トパーズの森(あご マスター) 【難易度:普通】

プロローグ

タブロスより遠く離れた山の奥。
人里離れたその場所に、その森はあった。


A.R.O.A.職員のアルマは、この宝石の森にオーガらしきものが出るとの噂を聞きつけ視察で森を訪れた。
森の中には見たことのない葉をつける広葉樹がまばらに生えている。
アルマがその一本を見上げると、葉の影に陽の光を受けて輝く何かが見えた。

木の実かと思ったそれが、見渡せば足元にも散らばっていることに気づいたアルマは、何気なく手近な一つを拾い上げ驚く。

掌の上、さくらんぼ大の木の実のように見えたそれは、さくらんぼよりもはるかに硬いカナリア色のトパーズだった。

確か、宝石言葉は……

「希望、だっけ」

彼女が呟くと、微笑むように一度煌めいたトパーズからじわりと瘴気が滲み、そのままアルマを包みこんだ。

「きゃ、っ」

悲鳴は瘴気に掻き消され、アルマは地面に倒れ伏した。








アルマが目を覚ました頃、辺りはすっかり日が暮れていた。
真っ暗な森の奥、掌に握ったトパーズがやけに熱く感じる。

トパーズに目を落とすと、突然周囲の景色が揺らぎ、
アルマが一度瞬きをすると
そこはいままで座り込んでいた森とは正反対の無機質なオフィス。
アルマはA.R.O.A.本部の自分のデスクに座っていた。


(あれ……私、どうしてここに)


調査の任を受けて宝石の森に向かったはずではなかったか?

考え込んでいるアルマの肩を、ポンと肉付きの良い手が叩く。

「アルマ君、ちょっと話があるのだが」

上司のイワンだ。
自分が何故オフィスにいるかもわからないが、上司に逆らうわけにはいかないだろう。
アルマは呼ばれるままにイワンの背について行った。


「アルマ君、これを」

応接室にイワンと二人きりになると挨拶もそこそこに、アルマの目の前の応接テーブルに一枚の紙が差し出された。

紙を手に取ったアルマの顔面が色を失う。


「君には、A.R.O.A.を去ってもらうことになった
詳細は後日書面で郵送しよう
明日からは有給消化だ、自宅でゆっくりしなさい」

「そんな、イワンさん、私は」

「故郷をオーガに滅ぼされた君が、神人として顕現することに固執していることは知っていたが……
まさか顕現した者を逆恨みして、姑息な嫌がらせをするなんて、君にはがっかりしたよ
穏便な手段で解決することを、君の今までの働きへのせめてもの感謝と思ってくれ」

「イワンさん、待って……」

アルマの言葉も聞かずイワンは席を立ち、一度も振り向かずに応接室を出て行った。
広い応接室に、ドアが閉まる乾いた音がやけに大きく響いた。




いつか神人として顕現し、村を滅ぼしたオーガを退治したいと願っていたのは本当だ。
いつも廊下ですれ違うウィンクルム達の朱い紋章が羨ましかった。

けれど、嫌がらせなんて絶対にしない。
燃え盛る村の中から私を助けてくれたのも、またウィンクルム達だからだ。
彼らがどんな危険に身を晒しているのか、私は知っている。
だから、顕現しないのならば、せめて彼らの役に立とうとA.R.O.A.職員になったのだ。

それを、こんな形で踏みにじられるなんて……



魂の無い人形のように、呆けた表情のアルマの頬を一筋の涙が伝う。
それは、悔しさでも悲しさでもなく、心の底からの絶望の涙だった。










「宝石の森に調査に向かったアルマ君と連絡が取れないんだ」

会議室にウィンクルム達を集め、イワンが思いつめた表情で話す。

「彼女は仕事の事となるとやや無茶をする傾向がある
調査に行った先で、何か事件に巻き込まれたのかもしれない
……頼む、ウィンクルム達、アルマ君を助けてくれ」

イワンは悲痛な声で懇願すると、深く頭を下げた。

ウィンクルム達はイワンの背を安心させるように叩くと
その手から調査に行ったアルマが持って行ったものと同じ書類を受け取った。



解説

●宝石の森
宝石が生る樹が生えている不思議な森。
最近、森の様子がおかしいという情報を得て、
A.R.O.A.職員のアルマが派遣された。

●瘴気に当てられたトパーズ
手にしたものに、宝石言葉とは反対の幻を見せる力を持ってしまった。
幻を打ち破るには、手にした宝石を砕く方法が有効。
絶望を見てしまった場合は、誰がどんな絶望を見るのかお書きください

●敵
いる、という噂はあるものの、姿を見たものはいない。
一切不明

ゲームマスターより

ハピエピみたいなアドエピです。
敵は強くはしないので、身構えず楽しんでいただければと思います。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

ハティ(ブリンド)

  インカムを繋ぎ手分けして捜索へ
何かを蹴った事に気付き確かめようと指を伸ばすが、僅かにリンの方が早い
何遊んでんだとでも言いたげな─そうじゃないと言おうとして途切れた声に振り返る
……リン?
咄嗟に受け止めるが…意識がない?
でも心音の早さは何かと戦っているようで
周囲を警戒しつつその場に留まり
どこかへ行ってしまわないよう抱えておく
インカムで事の経緯と身動きが取れない事を報告
共通点である石の破壊を試みる
リンの心音が落ち着くまでそうしている

アルマさん発見時はインカムで連絡
調査じゃなくアルマさんを迎えにきた
そういう依頼だった
調査は俺達で引き継ぐから
彼を安心させてあげてほしい

戦闘時は前衛にて閃光効果付与を狙う


初瀬=秀(イグニス=アルデバラン)
  何が起きてるか不明なのは若干不安だが……
それは向こうも一緒だろうな

森に入ったらトランス、手分けしてアルマを捜索
変わった形の葉……ああ、あの辺りなんかそうだな
この木はトパーズか……!?
(何の気なしに拾い上げ、瘴気に当てられる)

立っているのはAROAの廊下
目の前にはイグニスと、如何にもお姫様といった風情の少女
―本当のお姫様を見つけました―
笑顔でそう言って、背を向けて去っていく
お前も、俺を置いていくのか――?

引き戻されたら頭を振って立ち上がる
大丈夫、大丈夫だ
……こんな思いをしてるなら、尚更早く見つけんと

アルマの保護を優先に、敵はできれば撃破

……あの、幻の意味は?
俺は、あいつに何を望んでる……?



信城いつき(レーゲン)
  事前:インカム用意
森を手分け探索。発見時はインカムで連絡して集合
事前情報ないのって結構困るね…

突然レーゲンが倒れた
この宝石が原因?触れないように剣の柄で、手から取り出し宝石を砕く

幻は俺が死ぬところ?
俺が一度死にかけたのそんなに辛かった?
ごめんね、無理に笑おうとしないで
無性に彼を抱きしめてあげたいという気持ちが浮かんだけど、俺は「相棒」なんだから俺がしっかりしないと
こっち見て、幻なんかより生きてる俺をちゃんと見て
あえてレーゲンを叱る

アルマを見つけたら、宝石を砕いて様子を見る
俺達が戦う準備や作戦たてられるのって、アルマ達の事前の調査があるからなんだよ
頼りにしてるから、だから無茶はしないで、ね。



栗花落 雨佳(アルヴァード=ヴィスナー)
  人手が足らないからって、女の子一人で調査に向かわせるのはちょっとどうかと思うよねぇ…(という風に考えている様には聞こえない口調で)…アル?

アル?こんな所で寝ていると風邪引くよ?
そんな感じじゃない…かな?どうしよう…
(虚ろに涙が流れるのに戸惑いつつ)

…何か手に持ってる?禍々しいな…どう見てもコレが原因だよね?(剣を突立て)

アル良かった…大丈b…アル?
…よしよし、大丈夫だよ。もう大丈夫…何処にも行ったりしないよ…(抱しめ返し頭を撫でながら)

…落ち着いた?アルマさんを探しに行こう
彼女もアルみたいになっているのかな…

他と合流してアルマを保護
敵は見つけ次第醜態を晒したアルヴァードが大火力で当たり散らす




エルド・Y・ルーク(ディナス・フォーシス)
  【所持品】インカム
まずは手分けして、アルマさんを探しましょうか
しかし、宝石の森とは……しかし、ただならぬ様子になっているのには間違いなさそうです

この森は聞いているように、少し様子がおかしいように見受けられます
ディナスも不用意に触らないように──ディナス?

少し離れた所にいる彼が既に手に取っていた宝石を剣の柄で弾き飛ばしそのまま砕きます
これは、急いでアルマさんを探さなければならないようですね
インカム(使用が出来ない状況ならば声を上げて)で他の皆さんの状況把握、集合を図りましょう
アルマさんを探し出し救出、オーガの影がないかも確認します

我に返って無理に微笑んだ彼が何を見たのかは…聞かないでおきましょう



話し合った結果、手分けしてアルマを探してから敵に当たることになった一行は
森の入り口に到着するとインカムを装着し、何かあったら連絡を取ると決め
トランスして森の中を探索し始めた。






レーゲンは信城いつきと共に巨木の隙間を縫ってアルマの手がかりを探す。
足早に歩くいつきを見兼ね、レーゲンが声をかけた。

「いつき、アルマが心配なのはわかるけど落ち着いて、敵もいるかもしれない」

「わかってるよ、
でも、事前情報ないのって結構困るね……」

ふと、レーゲンが足元に輝く何かを見つけ足を止めた。

「職員さん達には頭が上がらないな
ね、レーゲ」

ン、と振り返ったいつきの空色の瞳を、レーゲンは見返すことができない。
足元の宝石を拾った瞬間景色がぐらりと歪み、レーゲンは意識を手放したのだ。






森の中で手にしたトパーズ
それに似た輝きが、目の前の小さな樅の木を飾っている。

足元で尻尾を振る白い大型犬も、二人で選んだテーブルクロスも、何もかもが懐かしい。
小さいが暖かな雰囲気の灯る、穏やかな空間。

今はもう無い私達の帰る場所。

「メリークリスマス!はい、クリスマスプレゼント!」

 開けてみて、と彼から手渡される赤いリボンのかけられた箱と小さなクリスマスカード

これを、私は知っている。


この後、プレゼントを見て私は彼に礼を言い彼もそれに応じる。

彼がはにかみながら、来年も一緒にクリスマスしようね、と言った瞬間窓が割れるのだ。

「っ、逃げ……!」

 彼の手を引いた時には遅かった。
記憶通りの玉を砕くような音、ぎらぎらと硝子の破片が降り注ぐ中
迷い込んだデミ・ワイルドドッグが彼に襲い掛かる。


ホルスターに手を伸ばした手が空を切る。
今の私はウィンクルムではない。

白い大型犬が果敢に敵に立ち向かうが鋭い牙を喉笛に突き立てられ悲鳴を上げて沈黙する。

その間もワイルドドッグの逞しい前脚は倒れた彼の体を押さえつけたままだ。

必死に体当たりをしてワイルドドッグの前脚の下から彼を引きずり出すと
彼は体中に深い傷を負い、服も、手足も顔も、茶色の髪も真っ赤に染まっていた。

「逃げ、て」

 弱々しい声で呟く彼を強く抱え込み、命の流れを堰き止めようとすればするほど
私の服も彼の命の色に染まり、腕に抱えた彼の体が体温を失っていく。

何度も、縋るように名前を呼ぶが、彼の声は聞こえない。
彼の空色の瞳が私を見て輝く事はない。


逃げられない。きっと誰も助けには来ない。

耳元の彼の呼吸が徐々に弱くなっている。
目の前に迫る餓えた獣と、腕の中から確実に失われていく最愛の人の命の灯。


二つの恐怖に足が竦んで動かない

助けられない



そして、いつきの呼吸が聞こえなくなった




「レーゲン!」

 強く名前を呼ばれ、はっと目を開けた。
風に揺れる木の葉の下、茶色の髪と空色の瞳がレーゲンを見下ろしている。

視線を動かせば、いつきが振り下ろした剣の柄の下に
先ほどレーゲンが拾ったトパーズが粉々になっていた。

「いつきが……大怪我をした夢を見たんだ
そして……いやもう大丈夫だから」

言葉を濁し、誤魔化すように笑うがいつきにはわかってしまったようだ。
きっと眉を吊り上げてレーゲンを真っ直ぐに見つめた。

「幻は俺が死ぬところ?俺が一度死にかけたのそんなに辛かった?」

 いつきの揺れる髪と命の光を宿した瞳が愛おしい。
問い詰めるように話すいつきを安心させようと、レーゲンはもう一度笑おうとするが
彼が側に居る安堵と、またいつ襲ってくるともしれない喪失の恐怖に、頬が引き攣る。

「ごめんね、無理に笑おうとしないで」
 
 レーゲンの瞳に浮かぶ喜びと恐怖に
いつきは無性にレーゲンを抱きしめてやりたくなった。

(俺は「相棒」なんだから、俺がしっかりしないと)

「こっち見て、幻なんかより生きてる俺を、相棒をちゃんと見て」

 縋るように無意識に少し持ち上げられていたレーゲンの腕がそっと降ろされた。
本当は、生きて、温かいいつきの体温に触れたかった、けれど。

(いつきがそう望むなら、私は相棒でいよう)

一瞬自嘲気味の笑みを浮かべて消し、レーゲンは立ち上がった。

「もう大丈夫、行こう
アルマが私達を待ってる」













「人手が足らないからって、女の子一人で調査に向かわせるのはちょっとどうかと思うよねぇ」

 茂みの中を覗き込みながら、栗花落 雨佳は楽しげな口調で話す。

タブロス市内から遠いばかりか、近隣の村からもやや離れた場所にある宝石の森は
お世辞にも女性が一人で調査に来やすい場所とは言えない。

一方、アルヴァード=ヴィスナーはそんな場所に雨佳が来ることも反対だった。


「……何だコレ?」


 足元には、蠱惑的に輝くカナリア色の宝石。
拾い上げた瞬間、アルヴァードは、体が足元から溶けて落ちるような感覚を味わった。



「……アル?」

 雨佳が振り向くと、アルヴァードは目を閉じ
大きな木の根元に座り込むようにして意識を失っていた。


「アル?こんな所で寝ていると風邪引くよ?
そんな感じじゃない……かな?どうしよう」

 その閉じられた瞼の奥の瞳から、一筋の涙が零れた。
雨佳は服の袖を引っ張って、それでそっと涙を拭ってやり
アルヴァードが握りしめている瘴気を放つトパーズに気が付いた。


「何か手に持ってる?禍々しいな……どう見てもコレが原因だよね」

 雨佳は、アルヴァードの掌から宝石を取り上げようと試みた。








「ごめんね、アルヴァード」

 別れの言葉と共に、頭を撫でる暖かい手。
その別れの言葉とは裏腹に、穏やかな笑みを浮かべるのは
幼い頃に自分だけを残してどこかに行ってしまった父親だ。

(本当に悪いと思っているのか
置いていく癖に、笑っている癖に)

去っていく大きな背に手を伸ばすが、彼が俺の方を振り向くことは無かった。

謝るくらいなら最初から置いて行ったりするなと、侮蔑の念を込めて送った視線が捉えたのは
実父の背ではなく、もっと見慣れた別の背中だった。

本当の父親のように可愛がってくれた大きな背を追って俺もシェフになった。

「すまねぇなアル坊、もう店は畳む
任務の方に精を出せよ」

 彼の背後、見慣れたトラットリアの厨房は昼時だというのに鍋は伏せてあり、火の気がない。
他のシェフの姿も客の姿もなく、店内には俺と彼の二人だけのようだ。

「バカなこと言うなよ、俺が店を継ぐ!」

 勢い込んで大きな声を上げるが、彼は頑として首を縦に振らない。

「アル坊、お前にゃ他にやるべきことがあるだろう
相棒を大事にな」

 彼が指差すのは店の出口。
そちらを見ると、彼が笑顔で軽く手を振っていた。

「雨……」

 名前を呼ぼうとし、ふと彼の側に見知らぬ精霊が立っているのに気づく。
精霊の彼を見守るような視線に彼らの仲が親しいものであることが伺えた。

「アル、君の料理は凄く美味しいからそっちを目指して
任務の方は心配しないで」

 彼がいるから、と彼は信頼しきった瞳で隣に立つ精霊を見上げた。

「誰だよそいつは!」

 ふふ、と笑う彼が手を振り、くるりと向けられた背。

その背に追いすがる事も出来ず、全身から力が抜けていくままその場に崩れ落ちた。

さよなら、と告げられた宣告が耳の中にこだまする。

いつの間にか厨房も彼が歩いて行った石畳も消え、真っ白な空間に俺だけが座り込んでいる。
俺を呼ぶ者は誰もいない、俺は誰からも必要とされて無い……


ぽたり、と項垂れた視線の先に雫が落ちるのを見る。
雫の落ちた先から真っ白な空間に罅が広がり、硝子のような音を立てて割れた。








「アル、良かった…大丈、」

 目を覚ますと目の前に雨佳の顔があった。

戻ってきてくれた、と半分悪夢を引きずったままの頭で
縋りつくようにアルヴァードは雨佳をきつく抱きしめた。
雨佳の足元にはトパーズのなれの果てが落ちている。

頬を伝った涙が雨佳の服の肩口を濡らす事にも気づかず
首筋に顔を埋めて噎び泣くアルヴァードを
雨佳はそっと抱きしめ返し、その頭を撫でてやりながら静かな声で語りかける。

「よしよし、大丈夫だよ
もう大丈夫……何処にも行ったりしないよ」

悪夢が去るまでそうしていると、落ち着いたアルヴァードは顔を上げた瞬間
今度は真っ赤になって雨佳から離れた。
雨佳は気にした風もなく、にこにこと笑って声をかける。

「落ち着いた?アルマさんを探しに行こう
彼女もアルみたいになっているのかな」












エルド・Y・ルークの衰えを知らないその危機察知能力は、いち早く森の違和感に気付いていた。

「宝石の森……ただならぬ様子になっているのには間違いなさそうです」

 側を歩いているディナス・フォーシスに注意を促そうと声を上げる。

「この森は聞いているように、少し様子がおかしいように見受けられます
ディナスも不用意に触らないように──ディナス?」

 エルドが振り返ると、既にディナスは足元のトパーズを拾ってしまっていた。
声を出す暇もなかったのだろう。

抱き起こし、バイタルサインを確かめる。命に別状はない。
閉じられた瞼の奥、縹色の瞳が何かを見るように動いている。

「これは、急いでアルマさんを探さなければならないようですね」

呟いたエルドの言葉は、木々のざわめきに飲み込まれた。









冷たく乾いた風に体を打たれ僕は目を開けた。

枯れた木々と街を覆う雪、鼠色の雲が見下ろす街には見覚えがあった。

(……ここは、)


そう、こんな風にとても寒い冬だった。


思い立ち、僕は街へ向かい道沿いの家々の窓を覗いて歩く事にした。
凍り付いた窓の中はどの家も惨憺たる有様で、街の中に生きた者の気配は無い。

(あの日、でしょうか)

見渡せば街並みは記憶の中のものと全く変わっていないように見えた。
何より、血の臭いがまだ新しい。

そこかしこに街の住人だったモノが転がっている。

踏まないように気をつけながら、僕は歩き慣れた道を進み
その場所へと辿り付いた。


半開きになったドアを開け、見慣れた玄関へと足を進める。
懐かしいはずの我が家も、血の臭いが強く濃く立ちこめていた。


キッチンを覗くと、母だったモノが包丁を握りしめたまま座り込み
居間をみれば、父だったモノの上にはびりびりに破かれた新聞が散らばっていた。
血の臭いに誘われた何かが、家の中まで侵入したのだろう。


絶望した。


両親が殺された事実、懐かしい家が血に染まった光景

確かに絶望に足る、凄惨な場面だと思う。
だが、僕はそれらに絶望したわけではない。


惨憺たる街の惨状や、夥しいほどの血に染まった両親の姿を見ても
僕の心には何の感情も沸き起こらない。

僕は僕自身の空白な心に絶望したのだった。

この村を包む冬の風のように冷たく乾いた心の在り様に
思い浮かぶのは、白い紳士のことだった。



(黙っておきましょう、どうかミスターには)

僕がそう決意するとぴたりと冷たい風が止んだ。





ディナスが目を開けた時
エルドは丁度、ディナスの手から弾き飛ばしたトパーズを粉々にした所だった。

エルドの顔を眺めるディナスの表情は、まさに茫然自失という言葉が相応しい。

「ディナス、しっかりなさい」

 エルドの声に徐々に生気を取り戻し、大丈夫です、と強ばった表情で無理に笑みを作るディナス。
エルドは敢えて、何を見たのかとは聞かず、ただ一言行きましょう、と微笑んだ。












「こっちにもいない」

 踝のあたりまで生えた下草を踏み、ハティはインカムで仲間と連絡を取り合う。
ブリンドは周囲を警戒しながらその隣を歩いていた。

「そうだな、もう少し周辺を捜して……ん?」


 話しながら歩いていたハティのブーツの爪先が何かを蹴った。
ハティが拾うよりも早く、ブリンドがその何かを拾い上げる。宝石のようだ。

「ったく、何遊んでん、」

 ブリンドの憎まれ口はみなまで発されることはなかった。

聞こえなかった最後の一言を脳内で勝手に補完し
そうじゃない、と反論しようとしたハティも異変に気付く

拾い上げたそれを握り締めたまま
ブリンドは声もなく立ち尽くし、程なくその細身な体が音もなく崩れ落ちる。

「リン!」

 伸ばしたハティの腕に倒れ込んだブリンドには、既に意識は無かった。
慌てて手首を探り触れた脈、その早さに驚く。

精霊が戦闘不能の状態でむやみに動くのは危険と判断し、インカムで仲間に連絡した後
ずしりと重たいブリンドの体を抱え直した。
何かと戦っているような早さで脈打つ鼓動を確認しながら
ハティはブリンドが握っている物に気が付いた。

「これは……」





目を開けると、俺は石畳の上
馴染みの鍛冶屋の前に立っている。

なぜ俺はここにいる?

周囲を見回し、ハティがいない事に気付いた。
ヤツの職場はこの鍛冶屋だ。俺が紹介してやった。

(ハティを迎えに来た……のか?)

何かおかしいと疑問は感じつつも
目の前の鍛冶屋の中へと足を踏み入れる。


扉を開け、炉の火に暖められた空気に血の臭いを感じとり、身を固くする。

炉の側には血を流して蹲る彼と、こちらに背を向けた男が一人。

ハティ、と呼ばわった俺の声に男が振り向いた。
その顔は、昔つるんでいた幼馴染みの精霊だ。
少し気弱な、俺の弟分のような存在。

でも、あれ以来、行方知れずになったと聞いていた。



男は虚ろな笑みを向ける

「こいつ、お前がどこにいるか聞いたのに言わないんだよ」

 蹲っている彼を顎で指す。ぴくりともしない。

「ソイツには関係ねえだろ、どけよ」

 視認した出血量の多さに内心歯噛みする。

「関係ないって?そうだな
じゃあ、何で関係ないこいつと居る?俺はずっと待ってたのによぉ」

 少しずつ距離を詰めてくる男の狂気に気圧され二の句が継げない。
男の後ろに視線を送れば、彼の指先が血の気を失っているのが見えた。

「関係ないソイツより、俺を見ろよ」

 左手で俺の顔を無理やり男の方に向ける。
視線を動かすと、顔を掴む手の甲に青い紋章を確認した。

俺がその紋章に気づくと、男は嬉しそうに顔を近づけてきた。

「お前、俺の事忘れてたんだろ
でも、これでいっしょだ」


 咄嗟に俺は右手の銃床で男の側頭部を強く殴った。

左に傾いた男の腕を振り払うが、距離を取る前に男が右手の剣を振りかぶり雄叫びと共に向かってくる。
男が振り下ろした剣を右に避け、男の延髄に銃床を強く叩きつける。

鈍い音と共に男が昏倒したのを見届け、俺は血溜りの中の彼に駆け寄った。

一刻を争う出血量だ。
俺は彼を抱えようとし、切れ切れの言葉を耳にした。

「リン……後ろ、に」


 男が怒声と共に起き上がり、腰だめにした剣を向けて突っ込んでくる。

俺は彼を下ろして迎え撃つ体勢を取ったが
男はその横をすり抜け、倒れた彼の心の臓に剣を突き立てた。

胸を剣で貫かれた彼の体が、大きくびくんと脈打ち、弛緩した。
手遅れだ、と悟った俺の中でプツンと音がした。



遠くで誰かが叫んでいる。


酷く耳障りな慟哭は誰のものなのか。なんで俺の喉が痛いのか。
わからないまま俺は目の前の男に襲い掛かる。


退け、早くアイツを医者に診せなきゃならねぇんだ。







短剣を突き立てると宝石が煌くように砕けた。
ハティの腕の中で目を開けたブリンドは、茫然としたまま動かない。

「大丈夫か?」

 顔を覗き込むと弱々しい平手打ちが飛んできた。全然痛くない。

「いつまで引っ付いてんだ」

 体を起こしてブリンドはハティから離れ舌打ちした。

「急ごう
こいつが原因なら、アルマは戻らねえぞ」

 駆けだすブリンドの剣幕に、ハティは黙って後を追った。










「宝石の森ですか、神秘的ですね!」

 にこにこと、イグニス=アルデバランが上を見上げながら歩く。

「遊びに来たんじゃないんだ、ちょっと落ち着け」

「トランスもしましたし、怖いものなしですよ!
さあ、アルマ様を探しましょう!どこかで倒れてなければいいのですが」

 初瀬=秀の言葉も半分聞き流しながら進む精霊に
秀は溜息を吐き、捜索を開始した。


「変わった形の葉……ああ、あの辺りなんかそうだな
この木に生ってるのは……トパーズか?」

 何の気なしに足元のそれを拾い上げた秀の体がぐらりとよろめく。

「秀様!?」

 イグニスが駆け寄り抱き起こすが、秀は眉間に皺を寄せ瞳を閉じたまま開く気配はない。

「うわぁ、迫力ある寝顔……じゃなくて!これが元凶ですか?」

 秀の手の中のトパーズを、イグニスが取り出そうと苦心し始めた。




見慣れたA.R.O.A.の廊下
俺の目の前には相棒と、気品あふれる美しい少女がいた。
華奢で色白な彼女は、その服装と雰囲気が相まって、まるで一国の姫君のようにも見える。

「秀様、私、本当のお姫様を見つけました」

満面の笑みでそう話す彼の左手の紋章は赤い。
ふと自分の左手の甲を見ると、紋章は青く変化していた。

(契約解除?そんなこと、ありえない)

「それでは秀様、失礼いたします」

 ぺこりと頭を下げて、彼はお姫様に付き従って廊下を歩き去っていく。

イグニス、と口の中で名前を呼ぶ。
すぐさま返事をして駆け寄ってくるはずの精霊が、今は振り向きもしない。


「お前も、俺を置いていくのか――?」




 名前を呼ばれた気がして、イグニスは秀の顔を見た。
言葉を発する事は無かったが、心なしかその表情が先ほどよりも苦しそうに見える。

「大丈夫です、ここにいますよ
私はどこにも行きませんから!」

 声をかけると、秀の表情が少し和らいだ気がした。
同時に握りしめた掌の力も少し緩んだのを見計らって
イグニスはその掌からトパーズを叩き落とし、シェアトで思い切り叩いて砕いた。

「秀様!」

 目を開けた秀はすぐに状況を把握し、頭を振って立ち上がる。

(あの、幻の意味は?
俺はあいつに何を望んでる……?)

秀は今見た幻の内容に、自身の中の新しい感情を掴みかけそっと蓋をした。

「大丈夫、大丈夫だ
……こんな思いをしてるなら、尚更早く見つけんと」


 イグニスはインカムで連絡を取り、一旦合流することにした。





アルマは森の薄暗い最深部、一番大きなトパーズの木の根元に倒れていた。

イグニスが助け起こし後衛まで避難させると、いつきが短剣でトパーズを粉砕した。
気がついたアルマはまだ夢を引きずっているようで
涙を流し、どうしようと泣いている。

「大丈夫だ、どうにもなってない
悪夢を見ただけだ」

 秀がアルマの涙をぐいと拭ってやる。
隣で、ディナスがファストエイドでアルマの擦り傷を回復する。

「俺達は調査じゃなくアルマさんを迎えにきた
そういう依頼だった
調査は俺達で引き継ぐから
彼を、イワンさんを安心させてあげてほしい」

 ハティの言葉に、口ごもるアルマをいつきとイグニスが慰める。

「俺達が戦う準備や作戦たてられるのって、アルマ達の事前の調査があるからなんだよ
頼りにしてるから、だから無茶はしないで、ね」

「そうそう、皆様のお蔭で私達もお仕事できるんです
あれですよね、戦友!」

 二人の言葉にアルマが微笑んだところで、周囲の空気が急に瘴気を帯びる。
全員がアルマを背に庇い瘴気の出所、大きな木の根元の洞に集中した。

ゆっくりと、白と黒の体色の四足歩行動物が出てくる。

一同からはやや距離があり、近接攻撃を得意とするメンバーは様子見
魔法と射撃を主とするメンバーが身構えた。

「アイツが瘴気の原因か」

「角の生えた獏、ですね」

「食べた悪夢を宝石に宿らせていたんでしょうか」

 銃を構えるブリンドと、相手を分析するレーゲン、ディナス。

その時、怒声と共にアルヴァードが天空の涙の効果を乗せた乙女の恋心Ⅱを発動させた。
鼻の先が、まだ少し赤い。

「うおおおお食らいやがれええ!!!」

 アルヴァードの剣幕を、エルドと雨佳が含みを持った笑みで見守っている。

「アルヴァードさん、荒れてますねぇ」

「なんだか恥ずかしい思いをしたみたいですよ」

 アルヴァードの乙女の恋心Ⅱを食らったせいか、はたまたその剣幕に押されたのか
獏はきゅうんと鳴きながら逃げを打つ。

レーゲンとブリンドがダブルシューターとガンアサルトで追撃するものの決定打には至らず
獏の姿が見えなくなり、イグニスは詠唱を諦めた。








後日聞いたところによると、宝石の森は瘴気が払われ以前通りに戻ったという。
また、アルマはオフィスの自分のデスクを見るなり、感極まって号泣したとのことだった。

一同には、イワンから丁寧な礼状が届いたという。



依頼結果:成功
MVP
名前:栗花落 雨佳
呼び名:雨佳
  名前:アルヴァード=ヴィスナー
呼び名:アル

 

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター あご
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 男性のみ
エピソードジャンル 冒険
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 普通
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 5 / 2 ~ 5
報酬 多い
リリース日 11月13日
出発日 11月20日 00:00
予定納品日 11月30日

参加者

会議室

  • [12]初瀬=秀

    2014/11/19-03:57 

    なるほど、回答ありがとな。
    とりあえず、イグニスには小さな出会いと乙女の恋心を持たせとく。

    まあアルマの無事を最優先に、敵はできれば殲滅、にしておいた方がいいか。
    なるべくフォローもしてやりたいしな。

  • [11]信城いつき

    2014/11/19-01:28 

    俺も瘴気に当てられた樹は1本か全体か迷ったけど、一応後者かなって思ってる
    仮に1本だったとしても、
    全体……ばらばらの場所で倒れる(その場で宝石壊して瘴気解除)→アルマ発見→集合
    一本……アルマ発見→集合→まとめて倒れる((略)瘴気解除) で、
    流れの順序が前後するのと、倒れる場所がばらばらか一カ所か ぐらいで、やること自体に大きな差はないんじゃないかと思ってる

    アルマを発見後の行動は「瘴気の気配が濃い場所を捜し瘴気の元を壊す・倒すなどし除去する(樹へのダメージ最小限)」予定。
    (瘴気の樹が全体の場合、アルマのいる樹=瘴気の大元の樹とは限らないので
    瘴気の一番濃い樹をさがせば、それが大元かなと)
    あまり具体的に書くと収まりきれそうにないや……

    あ、俺もインカム持って行くね
    指摘あればまだ変更可能なので、何かあればよろしく!

  • [10]栗花落 雨佳

    2014/11/18-23:39 

    了解しました。

    今回の依頼の重要なのは敵の殲滅ではなくアルマさんの保護ですから、そう深く考えなくてもいいですかね…?

  • [9]ハティ

    2014/11/18-00:49 

    悪い、的外れなこと言った。トパーズじゃなくて瘴気が森の一部の事象か森全体の事象なのかって話だよな。後者だと思っている。

  • [8]ハティ

    2014/11/18-00:41 

    初瀬さんまとめありがとう。
    トパーズに関してだけど、宝石の森と言われているようだし、森全体、少なくとも「まばらに生えた広葉樹」の周りにはあるのではと思った。
    葉の形が特徴的な樹のようだし、見つけるのに苦労するようなことはないんじゃないか。
    俺も信城さんの言う流れに同意だ。

  • [7]初瀬=秀

    2014/11/18-00:00 

    さらに出遅れ、初瀬と相方のイグニスだ。よろしくな。
    構成は
    ライフビショップ
    プレストガンナー×2
    エンドウィザード×2
    前衛職がいないがまあ、何とかなるだろう、うん。

    流れに関しては大体問題ないかと思うんだが、
    この瘴気に当てられたトパーズってこの木にしかないものかね?
    森全体に散ってるならいつきの流れでよさそうだが、
    アルマの周囲にしかなかったらまとめて瘴気に当てられることになるのかな、と。
    認識違いとかあったら言ってくれ。

  • [5]エルド・Y・ルーク

    2014/11/17-11:34 

    挨拶が遅くなり申し訳御座いません。私エルド・Y・ルークとこちらディナスと申します。宜しくお願いしますね。


    >森に入ったら手分けしてアルマを探す→アルマを見つけたら大声なりインカムなどで連絡→全員集合してアルマの無事確認(→瘴気の大元(敵)を探して排除)

    この案はとても良いかと思われますねぇ。
    (私としましてもメタな話をしてしまいますと、最初に手分けして探索した時点で、パートナーの瘴気問題を解決出来れば、綺麗にまとまりそうな気がしています)

    問題解決後に集合する為にも、持っていけるのならばインカムは欲しいところです。私も持っていく事と致しましょう。


    敵に関しては、パートナー間の瘴気問題が解決して全員が集まれる状態となってからで問題ないかと思われますねぇ。
    デミ・オーガに、意図してこの様な器用な真似が出来るとは思えませんし、
    原因は『瘴気そのもの』で、敵はその瘴気に当てられたデミ・オーガの可能性もありますので。

  • [4]ハティ

    2014/11/17-02:21 

    ハティとプレストガンナーのブリンドだ。よろしく。
    連絡が取れていないという事だし、身動きが取れない状況なのかもしれないな。
    手分けして捜索に当たった方が良さそうだ。バラけて捜すことを考えると俺も連絡手段はあった方がいいと思う。
    何が起こっているのかはわからないが、インカムを繋いでおけば確認できることもあるかもしれないしな。
    それぞれで集中したい場合には、全員ではなくどちらかがインカムを担当するのでも構わないと思うし。そこら辺は各自の判断にお任せしたい気持ち。
    とりあえず俺は持って行く予定。
    無事なメンバーで集まれても瘴気に当てられたメンバーを集めるのは難しそうな印象。
    ある程度その場での対応を求められそうな気がしている。

  • [3]信城いつき

    2014/11/16-23:57 

    信城いつきと相棒のレーゲンだよ、どうぞよろしく!
    今回、うちはレーゲンが瘴気にあてられちゃった……

    今回の目的はアルマを見つけることだから、森に入ったら手分けしてアルマを探す→アルマを見つけたら大声なりインカムなどで連絡→全員集合してアルマの無事確認(→瘴気の大元(敵)を探して排除)という流れはどうかな
    (これならメタ的に、探索中瘴気に当てられたとしても、その後集合する流れにももっていけるかな、と)
    敵については情報がなく行動が読めないのでみんな一緒に動いた方がいい気がする
    ※あくまで俺の想像なので、指摘があったらお願いします

    ちなみに敵は姿を見せないところからして、あまり動き回らずに樹のところにいそうな気がするけど、その場合どうやって対応したらいいんだろ?
    一応瘴気の大元だから触れるのは危険そうだし、樹ごと攻撃すると樹が倒れちゃうよね……


    ……やっぱり事前情報少ないと悩むね。
    アルマ達職員が事前に用意してくれてる情報を元に、俺たちも準備できてるから
    充分彼女の仕事もオーガ退治に役立ってるんだよね。
    その辺も絡めて「無茶はしないでね」って伝えられたらいいなと思ってるよ
    (モ=ジスウとの勝負になるけど……)

  • [2]栗花落 雨佳

    2014/11/16-02:01 

    こんばんは。栗花落雨佳とアルヴァード・ヴィスナーです。よろしくお願いしますね。

    ……うーん、厄介そうな依頼ですね。
    敵は強くないそうですが、詳細は一切不明…。最初はバラバラでも、もしどちらかがトパーズの瘴気に中てられてしまったら一旦集まった方がいいですかね…?安全性的に…。

    …という依頼内容の表面的なアルマさんの保護と敵がいた場合の討伐観念ですが、
    メタな話、邪魔されたくなければ各各々解決してから集まっても良さそうですよね…(苦笑)

  • [1]栗花落 雨佳

    2014/11/16-01:42 


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