プロローグ
●カエルの巫女
タブロスからは、やや遠隔地。
フロンス村では、『夏送り』と呼ばれる祭りが毎年決まった時期に開かれる。
途切れることなく続けてきた大切な祭りであり、村民や観光客たちが大いに盛りあがる、とても愉快な日でもある。
祭りの期間は3日間。1日目の夕刻に、年ごとに選ばれる巫女が、村の広場に積みあげられた供物の前で祭具を使って香をたくと、祭りの幕開けとなる。
役目を担う今年の巫女も決まり、開催に向けて着々と準備を進めていたその最中、全く唐突に事件が起こった。
巫女がカエルになってしまった。
今年の巫女だけではない。10人の、もとい15歳以下の全ての巫女が、ちっぽけなカエルへと姿を変えられてしまったのだ。
●酒場
古びたテーブルを挟んで、背の高い男と小太りの男が向かい合って座っている。
背の高い男が落胆したようにため息をついた。
「厄介なことにならなきゃいいが……」
小太りの男が会話を繋ぐ。
「巫女がカエルになっちまあなあ……まあ、いいじゃねえか、たまには祝砲ぶっ放した開幕みたいなもんがあってもよ」
「いや、香は予定通りたくらしいんだが……」
「へえ? とうに人にもどってたってか? それともカエルに香をたかせる術でも……」
「くだらねえこと言うなよ。そうじゃなくて、巫女じゃねえ娘っ子が代理でやるんだとよ」
「はあ? 巫女じゃねえ?」
「ああ。そもそも別に巫女じゃなくてもいいんだよ。村で生まれた15歳以下の未婚の娘ならな。ただ、祭具を使うから慣れてる巫女のほうが都合がいいってんで今までそうしていただけだ」
「なるほどなあ……結構じゃねえか、それの何が不満だお前はよ? ……ははあ、ひょっとしてお前んちのマリーちゃんが選ばれたとか、んな愚痴に見せかけたのろけじゃ……」
「また早とちりしてこの人は」
だしぬけに、酒場のおかみが会話に加わる。
泡立つビールをテーブルに置きながら、おかみは言った。
「巫女様の代理って子はね――カレンお嬢様なんだよ」
途端、小太りの男は、げっ、と唸った。
「あの小娘かよ!」
フロンス村の領主ブレンダンの娘カレン。
村きっての無愛想だと評判の娘だった。
「年がら年中ツンとお高くとまったあの可愛げのねえ小娘が? 巫女の代理だあ? っかーーっ! 冗談じゃねえ! 通夜みてえな辛気くせえ開幕になるくらいなら、そこらの泥ほじくりかえしてぴょんと飛び出たカエルにでもさせたほうがマシだマシ!」
尖った罵詈雑言に、背の高い男とおかみは苦笑する。
「メアリ様が生きていた頃は、まだ可愛いところもあったんだけどねえ……」
母親がいないからではないか、と暗にこめておかみはカレンをかばうが、小太りの男の鬱憤が晴れる様子はない。
小太りの男はぐーっとビールを飲みほしてから、盛大なため息をついた。
「あー! 厄介な事にならなきゃいいがな!」
●村はずれの社
最年長の巫女が安堵の息をつく。祭りの巫女になる条件からは外れていたためか、彼女は人の姿のままだった。
「よかった、知能まではカエルじゃないのね」
ためしに、と巫女たちの名前の紙を書いた紙を人数分置くと、掌サイズのカエルたちはそれぞれ、自分の名前が書かれた紙に乗った。
これをきっかけに、様々な単語を記した紙や辞書を使って、巫女たちと間接的な会話を試みる。
以下のことがわかった。
・誰も姿を見たものはなく、おそらくは夜の就寝中に襲われた。
・ここ最近、ハナ(カエルにされた巫女のひとり)の周りに怪しい人影がうろついていた。
・そして今朝は確かにいたはずのハナがいつの間にかいなくなっていた。
「変な呪いどころかハナまでいないなんて……誰かが儀式を潰そうとしてるのかしら……?」
「『夏送り』そのものを、どうにかしたいというわけではなさそうだな」
巫女の疑問に年老いた神官も頷く。
今のところ、祭りそのものに厄をもたらそうとする動きは見られない。
そもそも村の広場で行われる儀式はショーのようなものであって、本来の『夏送り』に必要な正式の祈りはすでに済ませてあるのだ。
「それにハナは今年の巫女ではないし、第一なりようがない。村生まれではないからね」
ハナは別の街からやってきた娘で今年で14になる。
金も権力もあるが自我が強く、自慢の娘ならぬ娘を自慢して顕示欲を満たそうとする父親と、ほぼ虐待といっていいほどの曲がった英才教育から逃げるようにしてこの社へと来た。本人も目立つことはしたがらない。
3人目の人物が遠慮がちに話す。近くの街から呼び寄せた呪術者だ。
「明らかに呪術の類ですが、幸い時がたてば自然にとけます。ですが……」
呪術者は困ったように眉を寄せた。
「この手のものは、術をかけた本人でなければすぐにはとけません。もしくは高名な呪術者か賢人か……少なくとも、時まかせでは祭りまでには間に合わないでしょう……」
「高名……ならエリウッド様ならきっと……!」
エリウッドは村からかなり離れた南の森に住んでいる。
老齢ゆえか古今東西の幅広い知識をもち、特に呪術魔術にかけての知は抜群だ。
だが神官は首を振った。
「いや、エリウッド様は現在修練による戒律でしばらくは世俗との縁を断たねばならず、村までのご足労をお願いすることはできない」
それに、と続く。
「こちらから向かおうにも森にはデミ・ゴブリンが徘徊している。簡単に行けるような場所ではない」
だったら、と巫女は返した。
「A.R.O.A.に要請すればいいわ。全員は大変だから、取りあえず儀式に必要な一人だけを頼みましょう」
「し、しかし、広場の儀式は村生まれの娘なら誰でも代理がたつ。わざわざ危険をおかさずとも……」
「それがカレンお嬢様でも?」
神官は言葉を詰まらせた。
「今、カレンお嬢様以外に立候補者はいないんです。他の子たちは、次は自分がカエルにされるんじゃないかって怯えちゃって……」
だが村人たちによるカレンの心象はあまりよくない。
祭りの開幕を不満の空気で満たす事態は避けたい。
「今からA.R.O.A.に要請をしても、来るのはおそらく祭り当日。行って帰ってくるだけでギリギリだ……しかし、なぜカレン様が……?」
心を許した友は村の外からきたハナだけ。誰に対してもつっけんどんで人を近づけさせず、今まで村の楽しい催しものにもほとんど興味を示さなかったというのに。
「わかりません……あ、ブレンダン様はどうしよう! カレン様が選ばれたって喜んでるのよね……」
いくら冷たくされようとも、たった一人の愛する娘だからか、ブレンダンはカレンに大そう甘い。素直に役目を降ろすだろうか。
「ああ、それなら私に考えがある」
神官は何か思いついたように言った。
「おお! サムスン、それはつまり……!」
「ええ、巫女がカエルに変えられた、ということは巫女に祭祀を行われるのは不都合、逆に言えば巫女でない娘なら好都合という意味に他なりません。お嬢様の御身が危険です」
娘が儀式の代理者に選ばれたと喜んでいたブレンダンの顔は一変、真っ青に塗りかわった。
「ですから儀式は本来の巫女様に……」
「むろん! 至急にA.R.O.A.連絡だ! ああ、そうだカレンの護衛も頼もう! 急げサムスン!」
「い、いえ、さすがにお嬢様の護衛までは……」
「金に糸目はつけん! ああ、カレン! メアリだけでなくお前にまで何かあったら……!」
神官の入れ知恵が予想以上に効果をあげて戸惑ったが、執事はすぐに仕事に取りかかった。
『夏送り』はすぐそこまで迫っている。
解説
●目的
祭り開始の夕刻までに巫女を連れて帰るかカレンを守り、儀式を成功させる。
●その他
1・元にもどした巫女を夕刻までに連れて帰る。
2・カレンを守る。
どちらかを選んでください。
参加者全員がすべて一方に偏ってしまっても問題ありません。
【巫女ルート】
行きよりも帰りがメインだと考えてください。
行きはカエル(※A.R.O.A.支給の、大抵の攻撃から守る鳥籠の中に保護)ですが、帰りは人にもどった巫女を守りながら進むことになります。
村から南の森の入口までは馬車を使い、森からエリウッドの家までは徒歩で進むことになります。家までは一本道ですが距離は長く、また敵の通り道でもあります。
敵はデミ・ゴブリンだけとは限りません。
事件を起こした輩も邪魔をするでしょう。
少しでも早く巫女を送り届けてください。
逆にいえば、村から目的地までの道中を邪魔する事態が発生するということでもあります。
あらゆる事態を想定してください。(もし自分が悪人側だったらどんな足止めをするか、を考えると対策がたてやすいかも)
【カレンルート】
カレンの護衛がメインとなります。ウィンクルム本来の仕事ではありませんが、
定刻までに巫女が戻らない場合はカレンが代理を務めることになるため、任務として追加されました。
カレンは13歳の少女です。
無愛想で口数少なく、村人たちから近寄りがたく思われています。
意外にも村の外から来た人物には態度は軟化します。
サムスンの台詞は神官の入れ知恵ですが、実際巫女の代理のためにカレンは狙われています。誘拐や脅迫、人質など、魔の手はあらゆる手段をとるでしょう。“戦士”ではなく“護衛”としての技量が問われます。
【共通事項】
事件の目的は謎に包まれていますが、少なくともカレンや人にもどした巫女に儀式をさせるつもりはないようです。
カエルの呪いが攻撃として出ることはないので、対策の必要はありません。
ゲームマスターより
大江和子です。
レベルの高低はあまり関係なく、戦闘よりも、もしもの時にどう対応するかの応用が求められています。
巫女とカレン、どちらかが一人でも残っていれば成功です。
逆に両者とも欠けてしまえば失敗となります。
呪いの謎を追うのに夢中になって、本来の任務をおろそかにしないよう注意。
皆さまのプランをお待ちしております。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
リゼット(アンリ)
巫女を元に戻してもらいに行く 馬車はひろのさんたちにお任せして森へ 行きに記憶力スキルで道中の木や道の様子 身を潜めやすそうな場所等の特徴的な箇所を できるだけ覚えておくようにする 罠も見つけておきたいわね 帰りは元に戻った巫女を中心に 賽の5の目状の陣形で移動 私とアンリは後ろを固めて、左右と後ろからの敵に備える 行きに覚えてきた怪しい箇所では 伊万里さんたちにも声をかけて注意を促す 戦闘になったら巫女を背にかばいつつ応戦 基本的に私は人間を相手にする アンリを抜いてかかってくる敵は私が殴ってやるわ 巫女を戦闘中に安心させるのも忘れない 弱気な態度は見せず、少し笑みを作る 大丈夫よ、あなたは私達が必ず村まで連れて帰るから! |
八神 伊万里(アスカ・ベルウィレッジ)
持ち物:インカム人数分、巫女用着替え、(あれば)森の地図 事前にインカムを配布 カレンさんに「巫女を必ず元に戻すので、自身が狙われないために代理をしない」ようにお願い (スキル:会話術) 行きは森を観察しながら罠を仕掛けやすそうな場所や奇襲を受けそうな場所を割り出し覚えておく(スキル:計算、記憶力) 後列のリゼットさんたちにも伝え覚えてもらう 呪いを解いてもらったら巫女に目立たない服に着替えてもらう 帰り道でトランス 奇襲や罠を警戒し馬車組と連絡をとりつつ進む 戦闘になったら巫女を庇えるよう位置して 戦闘中別方向からの攻撃に備える 儀式をさせたくない何者かと、ハナさんを攫った人 両者の利害が一致した犯行と見ましたが… |
ひろの(ルシエロ=ザガン)
カエルは、小さい。時間が経てば戻る……。 呪術って、時間も調節できるのかな。 行動: ルシェの話を聞き、自分の疑問と合わせ、馬車の見張りをしながら、森の入り口付近を自分達の他に足跡が無いか確認。 可能性の一つらしいけど。 有るかも知れないなら、考えないと駄目だよね。 ハナさんに儀式をさせたいなら、時間が調整できなかったら先に森に入ってるかも知れないし。 不審な人影や、痕跡はインカムで伊万里さん達に報告。 入口付近で見張れば、馬車に何かしてくることはないと、思いたい。けど油断しない。 車輪や、馬に細工がされてないか調べる。 馬を脅かさないように注意する。 馬が暴れたら、蹴られないように注意して宥める。 戦闘中は下がる。 |
●出発前
『夏送り』当日、領主ブレンダンの屋敷には、ウィンクルムたちが控えていた。
屋敷の主だけではなく、愛娘カレンと執事のサムスンまでいる。
執事は深々と頭をさげた。
「皆さま、何とぞよろしくお願い致します」
カレンの護衛は辞退し、場にいるウィンクルム総出で巫女を連れ帰ることになっている。
後ろで控えているカレンに、そっと近づいたのは神人八神伊万里だ。
「カレンさん、きっとあなたも狙われています。どうか役目を降りてください。必ず……必ず連れて帰ると約束しますから――」
伊万里の真っ直ぐな言葉が、強張っていたカレンの瞳に信頼の温かさを宿らせる。
「……お願いします」
小さな声とともに、カレンはわずかに頭をさげた。
「ああ、カレン! 大丈夫だよ! たとえどんな犠牲を払おうとも、お父様はお前を守るからね!」
だが、ブレンダンの大げさな決意を聞くと、カレンの瞳はすぐに冷えた。
つん、とそっぽを向くなり、皆を残して場を離れてしまう。
そんな不穏な屋敷とは対照的に、村は活気にあふれている。
青空に舞う色とりどりの布、村民観光客の笑い声、肉や野菜を焼く煙。
祭祀の前から、祭りは始まっていた。
●エリウッドの家
鋭い掛け声とともに、エリウッドはカエルに手をかざす。
裏から表へひっくり返すように、カエルは少女へと姿をもどした。
……ただし裸で。
事前にシーツを被せてはいたものの、裸身は裸身。
軽いパニックがわき起こる。
「どこ見てるのよバカ犬!」
「不可抗力!? 不可抗力だって!?」
リゼットとアンリはある意味正当なやり取りをかわし
「……!?!?」
「ご、誤解だ伊万里! 俺の大吉は彼女じゃない!」
アスカ・ベルウィレッジはわけのわからない言いわけを伊万里に訴えていた。
『おーい、何があった?』
すべてのインカム装着者に向けて、ルシエロ=ザガンの怪訝そうな声が届く。彼とそのパートナーのひろのは、現在森の入口で馬車を見張っていた。
二組の騒動をよそに、巫女はいそいそと物陰に隠れ、用意されていた着替えに袖を通す。簡素な衣類は巫女をありふれた少女へと変えた。
「皆様、エリウッド様、本当にありがとうございます!」
巫女の名前はテスタ。本来の『今年の巫女』であった。
上品な老紳士といった風体のエリウッドが優しく声をかける。
「さて、本当ならお茶をご馳走したいところなんだが……そんな暇はなさそうだね」
すでに支度を整えていた彼らを観察するなり、エリウッドは扉を開けた。
「訪ねてくれて嬉しかったよ。ゴブリンどものせいで、地元の者はまず来ないからね。まあウィンクルムが必要な森と聞いて、のこのこやってくる者もおるまいがね」
一同は別れの挨拶をかわして道に出た。
すぐに伊万里とアスカがトランスを発動させる。
『この運命で、すべてを薙ぎ払う!』
頬から唇が離れると、雌雄二羽の紅鳥が、空へと高く羽ばたいた。
「『トルネードクラッシュ』!」
急所にスキルをくらってしまえば、いくらデミ・ゴブリンといえどもたまらない。地に崩れる体。アスカとアンリ、二人の撃破を合わせると、これで三匹目だ。
現在、一行は、中心に巫女を置いた賽の五の目の陣形で進んでいる。
巫女の前方に伊万里とアスカ、後方にリゼットとアンリ。
アンリは巫女テスタに、襲われた理由と犯人の心当たりを訊ねた。
「襲われた理由はさっぱり……そういえば、少し前、村へ身なりのいい男性が来ました。誰かを探してたみたいですけど」
「なるほど、謎の来訪者か……」
意味深げにアンリは頷き、やがて虚空に向けて、びしりと人さし指を突きつけた。
「犯人は俺が見つける。王子の名にかけて!」
そのとき、森の地図を見つめていた伊万里が呟いた。
「……おかしい」
何かを見つけたからではない。逆だ。何も見つからないのだ。
巫女をカエルに変えた犯人が、黙って見過ごすとは思えない。どこかで荒い手段で足を止めにかかるはずだ。
行きの道中、伊万里はリゼットと協力して、罠、人影、襲撃をかけそうな場所などを割り出し記憶にとどめていた。アスカの『サバイバル』の知識にも助けてもらった。
だが何もない。人の気配も罠の存在も。
「……次の角を曲がったら気をつけて。場所がひらけてるから、襲撃の可能性ありよ」
リゼットが皆に注意を促す。そのリゼットも森の異様な沈黙を、おかしく思っているようだった。
何かを見落としているのだろうか……?
突然、インカムのノイズ音。ひろのだ。
『――ルシェ……みんな、早くもどって。できるだけ早く』
緊張を帯びた口調だった。
●森の入り口(護衛組がもどる少し前)
足跡、人影、痕跡……一通り付近の調査を終えて、ひろのとルシエロ=ザガンは安堵の息をつく。今のところ、自分たちよりも先に森へ侵入したものはいないらしい。
ひろのはさりげなく、馬車や車輪を調べ、ルシエロは御者に目をやる。細工された跡はなく、買収された様子も見えない。
警戒を保ちながら、ひろのとルシエロは事件について話し始めた。
「今朝聞いた話しによりゃ……」
『ハナちゃんがこの村に来たのは半年ほど前だったかねえ。誰かに追われて行き倒れちゃって、それを社の人たちが見つけたんだよ。あの気難しいカレン様と、よく話してたけど、なにか通じるところでもあったのかね?』
『ひでえ親父だったらしいぜ。ハナがとった、楽器のトロフィーだの学業のメダルだのを見せびらかしながらの自慢三昧。親ならぬ娘の七光りかよってな!』
『怪しい人影? ありゃ村の人間じゃなかったな。いかにも下っ端って感じのツラでよ。なんかコソコソ嗅ぎまわってて、気味悪いったらありゃしねえ』
ひろのは首を右に傾ける。
「カエルは、小さい。時間が経てば戻る……。呪術って、時間も調節できるのかな」
「もっと手っとり早く、呪術者も一味なら、いつでも戻せるってことにもなるな」
「……じゃあ」
「ああ、もしや、だが、箔をつけるため、父親がハナに儀式を……」
前方で物音がした。二人は会話を切り上げ、音の方角に目をやる。
「ルシェ……」
「オレが行く。オマエは馬車を頼む。インカムから耳を離すな」
「……わかった」
ルシエロは去り、後にはひろのと怯えた御者が残る。
しばしの静寂。すると突然ガサガサと激しい葉擦れ音とともに何者かが茂みから飛び出した。
御者は悲鳴をあげ、ひろのは固唾をのむ。
人影の正体を確認すると、ひろのは驚愕した。
ルシエロは静かに茂みをかきわけ進む。
近くで人の気配。見れば、いかにも、ならず者といった風の三人の男がいた。
声をだせば気づかれそうだ。ルシエロはひとまずインカムの使用をひかえ、男どもの会話に耳をすます。
「おい、どこが入り口だ? 迷ってんじゃねえかよ!」
「しょうがねえだろ、俺たちゃ元々村での仕事のはずだったからよ」
「なあ、あのガキ連れてきたほうがよくねえか?」
「奴ら見つけるまでネンネさせとけよ。これからたっぷり働いてもらうんだ」
「いくらウィンクルム様といっても、か弱い少女を人質にされちゃ……ケッケッケ」
「ふーん、何をするって?」
「決まってらあ! 動けねえところをコテンパンに……」
直後、三人のならず者はコテンパンに伸された。油断しきった輩の、不意打ちなど、ルシエロにとっては朝飯前だ。頭を掻きながらルシエロは大の字に伸びた男たちを観察する。
「……コイツらもインカムつけてるのか?」
「カレンさん……!」
ひろのの目の前に現れたのは、なんとカレンであった。
足こそ自由だが、口は布の猿ぐつわ、両手は後ろで拘束されていた。
急いで縛めをとく。真っ青な顔で震えていたものの、カレンの口調はしっかりとしていた。
「……マリーが、村の女の子が、変な男の人たちに捕まってて、私、助けようって……」
カレンが狙われたわけではないらしい。そもそもカレンが巫女の代理を辞退したことは、すでに村中に広まっている。
カレンは気を失ったふりをしながら聞いた、馬車内の男たちの会話を話す。
全てを聞き終える前に、ひろのはインカムを使った。
『――ルシェ……みんな、早くもどって。できるだけ早く』
ひろのはカレンから聞いた内容を伝える。
男たちの会話を要約すればこうだ。
――わざわざ厄介なデミ・ゴブリンのいる森で、手強いウィンクルムとまともに戦う必要はない。
疲れて戻ったところを入り口で叩けばいい。
――奴らの馬車に細工をしよう。もし見張りがいるなら、先発隊を当ててやろう。
もし1対多であるにも関わらず、やられてしまったら、奴らは相当の手練だ。
馬車の上から攻撃しよう。馬車の上なら、奴らも手がだせまい。
――代理は役目をおりたらしい。
ちょうどいい、村で事を起こすはずだった俺らが先発隊になって向かおう。
やはり村で使うはずだった人質の土産をつけて。
「ヒロノ!」
いち早く駆けつけたルシエロが、ひろのと共に全力で馬車の準備を進める。
のびた男たちをロープで木に縛りつける。
やがて合流した仲間とともに、馬車に乗りこみ急いで森から離れた。
間もなく、後方から車輪の音が近づいてきた。
●馬車襲撃、そして……
それは上空から眺めれば、ウサギを追い詰める二匹のキツネのようであった。
ならず者の高速馬車が二台、村へ急ぐ馬車を追走する。やがて、白石を黒石で挟んだオセロのように、ウィンクルム一行の馬車左右に、高速馬車が追いついた。
「――うわあっ!」
ならず者の投石機から放たれた石が、御者の肩を打つ。手綱から離れる手。間一髪で、綱を掴んだのはアンリだった。
「どう! どう! くそっ、暴れるな!」
やや乱暴に御者を押し退け、アンリは自ら御者の席に着く。正直、アンリの騎乗の技術はまだ拙い。だが御者以外で騎乗の技術を持っているのも、アンリしかいないのだ。
再び、投石の気配。今度は両側から同時に。
アンリは顔の左側面を覆うように片手をかざす。そしてもう片側は……
「この……!」
リゼットが身を乗り出し、果敢にも手甲で右の石を弾いた。
「リズ!」
「運転に集中して! あんたは私が守るわ!」
リゼットは振り返り、怯えて縮こまった巫女とカレンに向けて微笑む。
「大丈夫よ、あなたたちは私たちが必ず連れて帰るから!」
リゼットの頼もしい言葉に、アンリも応えた。
「リズも皆も、俺が守る! 王子の名にかけて!」
行きは覆っていた馬車の屋根の布を、今はとっぱらっていた。
火気の警戒と少しでも重量を軽くするためだ。
向こうも速度を優先したためか、屋根はない。
お互いの姿は完全に丸見えだ。だが飛び道具の備えは、相手のほうが充実していた。
攻撃対象が乗客に変わる。びゅんと弓の弦が鳴る。矢尻を丸く堅い石に変えた矢がいっせいに襲いかかった。
「危ない!」
「伊万里……!」
伊万里は自らの体で庇うようにしながら、巫女とカレンを伏せさせ、その伊万里にアスカが覆い被さった。凶器が頭上を飛びかう。
「ちっ……!」
ルシエロが脱いだ上着で、矢をはたき落とし、ひろのは負傷した御者を守る。
いくつもの矢と石が降りそそぎ、床板に落ちる。
「アンリ! もっとスピードだして!」
「無理無理! 馬は限界俺も限界!」
混乱した馬を暴走させないだけで精一杯。ならず者どもの馬は、徐々に間隔を狭め、こちらに連結せんばかりだ。
「こっちも、何か……!」
アスカは焦るが、飛び道具の類はない。あるものといえば……
「――そうだ!」
伊万里の脳が閃いた。床板に落ちた石を拾うなり、標的に向けて投じる。間隔が狭まっていたのも幸いし、ひとりのならず者の額をしたたかに打って、膝をつかせることに成功する。
そう、攻撃されたもので攻撃をすればいい。
左右それぞれに分かれ、伊万里とひろのがならず者を、アスカとルシエロが御者に向けて石を放つ。
構える必要のある弓や投石機の隙が、そのまま、ならず者たちの災いとなった。
一方的につぶての風を受ける。
ずっと平行で走っていた、三台の馬車の、その真ん中が半分ほど抜き出た。
「石が……」
ひろのの声に焦燥がまざる。石の残りがわずかだ。
ルシエロが後方から何かを引っぱりだし、アスカに渡す。
「使え!」
今朝、馬車に積んだ、予備の車輪だった。
ルシエロとアスカは、しっかりと車輪を握り、重い袋を投げ飛ばすときのように腰をひねる。かたや右に、かたや左に。
馬車はさらに先へ進み、二人の精霊の目の前に、高速馬車の御者がほぼ同時に並ぶ。
そして。
「――はあああああっ!!」
「――ぉぉおおおおっ!!」
渾身の力をこめて放り投げた。
人力の砲丸が御者をなぎ倒す。主を失った馬は高くいななきながら前足をあげ、馬車はそのまま横転した。二台の高速馬車がはるか後方へと遠ざっていく。
形勢が動いた。
「よっしゃ!」
「待って! あれ……!」
歓声をあげたアンリに気づかせるように、リゼットが前方を指さす。
土煙とともに、一台の高速馬車がこっちに向かってくる。馬車の風体、乗客の様子、あれは……
アンリとリゼットの声が重なった。
「仲間!?」
「しつっこいわね、もう!」
恐らくまだ村に残っていたのだろう。追い払ったばかりの同じタイプの馬車が再び目の前に現れる。
もう無作為に投げられるものは残っていない。
「ヒロノ、念のためトランスの準備しとけ」
「……うん」
「森に放置しないでさっきの奴らを乗せとくんだった……」
「投げるのアスカ君!?」
眼前の馬車がみるみる近づいていく。するとさらにその後方からまた別の馬車の影が。
まさかもう一台! 一同に緊張が走る。
だが後からきた馬車の雰囲気は違った。頑丈そうなつくりで、しっかりした屋根が覆っている。
よく見れば、前方の馬車の様子も違う。こちらを迎え撃つというよりも、逃げているように見える。
走り続けたまま、後方の馬車の扉が開き二人の人影が半身を晒した。
誰からともなく「あ!」という声。正体はカレンが答えてくれた。
「――サムスン! ……マリー!」
カレンがさらわれたことを、マリーが知らせてくれたのだろう。助けに来たのだ。
見ればさらに後ろから、続々と救援の馬車がやって来る。
アンリは手綱の方向を定めた。
むろん、目の前の馬車を挟みうちにするために。
●フロンス村・入り口
「皆さん、よくぞ御無事で……!」
神官が安堵の表情で一行を迎えた。カレンが誘拐されたと聞いて、幾人かの村人たちも集まっていた。もちろん、父親であるブレンダンもいる(なお、彼も娘の救出に関わろうとしていたが、邪魔になるだろうと判断したサムスンに言いくるめられてここに残った)。
「カレン! カレン! ああ、カレン! 怖かっただろう! よく無事でいてくれた!」
さすがのカレンも、父親の熱い抱擁をふり払うことはしなかった。されるがままに身を任せている。
「テスタ、早くこちらへ!」
「はい!」
祭祀の時間は迫っている。
神官とテスタが広場に向かおうとした、そのときだった。
「――ふざけるな!」
低い轟き声が辺りに響いた。
声のしたほうをふり向けば、そこには派手な身なりの中年の男と、泣き腫らして目を赤く染めた巫女姿の少女が。
「ハナ!?」
正体を認めるなり、カレンは父をふりほどいて走った。巫女も駆けよる。
「ハナ! よかった……!」
「カレン! 無事だったのね……どうして代理なんか引き受けたの? 心配したんだから」
「ハナのお父様のことを聞いて……それでハナだけがいなくなったって聞いたから……きっとなにかあるって……」
少女たちは抱き合い、涙を流す。
だが、友を想う、そんな温かい光景を突如現れた中年男がぶち壊した。
「祭りの祭儀は、ハフマン=シャルドーネの娘こと、ハナ=シャルドーネが執り行う。ポッと出の小娘など引っこんでろ! ……なにぃ? 村生まれが条件だとぉ? 知ったことか! もったいなくも、このシャルドーネの人間が、こんな薄汚い村の巫女を務めてやろうというんだ! くだらん戯言を止めてさっさと案内しろ!」
横暴が人の姿になれば、きっと、こうだろうという見本にもなりえそうな態度。
こんな男に、 あろうことがブレンダンが受けてたった。
「ふん! その薄汚い村の巫女役欲しさに、犯罪まで犯した輩が何を言うか!」
「なんだとぉ!? この田舎貴族が! ハナはなあ、お前のとこの甘ったれと違って、一流の人間になるためにワシ自ら教育をしたんだ!」
「一流の人間? 犯罪者の間違いだろう。素晴らしい人間とは、思いやり深い人間に他ならん! カレンなどそうだ! 母を亡くし、悲しみにくれるカレンに、西の牧草地を花畑に変えようかと提案すれば、持ち主が困るから止めてくれと懇願する、そんな自らの傷心すら気にもとめずに相手のことを……」
「――おい!? まさか俺の土地を、んなもんに変えようとしたのかよ!?」
ぎょっとした声が割りこんだ。まさに牧草地の所有者である小太りな男の声だった。
「なにが悪い! カレンは母親を亡くした可哀想な子なんだぞ!」
これを皮切りに、ブレンダンの口から飛びでたものは、村人たちを呆れさせるものばかりだった。
やれカレンのために村中の菓子を集めよう、玩具を買占めよう。カレンのためだけの祭りを開こう。カレンを泣かせる者がいたら、問答無用で警察に引き渡そう、など村人の迷惑などまるで
考えない思いつきの数々。ハフマンが曲がった教育なら、こちらは曲がった愛情だ。
父の面倒に巻き込まれないようにと、カレンはわざと冷たい態度で自分ごと父から村人たちを遠ざけていたのだった。
「……こりゃ娘たちが仲良くなるわけだ」
やってられんとばかりに、ルシエロは呟く。
「……そろそろ行くか」
アスカの言葉にアンリとルシエロは頷いた。
当の昔に、神官とテスタは広場に向かっていた。その神官から、ハフマンへの伝言を頼まれたのだ。
三人の精霊は関わり合いたくない争いの現場へ向かう。
声をかけると、ハフマンは凄まじい形相で睨みつけた。
「……今朝一番で村に手紙が届いた。差出人はローランド=シャルドーネ」
一人目はアスカ。さっ、とハフマンの顔色が変わる。
「『一昨日、お前がフロンス村で何をするのかを娘から聞いた。そしてお前が、今まで大切な娘と孫に何をしてきたのかも知った。お前を娘の婿に選んだのは間違いだった。』」
二人目はアンリ。ハフマンの膝が震えだす。
「『これからお前の実家と話をつけにいく』……補足だが、アンタが雇った呪術者が警察に自白したそうだ。罪状がいくつになるかは知らんが、ま、頑張れ」
三人目のルシエロがとどめを刺す。ハフマンはその場に崩れ落ちた。
不意に空が震えた。遅れて人々の大きな歓声。
無事、巫女の祭儀が終わり、『夏送り』が始まったのだ。
●すべてが終わって
「カレン様は旦那様に、正直な気持ちを明かしてくださいました」
サムスンの声にウィンクルム一団は耳を傾ける。
屋敷の広間にて。
「奥様を亡くされ、後を追いかねないほど沈んでおられた旦那様に、強くもの申すことができなかったのでございます」
もうカレンが人を遠ざける理由はない。村人たちとの関係も改善されるだろう。
「ま、一件落着だな!」
「なんであんたが締めるのよ!」
朗らかなアンリの台詞をリゼットは窘める。
ふと、伊万里の顔が暗くなった。気づいたアスカが声をかける。
「伊万里? どうした?」
「……カレンさん、大丈夫かなって」
事件は解決したものの、一度ハナは家へ帰ることになった。
残した母の心配を取り除くためだ。村へ戻るかどうかはまだわからない。
カレンは寂しくなるのではないだろうか。
突如、ルシエロの叱責が飛んだ。
「こら、なによそ見してんだ?」
「……あれ」
ひろのは指示語で返す。
彼女の視線の先には窓があり、さらに先には少女たちの姿が。
カレンとハナ――そしてカレンに助けられたマリー。
どこか戸惑っているカレンにハナとマリーは楽しげに話しかけ、やがてカレンの右手をハナが、左手をマリーがとって、駆けだした。
きっと祭りにいくのだろう。
「もう、お嬢様は大丈夫です」
同じように窓の外を眺めていた執事の瞳が優しさに満ちている。
そのとき、暮れた空に花火が轟いた。
今、祭りは最高の活気を迎えたのだ。
依頼結果:普通
MVP:
名前:ひろの 呼び名:ヒロノ |
名前:ルシエロ=ザガン 呼び名:ルシェ |
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 大江和子 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | 推理 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 難しい |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 3 / 2 ~ 5 |
報酬 | 多い |
リリース日 | 08月26日 |
出発日 | 09月04日 00:00 |
予定納品日 | 09月14日 |
参加者
会議室
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2014/09/03-23:59
-
2014/09/03-16:43
罠の解除中の件、承知しました。
持ち物の方も助かります、よろしくお願いしますね。
地図に関しては一本道だということなので
もし文字数が厳しいようでしたらいらないかもしれませんね。 -
2014/09/03-13:03
では通常ルートを正面突破で、了解です。
アスカ君にもトルネードクラッシュをセットしてもらいますね。
道は狭そうなので、交互に使ってMPを節約できればと思います。
私は戦闘力はほとんどないので、戦闘中は巫女を庇うようにして下がりますね。
人間相手には通常攻撃も了解しました。
できれば捕まえて話を聞きたいところですね。
その場で連れて帰るのは手間がかかりそうなので、
気絶させてロープで木に縛り付けておいて、後で回収できればいいんですが
まだ仲間が潜んでいて逃げられる可能性もあるので、これは『できれば』という形にしたいと思います。
あと、持ち物について。
こちらでインカム人数分と巫女用着替え、森の地図(あれば)をプランに書いておきましたので
文字数の節約になるかと…
それから、剣で排除できそうな罠ならアスカ君に取り除いてもらおうと思っているので
その間、アンリさんには周囲の警戒をお願いしたいんですが、大丈夫でしょうか? -
2014/09/03-00:09
やっぱりそうですよね。
手段としてなくはないかな、と思いついたので言って見た、という感じだったので
やっぱりここは正面突破を目指しましょう。
アンリにはゴブリンに対してはトルネードクラッシュ
賊に対しては通常攻撃で対応してもらおうかと思っているわ。
私もある程度加勢できればと。
確かに儀式のことがわからないわね。
ただ、私の勘が神官が怪しいと告げているわ…!
…冗談はさておき。
少なくとも今ある前情報だけでは儀式を潰したい理由は見つけられそうにないわね。
行動に余裕があったらその辺りを探ってみましょうか。 -
2014/09/02-14:31
通常ルートを通って罠や襲撃に備えるか、獣道を通って身をひそめるか、ですか…
戦闘が減るかどうかは分かりませんが、歩きにくいことと、戦闘になった場合のことを考えると
私は普通の道を通ったほうがいいように思います。
森に入る組はどちらも大きい武器を振り回すので、狭いと動きづらいですしね。
それで、行きと帰りで様子が変わった場所を見付けられたら、そこに何か仕掛けられていると分かりますし。
どちらもタイムロスの可能性があるなら、歩きやすい道の方がいいんじゃないかと。
>ハナさん
なるほど…ハナさんがいない理由はその可能性もありますね。
それと、儀式をさせたくないという目的との関連性はまだ分かりませんが…
儀式をする巫女が邪魔で呪いをかけた犯人と、そのどさくさに紛れてハナさんを連れて行きたい父親、利害が一致したとかでしょうか…?
時間が経てば元に戻る呪いのようですし、カエルの姿なら連れ去っても目立ちませんからね。 -
2014/09/02-09:45
ハナさんの父親が人を送ってハナさんを連れ戻そうとした
…とか、そんなところかと思っていたわ。
道中の話だけど
単純に身を潜めずに最短ルートを何人かで塞いでくる
というのもあるかもしれないわね。
土地勘がないからおとなしく正面突破で行った方がよさそうだけど
こちらが身を潜めて戦闘を減らすには、獣道を行くのも手かしら。
一本道とは言われているけど、森だったらある程度の広さはあるでしょうし。
戦闘事態がやりづらくなるからどちらがいいとは言い切れないけど。 -
2014/09/01-22:31
そうですね…直接やることとはあまり関係ないかもしれませんが
今回、解決できたとしてもおおもとの犯人について分からなければまた事件が起きるかもしれません。
ハナさんについての情報は、次を防ぐためにも手がかりになるんじゃないかと思います。
他に事前にやることというと、カレンさんに「巫女を必ず元に戻すので代理は辞退してほしい」と伝えておくことでしょうか。
彼女の護衛に人員を割けない以上、カレンさんが狙われないようにしておかないと。
ここからは私の個人的な興味ごとです。
ハナさんは儀式をする資格を有していない、にも関わらず他の巫女と一緒に呪いを受けた…
つまり犯人は、儀式の詳しいことやハナさんが村の外から来たことなどの情報を
完全には把握していないのでは…と思っています。
呪いの対象が儀式の出来る巫女、ならハナさんが呪いを受けていて年長の巫女さんが無事なのは不自然ですからね。
なので外部の犯行ではないかと見ていますが…あまり犯人探しに文字数は使えませんから
これは独り言だとでも思ってください。 -
2014/09/01-19:58
ルシエロ=ザガン:
そういえば伝え忘れていた。
こちらとしては、いなくなったハナの事を出発前に聞くつもりでいる。
PL情報であって、PCが把握していないかも知れないからな。
できれば、ハナの父親のところまで聞いておきたい。
それと、怪しい人影の件に付いてもな。
出発前に不振な輩がいないかも密かに目を配りたいとこだが。
オレ達が村に着くのは、当日。
観光客もいるらしいから、これについては意味が無いかも知れないな。 -
2014/09/01-13:04
もともと人数が少ないし、馬車の見張りもつけないといけないので
攻撃回数の多いルシエロさんには護衛についてもらった方がいいのかなと思ったんですが
希望されるのであれば見張りの方お願いします。
技量的にアスカさんには巫女の方についてもらいたいし
記憶力スキルを使うなら私が行かなくてはいけないし
難しいところではあるけれど…。
敵と遭遇するたびに毎回全員倒して回るのか
ある程度傷つけて行動力を下げて切り抜けるのかも決めた方がいいかしら。
どのくらい敵がくるのかわからないから判断に迷うところだけど
アスカさんとアンリを行かせるのであれば、スキルは回数使えないから
基本方針くらいは決めておいた方がいいかと。
例えばゴブリンは倒す、人間はやりすごす、とか。 -
2014/09/01-12:30
配置…どう分けるのがいいか、考えたんですけどちょっと思いつかなくて。
なので暫定、ルシエロさんたちに馬車の方をお任せする方向で考えてみますね。
なので私達は森に入る組を希望しておきます。
その前提で、森の中でやっておきたいことを少し。
私達は前列で、行きは森の中に不自然な個所はないか、罠や奇襲の仕掛けられそうな場所などを割り出します。
サバイバルと計算のスキルが使えそうなので斥候役ということで。
[5]のリゼットさんの案ですね。
場所を覚えるのは記憶力の高いリゼットさんメインにやってもらえればと思います。 -
2014/08/31-18:57
ルシエロ=ザガン:
なら、馬車の見張りにはオレが就こう。
巫女の護衛を選んだのはオレだからな。
だが、配置に拘りはない。
都合上、オレが馬車の見張りではない方が良いのであれば言ってくれ。 -
2014/08/31-17:51
馬車の見張りを立てるのであれば
人数的にも巫女さんの格好をするよりも
伊万里さんの言うとおり巫女さんの格好を変えてもらう方がよさそうね。
次に言う隊列の案的にも囮は使いにくくなるし
動きやすい格好をしてもらって先を急ぐ形になるかしら。
移動の時の割り振りは殿は精霊の方がいいかも?
後ろに女性がいたらそこは狙いやすくなる気がして。
もしくは4人になるのであれば
前二人、後ろ二人、その中央に巫女…
サイコロの目でいうと5の真ん中のところが巫女、というようにすれば
それぞれに方向に対して注意する目が増えるかと。
前後に一人ずつ対角線上に精霊を配置できるしね。 -
2014/08/31-16:10
巫女ルート、了解です。
カレンさんの護衛にはつけないということは、代理をたてないと事前に了承してもらうことになりますから
巫女を無事に連れて帰るのが絶対になりますね。頑張りましょう!
>妨害対策
馬車の護衛と森入り口付近での警戒に一組割いておきますか?
まさか入口から見える場所から敵が森に出入りするとは思えませんし、
おそらく先んじて潜伏しているとは思いますが、一応それらの見張りも兼ねてということで。
もしそうするなら、森組と馬車組で連絡できるよう通信機器を申請しておこうと思います。
森の中も、最低でも4人で四方を囲んで巫女を守れますし、
こちらは森歩きに慣れた人を先頭に、巫女を中央に、左右を精霊、殿を神人が配置につく形はどうでしょう。
先頭を精霊にするなら、左右の片方を神人に。
襲撃は、罠とは別方向からあるような気がします。
例えば前方に落とし穴があり、それを警戒しているところに横からの射撃などですね。
巫女服を着る案は、一瞬標的を分かりづらくする効果はありそうですが、
全員で固まって歩くことになるでしょうから囮の効果は持続しづらいし
あと森の中だと動きにくいのではないでしょうか…
カエルの姿から元に戻った時に巫女に動きやすい地味な服装をしてもらう方がいいかもしれません。
あ、元に戻る瞬間は服とかどうなっているのでしょう?
うーん、やっぱり巫女用の着替えを持って行った方がいいでしょうか…
他にも考える対策などありそうですが、とりあえずは思いついたところだけ。
何か気になる点やツッコミなどあれば仰ってください。 -
2014/08/31-13:47
ルシエロ=ザガン:
カエルから戻った巫女の護衛で良いのか?
こちらとしては有り難い。
オレの方で思いついた、相手が仕掛けてくる可能性のある妨害を列挙する。
・馬車(帰り)
→車輪が壊されてる
→御者がいない
→馬が引ける状態にない
・森のエリオットまでの道程(帰り)
→道に落とし穴
→物で道を塞がれる
→足を引っ掛ける罠
→頭上から嫌がらせに何か落される
距離が長いというのが、実質どの程度の時間がかかるかによって落とし穴や他の罠の可能性は変わる。
勿論、リゼットが言うように挟み撃ちの可能性もあるだろう。
相手の人数がどの程度かも気になるがな。
屋敷の方も一応、思いついた妨害を記載しておく。
・カレンが手紙で呼び出される
・前もって呼び出されている
・既に敵の協力者が屋敷に入り込んでいる
・脅迫状
他にもあるとは思うが。
今思いついたのはこんなところだ。 -
2014/08/31-10:53
希望するルートがある人がいるなら
巫女ルートで詰めていきましょうか。
記憶力スキルについては私も2だからお手伝いできそう。
メインになる帰りに備えて行きに覚えながら進みましょう。
パッと思いついたのは囮をたてることかしら。
巫女さんの服を何着か借りられたらいいんだけど…
私が襲うとしたら道の両脇に身を潜めて挟み撃ちを狙うわ。
巫女さん(+囮?)を私達で囲んで
前後より左右の守りをより固めていくのはどうかしら。 -
2014/08/31-09:05
ひろのさん、ルシエロさん、任務では初めましてですね。
よろしくお願いします。
組み分け…するには、個人的意見ですが、せめてあと一組入ってほしいところです。
今の人数だと、どちらかが一組で担当になってしまって負担が大きいですし。
>両方のルートについて
巫女ルートでまず考えないといけないのは、道中(特に帰り)での妨害ですよね。
こちらを選択するなら、一応アスカ君がサバイバルスキル1を持っているのでお役にたてるかもしれません。
あとは私が計算4と記憶力1で、道を覚えて奇襲を受けやすそうなポイントを割り出す…などもできるでしょうか。
カレンさんルートの方は、移動のことを考えずに済むけど
居場所は判明しているぶん、妨害もバリエーション豊富で多そうです。
こちらのルートなら、直接の戦闘よりもカレンさんに張り付いて守ることに文字数を多く割く必要がありそうですね。
ちょっと不安なのが、カレンさんと仲の良かったハナさんの行方ですね…
もしかしたら、人質に取られているのかも…だとすると、脅迫の材料になる可能性があると思います。
ざっと気になった点を挙げてみましたが、私はどちらのルートでもかまいません。
まずは分担を決めてから詳しく詰めたいと思います。 -
2014/08/30-14:24
ルシエロ=ザガン:
リゼット達は久しぶりだな。
伊万里達とは初めて会うか。
オレはルシエロ=ザガン。テンペストダンサーをしている。
コイツはひろのだ。よろしく頼む。
オレとしては、巫女をカエルから戻す方に行きたいところだ。 -
2014/08/30-12:34
リゼットよ。連れはハードブレイカーのアンリ。
先日はお疲れ様でした。よろしくお願いしますね。
現状だと確かにどちらかを選択する必要がありそう。
人数的にはカレンさんの護衛、なのかしら。
人数が増えれば巫女ルートもやれるかもしれないわね。 -
2014/08/29-21:55
こんばんは。八神伊万里です。
パートナーはハードブレイカーのアスカ君。
リゼットさんたちはお久しぶりです、今回もよろしくお願いします。
さて…出発は確定したとはいえ、現状二組では巫女とカレンさん両方の護衛につくのは
人数的には厳しいかもしれませんね…
となると、どちらかに絞る方向になるわけですが。
ともあれまだ増えてくれるかもしれないので、もう少し待ちましょうか…