プロローグ
●夜のA.R.O.A.
日が沈み、町が静けさを思い出し始める時間の出来事だ。
A.R.O.A.本部は夜の時間であっても窓口が閉まる事はなく、遅番の職員が受付に着いている。
職員が眠そうに目を擦りながら、呑気にコーヒーを啜っていると傷だらけの男性が足を引き摺りながら入ってくるのが見えた。
急いでコーヒーをその場に置いてその男性に声を掛ける。
「だ、大丈夫ですか!?」
入り口付近で崩れ落ちた男性を抱きかかえる職員に傷だらけの男性は最後の力を振り絞って血に濡れた地図を懐から取り出した。
「こ、ここのベイル男爵の別荘の屋敷……が、デミ・ゴブリンの根城になっています……」
男性が指差した所はゴランダ山の中腹辺り。
「デミ・ゴブリンの、集団に……屋敷を、占拠されており……我々は奇襲を……」
意識が朦朧としている男性を見ると男性の背中には剣が突き刺さっており、傍から見ても致命傷だとはっきりと分かってしまった。
A.R.O.A.職員は息も絶え絶えのその男性に最後、一つだけ質問が出来ます。
1.敵の数は?
2.敵の根城の間取りは?
3.貴方の最期を伝えたい人は居ますか?
A.R.O.A.職員が質問を聞き終えるとその男性は力尽きたように息を引き取りました。
次の日、緊急で集められたウィンクルム達に任務の内容が伝えられます。
“直ちにデミ・ゴブリンの根城と化したベイル男爵の屋敷へと向かい、デミ・ゴブリンを駆逐せよ”
解説
●目的
デミ・ゴブリンの集団の討伐。
●注意事項
プランの最初にA.R.O.A.職員の質問の選択肢を数字だけ入れて下さい。(多数決で多かった質問が選ばれ、屋敷に入る際での情報量が変わります)
恐らくデミ・ゴブリンはかなりの数が居る筈です。
この男性の傷を見る限り、敵は武装をしている可能性が高いと思われます。
更にこの敵は集団的な行動を取っているようで、ベイル男爵の屋敷はさながらデミ・ゴブリンの城と化している事でしょう。
不利な城攻めとなるかもしれませんので入念に準備をしておきましょう。
ベイル男爵の屋敷は吸血鬼やフランケンシュタイン等が出そうな古い西洋館らしく、かなり広いと予測されます。
更にベイル男爵は名の知れた武器コレクターだと言う事も判明しています。
●選択肢
1.敵の数、敵の種類、敵の武装について正確な情報を知る事が出来ます。
推測ですが、デミ・ゴブリン、デミ・ゴブリン魔法使い、デミ・ゴブリン王などが出てくるでしょう。
2.ベイル男爵の屋敷の間取を知る事が出来ます。
間取を知る事で広間やバルコニー、テラスの位置などが分かり、戦闘を有利に進める事が出来る筈です。
3.死に際のこの男性の名前と彼の今生の言葉を聞く事が出来ます。
特に意味は無いかもしれませんが、彼は満足して逝けるかもしれません。
※選んだ選択肢に沿った作戦プランをお願いします。
ゲームマスターより
どうも毎度お馴染みうちと申します。
知ってる人も知らない人もまずはプロローグの閲覧ありがとうございます。
今回は敵の情報を得る選択肢を与えてみました。
死人に口無し、とはよく言ったものです。
少し意地悪かもしれませんがこの選択肢は1つだけ、大事なのでよく考えてみてください。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
七草・シエテ・イルゴ(翡翠・フェイツィ)
【選択肢】 2 【心情】 デミ・ゴブリンばかりのお城…… 思い出すだけでも不気味ですが、そうも言ってられませんね お城に取り残されてる人達だけでも助けないと……! 【潜入時】 トランスしてから、お城に入りましょう 裏口から入りたいですが、無理なら窓を割って潜入です インカムも装備し、皆さんともこまめに連絡し、私はゴブリン達の妨害工作に回りますね 【ゴブリン遭遇時】 敵の目に懐中電灯の光を当てて目晦まし 近づこうとしたら爆竹を投げつけて、怯ませます 【その他】 ゴブリンがお城に残っている人達を人質にしているかもしれません 戦闘の様子によっては、皆さんに救出できるか相談しましょう 城内をくまなく探索して取り残された方達を助けます |
リーヴェ・アレクシア(銀雪・レクアイア)
目的:2敵の全撃破、生存者確認 心情:やれることはやらないとな 手段: インカム準備 職員に遺品・遺髪管理依頼、死体の状況確認(武器で出来た傷だけか) 間取り・遮蔽物の位置を確認、武器保管の場所や隠れるのに適した場所を割り出す 突入前にトランス、単独行動は控えると共に最短距離で移動 障害物で動きを制限されたり、遮蔽物で伏兵を見落とさないよう注意しておく 順番としては、武器保管場所>リーダー格>生存者確認 何故生存者が遅いかというと、戦闘時の危険性を考えて。安全が取れてから救出が理想 敵撃破優先リーダー(指揮系統の混乱第一)>敵の動きを援護する敵、特に射手>集中攻撃をしてくる敵>それ以外 守りは銀雪、近接は仲間に一任 |
ひろの(ルシエロ=ザガン)
選択2 心境: 大きいお屋敷……、迷いそう。 ……ゴブリン、どれだけいるんだろ。 行動: 職員に検死結果を尋ね、魔法が使われた形跡があるか確認。 トランスは、屋敷に入る前。 戦闘時は邪魔にならない位置へ移動。 他の敵が不意打ちして来ないか、警戒。 移動や室内に入る際は、障害物や罠が無いか注意。 足元と頭上にも注意を払う。 移動の際死角等を、手鏡で事前確認。 何か発見した場合は、報告。 生存者が存在し、出血している場合は包帯で止血。 タオルは、汚れを拭く用。 懐中電灯は、ゴブリンの目晦まし用に念の為。 所持:リュック(水500ミリペットボトル3本(洗浄用2本、飲料用1本)、包帯2巻、鋏、タオル2本)、懐中電灯、手鏡、インカム |
イフェーネ・サヴァリー(レイノル)
2 男性の死を無駄にするわけには参りません 必ず討伐を果たしましょう 間取りを把握 紙に写し各自持参 移動ルートは突入前にある程度決めておき 有事の際の脱出経路を把握しておく 突入前にトランス 出入り口は見張りや鍵が掛かっている可能性を考慮し 手ごろな窓をなるべく静かに壊して侵入 武器庫は優先で確認 使えそうなものは邪魔にならない程度に拝借し使用 廊下の壁に飾るタイプのコレクターだった場合も同様 連絡手段はインカム 逸れた時は合流を最優先 救急箱持参 怪我人がでた際は敵の目がない場所で 悪化する前に出来る範囲で手当て 敵の数が不明の為別行動は避け集団で行動する 敵に場所を把握されないよう静かに行動 戦闘以外での騒音禁止 |
結城 舞(ケルヴィ・ムーヴ)
② お城の間取りを最後に聞いてもらっているとの事。 ここまで頑張ってくださった男性の方には最大の感謝とご冥福を。 そして、その遺思を無駄にならないように頑張りましょう! 間取りがわかっているのであれば、頑張って奇襲が起きそうな位置等を出発までにできるだけ怪しげな場所にはチェックを入れてみなさんにお伝えていておきましょう。 侵入経路に関しては、他の方々の指示に従って行くようにしましょう。また、窓を割って入る時はガムテープ等を使い音が出ないように割ったり、物音に気をつけながら壁や死角を利用し行動を行うようにみなさんにも声をかけ、オーガには気づかれないようにしていきましょう。 トランスは、侵入直前に… |
●男性の遺した物
「これが、ベイル男爵の屋敷の間取り……だ」
懐から血に塗れた屋敷の間取図を差し出して男性は息を引き取った。
「直ちにデミ・ゴブリンの根城と化したベイル男爵の屋敷へと向かい、デミ・ゴブリンを駆逐せよ」
次の日の朝にはその任務の為に5組のウィンクルムがA.R.O.A.に集められた。
血が付着していた屋敷の間取図はA.R.O.A.職員が不眠不休で新しく作り直し、ウィンクルム達に配られる。
「ケルヴィさん、この事を伝えてくれた方の意思に報いる為に頑張りましょう!」
この小柄でのほほんとした少女は『結城 舞』、執事服を着こなす精霊『ケルヴィ・ムーヴ』のパートナーだ。
「間取りが分かった事は幸いですが、敵の数が不明との事ですので十分に注意しなければいけませんね……」
そう言って舞が受け取った間取図をケルヴィは穴が空くように何度も見直している。
その傍らでやや眠そうにリュックを背負った『ひろの』と優しそうな顔の精霊『銀雪・レクアイア』は職員に男性の検死結果の詳細を訊ねていた。
「亡くなった男性は刃物による傷と鈍器による打撲が酷いです。肩口には矢傷もありました。死因は背中に突き刺さった剣による出血死のようです」
「……成る程」
「それでは魔法が使われた形跡は無い、と言う事ですね?」
「恐らく、としか言えませんが魔法での傷は無かったみたいです」
「そうか、面倒な魔法の事は気にしなくていいんだな」
ひろのの精霊『ルシエロ=ザガン』はニッと笑みを浮かべた。
「……うん」
コク、とひろのは頷いた。
同じく銀雪も自分のパートナーである神人『リーヴェ・アレクシア』に魔法は無い事を伝え、彼女が受け取った間取図を一緒に眺めようとリーヴェの隣に立つ。
「……この間取図を見た限り、侵入するならここの裏口か庭に面してるテラスかの2つになるか」
リーヴェは顎に指を添えるようにしてそう呟いた。
間取図に載っているのは以下の通りである。
屋敷の四方をぐるりと囲むように塀が作られ、北と南に門があるようだ。
南が正門になっているようで、玄関は南、裏口は北。
そして東側に庭園があり、その庭園に面してテラスがある。
南の玄関から開けたエントラスホールに繋がり、2階廊下への大階段、その脇には1階廊下へと繋がる扉がある。
1階廊下からは食堂、武器庫、空き部屋、テラス、裏口に繋がっている。
大階段を上がった2階廊下からは寝室、書庫、客室、1階エントランスホールと外を一望出来るバルコニーへと繋がっている。
ゴランダ山の中腹に位置するこのベイル男爵の屋敷は山からの景色を楽しむためのものなのだろう、バルコニーは屋敷を外周全てを見渡せるようにぐるりと作られている。
正面のエントランスホールから入った場合、2階のバルコニーから攻撃を受ける可能性がある。
リーヴェの提案で侵入経路は裏口、若しくはテラスからという事も決まり、A.R.O.A.に用意してもらったインカム等の機器を受け取るとウィンクルム達は直ぐに目的のベイル男爵の屋敷へと向かった。
「武器コレクターの屋敷が占拠されたとか嫌な予感しかしないんだが……ま、命大事にだな」
屋敷への道中、『レイノル』は今回の任務の先行きに不安を感じたようで溜め息混じりにそう呟く。
「山中のお屋敷かぁ……」
そのレイノルの呟きに釣られたのか、元貴族だった神人『イフェーネ・サヴァリー』は昔を懐かしむようにぽつりと呟いた。
その呟きを聞いたレイノルはイフェーネの不安を消してやろうとイフェーネの頭に手を乗せて。
「なぁに、そう不安がるなって」
ポンポンと頭を撫でる。
「もうレイノル、私を子供扱いしないでっていつも言ってるでしょう!」
どうやらイフェーネはそれが子供扱いされていると思ったらしく唇を尖らせた。
「すごいね、まさに『ドキッ!ゴブリンだらけのお城』じゃないか? ……ポロリはなさそうだけど、さっ」
『翡翠・フェイツィ』は軽口っぽくパートナーの『七草・シエテ・イルゴ』に笑い掛ける。
「デミ・ゴブリンばかりのお城……思い出すだけでも不気味ですが、そうも言ってられませんね」
終始楽しそうな翡翠とは打って変わってシエテは任務内容を思い出して気を引き締める。
●古い洋館
ゴランダ山を登り、ベイル男爵の屋敷へ着いたのは正午になるかならない頃。
午前中は晴れていたのだが山の天気は変わりやすい、いつの間にか曇りに曇って天気は曇天。
古い洋館、とはいったもののボロボロな状態ではなく、寧ろしっかり時代を感じさせるような雰囲気のある屋敷の様子にウィンクルム達は圧倒される。
そしていざ実物を見ると分かる、この洋館……絶対何か出る、そう感じさせる不気味な何かがその屋敷にはあった。
「大きいお屋敷……、迷いそう。……ゴブリン、どれだけいるんだろ」
ひろのが屋敷の感想を呟き、正門に目を向けてみるとそこ〈正門〉で見張りをしているデミ・ゴブリンを見つける。
どうやら正門を見張っているデミ・ゴブリンが2体居るようだ。
見つからないように注意しつつ、事前に決めた通りウィンクルム達は先ず裏口への裏門へと回る。
そこ〈裏門〉にも槍を携えたデミではない普通のゴブリンが門に寄りかかるように見張りをしている。
「(デミ・ゴブリンばかりかと思っていましたが、少々認識を改める必要がありそうですね……)」
「……良し」
近くの木の影から様子を窺うケルヴィがそう思案している最中、隣で様子を窺っていたリーヴェが自然な動きで腰を落としたかと思うと―――。
「行くぞ銀雪っ!」
誰よりも早く見張りのゴブリンに踏み込んで行く。
神人であるリーヴェ、姿勢を低くしてこちらに気付いていない敵との距離を一気に詰める。
それは宛ら王子様のようだった。
「なッ!?」
まさか神人が切り込んでいくとは思ってなかった翡翠が驚きに目を見開く。
声を掛けられなんとか反応した銀雪以外、リーヴェに続ける者は居ない。
リーヴェは地面を滑るように進み―――。
「フッ!」
未だに気付いていないゴブリンの槍だけに狙いを定め、間合いに入るなり下から掬い上げるように小刀を振るう。
カンッ。
手を添えてあっただけの槍を一振りで弾き飛ばし、後ろに続く銀雪と入れ替わるように下がる。
槍を弾き飛ばされて漸く敵の姿を確認したゴブリンだったが、リーヴェと入れ変わるように出てきた銀雪の手斧〈ハンドアックス〉の一撃で声も上げる間もなく即座に倒す。
「ひゅー。やるねぇリーヴェ姉さん」
まるでシエの回し蹴りみたいだ、と翡翠が褒める。
裏門の見張りを倒して裏口へと進む。
裏口は施錠してあった為、裏門から中庭へ進み、テラスから侵入する事に。
テラスの方も鍵が掛かっていたがガラス張りとなっており、壊せば侵入出来そうだ。
「こんな事もあろうかとガムテープを持って来たんですよ」
舞はそう言ってガラスにガムテープをペタペタと貼り始める。
「よしヒロノ、タオルを出せ」
ルシエロの指示通り、ひろのはリュックに入れていたタオルを差し出す。
そのタオルをぐるぐると手首ごと剣の柄に巻いて―――ガムテープを貼った場所を殴る。
ガムテープのお陰で大きな音を立てずに大枠のガラス窓を割る事に成功。
侵入するにあたってまずは精霊をトランス状態にする為に神人達はインスパイア・スペルを唱え始める。
「『アクセス』」
インスパイア・スペルを唱えた舞がケルヴィの頬にキスをする。
変化はすぐに現れ、黒い焔のようなオーラを体に纏う。
気を引き締めるように杖〈マジックスタッフ〉をケルヴィは握り締めた。
「『矜持を示しなさい』」
凛とそう唱えたのはイフェーネ、真っ直ぐにレイノルの顔を見つめ、頬に口付ける。
そんなイフェーネの様子にレイノルは多少ドキドキしてしまう。
「(落ち着け……俺……)」
深呼吸をして落ち着こうとしている間に舞い上がるようなオーラを体から発し始める。
「『誓いをここに』」
ひろのは静かにインスパイア・スペルを唱え、ルシエロの頬へと顔を近付ける。
途端、吹き付けるような荒々しいオーラを纏ったルシエロはにやりと笑みを浮かべる。
「それじゃ、張り切っていこうじゃねぇか……」
「『交わるは――淡き雫』」
シエテも翡翠の頬に口を付ける。
体の奥底から湧き上がるようなオーラを発した翡翠は両手剣〈ロングソード〉を手に掛けながら口を開く。
「シエ、前にもこんな事なかったか?」
「……え?」
「あの時はデミ・コボルトだったんだけどな。敵の数が分からないからあんまり俺から離れるな」
翡翠は別行動を考えていたシエテに釘を差して屋敷に視線を向けた。
「『その光は剣となれ、その光は盾となれ』」
毅然と唱えたリーヴェはそのまま銀雪を射止めるように近付いて彼の頬へと口を付ける。
「ッ!」
無駄のないリーヴェの行動に心の準備が追い付かなかった銀雪は内心バクバクで、オーラを発すると同時にリーヴェから顔を逸らした。
「? どうした、銀雪?」
「い、いや……な、なんでもないヨ」
言葉尻が少し上がってしまい、もう何処かに隠れたい気持ちで一杯だ。
トランス状態への移行を果たし、屋敷へと侵入する。
廊下は壊れた机や花瓶の破片などが散乱している、恐らくゴブリンが暴れて散らかした跡なのだろう。
「~ッ」
ごちゃごちゃとしたものが嫌いなひろのは少し顔を顰める。
1階の廊下から繋がっているのは食堂、武器庫、空き部屋、テラス、裏口、そしてエントランスホール。
「この屋敷の持ち主、ベイル男爵は武器コレクターだと言う事ですし、最初は武器庫に向かいましょう。何か使えるものがあるかもしれません」
イフェーネの提案に異議を唱える者は居ない、間取図通り真っ直ぐ武器庫へと進む。
武器庫の扉は壊されており、遮るものが何もない、ひろのは用意していた手鏡を使って中の様子をざっと見てみる。
「……中に敵は居ないみたいだよ」
警戒を強めて武器庫に入ってみる。
そこには刀剣類、槍、槌等の武器から鞭や連接剣、そして投石器、弩等がずらりと立ち並んでいた。
だが、中はやはりゴブリンに荒らされており、結構な武器が持ち去られているようだった。
保管してある武器はどれもこれも使える状態ではあるが……。
「これは、重いね……」
手近な弩を手に取ったひろのが呟く。
如何せん、神人が使うには長く、重いものばかりで使いやすそうな武器はそこにはなかった。
「でも、ここにあるような武器をゴブリン達も持ってるって事は分かりましたね」
「どのような武具を所持していようが一箇所に固まってくれれば私の魔法で一網打尽にしてみせますよ」
舞の言葉にケルヴィが付け加える。
武器庫を後にし、次に向かったのはやや広くなっている食堂。
先程と同じようにひろのが手鏡で中の様子を確認する。
「……居るよ」
テーブルクロスなどをしっちゃかめっちゃかにしてテーブルの上に腰掛けたデミ・ゴブリンが6体、ゴブリンが3体居る。
それぞれ連接剣や鞭などの武器を持っている。
「敵はこちらに気付いていないようです。私の魔法で食堂の天井にあるシャンデリアを落として潰しますので、詠唱までの時間稼ぎをお願いします」
手早く作戦を立てたケルヴィは食堂に入るなり詠唱を開始する。
「ギィ?」
「ギギー!」
侵入者〈ケルヴィ〉に気付いたゴブリン達はテーブルの上に立って何か喚き立てているようだ。
ケルヴィに続くように入ったルシエロは双剣〈ダブルダガー〉を逆手に持ち、一気に敵との距離を詰める。
早く動くルシエロの方が危険だと感じたゴブリン達は真っ直ぐ走ってくるルシエロを迎撃するように各々の武器を振るうが―――。
「物の扱い方が解ってないみたいだな。折角だ、躾けてやるよ」
倒れた椅子に足を引っ掛けて蹴り上げる、唸る鞭や伸びる連接剣などをその椅子で受け、ルシエロは横にステップを踏む、鞭や連接剣で弾かれた椅子を避けるように回り込み、敵〈ゴブリン〉集団の隙間を縫うように双剣で斬り付けながら通り過ぎる。
射程〈リーチ〉の長い武器だからこそ出来る大胆な攻撃。
「足止めはこれで十分だろッ」
ルシエロの声に呼応して詠唱を終えたケルヴィは頷き、魔法を発動させる。
杖から放たれた火球が天井のシャンデリアに直撃し、けたたましい音を響かせてゴブリン達を圧し潰した。
「これで私達の事がバレました。此処から先は更に気を付けて進みましょう」
ケルヴィの忠告に全員が頷きで返す。
1階の残りの部屋に敵は居らず、全員はエントランスホールへと歩を進める。
間取図通りだとこのエントランスホールは2階まで開けており、待ち伏せにはうってつけの場所である事は誰の目にも明らかだ。
ホールに入る前に話し合った通りに先ずルシエロが1人でホールの中央へと走り、敵の攻撃を引き付ける。
案の定、2階バルコニーで待ち構えていたゴブリン達は一斉に投石器や弩を使ってルシエロに射撃する。
その射撃をルシエロは不規則なステップと身を捩り、回転するように躱す。
攻撃を引き受けたルシエロを援護するようにケルヴィの魔法が2階のゴブリンに派手に炸裂する。
2人が敵の目を引き付けているその間に銀雪、翡翠、レイノルの3人は大階段を一気に駆け登る。
何体かのゴブリンが目ざとくそれを見つけ、射撃するが少ない射撃であれば銀雪の盾と翡翠の剣が防ぎ、弾き落としていく。
大階段を登り切り、バルコニーに陣取るゴブリン達の中心に剣を構えたレイノルがするりと入る。
一瞬、力を溜めて硬直、軸足を踏み締め、体を傾けると共に回る―――。
「『トルネードクラッシュⅡ』」
ごう、と旋風を巻き上げ4体の武装したデミ・ゴブリンを薙ぎ倒す。
敵を倒した後もレイノルは油断せず、直ぐに次の敵を探すが、既に銀雪と翡翠が各個撃破した後だった。
全部で20体近くのゴブリンを倒し、残った2階の部屋、寝室、書庫、客室に向かう。
寝室、書庫には敵は居なかったが最後の客室の中央にさっきまでのゴブリンとは明らかに違う王冠のようなものを付けたゴブリン、デミ・ゴブリンキングが戦斧を構えて待ち構えていた。
「オノレ……ニンゲンメ……」
憎悪を叩き付けるような眼差しでこちらを見据えている。
「こいつがボスか……」
隙のない構えとそう広くはない客室の中央に陣取るデミ・ゴブリンキングを見て翡翠はそう呟く。
「(シエ、俺の合図でヤツの気を逸らしてくれ)」
小声でシエテに指示を出し、翡翠は両手剣を低く構える。
「今だっ!」
翡翠の声でシエテは用意していた爆竹をデミ・ゴブリンキングの上方へと放る。
爆竹が炸裂すると同時に翡翠は駆け寄り、敵の足元を狙い―――。
「『トルネードクラッシュⅡ』」
足払いをするようにジョブスキルを使う。
作戦は見事に成功し、大仰にひっくり返されたデミ・ゴブリンキングは戦斧を使う間もなく翡翠の二の太刀で止めを刺される。
正門に居たデミ・ゴブリン達も倒した後、屋敷内を探しまわったが、3名の必死に逃げ回ったような遺体が見つかっただけで生存者を見つける事は出来なかった……。
ともあれ、屋敷内で見つけたゴブリンの討伐は全て終え、任務は無事に成功。
やや、屋敷内を壊してしまったが戦いには犠牲はつきもの故、致し方なし……。
●後日談
後日、昼食のホットドッグを食べながら翡翠はぽつりと呟いた。
「今のままじゃ、苦戦を強いられ続けるな。だが、俺は逃げない……目の前に敵がいる限りね」
「? どうしたんです翡翠さん?」
それに自分が話し掛けられたと思ってシエテが返事をしてしまう。
「いいや、なんでもないさ」
デミオーガとの戦いさえも激化の一途を辿っている。
この先、どうなってしまうのだろうか、そのような不安に駆られつつもウィンクルム達は日常に戻っていった。
依頼結果:成功
MVP:
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | うち |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | 推理 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 普通 |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 5 / 2 ~ 5 |
報酬 | 通常 |
リリース日 | 05月29日 |
出発日 | 06月04日 00:00 |
予定納品日 | 06月14日 |
参加者
- 七草・シエテ・イルゴ(翡翠・フェイツィ)
- リーヴェ・アレクシア(銀雪・レクアイア)
- ひろの(ルシエロ=ザガン)
- イフェーネ・サヴァリー(レイノル)
- 結城 舞(ケルヴィ・ムーヴ)
会議室
-
2014/06/03-23:59
>舞さん
戦闘や作戦に差し障りないようでしたら、お願いします。
それでは明日は、どうぞよろしく。 -
2014/06/03-23:57
>リーヴェさん
了解です、できる限り牽制させていただきますね。 -
2014/06/03-23:52
んー…例えばですが、窓にガムテープでもはって対応してみましょうか?
-
2014/06/03-23:49
こちらは一応、銀雪が皆を守ることを中心に振舞うよう依頼しているが、ひとりでどうにかなる問題じゃないと思うので、余力があればぜひお願いしたいな。
-
2014/06/03-23:47
>窓を割って入る
了解しました。最後の手段として、プランに組み込んでみます。
あと、当日私の精霊は皆さんが襲われそうな場合、
剣を違える様にゴブリンを食い止めようと思っているのですが、必要ないでしょうか……? -
2014/06/03-23:11
ああでも、裏口ももしかすると見張りがいたり鍵が掛かっている可能性もありますね。
となると窓を割って入ったほうが、音が響いてしまいそうではありますが確実かもしれません。
ぎりぎりで申し訳ありませんがとりあえずその方向で記載しておきますね。 -
2014/06/03-22:47
>ひろのさん
ありがとうございます、懐中電灯ですね。
もしかしたら、少しはゴブリンの目くらましになるかもしれませんから……。
私も持って行って、ゴブリンの妨害作業に回りたいと思います。
トランスは、私も屋敷に入る前に行った方がいいと思います。
お城に入った時には、トランスの隙もないまま、ゴブリンに襲われるかもしれません。
進入経路はイフェーネさんの意見に賛成ですね。
裏口もにしても、窓からにしても、二手に分かれるよりは皆さんで一気に入る形でしょうか。
最悪、強行突破の可能性もありそうです。
そしたら、私も2を前提でプランを組ませていただきます。 -
2014/06/03-22:21
遅くなってすみません。
人数的には2な感じでしょうか。時間がないのでそれ前提で話しますね。
>トランス
どこから敵が来るかわかりませんしトランスしている余裕があるかもわからないので、突入前にしていた方が安全かと思います。最悪トランスが切れたとしてもデミだけのようなのでまだ対抗手段がありますし。
>侵入経路
そうですね、敵の数も不明なので別行動は危険だと思います。
正門から行くと私達が来たことがばればれになりそうですし、裏口か窓からでしょうか。
数が多いとなると長期戦になりそうなのでなるべく温存して堅実にいきたいなと。 -
2014/06/03-21:44
選択肢にかんしては、あとはみなさんの多数決でいいかと思います。
プラン自体は、奇襲対策で組んで行こうと思います。 -
2014/06/03-21:24
>選択肢
拘りはないので、合わせます。
>検死
では、魔法が使用された形跡があるかどうかは。
私の方で、職員に聞きます。
それで、その。
トランスは屋敷に突入前の方がいいですか?
入るのは。
後、正門から行くのと。
裏口から行くのと。
間取りがわかるなら、1階の窓割って侵入とか……。窓割る部屋に敵がいないのを確認してからですけど。
どのルートがいいのかと……。
敵が集団行動しているなら、別行動はしない方がいいですよね……。 -
2014/06/03-20:59
さて、時間も迫ってきたので、ちょっと現状をまとめてみた。
1 舞
2 イフェーネ・舞・リーヴェ
3 七草・ひろの
これが現在の表明分だな。
その上で、出ている意見の私なりの見解。
>建物の見取り図
時間が男性が助けを求めた(夜)→翌朝なので、職員の根回しに期待する所が大きいかな。
(私達がやると取り寄せに時間がかかる可能性がある→初動が遅れるという判定をされる場合がある)
ただ、職員が資料を作っている可能性は高く、男性ほどではないにせよ情報は得られると思う。
>検死
プロローグを見る限りでは、致命傷は剣かな。これは職員から伝えられる情報だと思う。
武器コレクターという所までは判明しているので、剣や斧といった近接武器、弓といった射撃武器は予想して問題ない範囲だとは思う。
検死で魔法を使用した傷があるかどうか、という点については確認する価値はあると思う。 -
2014/06/03-09:25
ふと、思ったんですけど。
検死結果で、外傷から得物を特定できないんでしょうか。
確実ではないかも知れませんけど、少なくともこういう得物を持った敵はいるというのが。
わかると思うんです…… -
2014/06/03-08:58
おはようございます・・・
すいません、抽選決まった直後にしばらく家を空けることになってしまって…。
そうですね…
情を除けば1か2
情を入れても1か3でしょうか。
2に関してはほとんどみなさんの記載されている通りだと思いますし、すごくメタ発言すると…建物の部屋配置などの初期データなら役所とか(あるのなら)で手に入る気がしますし。 -
2014/06/03-02:52
同数は無効で選択肢なしになりそうな気もしますね…。
1つだけと銘打ってありますし。
現状だと2か3のどちらかになりそうですね。
あとは舞さんの意見も待ってから相談でしょうか。
そして申し訳ありませんが私は次に覗けるのが22時前後になりますので、決定した事に反対しないと先に宣言しておきますね。
同じくどの選択肢になるにしても七草さんの作戦に沿う流れでいいかと思います。
職構成が前衛2と火力3な構成なので囲まれる・奇襲を受けるといった事がない限りは敵討伐自体には問題なさそうですし。 -
2014/06/03-00:31
ところで、ふと思ったんだが、選択肢の投票が同数が存在した場合、どうなるのだろう…。
いや、その前に皆で統一するとは思うんだが、素朴な疑問。
舞が揃っていないが、私も2を推そうか。
3の男性、および関係者に救いという意味では選びたいが、屋敷、特に武器のコレクションがある場所を制圧しておきたいので、間取りは必須かなと。二次被害が出て、撤退となった場合、万が一の生存者は見殺しになるし、男性の無念も本当の意味では晴れないのではないか、という意見だ。
個人的には、職員の方には遺品や遺髪を残しておいてもらい、関係者の方に渡してもらってほしいが。(丁寧に弔うのは当然として)
七草のまとめてくれた作戦に、ほぼ同意かな。
どの選択肢を選ぶとしても、インカムでの連絡連携は必須だと思う。
あとは、遮蔽物を利用した伏兵に気をつけるのも大事かな。 -
2014/06/02-23:43
リーヴェさんと七草さんはまとめありがとうございます。
2か3かで迷いましたが私は2ですね。
理想は3で男性の憂いを失くした上での討伐完了なのですが、
やはり敵が多い、屋敷広いの状況で情報なしは厳しそうかなと…。
成功したのならそれが最善だと思いますが失敗すると男性がただの無駄死になります。
なので私は情報を得て成功率を上げた方がいいかと思いました。
1じゃなくて2なのは1はある程遠距離型近距離型など推測できますが、
2の間取りは推測するのが難しそうだったからになります。
あとはメタいですが質問するのはA.R.O.A.職員なので、
私達はそういう事があったと口頭で聞くだけの状況になりそうなので
特に関われないのではと思ったのもあります。
とりあえず一意見として。
最終的には皆様の総意に従います。
ちょっと今出先なので細かい事はまた帰ってから考えますね。 -
2014/06/02-23:35
>撹乱方法
ええと、ゴブリンって夜目が利くって聞いたことがあって。
光が苦手なのかな、って。
懐中電灯とか、向けられていきなり点けたら普通の人でも眩しくて目が眩みます、よね?
ゴブリンだと、更に効果的なんじゃないかなって……。
ただ、ルシェの方にどう撹乱して貰うかは……その、考え中です。 -
2014/06/02-23:27
選択肢とは、関係ないですけど。
有名な「武器コレクター」だったということは。
ゴブリンが、コレクションしていた武器を使ってくる可能性も……あるんじゃないかと。
武器庫のような部屋があるのなら、危険ですし。ゴブリンが武器をとっかえひっかえしないように、塞ぎたいんです、けど。
……集団行動しているらしいので、ゴブリンが見回りとかしてるなら。
難しい……かな。 -
2014/06/02-23:26
>ひろのさん
そうですね……。
敵は集団で行動しますから、一体でも気を散らす事ができれば、
少しはこちらが有利になるかもしれません。
攪乱といっても、いろいろなやり方があるのですけど、
具体的にどんな作戦を考えていますでしょうか? -
2014/06/02-23:05
そしたら、私はリーヴェさんの意見をもとに
各選択肢を選んだ場合の作戦や対策法を提示したいと思います。
1を選ぶ場合(敵の数、敵の種類、敵の武装)
>地の利が分からない(奇襲不意打ちを受けやすい)
・神人が予め、敵に奇襲不意打ちされやすい場所か否かを確認してから、精霊達を戦闘に出す。または神人が奇襲対策として、精霊の邪魔にならない程度で傍にいる。
・精霊は障害物(足をひっかけたりする物など)がないかに気をつけて攻撃する。
・戦闘を精霊に任せ、神人達は生存者の有無を確認する(可能ならインカム使用)
・または生存者の捜索を優先し、その間の戦闘は最低限に留める
2を選ぶ場合(屋敷の間取)
>無駄がないルートを選ぶ為、万が一の生存者の発見が遅れる
・戦闘を精霊に任せ、神人達は生存者の有無を確認する(可能ならインカム使用)
・あるいは生存者の捜索を優先し、その間の戦闘は最低限に留める
・神人が予め、敵に奇襲不意打ちされやすい場所か否か確認してから、精霊達を戦闘に出す。または神人が奇襲対策として、精霊の邪魔にならない程度で傍にいる。
・障害物(足をひっかけたりする物など)がないかに気をつけて、攻撃する。
3を選ぶ場合(死に際の男性の名前と彼の今生の言葉)七草・ひろの選択希望
>敵に関する情報が不足する為、二次被害が最も大きくなる可能性が高い。
・敵を確認次第、可能ならその場で倒して、次へ進む
・数が多い場合は、爆竹や神人または精霊の武器を振り回すなどして威嚇する
・可能なら戦闘を精霊に任せ、神人達は生存者の有無を確認する(可能ならインカム使用)
・あるいは生存者の捜索を優先し、その間の戦闘は最低限に留める
・神人が予め、敵に奇襲不意打ちされやすい場所か否か確認してから、精霊達を戦闘に出す。または神人が奇襲対策として、精霊の邪魔にならない程度で傍にいる。
・障害物(足をひっかけたりする物など)がないかに気をつけて、攻撃する。
どれを選んでもいくつか被る所がありますが、私達神人は
敵の妨害工作をするか、一緒に戦う、生存者の方達を探し回るあたりになりそうです。 -
2014/06/02-21:55
まだ選択肢は悩み中。
皆に合わせるつもりではいるが、ちょっとまとめてみよう。
1
良い点 戦力が確実に分かる為、被害を抑えた戦いが出来る
悪い点 地の利が分からない(奇襲不意打ちを受けやすい)
2
良い点 気をつけるべきポイントを把握出来る為、想定外が起こりにくい
悪い点 無駄がないルートを選ぶ為、万が一の生存者の発見が遅れる
3 七草・ひろの選択希望
良い点 男以上に男を信じた生存者、帰るべき故郷に最期を伝えることで彼らにとっても救いになる。
悪い点 敵に関する情報が不足する為、二次被害が最も大きくなる可能性が高い。
何を重視して戦うか、によるかとは思うが、参考までに。
私は意見が出揃ってから結論を出そう。 -
2014/06/02-09:01
3を選択します。
敵が多いようなので、遠距離攻撃をするゴブリンがいる場合。
素早く接敵して、ルシェに早々に片付け貰います。
それ以外では、攪乱に回った方がいいでしょうか。 -
2014/06/01-18:29
ひろのさん、イフェーネさん、舞さんは初めまして。リーヴェさんは、お久しぶりですね。
七草シエテと申します、こちらこそどうぞよろしくお願いしますね。
パートナーはハードブレイカーの翡翠さんです。
選択肢は1つしか選べないようですから、慎重に考えた方がいいですね。
私は今の所、3を考えています。 -
2014/06/01-11:38
初めまして、イフェーネ・サヴァリーと申します。
パートナーはハードブレイカーのレイノルです。
今回はどうぞよろしくお願いいたします。
まずは選択肢をどれにするかになるでしょうか。
私はまだ決めかねているのでもう少し考えてみますね。 -
2014/06/01-08:19
ひろの、です。はじめまして。
パートナーは、テンペストダンサーのルシエロ=ザガンです。 -
2014/06/01-01:26
リーヴェ・アレクシアだ。
パートナーの銀雪はロイヤルナイト。
よろしく頼むな。