【神祭】花火とボロピエと温泉と(如月修羅 マスター) 【難易度:とても簡単】

プロローグ

「温泉でまったりしながらお祭りの花火がみれて、さらに動物と触れ合える、そんな夢みたいな温泉があるんだって」
 と、友人から教えられた貴方は、遊びにきていた精霊にとその話しをしはじめる。
 曰く……。
「テルラ温泉郷にある、温泉施設らしいんだけど、日帰りOKでね?
露天風呂からお祭りの花火を見つつ、ボロピエっていう普段は苔むした岩に擬態して過ごしてる動物と一緒に入れるらしくて……」
 普段は岩に擬態し、草花を食べる、比較的温厚なボロピエという生物。
 威嚇はするらしいのだが、それも立って両手を広げる、と言う程度の物。
 人間相手であれば、脅威はほとんどといってもいいほどないらしい。
 そして……温泉に入っている彼らは、威嚇することもなく、本当にのんびりだらりと幸せそうにしているのだ。
 ちなみにそれらは、特にその施設で飼育しているというわけではないらしいのだが、どこからかやってきて勝手に入って行くらしい。
 一緒に動物と入れる温泉、ということで、そういうのが好きな層には有名なのだと言う。
 ちなみに、夏祭りのその日だけは、温泉にお盆を浮かべてお酒やちょっとした食べ物を楽しむことも可能だそうだ。
「すっごく贅沢じゃない? ねぇ、行こうよ!」
 お祭りそのものは楽しめないけれど。
 これもまた一つの「お祭り」の楽しみ方じゃない? そんな風に言われれば、精霊もじゃぁ行こうか、と微笑むのだった。


 一方その頃。
 温泉の中にぷかーと顔を出して満足げにしているボロピエ達。
 クアァァ!
 満足げなその鳴き声は、早くいらっしゃい、といっているようだ。

解説

 個別描写予定ですが、もしもご一緒するかたが居る場合は、分かるように【】とかで括って頂けたら幸いです。


・温泉
 大きな露天風呂。
 湯は白く濁っており、お肌がつるつるになる成分有。
 温泉にはお盆にのる程度のならお菓子やお酒や飲み物を持ち込むことが可能です。

・ボロピエ
 苔むした岩みたいな、アルマジロトカゲみたいな生物です。
 大きさは子犬程度。
 噛んだりしませんし、果物をめっちゃ美味しそうに食べます。

・花火
 でっかい花火があがるよ!


 温泉代と食べ物に、400jrかかりました。

ゲームマスターより

 ボロピエを覚えていらっしゃる方はいるでしょうか……。
 温泉、あ、温泉、一緒に入りたい! 
 と、ださせていただきました、もしよろしければ是非っ。 

リザルトノベル

◆アクション・プラン

セラフィム・ロイス(火山 タイガ)

  【★】
うん。繁殖してたのもだけど、あの子達が温泉好きだったなんてね
大丈夫
どうも。え!?先輩だなんて僕らなんてまだまだ…!(ボッカ戦の女装を思い出し遠目
僕はセラフィム。好きに呼んで下さい

■入浴で寛ぎつつ
あ。僕らはボロピエの事は一度エル夫人に頼まれて調査した事があって。だから今日がとても楽しみで
不安そうなら)大丈夫だよ
(ボロピエに)可愛い。これも食べるかい?
コーディさんとルゥさんもどうぞ(手作りクッキーとドライフルーツを盆に。カットしたバナナとキウイと林檎)
僕らも頂きます(お酒ちびちび

可愛い鳴き声。ねぇ、家にこないかい?
タイガ、お酒臭い…酔ってるね
ほら花火だ。ボロピエの目にはどう映ってるのかな


セイリュー・グラシア(ラキア・ジェイドバイン)
  よし、温泉だ!
他に人も居ないし、遠慮なくすぱーんと脱いで、ざばーんと湯船に入るぜ。
俺は鍛えた自分の肉体に自信があるからな(キリッ。
ま、それは冗談で。
広い風呂だからちみっと調子にのりました、ゴメンヨー。
温泉には良く冷やした梨をカットしてもらったのを持って入るぜ。
ホラ、これでも食べて機嫌直せよ。とラキアに笑顔。

お、ホントにボロピエが風呂に入ってる。
エル夫人のトコのボロピエも、元はこの辺から流れて来たのかな?
よしよし、とボロピエ達をなでてやろう。
梨も食べさせる。
タオルで外皮を擦ってみよ。キモチいいかな?
付いてるコケ剥がさないように注意するぜ。
岩の擬態に必要だもんな。

湯船から見上げる花火も良いもんだ!


ルゥ・ラーン(コーディ)
  【★】
皆さんとは温泉とボロピエの癒し効果で和気藹々です
絡み歓迎

★セラフィムさん達との交流は主にボロピエの生態や愛で方等レクチャーをお聞きします
お二人の事は一方的に存じておりました
春のボッカ戦のご活躍聞いております
ボロピエの事お詳しいのですか?
お酒や果物等を皆さんと頂き楽しく過ごしたい
※お任せします

●ボロピエとの交流
撫でてもいいんでしょうか? ※可能なら彼も誘って2人で撫でたい
ぶどうあげてみましょう
うふふ 可愛らしいですねぇ
どのぶどうが一番お好みですか?
(嫉妬悟り)おや? ふふ 私の可愛い人にもぶどうをあげましょうね あーん 

花火にうっとり
空に大輪 空間は癒し 隣は愛しく麗しいヒト
天国ですね 私は幸せです


●ボロピエ、それは
 その温泉に足を一歩踏み入れれば、湯船の中に何かがいるのが分かる。
 白い湯気の中を一歩一歩足を踏み入れていけば黒い影だったそれらが苔むした岩だということが分かるだろう。
 温泉に岩。
 しかもそれが、いたるところに点々とある光景に、何も知らない人がみたら吃驚するだろう。
 クァァァ! キュイ! とさらに鳴き声まで聴こえてくるとあれば、なおさらだ。
 しかし、今回足を踏み入れた人物は、そんな不思議な岩のことをよく知っていた。
「うっわー! 広え! ホントにボロピエだ」
 そんな感嘆をあげて入っていたセラフィム・ロイスと火山 タイガに気がつき声をかけたのはルゥ・ラーンだった。
「あの、お二人の事は存じ上げておりました」
 その後ろでは括った長い髪を揺らしたコーディが、お盆に載せたマッコリと葡萄を手に軽くお辞儀をする。
「こんにちは、初めまして」
 そう言われれば、彼らも同じウィンクルム……と合点し、タイガが尻尾をぱたぱたと揺らす。
「あ、こんちわ」
「こんにちは」
 セラフィムも隣で軽く会釈すれば、彼らがお邪魔します、と近くへ。
「もしかしてウィンクルム? 偶然だな」
 そう問われれば、こくりとルゥとコーディが同時に頷いた。
 仲良しさんだなぁとタイガとセラフィムの瞳が和む。
「そうです、春のボッカ戦のご活躍はきいております」
 先輩方の活躍、凄かったですよね、と微笑まれ、セラフィムが遠い目をしながらぶんぶんと首を振った。
「どうも。え!? 先輩だなんて僕らなんてまだまだ……!」
 彼の視線の先にはあの日の女装姿。
 そんな彼にタイガがくすりと笑みを浮かべる。
「僕はセラフィム。好きに呼んで下さい」
「俺はタイガってんだ。よろしく!」
 その言葉を合図に、皆で自己紹介をするのだった。


●入浴で寛ぎつつ
「お二人はボロピエについて詳しいんですか?」
「もしよかったらどうぞ」
 ルゥがききつつ、そんな彼の隣でコーディがセラフィムとタイガに葡萄を差し出した。
 紫色に誘われて、セラフィムとタイガが手を伸ばす。
「あ。僕らはボロピエの事は一度エル夫人に頼まれて調査した事があって」
 元々は、デミ・オーガかもしれないから調べてほしいという緊急性の低い依頼だったといえば、ルゥとコーディがなるほどと頷く。
 依頼が出された時点で、すでに「どこからか流れてきた新しい動物かもしれない」という情報がでていたため、一緒に向かった面々とそれを視野に調査した時の話をすれば、2人の瞳が輝く。
 鱗を見つけた時の話しや、足痕を見つけた時の話し。
 そして、彼らを発見した時……ボロピエ達は岩に擬態していて、ぱっと見ではそれが動物だということは分からなかっただろうということ。
 彼らがちゃんと調査し、それを総合していたからこそ見逃すことがなかったのだ。 
 その後、エル夫人の支援を受けて繁殖した彼らは、食べ物は草木や果物を食べ、そして基本的には気性は穏やか。
 時々小競り合いはあるものの、それも立ち上がって両手を広げての威嚇のしあいのみ。
 人間にそこまで脅威のある動物ではないのだというセラフィムとタイガの説明に、なるほどと、ルゥとコーディが頷く。
 だから今日がとても楽しみで……と微笑みながら葡萄を一口食べれば、美味しいと微笑みを浮かべた。
 そんな彼の隣では、タイガが貰ったマスカットに笑みを深めつつ可能ならレクチャーを、というのに頷く。
「レクチャーなら任せとけ! つっても大人しいしすぐ仲良くなれるぜ!」
 ちらり、と視線をやった先では、ゆったりまったりと温泉に浸かるボロピエ達が。
 クァァァと鳴いてるその姿は傍に居る4人に警戒している様子はまったくない。
 けれど、慣れてくれる気配もなかった。
「……すぐに、ですか?」
 でも、どうすれば……。とルゥが首を傾げ、コーディも首を傾げる。
「すぐに触っても大丈夫かな」
「流石にそれは」
 どうだろう? と首を傾げあう2人を見た後、セラフィムとタイガが顔を見合わせ微笑む。
「餌をやって交流を深めれば……な?」
 すぐにでも仲良く!
 そう言われ、持ってきた葡萄を差し出せばクァァァ! と嬉しそうにボロピエが寄ってくるのだった。


「可愛い。これも食べるかい?」
 差し出した林檎のドライフルーツを美味しそうに食べるボロピエ。
 ドライフルーツだけではなく、手作りクッキーものったお盆をゆらりとルゥとコーディの方へと差し出した。
「コーディさんとルゥさんもどうぞ」
「ありがとう」
 コーディが微笑み、よかったら、とお酒をお酌すれば、僕らも頂きます、とセラフィムとタイガがお酒をちびちびと楽しみ始める。
 ボロピエ達も混ぜての和気藹藹な時間を暫し過ごすのだった。


●のんびりと
 二人から離れ改めてルゥとコーディは温泉に浸かっていた。
「撫でてもいいんでしょうか?」
 首を傾げて見つめる先のボロピエ達は、どうぞ? と言わんばかりに背中を見せている。
 先程のドライフルーツで餌付けされたのだろう。
 手を伸ばし撫でれば、気持ちよさそうに彼らは瞳を細めている。
「コーディもどうですか?」
「そうだね……じゃぁ撫でようかな」
 伸ばした指先で触れば、岩に擬態しているという割にはそこまで硬くなかった。
 あくまでもこれは鱗だということなのだろう。
 さわさわさわ、と楽しむコーディの傍らでは、葡萄をボロピエに与えるルゥがいて。
 その瞳は愛らしいボロピエ達に笑みの形に彩られている。
「うふふ、可愛いですねぇ」
 三種類ある葡萄を一個ずつ。
 そのどれもを美味しそうに食べるボロピエに首を傾げたルゥは、ちょっとした問いかけを。
「どのぶどうが一番お好みですか?」
 ボロピエはきょとんと首を傾げるばかり。
「ふふ、どれも好きですか」
 じゃぁ全部あげましょうね、とまた一口……と頬を嬉しそうに赤く染め口へ運んでやるのを、コーディはひたすらお酒を飲みながら見詰めていた。
「おや? ふふ、私の可愛い人にもぶどうをあげましょうね」
 あーん? と差し出された葡萄をぱくりと一口で食べつつ、じとりと睨みつける視線に気がついたのか、ボロピエがそんなコーディと視線を合わせる。
(ナローうちの神人誘惑すんな)
 無言で鼻をちょいちょいと触れば、おぉ、やるかぁぁ?! とばかりばばーんと立ち上がったボロピエは、どうみても迫力はなかった。
 体を大きく見せて、相手を威嚇するその威嚇ポーズ、やはり人間の半分以下ともあれば、可愛くてしょうがない。
「くそう、僕の負けだ!」
 ぎゅっと抱きしめてやれば、ボロピエもどこか嬉しげにクァァと鳴くのだった。

 酔いも回って、ボロピエとも仲良くなって。
 ドォオンと上がる花火にルゥが瞳を輝かせた。
「空に大輪、空間は癒し、隣は愛しく麗しいヒト」
 ルゥの唇から紡がれる愛おしい人への思い。
 今度は花火に夢中になってる、と拗ねていたコーディがそれをきけばそっと引き寄せる。
 暖かな思い人へ体を預け、ルゥは微笑みを浮かべた。
「天国ですね。私は幸せです」
「そうかい」
 コーディが見た花火。
 赤く、青く美しい花火を共に見上げ、ルゥは幸せな気分に浸るのだった。



●一緒に行こうよ
『あのボロピエだよな!?』
 久々で、すっげー楽しみなんだけど! そう、わくわくと瞳を輝かせるタイガに微笑むセラフィム。
『うん。繁殖してたのもだけど、あの子達が温泉好きだったなんてね』
『セラ、ちゃんとお土産は持ってきてるか?』
 大丈夫だよ! そんなやりとりも既に昔。
 温泉に浸かり、身も心もリフレッシュ中のタイガははぁーっと感嘆の吐息をあげる。
 持って来ていた「お土産」も既にボロピエ達のお腹の中に消えた頃だ。
「いい湯だし、酒もぶどうもドライフルーツもうめぇしボロピエとの再会に……」
 湯をみて、お酒をみて、そして貰った葡萄やドライフルーツもみて。
 隣で気持ちよさそうにぷかーっとしてるボロピエを撫でた後、視線は少し離れた場所で楽しむ2人の方へ。
「それに、新しい出会いはあるし今日はいい日だ」
 そうだね、と微笑むセラフィムの白い肌は淡く色づいている。
「とってもいい日だよね」
 伸ばした指先で、隣にすいーっとやってきたボロピエを撫でてやれば、くふんと嬉しそうに喉を鳴らすボロピエ。
 ぱっと笑顔になったセラフィムの笑顔はとても愛らしい。
 それだけじゃなく、お湯の所為か、それともお酒の所為か。
 ほんのりと赤く染まった頬を見れば、タイガの尻尾が揺れる。
「セラも頬染めてすっげー可愛いし」
 頬ずりすれば、なーー? とボロピエ達に同意を求め始めて。
 同意を求められたボロピエ達は、そうだよ~とでもいうのだろうか、クァー! と声をあげた。
 そんな様子を見ればセラフィムは苦笑を浮かべる。
「タイガ、お酒臭い……酔ってるね」
 同意を求められたボロピエ達の中から、一緒に遊びたい、とでもいうのだろうか。
 一匹のボロピエが寄ってきた。
「元気か? ……流石に俺を知ってる奴はいねーかな」
 撫でれば懐いてくるボロピエを頭にのせれば、クァァァ! と嬉しそうな鳴き声をあげる。
「可愛い鳴き声だね」
 そう言われたボロピエが、クアァ? と不思議そうな鳴き声をあげる。
 そんなボロピエに、セラフィムが声をかけた。
「ねぇ、家に来ないかい?」
 タイガの頭の上で、クアァ! と同意を示し、鳴くボロピエ。 
「迎えてもいいけど俺がいるだろ? セーーラーー」
 ぎゅうぎゅうと抱きつかれながら、どぉぉんという音に顔をあげるセラフィムとタイガ。
「ほら、花火だ」
 夜空を彩る青や黄色や赤の綺麗な花火。
 ボロピエ達にはどんな風に映っているのだろう……。
 セラフィムの疑問には、どこかうっとりと空を見上げるボロピエ達を見ればなんとなく伝わってくるのだった。


●まったりと
「よし! 温泉だ!」
 そう言って潔く服を脱ぎ捨て、堂々と鍛え上げられた肉体を晒しながら湯船へ向かうのはセイリュー・グラシアだ。
 そんな彼の背中を追いかけつつ、ラキア・ジェイドバインはゆるりと首を傾げた。
(セイリュー、温泉となると、若干張り切って脱ぐような……)
 気のせいかな? と思いはするものの、今日も今日とて潔く服を脱ぎすてた彼を見ていれば、それは間違いではないだろう。
 そして、問題が一つ。
 あのね、と唇を開いたラキアは緑色の瞳を細め色白のその背中を見る。
「他の人が居ないからって、前も隠さず堂々としすぎというか……」
 なんというか、と言葉を濁すラキア。
 白い湯気が周りを隠しつつ、さらに確かに居るのはのんびりぽややんとした、ボロピエ達のみだが。
 そう言われればセイリューが唇をにっと笑みの形にかえて、ラキアを振り返った。
 視線の先に居るラキアも、なかなかの筋肉なのをみつつ、あえての一言。
「俺は鍛えた自分の肉体に自信があるからな!」
 キリっとした表情に返るのはラキアの呆れ顔。
「あ、鍛えた体を見せたい……」
 そう、それは仕方ないねぇと続けられた言葉に、眉を下げてそれは冗談だとセイリューが言えばラキアの視線と絡みあう。
「広い風呂だからちみっと調子にのりました」
 ゴメンヨー。
 どこか軽くも感じるその言葉に、ラキアは軽く肩をすくめると、2人仲良くボロピエ達がまぁだ? とでも言うように浸かっている湯船へ向かうのだった。

「お、ホントにボロピエが風呂に入ってる」
 白い湯気越しでは黒い影のように見えていたそれらも、近づけば、気持ちよさそうに入っているボロピエ達で。
 少し遠目だと岩が温泉に?! と思ってしまうその光景も、二度もボロピエと出会い、さらに交流をしていた2人からすればとても分かりやすい。
「ふふ、ボロピエ達も湯船に浸かって幸せそう」
 とっても微笑ましいよ。と瞳を細めていえば、セイリューも頷きを返す。
(温泉に入る習性あるなんて興味深いな……)
 これはエル夫人に手紙を書いて、教えてあげなくては、とラキアは思う。
 きっとエル夫人なら、大喜びしてくれるに違いない。
 体を一度軽く洗ってからざぶーんと湯船へ浸かれば、波打つお湯に一瞬だけボロピエ達があわあわと驚いたものの寧ろそれが楽しかったのか。
 揺れる波に体を揺らしながら、入ってくる2人に警戒する様子は見られなかった。
(エル夫人のトコのボロピエも、元はこの辺から流れて来たのかな?)
 そこらへんは分からないけれど、クアァァと鳴いているボロピエ達は、エル夫人の所でみた彼らとそんなに違いはなさそうだ。
 そんな彼らとは距離を今はまだ開け、浸かる2人。
 よく冷えた梨をお盆に載せぷかぷかと浮かせれば、つつーっとラキアの方へ。
 ゆらり、ゆらりと目の前に漂ってきたそれに、ラキアが視線をセイリューへと向けた。
「ホラ、これでも食べて機嫌直せよ」
 にこりと笑む自らの神人に、ひとつ溜息を吐いて見せて。
 それでもラキアもつられて微笑めば、冷たい梨を一口ほおばった。
 広がる甘味に瞳を和ませていれば、何食べてるの~と一匹のボロピエが近づいてきた。
 他のボロピエよりも小さいその子は、まだ子どもなのだろう。
 大人よりも警戒心も薄いようだ。
 寄ってきたボロピエに、内心の喜びを押し隠しながらラキアがそっと梨を差し出せば、あむあむと食べ始める。
「梨好きだったよね。沢山あるから君達もお食べ」
 何食べてるのー?! と興味津々な他のボロピエ達にも見せれば、数匹がさらによってくる。
「よしよし、お前ら仲良くな?」
 わしゃわしゃと撫でるセイリューの手にうっとりしつつも、ちらちらと梨の方に視線をやるのに気がつけば、セイリューが梨を手に取る。
「ほら、うまいぞ~!」
 差し出された梨をぱくりと食べて、幸せそうなボロピエに瞳を細める。
 そして、同じように梨をあげていたラキアと言えば、食べてる姿も可愛いなぁと、瞳を細めているのだった。

 梨を食べ終えれば、ボロピエ達の警戒も完全にとけて。
 そうすれば、タオルを手に取ったセイリューは外皮をそっとさすってやることに。
 石のようにがっちがちに硬いかと思えば、そこまで硬いというわけではなかった。
 あくまでも鱗だということなのだろう。
 その鱗をゆっくりと辿りながらセイリューは首を傾げる。
「キモチいいか?」
 問いかけには、クァァという満足そうな声が返ってくる。
 ついている苔は擬態に必要な物。
 だからこそ注意しながらさすってやっているのだが、程良いマッサージ気分なのか。
 極楽、極楽、とでも聴こえてきそうな瞳の細め具合だ。
 長く入っているボロピエ達をみて、ちょっとした疑問が湧いてきたラキア。
(外皮で熱が内側に籠ったりしないのかな)
 ちょっとボロピエの脇の下に手を入れて体温をみてみよう。
 そう思ったラキアにずぼっと差し入れられた手にも動じないボロピエは、しっとりと暖かかった。
「温泉に入って代謝を上げるのかもね?」
 これもエル夫人への手紙に書けば喜ばれるに違いない。
 そう思った時だった。
 ドォォン! という花火が上がる音がする。
 それは赤や青、緑と夜空を彩って。
「湯船から見上げる花火も良いもんだ!」
「花火も綺麗だね」
 自然と触れ合った肩に顔を見合わせて。
 ふ、と微笑んだラキアが、セイリューの瞳の中に映る花火を見つめながらいう。
「来て良かったね」
 それに答えたのは、花火よりも綺麗なセイリューの笑顔だった。 



依頼結果:大成功
MVP

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 如月修羅
エピソードの種類 ハピネスエピソード
男性用or女性用 男性のみ
エピソードジャンル ハートフル
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 とても簡単
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 3 / 2 ~ 5
報酬 なし
リリース日 08月30日
出発日 09月05日 00:00
予定納品日 09月15日

参加者

会議室

  • [13]ルゥ・ラーン

    2017/09/04-23:02 

    コーディ:
    プラン提出したよ。
    個別も合同も楽しみたいね。
    言葉遣いはこっちもどうなるかな?
    お酒入れば無礼講って事で。

  • [12]セラフィム・ロイス

    2017/09/04-20:59 

    了解したよ。個別でも団体でも楽しんでいこうね。
    仮プランは提出してるよ。ちょっとPLが疲れ切ってるから次に覗きにくるのは出発直前かな。何もなければそのままで。

    >「ボッカ戦のご活躍で」
    うん。問題ないよ。そういえば活躍って女装したアレだよね…(複雑だ)

    >会話
    そうそう。
    あとタイガは堅苦しいの苦手だから敬語を使ってないけれど。酒にも酔ってるから、もし迷惑かけたらごめんね
    僕もこう和気藹々もあって友達口調になっちゃってるかも。

    うっかり会話に集中して花火のこと忘れそうになってたよ。一時
    とりあえず当日はよろしくお願いします。

  • セイリュー・グラシアと精霊ラキアだ!!
    オレ達はまーったり個別的な予定で行こうと思う!
    楽しい時間を過ごそうぜ。

    ラキア:
    人前で素っ裸になることに何のためらいもないセイリューを野放しにする訳にはいかないよ。
    皆と交流って素敵なお誘いに心は揺らぐんだけれど、ごめんね~(≧人≦)

  • [10]ルゥ・ラーン

    2017/09/04-18:42 

    >セラフィムさん
    会話については存じ上げているという部分で、「ボッカ戦のご活躍で」という文言入れても問題ありませんでしょうか?

  • [9]ルゥ・ラーン

    2017/09/04-02:01 

    コーディ:

    あ、会話か。(よく分ってなかった)
    「存じ上げてます」ですね、了解。

    他にはボロピエの話になる会話を振るよ。
    うちはルゥがボロピエに興味津々だから彼が聞くと思う。
    僕はボロピエの威嚇した姿見たいけど、偶然見れたらいいな。

    【★】だけか、成程。
    GA名も成程ね、説明ありがとう。

  • [8]セラフィム・ロイス

    2017/09/04-00:04 

    >団体でやる事
    お酒といっても僕はちびちびとしか飲めないけどね。…そういえばタイガが飲むのみるの初めてか(PL:セラにくっついて離れなくなります)

    ぶどう楽しみにしてるね。
    こちらのドライフルーツはカットしたバナナとキウイと林檎だよ

  • [7]セラフィム・ロイス

    2017/09/03-23:59 

    >初めまして
    いやいや先輩でもコーディさん達の方が年上だし。とね、プラン考えてたら年上には主に敬語だからこんな口調になってた(苦笑)
    えーーーうん、ここでどうするか決めておく?
    和気藹々で構わないよ。文字数も頼めるならお願いしておこうかな。「存じ上げてます」も。
    こちらは「どこかで?」「もしかしてウィンクルム?」と会話を広げるつもりでいた。
    ある程度はGM任せで投げてもいいと思うよ

    >一緒する人
    【★】を書くだけでいいと思う。
    (引用)個別描写予定ですが、もしもご一緒するかたが居る場合は、分かるように【】とかで括って頂けたら幸いです。(引用おわり)
    とあるし。前ふりはいらないと思うよ。もうプラン上で名前だしてるし流石にわかるかと

    >GA名
    ああ…こちらでは無かったかな。ごめん。GA名は他社で通っているグループアクション名の略で。
    【〇〇】と共通の決めた文字をプランの最初に書くと「一緒に行動するんだな」とGMが把握するシステムなんだ。

  • [6]ルゥ・ラーン

    2017/09/03-23:39 

    コーディ:

    >初めまして?
    そういえば、話をするのは初めてだった(汗)
    遅ればせながら初めまして。
    僕等の方が一方的に存じ上げてます、て感じかな、そちらは高レベル先輩ウィンクルムだし。
    関係性の説明がプランにいるなら「温泉とボロピエの癒し効果で和気藹々」って感じでこっちのプランに入れておくよ。いいかな?
    他に一緒する人がいた場合にもこれで通用するんじゃないかな、多分。

    >一緒する人
    「入浴一緒する組は冒頭に印→【★】」
    てこっちに入れてもいいよ。
    一緒する人は神人のプラン最初に 【★】 いれてくれればいい感じ。
    誘ったのはこっちだから文字持つよ。

    ごめんGA名が何の略?か分らない(汗)

    >団体でやる事
    お酒付き合ってくれるの? 楽しくなりそうだ。
    果物はぶどう何種類か持ってく。

  • [5]セラフィム・ロイス

    2017/09/03-22:33 

    >団体入浴
    >「一緒のタイミングで入浴」と「ボロピエについてレクチャー」部分だけ共有
    助かるよ。じゃあ一緒しようか。
    まだNPCより出る可能性があるし(別GMさんシナリオで姿もセリフもなかった時もあった。解説のみとか)
    プランには【ルゥ達とセラ達】とかでいいのかな?
    【ルゥ達と】(そちらは【セラ達と】)ぐらいが文字数節約になるかな。他にも増えるならまた考えなきゃだけど
    GA名みたいに何か共通した方がいいとかある?こちらは何でもいいよ

    >団体でやる事
    タイガ「レクチャーは任せとけ!といっても大人しいしすぐ仲良くなれると思うぜ!」
    ……と。当日もタイガは似たこと言ってると思う。
    僕はコーディ達のお酒や果物のおこぼれもらおうかな?手作りクッキーやドライフルーツ持っていくよ
    初めまして?それとも顔見知りでもいいかな?確か一緒に戦ったのはなかったよね?ハピネスは個人だし

  • [4]ルゥ・ラーン

    2017/09/03-20:59 

    コーディ:

    セラフィムさん
    >ネイチャー
    その土地に昔からいる生物、てつもりで言ってた。

    >レクチャー
    これ、頼めるとうれしいけど、
    場所が大きな露天風呂だから一緒に入ってるだろう詳しい人(NPC)に聞こうかなって思ってたとこ。
    興味ある人がいたら、「一緒のタイミングで入浴」と「ボロピエについてレクチャー」部分だけ共有して後はそれぞれっていうのもありかな。
    みんなやりたい事あるだろうから、もし良かったらって話だね。
    乗っかりたい人どうぞ。

  • [3]セラフィム・ロイス

    2017/09/03-19:18 

    どうも。僕セラフィムと相棒のタイガだよ。よろしく。詳しいプランはこれから考えるよ

    あ。ネイチャーというか、らぶてぃめっとの新種の動物、かな…?
    僕らはある所を散策してボロピエをみつけて知らせたからどう分類されてるんだろうね、そういえば。
    ネイチャーの定義ってなんだっけ…?(半分独り言)
    兎にも角にもいい子達だし、こっちも楽しもうと思ってる。

    >団体入浴
    団体入浴か。個人で考えていたけど…(これから考える)プラン次第なんだよね。
    うーん…
    もし誰かがおっかなびっくりで戸惑うとかなら「大丈夫だよ。この子たちは~」と簡単なレクチャーみたいな会話できるかな。一度接してるし。

    こちらは、個人でも団体でも【今はどっちでも平気】な感じかな。
    また何度か覗くし、皆もプラン考えて「やっぱり…」となるかもしれないし、次の書き込みまでには決めておくよ。

  • [2]ルゥ・ラーン

    2017/09/02-00:37 

    コーディ:

    ルゥとコーディ、よろしく。
    お酒持ち込む予定。マッコリ。
    僕等ボロピエって知らないんだけど、過去にイベントなんかで関わりのあったネイチャーって所かな?
    折角だから果物差し入れしようかな。
    何が好物なんだろ?

    僕等、団体入浴でもOKだよ。


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