【夏祭り・陽炎の記憶】ツクモガミ(木乃 マスター) 【難易度:普通】

プロローグ

◆憎しみは時を超えて目覚める
時は遡ること99年前。

「……どうして」
『彼』に意思が芽生えてから最初に紡がれた言葉は、困惑した感情を鮮明に映していた。

「どうして、置いていってしまわれた?……俺は、もう必要がないのか?」
あんなに大事にしてくれたのに。

少女が道端に落としてしまった、深紅の櫛。
いつしか意思を持った櫛は『彼』となり、悲しみは99年経つ今でも続いていた。

***
「お世話様です、紅月ノ神社でちょいと困り事がありまして……聞いてもらえますえ?」
金毛の妖狐は穏やかな笑みを浮かべてウィンクルム達を見据える。

『紅月ノ神社』は、タブロス周辺にある謎スポットの一つで異空間にある。
祭りの開催する期間だけ紅月の神社へと続く鳥居が出現し、入ることができるようになるのだ。

「実は、開催しているお祭りでかんざしやら髪飾りを売る出店でイザコザ起こしてるのが居ってな……」
金毛の妖狐は困ったように薄く目を細め、眉を寄せる。

「そのイザコザ起こしてはるのが……付喪神、なんどす」
「付喪神って?」
「はい、長い年月を経て大事に使われていたモノにはごく稀に魂が宿りますねん。
 今回の襲撃しているのがその付喪神で、櫛の付喪神になりやす。
 しかし祭りには不釣合いな……ボロボロの服に杖をついて歩いてはって、
 櫛だった頃に歯が欠けはったんやろな」
悲しげな声色で切々と続ける金毛の妖狐は、なにか思う所があるようだ。

「じゃあ、そいつを倒してくればいいんだな?」
「いえ、まだ更生できる余地はありますねん。彼は一度呼び止められて忠告された際に1000年鏡に映らしはったんよ。
 うちらも、なんや可哀想やしおイタはしたくないねん」

「過去に人を憎むきっかけがあるからこそ、やるせない感情をぶつけてはるんやないかと……
 皆はんには1000年鏡を用いて、かの付喪神が憎むようになった原因を解決して頂けまへんか?」

『滞在時間は30分、その間に付喪神が憎むようになった原因を解消して下さいまし』

「今は出店にイチャモン付けてる程度やから、被害らしいもんはありまへんが盛り上がれば盛り上がるほど彼の反感も強まって襲いかねへんかと」
「彼……『金梅の九十九』って名を出せば出店の人ならすぐ教えてくれますやろ、彼に話を聞くのが解決の糸口やと思います」

くれぐれも穏便にお願いしますえ。
金毛の妖狐は悲しげに目を伏せるとふわふわとした耳のついた頭を下げた。

解説

※冒頭はプレイヤー情報です、PCや金毛の妖狐は一切知りません。
 また、説得などの方法は一切通用しません。

目的:
1000年鏡で過去に遡り、付喪神が暴れる原因を解決する。

金梅の九十九(きんばいのつくも):
櫛の付喪神で、外見は細身の20代男性。
クセのある黒髪にボロボロの真紅の着流しを纏っている。
足が悪く、常に杖をついて歩いており顔に金梅の刺青がある。
髪飾りの出店に難癖をつけているが、自身と同じかんざしや髪飾りを壊すことは出来ない。

付喪神に成る前は竹櫛で、深紅の漆塗りに梅の金箔が貼られていた。

1000年鏡:
今回は金梅の九十九が櫛だった99年前に転移する。
滞在時間は30分、時間が経過する度に周囲の色が褪せていく等変化する。
※時間切れの場合は現代に強制転移されます。

転移する場所は夕方の山道で、
1人の少女が落し物を探している。
よほど大事なものなのか、かなり必死。

ゲームマスターより

木乃です、今回はいつもと違ってしっとりした内容でお送りします。

今回は夏のちょっと切ない物語。
金梅の九十九はどうやら誤解をしているようです、
全ては『原因』によるものですので、皆さんのお力で解決してください!

それでは皆様のご参加、お待ちしております。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

月野 輝(アルベルト)

  付喪神は『大事にされてたモノ』に魂が宿る…
なら、金梅の九十九さんも大事にされてたのよね?
なのに人を憎むように…
人食い刀の時のように持ち主を殺されたとかじゃないといいのだけど
何とか幸せを取り戻してあげたいわね

■行動
・出店へ
金梅の九十九の風体と居場所を聞き、探しに行く
・酔っぱらってるフリをしつつ九十九に絡む
「人間なんて勝手なのよ!ちょっと、そこのお兄さん聞いてよ~!」
「神人になったら危険な任務に行かされるし報酬は安いし」と人間に嫌気が差してる風を装いつつ「貴方も酷い目に遭わされたと聞いてるわ。お互い辛いね」と泣き真似
「貴方はどんな目に遭ったの?」と聞き出す
・仲間と合流後過去へ
・少女の探し物を手伝う



手屋 笹(カガヤ・アクショア)
  イチャモンを付けて来るツクモガミさんとは…
はた迷惑な方が居たものですね…

ご本人も何か事情がおありのようですし
お祭りの円滑な運営の為にも解決しましょう。

金梅の九十九さんの事を髪飾りのお店の方に
少しお時間頂いて簡単に確認しましょう。
・金梅の九十九さんとはどなたなのか。
・九十九さんからのイチャモンとはどんな内容だったのか。
・九十九さんの過去について少しでもご存知の事は無いか。
・ご存知であればどういった内容か。

をお聞きしましょう。
お話頂きましたら最後に話の為にお時間下さった事に
感謝の意を告げます。

情報収集終わりましたら皆さんと共有し過去へ向かいます。

【過去への持ち物】
懐中電灯「マグナライト」
服装:浴衣



クリスタル・スノーホワイト(キース・ゴルドリオン)
  うさぎ模様の浴衣姿

できるだけ逆上などさせぬよう必要な情報を得たい。

最低限得たい
金梅の外見情報の取得(金梅の刺青、真紅の着流し姿)

よっぱらいのふりをして金梅さんから情報を引き出す、輝おねえさまの
お手伝いが少しでもできたら良いと思ってるですよ

キースおじさまと一緒に、輝おねえさまたちのそばにいて
金梅さんの視界に入る位置で、よっぱらい演技にビクビクしたり、金梅さんが
声を荒げたりした場合は、少し大げさにびくっとします

こどもの姿に過剰に反応したり「こどもは嫌いだ!」みたいな言葉に
悲しそうな響きがあったら、あれ?っと思うかも。です。

過去に行ったら、子供同士なので警戒されにくいかなと
まず声をかけてみるですよ。


◆沈めよ、荒御魂
「イチャモンを付けてくる付喪神さんとは、傍迷惑な方がいた者ですね」
ご本人も何か事情がおありのようですが……と、呟くのは浴衣姿の手屋 笹。
祭の雰囲気に合わせて、違和感なく混じる為にはこの姿の方が動きやすい。
「でも、付喪神は『大事にされていたモノ』に魂が宿る……なら、金梅の九十九さんも大事にされていたのよね?」
どうして人を憎むようになったのかしら?
月野 輝は少し前に受けた依頼での持ち主を殺された刀を思い出し神妙な面持ちになる。
「金梅の九十九さん、どんな格好の人なのでしょう?」
笹の頭一個分ほど下の位置から声を上げるクリスタル・スノーホワイトも疑問を呟く。
7歳らしいうさぎ模様の浴衣がなんとも愛らしい。

が、キース・ゴルドリオンによってその疑問はあっさりと解決した。
キースも紺地に絣模様の浴衣を用意していた。
「祭りに不釣り合いなボロボロの格好、杖をついて歩いている……『彼』だから男、か」
「うーん……キースおじ様、それ以外のことが気になるのですが」
「祭りに不釣合いと妖狐が言い切るくらいだし、杖をついているならかなり目立つんじゃないのか?」
クリスタルは唸りながら首をかしげるが、キースはなんでもない風に返す。
「じゃあ、それ以外の事を出店で聞いてくればいいか?」
動きやすい甚平姿のカガヤ・アクショアも『なるほど』と手のひらに拳をポンと軽く押し当てる。
「……」
「……アル、どうかしたの?」
一人沈黙していたアルベルトは髪飾りの出店に目線を向けており、輝が不思議そうに目を向ける。
「ああ、いえ、なんでもないですよ」
(いざとなれば、私が動けばいいでしょう……任務中に買い物をしては示しがつきませんし)

「では、わたくし達は出店の方に。皆さまもお気を付け下さいませ」
笹は表情を引き締めると人で賑わう屋台通りに目を向ける。
屋台通りには風車やお面、りんご飴に射的など祭りを賑わす出店が並び祭りの参拝客を相手に盛り上がっていた。
「ええ、私達も九十九さんから話を聞いてみるわ」
輝はクリスタル達と共に、キースから聞いた特徴の男性を探しに向かう。

一行は二手に分かれて付喪神の情報を収集することにした。

◆店主の言い分
笹はカガヤと共に屋台通りを歩いて一件の髪飾り屋に目を向ける。
店主と思しき人間の中年男性がいたが、眉間に寄ったシワと鋭さのある眼光に不機嫌さが見てとれた。
何かあったのかも?と思った笹はその店主に声をかける事にした。

「すみません」
「……あ、ああ。らっしゃい!気軽に試着して構わねぇよ」
笹達に気づいた店主が急いで愛想笑いを浮かべて取り繕う。
「いえ、少しお伺いしたい事がありまして……金梅の九十九、という方はどなたでしょうか?」
笹が『金梅の九十九』の名を出したとき、店主は訝しげな表情で見つめてきた。
カガヤは笹に一任しようと様子を見ているがすぐに動けるように軽く身構える。
「今、ココにゃあいねぇが……あんな奴、関わらねぇ方がいいぜ」
「? 何かされたのですか?」
「他人の店に訳の解らねぇ難癖つけてくんだよ、『髪飾りを売るな、粗末に扱われるだけだ』ってな!営業妨害もいいとこだ」
こっちはこれで飯食ってるってのによ!?とあからさまに苛立った様子を見せる店主。
「なるほど……九十九さんの過去について、なにかご存知なことなどは?」
「知らねぇよ、新品の櫛に嫉妬してるんじゃねぇのか?櫛の付喪神だって言うし足も悪いし、使いもんにならなくなって捨てられちまったんだろ」
この店主も金梅の九十九に難癖をつけられたのだろうか、早く話を切り上げて欲しいようだ。

「解りました、お忙しいところ教えて頂き有難うございました」
笹は店主に一礼して感謝の意を告げると出店を後にした。
「捨てられた、かぁ……本当にそうなのかな?笹ちゃん」
話を聞いていたカガヤが店主の話を思い返す。
「大事にしていた物を、捨てた……少し矛盾しているように感じますが、あちらと照らし合わせてみなければ断言出来ませんわ」

笹とカガヤは店主の話と金梅の九十九の関連に『疑問』を覚えながら、1000年鏡へと向かった。

◆荒ぶれば禍をもたらす
こつ、こつ、こつ
男が歩く度に足元から硬い物を小突く音が聞こえる、不自由な片足の補助に使っている木の杖が鳴らしているからだ。
見た目は20代半ば。身の丈は180よりすこし少なく、細身で裾や袂がボロボロに破れた深紅の着流しを身に纏っている。
緩いウェーブがかった短い黒髪が印象的だが、最も目につくのは顔にある刺青ではなかろうか。
痩せこけた左の頬骨に金箔で貼り付けたような梅が大小彫られていた。
男は虚ろげな眼差しで歩く先を見つめ、そこだけ祭りの喧騒が消えているかのような静けさを保っていた。
しかし身に纏う静寂は直ぐに打ち破られた。

「人間なんて勝手なのよ!」
ちょっと、そこのお兄さん聞いてよ~!と酩酊状態に陥った女性が金梅の九十九に寄りかかる。
酔ったふりをしている輝だ、未成年のため飲酒は勿論していない。
「……」
「神人になったら危険な任務に行かされるし報酬は安いし」
日頃の鬱憤が混じっているかは定かではないが、日々に嫌気が指している事を主張しながら金梅の九十九の顔を覗き込むと……
「失せろ、ガキが酒を呑むな」

人が好い者、酒好きな者なら酒に溺れている者を介抱するなど相手にする可能性はあるが金梅の九十九がその限りではなかった。
むしろ、人間に嫌悪感が強い現状の彼に対しては神経を逆撫でしてしまったようだ。
相手にしたくないとばかりに輝を乱暴に押し退けると金梅の九十九は不自由な足を引き摺り足早に去ろうとする。
(ま、まずい……人間に対して良い感情はなかったわね)
「飲み過ぎですよ、輝。兄さん、すみませんね。ああ、良かったら一緒に一杯……」
アルベルトが慌てて輝を支えると同時に金梅の九十九の苛立った表情が視界に入る。
「ガキに酒を呑ませるな、これだから人間は……」
苛立ちを隠さず言い放つと金梅の九十九はそのまま立ち去ろうとする……が、それも叶わなかった。

「あ、あの」
クリスタルが怯えた様子で金梅の九十九の前に立ち足止めする。
自身の姿になにか反応を示すかも、一縷の望みをもって見つめるが金梅の九十九に特に変わった様子は見受けられない。
当然だろう、金梅の九十九の持ち主が『どのような人物か知らない』のだからクリスタル自身の予想が当たる確率は皆無だ。
「ふん……今日は来客が多いな、妖狐どもに俺を退治しろと言われたか?」
不自然な訪問客の多さに金梅の九十九は鼻を鳴らして自嘲気味な笑みを浮かべる。
「……ふぅ、違いますよ。その逆です」
『このままでは対話も侭ならない』と判断したアルベルトは普段の調子に戻す。
「失礼な事をしてごめんなさい、妖狐さん達から貴方に話を聞いて解決して欲しいって頼まれたのよ」
輝も演技を止めて詫びを入れると金梅の九十九は呆れたように深い溜息を吐く。
「まあ、立ち話もなんだしどっかに腰掛けて話を聞かせてくれよ。お前も立ちっぱなしだとその脚じゃ辛いだろ?」
様子を見ていたキースももうヒト押しと金梅の九十九に話を聞かせてもらえるよう促す。

「別にいい……それにしても人間どもに頼るとはな、言った所でお前らにどうにか出来る訳がない」
「聴いてみなければ解らないわ、貴方はどんな目に遭ったの?」
侮蔑を込めた眼差しを向けてくる金梅の九十九に、輝は怖じける事もなく氷のように冷たい瞳を見つめ返す。
「俺は……ある女に贈られた竹櫛だった、恋仲同士だと思う。だがその女は祭りの日に途中の山道で俺を捨てて行っちまったようでな。『祭りで新しい物をせがめばいい』……そんな風に思ったんだろうよ。どのみち俺の歯は折れちまって、戻しようがなかったけどな」
飽いては捨て、飽いては捨て……新しき物をすぐに求める。
そう続ける金梅の九十九の言葉からは怒りが滲み出ており、低く押さえられた声から憎悪が今にも溢れ出そうだった。
「す、捨てられたから?」
「粗末に扱う者の手に渡らないようにしてなにが悪い?人間なんて身勝手な奴ばかりだ」
輝は金梅の九十九の言い分に渋い顔を見せるが金梅の九十九は口の端を歪めるだけだった。
「では、どのような場所ではぐれた……いや、この場合は捨てられた場所でしょうか?」
「さぁな。俺の意識が目覚めた場所は真っ暗な夜の山道、月が見える茂みの中で横たわっていたよ」
アルベルトも内心、金梅の九十九の物言いに不快さを感じるが平静を装って言葉を紡ぐ。
「……その方の名前は」
「小梅、そう呼ばれていた……と思う」
(……うーん?)
アルベルトや輝と話す金梅の九十九の発言にクリスタルは『違和感』を感じる、
モヤモヤとした違和感を抱くが何故そのような感想を抱いたのかハッキリしない。
隣で話を聞いているキースも同じように感じるのか、思案顔で様子を見つめている。

「もういいか?……あんな事、思い出したくもない」
吐き捨てるように言葉を発した金梅の九十九は杖をついて歩き去っていった。
「キースおじ様……なにか、モヤモヤするのです」
「俺も思ったぜ、なんかハッキリしないよなぁ」
金梅の九十九の姿が見えなくなった所でクリスタルとキースが首を傾げる。
「なんだろう……『だと思う』とか『~だろう』って曖昧な言い方が多かった気がするぜ。輝達はどう思う?」
「確かに……もしや、《思い込み》かもしれないですね。何かの事情で残された事を捨てられたのだ、と」
「そうね、ハッキリした事を言っているのは捨てられた後ばかりで以前の事は曖昧な言い方しかしてないわ」
アルベルトと輝は金梅の九十九との会話を反芻しながら向けられた言葉を噛み砕いていく。
「じゃ、じゃあ……捨てられたと思い込んだのが、原因なのです?」
「クリス。当事者の彼にとっちゃトラウマもんだろうぜ、裏切られたように思っちまったんなら尚更さ」
クリスタルは信じられないといった表情を浮かべるがキースは反対に複雑そうな表情を浮かべる。

『大事にされていた』からこそ『捨てられた』という状況があまりにも衝撃を強く与え
その状況があまりにも印象的で、痛烈で……99年の間も思考にこびりついてしまった。
自我という高度な精神を宿したが故の《誤解》だったのだ。

「こんな悲しい誤解、早く解いた方がいいわ」
「手屋さん達ももう情報は集められたんじゃないでしょうか、1000年鏡に向かいましょう」

輝達は1000年鏡へと向かった、滞在を許された時間は30分。
時間を生かすためにもまずは互いの情報を照らし合わせる事にした。

◆真実は鏡の中
「本人も曖昧な事しか言っておらず、捨てられたと思い込んだ可能性が高い……ですのね」
1000年鏡の前で合流した笹は輝達に金梅の九十九との話を聞いて思案顔になる。
カガヤも髪飾り屋の店主から聞いていた話をキース達に伝えた。

「店主も事情を知らず、金梅の九十九も記憶が曖昧でハッキリした事を誰も知らない……というのが現状ですか」
「鍵を握るのは小梅って奴か、何をしてたのか解らねぇ事には解決出来ないぜ」
カガヤの話を聞いて、店主も知らなかった事を知りアルベルトは現状を整理する。
ウロ覚えだったとは言え、金梅の九十九から持ち主と思しき人物の名前が出てきたことは救いだ。
しかし、どのような行動をしていたのか未だ不明であるというキースの呟きは尤も。
「滞在時間が長いとは言えないわ、入ったら一刻も早く見つけないとね」
輝の一言に全員が頷くと、意を決して1000年鏡へと足を踏み入れた。

舞台は99年前、夕方のとある山道へと移る。

◆和ぎれば幸となる
「ない、ない、どこなの……」
少女は地べたを這うようになにかを探していた。
齢は15、6歳くらいだろうか――幼さの残る純朴な顔立ちは焦燥しきっており青ざめていた。
祭りへ行く為に用意したであろう、赤い金魚の絵が入った白い浴衣は土がついて汚れてしまっており
化粧を施した顔も脂汗でおしろいが少しずつ崩れていた。
結った髪は飾りを無くしており動きすぎて乱れている。
「どうしよう、伸太郎さんから頂いた物なのに……!」
日は既に暮れ始め、後30分もしたら完全に日が落ちてしまうだろう。
傍に置いている提灯の灯りのみでは小さな物を探すことは困難を極めることが想像に難くない。

そこへ、複数人の足音が聞こえてきて少女は顔を上げてそちらを見つめる。
「あの、どうかしたのです?」
クリスタルは焦った様子の自分より一回り年上の少女へ声をかけた。
「え、あ、あの……この辺で深紅の竹櫛を見ませんでしたか!?漆塗りで、金箔の梅が付いている物なのですが……」
少女は泣きそうな声で自身の落とした櫛を見ていないかと訴える、その特徴はどことなく金梅の九十九に似ていた。
「まあまあ、落ち着いて。ところでお嬢ちゃん、名前は?」
「あ……申し遅れました、私は小梅と申します」
キースは宥めつつ自然な流れで少女の名を確認した、どうやらこの少女が金梅の九十九の『持ち主』で間違いなさそうだ。
「小梅さん、でいいかな?折角だし一緒に探すぜ」
事前にタオルと羽織で自身の耳と尻尾を隠したカガヤも焦る少女を励ますように声をかける。
「何処で落としたか、心当たりはありますか?」
「ひ、人と待ち合わせしていて、遅れそうだったので走っている途中に転んでしまい、この辺に落としたんじゃないかと」
アルベルトの問いに落ち着きの戻っていない小梅は辿たどしく説明する。
―――長い時間探していたのだろう、指の皮は擦り剥けて血が滲んでいた。
「こんなになるまで探していたのね、すぐに見つけるから少し休んで?」
輝は森のローブの裾を引きちぎると包帯がわりに少女の手に巻きつける、衛生的ではないがこれ以上傷めてしまうのも偲びない。

「す、すみません……見ず知らずの方に頼ってしまい、なんとお礼を申し上げたら良いか」
「お気になさらず、もう日が暮れてしまいますから急いで見つけましょう」
小梅は御仏が現れたと言わんばかりに両手を合わせて笹達を拝む。
笹は一言断ると早速懐中電灯を付けて辺りを探し始め、クリスタル達も後を追うように竹櫛を探し始めた。

***
「落し物を置きそうな場所……」
「キースおじ様、なんで高い所を探してるのです?」
「ああ、先に落し物に気付いた人が落とし主も見つけやすい位置に置いているかもしれないだろ?」
だから人目につきやすい所を探しているんだ、とクリスタルの疑問に答えながら探すキース。

漆塗りの櫛というものは実は高価である、しかも金箔を使用しているという事はかなり値が張る。
当時の価値にして約12000Jrはするだろう、それだけ稀少で高級な品物だったのだ。
むしろ拾った時点で自分の物にするか質屋に入れて金に変えてしまう可能性の方が高い。
そんなことは露知らず、キースは自分も物を置きそうな場所を探し続けていた。

***
「うーん、ここじゃないのかなぁ」
カガヤは茂みに上半身を突っ込んで櫛を探していた。
背の高い草もあるのではないか?と想定していたが周りは生い茂った木々と腰くらいの高さの茂みばかりで心配は杞憂に終わった。
そこで日陰っている場所を重点的に調べることにしたのだ。
「この辺りには街灯もありませんし、月が見えるとなるとかなり範囲が広いですね……」
同じく茂みの陰を探しているアルベルト、木の窪みにも引っかかっていないかと奥まった所も慎重に探している。

「……ねぇ、どうしてそんなに手を怪我するまで櫛を探していたの?」
「貰い物でしたら、贈ってくれた相手に一度謝ってまた探しに来れば良かったと思いますわ」
輝と笹は小梅に疑問を投げかけた、すると小梅は首を横に振る。
「あれは……伸太郎さんから初めてもらった物だから」
「伸太郎さん?」
「私の……恋人、です」
一気に顔を赤くすると小梅は恥ずかしそうにそのままゆっくりと俯いてしまう。
小梅の一言で輝と笹は確信した。《捨てるという行動は、小梅には出来ない》と。
「明日、伸太郎さんはお仕事で遠くに行ってしまうんです……だから、今日はもらった竹櫛を付けて一緒にお祭りに行く約束を」
再び不安がこみ上げてきたのか、小梅は声を震わせて呟く。

「なぁ、アルベルト。金梅さんはどこに居たって言ってたんだ?」
「月が見える茂みで横たわっていたと……かなり漠然としていますね」
カガヤとアルベルトは小梅に聞こえないように小声で確認しあう、
アルベルトは引き続き足元を探し続けていたが、カガヤはここで上に視線を向けた。
(月が見える……てことは、木々の葉が薄いのか?)
幸か不幸か、今日の勤めを果たした太陽と対照に月が見え始める。
時間が経つにつれ夕暮れで陰っていく景色は1000年鏡の影響でモノクロのように色褪せ始めていた。
「……そうか!笹ちゃん、ちょっと」
「どうかしましたの、カガヤ?」
勢いよく手を振って呼び寄せるカガヤに訝しげな表情で笹が近づく。
「笹ちゃん、そのまま俺の方を照らしてて!」
「何をしますの?」
カガヤは笹の問いにも答えずそのまま茂みに分け入り、キョロキョロと自身の上を見渡す。
右往左往するカガヤに合わせて笹も訝しげながら懐中電灯を動かしていくと、
ある地点で『あっ!』とカガヤは声を上げて自身の足元を照らしてしゃがむ。
「……あったぞ!真紅の竹櫛!!」
頭に葉っぱを乗せたままカガヤが茂みから出てくると、手には深紅の丸みを帯びた櫛を持っていた。
「……確かに両手を使うには懐中電灯だと半分塞がってしまいますわね」
笹は『片手が塞がると茂みに入り辛いから補助するように呼ばれた』ことに気づき、なるほどと少しだけ感心した。

「有難うございます、有難うございます……!」
竹櫛を受け取った小梅はポロポロと涙を流しながら何度も頭を下げた。
「これでもう大丈夫ね」
「しかし、歯が欠けている。修理した方がいいぞ」
「あ、でも、欠けた歯先が無いと……」
カガヤが持ってきた場所に落ちているのだろうが、櫛以上に小さい上にもう一度探すにはキースに残された時間が足りなかった。
小梅には見えていないが、6人の視覚はほとんど白と黒で染まりきろうとしている。
「……まだ使えますから大丈夫です。もう二度と、落としたりしません」
小梅は乱れた髪型を結い直すと、仕上げに深紅の竹櫛を差した。
薄汚れてしまったが、白い浴衣の差し色に深い紅はとても見栄えする。
「……あ!もう行かないと、皆さんもお気を付けて」
小梅は日が完全に落ちそうになっている事に気づいて、再び深く頭を下げると慌てて走っていった。

小梅の姿が見えなくなると周囲の風景が歪み始める。
30分を過ぎたのだ、少女に竹櫛を渡すことができた輝達は現代へと転移する。

◆和御魂
「……良かったです、ちゃんと渡せました」
「しかしクリス、修理ができなかったのなら恐らく脚は……」
現代へ戻ってきて一安心のクリスだったが、キースの心中は金梅の九十九の不調を治せなかった事で複雑なようだ。

「……あ」
輝は目の先に深紅の着流しと杖をついた長身の男を見つける、金梅の九十九だ。
相変わらずボロ布のような装いに片足を引き摺るように杖をついていた。
そこへ人通りが多い場所を駆け抜けようとした小梅と同じくらいの少女がぶつかり、尻餅をつく。
金梅の九十九は少女をほんの少し見つめると―――――そっと、手を差し出した。

「危ないぞ。大事な物を落としてしまうから、気をつけて」
「す、すみません」

少女は手を掴んで立たされると、照れくさそうに砂をはたき落して再び歩いていった。
その背中を見つめる金梅の九十九の口元には、笑みが浮かんでいた。
(……一件落着ですね)
輝の隣で様子を見ていたアルベルトは安堵の息を吐く。

櫛の付喪神は持ち主の下に99年の歳月を経て戻る事が出来た。
以降、金梅の九十九は難癖を付ける事はなくなった。
参拝客を遠目に眺める『彼』の眼差しは何処までも優しげに見つめている。



依頼結果:成功
MVP

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 木乃
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル 冒険
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 普通
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 3 / 2 ~ 4
報酬 通常
リリース日 08月16日
出発日 08月24日 00:00
予定納品日 09月03日

参加者

会議室

  • プランの提出完了しました。
    あともうちょっとで出発ですね、よろしくお願いします。です。

  • [18]月野 輝

    2014/08/23-16:46 

    プランは一応提出しました。
    もう大きな変更は無さそうだし、これで大丈夫かしらね?

    あ、そうそう、今さっき気付いたのだけど、マスター様の情報ページ見に行ったら、
    「金梅の九十九は人型なので探せばすぐ見つかるでしょう」
    って一文があったの。
    やっぱり九十九さんを捜す必要はあるみたいね。
    二手に分かれる事にして正解だったかもしれないわ。良かった♪

  • [17]手屋 笹

    2014/08/23-10:53 

    情報収集分担と、灯りは懐中電灯承知しました。
    マグナライトは冒険携帯品なので持ち込み可どうかの不安が無いのがありがたいですね~。

    概ね決めるべき部分はこれで大丈夫でしょうか。

    プランを書き進めて、何かありましたら書き込みますね。

  • [16]月野 輝

    2014/08/23-09:16 

    >クリスちゃん
    うん、よろしくね(笑)
    そうね、落とし主も少女みたいだし、もしかしたらクリスちゃんを見て持ち主の事を思い出したり…
    とかあるかもしれないわよね。
    一応、クリスちゃんに危害が及ばないようにアルに注意してて貰うわ。

    あ、今気が付いたけど、クリスちゃん、冒険携帯品の懐中電灯持ってるのね。
    私もそれ欲しかったのよね。ふふ、羨ましいわ。

  • >輝おねえさま
    じゃあ、近くでよっぱらいの人にビクビクしてます。(笑)

    子供がいたらちょっと反応変わらないかなぁ?と思ってるので
    悪くないほうこうに、少しお手伝いできたらいいなと思ってるですよ。

  • [14]月野 輝

    2014/08/22-23:54 

    >クリスちゃん
    了解。
    私達は、酔っぱらいのフリしながら
    「人間なんて勝手よね!ちょっとそこのお兄さん、聞いてよ!」
    と人間の悪口を言いつつ九十九さんに近づこうと思ってたの。
    酔っぱらい役は私じゃなくアルがやるかもだけど。
    そして「聞けば貴方も酷い目に遭わされたって言うじゃないですか。どんな目に?」
    って感じで話を持っていこうかなと思ってるんだけど、大丈夫かしら?


    >灯り
    やっぱり、提灯より懐中電灯の方が明るいし危なくなくていいかもしれないわね。
    忘れ物をしないように気を付ければ、何とか大丈夫…じゃないかしら。

  • くるのが遅くなってしまいました!

    >情報収集
    んーと、そうですね。
    じゃあ私は、輝おねえさまといっしょに、九十九さんの方へ行くですよ。

    もしかしたら、ちょっとだけお手伝い出来るかも知れないですし
    よろしくお願いするです。

    >探し物
    一応懐中電灯があったから、もっていきますね。

  • [12]月野 輝

    2014/08/22-17:36 

    >情報収集
    それじゃあ、二手に分かれましょう。
    私達は元々、金梅の九十九の所に行くつもりだったし、そちらへ行くわね。
    クリスちゃん達はどちらがいい?
    どちらも一組ずついるから、好きな方へ混ざって大丈夫よ。

    >灯り
    自分で言っておいて何だけど、提灯を用意できるかどうかも問題よね。
    祭りで使ってるの貸して貰ったりできるかしら…?
    一応、100年前くらいならもう電灯はあったはずなので、懐中電灯でも大丈夫かしら…うーん。

    >やる事の流れ

    ※情報収集
    ・一旦全員で出店へ。金梅の九十九がどこにいるのか、どれがそうなのか聞いたら二手に分かれる。
    今のところ、
    出店の人から情報収集→笹
    金梅の九十九から→輝

    ※情報を手に入れたら集合、情報交換をして過去へ
    ※女の子と遭遇したら金梅の九十九と関係ある子か確認、探し物を手伝う
    ※30分のうちに櫛を探し出し、女の子へ渡す

    こんな感じで大丈夫?

  • [11]手屋 笹

    2014/08/22-13:13 

    >輝
    それでは二手で行きましょうか。

    どっちの事なのか判断が難しいのなら総当りで(爆

    それではわたくし達はお店の方に質問をしてみますね。

    あと、過去へ持っていく灯りですね。
    何となく提灯の方がよさそうですね。
    一応過去へ向かうという事を考えると文明の利器を
    間違って置いてきたりしてしまうと何かと問題が後から発生しそうというか…
    これは考えすぎでしょうか。

  • [10]月野 輝

    2014/08/22-12:19 

    [5]を読み直して、笹が「店の方に情報を聞く」って言ってる事に、今気付いたわ(汗)
    自分が「店の人に九十九の事を聞く」→「九十九に話を聞きに行く」って思ってたから、
    勝手に脳内で補完してしまってたのね…危ないわね…(汗)
    クリスちゃん、気付かせてくれてありがとう。

    そうね、改めて読んでみると、確かに出店の人って捉え方も出来るわよね…。
    ただ、妖狐さんが「くれぐれも穏便に」って言ってるのは、私達が直接九十九さんに会う事を想定してるから…じゃないかって思うの。
    出店の方にお話聞くだけなら、穏便にってわざわざ言わなくてもいいと思うのよね……。

    そうね、とりあえずお店の方に
    「どんな嫌がらせをしてくるのか」
    「金梅の九十九はどうして嫌がらせをしてくると思うか」
    「人を憎んでる理由を何か言ってなかったか」
    を聞いてみるといいかもしれないわね。
    何だったら二手に分かれるのも手かしら?

    九十九さんへの聞き方としては、
    「人間に酷い目に遭わされたんですって?どんな目に遭わされたのか聞かせてくれませんか?」
    って感じで、九十九さんの事を否定せずに、過去を聞き出せればいいかなと思うのだけど。
    ほら、辛い時って、自分を否定されると余計怒るものだし、「それは酷いねぇ」って感じで
    相槌うちながら聞いたら話してくれないかなって。

    アル「どうせなら、酒でも持っていって呑ませたらどうですか。酒を呑むと口が軽くなるものですし」

    お酒……九十九さんってお酒呑むのかしら……?
    お酒飲ませて話を聞き出すって言うのは、典型的手法だとは思うけど……んー……

  • [9]手屋 笹

    2014/08/22-11:36 

    連投失礼します。

    もしくは九十九さんにするのと同じ質問を店の方にも問いかけて、
    少しでも知っている事があれば情報収集しておいた方がよいでしょうか。
    知らない可能性はありますが駄目元という感じで。

  • [8]手屋 笹

    2014/08/22-11:29 

    あ、あら?
    わたくしも店の方に『金梅の九十九』さんの事を詳しく聞くのだと思っていました…。

    でも確かに99年前の事ですものね…
    髪飾りのお店の方も何か縁がある方なのかと考えると不明瞭すぎですし…
    金梅の九十九さんに直接話をする=解決の糸口でよさそうでしょうか。

    ただ、そうなると妖狐さんからは『くれぐれも穏便に』
    とあるので聞き方を工夫した方がよいかもしれません。
    聞き方次第では余計に怒らせてしまうかもしれませんし…。

    髪飾りのお店の方に金梅の九十九さんがどなたなのか、を聞く際に
    「どんなイチャモンを付けてくるのか?」をこそっと聞いておきたいですね。

  • [7]月野 輝

    2014/08/21-18:58 

    >笹ちゃん
    ええ、もちろん、好きに呼んでくれて構わないわよ。
    じゃ、私も笹って呼んじゃおうかしら、ふふ。

    判りやすく纏めてくれてありがとう。
    そうね、向こうへ行く時には灯りは必要そうね。
    山道ってもの凄く暗いもの。
    懐中電灯って持っていっても大丈夫?提灯とかの方がいいのかしら…


    >クリスちゃん
    んー…『彼』は九十九さんの事だと思ってたわね。
    「彼……『金梅の九十九』って名を出せば」って部分を見れば、『彼』は『金梅の九十九』に掛かってると見えるのだけど。
    これ、書き換えてみると、
    「彼(『金梅の九十九』って名を出せば出店の人ならすぐ教えてくれますやろ)に話を聞くのが解決の糸口やと思います」
    って事かなって。

    その前の方を見れば、「彼は一度呼び止められて忠告された際に1000年鏡に映らしはったんよ。」って、
    九十九さんの事を『彼』って言ってるし。

    出店の人はイチャモン付けられてるだけだから、詳しい事情は知らないんじゃないかしら…ね。

    『どれが九十九なのか出店の人に聞けばすぐに判るから、九十九を捜して話を聞け』
    って意味じゃないかと思ってるわ。

  • クリスって呼んでくれると嬉しいですよ。よろしくです。

    えっと、読み間違えたって慌てて消したのは

    >「彼……『金梅の九十九』って名を出せば出店の人ならすぐ教えてくれますやろ、彼に話を聞くのが解決の糸口やと思います」

    っていうところの『彼』が、九十九さんを指すのか、出店の人を指すのかっていう所で
    私は最初、お店の人の事だと思ってた。のですよ。
    輝おねえさまと、笹おねえさまはどっちに聞いたらいいとおもいますか?

  • [5]手屋 笹

    2014/08/21-13:11 

    輝さ…いえ、もう何度かお会いしていますし、輝、でよいでしょうか。
    輝、今回もよろしくお願いしますわ。

    クリスタルさんは初めまして、よろしくお願いします。

    神社に来てまだ間が無いのですが早速遊んでいるわけにはいかない事態みたいですね。
    頑張りましょう。

    最長で1時間滞在できるはずの鏡ですが、
    今回の依頼では30分だけなのですよね…。
    事前準備がものを言いそうです。

    1.店の方に『金梅の九十九』について情報を聞く
    PL情報をPC情報へ落とす為の手順ですね。
    これが無いと30分で事態解決は難しいかもしれませんし重要です。
    輝の質問案で概ね大丈夫そうでしょうか。
    他に聞く事が思い付きましたら書かせて頂きますね。

    2・過去に渡る為の事前準備
    事前準備といっても必要な持ち物の確認程度なのですが、
    向こうに渡ると『夕方の山道』となるので…
    そんな場所で探し物をするのですから灯りは確実に必要になりますね…
    黄昏時の日が差している部分はともかく
    影になった部分が本当に暗くなってしまうと思いますので。

    3・少女の探し物
    今の段階ですと、竹櫛を探して少女の元へ返すが最終目標(PLレベル)で良さそうでしょうか。
    恐らく輝の提案してくれた質問に全て答えをもらえればこれで大丈夫だとは思うのですが…
    今の段階では特にわたくしから思いつく事はありませんので、
    何か思いついたら改めて書き込みますね。

  • [4]月野 輝

    2014/08/21-12:23 

    クリスタルさん…クリスちゃんって呼んでもいいかしら?
    この間のアルバイトはお疲れ様でした。またよろしくお願いね。

    ええ、女の子と探し物をしてあげるのはいいと思うわ。
    ただ、私達は30分しかいられないので、闇雲に探し物をしても時間切れになると思うの。
    この女の子と金梅の九十九を結びつける情報も必要だと思わない?

    と言う事で、質問事項を少し纏めてみるわね。
    「どうして悪さをするのか」
    「どうして人を憎んでいるのか」
    「持ち主とはぐれた場所はどこか」
    「持ち主は何という名前か」
    この辺を聞き出して過去に跳んで、この女の子の名前を聞けば繋がるかなって思うのだけど、どうかしら?

  • こんばんはです
    クリスタル・スノーホワイトと精霊のキースおじさまです
    よろしくお願いする。ですよ。

    輝おねえさま、お久しぶりなのです(ぺこり)
    笹おねえさまは、初めましてなのです(ぺこり)

    読み間違いがあったので、訂正させて貰もらいました。ごめんなさいです。

    私は、女の子に話しかけて一緒に探し物を手伝おうと思ってるですよ。

  • [1]月野 輝

    2014/08/21-00:23 

    こんばんは、笹ちゃん、先程ぶりね。
    また宜しくお願いします。

    とりあえず、過去への滞在時間は30分と短いようだから、
    こちらで出来る限り情報収集していきたいところよね。
    金梅の九十九を捜して、「どうして悪さをするのか」「どうして人を憎んでいるのか」を聞き出すのが良さそうかも?
    できたら、彼が持ち主とはぐれてしまった場所を聞き出せればいいわね。

    過去へ行ったら、持ち主の少女をそこに導いてあげられれば、30分でも何とかなるかしら…?


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