夏の海辺の大攻防(梅都鈴里 マスター) 【難易度:普通】

プロローグ

「海開きだー!」
 いよいよ夏本番に入ろうかという頃。
 ビーチでは待ちわびた様に海の店が並び、炎天下の中海水浴を満喫する人々で溢れかえっている。
 しかし近年増え続けるオーガの被害。
 それはこういった楽しい場も例外ではなかった。
「うわあああ! 化物だ!」
「なんだあれは……! 巨大なイカ!?」
「わからんが角はあるしきっとデミ・オーガに違いない! ウィンクルムを呼べー!」
 観客達が一斉に逃げ遂せる。ここまではいつもどおりの流れだ。
 海辺に現れたデミ・オーガを倒して事後対策をしてそれで終わり。
 訓練されたA.R.O.A.の戦士達なら何ら問題はないだろう。
 だが今回のデミ・オーガは少しばかり訳が違った。
「たっ、助けてくれえぇ!」
 一人の男性――割と綺麗目な見た目の――が、オーガの持つ触手に捕われた。
 日焼け防止にと羽織っていたパーカーが一瞬にして粘液で溶ける。ついでに水着も。
 いや……ついでというよりそっちが本懐という様な動きを、イカの触手はどう見てもしている。
「ひえっ……! は、はな、せぇっ」
 捕われた男は衣類を剥がれたまま必死でもがくが、粘液で滑る触手からは逃れる術もなく。
 連れ添いの男が一人、その様子に顔を覆い、指の隙間からガン見している。
「アッーーーーーー!!」
 ――……あとはご想像にお任せする。

「――そういうわけだ、諸君」
 職員の男性がうんざりといった顔で、資料を雑多に広げた卓上へ両手を突き項垂れた。
「……どういう訳なんでしょうか」
「そういう訳だ。たまに出てくる類のやつだ」
「そんなに頻繁に出てこられても困るんですけど……」
 概要はつまり、この目的がよくわからないイカをなんとかしてくれ、という依頼だ。
 デミ・オーガ化を専攻とする職員が言うには、大勢の観客でひしめく自然の海に、なんらかの負の力が働いてうんたらかんたら――とにかく、根源は人の思いだとか思念では――いわゆる『好きなコの脱いでるところすっごい見たい』的な邪念ではないか、と推測された。
 現に、イカは捉えた人間の服を溶かし、その後ちょっとばかしアレコレする以外の事は何もしてこないのだ。
 生死に関わる問題ではないが、これも立派なオーガ退治である。
「基本的な生態は自然界のイカとなんら変わり無い。邪念に満ち溢れている以外の事はな。犠牲に……じゃない、我こそはと言う者には、どうか頼む」

解説

▼全体描写になります。

▼目的
・デミ・ダイオウイカ(一匹)の討伐
・巨大化及び異形化している。全長おおよそ15m(触手含む)長い角がてっぺんに一つ。触手は10本。
・攻撃というほどの事はしてこないが、一度捕われると解放されてもその後しばらく戦えなくなる。5分~10分くらい。
・捕食中に邪魔されるとスミを吐く。スミに当たると視界が見えにくくなり命中が下がる。5分くらい。
・レベル自体はそこまで高くありません。デミ・ボアなんかと同じぐらい。
・白い粘液には衣類だけを溶かす効果がある。人体に影響はなし。

▼プランにいるもの
・触手に捕まって欲しいPCさんのプランには【餌】って入れてください。捕われない選択肢も勿論ありです。
・どっちか捕まる場合はパートナー側の反応だとかも
・イカの倒し方
・事後のやりとりが何かしらあれば

ゲームマスターより

夏ですね。全年齢対象のドスケベイベントです。
過度な物はカットしざるを得ませんが基本的にはぼんやり伏せます。
罪無きカップル達が服を溶かされてアレコレされちゃう前に助けてあげてください。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

ハティ(ブリンド)

 


羽瀬川 千代(ラセルタ=ブラドッツ)
  【餌】

予め汚してもいい服に着替えておく
皆が安心して遊べる場所を取り戻すために頑張ろう
戦闘前にトランス

前衛で囮役の一員として行動
回避を最優先、対黒いスミは盾を使って頭を庇う
孤立避け注意して動き回る

自分も皆も被害に合わないよう助け合うのが大事だよね
スミを吐く予備動作を観察し、判明後は仲間にも共有
標的が集中した際は手近の足を傷付け関心を惹く

撤退中の仲間が居る時は積極的にイカさんの視界へ入り、時間稼ぎ
あんな無体な事をしたら、駄目でしょう…?…す、すけべ(精一杯の挑発)

自分が捕まった場合は恥ずかしいので出来るだけお口チャックで我慢
ラセルタさん…たすけて(消え入る声)

…俺だって邪念が無いわけじゃ、ないよ?


セイリュー・グラシア(ラキア・ジェイドバイン)
  うらやまけしからんイカだな!成敗だ!
現場に着いたら即トランス。
視界確保にゴーグル装着。
敵触手を引きつけて回避けながらゲソを調律剣で斬り落す。

ギリギリ引きつけて回避するから水着が溶けるかもしれない、が!
「昔は皆裸だったから問題ない!」の精神で全く気にしない。
大体男同士で何を隠す必要が?風呂と思えばいいじゃん?
下半身にスミ当たれば黒塗りで全年齢OKだ。
隙を見て敵の眉間を狙って突き刺すぜ。
PG達の射線を遮らないよう注意。

ラキアの服が溶けたら「お☆」と一瞬喜ぶ(仕方ねーじゃん。
触手に捕まったら「オレのラキアに何すんだ!」と助けだす。
ラキアを怒らせたな。怒らせるとヤバいんだぞ。
MP不足時はディスペンサ。




胡白眼(ジェフリー・ブラックモア)
  イカ怖い…。だって放っておけませんよっ
人間の邪念に己の意思を奪われて、彼女はきっと苦しんでいる…!
男を狙うんだからメスですよね?(きょと)

人数分のバスローブ申請

前衛:囮役
スキルを自分に発動
足許で逃げ回り、イカを混乱させる
自他問わず囮が捕まりそうなら剣の閃光効果を使用
捕食妨害時は墨攻撃を想定し、剣や袖で顔を庇う

オーブの力場を常に発動
倒れた仲間は後衛へ退避させバスローブをかける

反応:
気まずいが自精霊含めどきどきはせず
触手に捕ったらと想像して寒気
被害者に心から同情
自精霊が苦しむ姿に勇気を奮い立たせ、イカに挑む

事後:
(彼の肩を支え)
えっと…。イカ飯好きだったんですね!今度奢りますよ!
ですよね…ははは…


テオドア・バークリー(ハルト)
  【餌】
うわ、むごい…
とにかく後ろに攻撃が行かないようにちょっとでも
俺達が囮になって時間を稼がないと…
囮に行く前になるべく見られない場所でトランス

ハルト!こういう時にそうやって敵を応援するのいい加減やめてくんない!?
絶対に捕まらないからな俺!フラグじゃない!
…何で心底ガッカリした顔するんだよぉ!

皆と前衛で触手の囮に、砂に足を取られそうになりつつ必死に逃げる
捕まったら脇のカップル達のようになると自分に言い聞かせつつ走る、
半年でそう何度も巻きつかれてたまるか!
捕まったら潔く諦め…られずにもがく、全力で。

俺、イカもタコも嫌いになりそう…
海の家で何か奢ってくれるって?
…イカ焼きは却下、俺カキ氷がいい。



「うらやまけしからんイカだな! 成敗だ!」
 現場に到着後、速攻でトランスを済ませたセイリュー・グラシアは、海辺に姿を現し、喜びながら――否、苦しみながら、ライフセーバーの男性を襲うデミ・ダイオウイカにびしっ! と指先を突きつけた。
 彼の言葉にもう今から嫌な予感しかしていないラキア・ジェイドバインは、手馴れた様子で自分の身と彼にシャイニングスピアを施す。
「イカ怖い……」
 一方で、申請した人数分のバスローブを配り終え、青い顔でぼそりと呟いたのは神人、胡白眼だ。
 相方の頼りない様子に、珍しく苛立ちを露に尻尾をぱったんぱったんと左右に揺らしているのは精霊、ジェフリー・ブラックモア。
「苦手なら断れば良かっただろう……」
「だって放っておけませんよっ。人間の邪念に己の意志を奪われて、彼女はきっと苦しんでいる……!」
「いや、すごく生き生きしてるよね。鮮度抜群って感じじゃないか?」
 拳を握り締め正義感に燃える神人に一応のツッコミを入れつつ、ふと彼の言葉にジェフリーは首を傾げる。
「……というか、メス?」
「男を狙うんだからメスですよね?」
 きょとんとした顔の白眼とジェフリーは、ひとつ顔を見合わせた。
「うんうん、取り込んだ邪念の気持ちすっげー分かる」
「奇遇だな、私もそう思っていた所だ。むしろ見たくない筈が無いだろう」
 またこちらは妙な所で気持ちを通い合わせているプレストガンナー組、ハルトとラセルタ=ブラドッツ。
「和服と言うものは、案外隙が無くてな……」
 ふむ、と考え込む仕草でちらりとパートナーを見遣る。
 視線を受けた神人、羽瀬川 千代だが、意図を把握し兼ねている様子で愛らしく小首など傾げて見せた。
「二人とも楽しそうに、何の話ですか?」
「……とまぁ、終始こんな調子だ」
 ラセルタが親指の先で示し合わせると「うわぁ、攻略に苦労しそうなタイプのヒロインだ……!」等と大袈裟に驚いて見せる。
 そんなハルトの腕を徐に掴んだ神人テオドア=バークリーは、岩陰へそそくさと親友を連れ込んだ。
「お、なになに? テオ君てばこんな所に引き込んで、積極的ーぃ……」
「ちっがう! トランスだよ。……さっさと終わらせとくぞ」
 仕方ないとは言え未だ慣れない契約の儀に、人気のない場所で、と言うテオドアの気持ちはよく解るが、それにしたってこんな岩場で、僅かに赤い顔を俯かせ視線をしどろもどろと泳がせる様子は大分危うい。
 イカの邪念を強化させてしまいそうな気持ちを振り払いトランスを済ませ、皆の元へ急ぎ戻った。
「皆が安心して遊べる場所を取り戻す為に、頑張ろう!」
 こちらもトランスを終わらせ意気込む千代。
 同じく現場に並び合わせた神人ハティから、美味しそうだな……と呟いた言葉が聞こえた気がしたが、他人のフリをしたい精霊ブリンドは聞かなかった事にした。


「ビショウネン!? ブシャアア!」
 ――イカが大きく叫んだように聞こえた気がしたが気のせいだろう。
 ぼろぼろになったライフセーバーをぽいっと砂場に放り出し、彼女――イカはターゲットをウィンクルム達へと切り替えた。
 犠牲になった男性にテオドアが急ぎ駆け寄ると「うう、もうお婿にいけない……」と全裸で項垂れほろほろと涙を流している。
 むごい……。一つ呟いて立ち上がりイカを見据えた。
「とにかく後ろに攻撃が行かないように、俺たちが囮になって時間を稼がないと……」
 前衛の囮組と並べば、イカの黒い目玉がぎょろりとテオドアを見た。
 ひっ、と身の竦む思いだが先程の犠牲者を思い出し、絶対に捕まってなるものかと自らを奮い立たせ、飛んできた触手の一つを寸でで避ける。
「っぶな……うわっ!?」
 横合いからの一撃を避ければ動きを読んだ様に、前方からもう一本が足元を掬うように鋭く切り込んでくる。
「今だ! 回りこんでテオ君をはさみうちに!」
「ハルト! こういう時にそうやって敵を応援するの、いい加減止めてくんないっ……ひえっ!」
「ああっ、惜しい!」
 紙一重で交わし続けるテオドアに、ハルトはスポーツ観戦客よろしく拳を握り締めチッと舌打ちする。
「今舌打ちしたろ!? 聞こえてるぞハル!」
「してないしてない! 決してテオ君が脱がされるのを期待なんてしてない!」
「嘘吐け絶対に捕まらないからな俺! 半年でそう何度も巻き付かれてたまるか!」
「えっそれフラグでしょ? フラグ立てたんなら回収しないと……」
「フラグじゃなあぁい! しまっ……!」
 外野からイカを応援する不敬な輩(相方だが)に気を取られたついでに足も取られた。
 おかしい、なんだか敵が多い気がする。
「ぃよっしゃあ! でかしたイカ!」
「ハルの裏切り者ーッッ!」
 空高く引き上げられ宙吊りで晒される。眼前で黒い目玉がぎょろりと動いた。
 ここで諦めて前回の二の舞に訳にはいかない……! テオドアは諦めず無我夢中でもがいた。
「必至に抵抗して可愛いっしょ俺のテオ君。あっ、まだ俺のじゃなかった……いやでも俺のです譲りませーん!」
 地上では相方のハルトが自慢げに一人、誰にともなく話し込んでいる。
 イカはうんうんと頷きつつテオドアの服を一枚一枚丁寧に溶かしている。
 なんだこの状況は――!? っていうか助けろよ!
「……待てよ? 今のテオ君皆に見られてる訳で……うおおおやっぱ下ろせぇぇ!」
 はっと我に返ったハルトが間髪入れずじゃきんっ! と宝玉の輝く二丁銃を構え、今にもテオドアを弄ぼうかと言う動きの触手たちを瞬時に撃ち抜いた。
 と同時に何かが突然触手の根元を切り裂き、テオドアの体は砂浜に打ち出された。
「大丈夫っ?」
「あっ、有難うございます、ラキアさん……!」
 触手を切り裂いたのはラキアの脇差である骨削だ。
 惜しくもイカの手から無事脱出した親友に、ハルトが深く肩を落とす。
「……なんでお前が心底ガッカリした顔するんだよ」
「なんかもうやる気無くした……」
「仕事をしろッ!」
 テオドアの怒号と共に、腕を切られた事で激昂したイカの触手がラキアへと飛ぶがやはり光輪に阻まれる。
 敵が躊躇した隙にシャインスパークが発動し触手全体の動きを鈍らせた。
 なんともガードが固い。だがそこがいい……!
 明確な意思を持って、一度阻まれたにも関わらず他に目もくれず、触手は総動員でラキアを追い回し始めた。
「ちょっ……なんでこっち!?」
「ラキアさああん!」
 流石に相手の数が多く全ては捌き切れない。
 ジェフリーがスキルで不意を突き、ブリンドとラセルタが頭部を狙い撃ち、後衛から細々とダメージを与えてはいるのだがそんな事は一切お構い無しだ。
 我が身を斬らせて標的の退路を断つ。一体何がそうまで彼女を駆り立てるのか――!
 イカはなけなしの頭を使った。物理的に手が出せないのなら足場を崩せばいいのだ。
 人間の足に砂浜は相性が悪いと、これまでの実績により学んでいる。
 ざぁっ! と砂場を抉り取ればただでも悪い足場が更に悪化しラキアは態勢を崩す。
 光輪をすり抜けた触手達がついにその身を絡め取った!
「ラキアーっ!」
 セイリューが叫ぶ。気持ち嬉しそうだが気のせいである。
 放出された粘液がラキアの服を一瞬で溶かし白い素肌を這い回った。
「ひゃうんっ!」
 くすぐったさに身を捩る様に「おっ!」と一瞬素で感嘆してしまうセイリューを涙目のラキアが睨みつけた。
「み、見てないで助けてよぉ!」
 仕方ねーじゃん、とスケベ心から一言ぼやいたが、触手の動きが妖しくなった所ですぐさま思考を切り替える。
「俺のラキアに何すんだ!」
 調律剣で触手を次々に切り裂く。飛び散る粘液が彼の服を溶かすがセイリューは全く意に介さない。
 念入りに絡まれた触手を全て排除しラキアを救出する頃には何故か絡まれてもいないセイリューが生まれたままの姿と成り果てていたが、同時に幾度も吐き出されたスミが都合良く彼の体を塗り潰していた。
「せっ、セイリュー……! いくらなんでも少しは隠した方が……」
「なんで男同士で隠す必要があるんだ? 風呂だと思えばいいじゃん」
「そ、そうだけど、その、公序良俗って言葉がね……?」
 ちらちらと視線をやるせなく向けているラキアに「黒塗りだから全年齢オッケーだ!」などと、なんとも漢(おとこ)らしい出で立ちで堂々と言ってのけるセイリュー。一体彼は何を言っているのか――……!
 ラキアは一旦後方へと下げられ、白眼がバスローブを羽織らせる。オーブの力場を常に発動させている為彼の傍は唯一の安全地帯だ。
 ジェフリーさんお願いします! 相方の鼓舞に他人事だと思いやがって! と心中で盛大に悪態付いたジェフリーが前衛へと駆け出た。
「来いよイカ野郎! どてっ腹に風穴開けてお米ぶちこんでやる!!」
 最早ヤケクソである。しかし挑発効果は確かにあったようで「ケモナーブシャアアア!」と叫んだ様に聞こえたイカの明確な意思の下、残った触手たちは一斉にジェフリーへと牙を剝いた。
「だから嫌だったんだああ!」
「ジェフリーさああん!」
 健闘する間も無く白眼の目の前で彼は容易く触手に捉えられてしまった。
 そもそもガンナーは前衛に向かないのだ。フラグをへし折らない男は好き――イカの邪念が空に響いた気がしたが気のせいだ。
「デカいから当てやすそうだけど、こう代わる代わる皆が捕まってちゃあな……!」
 射程ギリギリの位置から、スナイピングで精度を上げた射撃を繰り出していたハルトがリロードの合間にぼやく。
 ジェフリーが前に出た事に併せハルトも僅か前衛へ出たが、すかさず墨が牽制のように吐き出され慌てて回避した。
「けれどもどうやら、イカの動きは単純な様です。囮にはちゃんと食いついてくれるし、スミを吐き出す前に一呼吸空くので、弱点である眉間を上手く狙えるかも……ラセルタさん?」
 イカの様子を慎重に解析していた千代――の、大分後ろの安全圏から、地道にダメージを蓄積させていたラセルタを千代は見遣る。
 捕獲されている仲間達を見て、心なしか楽しそうである。
「……のんびり過ぎない?」
「他への無体はある程度見逃す派なんでな。……二本の触腕は、予め隠しておくと聞く。お前は無理するなよ千代」
 他へはいいんだ……とハルトが呟いた横で、ありがとう! と力強く頷いた千代が駆け出した。
 囮が常に居ない状態では後衛に攻撃が移り兼ねないのだ。
「イダダダッ! きっ、吸盤痛い! こんな事してくるなんて聞いてな……うあっ!?」
 既に衣類を溶かされ哀れな姿と成り果てたジェフリーの体を触手たちが楽しそうに弄ぶ。
 痛いという言葉を受けての事なのか、唐突に変貌したソフトタッチにジェフリーは困惑した。
「なんで急に優しくっ……ぁ、かっ、緩急つける、なぁっ……!」
 粘液は体に影響ないと聞いていた筈だがどう考えても触り方がいやらしい。
 火照る体を持て余した彼は邪念の意味を正しく理解したが時既に遅しである。
 顔を真っ赤に染め上げ、息も絶え絶えに喘ぎ苦しむ相方の壮絶な姿に背筋を凍らせつつ、白眼は己を奮い立たせ前衛へと抜け出し、囮達に並び立つと武器を構えた。
「今助けますからね!」
 クリアライトの閃光効果を浴びせればイカは刹那怯むが絡めた触手は意地でも外さない。まさに執念である。
「イカさん、こちらですよ!」
 届く範囲の触手を斬り付け、どうにか関心を引こうと千代がイカの眼前へ立ちはだかった。
「そんな無体な事をしたら駄目でしょうっ? す……っすけべ!」
 おとなしそうな好青年から放たれた精一杯の口汚さにイカは当然興奮した。
 捕食中の餌――ジェフリーはそのままに数本触手をそちらへ向ける。
「分散した、援護します!」
 引き続き剣の閃光を浴びせ、千代へと伸びる触手を効率よく遮る白眼にセイリューが続き、ジェフリーを捉えている数本を調律剣で次々に切り落とす。
 スミ対策に付けたゴーグルにより視界は明瞭、その身は真っ裸のおかげで動きを遮る物が何もないのである。
 どさり! 健闘の甲斐あって漸くジェフリーが砂浜へ放り出された。
 他に比べ長い事捉えられていた為、もはや満身創痍の様相だ。
「大丈夫ですか、ジェフリーさん……」
 同じく被害者であるラキアが、自分の身に施したのと同じキュア・テラですかさず彼の麻痺状態を回復した。
 ありがとう、と告げ体の方は元通りだがジェフリーの心はずたずたである。
「……このゲソ、絶対許さない」
 ぼそり。ラキアが低く呟く。ら……ラキアさん? 見上げるジェフリーを余所に、我が身を弄んだイカをきっ! と見据えた。
「捌いてみんなのお昼ご飯にしてやるー!!」
 前線復帰してきたラキアの声に、あ、怒らせたな。とセイリューが一言呟いた。
「ラキアを怒らせると怖いんだぞ、覚悟しろー!」
「グオオォ!」
 イカも一つ雄叫びを上げると、ラセルタの言葉どおり隠し持っていた二本の触手を――やる気に燃え向かってくる二人ではなく、ちょこまかと駆け回っていた千代へ向けた。
「マダ、オマエヲタンノウシテイナイ……!」
「……ひぇっ!?」
 頭上の大きな目玉が我が身を見据えている事に気付き小さく悲鳴が上がる。
 その視線に秘められし男の裸体に対する禍々しい執念が、千代に狙いを定める。
「わ……っ!」
 足元を掬い上げ転倒しかけた所を絡め取る。高く引き上げすかさず服を溶かし、餌を捕食するべく触手が蠢いた。
「……っうう、ら、らせるた、さんっ……!」
 漏れ出そうになる変な声を必死で堪えて、地上のパートナーを千代は呼ぶ。
 たすけて……消え入りそうな声で請われた言葉を、ラセルタはやはり聞き逃さなかった。
「全く、無理はするなと言ったのに――」
 ち、と一つ舌打ちした精霊が、間髪入れずスイートキラーを片手に構え、標準を鋭くイカの眉間へと定める。
「多少の戯れは構わんが、それ以上は許さない」
 トリガーを強く引く。標準は的確。強烈な一撃が、イカの頭に叩き込まれた!
「ギイイイイ……!」
 眉間を貫かれ、千代を放り出し苦しみ呻いたイカの体がゆっくりと傾く。
 日差しにきらめく海辺へと波飛沫を散らし、ドォン……と重々しく倒れこんだ。
 しばらくはその大きな体をぴくぴくと痙攣しさせていたが「クイハ……ナイ……」等と呻いて動きを止めた。
「――邪な思いは、己の手で叶えてこそ、だろう?」
 ふっと硝煙を吹き消し懐へしまうと、無事救出された千代の下へ、静かにラセルタは歩み寄った。


「きゃー! おいしそう、これ全部食べてもいいの?」
「こんなでっかいイカ初めて見たぜ!」
 砂浜で振舞われ始めた巨大イカ焼き露店に、海の家を経営していたイカ焼き店員までもが物珍しさから足を運ぶ。
「たくさんありますから、どんどん食べてくださいね!」
 晴れ渡る青空の下、清々しい笑顔でイカを焼くのはラキアだ。
 彼の宣言どおり、デミ・ダイオウイカは瘴気を抜かれた後、砂浜で戯れるみんなのお昼ご飯へと成り果てた。
 パーティの中でもハティは一際いい笑顔でイカ焼きに齧り付いていたし、ブリンドに至っては何事もなく無事に済んで、安堵に胸を撫で下ろしていた。
「ラキアさん、いい笑顔なんですけど。怖いですね……」
「あー……、あいつこういう執念だけはすごいからなぁ」
 ぞっと背筋を冷えさせた白眼にセイリューが苦笑いで答える――とはいえ、香ばしくこんがり焼きあがったイカはめちゃくちゃおいしそうだ。
「今日は腹いっぱい食えそうだなっ。ラキア! 俺にもちょーだいっ!」
「ふふっ、食いしん坊さんだなぁセイリューったら!」
 上機嫌に微笑んで、おくちあーん、までしてくれる。心底イカが憎かったらしい。
 流石に巨大で捌き切れず、残ったイカの身は海の家の食材となった。
 ビーチの危機に関しては一件落着である――が、しかし。
「えっと……」
「…………」
 一方こちらは気まずい空気の中、傷心に打ちひしがれているジェフリー。
 普段あまり素直な感情を表に出さない彼がこうまでなるのだから、これは余程の事態だ……と白眼は、一旦は持ち帰ったイカ焼きを後ろ手にさっと隠した。
「い、イカ飯、好きだったんですね! 今度奢りますよ!」
「今日から嫌いになったよ」
 白眼なりに元気付けたつもりだったが鬱屈した表情の相方からは即答でそれだけ返り「そ、そうですよね。はは……」と同情してやる他ない。
「あっでも、イカ相手に挑発してたジェフリーさん! とてもかっこよかったですし!」
「その後速攻で捕まったけど」
「あっ……」
「……少しそっとしといてくれないかな」
 はあぁ、とまた一つ溜息を吐き出して呟いたジェフリーに、白眼はぽり、と頭を掻くと、不意にしゃがみこんで彼に目線を合わせる。
「ジェフリーさん」
「……な、なに」
 真剣な顔つきに思わず身構えたが、次に白眼はにこっと笑って。
「おつかれさまでした。よく、がんばりましたね」
 柔らかく告げ、頭をひとなでする。
 実年齢は相当若い筈なのに、なんだか子供扱いをされているみたいだ。
 けれども気持ちが弱っているせいだろうか。決して、その感触が嫌だとは思わなくて。
「……フーくんにはかなわないなぁ」
 呆れた様に、照れた様に。なんともいえない感情を持て余して、ジェフリーは苦く笑った。

「俺、イカもタコも嫌いになりそう……」
 深い溜息と共に岩場でがっくりと項垂れるテオドア。
 何故こういった依頼に殊更恵まれているのかはわからないが、ともあれこれで、自分と同じような被害者をこれ以上出さずに済むのだから、脱がされた甲斐もあったというもの――いや、それでもやっぱり、二度と触手とは戯れたくはないな、と心底思った。
 そんな彼を余所に隣のハルトは、建ち並ぶ海の家を鼻歌交じりに物色している。
「まあまあ、倒せたんだからいいじゃん。なんか奢ってやるよ、何がいい?」
「……カキ氷」
「イカ焼きは?」
「却下!」
「あははっ! ごめんごめん」
 とはいえ、触手に絡まれ夢中で抵抗する彼も、トランスの為とはいえ岩陰でキスをせがむ彼も可愛かったので、ハルトとしてはこういった依頼もやぶさかではなく、また機会に恵まれたら……なんてひそやかに画策したりしなかったりと思いを巡らせていたら、パートナーから一睨みされた。
「……なんか変な事考えてなかったか?」
「べ、べっつにぃ? やだなーテオ君たら、俺の事よく見てくれちゃってて……」
「やっぱりなんか考えてただろ! 言ってみろ怒らないから! 場合によっては殴るけど!」
「なにそれ理不尽ーっ!?」
 わーっ! とイカを焼くラキア達の元へとハルトが逃げ込めば、テオドアはバリアにでも阻まれた様に、イカの焼ける美味しそうな匂いに辟易し足を止めた。
 どうやらこのおかしな後遺症は存外厄介なようだ。

「まったく、けしからん依頼だったな。千代、どこも異常はないか?」
 自らの上着を千代に羽織らせ、念を入れて声をかけるのはラセルタ。
 粘液に特別な効果はないと聞いていたものの、得体の知れない液体を出す物体に絡まれたのだから、今後を観察しておくに越した事はない。
「大丈夫だよ、ラセルタさんは心配性だなぁ」
「俺様の千代に何かあってはたまらん」
「あはは。……あんな敵もいるんだね。姿形はイカのはずなんだけど、睨まれた時ものすごい……こう、人みたいな思念を感じて、ちょっとびっくりしちゃった……」
 思い出してひとつ身を震わせた千代に、ラセルタはふふん、と鼻を鳴らす。
 千代には、そういった邪念だとか欲望のようなものが縁遠い。
 一方で魔性族であるラセルタはそういったものに敏感だし、周囲が被害に合う事に関しては別段抵抗もない。
「純粋培養のお前には刺激の強い敵だったな」
 悪戯っぽく笑ったラセルタの言葉に、千代は上着を羽織ったまま、ちらり、と上目遣いにパートナーの顔を見遣った。
「……俺だって、邪念がない訳じゃ、ないよ?」
「なに?」
「……。ふふ、」
 なんでもない、と返した千代が心なしか嬉しそうに笑う。再度聞き返そうとしたがイカが焼けたよー! と遠巻きに聞こえてきた仲間の声に、ラセルタさんも行こう! と笑顔で腕を引くので、それ以上は聞かず肩を並べ、彼らの元へと戻っていった。



依頼結果:成功
MVP
名前:胡白眼
呼び名:フーくん
  名前:ジェフリー・ブラックモア
呼び名:ジェフリーさん

 

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 梅都鈴里
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 男性のみ
エピソードジャンル イベント
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用可
難易度 普通
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 5 / 2 ~ 5
報酬 通常
リリース日 07月15日
出発日 07月24日 00:00
予定納品日 08月03日

参加者

会議室

  • [11]胡白眼

    2016/07/23-21:13 

    真っ黒けになってもシルエットまでは隠しようが……、なんでもないです。

    ええと。着替えですが人数分のバスローブを申請しておきますね。
    触手のごにょごにょで倒れた方は、俺が後衛まで退避させるつもりです。

    ジェフリー:
    ハルトくん、余裕だねぇ。
    でももし囮が全滅したら…………ア゛ッ!(何かに気づいた顔)

    囮が全滅しかけたら中衛に出ると発言したけど、少し行動を変えるよ。
    3人を切ったら前衛に加わ…くわ…(暫しの葛藤)くわ、わるよ…。
    囮が少ないと、イカの目標が主力の後衛に切り替わるとも限らないからね…。

    アー…。俺達からは以上。
    犠牲を出すことなく無事に帰れることを祈る…、いや。帰ろう。
    なんなら今からでも帰りたいけど。

  • いやー、まさかPG4人とかびっくりだよな、射的会場かっつーの!
    眉間(?)と目潰し狙いでとりあえず俺もスナイピング持ってきますわ。
    餌になりそうで慌てふためくテオ君を暖かく見守りつつ
    安全圏から撃たせて貰おうかなハハハ
    …わあセイリューさんメンタルぱねぇ
    餌にならないようにマジ気をつけてくださいよー!
    (一体何人ぐらい餌食になるだろうとぼんやり考えつつやることこねこね)



    テオドア:
    俺も攻撃手段皆無なんで囮ですかね…
    前衛で後ろへ攻撃が行かないようになるべく走って振り切りたいと思います。
    何が何でも絶対に捕まるもんか…!

  • ラキア:
    LBは攻撃手段がカウンターしかないので。
    触手(ゲソ足)から攻撃してもらわないと、カウンター攻撃ができない。
    ただし、粘液とかスミにはカウンター反撃のしようがないので、
    羽瀬川さんの言葉に、装備を回避寄りにしてみたよ。
    だって服溶かされると色々と困る……(もじもじ。
    攻撃対象が多い方が、1人当たりのイカ足数が減るかも?
    カウンター攻撃と回復系スキルを持っていきます。

    セイリューは素っ裸になっても全く気にしないんだよね。
    羞恥心はドコへ行ったのか…。しかも
    「下半身にスミ喰らったら真っ黒でイロイロ判んなくなるんじゃね?」
    とか言い出す始末。
    そうじゃない、そうじゃないんだよ、セイリュー……orz。

  • [8]胡白眼

    2016/07/22-21:23 

    さしたる攻撃手段もありませんから、俺は前衛で囮になりたいと思います。
    触手は怖いですけど、イケメンじゃないのでなんとなく大丈夫な気がします!(ぐっ)
    他の囮の方が捕まりそうになったら、クリアライトでイカの目を晦ませられれば、と。

    ジェフリーさんには後衛から囮役のサポートをお願いします。

    ジェフリー:
    とすると、囮が捕まりそうになったらファスト・ガンで不意を打つ感じかな。
    片手銃を装備していくつもりだから攻撃力は劣ると思うけど。
    それから、足の動きをわかる範囲で前衛に伝えるよ。
    囮が軒並み餌食になりそうな事態になったら、中衛に出てイカを挑発しよう。

    >急所
    眉間というか、両目の間の少し上だね。
    まァ眉間にこだわらなくても、目とその周辺を狙えばいいんじゃないかな。
    急所狙いが無効でも視覚を奪えればだいぶ戦いやすくなるだろう。

  • [7]ハティ

    2016/07/22-08:40 

    ……イカ…(固唾をごくり)
    俺も前に出ることになるので10本足のいくらかを相手できればと考えている。とっ捕まるのは避けたいがなんというのか…
    こちらを攻撃してくるというより別の意思を感じるので前に出る面子で代わる代わる引き付けるのがよさそうか…被害の分散という意味で。

    イカに眉間……?(あるんだなと学んだ顔)
    俺は前に出るので下…というか主に足の動きを見ながらの攻撃になりそうだ。
    ブリンドには基本は後方から、被害が広がりすぎないよう適宜攻撃に入ってもらえればと思ってるが、スナイピングも用意していこうかと。
    足場や視界が不安定だと使えないので頼りすぎない程度に、機があればという気持ち。

  • [6]羽瀬川 千代

    2016/07/22-01:38 

    遅くなりました、羽瀬川千代とパートナーのラセルタさんです。
    同じジョブの方が4名揃う依頼も珍しいですね。
    これ以上被害が大きくならないようにイカさん討伐、頑張りたいと思います。

    飛び道具の射程距離が20mほど、という事なので遠距離攻撃持ちの方は
    ぎりぎりに立っていれば捕らわれずに済みそうですね。
    一度捕まってしまうと戦線復帰に時間がかかりますし、
    囮役の方はなるべく回避を意識したほうがいいのかも知れません。
    そもそも服が溶かされてしまっては思うように動けない、でしょうから…!

    今のところ俺は前衛、ラセルタさんは後衛から攻撃予定です。
    偏りがある場合には移動も視野に入れますね。

    ラセルタ:(各々の反応を見ては愉しそうにしている)

  • セイリュー・グラシアとLBのラキアだ。
    PGパーティの中に紛れ込んでしまった。みんな、ヨロシク!
    何だかスゴイコトになりそうな予感、ひしひし。
    だがこれもビーチの平和を護るため。だからラキア、頑張ろう!

    うっわ。ラキアに凄い冷ややかな目で見られた(汗。

    オレ達は遠距離攻撃ダメなので囮役なら任せとけ。
    ただしゲソまでは全て手が廻らないので、そこは粘液も含めてよしなに。
    オレはイカを頑張って捌くぜ。海鮮だー!(違。
    ダイオウイカの目玉ってデカかったよな。眉間狙いやすいかな?
    相手の図体超デカいから、近接していれば
    多少視界悪くても敵に当たりそうな気もする。

  • [4]胡白眼

    2016/07/21-19:43 

    人間の邪念によって生態を変えられるなんて、苦痛以外の何物でもないと思うんです……。

    帰りたいジェフリー:
    (「こいつは何を言ってるんだ?」という目で神人を一瞥し)
    アー…。出発まで間もないことだ、少し相談を進めようか?

    墨は盾や服の袖なんかでガードすれば多少は防げるかな。
    効果は一度きりになるがメガネやゴーグルをするのも手だ。
    粘液は……ダメになっても構わない服を着てくしかないだろうねぇ。着替えの用意も必須だ。

    戦闘の基本方針は、必要ならば囮をたて、PGが遠距離からぺちぺち叩く感じになるかな?
    昔聞いた話だけど、イカの急所は眉間にあるらしいよ。
    デミ・オーガにも有効かはわからないけど、狙ってみる価値はあるかもね。

  • [3]ハティ

    2016/07/21-03:05 

    苦しんでいる……苦しんでいる……?すまない、美味そうだなんて思っていてすまない…
    更にプレストガンナーのブリンドとハティだ。よろしく頼む。
    スミ?には気をつけなければならないだろうが、浴びてしまったとしてこれだけガンナーが揃っていれば誰かしら動けそうか
    あとは……白いのかな…

    ブリンド:(他人のふりをしている)

  • テオドア・バークリーです。
    海の平和のためにも、そしてこれから休みを使って海へやってくる
    皆さんの身の安全のためにも頑張りましょう。
    …そして何か起きる前に帰りましょう、さっさと帰りましょう。


    ハルト:
    ドーモ、邪念の内容に全面的に同意して以来
    うちの神人からすっげー凍りつくような視線向けられ続けてる
    PGのハルト君でっす、よろしくお願いしまーす

  • [1]胡白眼

    2016/07/20-01:15 

    胡白眼(ふぅ・ぱいいぇん)と申します。パートナーはPGのジェフリーさんです。

    俺、生き物としてにしろ食べ物にしろ、イカとかタコがどうも苦手…というか……怖くて。
    でも瘴気に染まって苦しんでいるダイオウイカを放ってはおけませんよね。
    海の平和を守るためにも、討伐がんばりますっ。

    ジェフリー:
    (帰りたい)


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