プロローグ
先日、A.R.O.A.からお給料が出ました。
あなたは、相方と一緒に食事に出かける事にしました。
前々から目をつけていたレストランに行ってみたかったのです。誘うと相方は二つ返事でOKしました。
予定の日に、夕暮れに駅前で待ち合わせて、あなたと相方は駅前の商店街を歩いて行きます。
ちょうど七時過ぎでしたので商店街は人混みにごった返していました。商店街の脇の小さい道を抜けた方が近道だとあなたは聞いています。相方と連れ立って、その路地に入っていきました。
そこは飲み屋街で赤提灯やのぼりが沢山出ています。表通りに比べてちょっと独特の雰囲気があります。お酒の匂い、それからラーメンと焼き鳥とモツ煮の匂いがしました。それになんだか目つきの悪い人がいるような。ですがあなたは気にせずにそこを突っ切って、路地を出てすぐ左のおしゃれなレストランに行きました。
それから二時間後に、あなたと相方は、食事をすませてその路地をまた通って駅に向かおうとしました。
レストランで盛り上がったので、あなたと相方は肩をくっつけ気味にして歩いています。暗がりに入ったところで、相方がそっとあなたの手を握ってきました……。
「う~~い、なんだよお前ら見せつけてんじゃねーよ!」
ところがそこで、後ろから怒鳴りつけられるあなたたち。
見ると、顔を真っ赤にしてネクタイで頭を縛った変なおじさんが、あなたたちの方を見てくだを巻いています。
「オラオラ、酒持ってこーい!!」
どこから見ても立派な酔っ払い……。それも二、三人……。
「近頃の若いモンはまったくなってねーんだ。表でイチャイチャと手を繋いで!! この不埒者!!」
訳の分からない事を言いながら、酔っ払いは神人の手を思い切り引っ張ります。
「痛い! はなして!」
「お前はこっちで俺に酌をしろ!!」
機嫌の悪い酔っ払いに絡まれてしまった神人と精霊。神人は手を引っ張られて連れて行かれそうになっています。
さあ、あなたたちウィンクルムはどうしますか!?
解説
飲み屋街で酔っ払いに絡まれてしまったウィンクルムです。
神人は手を引っ張られて連れて行かれそうになっています。
さあ、このピンチをどうやって切り抜けますか?
酔っ払いは二、三人。すぐそこの焼き鳥屋のカウンターで神人に酌をさせたいようです。後はまあ、ウィンクルムがいちゃいちゃしていたのが気に入らなくて、説教をしたいようですね。
神人と精霊で華麗に切り抜けてください。様々なプランをお待ちします。(あまり破壊的にならないように!)
★レストランで300Jrほど食事しました!
ゲームマスターより
多くは精霊がかっこよく助け出すパターンなんじゃないかと思いますが、強い神人の中には自分で酔っ払いを叩きのめすパターンもあるのかなと思ったり……。様々なプランをお待ちします!
リザルトノベル
◆アクション・プラン
桜倉 歌菜(月成 羽純)
あの、離して下さい 痛いです…! 怖い…!震えていたら、羽純くんが助けてくれて お詫び?私達、何も悪い事してないのに…と、驚いて羽純くんを見れば、私だけに分かるようにウインクされて 何か羽純くんには考えがあるの? うん、なら私はそれを信じる 酔っ払いさんが絡もうとしてくる度、羽純くんが「彼女は未成年で、俺は保護者です。話は俺が」って… 子供扱いされてる?と一瞬悲しくなって、でも彼の横顔が真剣だから、私を懸命に守ってくれてるんだって分かって…不謹慎だけど、嬉しい 凄い。酔い潰しちゃった… 羽純くん?もしかして…物凄く怒ってる? …私ね、嬉しい 羽純くん、凄く格好良かった 不謹慎だけど、幸せだなぁって 有難う、助けてくれて |
瀬谷 瑞希(フェルン・ミュラー)
酔っ払い無罪なんて考えていたら社会的に痛い目に遭いますよ? 無理矢理引っ張るなんて暴行だし強要だし店に連れ込んで移動させなくすることも監禁です。 酔っ払いは社会的に制裁されるべき。覚悟はよろしい? 腕を握られ赤くなった部分をスマフォで撮り証拠を残す。 フェルンさんが男達と喋っている間に警察へ電話(小声で淡々と)します。 彼の後ろからそーっと男達の様子を窺いましょう。 彼の裾を引っ張り小声で 「もうすぐ警察が来ますから逮捕して貰いましょう。 社会的にも制裁を受ける行為だと知らしめるべきです」 フェルンさんが反撃して過剰防衛になったら嫌だもの。 私達の武力ってこういうのに使うものじゃないし。 警察来たら被害届出します。 |
イズミ=リチャードソン(カムイ=スチュアート)
ちょっといい雰囲気だったのに! 文句を言いたいところだけど、大人3人相手に啖呵切れるほどの度胸はない! 連れていかれないように踏ん張るくらいの抵抗はする カムイが突然変な言葉で喋り出して唖然 耳元で囁かれて趣旨を理解 ちょっとくすぐったい……けど一緒に合わせて早口 引き寄せられた拍子にカムイの胸にポフリ こ、この位置は……!(顔真っ赤) ダメだった時はどうしよう 酔っぱらいが倒れた隙にカムイの方へ 一緒に逃げる 「ごめんね」 マンションの、私の部屋の前で解散 油断しすぎといわれて反省 「う、むぅ……ごめん」 耳元で囁かれてびくっ 「そ、それはどういう」 あ、なんだ冗談か……そうか、そうよね あれは冗談、あれは冗談……(ドキドキ) |
天埼 美琴(カイ)
い、いちゃいちゃ…っ!? そんなの! …し、してないです…! 未だ慣れないカイの後を追うように歩いていたが人気が多くなったのではぐれないようにカイが手を引っ張ってくれていただけ 手首を掴まれ、驚く (ううっ…見逃してくれそうもない…どうしよう…) 酔っ払いの気迫に押されて心折れそう か、カイさんっ? 去った後 カイさん大丈夫、でしたか…? すみません…! えっ…? カイになんで謝罪の言葉が出るのか、と言われ考えるが分からない (そういえば、なんでだろう…?) い、いつの間にっ? …ま、待ってくださいカイさん…! |
●イズミ=リチャードソン(カムイ=スチュアート)編
その日、イズミ=リチャードソンは、精霊のカムイ=スチュアートとレストランで食事したあと、裏道を通っていて酔っ払いに絡まれてしまいました。酔っ払い三人はイズミに酌をさせたいようです。
(ちょっといい雰囲気だったのに!)
イズミは憤りますが、酔っ払いのおっさん三人に啖呵を切るほどの度胸はありません。せめて連れて行かれないように踏ん張ります。
(せっかくいい雰囲気だったのに、どこにでもいるんだねぇ、こういうの。まあ、気持ちは解るんだけどさ)
カムイはちらりと隣のイズミを見ます。何しろイズミは可愛いし、からかい甲斐がありますから。酔っ払いのおっさん達もイズミのそういうところに惹かれたのでしょう。
カムイは適当に早口をまくしたてておっさんたちに向かいました。
突然、訳の分からない事を言い出したカムイにイズミはびっくりします。
酔っ払いたちもポカンとしています。
カムイは更に、困ったような愛想笑いを浮かべながら、続けて早口に聞いた事もない言葉を連続させます。
「な、なんだ……おい」
酔っ払いは気の抜けたような声で言います。
イズミがどうしていいか慌てていると、カムイは呆然としている酔っ払いの前から、イズミの手を引いて自分の方に手繰り寄せます。
そのままイズミの肩を抱いて、ぽふり。
「合わせて」
カムイが小声で囁きました。
それで、イズミもようやくカムイの意図に気がつきます。
「なんだこいつ」
「外国人なんじゃないか?」
酔っ払い達は小声で話し合っています。
イズミも、カムイを真似して困ったような愛想笑いをその顔に浮かべました。ちょっと引きつっていたかもしれませんが。
それから、立て続けに適当な訳の分からない言葉を早口で言います。
「外国人かあ」
「あいつらスキンシップが多いからな」
しらけてしまったのか、酔っ払いたちは、そのまま焼き鳥の屋台の方へ戻っていきました。言葉が通じない娘に酌をさせてもつまらないからでしょう。
その間に、イズミはカムイに手を引かれて、商店街の方へ早足で向かいました。カムイはバックパッカーの経験上、変な人に絡まれた時の対処法もよく分かっているのでしょう。トラブルにならずにすませる事が出来たのでした。
危険ですので、そのあとカムイは、イズミを彼女の部屋まで送っていきました。マンションの彼女の部屋の前で解散という手はずです。
玄関で別れる際に、カムイは注意します。
「イズミちゃん、君さ、隙だらけなんだよ」
笑いながら言われて、イズミはちょっとカチンと来るものの、そこは反省です。
「う、むぅ……ごめん」
微妙な表情をしているイズミに顔を近づけて、カムイは耳元で囁きます。
「思わず手出したくなっちゃうくらいに」
イズミはカムイにもはっきり分かるぐらいにびくっとなって、カムイを振り返ります。明らかに動揺しています。
「そ、それはどういう」
「なんてね♪」
カムイの方は余裕のある、人の食えない笑みで笑いながらイズミを見ています。
「あ、なんだ冗談か……そうか、そうよね」
イズミはあやふやな笑い方になりながら、カムイに頷きかけるのでした。胸がドキドキして、動悸が止まりません。カムイは小揺るぎもしない笑い方でイズミに挨拶し、二人はその場で別れました。
(あれは冗談、あれは冗談……)
そう自分に言い聞かせながらドアを開けて自分の部屋に入り、イズミは何となく惜しいような、寂しいような気持ちがしました。カムイにもうちょっとだけからかわれていたいような……。自分でもよく分からないから、誰にも言えないんですけどね。
●桜倉 歌菜(月成 羽純)編
その日、桜倉歌菜と精霊の月成羽純は、レストランで食事デートの帰り、裏道で酔っ払いに絡まれてしまいました。
酔っ払い三人は、歌菜の手を引っ張って連れて行って、飲み屋の屋台でお酌をさせるつもりです。
「あの、離して下さい。痛いです……!」
酔っ払いは歌菜の手首を強く握ってきます。そのままぐいぐい引っ張るので、歌菜は踏ん張ろうとしてもうまくいきません。
(怖い……!)
当然の感情がわき起こって、歌菜はぎゅっと目を瞑ります。
「彼女は未成年です。お酌には慣れていない」
そこで羽純がさっと割って入り、穏やかに告げながら男の手を握って断固として歌菜から引きはがしました。
「俺の職業はバーテンダーです。お詫びに俺が美味しいお酒をご馳走します」
にっこりと申し分のない笑みで羽純は言います。その言葉に、酔っ払い達は文句を言いながらも羽純と合流する事にしました。絡めるなら羽純でもよかったようです。
羽純と歌菜と酔っ払いは、そのままそこの飲み屋に入っていきました。
(お詫び? 私達、何も悪い事していないのに……)
歌菜は不安で仕方がありません。そのとき、羽純が、歌菜にだけ分かるようにウインクをしてくれました。
(何か羽純くんには考えがあるの? うん、なら私はそれを信じる)
怖かったけれど、羽純の事は信じています。
歌菜は羽純の隣のカウンターに座りました。羽純が酔っぱらい達との間に入って壁になってくれます。
「折角なので、貴方方にぴったり合う酒を選びましょう。お仕事帰りですか? 仕事は何を? 酒を選ぶ為に必要だからお聞きしただけです」
羽純は酔っ払い達の訳の分からない言い分もうまく聞き流しながら、情報を聞き出しているようでした。歌菜は怖くて何か飲めるような状態ではないのですが、羽純の方は落ち着き払っています。
酔っ払いが歌菜に絡もうとするたびに、割って入って
「彼女は未成年で、俺は保護者です。話は俺が」
と繰り返します。
(子供扱いされているのかな……)
そう思うと少し悲しいのですが、そういうときの羽純の顔が酷く真剣でした。守ってくれているのだと思えば、不謹慎ですが、ちょっと嬉しくなります。
一方、羽純は、酔っ払いたちにカルーアミルクやルシアンなどのカクテルを作って、たちまち酔いつぶしてしまいました。勿論、急性アルコール依存症にならないようにレシピ調整はしています。
(凄い。酔い潰しちゃった……)
鮮やかな手並みには歌菜もびっくりです。
「帰るぞ、歌菜。身元は確認した。A.R.O.A.には通報しとく。二度と俺達に絡む気を起こさないようにな」
羽純はさっさと席を立ちました。
「羽純くん? もしかして……物凄く怒ってる?」
店を出てから、羽純は夜風に向かいこう言いました。
「……怒ってる。許されるなら、殴りたかった。歌菜に触れて、怖がらせて……だから、手加減はしない。あの酔い方だと二日酔いが酷いだろうな」
珍しく、羽純は本気で怒っている様子。歌菜は目をまん丸にしましたが、そのあと笑って、さっと羽純の腕を抱き締めました。
「……私ね、嬉しい。羽純くん、凄く格好良かった。不謹慎だけど、幸せだなぁって。有難う、助けてくれて」
そのまま二人は、腕を組むようにして歩き出しました。夜道をさっきとはうってかわった幸せな気持ちで歩いて行きます。このあと、羽純が歌菜を家まで送っていくのです。
桜の花を見ながら語った事、その通りに。
……歌菜の事を守り続けるよ。愛している。歌菜。
彼は具体的にそう言った訳ではないのですが、その気持ちが分かるような気がして、歌菜はぎゅっと彼の腕を胸に抱き締めるのでした。
●天埼 美琴(カイ)編
その日、天埼美琴は精霊のカイと、レストランに夕飯を食べに行き、その帰りに酔っ払いに絡まれてしまいました。
酔っ払いは大の大人の男、三人。仕事帰りのサラリーマンらしいです。
美琴がカイといちゃいちゃしていると言いがかりをつけて手を引っ張って来ます。どうやら近くの屋台で酌をさせたいようなのです。
「い、いちゃいちゃ…っ!? そんなの! …し、してないです…!」
大慌てで美琴は抗弁しますが、酔っ払いは無茶苦茶な事を言って、美琴を引っ張るのみです。
美琴は、本当に、いちゃいちゃしているようなつもりはありません。慣れない夜道を歩いていたので、先を歩くカイからはぐれないように、手をつないでいただけです。恋人的な意味はないつもりです。
(ううっ……見逃してくれそうもない……どうしよう……)
酔っ払いの気迫に押されて、美琴は今にも心が折れてしまいそうです。
「……面倒だな」
そのとき、カイがぼそりと呟きました。
「か、カイさんっ!?」
美琴は声を上ずらせます。
「見てらんねぇ」
カイは美琴と酔っ払いの間に体を挟んできました。
「……おい。こんなおどおどが、男といちゃつく奴に見えんのかよ。うるさいんだよ……」
明らかに機嫌の悪そうな声で、カイは酔っ払いに向かいます。
相手は三人ですが、怯む様子すらもありません。
「なんだと!」
数をカサに来て威勢が良かった酔っ払いたちはカイに突っかかってきます。
「聞こえてんだろ。でけぇ声で騒ぐな耳が痛い」
カイは仏頂面で、目つきが悪く、三白眼です。
悪い印象を与えたのでしょう。酔っ払い達は、口々にカイが目つきが悪い、態度が悪いと責めてきました。
しかし、カイはそんなものにたじろぐ様子も見せませんでした。美琴は一人で慌てふためきますが、カイはそれも相手にしません。
「気に入らない目つき、ね……。そんなことはどうだって良い。それより手離せ。うっとうしい」
カイは美琴を引っ張る酔っ払いの手をつかみ上げ力を込めました。腕力に訴えてもいいと、取られそうな言動です。威嚇されたと思った酔っ払いは、鼻白んで手を引っ込め、捨て台詞を残して去っていきました。
「やっと消えたか……めんどくせぇ」
「カイさん大丈夫、でしたか……? すみません……!」
美琴は恐怖が去りましたが不安な気持ちからそう言いました。
「おい。別に謝ることじゃない」
「えっ……」
思ってもみない事を言われて、美琴は固まりました。
「だからすぐ謝るの止めろ。なんか引っかかるんだよ。お前が悪いわけじゃないのにそうやって謝られるの。なんで礼の言葉より謝罪の言葉がすぐに飛び出すんだって言ってんだ。それと、俺なんかの心配より自分の心配しろ」
何故、礼より先に謝罪が出てくるのか。
カイにそう問われて、美琴は答える事が出来ませんでした。
(そう言えば、なんでだろう……?)
美琴は何も悪い事をした訳ではないのです。一方的に絡んできた酔っ払いたちがいただけで。それをカイが追い払ってくれたのですから、まず言わなければならないのはお礼だったはずなのです。でも、美琴の口からついて出てきたのは謝罪の言葉。
カイは謝罪を聞きたかった訳ではないようです。
何故、先に謝ってしまうのか。
美琴は考え込みますが、すぐには答えが出てきません。
「……おい、置いてくぞ」
そうしていると、カイは先に、夜道の人混みの中に入っていってします。
「い、いつの間にっ? ……ま、待ってくださいカイさん……!」
美琴は大慌てでカイの後を追いすがりました。カイは大股に先に歩いて行きますが、不思議に美琴がカイを見失う事はありません。カイは、美琴の視界の範囲内を計算して歩いているのでしょう。
凸凹のウィンクルムですが、この先もうまくやっていけそうですね。
●瀬谷 瑞希(フェルン・ミュラー)編
その日、瀬谷瑞希は、精霊のフェルン・ミュラーとレストランで食事を取り、その帰りに裏道を通りかかって、酔っ払いに絡まれてしまいました。
酔っ払いは近くの飲み屋に瑞希を連れて行ってお酌をさせたいようです。それと、瑞希がフェルンといちゃついていたと言って、説教もしたいようなのでした。
瑞希は怯みませんでした。それはフェルンもです。
「何をするんだ」
男達の手を瑞希から振り払い、彼女の事を背中にかばいました。
(ミズキ相手じゃなくても、女性にこういう事をするのは許せないな。それに女性だから酌を白砂糖のも男尊女卑的思考が透けて見え、気に入らない。良い大人が未成年者(=ミズキ)へ見せていい態度じゃない)
フェルンは真面目に怒っているようです。
そんなフェルンに酔っ払いたちは口々に文句を言ったり口笛を吹いたりします。彼女をかばっちゃって、かっこいいねえ、なんて言っています。更に、瑞希の事を性的にからかうような発言もしました。
「女性にそういう事をするのがどれほど愚劣な行為か解っていないようだな」
三対一でも関係ありません。フェルンは酔っ払いに立ち向かいますが、酔っ払い達は理性を無くしているので、訳の分からない事を言ったりはやしたてたり……。
(相手から手を出してもらわないと正当防衛にできないな)
いらつくフェルン。
そこで、瑞希が動きました。
(酔っ払い無罪なんて考えていたら社会的に痛い目に遭いますよ? 無理矢理引っ張るなんて暴行だし強要だし店に連れ込んで移動させなくすることも監禁です。酔っ払いは社会的に制裁されるべき。覚悟はよろしい?)
瑞希は自分の手首についている赤いあざを、スマホで写真に撮りました。証拠です。そうして、フェルンが酔っ払い達とやりとりしている間に、こそっと警察に電話をしました。
あくまで小声で淡々と。
あとはフェルンの後ろからそっと酔っ払いたちの動向を観察します。
どこからかサイレンの声。
そこで瑞希はフェルンの服の裾を引っ張ります。
「もうすぐ警察が来ますから逮捕して貰いましょう。社会的にも制裁を受ける行為だと知らしめるべきです」
(っていつの間に警察呼んだの?)
ぎょっとしてフェルンは瑞希を振り返ります。
瑞希は冷静な様子でにっこり微笑んでいます。
(ヤバイ、これ、ミズキ実はすごく怒っている。怒った時の彼女は本当に容赦ない。ミズキへの不当行為分は確実に訴えるな。これに懲りてもうやめろよ。前科つくぞお前ら)
そんなフェルンの気持ちも知らずに、酔っ払い達と来たら、またフェルンと瑞希がいちゃついていると言って怒って絡むようにしてきたり、中学生のようにはやしたてたり……。全く困ったものです。
そこにパトカーが到着。降りてきた警官達に、酔っ払い達は顔面蒼白になります。
「ミズキは本当に容赦がないね……」
警官達に叱られている酔っ払いを見ながら、フェルンが言いました。
「フェルンさんが反撃して過剰防衛になったら嫌だもの。私達の武力ってこういうのに使うものじゃないし」
淡々とした調子ですが、確かに瑞希は怒らせると一番怖いかもしれません。
その後、瑞希はしっかりと酔っぱらい達の被害届を出して、きっちりと社会的制裁をくわえたのでした。
時々ナチュラルに冷徹になる瑞希ですから、こういう出来事はこれまでにもあったのかもしれません。フェルンは男性相手に負けたくない気持ちがありますから、こういう時に瑞希の冷徹な行動はためになるでしょう。
でも、瑞希の方も、素敵なデートを邪魔されて、彼との甘い雰囲気をぶちこわしにされた事に対する、怒りが働いていたかもしれませんね。それを意識しているか、していないかは、ジェンマ様でなければ分かりません。ですが、ウィンクルム同士の愛情の絆というものは、傍目には分からない、計り知れない深いものなのですから。
依頼結果:大成功
MVP:
名前:イズミ=リチャードソン 呼び名:イズミちゃん |
名前:カムイ=スチュアート 呼び名:カムイ |
エピソード情報 |
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---|---|
マスター | 森静流 |
エピソードの種類 | ハピネスエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | コメディ |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | とても簡単 |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 4 / 2 ~ 5 |
報酬 | なし |
リリース日 | 04月28日 |
出発日 | 05月06日 00:00 |
予定納品日 | 05月16日 |
参加者
- 桜倉 歌菜(月成 羽純)
- 瀬谷 瑞希(フェルン・ミュラー)
- イズミ=リチャードソン(カムイ=スチュアート)
- 天埼 美琴(カイ)
会議室
-
2016/05/05-23:51
-
2016/05/05-23:50
-
2016/05/05-00:17
い、いちゃいちゃしてたつもりはないけどそういう風に見えたのかな…?
あ、えと…その、天埼美琴…といいます
よろしく、お願いします -
2016/05/05-00:16
こんばんは、瀬谷瑞希です。
パートナーはファータのフェルンさんです。
皆さま、よろしくお願いいたします。
酔っ払い・・・。
酒は飲んでも呑まれるなといいますのに。
さて、どうしましょうか。 -
2016/05/05-00:06
-
2016/05/05-00:06
桜倉歌菜と申します。
パートナーは羽純くんです。
皆様、よろしくお願いいたします!
酔っ払いの方って、怖い…
き、きっと何とかなる……といいなぁ… -
2016/05/04-00:39
まだ誰も居ないみたいだけど、とりあえず挨拶しておくわね
私はイズミ=リチャードソン。
パートナーはカムイ=スチュアートよ
なんか変な酔っぱらいに絡まれたけど、大丈夫よね……?