【夏の思い出】無人島に流されて(雪花菜 凛 マスター) 【難易度:普通】

プロローグ

「水上バイクで海のドライブはいかがですか?」

 タブロス市から自動車で1日の距離にある、南国の海パシオン・シー。
 パシオン・シーの代表的な海岸ゴールドビーチでは、水上バイクの貸し出しが行われています。
 水上バイクは、どなたでも運転可能な安全でやさしい特別製で、免許のない方でも運転ができます。
 レンタル料金は、300Jrです。
 また、着用が必要なライディングギアも、水上バイクと一緒にレンタル可能です。
 こちらは一人あたり50Jrです。
 水上バイクは二人乗りで、ゴールドビーチ内の決められた区間を自由に航行出来、主にカップルに人気を集めていました。

「行ける場所は人魚の珊瑚礁までです。それ以上は沖合に出てしまいますので、ご注意ください」

 人魚の珊瑚礁とは、沖合にある無人島の回りにある珊瑚礁で、人魚たちが住んでいると言われている場所です。
 地図で場所を確認し、早速貴方達も水上バイクに跨がりました。
 あんな事になるとは、夢にも思わず……。

「エンジンが掛からない……!」
 人魚の珊瑚礁にて、貴方達は急に水上バイクのエンジンの異常に気付きます。
 何度エンジンを掛けても、全くバイクは動きません。
 救助を呼ぼうとしたのですが、持っていた通信機器は何故かすべて圏外となり、連絡が出来ませんでした。
 仕方無く、貴方達は目の前にある無人島へ足を踏み入れたのです。
 助けが来る事を信じて。

 かくして、救援が来るまでの間、貴方達は無人島で過ごす事となったのでした。

解説

水上バイクのトラブルで、皆様は無人島に来てしまいました。
救援は事情があり、翌日の朝にやって来ます。
それまでの間、無人島で過ごしていただくエピソードとなります。

無人島では、探せば食べられる木の実などがあります。
また、魚を採って食べる事も出来るでしょう。
木を集めて薪にしたり、雨風を凌ぐ洞窟も探せばあります。
夜には、とても綺麗な夜空が見れるでしょう。

その他、希望する事があれば、プラン内に明記してください。無人島にありそうな物であれば、積極的に採用いたします。

また、ライディングギアの下に何を着ているかは、水着でも専用ウェアでもご自由にご指定ください。

所持品は、水上バイクで遊ぶ事を前提で、持っていてもおかしくないものに限ります。
それ以外が採用できかねる場合がございますので、ご注意ください。

精霊と二人きりで過ごす以外に、グループアクションも歓迎いたします。

時間帯は、お昼過ぎから翌朝の救助までの間となります。
特に描写を濃くしたい時間帯を指定いただけますと幸いです。

どうぞ、自由に無人島を楽しんでください!

ゲームマスターより

ゲームマスターを務めさせていただく、『無人島では生き残れない!』方の雪花菜 凛(きらず りん)です。

今回は、静かな無人島をパートナーさんと自由にサバイバル!なエピソードです。
神人さん・精霊さん同士での交流も大歓迎です。

比較的、自由に行動が可能となっておりますので、お好みで楽しんでいただけたらと思います。

皆様の素敵なアクションをお待ちしております!

リザルトノベル

◆アクション・プラン

マリーゴールド=エンデ(サフラン=アンファング)

  ○服装
Tシャツ+ショートパンツ

○行動
サフラン、眉間に皺が寄っていますわよ?
物事は楽しんだ方が意外と上手くいくものですわ
それに一人じゃないんですもの、ね?

「無人島ですわー!」と海に向かって叫んだら
ちょっとワクワクしつつ行動開始

○一般スキル:日曜大工、植物学使用
まずは無人島の探索ですね
予め皆様と集合場所を決めてから出発

食べられそうな木の実や
幅の広い流木や植物の蔦、柔らかそうな葉など
工夫すれば使えそうな物を探しながら探索

ある程度探索したら集合場所へ戻り探索の報告
拾ってきたもので寝床やテーブル作りなどを手伝います

落ちついたら星を眺めてのんびり
…あ、ほら見てサフラン
手を星空にかざすと星が指輪みたいですわ


日向 悠夜(降矢 弓弦)
  ●心情
まさか遭難しちゃうなんて…吃驚しちゃった
でも、中々体験できない事を経験できるなんて思うとわくわくしちゃうな
ふふ、救助が来るまで頑張ろっか!

●服装
ライディングギア
ビキニ

●スキル
サバイバル、キャンプ

まずは探索だね
降矢さんと一緒に薪を拾いつつ探索をするよ
綺麗な水源や洞窟が見つかればいいんだけれど

探索が終わったら皆と合流するよ
火起しを手伝ってから寝床作りをしようか

夜は人魚の珊瑚礁に面した浜辺で降矢さんと過ごしたいな
…星が綺麗だね
ここは確かお話の舞台だったよね…
私たちがこの場所で遭難したのは…偶然じゃないと思うんだよ
人魚の娘がウィンクルム達の仲を見て悪戯しちゃったのかな…なんて



Elly Schwarz(Curt)
  【心情】
これだから海なんて……水なんて……。(震声)
水上バイクのトラブル、最悪です!
せめて近場に無人島があった事が何よりの救いですね。

【行動】
この島の安全確認と探索を開始しま……え?
あ、ありがとう御座います。(戸惑)

ヤシの木があれば色々使えると思います。
実は水分に、葉はコップや皿にもなりますね。幹の部分も何かに使えると思うのです。
薬に役立つ植物もあると良いですね。あと食料の調達……やる事が沢山です。

皆さんのお陰で快適そうですね。遭難なんて懲り懲りですけども。
救助が来るまで頑張りましょう!

あれ、クルトさんどこへ?わぁ綺麗ですね!隣良いですか?
それにしても疲れまし、た。
(クルトに身体を預けて就寝)


エリー・アッシェン(ラダ・ブッチャー)
  心情
水上バイクが全部故障とは。ついホラーな想像をしてしまいますね、うふふ……。

服装
黒い長袖ラッシュガードとスパッツ、その下に水着

持ち物
ビニールバッグ、タオル、ペットボトル

描写希望時間帯


行動
まずはラダさんと食料や避難場所を探そうかと。飲用水の確保も大事ですよね。生水を発見したら、空きペットボトルを使った簡易濾過装置を作ってみます。
見つけたものや情報は皆で共有します。食事作りや寝床作りなどは、グループで協力したいですね。とりあえず私は人手が足りていない作業にあたろうかと思います。
危険のない島だとわかったら、ラダさんを連れて夜の浜辺へ。無人島の海なら、アレを見られるかもしれませんね。……うふふっ!


楓乃(ウォルフ)
  ■服装
レンタルのライディングギアを着用
ウエストポーチに日焼け止め

■行動
・水上バイクのエンジントラブル後、近くの島に泳いで向かうも途中で体力が尽き、ウォルフにしがみついて島に到着。
・到着後、同じように島に辿り着いた人達と協力。島の木の実や食べられそうな野草を探す。
・食糧を持ち帰り、ウォルフに調理を依頼。自身もそれを手伝う。
・安全の確認がとれた後、ウォルフと二人で付近を探索。木々を抜けた先に小さな水辺を見つけ、そこで水遊び。思いっきり遊んだ後、二人で肩を並べて星を眺める。
・途中で眠ってしまいウォルフに寝床まで運んでもらう。


●1.

(これだから海なんて……水なんて……)
 Elly Schwarz(エリー・シュバルツ)は、動かなくなった水上バイクの上で肩を震わせた。
 パートナーのCurt(クルト)に誘われて、ほぼ無理矢理に連れて来られて。
 けれど、広い海をバイクで駆けるのは確かに楽しくて。
 Curtに感謝の念を覚えてきたというのに、無情にもこんな場所で、バイクが停まってしまった。
 やって来た陸は遥か彼方。
 とてもではないが、泳げる距離ではないし、Ellyは泳げない。
「エリー、そのままじっとしてろ。俺がバイクを押す」
 突然Curtはそう言うと、バイクを降りて海へ飛び込んだ。
「クルトさんっ?」
「あの島を目指す。来る前に地図で確認したろ? 無人島だ」
 Curtはバイクの後方に回ると、Ellyの乗るバイクを押して泳ぎながら、近くに見える島を目指す。


「チクショー……抜かったぜ」
 ウォルフは、水上バイクの荷物入れに詰めていた道具を確認して、小さく唸った。
「凄いわね。ヴォルフったら、こんな物を用意してたの!」
 楓乃はウォルフの後ろから覗き込んで、彼の手元にあるロープと針金、バスタオルに感嘆の声を上げる。
「けど、これじゃバイクの修理は無理だな」
 エンジンの掛からなくなったバイクをトンと叩いて、ウォルフは小さく苦笑いを浮かべた。
 楓乃のトラブルメーカーっぷりは、普段から身に沁みている。
 だから、必要最小限の道具を持って来たつもりだったのだが、工具までは気が回らなかった。
「ここでじっとしてても仕方ねぇ。楓乃、あそこに見える島まで泳ぐぞ」
「そうね。行きましょう」
 楓乃は力強く頷き、二人は海へ入る。


「サフラン、眉間に皺が寄っていますわよ?」
 マリーゴールド=エンデは、人っ子一人見当たらない海辺で、隣に居るパートナーを見上げた。
「……む」
 サフラン=アンファングは瞬きすると、眉間に寄った皺を指先で伸ばしながら、小さく深呼吸する。
 水上バイクを楽しむ筈だったのに、まさか自分達が遭難する側になるとは。
 眉間に皺も寄るというものだ。
「しっかしマリーゴールドは、ホントどこでも楽しそうだな」
 足元に落ちていた貝殻を拾う彼女を見下ろし、サフランはしみじみと呟く。
「物事は楽しんだ方が意外と上手くいくものですわ」
 マリーゴールドは、桜色の貝殻をサフランに見せ、にっこりと微笑んだ。
「それに一人じゃないんですもの、ね?」
「……だな」
 緊張が解れるのを感じながら、サフランは釣られるように笑みを見せる。
「あ」
 その彼の視線が、マリーゴールドの背後をじっと見つめ、それから驚いた様子で瞬きした。
「人が居た」


「いやー近くに島があってよかったね」
 日向 悠夜は大きく伸びをして、パートナーを振り返った。
「うん、流石に動かないバイクの上で、あのまま……と考えると、ゾッとしないものがあるよ」
 濡れた髪を掻き上げながら、降矢 弓弦は悠夜に微笑み、それから少し困ったように慌てて視線を逸らす。
 悠夜の今の格好といえば、ライディングギアの下はビキニだけ。
 太陽の下、陽の光に健康的に輝く白い肌は、少し刺激が強いのだ。
「……僕が変な所を触ったから、じゃないよね……?」
 ぼそりと申し訳なさそうに弓弦が言うのに、悠夜は首を振って笑う。
「運転は私で、降矢さんは後ろに乗ってただけじゃない。考え過ぎだよ」
 ポンポンと弓弦の背中を叩き、周囲を見渡した彼女の瞳が輝いた。
「降矢さん、あそこ!」
 悠夜の指差す方向には、見知った顔が居た。


「それでは、皆さんも水上バイクが故障したのですか?」
 エリー・アッシェンは、浜辺に集まった遭難者達を見つめ、大きく瞬きした。
「えぇ、急にエンジンが掛からなくなって」
 Ellyが自分の肩を抱きながら頷く。
「どんなに試しても、エンジンは動きませんでしたわ」
「突然、止まっちゃったんだよね。それまで全然元気に動いてたのに」
 マリーゴールドと悠夜は、不思議そうに首を傾けた。
「整備や安全点検などもしている筈ですのに……こんな偶然、あるんでしょうか」
「アンラッキーだよぅ。ボクは水上バイクを満喫したかったのにぃ~」
 エリーのパートナー、ラダ・ブッチャーが、浜辺に乗り上げた水上バイクを、切なそうに見つめる。
 その隣で、エリーは口元を隠して微かに笑った。
(ついホラーな想像をしてしまいますね、うふふ……)
「ヒャッハーッ! 向こうから、更に人が来るよぉ」
 不意に、ラダが海の方向を指差す。
「楓乃! 人が居たぞ!」
 泳ぎ疲れた楓乃を支え泳いできたウォルフが、彼女と共に海から上がってきていた。
 かくして、無人島に遭難したウィンクルム達が揃ったのである。


●2.

 島は、ざっと見る限りでは、浜辺以外は森になっているようだった。
 ウィンクルム達は、それぞれ探索がてら、使えそうな物や食糧を探しに向かった。


「食料と避難場所の確保が必要ですね」
 鬱蒼と並ぶ木々を見つめ、エリーがそう言う。
「無人島の生態系を乱したくないけど、何か食べなきゃねぇ。果物なら採取しても自然への影響を最小で済ませられるかなぁ?」
 ラダが隣で小さく唸った。
 エリーは何とも彼らしい台詞に、ふふっと瞳を細める。
「飲用水の確保も大事です。行きましょう」
 黒い長袖ラッシュガードのエリーと、カラフルな半袖ラッシュガードのラダは、森の中へと足を踏み入れた。


 Ellyは気合を入れて、覆い茂る木々を見上げる。
「この島の安全確認と探索を開始しま……」
「その前にこれを着ろ」
「……え?」
 Curtに後ろからパーカーを被せられ、Ellyは目を丸くした。
「あいつ等しか居ないとは言え、あまり肌を晒すな」
「あ、ありがとう御座います」
 このパーカーは、Curtが水上バイクの荷物入れに詰め込んでいたものだ。
 当然の事とはいえ、Ellyには大分大きい。
 ライディングギアの下に身に着けている、短パンスタイルの白ビキニがすっぽりと隠れる。
 微かにCurtの匂いがして、Ellyは気恥ずかしいような、何とも言えない感情に戸惑いながら、彼と歩き出した。


「無人島ですわー!」
 マリーゴールドの元気な声が、青い海と空に響いた。
 叫んですっきりと言った顔のマリーゴールドは、好奇心に瞳を輝かせてサフランを見上げる。
「参りましょうか、サフラン」
「ハイハイ」
 彼女の様子を見ていると、本当にこの状況が楽しく思えてきてしまうのだから、不思議だ。
「目標は?」
「食糧と、色々ですわっ」
「リョーカイ」
 Tシャツにショートパンツ姿のマリーゴールドと、Tシャツにハーフパンツ姿のサフランは、元気に森へ向かう。


「ウォルフ、それは何?」
 楓乃は器用に動くウォルフの長い指に感心しながら、形を変えた針金を指差した。
「魚を釣ろうと思ってさ。よっしゃ」
 釣り針を模した先端をコツンと指先で弾き、ウォルフは磯に上がっていく。
 楓乃も後を追うと、
「足元、気を付けろ」
 と、ウォルフは彼女の手をしっかり掴んで引いてくれた。
 彼の頭のターバンが風に靡く。
「上手く釣れてくれよ」
 餌を付け、ウォルフは綺麗なフォームで、針金で作った釣り針を海へ投げ入れた。


「綺麗な森だね」
 薪にする為、木の枝を拾いながら、悠夜は生い茂る緑に瞳を細める。
「人の手が入ってない自然だね。……悠夜さん、水源が近いかもしれない」
 枝の感触を確かめながら、弓弦が周囲を見渡した。
「枝が湿ってきた。水源の近くの森は湿っているから」
 悠夜も周囲を見渡し、耳を澄ます。
「降矢さん」
「うん、聞こえた」
 二人は顔を見合わせ頷き、捉えた音の方へ歩を進める。
 辿り着いた先の光景に、二人は目を見開いた。
 そこには、勢い良く水が落ちる滝と、綺麗な川が流れていた。水飛沫が光り、虹がうっすらと浮かんでいる。
「やったね、降矢さん!」
 悠夜が片手を上げ、弓弦もそれに答えて、二人はハイタッチする。
「声が聞こえたと思ったら……川ですね」
「ヒャッハー! 滝だぁ。涼しいなぁ~」
 反対方向から、エリーとラダが姿を現した。
「これで水は確保だね!」
 悠夜が笑顔で言うと、エリーも微笑んで頷く。
「こちら側に洞窟も見つけました。ラッキーですね」
「洞窟も?」
「なら、拠点はここで決まりだね」
「アヒャヒャ、やったね~」
 四人は道順を確認しながら、皆と合流するため、最初の砂浜へと戻ったのだった。


●3.

 一行は、川岸の洞窟へとやって来た。
 それぞれの戦利品を出して見せ合う。
「ヤシの木を見つけたんです」
 EllyとCurtは、持って来たヤシの実とその葉を置く。
「実は水分に、葉はコップや皿にもなるかと」
「ついでに幹も使えると思うから、後で運んでくる」
「あ、じゃあ、俺も手伝うよ」
 サフランが手を上げて言うと、Curtは頼むと頷いた。
「私(わたくし)達は、これを見つけてきました」
 続いて、マリーゴールドが、サフランと運んできた物を皆に見せる。
 木の実に、幅の広い流木や植物の蔦、柔らかそうな葉が並んでいる。
「ヤシの木の幹と併せて、テーブルを作ろうかなって思うよ」
 サフランがそう付け加えた。
「ウォルフがお魚を釣ってくれました」
 楓乃が示す先に、大きな葉の上で数匹の魚が並んでいる。その隣に、楓乃が見つけてきた木の実と野草も添えられていた。
「立派な魚だね~」
 悠夜が覗き込んで感嘆の声を上げ、楓乃が少し誇らしげに、ウォルフは照れ臭そうにする。
「私と降矢さんは、薪になりそうな木の枝とか拾ってきたよ」
 どっさり集めた枝達を前に、悠夜は微笑んだ。
「こちらは、木の実と野草を少々」
 エリーとラダの採ってきたものも、そこへ加えられる。
「うんうん、充分じゃない?」
 悠夜の言葉に一同は頷く。
 拠点と水、食べ物関係は確保した。
 一同は、再び手分けして作業に当たる。


 Curtとサフランは、ヤシの木の幹を運び入れ、早速テーブル作りを開始した。
「余裕があったら、椅子も欲しいよね」
「ゴツゴツしているからな、地面は」
 二人は計算しつつ、木を並べていく。

「なるべく沢山、葉を敷き詰めよう」
 悠夜と弓弦は、全員分の寝床作りを行っていた。
「地面が固いからね、少しでもふかふかに」
「足りなかったら、また探しに行けばいいしね」

「こんなカンジでどうでしょう?」
「わぁ、素敵です!」
 マリーゴールドとEllyはヤシの葉を使って、コップや皿を作っている。
「うふふ、不謹慎ですけど……楽しいですわね!」
「えぇ。皆さんのお陰で快適そうです」
 マリーゴールドとEllyは、顔を見合わせて笑った。

 ウォルフはヤシの皮で火をおこし、薪の火を灯した。
「ウォルフって、こんな事も出来るのね」
 楓乃が瞳を輝かせる。
「そんな大層なことじゃねーよ」
 ウォルフは顔をうっすら赤くしながら、釣ってきた魚と木の実、野草を使って、楓乃と共に調理を開始した。

 エリーとラダは、空きペットボトルを使った簡易濾過装置を作っていた。
「ヒャッハーッ、これでいいかなぁ?」
 ラダがペットボトル底部を、鋭利な石を使って空ける。
「えぇ、問題ないです。次はこちらに」
 続いて、ペットボトルのキャップに穴を開けた。
 それから、エリーは、持っていたタオルを少しだけ千切ったものをキャップに詰め、ペットボトルを逆さまにした。
 洗った小石、焚き火の燃えかす、砂利、タオルを順番にペットボトルに入れる。
「簡易濾過装置の完成です」


 夕日が空を赤く染める頃、一同の作業は終わった。
 洞窟には、葉を敷き詰めた寝床が用意され、洞窟の手前にテーブルと椅子が並ぶ。
 テーブルの上には、ヤシの葉で作られた皿とコップ、ヤシの実が置かれていた。
 コップには濾過された水が入っており、皿には料理が載っている。
「カンパーイ!」
 ウィンクルム達は、椅子に座りコップで乾杯した。
「水、冷たくて美味しい……!」
「木の実も魚も、すっごく美味しいよ!」
 濾過された水は、つるっと喉を通り潤す。
 料理も、調味料がなく素朴ではあるが、素材の味が引き立った美味さがある。
 一同は、美味しい一時を楽しんだのだった。


●4.

 二つの月と星が煌めいている。
 食事も済ませ、島に危険はないと判断した一行は、思い思いの時間を過ごしていた。

「クルトさんどこへ行ったのでしょう?」
 Ellyは、姿を消したCurtを探して、洞窟を出た。
 星と月の明かりに照らされ、滝の水飛沫が幻想的に輝く。
 川面に映る月も美しかった。
「綺麗……」
 そんな風景を眺めながら、Curtの姿を探して川辺を歩く。
 暫く歩いた先に、彼は居た。
 川辺に腰を下ろし、夜空を見上げている。
 黒髪が月光に艷やかに光り、不覚にも綺麗だな、とEllyは思う。
「クルトさん」
 声を掛けると、紅い瞳がこちらを見上げ、少し驚いたように見開かれた。
「夜空、綺麗ですね」
「……そうだな」
 微笑んで同意を求めると、彼は少し目元を赤くして視線を空へと戻す。
「隣良いですか?」
「あぁ」
 Curtの隣に腰を下ろし、煌めく夜空を見上げて小さく伸びをした。
「それにしても、疲れました……!」
 初めての経験ばかりで、夢中で動きまわっていたけれど、こうしてリラックスした途端、身体が鉛のように重い。
「エリー」
 僅かに逡巡してから、Curtは彼女の名前を呼んだ。
「……今日は悪かったな」
 無理矢理誘ったのに、こんな事になって。覚悟を決めて言葉を発したが、彼女の反応はない。
「エリー?」
 Ellyの様子を伺おうとした瞬間、コツンと肩に何かが当たった。
「……寝てるのか?」
 Curtに身体を預け、Ellyは安らかな寝息を立てていた。
 そっと手を伸ばして、彼女の頬を撫でてから、Curtも目を閉じる。
 Ellyの寝息に誘われるように、Curtの意識も夢の中へと落ちたのだった。


「見て! あんな所に湖があるわ」
 ウォルフと二人で付近を探索していた楓乃は、瞳を輝かせて前方を指差した。
 彼女の指差す先、木々の間に小さな湖がある。
「こんなとこにも水源、あったんだな」
 あの川と地下で繋がっていたりするのだろうか。
 ウォルフがそんな事を考えている間に、楓乃は湖へと突撃していた。
「あ、バカ! 深さも確認しないで……」
「大丈夫よ」
 パシャパシャと湖に入った楓乃は、大きく手を振った。確かに水位は彼女の膝あたりまでだ。
「冷たくて気持ちいいわよ。ウォルフも来て!」
「……仕方ない奴」
 ウォルフも湖へと入る。水は透明で、水面に映る月がゆらゆらと揺れた。
 その中に立つ楓乃は、何だか知らない女性のようにキラキラして綺麗だった。
「えいっ」
 楓乃はぼぅっとしているウォルフへ、掌に掬った水を掛ける。
「冷てッ」
 冷たさに我に返ると、楓乃がクスクスと笑っていた。
「やったな、コイツ!」
 お返しとばかりに、彼女へ水を掛け返す。
「冷たいわ!」
 そうして二人は笑い合いながら、暫く水遊びを楽しんだ。

「綺麗ね」
 水遊びを思い切り楽しんだ後、湖の畔に座り、二人で湖と夜空を眺めた。
「今日は、とっても楽しかった……」
 心地良い疲れに、トロンとなった楓乃の瞳が閉じる。
 やがて寝息を立て始めた彼女を、ウォルフは抱え上げて(所謂お姫様抱っこ)、洞窟まで戻ったのだった。


●5.

「海へ行きましょう」
 突然、エリーがそう言い出したのに、ラダは目を丸くした。
「今から?」
 自由行動になったとはいえ、もう夜だ。
「えぇ、今からです」
「夜は寝る時間だよぅ」
「夜だからこそ、です。無人島の海なら、アレを見られるかもしれませんから。……うふふっ!」
「えぇ~何だか怖いよぅ」
「うふふ、いいから行きますよ」
 エリーはラダの手を引き、浜辺へと向かう。
(不気味な笑い声だよぉ。何を企んでるんだか)
 ラダは嫌な予感に震えつつ、夜空を見上げた。
 沢山の星と二つの月が、歩く二人を照らしている。
「思った通りです、うふふっ!」
 辿り着いた浜辺で、エリーの声に海を見遣ったラダは目を見開いた。
 海が、蒼い明かりに輝いている。
「ウヒャァ……ナニコレ!」
 水面に広がる幻想的な蒼い光りに、ラダは何度も目を擦った。
「どういう仕掛けなの?」
「仕掛けは何もありません」
「でも、普通じゃないよぅ!」
 エリーは、ラダの反応に満足した顔で微笑む。
「これは、夜光虫です。昼間、海面が赤くなっている部分がありましたから、もしやと思ったのです。正解でしたわね、うふふっ!」
「これ、虫なのぉ? 凄いや!」
 ラダは食い入るように蒼い光を見つめている。
「来てよかったでしょう?」
「よかったよぅ! ありがとう、エリー!」
 エリーとラダは、幻想の蒼い光を飽きること無く見続けたのだった。


 悠夜と弓弦は、人魚の珊瑚礁に面した浜辺にやって来ていた。
「星が綺麗だね」
 悠夜は、星が輝く夜空へと手を伸ばす。何だか触れそうな程、星が近く感じた。
「星が凄く近く見えるね。空気が澄んでいるからだろうけど」
 弓弦はそう言いながら、自分の着ていたパーカーを脱いで、彼女の肩に掛ける。
「夜は冷えるから」
「ありがとう、降矢さん」
「どう致しまして」
 微笑む悠夜に、弓弦は少し気恥ずかしそうに視線を彷徨わせる。
「ここは確か……お話の舞台だったよね」
 ふと悠夜が思い出したように呟く。
「人魚の娘と人間の王子の物語、だったかな。読んだ事があるよ」
「考えたんだけど、私たちがこの場所で遭難したのは……偶然じゃないと思うんだよ」
「え?」
 弓弦が目を丸くして悠夜を見た。
「人魚の娘が、ウィンクルム達の仲を見て悪戯しちゃったのかな……なんて」
 ふふっと悠夜が笑うのに、弓弦も微笑む。
「だとしたら、素敵な悪戯だね。……いや、悪戯、なのかな」
 そこまで言って、弓弦は考えるように金の瞳を細めた。
「人魚の娘は想いを遂げられなかった。もし、嫉妬から来る悪戯だとしたら……違う事になったんじゃないだろうか」
 悠夜を見つめ、言葉を続ける。
「そう、例えば……二人バラバラに無人島へ漂着させるとか。……これは余り考えたくない方向だな」
 弓弦は僅かに首を振って笑った。
「うん、僕はね。これは……人魚がくれたプレゼントのような気がしてるよ」
「プレゼント?」
「そう。だって、島はこんなに美しいし、生きる為に必要な物も揃っているし、ね」
 まるで、恋人同士がもっと近づけるように、舞台を整えたような。
 弓弦はそう微笑んだのだった。


●6.

「何だかんだで、とても楽しいですわね、サフラン!」
 マリーゴールドは、滝を眺めながら大きく伸びをした。
 月明かりに輝く彼女の金の髪に、サフランは瞳を細めて頷く。
「最初はどうなる事かと思ったケド、無人島生活満喫ってカンジだね」
「えぇ! 空気も美味しいですし、景色も星もこんなに綺麗ですしっ」
 滝から落ちる水飛沫が心地よい空気を生み、見上げる空には満天の星空。
 贅沢な光景だと、マリーゴールドは思う。
「サフラン、ありがとうございます」
 見上げてお礼を言うと、サフランは大きく瞬きした。
「別に、お礼を言われるような事はしてないケド?」
「一緒に頑張ってくれたじゃないですか」
「それは……この状況だし、当然の事じゃない?」
「でも、私はサフランが居てくれて、感謝していますの」
「……あー……」
 サフランは天を仰いだ。
「どちらかというと、それはこっちの台詞」
「え?」
「……マリーゴールドが居てくれて、よかったって事」
 サフランは少しぶっきら棒にそう言うと、ポンポンと彼女の頭を撫でた。
 瞳が合うと笑う。
 マリーゴールドは、心なしか動悸が早くなった気がして、胸元を抑えた。
「……あ、ほら見てサフラン」
 マリーゴールドは誤魔化すように、夜空を見上げて、天に手を翳す。
「手を星空にかざすと星が指輪みたいですわ」
「へぇ……」
 隣に並んだサフランも、夜空へ手を伸ばした。
 二人の指をキラキラと星が包むように輝く。
「あ……」
 その時、マリーゴールドの小指で輝いた星が、流れ星となってサフラン側へと落ちていった。
 紅い軌跡が二人の小指を繋く。
 それはまるで……。
 二人は暫くの間、そうやって星を眺めていたのだった。


 翌日の朝、ウィンクルム達は、無事に救助に来た船に乗り、無人島を脱出した。
 なお、戻って確認した所、どの水上バイクにも特に異常はなかったという。


Fin.



依頼結果:大成功
MVP
名前:マリーゴールド=エンデ
呼び名:マリー
  名前:サフラン=アンファング
呼び名:サフラン

 

名前:日向 悠夜
呼び名:悠夜さん
  名前:降矢 弓弦
呼び名:弓弦さん

 

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 雪花菜 凛
エピソードの種類 ハピネスエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル イベント
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 普通
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 5 / 2 ~ 5
報酬 なし
リリース日 07月04日
出発日 07月10日 00:00
予定納品日 07月20日

参加者

会議室

  • [10]楓乃

    2014/07/08-22:28 

    マリーゴールドさん、どうぞよろしくお願いしますね。
    物作りできちゃうなんてすごいですね!色々たよってしまいそうです♪

    私もエリーさんのプランの流れで考えています。
    私たちは主に食材確保と調理担当で動こうと思います。

    何かよさそうなもの見つけたら持って帰ってお披露目ですね♪

    落ち着いたら、そうですね…。
    どこかで星でも眺めてのんびり過ごそうと思います。

  • [9]エリー・アッシェン

    2014/07/08-01:09 

    マリーゴールドさん、はじめまして。よろしくお願いします。
    日曜大工スキル、良いですね~! 無人島で見つかる材料次第では、簡単なテーブルとかを作れるかもしれませんね。


    今のところ、私がザックリと考えている行動プランはこんな感じです。
    ・無人島の探索。島の様子を観察したり、食料や避難場所になりそうな場所を探す(ペアでの活動)
    ・発見したものや情報を集合場所に持ち帰る。調理や快適な寝床作りなどを分担(グループ行動を希望)
    ・危険がなさそうな島だとわかったら、救助がくるまで、のほほ~んと待つ(ペアでの活動)

  • マリーゴールド=エンデと申します。精霊はマキナのサフランです。
    エリーさん、楓乃さん、はじめまして!
    悠夜さん、Ellyさん、今回もどうぞよろしくお願いしますっ

    皆様とご一緒で心強いですわっ
    でも、悠夜さんの仰る通り、何だかちょっとわくわくしますわね!うふふ。

    私もグループでの作業、協力させて頂けたらと思いますっ
    えっと、私の方日曜大工のスキルを持っておりますので、何か物作りのお手伝いが出来たらいいなと。
    サフランの方はサバイバルのスキルを持っていますわっ

  • >アッシェンさん

    あ!僕とした事が安全確保が抜けてましたね!!
    無人であっても無害に限らず有害な動物が居ないとも限りませんし、不覚です。すみません。
    グループでの作業はそのような感じで僕達は大丈夫です。僕達も勿論協力します。
    自由行動の件も了解です。

  • [6]エリー・アッシェン

    2014/07/07-18:02 

    とりあえず全員で協力する作業は、こんな感じになりそうですかね?
    あ、でももし「せっかくの機会だし、ずっと二人きりになりたいんだけどなー」というペアがいらっしゃったら、ご遠慮なく。うふふ。
    グループ行動は強制ではないですので。

    グループでの作業
    ・食料探しとその調理。
    ・雨風をしのげそうな寝床の確保。

    それで、無人島が安全な場所だと判明したら各自自由にすごす、という感じの流れでいくのはどうでしょうか?

  • 皆さん頼もしい方々ばかりで心強いです。(微笑)

    もし皆さんでご協力と言う事であれば
    上陸から暫くしたら散策。洞窟があった場合「サバイバル」、「キャンプ」の方々で寝床を作って頂くのは如何ですか?
    島の植物の中で寝床に使えそうなものについては僕の「植物学」の知識が使えれば。

    ただ食べられそうなものについては、あくまでも「植物学」で「山菜知識」ではないので
    そこの境目が解らない限りは少し自身が無いです。お役に立てず申し訳ないです。
    自分でも解る程度の木の実等がなっていて下さると良いんですけどね。
    料理についてはウォルフさんに任せてしまっても良いでしょうか?

    怪我等に効く植物もあれば「薬学」の知識も合わせて見つけられるかもしれません。

    クルトさんは特に役立つスキルはないと言ってまして、力仕事のお手伝いが出来ればと思っています。
    僕は力仕事には向いてないので、そちらはクルトさんを頼って頂ければ。

    その他については皆さんの案を頂ければ。
    僕の案にも抜けがあるかもしれませんからね。



    もし個人で行うと言う事で合えば、僕はそれでも構いません。
    ただ「提案」として書き込ませて頂きますね。

  • [4]楓乃

    2014/07/07-08:51 

    まさかこんな事になるなんて…。
    何とか島までくることができて本当によかった。

    あ、初めましての方が多いので挨拶させていただきますね。
    マリーゴールドさん、日向さん、Ellyさん、はじめまして。
    そして精霊のみなさんこんにちは。
    私、楓乃と申します。こっちは精霊のウォルフです。よろしくお願いします。

    ふふ、エリーさんとラダさんはサファリパークの依頼ぶりですね。
    私もまた会えてすっごく嬉しいわ!(はぐっ)

    私はあまり器用ではないのですが、ウォルフが料理スキルを持っているので、
    食材の調理などは任せてください。
    ウォルフのごはん、おいしいですよ。(ぐ~っとお腹がなりつつ)

    日向さんがキャンプのスキルを持っていらっしゃるようですし、
    火とかはお任せしちゃってもいいかしら?

    私は…。うっ…あまり役に立てそうなスキルは無いわね…。
    木の実でも探してこようかしら…。
    食べられそうなものいっぱい持ってくるので、
    Ellyさんに食べられる物か、ダメな物か教えていただきたいです。

    皆さん頼りにしています!
    私も少しでもお役に立てるように精一杯頑張りますね!

  • [3]エリー・アッシェン

    2014/07/07-03:01 

    うふふ……。エリー・アッシェンと申します。
    Elly Schwarzさんとは同じ名前ですので、姓呼びやあだ名などで適宜区別していただければ~。
    マリーゴールドさん、日向さん、はじめまして。よろしくお願いしますね。
    楓乃さんはサファリパークでのオーガ退治でごいっしょでしたね。また会えてうれしいです!

    私は「いかなる状況でも生き伸びる」をモットーに、サバイバルスキルを研鑽中です。
    ラダさんは動物学には関心があるようですが、ハンティングやフィッシングの技能はありません。

    しかし、こうもそろいもそろって水上バイクが故障するなんて……。
    ついホラーな方向に想像が働いてしまいますねぇ、うふふ……。

  • [2]日向 悠夜

    2014/07/07-01:56 

    水上でエンジンが掛からなくなるだなんて…災難だったね。
    でも、豊かな島みたいだから短い期間ならなんとかなりそうなのは不幸中の幸いかな。

    ああ、何事にも挨拶が肝心だよね。
    私は日向 悠夜って言うよ。精霊はポプルスの降矢 弓弦さん。
    マリーゴールドさん達とEllyさん達は何度か顔を合わせた事があるね。こんな状況だけれど、改めてよろしくね。
    エリーさんとラダさん、楓乃さんとウォルフさんは初めましてだね。よろしくお願いするよ。

    Ellyさんをちゃん付けで呼ばせてもらおうかな。(外見年齢を参考しています)

    あ、私はサバイバルとキャンプのスキルを持っているよ。気軽に頼ってほしいな。

    実を言うと、無人島へ遭難するだなんて経験は中々出来ないから、わくわくしていたり…なんてね。
    ふふ、それじゃあ救助が来るまで頑張ろうね。

  • 水上バイクのトラブル……
    海の上でどうなるかと思いましたよ……。(震え声)

    おや?皆さんもこの無人島へ?顔見知りの方ばかりで安心しました。
    楓乃さんとウォルフさんは初めましてになりますね。
    改めて、僕はElly Schwarz、エリーと言います。
    が、アッシェンさんと同じ名前ですので、お好きにお呼び頂ければ。
    精霊はディアボロのCurt、クルトさんです。
    皆さん救助が来るまで頑張りましょうね!

    僕は植物学と薬学を持っていますので
    ご協力出来る事があれば何なりと言って下さい。(皆さんでの交流可と言う事で)
    よろしくお願いします!


PAGE TOP