迎春の宴(禰琉 マスター) 【難易度:とても簡単】

プロローグ

「明けましておめでとう」
「おめでとう」
あなたと精霊は互いに向き合い、正座のまま礼儀正しく手をついてお辞儀する。
「もう新年か~早いね」
あなたが感慨深げに溢すと、精霊は腕を組んで、
「そうだな……」
しみじみとつぶやく。
「せっかくの正月なんだし、何かする?」
あなたが提案すると、精霊は苦笑いを浮かべた。
「なんだよ何かって」
「だ、だから……雪遊びとか、羽子板とか……?」
「ガキじゃねえか」
言いつつ、精霊は優しげに微笑む。
「まぁいっか。せっかくだし、お前に付き合ってやるよ」
あなたもにっこり微笑む。
「ありがとう。せっかくなんだし、楽しもうね」
「ああ」
「じゃあちょっとコートとマフラーとってくる」
そう言ってあなたが立ち上がろうとすると。
「ちょっと待った!」
突然精霊が叫んだ。驚いてあなたが精霊を見ると、彼はどこか不敵な笑みを刻んであなたを見つめていた。
「な、なに?」
戸惑いながら尋ねるあなたに、精霊はにやりと口許の笑みを深くする。
「正月と言ったらあれだろ?」
「あれって?」
「ったくしょうがねぇな。正月と言ったらお年玉だろ!?」
「お、お年玉?」
あなたは目を丸くしつつ、
(なんだかそっちこそ子供っぽい……)
と内心呆れたようにつぶやく。
精霊は頷いて、
「お年玉をくれ」
手のひらを差し出した。
「お年玉なんかないよ」
「いや、ある」
「え? ……きゃっ」
突然精霊があなたの手を掴んだかと思うと、そのまま勢いよく引き寄せて。
……気づくと、あなたの唇が精霊の唇に重なっていた。
目を見張るあなたの瞳に映る、精霊の不敵な双眸。
思わぬお年玉に面食らいつつも、まあ精霊が喜んでくれるならこれくらい安いものか……とゆっくりと瞼を閉じたのだった。

解説

精霊と正月遊びを楽しむエピソードです。

・雪遊び
・羽子板
・書き初め

全部やっても構いませんし、どれかひとつでもOKです。

このあと二人で仲良く風邪をひいて、薬を買って300jr頂戴いたします。

ゲームマスターより

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2018年もらぶてぃめっとステージを楽しみましょう♪

リザルトノベル

◆アクション・プラン

シルキア・スー(クラウス)

  午前の自宅アパートメントの談話室の窓辺
外を覗いて 運動がてら雪かきしようかな と呟いたら
俺も手を貸そう とクラウスが一緒に覗き込んできた

外へ
玄関から門までは多少道が確保されてる
脇に踏み込んだら雪に足を取られ転びそうになった
すかさず彼が支えてくれる
あ、ありがと 今年もお世話になりますえへへ(照汗

雪かき少しやってみて思う
これは重労働ね しかも飽きそう
かまくらを作るんだったら頑張れそうだけど どう?
了解を得た やったー

という事で雪遊びにシフト
俄然やる気!
かまくらが完成した 鏡餅~♪(笑
中でちょっと彼と休憩

それから氷で羽子板を作り いざ勝負よ!と雪玉で羽根つき
がその内打ってぶつける雪合戦に発展

夜は皆でかまくら餅パーティ


イザベラ(ディノ)
  新年の挨拶で、叔父が土産に羽子板とやらを持って来た。
精霊の誘導に従いながら、ぼんやりと遊び方を把握する。
「…で、(突然のスマッシュ)急所を撃つ、と」
「成る程、こうして加点していくわけだな」

聞けば相手はラリーを楽しみたいらしい。
相手の打った羽根を懸命に拾い、相手が拾い易い様に丁寧に打つ…。
「……接待?」
互いに思いやると考えてやってみれば、中々どうして悪くない。
長く長く続いて欲しいと思う自分がいる。

ラリーが目標ならば、羽根を落とした方だけが罰ゲームというのは如何なものか。
協議の結果、互いに書き合う事に。
相手の額が埋まる程の極太の一文字。
中々書こうとしない相手には、手を掴んで強制的に書かせる。


●思い、思われ、思い合う心

 イザベラは、しげしげと少し重みのある袋の中身を眺めていた。つい先ほど、新年の挨拶にやって来た叔父から渡されたものである。
 叔父が帰り、さっそく袋を開けてみたはいいものの、イザベラは首を傾げていた。これは何だ、とその眼差しが語っている。それは、イザベラは見たことも聞いたこともない代物だった。

「おい」
「どうしたんですか?」
「お前、羽子板を知っているか」

 庭の雪かきをしていたディノに、袋を突き出す。
袋の中にあったのは、幅広の板とカラフルな羽が刺さった黒い球体――羽子板と羽根だ。ご丁寧に毛束の大きい筆と墨汁まで入っている。
それを見て、ディノは何とも言えない声を漏らした。

「物を見るのは初めてですけど、なんとなく」
「どうやって使うんだ」
「ええと……」

 見るのは初めてだが、知っていると言えば知っている。その程度の知識ではあるが、袋からひょうきんな顔をした男が描かれている羽子板と羽根を取り出した。

「この羽子板で、交互に羽根を打ち合って遊ぶんですよ。それで、相手に返せなかった方が罰として顔に落書きされるんです」
「ほう、勝負か」

 ディノが試しに、真上に向かって数度羽根を打つ。球体自体も木製であるためか、かつん、かつんと小気味良い音が鳴った。
 幾度か視線が球体を追い上下していたが、やがてイザベラも袋から羽子板を取り出した。派手なメイクをしたいかつい役者の絵だ。
 表を裏を交互に見たり、握った感触を確かめる姿は、初めて玩具を与えられた子どもに見える。
 そんな様子を見て、ディノはイザベラのいる方向へ羽根を打った。なるべく高めに上げた羽根は、きれいな放物線を描きイザベラの元へ。イザベラは難なくそれを打ち返す。
 一回、二回……と羽根が二人の間を行き来し、ディノが感心したようにうんうんと頷く。

「そうそう、こんな感じで続けて……」
「……で、――急所を撃つ、と」
「ぐえっ!?」

 ずどん、とおよそ羽根突きでは聞かないだろう音と共に、羽根がディノの鳩尾にめり込む。そのまま、お腹を抱えて雪の上に倒れた。
 全く予期していなかった衝撃に、ディノは悶えるばかりである。力の抜けた腹部への一撃は、たとえ軽い木製の羽根と言えど相当なダメージを与えるのだ。

「成る程、こうして加点していくわけだな」
「……ほんっと、物騒な発想しますね……」

 ふむ、と手ごたえを感じた様子のイザベラが言う。息も絶え絶えなディノが何とか体を起こすが、イザベラは「違うのか」と何ひとつ疑いのない顔だった。
 唐突だったとは言え、打ち返せなかったのはディノだ。確かに、ディノの負けではある。負けではある、が。

「もう! ちょっと油断するとすぐ修羅の道に進むんですから!」

 罰ゲームがあるのだから、競うことは間違いではないが、このままでは自分の身が持たない。そんな危険を感じ、ディノはスマッシュ禁止とルールに加えた。

「落とさないように打つのって結構難しいんですよ。ここはひとつ、相手の為に心を尽くして打ち合いましょう」
「つまり、どうしろと言うんだ」
「どんな球でも拾って、相手の拾いやすいところに打つんです。長くラリーを続けた方が楽しいですよ!」
「……接待?」
「何てこと言うんです」

 違うとは否定できないところが悲しいが。
強い球は禁止ですからね、と念を押し、ディノから再度羽根突きを始める。下から上へ向かって飛んだ羽根は、まっすぐイザベラの正面に向かった。
拾いやすいように。その言葉が頭の中を巡る。それでもつい力んでしまい、あさっての方向に飛んでしまったがディノは何とかそれに食らいついた。羽根は再びイザベラに戻ってくる。

(――悪くない、むしろ良いのかもしれない)

 ベストな返球をすれば、ディノの表情は明るくなった。ラリーの回数が増えるほどにそれは顕著に現れた。
 時折、ディノの声が響く。うまく返せたら「いいですね!」と笑い、逆にディノ自身が失敗したときは「すみません!」と謝って。
 ラリーに必死なのか、観察されているとは気づいていないようで、あくまでもイザベラがやりやすいようにという一心で羽根を打ち返していた。

(これが……この時間が終わるのは、勿体ない気がする)

 相手が拾いやすいように打つ、まして初めて触る羽子板ならば難しいのも当然だ。
だが、無理ではない。現にイザベラが打つ羽根は精度を増し、ディノが前後左右に走る回数も減っていた。
まだいける、まだ続けられる、と思うたび、胸の辺りがあたたかくなるのはなぜか。疑問は解決しないまま、羽根は何度も二人の間を往復した。

「――……あっ!」
「……終わってしまったか」
「結構長く続きましたね」

 体力の限界もあったのだろう。ディノが大きく空振りし、羽根は足元に落下した。
 それでも、二人は思わぬ充足感を得ていた。

「じゃあ、罰ゲームですね」
「思ったのだが、ラリーが目標ならば、羽根を落とした方だけが罰ゲームというのはどうなんだ?」
「え?」

 羽子板を回収され、代わりに筆と墨汁と渡されたイザベラが問う。打ち合うのを楽しむのなら、それはもはや勝負ではない。
 つまり、連帯責任だ。

「お前の返せる場所に打てなかった私の責任でもあるだろう」
「そうかもしれませんけど……」
「私も罰を受ける」

 きっぱりと言い切られてしまっては、ディノも返せない。納得できないことに対して、無理にねじ伏せられるほど単純でもないのだ。
 わかりました、と答えたディノにひとつ頷いて、イザベラは筆にたっぷりと墨汁を染み込ませた。

「できたぞ」
「……。……初っ端から豪快に来ますねぇ」

 ディノはイザベラの手の動きと感触から、何を書かれたのかすぐにわかった。
 額の上を、まっすぐに滑った筆。額が埋まるのではないかと思うほど太く、力強く書かれた真一文字には、イザベラの性質がはっきり現れていた。
 芯が通って決して曲がらないイザベラらしい文字である。

(そういう所も好きだけど)

 この人らしい、と新年にも変わらない神人に、少し安堵もした。
 さて、次はディノの番である。イザベラはディノに筆と墨汁を差し出した。

「……あの、本当にやるんですか?」
「当たり前だ」
「うう……」

 目の前の端正な顔立ちに尻込みするディノ。
相手が見知らぬ誰かならばここまで抵抗感も無かっただろうが、相手はイザベラである。罰ゲームとは言え、恋い慕う相手に落書きなんてできない。できるわけがない。
何か理由を付けて断ってしまおう、そう思って筆を押し返そうとしたとき。
不意に、イザベラがディノの手を握った。

「何をもたついている」
「え、ちょっと……!?」

 ディノの手に、たっぷりの墨汁に染まった筆を持たせる。目を白黒させるディノをよそに、イザベラはその手を自らの顔へ誘導した。

「ちょ、ま、」
「さっさとしろ。ほら」
「ああああああああああッ!!」

 くるん、くるんと筆が滑る。イザベラの鼻の下には、それはそれは立派なカイゼル髭が描かれた。それと同時に、ディノの絶叫がこだまする。

「うぅ……なんてことを……」
「お前は大袈裟だな」

 ディノの気も知らないで、イザベラは平然としていた。袋の中に筆と墨汁を戻し、あっという間に片付けを終える。ディノはまだ、頭を抱えていた。
 やはりイザベラには、ディノがなぜこれほどまでに落胆しているのか理解できない。続けられるはずのラリーを終わらせてしまったのは自分も同じなのだから、同じように罰を受けただけだ。

(こいつの考えは、わからないままだ。ただ……)

 相手を思い、そして思い合うこと。それは少し、理解に近づけた気がしたのだった。



●とある雪の日、庭先にて

「うわぁ、結構積もったねー」

 シルキア・スーのやや弾んだ声が聞こえ、クラウスが彼女の視線を追う。
アパートメントの談話室の窓から見える景色はすっかり白に覆われていたが、昨晩降った雪がさらに積もったようだ。

「運動がてら、雪かきしようかな」
「ならば俺も手を貸そう」

 いつの間にか、小声でも聞こえる距離に立っていたクラウスを見上げる。
「いいの?」と問いかけるシルキアに、クラウスは迷いなく頷いた。
そうと決まれば善は急げだ。防寒具をしっかり着込み、二人はさっそく玄関先に飛び出した。

「――わぁっ!」
「大丈夫か、シルキア。かなり深いようだな、気をつけて進もう」
「あ、ありがと。今年もお世話になります……えへへ」

 雪の上を歩いた途端、思った以上に深くバランスを崩したシルキア。だが、すかさずクラウスがシルキアの体を支えたため大事には至らなかった。
 意気揚々と飛び出しただけに、気恥ずかしそうに笑うシルキア。そんな彼女に優しく微笑みながら、クラウスは玄関脇に立てかけてあったシャベルをシルキアに渡した。
 通りやすくなるよう、門から玄関までのアプローチを中心に雪かきをしていく。改めて見ると、子どもが走り回れるくらいの庭もありそれなりに広いのだと再認識した。
 そして、ふと思う。

「これは重労働ね。……しかも飽きそう」

 雪を掬って、道の脇へ放り捨てる。その一連の動作は単調で、確かに飽きやすい。しかも水分が多いのか、雪はずっしりと重かった。

「かまくらを作るんだったら頑張れそうだけど、どう?」
「かまくらか。いいのではないか?」
「よし、それなら話してくるね!」

 シルキアは跳ねるようにアパートメントの中に一度戻る。今日は挨拶回りで大家は不在だったのだが、代わりに残っていた大家夫人を訪ねた。夫人はにこやかにシルキアの提案を受け入れた。

「どんなかまくらがいいと思う? 中で食べるのは、やっぱりあたたかい物がいいわよね」
「正月ならば餅は外せまい」
「お餅パーティね!!」

 楽しみ! とシルキアの笑顔がさらに輝く。目標があると、俄然やる気が出るというものだ。二人は道の幅を広げつつ、雪は一ヵ所に集めてかまくら造りも進めた。
 鼻歌まじりに雪を盛るシルキア。壊れないよう固めつつ、穴を広げる。雪を固めて椅子も作れば、しっかりとかまくらの形になってきた。
 途中、夫人が二人を労いに昼食を運んできてくれた。雪の椅子に座って、あたたかい雑煮に舌鼓を打つ。

「これは温まるな」
「うん、すっごくおいしかった! あ、そうだ!」

雑煮を食べ終えたシルキアが、何かを思いつき立ち上がった。
二人分のスペースを確保してできた雪山の上に、ひとつコブを作る。やや平らに、楕円形に作ったそのコブの上には、ポンとオレンジのボールを乗せた。

「どう? 鏡餅~♪」
「ほう……正月らしい仕上がりとなったな」

 かまくら改め、巨大鏡餅の完成である。その全貌を見て、シルキアは満足気だ。
 おなかも満たされ、二人は雪かきを再開した。さらに道を広げ、整える。充分な広さを確保できたくらいで、シルキアが無造作に転がっていた氷の板を見つけた。

「屋根に張っていた氷が落ちたのだろうか」
「雪も積もってたし、割れなかったのかもね。ねぇ、もう一枚氷があるの」

 ほら、と氷を拾い上げる。少し両脇を削れば、あっという間に持ち手ができる。なんとなく見覚えがある形だ。

「羽根突きで勝負よ!」
「いいだろう、受けて立つ」
「そう来なくちゃ!」

 即席の物ではあるが、氷でてきた羽子板を受け取るクラウス。羽根はさすがに無いので、手ごろな形に握った雪玉を打ち合うことにした。
 それっとシルキアが雪玉を打つ。なかなかきれいに飛ばすことは難しく、クラウスは前のめりになりつつそれを打った。
 いや、打ち返そうとした。

「あ」

 ベシャリ。
 虚しく、雪玉が粉々になる。

「これは……力加減が難しいな」
「クラウス、もう一回!」

 シルキアが再度雪玉を作る。割れないよう、しっかり力を込めて握った。
 なるべく優しく、クラウスの打ち返しやすいところに雪玉を打つ。加減を微調整したクラウスがきれいに打ち返すが、今度はシルキアが雪玉を割ってしまった。
 次こそは! と意気込むものの、やはり氷と雪で行う羽根突きは無理があったようで、何度試しても雪玉は決着がつく前に壊れてしまった。

「難しいってレベルじゃないわね」
「職人技の域ではないだろうか」
「んー、じゃあこれならどう?」

 打ち合うのが難しいなら、とシルキアは氷の羽子板を捨て、クラウスに向かって雪玉を直接投げる。クラウスは器用にそれを打ち返した。
 きれいに返ってくる雪玉に気を良くしたのか、それを何度か続けてみる。次第に雪玉の速度は上がり、まっすぐ飛ぶようになってきた。

「雪合戦で勝負よ!」
「望むところだ」

 気づけばクラウスも氷の羽子板を捨てていた。
 力強く振り抜くだけではまっすぐ飛ばない。しっかり体幹を維持し、ぶれないことが重要だ。
 雪道では困難とも思えることだが、二人は持ち前の運動神経の良さも相まってすぐにコツを覚えた。
投げつつ、躱す。物陰に隠れたり、時には身を翻したりして。それでも狙いが良くて雪玉が当たったり、滑って転んだりもしたが。

「クラウス、あなた雪だらけよ?」
「シルキアこそ、鼻の頭が真っ赤だぞ」
「え、うそっ」

 日も傾き、街灯が明るく灯るころ。二人は肩で息をしながら、お互いの顔を見合わせてぷっと噴き出したのだった。

「暗くなってきたな」
「やっぱり、夜は冷えるわね」

 冬はあっという間に暗くなる。息の白さが目立つほどに日が落ちて、やがて外出していた大家も帰って来た。雪まみれの二人にひどく驚いていたが、雪で覆われていた玄関までの道が広くなり、二人にとても感謝した。
大家の帰宅もあり、雪かきも雪合戦も終了だ。だが、二人の冬はまだ終わらない。冬の醍醐味がひとつ残っている。

「んー、いい匂い!」
「七輪まであるとは、驚いたな」

 お餅が焼ける香ばしい匂いが、かまくらの中に充満する。ぱちぱちと炭が弾ける音を聞きながら、シルキアは膨れるお餅に相好を崩した。
 まだ捨ててなくて良かったわ、と言いながらお餅をひっくり返すのは大家夫人だ。二人は大家夫妻を誘って、待望のお餅パーティを始めたのだ。
 網の上には、切り餅の他に豆餅やよもぎ餅が並べられている。夫人の計らいで、昼に食べた雑煮や海苔、きな粉なども用意されていた。

「シルキア、これはもう食べごろだぞ」
「ありがとう、いただきます!」
「俺もいただこう」

 二人揃って焼きたてのお餅を頬張る。その熱さに悶えつつ、焼き目やお餅本来の味を堪能した。味付けもたくさんあるおかげで飽きることなくお腹を満たす二人。七輪を囲んでのパーティは、炭が全て灰に変わるまで続けられた。

「お餅、食べすぎちゃったかも」
「また雪が降ったら、雪かきでもするとしよう」
「あ、次はどっちがより大きな雪だるまを作れるか勝負しましょう!」
「良いだろう、その日が楽しみだな」

 クラウスの提案に、シルキアはぱっと瞳を輝かせた。寒空の下であることを忘れるくらい明るい笑顔に、クラウスも自然と頬が緩む。
 思えば、ずっと外にいたのだから少しくらい寒さに震えても良いのだが、今日は一度もそれが感じられなかった。ずっととなりに、胸の内をあたたかくしてくれる人がいたからだろうかと、ふと考える。
 次はいつ雪が降るだろうかと、冬の楽しみが増えた二人だった。

このリザルトノベルは北乃わかめマスターが代筆いたしました。)



依頼結果:成功
MVP

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 禰琉
エピソードの種類 ハピネスエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル ハートフル
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ビギナー
シンパシー 使用可
難易度 とても簡単
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 2 / 2 ~ 5
報酬 なし
リリース日 01月05日
出発日 01月15日 00:00
予定納品日 01月25日

参加者

会議室


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