敷いたオーガ達に発見されてしまうだろう。自分たちが侵入している事は、既にバレているのだから。
「どうする?」
「どうって……このままジッと身を潜めているという訳にもいきません、とにかく他の逃げ道を……」
「逃げ道ったって、ここは曲がり角も何もない一本道だったんだよ? それをどうやって……」
 潤とリヴィエラが速足で歩きながら、対策を考える。だが潤の言う通り、この道は曲がり角も何もない一本道。他にルートがあるとは思えなかった。が、突然ヒュリアスが全員に制止を掛けた。
「どうしたのです?」
「……空気が流れている……見ろ、ランプの炎が揺れている」
「って事は、何処かに仕掛けが……?」
 既にトランス状態となっているロジェが、やや興奮気味に辺りを見回す。すると彼は、岩肌に僅かな切れ目が入っているのを見付けた。
「おい、力を貸してくれ!」
 先程の隠し扉と同じ要領で、片側を押してみる。すると、やはりと言うか……道が開けた。
「これだけカラクリがあるって事は……他にも毛色はありそうだけど」
「今はとにかく、持てるだけの情報を持って帰投するのが最優先! 急ぎましょう、この道にも敵が来るかも知れません」
 リヴィエラの言葉に全員が賛同し、とにかくこの道に賭けてみよう! という事になって往き足を急いだ。無論、その間にもミヨリは情報の記録を続けていた。
 先程の一本道とは異なり、何度も行き止まりにぶつかって、脱出は困難を極めた。途中オーガに出くわし、ロジェの威嚇射撃で逃走する場面も散見された。しかし、その度にハズレの道は正確にマーキングされ、ミヨリのノートはかなり貴重な情報源となる可能性を帯び始めていた。そして、8回目の曲がり角……そこで漸く彼らは、その奥に光を見付ける事が出来た。出口だ!

●脱出
 そこは侵入時の入り口とは違う場所だった。出口のすぐ前には木が生い茂り、そこが野原の外周付近である事を物語っていた。
「さっき、見回った時にはこんな入口見えなかったのに……」
「……いや、見えない筈だ。外に出てから穴を見てみろ」
 イオが指摘した通り、木立の合間から見た場合、その穴は深い雑草に隠されて発見しにくい形になっていたのだ。位置は先程侵入した入口の丁度正反対、野原を円周と見た場合、対角に位置する場所にあった。なお、野原は最も広い場所で幅が3000メートル程あるだろうか。相当な広さである。だが、この奥深い森全体から見れば、普通の猟師などには到底発見する事の出来ない物であるだろう。先刻花束を見た位置ですら、森の入り口から相当深く分け入った位置にあるのだ。まさに樹海、迷い込んだら抜けられない危険な位置……そこにこの巨大な野原は存在するのである。
「!! っと……お客さんだぜ!」
 ロジェが舌なめずりをしながら銃を構える。ネイチャーだ。野犬が変化したものらしく、鋭い牙と巨大な爪を持っていた。それがざっと30匹、彼らの行く手を塞ぐ形で散開していた。
『さあ、はじめよう』
『バイス・エル』
 イオとヒュリアスも戦闘準備を整えた。ロジェの射撃、ヒュリアスの剣技……何れもが的確に相手を射抜き、切り裂いていった。しかし何しろ数が多い。最初は30匹程度だったネイチャーは、いつの間にやら仲間を呼び、その数を増やしていったのだ。
「キリが無いな……何処かに親玉が居る筈、そいつを捉える事が出来れば……」
 イオはマジックスタッフを構え、目を凝らした。すると……一匹だけ毛色の違う、いかにもな個体が奥に潜んでいるのが見えた。
「皆、下がっていろ!」
 そう叫んで皆を下がらせると、イオは印を唱えてロッドの先端から巨大な火球を生み出し、それをボスと思しき個体に向けて発射した。燃え盛り、断末魔の叫びを上げながら崩れ落ちるその巨体を見て、ネイチャー達は一斉に引き揚げて行った。イオの推測は見事に的中、一撃で活路を開いたのだった。

●報告
「……以上であります」
 一行を代表してヒュリアスが司令官に事の次第を報告し、ミヨリがその記録の全てであるノートを提出した。それを見た司令官は驚嘆の表情となり暫し言葉を失っていたが、やがてパッと笑顔になり、彼らに向かって声高に賛辞を述べた。
「初陣で、良くぞここまでの成果を上げた! 見事だ」
 その讃辞に、一同はワッと笑顔になり、互いを讃え合った。
 そして、ロビーのベンチでその報告を聞いていた警官2人も、互いに握手していた。これで事件解決の糸口が掴めた……と。
「待たせたな。だが、戦いはこれからだ……もう直ぐ、仇を取ってやると子供たちの親御さんに伝えてくれ」
「!! ……必ず!」
 警官二人は生還したA.R.O.A.隊員に向け、敬礼をして去って行った。その胸に、熱き思いを秘めて……

<了>



依頼結果:大成功
MVP

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 県 裕樹
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル 戦闘
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 普通
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 3 / 2 ~ 5
報酬 通常
リリース日 02月23日
出発日 03月03日 00:00
予定納品日 03月13日

参加者

会議室

  • [15]リヴィエラ

    2014/03/02-22:36 

    ロジェ:
    「もちろんです、ロジェと呼んでください。ヒュリアスさん。
    俺の事なら大丈夫、ミヨリさんの事も潤さんの事も無事に帰してみせま…ん?」

    リヴィエラ:
    「(ロジェを見上げて)ロジェ様、そろそろ出発しないと…。
    それでは皆様、改めて宜しくお願い致します(恥ずかしそうに一礼)
    うふふ、帰ってきたら皆様とお買い物…楽しみです」

  • [14]篠宮潤

    2014/03/02-20:46 

    >古浄さん

    潤:
    みんなで買い物…(じーん←)
    マッピングとても頼もしい。
    僕も何か、発見や気付いたことはすぐ報告する。

    ヒュリアス:
    「あぁ。神人殿たちと行動する、、、つもりだ。
     予想外な突飛な行動するヤツが居たらまぁ、臨機応変、だが」

    潤:
    …そこで僕を見ないでくれないかヒューリ…

  • [13]篠宮潤

    2014/03/02-20:39 

    >リヴィエラさん

    潤:
    。。。どうしよう。これは撫でてもいいのだろうか。
    とても可愛らしいのだけど…

    ヒュリアス(精霊):
    「潤よ。心の声がダダ漏れてるようだが」

    潤:
    っっいや!ゲホッ。
    う゛。。。あ、いや、うむ。ペンダントほ、褒めてくれてありがとう。
    (ヒュリアス「…ぶふっ」(噴いたのを潤にど突かれる))

    かっ買い物…!?ぼ、僕と…?いいのだろうかっ?
    ぜぜぜ、是非ともよろしく、したいっ(嬉しさで動揺)

    ヒュリアス(精霊):
    「…ロジェ、と呼んでよいだろうかね。
    もっと言ってやってくれ。
    神人殿たちは皆なるべく無理な行動は控えてくれな…

    いや。こちらこそ囮は危険だろうがよろしく頼む。
    己の安全も考えてくれな」

  • [11]古浄 ミヨリ

    2014/03/02-19:30 

    うん、それじゃあ、潤ちゃんも警戒よろしくね!
    マッピングに集中できそうだね、その分いい地図が作れるようにがんばるね!
    あと、潜入に関しては、ウィッシュプランにて、
    イオちゃんにしんがりでの後方警戒をお任せしてるよ。

    ヒュリアスちゃんもありがとう!
    戦闘(撤退)時は神人側で行動してくれるってことであってるかな?
    戦える人が一緒にいてくれるのは心強いよ~。

  • [10]古浄 ミヨリ

    2014/03/02-19:29 

    潤ちゃん、ヒュリアスちゃんはじめまして!
    仲間が増えてくれるのは心強いなぁ、よろしくねっ。
    お買い物いいなぁ、私もおしゃれ大好きー。
    この依頼もちゃっちゃと無事に終わらせて、みんなで行こうよ!


    >リヴィエラちゃん
    そんなに褒められると照れちゃうよ~。
    大丈夫、無理はしないのが私の信条だから!
    (よしよしと頭を撫でようと)


    イオ=ハンス:
    ……主様はもう少し、リヴィエラ様の謙虚さを倣われた方が……(ぼそ)

  • [9]リヴィエラ

    2014/03/02-17:13 

    ロジェ:
    「潤さんもどうか無茶はしないでくれよ。
    俺の役目は神人を守る事なんだから、危ないと感じたらすぐに身を隠して欲しい。

    確かにヒュリアスさんの言う通り、囮が多すぎても怪しまれる可能性があるか…
    安全確保は心強い、やはり先輩の意見は頼りになるな…
    手間をかけますがどうか宜しくお願いします(一礼)

    イオさんの助太刀、とても心強いです。
    俺は魔術はさっぱりだが、身のこなしには自信がある。
    イオさんを守りつつ、何とか神人の彼女らを守れるように全力を尽くす」

    (※同じくメタ発言ですが、
    マスターならきっと大丈夫! うまくまとめてくださいますよ)

  • [8]リヴィエラ

    2014/03/02-17:12 

    リヴィエラ:
    「わ、私…こんなに頼もしい方々とご一緒できるなんて嬉しいです(涙を拭いつつ)
    潤様、ヒュリアス様、どうぞ宜しくお願い致します。
    あら、素敵なペンダント…潤様によくお似合いで、素敵です…!
    今度一緒にお買い物に行けたら嬉しいです(にこっ)

    ミヨリ様、どうか無茶はなさらないでくださいね。
    私、いつも守られてばかりで…ミヨリ様の存在が、とても心強いです(また泣く)」

  • [7]篠宮潤

    2014/03/02-14:20 

    篠宮潤:
    飛び込みでぎりぎり参加表明、申し訳ないな。
    僕もやはり犠牲者が増えるのは見過ごせず…。
    篠宮潤(しのみや うる)、潤と呼んでもらえればと思う。
    どうか宜しく頼む。

    古浄サンがメモをしている間、では僕も周囲の見張りに回ろう。
    視力はイイんだ。


    ヒュリアス(精霊):
    「潤、頼むから突発的に飛び出してくれるなよ。
    あぁ俺はヒュリアスだ。リヴィエラ嬢、古浄嬢、とその精霊方、
    宜しく。

    ふむ。囮が多すぎても怪しまれる可能性ありか。。。
    ならば俺は安全確保して先に道を進む役にでもなるとするかね。
    逃げる際には障害物(岩や枝など)なるべく取り払って
    神人殿たちに傷を負わすのを防ぐとしよう」

  • [6]古浄 ミヨリ

    2014/03/02-03:38 

    イオ=ハンス:
    その心意気、頼もしく感じます。
    ロジェ様に助太刀しましょう。
    今回は『敵を倒す』よりも『神人様を逃がすまでの時間稼ぎ』ということで、
    防御重視、周囲の物を巻き込んで大きな音を出して暴れる、という形で行こうかと。

    (以下メタ発言ですが、自分たち精霊の動きに関しては
    神人様からのウィッシュプランを元に
    マスターに判定していただくことになるとのこと、
    ここでの申請通りに動けるとは限りませんが……)

  • [5]古浄 ミヨリ

    2014/03/02-03:37 

    古浄・ミヨリ:
    ふふん、スパイの基本は小説で勉強済みだよっ。

    あとは大将の居場所の目星だけど、お城とかだったら、
    一際豪華で大きな通路の先に王様がいるもんだよねぇ。
    ここは軍事目的の要塞ってことで、そんな単純な作りじゃないかもだけど。
    とにかく、なんか見つけたらメモってくんでよろしくね!

    んーん、リヴィエラちゃんより私の方が全然頑丈そうだし、なんかあったら任せて!
    ……とはいっても、現状オーガの一撃食らって平気でいられるわけ無いよねー。
    がんばって一緒に逃げようね!

    ロジェちゃんも、気をつけてね。
    イオちゃんにお手伝いしてもらうように、ウィッシュプラン書いとくね!

  • [4]リヴィエラ

    2014/03/02-00:12 

    リヴィエラ:
    「ミヨリ様、イオ様。こちらこそよろしくお願いします。
    良かった…お二人がいてくださるから、頑張れそうです。
    こんな私ですが、ミヨリ様は私がお守りします
    (胸に手を当てる)」

    ロジェ:
    「ミヨリさん、情報のまとめ方といい調査の基本といい
    只者じゃないな。
    イオさんから感じるオーラも、別格…か。
    俺も何か発見したら、どんどん伝えていくから
    マッピングやメモをすまないが頼む。
    敵に見つかったら、このリヴィエラと一緒に
    物陰に隠れていてくれ。
    俺がオーガ達を引き付ける。
    大丈夫、全員無事に帰してみせる」

  • [3]古浄 ミヨリ

    2014/03/01-20:51 


    古浄・ミヨリ:
    んーと、目標は『より多くの情報を持ち帰る』でいいんだよね。
    簡単でも、マッピングしながら進もうと思ってるよ。
    特徴的なものはどんどん書き込んでいくから、何か見つけたら教えてくれると嬉しいな。
    あとは敵の勢力、武器・食料などの備蓄から
    全体的な戦力を割り出せたらベスト、って感じなのかなぁ。

    各上の敵の本陣に潜入ってことで、単独行動は避けた方がよさそうだよね。
    敵に見つかったら……、精霊ちゃんたちに囮を任せて、
    私とリヴィエラちゃんは物陰に隠れて、嵐が過ぎ去るのを待つ……って感じ?


    以上っ。
    長々とごめんね、叩き台にでもしてくれたら嬉しいな。

  • [2]古浄 ミヨリ

    2014/03/01-20:50 

    古浄・ミヨリ:
    はじめまして、古浄・ミヨリ(ふるきよ・-)って言います!
    相棒のイオちゃんともども頑張るので、よろしくねっ。

    イオ=ハンス:
    (一礼)エンドウィザードのイオ=ハンスと申します。
    微力なれど、依頼の達成に尽力する次第、よろしくお願いいたします。

  • [1]リヴィエラ

    2014/02/26-11:59 

    リヴィエラ:
    「初めまして、リヴィエラと申します(恥ずかしそうにお辞儀)
    こちらは精霊のロジェ様です。
    危険な任務だからこそ足手まといにならないよう、頑張ります。

    石になってしまった女の子の探していたものも気になりますが、
    これ以上犠牲者を出さない事が大事ですよね…!」

    ロジェ:
    「敵にはなるべく見つからないように動いた方が良さそうだな。
    拠点を発見して、ギルティさえ特定できればこちらが優位になる。
    問題はオーガに見つかった時だけど…俺が威嚇射撃で敵の気を引いて、上手く動くさ」


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