プロローグ
●面影
「援護するわ、逃げて!」
「逃げて、逃げ切れれば……な!」
ハードブレイカーのボリスは強敵に追い詰められ、絶体絶命の危機に瀕していた。パトロール中、不審者が幼児を連れ去る直前に現場を押さえ、不意を衝いて攻撃した為に怒りを買って返り討ちに遭いそうになっていたのだが、目の前に居る相手は『あの』連続幼児誘拐事件の首謀者であるギルティに間違いない。そう思った時、彼は刺し違えてでも相手を倒そうと覚悟を決めた。しかし、相手の動きはそこで止まった。騒ぎを聞き付けた住人たちが駆け付け、大勢に姿を見られる前に退却しようとした為である。
『……命拾いをしたな』
「……ッ!!」
「ボリス!」
クララが思わず叫びながら救援に赴くが、ボリスからの返答は無い。いや、驚きのあまり声にならないのだ。それもそのはず、自分を追い詰めた目標は、嘗て彼と袂を分かつ事になった友人・ディアボロのホランドに瓜二つだったのだから。
……いや、似た容姿を有するだけの、別人なのかも知れない。だが、彼は追尾する事が出来なかった。
相手は去り際に凄まじい閃光を放った。ボリスは本能的に回避姿勢を取る。と、次に目を開いた時、既に相手の姿は無かった。
「危なかったね、相手がオーガだと分かってたらもう少し……どうしたの?」
「……似てたんだ、アイツに……ホランドに」
「ホランド、って……あの!?」
俯いたまま、短く語るボリスの言葉に、クララも言葉を失ってしまった。
●叱責
A.R.O.A.本部に帰還したボリスは、先の不始末について査問を受けていた。
「油断したのです、巧みにオーガの特徴を隠した擬態をしていたので……しかもその姿は、あのホランドに瓜二つだったのです!」
「落ち着きたまえ。彼は既に殉……コホン! 退役し、今は一般人だ。それにまだ人型オーガへの攻撃は禁止となっている筈だが?」
「気付かなかったと申し上げた筈です! それに、奴がホランドなら攻める理由だって無い……」
「……少し休みたまえ、そして冷静になりなさい」
椅子をクルリと反転させ、上官は背を向けたまま葉巻の煙を燻らせていた。その後ろ姿に会釈をすると、ボリスは指揮官室を退室した。
「ボリス……」
「奴は、ホランドは……ギルティに攫われて命を落とした神人の仇を討つ為に、単身でその拠点に乗り込もうとして返り討ちに遭い、行方不明になった……俺が戦傷で現場を離れている間にな」
誰にともなく語るボリスの声を、クララは神妙な面持ちで聞いていた。
●落胆
ボリスは目標を取り逃がした責任と、個人的な思い出の板挟みとなり、悩んでいた。クララは味方をしてくれたが、他の職員たちは納得していなかった。しかしボリスは『俺が見間違う筈が無い』と信じ、単独で捜査を開始した。討伐が目的ではない、本当にアイツなら目を覚まさせてやる、と。
ボリスを追い詰めたギルティは過去の目撃情報と外見が一致しており、頭部に1対の角を有していた。紫色の長髪、甲高い声。全てが情報通りだった。その時既に、彼の脳裏には旧友の姿が思い浮かんでいた。しかし……
「あれは絶対にホランドだ……」
彼は、自分を追い詰めた目標がホランドである可能性を無視し切れず、考える度に泥沼に嵌って行くような感覚にとらわれていた。
●奮起
当該事件の目標であるギルティの顔をハッキリと目視できる距離まで接近した者は稀有である為、その証言が重要な手掛かりになるとして、彼は情報の開示を迫られた。が、旧友の安否を深く気遣う彼は、その要求を悉く拒否していた。今日も会議への出席を命令されていたが、彼はそれをボイコットする心づもりで居た。この態度は『非協力的』であるとして、他の隊員や上層部からの反感を買う事になった。そうなると、連鎖反応で居心地が悪くなるのはクララである。しかし、パートナーである彼女が説得しても、彼は首を縦に振らなかった。そして彼女は考えた。彼の悩みを解消し、且つ積極的に作戦に参加できるようにするにはどうすれば良いのかを。
「ねえボリス、その……ホランドを訪ねてみては?」
「……!! そうか、彼の姿を確認できれば、あのギルティが彼ではないという証明になる! それさえハッキリすれば……!」
ガタ! と椅子を倒し、勢い良く立ち上がったボリスは、早速ホランドの住んでいた街へと向かった。そんな彼を見送りつつ、クララは祈るように独り言を言いながらブリーフィングルームへと向かった。
(これで、彼が納得してくれれば……でもねボリス、ホランドはもう……居ないんだよ)
●会議
ブリーフィングにて、クララは同席した仲間からの反対意見を受けながらも、ボリスの願いを聞き届けて貰えるよう主張し続けた。だが、如何なベテラン隊員と言えど、個人的感情で単独行動を起こした者に対する風当たりは強かった。
「クララ、ギルティが相手じゃ手段を選んでる余裕なんか無いぞ?」
「そうだよ、ギルティに遭遇したらまず身を守れと厳命されている筈だ。奴はそれを破ったんだぜ?」
「第一、ホランドは既に……君だってそれは知っている筈だろう? ボリス本人も……」
「……いえ、あまりに気の毒で……あの日の事は彼には話してないんです」
クララの返答に、一同はシンとなった。『あの日』とは、ホランドの亡骸が雪深い山中で発見された日の事で、そのあまりの凄惨さに多くの隊員には『勇敢なる戦士は極寒の山中に消えた』とだけ発表され、詳細は秘匿されたのだ。そんな中、クララは真相を聞きホランドの殉職を知ったが、ボリスは戦傷を癒す為に長期休暇を取っていたので、この連絡はクララに一任された。だが彼女は遂に真相を話す事が出来ず『消息不明のまま除隊扱いになった』と伝えてしまったのだ。また、司令部でもこの話題はタブーとなり、ホランドは『除隊した』事に統一される事になったのだ。
そして結局、ギルティが幼児を襲っている現場に遭遇したら先ず人命救助を最優先させ、目標を確実の確保するか、可能であればギルティを追い払う……と、このように決まり、結局は今まで通りのスタンスで防戦するという形が維持される事となった。
●被害
「また被害者が出たぞ! 今度は森林地帯の奥だ!」
「捜索願との照合・被害者の回収を急げ!」
「しかし! 現場は奴らの拠点の傍だぞ、迂闊に近寄るのは危険だ!」
森林地帯をテリトリーとする猟師からの通報で、新たな被害者が発見された。身なりの良い女の子だそうである。報告書に添えられた写真を、非番明けであった神人・シャルロッテが覗き見て、思わず悲鳴を上げた。
「……ビアンカちゃん!!」
その悲鳴は、やがて嗚咽となってオフィス内に響き渡った。
直ぐに被害者の回収が下命されたが、ハイリスクであるが故になかなか作戦が立てられない。拠点のすぐ傍に、被害者の体を放置……あまりに挑戦的・且つ汚いやり口に、本部の面々は皆怒りに打ち震えていた。
そして石像に付けられていたという手紙を開封し、一同は更に憤った。
『我に挑んだ勇敢なる戦士よ、これは我からの挑戦状である。逃げればオブジェの数が増えるだけ、再戦に応じよ』
一同は煮えたぎる腹の内を露わにしながら、今ここに居ない『戦士』の顔を思い浮かべて臍を噛むのであった。
解説
●目的
敵の拠点付近に放置された、被害者の体を回収するのが目的です。拠点内部まで侵攻する必要はありませんし、オーガが攻めて来ても戦闘を開始せず離脱して構いません。但しネイチャーやデミ・オーガが捜索・撤退を邪魔した場合は、殲滅して活路を開きましょう。そして必ず石化した被害者を連れ帰ってください。
●手段
まず、第一目標は上記にもある通り被害者の回収ですから、そちらが当然メインとなります。が、もう一つ。単独行動に走ったボリスを連れ戻し、ギルティの正体に迫る事も任務の一つとなります。なので2班に分かれて行動する必要がありますが、其方には1組裂けば充分でしょう。
但し、ボリスはかなりの視野狭窄に陥っており、説得はかなり困難になると予想されます。此方には話し上手なメンバーを充てた方が良いかと思われます。ボリスはタブロスから離れた田舎町を捜索しており、そこまでは片道で1時間掛かります。
なお、ギルティからの挑戦状ですが、これを正直に受ける必要はありません(NPC名指しなので無視して下さい)。たぶん怒って出て来ますが、目晦ましでも浴びせて速攻で逃げましょう。
●何者?
文中にもある通り、ボリスが探しているホランドというディアボロは元A.R.O.A.屈指の腕利き隊員であり、ハイレベルなエンドウィザードでした。が、ギルティとの戦闘中に神人を攫われ、オーガに対する力を失った後、単独でその奪回を試みては返り討ちに遭い、やがて石化した神人と再会して怒りに我を忘れ、ギルティと刺し違えるつもりで単身突入したのを最後に消息を絶った、悲劇の精霊です。
その彼と親しかったボリスが思わず見紛うほど、件のギルティはホランドに似ている訳です。が、これまた本文中にある通り、ホランドは既に故人なので全くの別人と云う事になります。
また、ホランドが戦ったギルティと本作ラスボスのギルティの関連性については今のところ謎です。
ゲームマスターより
子供好きギルティ討伐シリーズ4作目。今度は悲しくもギルティの犠牲となった少女の体を回収する事が目的と云う、ちょっと変わったお話です。
並行して、独断で行動している先輩隊員(NPC)を説得し、それを連れ戻すというミッションも加わります。
意味ありげな導入部と裏腹にやる事は単純なんですが、いざ実行するとなると難しい筈です。
……と、またもやPL各位に挑戦するようなシナリオとなりましたが、宜しければ参加してみてください。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
ミサ・フルール(エミリオ・シュトルツ)
何の罪のない小さな子をこんな目に遭わせるなんて許せない ビアンカちゃん待ってて、すぐ迎えに行くからね 森に入る前に必ずトランス エミリオさん達が陣形を組んでくれるからその後ろをついて行くよ 迷わないように木の枝にリボンを結びつけながら進むから、リボンは沢山用意しておかなきゃ 戦闘中精霊の邪魔しないように後方で防御してるね もし敵が馬に乗るハロルドちゃんとリオちゃんを狙ってきたら剣で守るよ ビアンカちゃん発見時、馬に乗せるお手伝いするね ビアンカちゃんの事はハロルドちゃん達に任せて私は精霊達と共に2人の援護するよ ギルティが現れたら消火器を使って目眩まししてリボンの目印を頼りに逃げるよ ☆リュックの中身 リボン 消火器 |
ハロルド(ディエゴ・ルナ・クィンテロ)
「大切な人がいなくなると、人は正気でいられなくなるものなんだね」 【支給要請】 乗馬用の馬(鞍&乗馬鞭付)【一般スキル・騎乗レベル3】使用 双眼鏡 スナイパーライフル ビアンカちゃん救助のために、敵拠点に切り込んでいくよ 私は馬に乗りながら、ディエゴさんは馬やほかの人の護衛を意識しながら探索する感じかな。 あらかじめリオさんを後ろに乗せる 私一人でも大丈夫かもしれないけど、ビアンカちゃんがどれくらいの重さなのかわからないし・・・二人で抱えた方が安定するかなって。(私は片手でも手綱で制御できるから大丈夫) 用意ができたら・・・馬で突っ込む ビアンカちゃんを乗せて、逃げるよ! 精霊の皆とすれ違う際にトランスしておくね |
リヴィエラ(ロジェ)
リヴィエラ: ・ボリス様の心情を理解し、彼の気の済むまで街の散策に付き合う。 ・ボリス様がホランド様の家を訪ねる気でも同行。 ・ホランド様の姿がどこにも見当たらないと悟ったボリス様には 心を鬼にして、『ホランド様は既に故人』である真相を告げる。 その際、クララ様から預かってきた『ホランドの死亡届け』を証拠として見せる。 ・スキル『会話術』使用 そこでロジェ様の演技に一旦バトンタッチです。私は敢えてロジェ様からボリス様を庇います。 「だからこそ、私達と一緒に突き止めましょう。あのホランド様似のギルティが何者なのか…」 ボリス様が落ち着いたら、一緒にA.R.O.A本部へ帰還してクララ様に報告です。 |
リオ・クライン(アモン・イシュタール)
今回が私達の初任務となるが・・・複雑なものだな。 しかし、いつまでも悲観しているわけにはいかない。 ビアンカ様のためにも、神人としての務めを果たさなくては! 【行動】 ・ミサ&ハロルドと共にビアンカ救助に参加。 ・ビアンカ発見時、すぐ行動に移せるように最初からハロルドと共に馬に乗っておく(乗る位置はハロルドの後ろ)。 ・森に入る直前にアモンとトランスする。 ・森に入った際は、なるべく周囲の様子を警戒、異常があれば報告。 ・主な戦闘は精霊に任せ、ハロルドと一緒にビアンカ救助&戦線離脱。 【戦闘後】 ・ボリス達と合流できた場合、「下手をすれば貴方は死んでいた」、「クララの気持ちも考えろ」とボリスにしっかりと意見する。 |
●行軍
ザッ、ザッと云う足音を立てながら、森林……というよりは樹海と呼ぶに相応しい木々の間を進む一団があった。
「以前とは違い、相手の居る場所は分かっているが……」
「へん! 何処からでも掛かって来やがれってんだ」
先頭を行く『エミリオ・シュトルツ』の呟きに、隣の『アモン・イシュタール』が呼応する。
「アモンと言ったな。初陣で気が逸るのは分かるが、功を焦って突出すれば、真っ先にやられるのはお前だぞ」
その後方から、『ディエゴ・ルナ・クィンテロ』が注意を促す。どうもアモンは、殲滅では無く目標の奪還というこの作戦自体が気に入らないらしく、出発した時からずっと悪態を吐いているのだ。尤も初陣が奪還作戦の援護では、好戦的な性格の彼としては面白く無いであろう事は分かるのだが……元軍人のディエゴとしては、そうした戦友の屍を乗り越えて生き残った過去がある為、『若い芽をむざむざ散らせたくはない』と云う意識が働くのだろう。
「ディエゴさんの言う通り。少し落ち着くんだ」
「……へいへい、分かりましたよお嬢様。しかし、この俺には温すぎるんだよ、ただ援護するだけなんて」
アモンの神人である『リオ・クライン』がディエゴの注意をフォローしつつ、その上に言葉を重ねる。それを聞いたアモンは益々不満げになる。
「確かに周囲のネイチャー達は大した事は無い、君の実力からすれば訓練相手としても物足りないだろう。しかし敵の本陣にはギルティが居る、これを退けるのは容易ではない。雑魚に合わせた戦闘態勢では絶対に食われるぞ」
更にエミリオが、目線はアモンには向けず周囲を警戒しながら警告する。その手は既にダブルダガーの柄を握り、いつでも戦闘態勢が取れるよう気を張っていた。彼らは全員、戦闘に備えて既にトランス状態となって行軍している為、普段より神経は研ぎ澄まされ、緊張度も高くなっているのだ。先程から荒々しいやり取りが続いているのはその為である。
「とにかく、俺達は『彼女』を救護した後の二人を、無事に脱出させなくてはならないんだ。それを忘れるな」
「……分かったよ。しかし、そのギルティとやら……見かけ倒しでなければ良いんだけどね」
「いい加減にするんだ、アモン! 先輩たちの忠告を何だと思っているんだ」
(……うるせぇな、分かってるんだよ……コイツがヤベぇ任務だって事はよ。だからこそこうして、自分に気合いを入れてんだよ。役に立たねぇだけならともかく、足引っ張っちまっちゃゴメンじゃ済まねぇんだからな)
腹の中で、本音を吐くアモン。初陣からいきなりギルティの目を引く囮役を任され、誰よりも緊張しているのは実は彼なのだ。しかし、彼の性分がそれを悟られる事を嫌うのだろう。だからこそ強がって見せているのだ。
「そこの小道を右へ……このマップ凄いわ、道順からトラップ情報、敵との遭遇地点まで細かく書いてある。最初に偵察作戦に出た皆のお手柄だね」
「その偵察に出た中の、唯一のペアが今回は別行動だけどね……ま、適材適所を考えたら当然の人選なんだけど」
以前の戦果であるマップを見ながら、『ミサ・フルール』が一行を誘導する。更に彼女は要所要所に蛍光色のリボンを結びつけ、復路で道に迷わないよう配慮していた。そして、最後尾で馬の手綱を握るのは『ハロルド』だった。彼女はリオと二人で馬に乗り、別行動を取っている二人に想いを馳せていた。彼らは無事に大任を果たせるのだろうか……と。
●街で
「すみません、この辺りで聞き込みを行っている人を見ませんでしたか? 耳の所が歯車のような形をした、茶髪の男性です」
「あー、それならさっき俺にも話し掛けて来たよ。角の生えた、青い髪の男を知らないか、ってね。えーと、俺と話した後に商店街の方へ向かったよ。まだそんなに経ってないから、そこで聞き込みをやってると思うよ」
「ありがとうございます! 行くぞリヴィー!」
「はい! あ、あの、本当にありがとうございます……では!」
無断で単独散策行動に出たボリスを追っていた二人……『リヴィエラ』と『ロジェ』の二人は、漸く街の住人から有益な情報を聞き出して、一気に歩速を早めた。彼らの追うボリスは、今やギルティに肉薄した稀有な存在。その戦闘体験談や、ギルティに酷似している彼の友人についての情報など、聞きたい事は山ほどある。いま彼に暴走され、無駄に命を散らすような行動に出られては多大な損失となる。その彼を連れ戻すという大役を任されたリヴィエラとロジェは、必死に彼の足取りを追っていた。
それから数分後……彼はそこに居た。一目でそれと分かる装備、特徴的な耳。それに、話題に出している『ホランド』と云う名前。これだけ条件が揃っていて、人違いという事はあり得ないだろう。二人は『そんな奴の事は知らない』と言われ、肩を落として店を後にするその男に声を掛けた。
「失礼、ボリス隊員ですね?」
「……君達は?」
「A.R.O.A.のロジェと申します。此方はリヴィエラ、私の神人です」
「……俺を連れ戻しに来たのか? なら無駄だ、帰れ。俺は真相を突き止めるまで諦めん!」
そのままプイと背を向け、立ち去ろうとしたボリスを、リヴィエラが呼び止めた。
「違うんです! あの……私たちにも、ボリス様のお手伝いをするよう、指令が下ったのです」
「ホランド元隊員の行方を確認し、ギルティとの因果関係が無い事を確認せよ、との事です」
それを早く言え! と、ボリスは二人の背を叩きながら先を促した。しかし、街中はほぼ探し尽くし、あとは街外れの家々をシラミ潰しに当たるぐらいしか手段が残されていない今、出来る事は限られていた。それでもボリスは諦めなかった。そして、彼の気の済むまで……トコトンまで付き合い、そして真相を知らせよ、と云うのがリヴィエラたちに与えられた真の任務だったのだ。が、時の経過と共に、その事実は徐々に言い辛いものになって行くのだった。
●更に奥地へ
一方、森林地帯の奥へと行軍を続けていた一行は、ある違和感を覚えていた。
「……ここまで来ても、全然敵に出くわさないというのは……どういう訳だ?」
「実は奴ら、ランチタイムだったりして」
「茶化すな、アモン……しかし、実際妙だな。何かの罠かも知れん、気を引き締めて行けよ」
そう、あと数分も前進すれば、ギルティの拠点である地下要塞の入り口が見えて来る筈。ここまで接近しているのに、迎撃の雑兵はおろか野生のネイチャーすら姿を見せない。ここまでシンとした敵の拠点など、今までに見た事が無い。
「……居た……ビアンカだ」
「気を付けろ、周囲に罠が張ってあるかも知れん」
「暴れるだけしか能が無いモンスターに、そんな器用な真似が出来るかよ! よし、俺が確かめてやる」
ふん! と鼻を鳴らし、アモンがジリジリとビアンカの石像に近付いて行く。無論、全神経を研ぎ澄まし、右手は直ぐにハンドアックスを抜けるよう、柄に手を掛けている。摺り足でロープによるトラップは無いか、ピアノ線のような細く見えにくい仕掛けが施されていないか……充分に警戒しながら、である。その間、僅か3分弱。極度の緊張で喉は乾き、額からは汗が滲む。そして彼がビアンカの周囲をくまなく巡回し、何も罠がない事を確認すると、手を振って『OK』のサインを出した。これが、ハロルドたちへのGOサインなのである。
「安心して近付いて良いぜ、少なくともこの周囲には何も仕掛けは無ぇ」
ゆっくりと近付いて来るハロルドたちの馬が目の前に迫ると、アモンはビアンカの体を持ち上げ、ハロルドとリオにそれを託した。かなり密度の濃い石で出来ているのか、見かけより遥かに重量があった。二人掛かりで抱えるのがやっとである。そして鞍上の二人がどう持てば安定が保てるか四苦八苦している所へ、突如グレムリンが襲い掛かって来た!
「野郎! 邪魔はさせないぜ!」
飛び掛かって来たグレムリンを、臨戦態勢だったアモンが空中で真っ二つにする。グレムリンは真っ直ぐに馬に向かって飛び掛かって来た為、その前に立ち塞がって刃を向けるだけでケリは付いた。が、気が付くと周囲はすっかり包囲され、見渡す限りネイチャーやデミ・オーガで埋め尽くされていた。
「何も無い方がおかしい、とは思っていたが……」
「この瞬間を狙った待ち伏せだったとはな!」
ディエゴがHS・アーミーを構え、エミリオもダブルダガーを両手に携える。未だ安定しない重量物に四苦八苦している鞍上の二人を護らなくては、この作戦は失敗に終わる。
「各々は大した力を持っていないが……」
「群れを成せば脅威となる! ハル、まだか!?」
「も、もう少し……リオ、しっかり足を持って!」
「もうチョイ、あと少し……オッケ、腕に結んだよ!」
リオは肩幅に開かれた脚を、片方は肩に乗せ、もう片方は自らの左手にスカーフで結びつけて固定し、手綱を握るハロルドにOKのサインを出す。そしてハロルドは上半身を、開かれた腕の間をしっかりホールドして馬を走らせる。鞭を使った方が馬に的確な指示を与えられるのだが、一瞬迷った後、結局鞭は使わずに馬のお腹を踵で押すだけの扶助をするに留めた。そうした理由は至極簡単、手綱と鞭を右腕だけで同時に扱う事は不可能だからである。だが、彼女たちが離脱を開始しようとしたその時!
背後から甲高い笑い声が聞こえて来た。
「真打ち登場、ってか……」
「下種め! 幼気な少女をこのような姿に……」
「クッ……力があれば、この刃で真っ二つにしてやるものを!」
圧倒的な威圧感、凄まじいまでに感じる力量の差。その笑い声を聞くだけで思わず気圧される程の闘気……どう考えても勝てる気がしない。目深に被ったフードのその奥から覗く鋭い眼光は、まるでゴルゴーンのようでさえあった。
「ハル! ここは構わず離脱しろ! 露払いは引き受けた!」
「バックは任せな! 行け、お嬢様!」
鞍上の二人に目でサインを送ると、ディエゴとアモンは二手に分かれ、馬の進路を邪魔する雑魚を次々に倒して行った。ここでディエゴのスキル『スナイピング』が炸裂、遠距離から迫るデミ・ワイルドドッグやデミ・ウルフを次々に射抜いて行く。その際、がら空きとなるディエゴの背後はアモンが援護、迫り来るグレムリンや大ラットをなぎ倒していた。
「やるね、先輩!」
「君もな、アモン……上だ!」
「見えてるよ!」
互いにその腕を讃えながら、ザコ敵を次々と排除していく二人。やがて道が開けると、その隙を逃す事無く、ハロルドの操る馬は一目散にその場を離れて行った。途中、撃ち漏らしたネイチャーが眼前に現われたが、ハロルドは落ち着いて接近した敵をボーンナイフで切り裂き、道をこじ開けながら離脱して行った。そして後方からの追撃を防ぐ為、ディエゴがその後に続いて護衛に付く。これで一応、作戦の半分は成功したと言えた。だが……
「……はて? 我の指名した戦士が居らぬようだが……?」
「残念だったね。彼がわざわざ出向いてくる必要は無い……だから俺達が此処に来たのさ」
「……!! おのれ……謀りおったか!」
「なに寝言ホザいてやがる、謀るも何も……彼を連れてくるだ等と約束した覚えは、こっちには無いんだよ!」
全ては、ギルティの注意を馬から引き離す為のハッタリであった。が、ギルティの力量ならば一瞬で駆ける馬に追い付き、進路を塞ぐ事も可能であろう。つまり、何としてもギルティをこの場に釘付けにしておく必要が彼らにはあったのだ。
「ふふふ……我に楯突きし、その度胸は褒めてやろう。だが、我を止める事が出来るかな? お主らがあのオブジェを運び出す事を阻害する事など、我にとっては容易い事なのだぞ」
「ふぅーん、本当に出来るのかしら? そこまで大口叩いておいて私たちが勝ったら、アナタいい恥晒しだよ?」
「……面白い事を言う小娘だ……我の好みからは些か外れるが、その勝気な性格と可愛らしい顔形が気に入ったぞ。フフフ……我の糧となる事を光栄に思え!」
ガクガクと震える脚を必死に抑え、ミサはあくまでも強気を通していた。その様を見ていたエミリオが急いで援護に入ろうとするが、大量の雑魚に阻まれてそれも儘ならない。アモンのアックスも、雲霞のように湧いて出る雑魚に阻まれてギルティには届かない。そして一瞬で間合いを詰めたギルティはミサの両肩をその手で押さえ、ゲル状の触手を展開してミサを捕食しに掛かった。が、その時……
「喰らいなさい!!」
気合い一閃。そして同時に、鞄の肩紐の影に隠されたノズルから勢い良く発射される白い飛沫。そう、消火器から噴出される炭酸水素アンモニウムの粉末である。これを至近距離から喰らったら、さしものギルティとて堪ったものでは無い。
「ちいぃ!」
「きゃあ!」
目潰しを喰らったギルティが、払い除けるように横凪に手を振るう。その鋭い爪は、バックステップを踏むミサの左腕を一瞬早く捉えていた。
「あうっ!」
「み、ミサ!!」
すかさずエミリオが救助するも、傷付けられた腕からは鮮血がほとばしっている。重傷ではないが、放置の出来る状況でもない。エミリオは傷付いたミサを両腕で抱え、脱出に掛かった。
「今だ、逃げろ!」
「分かってらぁ、初っ端からあんなバケモンの相手は御免だぜ!」
アモンが前衛に構えて露払いをする。そしてエミリオが後に続く。無論、ギルティは残存する手下に追撃を命じた。しかしミサが震える手で残った粉末を後方に向かって噴射、拡散させた。これが見事に煙幕の役を果たし、後方からの追撃をシャットアウトした。残るは前方を塞ぐ雑魚であるが、これは力技でなぎ倒し、全力で木々の間を駆け抜けた。そうしてビアンカ救出班は辛くも脱出に成功し、ギルティに一矢報いる事に成功したのである。
●明かされる真相
「この家で最後だったのに……奴がこの街に住んでいるのは確かなのに……」
街の隅々まで、それこそ一軒一軒の家を訪ね歩いてホランドを探したボリスだったが、とうとう彼を見付ける事は出来なかった。目撃情報はおろか、ホランドを知っている人すら居ないという現実に、彼は酷く打ちのめされた気分だった。その姿を見て、リヴィエラとロジェは互いに顔を見合わせ、辛そうに頷いた。そして思い詰めたような表情になったリヴィエラが、しっかりとボリスの目を見据えながら口を開いた。
「ボリス様……どんなに調べても無駄です。ホランド様は、もう何処にも居りません」
「……は? 何を言っているんだ、奴は重傷を負ったが何とか脱出して、この街に姿を隠したと……」
「その記録は虚偽の物です。真相は、この通り……」
そう言うと、リヴィエラは鞄からファイルを取り出し、付箋の貼ってあるページを開いてボリスに差し出した。それはA.R.O.A.創設から現在に至るまで、全ての殉職者のプロフィールが掲載された資料だった。顔写真、履歴、没年月日……それに死亡診断書も添えられた、完璧な物だった。
「ホランド・マクレイアー……正確な没年月日は不明、推定1月25日没、享年24……な、何だこりゃ!?」
「読んでの通りです、ボリス様……」
呆然とするボリスを前にして、リヴィエラはそれ以上言葉を紡げなくなってしまった。が、ボリスの顔色は青から徐々に赤く変わり、激高して怒鳴り出した。
「嘘だ、嘘だ嘘だ! こんな記録はデタラメだ、性質の悪い冗談だ! あれはホランドなんだ、奴は生きているんだ!」
「お認めください、ボリス様。ホランド様はもう……」
「だったら、どうして最初から言わなかった! 貴様ら俺を担いで、必死に聞き込みをする姿を見てほくそ笑んでいたのか!?」
そんな、と云う顔になったリヴィエラを背後に下げて……更に激高するボリスに氷のような視線を投げ掛けた後、ロジェが冷ややかに言い放った。
「……情けない男だ……こんな奴がウチのエースだと云うのか? それこそ性質の悪い冗談だな」
「な、何!?」
「頭に血が昇り、視野狭窄に陥った挙句、事実を突きつけられたら、その相手に矛先を向けて罵倒する……戦士の取る態度とは思えん。こんな男はA.R.O.A.には不要だな……」
ロジェはそう言って腰のホルスターから銃を取り出し、流れるようなアクションでハンマーを引き起こす。あとはトリガーを引くだけで、目前に居るボリスの額に風穴が開くだろう。
「ロジェ様! それはあまりに……」
「黙っていろ、リヴィー。俺達は特命を受けているんだ、ターゲットが暴走して自棄を起こしたり、発狂状態になったら発砲しても構わない、とな……忘れたのか?」
「そ、それは……しかし、ボリス様のお話も……」
「散々聞いてやっただろう。そして気の済むまで調べて貰い、万策尽きたんだ。だから君は真実を明かした、違うか?」
グッと言葉に詰まるリヴィエラと、銃口を向けられて身動きの取れなくなったボリス。彼は今日は街へ出ての聞き込みと称して無断外出していた為、武装を身に着けていない丸腰状態だった。そしてキャリアでは遥かに優るとは言え、既にハンマーまで起こされた銃に素手で立ち向かうほど、自我を失ってはいなかった。
「……じゃあ、あの時見たアイツは……一体何者だと云うんだ……」
ガクッと膝を折り、その場に崩れ落ちるボリスは、項垂れたままで弱々しく問うて来た。それに対し、リヴィエラが応える。
「それを確かめる為にも……ボリス様、貴方の力が必要なのです。実は、これは公式記録からは抹消されている情報なのですが、ホランド様の体が発見された時、何故か顔面部分だけが欠損していたそうなのです……」
「何……だと!?」
それまでとは一変して、厳しい顔になるボリス。その報告を受けたと同時に、彼の心に新たな怒りの炎が灯った。
「……若いの……確か、ロジェと言ったな」
ボリスはスッと立ち上がり、自分からこめかみに銃口を押し付け、トリガーを押さえるロジェの指を押す。すると、火薬が炸裂する音が鳴り響いた……が、ボリスは一滴の血も流してはいなかった。そう、ロジェは弾倉に空砲を装填していたのだ。
「司令部から、同僚に対する発砲許可など簡単に下りる筈が無い……ふっ、まんまと担がれたか。俺もまだまだのようだな……帰ろう。調べなくてはいけない事が沢山ある」
「そうですね……それに、クララ様が大変に心配していらっしゃいます。早く安心させてあげてください」
ニッコリと微笑むリヴィエラと、男の顔に戻ったようですね、と腹の中で呟くロジェ。彼らに先立ち、本部へ向けて歩を進めるボリスの瞳には、使命感に燃える熱き炎が灯っていた。
●苦い勝利
タブロスの郊外にある小さな教会で、ささやかな葬儀が営まれた。棺には、僅か6年の生涯を悪魔に奪われた少女の体が収められている。
「連れ帰っては来たが……空しさだけが込み上げて来やがるぜ」
「でも……ご両親の所に帰れただけでも、幸せだと思いたい……」
涙を堪えながら言葉を漏らすリオの頭を優しく撫でるアモン。彼の初陣は、非常に苦い勝利で幕を下ろした。
「こんな事が、いつまで続くのでしょうか……」
「終わらせるんだ、俺たちの手でな」
リヴィエラも俯いたまま、ロジェと共に棺に花を添える。
「命って、何なんだろうね……」
「この世で最も尊く、そして儚いものだ」
疑問を投げ掛けるハロルドに、苦い顔で答えつつ……ディエゴも十字を切っていた。
「私たちは、勝った……のかな……?」
「……未だ勝負は付いていない、だが負けは許されない!」
左腕を吊った格好で涙を流すミサを優しく抱き止めながら、エミリオもその手を震わせていた。
任務を遂行した隊員たちの後ろには、嘗て英雄と共に少女を守ったエドガーとシャルロッテも列席していた。彼らも無念の涙を流しながら、少女を見送っていた。
若き隊員たちは、生涯この日の事を忘れる事は無いだろう。そして、このような悲しみはもう繰り返さないとそれぞれに誓いながら、鳴り響く鐘の音を聴いていた。
<了>
依頼結果:大成功
MVP:
名前:ミサ・フルール 呼び名:ミサ |
名前:エミリオ・シュトルツ 呼び名:エミリオ |
名前:リヴィエラ 呼び名:リヴィエラ、リヴィー |
名前:ロジェ 呼び名:ロジェ、ロジェ様 |
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 県 裕樹 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | 冒険 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 難しい |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 4 / 2 ~ 5 |
報酬 | 多い |
リリース日 | 05月14日 |
出発日 | 05月19日 00:00 |
予定納品日 | 05月29日 |
参加者
会議室
-
2014/05/18-23:48
そう、だな・・・。
それではミサ、エミリオ。
リヴィエラやハロルド達も改めてよろしく。 -
2014/05/18-23:24
こちらこそ、皆さんどうぞよろしくお願いします(微笑みながらお辞儀)
そうそう、リオちゃん。私とエミリオさんに『先輩』はつけなくていいよ~
一緒に戦う仲間なんだし、抵抗がなければ、気楽に『ミサ』って呼んでくれると嬉しいな(笑顔) -
2014/05/18-23:21
リヴィエラ:
かしこまりました、皆様、当日は宜しくお願い致します(深く一礼) -
2014/05/18-23:10
ミサ先輩、了解しました。
みんな、当日はよろしく頼む。 -
2014/05/18-23:04
じゃあそうしちゃいましょう!
ミサさん、リオさん、リヴィエラさん
そして精霊の方々もお世話になりますm(__)m -
2014/05/18-22:59
リヴィエラちゃん、紅茶どうも有り難う(紅茶を一口飲みにこりと笑う)
ビアンカちゃんの救出、頑張るよ!
>リオちゃん、ハロルドちゃん
ビアンカちゃんを発見時すぐ行動に移せるように最初から乗ってた方がいいんじゃないかな。
それとビアンカちゃんを馬に乗せる時 私お手伝いするね。
ビアンカちゃんを発見するまで敵がちらほら出てくるかもだし、私達の方は森に入る直前にトランスしようかなって思ってるよ。 -
2014/05/18-22:57
ビアンカ様を乗せて離脱する際にか?
可能ならば私はかまわないぞ。 -
2014/05/18-22:42
あっ、そうかトランスも考慮しないとですね…
ビアンカちゃん救出後、精霊組とすれ違う際でもできないですかね? -
2014/05/18-22:31
ふむ・・・最初から乗って行く場合、出発前に精霊とトランスしておいた方がいいと思うが。
それでいいのなら従おう。 -
2014/05/18-22:25
帰宅しました~
陣形了解しました!そのように
馬は最初から乗っておいた方がいいですかね?
緊急の場合もありますし… -
2014/05/18-22:05
すまない、質問なのだが・・・。
ハロルドと馬に乗る時、出発する前から乗るのか?
-
2014/05/18-21:06
リヴィエラ:
ミサ様、エミリオ様、おかえりなさい! お仕事お疲れ様です(と紅茶を手渡す)
かしこまりました、こちらはお任せ下さい!
ビアンカ様の事…どうか、お願いします(涙を目に浮かべつつ)
ロジェ:
二人ともおかえり、お疲れ様だ。
ああ、ボリスの方は任せてくれ。皆の為にも上手くやってみせる。
エミリオの陣形についてだが、攻撃と防御を考えた最高の案だと思う。
逆三角形なら、近距離と遠距離での敵への対応もスムーズにいきそうだな。
流石、俺達の軍師だ(にこりと微笑む)
サポートに行けずに本当に悔しい…
どうかあの可哀想な神人の少女を…ビアンカを、…頼む(精一杯頭を下げながら)
きっと彼女の魂は、一人ぼっちで泣いている筈だから… -
2014/05/18-20:56
私達は大丈夫です。エミリオ先輩の案に従います。
ビアンカ様のためにも、必ずやりきってみせなくては・・・。
ボリス先輩にもきちんと言っておかなくてはいけないですしね。
-
2014/05/18-19:44
エミリオ:
ただいま。
仕事から戻ったよ。
確かボリスのジョブは『ハードブレイカー』だっけ。
腕力が強そうだね・・・ロジェ、もしもの時は頼んだよ。リヴィエラも、俺は2人を信用してる(微笑み)
さて、ビアンカ救助の話に戻るけど、今回も陣形を考えてみたよ。皆の意見を聞かせてほしい。
・陣形案
(進行方向↑)
● ●
○
前方、左右に俺とアモン。
中衛にディエゴの『逆三角形』の陣形を考えた。
神人達は俺達精霊の後ろからついていく感じで。
『ビアンカを発見するまで』はこの形で進むのはどうかな?
場所は森林地帯。
出現する敵はウルフといった獣か鳥が主だろうね。
飛行型は俺達接近戦タイプには相性が悪い。もしそういう敵が現れたらディエゴに援護射撃を頼みたいな。
敵は何体いるか分からない、油断せずに行こう。
アモンとディエゴ、改めてよろしくお願いするよ(一礼) -
2014/05/18-17:51
お知らせしますー
20時から22時の間まで会議に顔出せません!
すみませんが宜しくお願いいたします -
2014/05/18-14:43
ロジェ:
(ディエゴのスナイパーライフルをチラチラ見つつ)
ディエゴさんのスキル『スナイピング』が羨ましいな…
リヴィエラ:
ふふふ、先輩の力になれるよう頑張りましょうね、ロジェ様(にこりと微笑みつつ)
それに、そろそろプランを完成させないといけませんね。
ロジェ:
ええ、ディエゴさん、ありがとうございます。
実は一番危惧している事が、エミリオも言っていた事なんですが
『ボリスがホランドの死を知った時、錯乱して外へ飛び出す(=単独でホランド似のギルティの元へ向かおうとする)』事だと思っています。
エミリオの言う『男手が必要』は恐らくこれを心配しての事な筈。
そうならないよう、俺とリヴィエラで上手く一芝居打ちますが
もしボリスが暴れるようなら、『サバイバル』スキルで体を張って止めてみせましょう。 -
2014/05/18-14:38
リオ:
了解した、ディエゴ。
では、私はなるべく周囲の様子を警戒し、異変があれば報告しよう。
アモン、キミはディエゴと連係し敵を足止めしてくれ。
あまり無茶はするなよ?
アモン:
あぁ?誰に物言ってんだ?
雑魚ぐらい捻り潰してやるよ(ニヤリ)
-
2014/05/18-13:48
連投失礼します
「ビアンカを馬に乗せている間は無防備」と書きたいのでした -
2014/05/18-13:40
またご一緒できて嬉しいですよ~頑張りましょう
ディエゴ:
それではリオ(敬称略)はハロルドの後ろに乗り
ビアンカの救助を頼む。
馬に乗せている間は無防備になると思うが
スナイパーライフルを支給要請し、スキルの【スナイピング】で
近づく敵を一掃するつもりだ。
後は・・・そうだな、露払いをするんだがのちの禍根を増やさぬよう
個体の大きい敵は十分に痛めつけておく。
ロジェ、こちらこそ宜しく頼む
そちらの方には戦闘の兆しこそないものの、充分に気をつけてくれ
精神磨耗している奴は、なにをするかわからん。 -
2014/05/18-13:11
PL:出かけていたので遅くなってしまい申し訳ございませんm(_ _)m
リヴィエラ:
わっ、ハロルド様、ディエゴ様!
ご一緒できて嬉しいです、宜しくお願い致します(嬉しそうにお辞儀)
それから、ボリス様をお連れする任務を与えて下さった皆様に感謝します。
必ず成功させます…!(拳をぐっと)
ロジェ:
遅くなってすまない。ハロルド、宜しく頼む。
ディエゴさん、先輩が来て下さって心強いです(頭を下げながら)
組分けと案について、俺も賛成だ。目眩ましに『消火器』は最高だと思う。
俺とリヴィエラは、
・予め事情を知っているクララに『ホランド死亡届け』を貰っておく
・街へ向かったボリスを追って、ホランドの家まで同行
・『ホランド死亡届け』をボリスに突き付け、彼の闘志を焚き付ける
・ボリスを連れてA.R.O.A本部へ帰還・クララに報告
…という流れで行こうと思う。
ボリスには多少荒治療をする事になるが、だからこそエミリオの言う通り男手が必要になる筈だ。
ビアンカ救出のサポートができなくてすまない。だからこそ、必ずこちらは成功させてみせる。
リオとアモンも充分気を付けて。改めて二人の協力に感謝を(一礼) -
2014/05/18-13:00
はい、かまいません。 私とハロルドで馬で移動し、ビアンカを救助。
アモン達が護衛・・・サポートという形でよろしいでしょうか? -
2014/05/18-09:03
おはよー
今日は私これから仕事で18時まで会議に参加できないから、とりあえず私の考えを言って後から皆の意見を確認するね。
>ハロルドちゃん
馬を使って戦線離脱するの凄くいいね!
私 森に入ってから 迷わないように木の枝に『リボン』を結びつけながら進もうと思ってるの。
だからそれを目印に逃げてほしいな。
私ギルティが現れた時『消火器』を使って目眩まししようと思ってるから、馬に一緒に乗るのはリオちゃんでどうかな?
それでは、仕事に行ってきます。
皆また後でね!
(※昼休み、19時過ぎには会議に参加できると思います。すみません) -
2014/05/18-02:14
よろしくですー
私の組みはそれで良いですよb -
2014/05/18-02:10
ハロルドちゃん、今回もよろしくね!
提案の途中で割り込んじゃってごめん。
皆に確認しておきたいことがあるんだ。
私今まで、
・ビアンカ救助チーム
ミサ(私)、リオちゃん、ハロルドちゃん達ウィンクルムが、
・ボリス説得チーム
リヴィエラちゃん達ウィンクルムが、
組み分けられたんだとばかり思ってたんだけど、これで大丈夫・・・かな?
今回 救助と説得の2チームに分かれて森林地帯と田舎町にそれぞれ別行動する訳だけど、依頼書にもある通りボリスさんの説得に向かうのは一組だけでいいと思うの。
アモン君の『オレもボリス弄りに付き合ってやるか』の言葉が気になって、ちょっとチーム分けを確認。
私の勘違いだったらごめんなさい。
>リヴィエラちゃん
めめめ、女神様だなんてとんでもないっ!
私はただの喫茶店のウエイトレスだよ(クッションに顔をうずめる)
あとロジェさん、考えるのに時間がかかっても気にしないでいいと思うよ。
それだけロジェさんが任務のことを真剣に考えてくれてるってことだもの。
エミリオさんも謝る必要なんか全然ないって言ってたよ(微笑み) -
2014/05/18-00:52
よろしくお願いします…先輩って柄じゃあないからハロルドで良いですよ~
「騎乗」スキル(3)を使い馬で突っ込んでビアンカちゃんを救助(奪還て言葉はちょっと嫌になってきた、物みたいで)&戦線離脱できないかなあと思います。
精霊はしつこく追跡してくるオーガやデミの露払いでしょうか…
これをするにあたって、お願いしたいのは…誰か私の後ろに乗ってくれませんか?
ビアンカちゃんがどれくらいの重さなのかちょっとわかりませんが、二人で抱えたほうが安定するかなと思います。
あ、もちろんこっちの方法が良いというのがあれば聞かせてください~ -
2014/05/18-00:38
リオ:
はい、ありがとうございます。
なるほど『死亡届』ですか・・・。
確かにそれなら決定的な証拠になりそうですね。
アモン:
ははっ!なかなか鋭いとこ突くな、お前。
ディアボロ同士、オレもボリス弄りに付き合ってやるか。
リオ:
いい加減にしろ。
初めましてハロルド先輩、こちらこそよろしくお願い致します。
-
2014/05/18-00:21
初めましての方は初めまして
そうでない方はこんばんは&お世話になります
ハロルドと申します、宜しくお願いいたします
ビアンカちゃんの奪還のために切り込んでいこうと思います -
2014/05/18-00:05
リヴィエラ:
やっぱりミサ様って凄い…ミサ様がいるだけで、その場がぱあっと明るくなって
作戦が見えやすくなって、どんどん整理されていく…
まるで女神様みたい…(ぽーっとしつつ)
ロジェ:
すまない、エミリオ。考えを整理するのに時間がかかってしまった…
エミリオの友人として情けないな(恥ずかしそうに)
『ホランドの死亡届け』か! …思いつかなかった、それは名案だ!
本部に戻ったら、確かにクララに事情を話して貰うのもアリだな。
ビアンカの事も心配なんだが、ボリスの説得に関する事ばかり相談に
乗ってもらってすまない。
ミサとエミリオには心から感謝をしてる(照れくさそうに微笑みつつ) -
2014/05/17-23:52
ミサ:
リオちゃん、アモン君、初めまして。
どうぞよろしくね(ぺこり)
そんなに固くならず気楽にしてほしいな。
私他の人の意見聞くの好きだから、気になることがあったら遠慮せず話してくれると嬉しい(微笑み)
エミリオ:
まずボリスに、1人で突っ走ってお前にもしものことがあったらクララはどうなるんだ、何の為に仲間がいるんだと怒ってやりたいね・・・(静かに笑う)
ロジェはボリスに『真実』を伝えるつもりなんだね。
俺もその方がいいと思うな。
友が死んだことを知らないボリスにいきなり残酷な現実を突きつけるようで心苦しいけど、
真実を知らなければ彼はずっとホランドを探し続けるだろうから。
死んだホランドも自分の幻影を追い求めて、悩み苦しむボリスの姿を見たくない筈だ。
こっちの言い分を裏付ける為に『ホランドの死亡届け』を用意したらどうかな。
本部に戻るつもりなら、クララからも真実を語ってもらうのもいいかもしれない。 -
2014/05/17-23:32
リヴィエラ:
リオ様、アモン様、本当にありがとうございます(目をうるうるさせてお辞儀しつつ)
お二人の力があれば、百人力です!
ボリス様は必ず連れ帰ってきます(拳をぐっと)
ロジェ:
リオ、アモン、本当にありがとう。危険な任務をさせてしまってすまない。
俺もリヴィエラも未熟だが、どうか当日は宜しく頼む。
二人がきてくれてとても嬉しい。 -
2014/05/17-23:21
アモン:
ハっ、決まりだな。
いいぜ、足止め役っていうのが癪に障るが・・・そのボリスって奴でストレス解消してやるよ。
リオ:
すみません、悪い奴ではないのですが・・・多分。
どうあれ、私も賛成です。微力ながら先輩方のお手伝いをさせてください。 -
2014/05/17-23:00
リヴィエラ:
あ、あのっ、リオ様のお力をどうか、お借りできませんでしょうか…?
ビアンカ様という方が、敵によって石にされてしまっており
私たちはそのご遺体をどうにか連れて帰りたいと思っているんです。
それで、その…ミサ様とエミリオ様という方が、何とかビアンカ様のご遺体を
連れて帰ろうとしてくださるのですが、どうか援護をお願いできませんでしょうか(深々と頭を下げつつ)
ロジェ:
リヴィエラの精霊のロジェと言う。宜しくな、リオ、アモン。
俺からもどうか、お願いできないだろうか。君たちの力を借りたいんだ(頭を下げる) -
2014/05/17-22:54
リオ:
ご丁寧にどうも(お辞儀)
・・・アモン、キミも挨拶ぐらいしたらどうなんだ?
アモン:
・・・んだよ、めんどくせぇ。
リオ:
アモン!
アモン:
ちっ・・・アモン・イシュタールだ。
ロジェって言ったか?お前のいう案は悪くねえ。
なんならオレ様も加わってやろうか?煽るのは嫌いじゃねえからな(黒笑)
-
2014/05/17-22:32
リヴィエラ:
あ、あわわわっ、考え込んでしまってごめんなさい(あたふた)
初めましてリオ様、アモン様。あ、あの、その、リヴィエラと申します。
そ、その、宜しくお願いします(深々とお辞儀) -
2014/05/17-22:19
ロジェ:
すまない、さっきの続きになるが…
『ボリスは、ホランドが故人だという事を信じていない』からこそ、まず
彼の気が済むまで街を散策する。
そして、ボリスがホランドの家に行くようなら同行するつもりだ。
その時、ボリスは『ホランドの姿が見当たらない』事に気づくだろう。
そこで心を鬼にして、敢えて『ホランドはもう死んだんだ』と彼に伝える。
リヴィエラ:
そんな事をしたら…! ボリス様は逆上してしまいます…!
ロジェ:
それを狙うんだ。ボリスは逆上するだろうな。『うるさい、あれはホランドだ!』と。
そこでこちらはこう言うんだ。
『A.R.O.Aの使命を忘れた隊員などいらない、消えろ』と。
納得いかないボリスは『俺はあいつの正体を確かめるんだ!』と食ってかかってくるだろう。
そこで俺達が『それなら本部に戻ろう。そして俺達と、奴が何者なのか確かめよう』と、ボリスのやる気を引き出す、と―
…これは本当なら俺の方がボリスに強く出られる(=成功率が上がる)んだが、
エミリオの言う通り、一晩明けてどうなるか、だな(考え込みつつ)
-
2014/05/17-22:07
ビアンカ様の事お悔やみ申し上げます・・・。
始めまして先輩方、リオ・クラインと申します。
パートナーはディアボロのアモンです。
新参者ゆえ先輩方の足を引っ張ってしまうかもしれませんが、精一杯サポートに回らせていただきます。 -
2014/05/17-22:05
リヴィエラ:
(目をうるうるさせながら)
は、はい! 私もミサ様、エミリオ様とご一緒できて本当に嬉しいです…!
…は、はい…ボリス様への説得の内容をロジェ様に話したところ
『甘いな、キレイ事だ』と一喝されてしまいました…(おろおろ)
そ、それにどうして『ロジェ様が一緒の方が説得しやすい』とわかったのですか…!?
ロジェ:
ミサ、エミリオ、本当にすまない…いや、ありがとう。
『強くあれるのは仲間のおかげ』と言えるその強さに、俺は憧れているんだ。
今回も宜しく頼む(頭を下げながら)
さっきリヴィエラが言っていた、説得についての案も含むんだが、良かったら聞いてくれ。
エミリオが提案してくれた案だが、俺も賛成だ。
それを踏まえた上でという事になるんだが…(依頼書を見ながら)
『ボリスはかなりの視野狭窄に陥っている』からこそ、敢えて彼に発破をかける
説得をしてみようかと思っている。
つまり、ボリス自身に『あのギルティがホランド似である理由を知りたい』
と思わせる説得のやり方だ。
…おっとすまん、長くなったから続くな(後ろ頭を掻きながら) -
2014/05/17-20:05
ミサ:
リヴィエラちゃん、ロジェさん、今回もよろしくね。
私も2人が一緒でとても心強いよ(微笑み)
リヴィエラちゃん、もしボリスさんの説得で何か不安に思うことがあったら何でも話してね。
私達で役に立てるか分からないけど、少しでも力になりたいんだ。
エミリオ:
(軽く頭を横に振り)ロジェ、俺は強くないよ。
俺がテンペストダンサーとして いつも心置きなく動けるのは共に戦ってくれる仲間がいるからこそ、だ。
今まで戦ってきた仲間には本当感謝しないといけないな。
サポートの件、心強いよ。どうも有り難う。
是非よろしく頼むよ・・・と言いたいところだけど、
ごめん、一晩だけ待っててもらえるかな。
明日になっても仲間が増えないようなら、俺達の方に加わってほしい。
(依頼書を見て)ボリスはかなりの視野狭窄に陥っている、とあるからね。説得はできるなら2人でやった方がいいと思うんだ。
もしボリスが自分を見失ったまま飛び出して行きそうになった時は押さえつけてでも止めないといけない・・・これ以上 犠牲を出すわけにはいかないからね(辛そうに目を閉じる)
その時は男手が必要になると思うんだ。
リヴィエラもロジェが傍にいた方が安心して説得に集中できるんじゃないかな。
長々と話してしまってすまないね(軽く頭を下げる) -
2014/05/17-08:05
あっ、失礼しました、私ったら取り乱して…
わ、私はリヴィエラです。宜しくお願い致します(慌ててお辞儀)
それでこちらが…
ロジェ:
プレストガンナーのロジェだ。宜しく頼む。
しかし俺はミサとエミリオの事も心配だ。二人とも強いから尊敬してる。
だが二人だけでネイチャーやデミ・オーガとの戦闘はケガをするかもしれない…
だが、今回は『オーガ』の相手はしなくて良いという事だから
ボリスの説得はリヴィエラに任せて、俺は二人のサポートをしようかと思ったんだが、どうだろう? -
2014/05/17-05:20
ビアンカちゃん・・・(泣きそうになるのを我慢しながら、そっと目を閉じる)
あ、ごめんなさい、ミサ・フルールです。パートナーのエミリオさんはテンペストダンサーです。どうぞよろしくお願いします(お辞儀)
(リヴィエラの手に自分の手をそっと重ね合わせ)分かった。ボリスさんの説得はリヴィエラちゃんとロジェさんに任せるよ。ビアンカちゃんのことは私達に任せて! -
2014/05/17-00:33
そ、そんな…ビアンカ様が…
ウィンクルムの皆様が守ってくださったハズなのに…(泣き崩れる)
ふっ、えぐ、…ミサ様とエミリオ様がいてくださって心強いです…ひっく…
あ、あの…っ、ビアンカ様の事も放っておけないのですが、
どうか私をボリス様の説得に行かせて貰えませんか…?(涙を拭いて立ち上がる)
あの方を放っておいたら、きっと真実を知って絶望してしまう…
『会話術』で、あの方を救いたいんです…どうか…(祈るように目に涙を浮かべる)