プロローグ
「おのれ、ウィンクルムどもが!」
異質なヨミツキと同化したデミ・ギルティ『妖満月の君(ヨミツキのきみ)』はその容貌を歪ませた。
「あと少しで我が望みが叶うというのに……」
ウィンクルムとの交戦で、二つある力の源の一つを失った。
残った『苗木』の種子だけでは、たとえギルティになったとしても力に劣るだろう。
「役立たずどもめが!」
怒りの矛先は、愚鈍で卑小なオーガたちに向けられた。遠巻きに彼の様子をうかがっているオーガの一体を、地面を突き破った根が貫き、一瞬にして養分と変え死滅させる。
これが彼の持つ、本来の力だった。
力の源を失ったため、制御していた分の力が戻っている……皮肉な話だった。
デミ・ギルティは怒りのまま、更にオーガを何体か屠る。そこでようやく冷静になった。
儀式は、続けねばならない。
「他のギルティにも知られてしまうが、もはや背に腹は代えられぬか」
妖満月の君は、体内に残った種子の力を解放した。
「それもまたいいだろう。我は命を賭して、栄光を手にしようぞ!」
彼の本体である巨大なヨミツキが妖しげに明滅し――成長を始める。
どこまでも巨大化していくヨミツキは、やがて幹が家よりも太い大樹となり、城下町の夜空に禍々しい花を咲かせた。
膨大化した根の一部が、手近な家に巻き付き、破壊していった。
●
A.R.O.A.に神人と精霊は呼び出され、その映像を見せられた。
「!」
二分されたうちの夜の世界――サクラヨミツキの城下町に、突如として巨大なヨミツキが出現している!
町を侵食せんと成長を続けるヨミツキの大樹。その姿は紅い月に濡れ、瘴気をまとって禍々しかった。
「この異変の後、どうやったか分からないが本部に映像が届いた」
そう説明されて、映像が切り替わる。
画面いっぱいに、男の姿が映し出された。
男はほとんどが壁のような何かに取り込まれ、額から生やした角には包帯を巻いている。
『弱き人間どもに通達する。我が名は妖満月の君……我から奪いし種子を返すがよい。さもなくばこの夜の世界を破壊する』
「この男はデミ・ギルティです。どうやら瘴気で変質した『ヨミツキ』を取り込み、力を増す能力を持っていたようです」
サクラヨミツキでは、ヨミツキの苗木や若木がオーガに奪われるという事件が起きていた。その首謀者がこの『妖満月の君』と名乗る男らしい。
「どうやら儀式的なことを行い、ギルティになろうとしていたようですね」
幸いにも、調査によってこのデミ・ギルティの存在が明らかとなり、交戦したウィンクルムの活躍で彼の力の源である『種子』の一つを奪取できた。
「そのため、なりふり構っていられなくなったのでしょう。現在、あの大樹の周りにはオーガが集結しウィンクルムとの交戦が続いています。城下町を人質に取られたこともあり、現在保管している種子を返すという方針になりました」
●
決定に、沈黙が訪れる。
「もちろん、ただ返すわけではありません。その『種子』を切り札に、中にいるデミ・ギルティの討伐が検討されています」
そして、デミ・ギルティを打倒するもう一つの作戦が貴女たちに知らされようとしていた。
「調査の結果、あの大樹の内部は空洞で、地下深くまで伸びていることが分かりました。その最奥に、あの大樹を構成する強いエネルギーを感知したんです」
前回の遭遇戦から、デミ・ギルティはヨミツキの力を取り込み過ぎていることがわかっている。デミ・ギルティは『ヨミツキ』の制御に力を注ぐため、力の源を二つの種子にしていた。
「デミ・ギルティの手元にはもう一つの種子があるんです。予測ですが、この地下のエネルギー源こそ、その種子であるとされています」
この『種子』を破壊すれば、大樹を構成するエネルギーが断たれると考えられている。
しかもそれは、デミ・ギルティの大幅な弱体化につながるはずだ。
「『種子』の破壊を、皆さんにお願いします」
たとえデミ・ギルティの討伐が失敗したとしても、種子さえ破壊できればギルティの誕生は防げるかもしれない。
重大な任務だ。
「もちろん、内部にオーガが潜んでいて、妨害してくる可能性もあります」
そのため、あなたたち以外にもベテランウィンクルムが十組ほど参戦すると、説明された。
「危険な任務ですが、皆さんの成功を祈っています。デミ・ギルティの野望を阻止してください!」
解説
EXということで、主に以下の表記をお願いします。
・デミ・ギルティ(種子の化身)戦での言・動
・道中戦での言・動(少なくても大丈夫です)
●十組のベテランウィンクルム(合計二十人)
今回あなたたちと同じく、デミ・ギルティ討伐に駆り出されたメンバー。リザルト内でのサポート人員となります。相談し、以下のオプションからお選びください。
・攻撃重視(一人増えるごとに攻撃力が増加。一人なら二倍、二人なら三倍)
・防御重視(多いほどあなたの負傷を肩代わりし、回復を行い道中の生存率を高める)
精霊は精霊、神人は神人対応です
(五人参加を想定した場合、一人の精霊・神人に対してそれぞれ二人ずつサポート、となります)
五人未満の場合は、残る人数を相談で分けてもよく、大まかな比率だけ指定しGMにお任せでも大丈夫です。
『種子』の元に辿り着くまでにオーガが襲いかかってくるので、サポートメンバーは順次脱落していきます。
道中戦のプラン次第で、『種子』戦での火力支援が発生したり、逆に負傷しての戦闘もありえるでしょう。
●『種子』戦について
大樹の内部はデミ・ギルティの体内に等しく、エネルギー源である種子を防衛するために、デミ・ギルティ『妖満月の君』が生み出されます。
本来のデミ・ギルティに力は及ばないものの、人型であること、飛行能力をもち高速で動くことなどから強敵となるでしょう(敵の武器は刃物状の植物になります)。
それでも、討伐し種子を壊すことは可能です
ゲームマスターより
こんにちは、叶エイジャと申します。
・デミ・ギルティ『妖満月の君(ヨミツキのきみ)』について
本来の力量に加え、儀式によりギルティクラスの力を得ています。
ですが、貪欲に取り込み過ぎた『ヨミツキ』を制御するために、その力の大半を割かれています。
種子を防衛するために生まれた妖満月の君は強敵ですが、本体が上記の制限を受けているため、十分討伐可能な強さとなっています。
大樹の内部は塔のような階層構造で、最下層へ下っていく感じです。
それでは、皆様の参加とプラン、お待ちしております!
リザルトノベル
◆アクション・プラン
リチェルカーレ(シリウス)
敵に備えトランス サポート 防御2 周囲が暗い場合にそなえマグナライトを首から下げる 道中 ヨミツキも町も元の姿に戻るよう 全力を尽くそう 種子の場所へ急ぐ 精霊の影 無駄に怪我をしないよう 周りに注意 敵の気配があれば声かけ合って 種子の化身戦 他の神人たちの前で盾役 兼 周りが暗ければ灯り役 弾いたり切り落とせる攻撃はそのように 無理そうな場合は声をあげ 仲間を引き寄せたりして軌道からずらす 状況の変化や敵攻撃の予兆が分かれば声をあげて 精霊のMPが10を切ったらディスペンサ 種子及び化身を倒すのが目的 冷静に周り見て仲間と連携 誰も倒れないように 「ヨミツキ」は町の人皆が大切にしている木よ 人を傷つけるものじゃない 臆せずまっすぐ見据える |
手屋 笹(カガヤ・アクショア)
大樹に突入する前にトランスを行います。 ・ベテランウィンクルム 防御重視(神人二人) ・道中戦での言・動 わたくしの力ではオーガを倒すに至らないでしょう… 安全に種子まで辿りつく事を考え走り抜けます! ・デミ・ギルティ(種子の化身)戦での言・動 カガヤ、全力で行って下さい。サポートします。 基本的に化身から距離を取り 接近してきた場合全力で離れます。 化身が此方に背を向けたり、 明らかに此方の動きに気付いていない時には ひろのさんとタイミングを合わせ化身に対し 昇竜桜(神符「水龍宮」効果)を発動します。 カガヤの受けたダメージが大きい時には カガヤを下がらせる、 あるいはわたくしがカガヤに近づき【サクリファイス】を行います。 |
八神 伊万里(アスカ・ベルウィレッジ)
サポート・自 防2 サポート・残 攻防比率1:1 道中での敵からの追撃阻止、足止めと 種子戦まで残っていたらデミ・ギルティの動きを止める引き付け役をお願いします 突入時にトランス 道中戦では私からは仕掛けず、皆とはぐれないように注意して進む 敵に狙われないようなるべく隊列中央に寄っておく 種子戦 敵からは距離を取る クリアレインで種子に狙いをつけ、種子を破壊しようとしていると思わせる これで敵の動きの軌道を絞り込み、改めてデミ・ギルティを攻撃 閃光効果で敵の目をくらませて飛行させづらくする こちらにまっすぐ飛んでくれれば狙いもつけやすい 他にも敵がいるなら敵の少ない安全な方へ逃げて様子を窺う アスカ君が近づいたらディスペンサ |
ひろの(ルシエロ=ザガン)
サポート:防御重視2 トランスしてから迷宮に入る。 道中: 戦闘時は後方で、護符を展開し回避と防御。 オーガの顔を神符で狙って、味方を支援する。 できるだけ、皆が怪我しないで行けたらいいな。 種子戦: 焦らないように、一度深呼吸して最下層に降りる。 戦闘前にハイトランス。 後衛で敵を視界に入れて、戦況を確認。不意打ちや回避先を味方に伝える。 護符は常時展開。 避けれない攻撃は護符を一方に固めて、矛先を逸らせないか試す。 敵の動きを見て、笹さんと合わせて昇竜桜を発動。 飛び回って、虫みたい。 神符を敵の移動方向に投げたら、動きを制限できないかな。 最下層到着後、オーガが追って来たらルシェと対処。 ルシェの動きを神符で支援する。 |
「大きいね」
ひろのは、天蓋を覆うように枝を伸ばしたヨミツキを見て呟いた。
城下町の南端近く。巨大樹の出現した位置よりやや離れた拠点だ。
「それより、ひろの」
以前の対峙よりはるかに大きなヨミツキの樹。月の光を浴びて紅く輝くそれに、ルシエロ=ザガンはさすがに心配気な目つきになった。
「この前の爆発、大丈夫か?」
先日この事件の黒幕と対峙し、結果としてひろのは『種子』の巻き起こした爆発に巻き込まれた。
ルシエロにとっては、ひやりとした出来事であった。
今回の任務は、もう一つあるという種子の破壊だ。実は怪我していたという可能性も怖いが、トラウマを抱えていても不思議ではない。
「んー……?」
ひろのは首を傾げた。実は一瞬の出来事過ぎて、あんまり覚えていない。
気づいたら病院で精密検査を受けていたのだ。
「たぶん」
「たぶん、か……」
平常通りの口調にルシエロは、むしろトラウマなのは自分かとさえ思った。
「ルシェがいるから、きっと大丈夫」
そう言われて、ルシエロはただ決意だけを固くして、そびえる大樹を見据えた。
ヨミツキの樹への作戦では、陽動隊が展開するオーガを引きつけた後、頂上を目指す班と最下層を目指す班が突入することになっている。
内部に入ってからも、多数のオーガと戦うことが想定されていた。
「種子に辿り着くまでのオーガを、なんとしても突破しよう!」
カガヤ・アクショアは両手を打ち合わせる。余計な戦闘で長引かせるわけにはいかない。進行の邪魔にならないなら敵を放置してでも前進する。
「ええ、そうですね。辿りつくことを考えて走り抜けましょう」
神人である手屋 笹も、瞳に決意を浮かべていた。
(わたくしの力ではオーガを倒すに至らないでしょう……)
それでも、この想いは事件を解決する一助になるはずだ。
作戦開始を告げる信号弾が、夜空を染める。
「いこう、笹ちゃん」
うなずいた笹は、カガヤへ口づけを行う。
――私達の全ては、ただ潰滅の為にある――
周りのベテランウィンクルムたちも動き出した。
大樹のふもとまで走っていけば、銃声や剣戟の音は遠くから聞こえてきた。
「陽動隊はうまく動いてくれたようですね」
広場と化した大樹前。笹が呟いたその時、前方で影が立ち上がる。
クマのような毛むくじゃらのオーガだった。深手を負っているはずなのに、番人のごとく三十名近いウィンクルムの前に立ちはだかる。
「どいてくれ」
カガヤが一足に間合いを詰めると、サクラニウム製の両手斧を一閃させた。ハードブレイカーの一撃は、オーガを一刀の元に斬り伏せた。
「カガヤ、後ろです!」
笹の声にカガヤはすぐさま反応し、前方へと跳んだ。背後から振るわれたオーガの爪が、一瞬前までカガヤのいた場所を切り裂いていく。
向きなおったカガヤへと、オーガは勢いのまま襲いかかった。
「――!」
笹が神符「水龍宮」を飛翔させる。オーガの足に張り付いた符は神聖な力を爆発させ、オーガの態勢を崩す。
――運命を切り拓く――!
「伊万里、援護を頼んだ!」
「分かったわ」
体勢の崩れたその瞬間を機と捉え、アスカ・ベルウィレッジが武骨な剣「セルシウス・ダイヤ」を手に走った。八神 伊万里の放った鉱弓の矢じりが光をはね返し、オーガの視界を奪う。前後不覚に陥った敵に、アスカの斬撃が叩きこまれた。
「一丁上がり、っと」
地響きをたてて倒れたオーガはもう動かない。剣をしまったアスカは、伊万里とともに再開した行軍に混ざる。
「いい気迫だった」
前衛の精霊がそう言ってアスカとカガヤの肩をたたいていった。伊万里は横目に、アスカの顔を盗み見る。
(たしかにアスカ君、いつもより気合い入っているかも)
危険な任務という以上に、彼の顔には悲壮な決意のようなものが見え隠れしている。
長く一緒にいるからこそ分かる、いつもと違う感情。それも負に近いものだ。
(もしかしてアスカ君……)
サクラヨミツキがデミ・ギルティに侵略されているこの状況を、故郷が襲われた過去と重ねているのではないだろうか?
「……?」
伊万里が心配そうな目をしているのに気づいたのか、アスカは血色の瞳を彼女に向けてきた。
「どうした?」
「ううん……アスカ君、絶対に成功させようね」
「ああ。この町を絶対守ってやる」
拳を固める彼に、伊万里は先ほどの予想があまり外れたモノではなかったと確信した。
(デミ・ギルティは直接の仇じゃないと思うけど……)
この一件でアスカの、自身にすら向けている怒りに、何か変化が訪れるならば、それは良いことかもしれないと思えた。
総勢十四組のウィンクルムが、巨大ヨミツキの根元へと向かう。
根元には洞穴のように大きく開かれた入口があったが、それは入ろうとした寸前、急速に縮んで消えてしまう。
「……どうしましょう?」
「入り口は一つじゃないみたいだ」
リチェルカーレの不安げな声に、シリウスがある場所を指さした。
そこには木の幹にできた、別の入り口が姿を見せている。
そこからオーガが現れると、ウィンクルム目がけて向かってくる。
「どうやら、入るにも一苦労しそうだ」
リチェルカーレの耳に、シリウスの苦い声が聞こえてきた。
中に入るため、ウィンクルムとオーガの戦いが始まった。
●
戦闘は、オーガを振り切る形で突破した。
最下層で戦闘が想定される以上、技を最初から使用し続けるわけにはいかない。道中のオーガはなるたけ戦闘不能、行動不能になれば捨て置き、深部への進行が優先目標となっていた。
「これは……」
オーガの守っていた入口から中に入った二十八人の足が、内部の光景を見て止まる。
小部屋のような場所だった。巨大な蔦や枝で形作られ、壁面や床では、いびつな形の植物が膨張と収縮を繰り返している。そしてそれらが、淡い光の中で不気味に浮かび上がっていた。
部屋の中央には巨大な穴と、その穴から伸び生えた巨大な植物の茎がある。
「……これを伝って下に降りるの?」
穴のふちから下をのぞき込んだひろのに聞かれ、ルシエロはかぶりを振った。葉の茎はかなり硬く、大木ほどの太さがあるので丈夫そうだ。それを掴んで下に降りる方法は確かにある――が。
「これじゃいざという時、昇って帰れないな」
そもそも、これが正解の道かもわからない。
「別の通路がないか探した方が――」
ルシエロがそう言いかけた時、植物の茎がざわりと震動した。小さく震えて蠢くそれに、思わず双剣の柄に手をかける。同様に気付いた者が観察して、「なにか、下から来るぞ」と警告の声を発した。ウィンクルムたちが臨戦態勢に入る。
果たして穴からせり上がってきたのは、幅広の葉であった。
「……大きいな」
人が数十人は乗れそうな肉厚の広葉が穴をふさぐ。どう反応したものか、とりあえず目配せで武器から手を放した精霊や神人。その目前で、巨大な葉は再び振動音とともに穴の底へと沈んでいく。
「エレベーター、みたいなもの?」
「感覚的には、それに近いものかもしれませんね」
ひろのの疑問に、リチェルカーレがうなずく。文明の発展した地域ならば、建物内に見られるものだが、まさかヨミツキの樹の中で見られるとは思っていなかった。
問題は罠かどうかだ。
「時間がない」
短く呟いて、一歩前に出たシリウス。トランスとてそうそう長くは続かない。少しでも早く下層に向かわねばならなかった。
罠なら、力ずくで突破するまでだ。
「だな」
同意して続いたルシエロをはじめ、他のウィンクルムも続く。再び震動が伝わってきて、葉の足場が上昇してきていた。
「……感触は普通なんだね」
伊万里が葉の昇降機に乗ると、足には柔らかいような硬いような不思議な感触が返ってきた。マットの引かれたエレベーターの床といったところか。
「どういう仕組みで動いてるか、分かるか?」
落ち着きのない様子で乗り込むアスカ。
「破れたりはしないよな……」
「たぶん、大丈夫……本当にどんな仕組みで動いてるんだろ。膨圧とかかな?」
学校で習った植物の知識で考える伊万里。なにぶん結界やら魔法やらを扱えるデミ・ギルティが相手なので、何とも言えない。
(こういうことを社会の役に立つように使えば良いのに)
思わずそう考えてしまう伊万里。
全員を乗せた葉が、ゆっくりと下降を始めた。
さっきまで立っていた地面がせり上がり、頭より上を過ぎて、はるかな高みへとなってゆく。
「時間的には、一分かそこらで下の階層につくかな」
カガヤが、葉の上下していた時間からおおよその距離を測る。
笹はうなずきかけて、彼の顔が下からの光に照らされていることに気付いた。
足元から強烈な光が葉の下から溢れてきている。あまりに強くなるそれに、周りのウィンクルムも顔を覆う。
不意に周りの樹の壁が消え、空間が広がった。
奇妙な光景が目に入ってくる。
●
青空に太陽が輝いていた。
その光の下では、うっそうと生い茂る木々が見渡す限りの森となって広がっている。
「…………俺達、地下に降りてきたんだよな」
アスカが呟く。リフトは巨大ヨミツキの壁面に絡みついた、やはり巨大な蔦のような植物の上へと着いていた。来たはずの場所には空が見えるばかりで、虚空のどこから降りてきたのかは、もうわからなかった。
そもそも地下である以前に夜だったはずだ。
「幻惑でしょうか?」
伊万里が蔦の縁まで歩いた。ヨミツキに絡んだ蔦は地上まで螺旋を描いており、あまりに大きすぎて天然の通路を形作っていた。地面ははるか眼下にあり、森は巨大なヨミツキを取り囲むようにあった。
そしてヨミツキの根元には、光を発する巨大な何かがあった。脈動している。
「カガヤ、あの光はなんだと思います?」
同じく縁からのぞいていた笹は、背伸びをしたまま精霊を見上げた。
「……ビンゴじゃないかな」
カガヤがしばらくそれを見たあと、答える。確保した方の『種子』の特徴と一致する。ただちょっと大きすぎる気もしたが。
「たどり着くには、このまま下に降りていけばいいって感じだけど……笹ちゃんはどう思う?」
「退けない以上、降りるしかないのでは」
「……だよね」
道程を考え、ため息するカガヤ。
「少し暑いな」
ルシエロの視線の先には、若葉を実らせようとするヨミツキの、大きく広がった枝がある。感じる風も日射しも、春のものより暖かい気がした。
「……昔の映像?」
現実離れした、しかしあまりにリアリティのある感覚に、ひろのが小首を傾げたその時。
『その通り。これはヨミツキの見た太古の光景だ』
突然、陰鬱な声が響いた。
ウィンクルムたちの前で青空が暗く歪み、デミ・ギルティ『妖満月の君』の顔があらわれる。
『……こちらにもウィンクルムが来ていたとはな』
「想定外だったか?」
シリウスの声はさして大きくなかったが、空の顔はそれに薄く笑みを浮かべた。
『愚かな。もう一つの種子はまもなく手に入る。貴様らがどうあがいたとて、種子の化身に勝つことは不可能だ』
「化身……?」
『そこで朽ち果てるといい』
それっきりデミ・ギルティの顔は消える。リチェルカーレがシリウスを見る。
「詳細は分かりませんが、気付かれた以上は急いだ方が良いですね」
シリウスがうなずく。彼女の言葉を裏付けるように、オーガの咆哮が聞こえてきた。
●
物々しい足音が近づいてくる。
「来るぞ!」
その叫びとともに、通路の先にオーガが現れた。
回廊ともいえそうな植物の道は十分な幅があったが、その道を埋め尽くすように熊型のオーガが向かってくる。中には押されて落下するのさえ見えた。
「デミ・ギルティの好きにはさせられない」
「蹴散らす! 一気に駆け下りてくれ!」
そんな声がベテランたちから上がって、オーガの群れへ魔法が放たれた。熱線がオーガの身体を貫き、爆炎が通路で弾ける。衝撃で停滞したオーガの進行に、ハードブレイカーを先頭にウィンクルムたちが疾風のように駆け抜けた。
「退け!」
アスカが鋭い一喝を発して、通路の際にいたオーガに剣を叩きつける。バランスを崩したそのオーガは直後、別のハードブレイカーが急降下攻撃を行い、空中へと投げ出される。
「アスカ!」
「おっと!」
カガヤの声にアスカがかがむ。後方から爪を横殴りしてきたオーガへと、アスカは落下エネルギーを旋回に変え、回転斬りを肢へと見舞う。
「吹っ飛べ!」
そこへカガヤが斧を振り上げた。のけ反ったオーガは足を踏み外し、先のオーガ同様地面へと落ちていった。
「あっぶね。サンキュ」
アスカがうっすら浮かんだ汗をぬぐう。警告が無ければ落ちていたかもしれない。
「お互い様。油断せずいこう」
「おう」
短いやり取りで前へと向きなおった二人へ、新たなオーガたちが突進してきていた。
「アスカ君、危ない!」
「カガヤ、援護します」
伊万里や笹、他の神人たちが矢や護符、魔法を放った。折しもトリックスターのパペットマペットに行く手を阻まれたオーガは、神人たちの集中攻撃をくらい、最後には他の人形の爆発に巻き込まれて息絶える。
オーガ自体もさして強くはないが、これだけの神人が一斉攻撃すれば並のオーガでは致命打となりうる。
精霊たちは、そんな神人たちの支援をも受けつつ、オーガの群れを突破していく。
エンドウィザードが火力を集中させ、ハードブレイカーが突破口を切り開く。その道をさらに押し広げるのはテンペストダンサーだ。
双剣使いたちは戦列に穴の開いたオーガの隙を見極め、瞬時にして間合いを詰め剣舞を振るう。ルシエロがオーガの牙をかわしてカウンターの一撃を加えた時には、いま一体のオーガにシリウスが接近し、急所を刃で切り裂いていく。そうしてオーガを押しのけ足止めしている間に、ロイヤルナイトに守られたリチェルカーレやひろのといった神人、後衛の精霊が駆け抜けていく。
「……そろそろ」
「はい!」
最後尾で追いすがるオーガを、リチェルカーレがロイヤルナイトとともに盾で押しとどめ、牽制していく。ひろのが戦闘と距離が離れすぎないよう、護符を放っていく。
二十八名のウィンクルムが一塊となったことで、数分もしないうちにオーガの群れを突破できた。
「疲れてないか?」
ルシエロが聞くと、「平気」とひろのが首を振る。
「想定よりオーガが少ない。上の方に集中してるようだな」
「……そのぶん、急がないと」
「そうだな」
最初に大きな妨害があっただけで、すでにヨミツキの三分の一は走破している。けが人はいるが脱落者はいない。今のところは順当だ。
――と。
ヨミツキの半分ほどを駆けおりたところで、ウィンクルムたちの歩みは止まった。
行く手に、男が一人、待ち受けていた。
●
「なかなか良い動きをするな」
ちょうど、蔦の回廊に他の植物が幾重にも巻き付き、その場所は広場のように足場も多い。
その中央に佇む男のやや後方には、十体のオーガが並んで進路を塞いでいる。
「だが、それもここまでだ」
「……『ヨミツキの君』とやらか?」
無手で立つ男は、さきほど青空に現れた顔の持ち主だった。
「そうだ、と言いたいが、この姿はあの存在と融合しているためだ。うぬらには、そう、『種子の化身』とでも言ったほうが分かりやすいだろうか?」
デミ・ギルティの言っていた存在の登場に、ウィンクルムたちが油断なく武器を構えなおす。
「『種子の化身』? なら、あなたはあの輝いていた種子そのものなんですか?」
伊万里は――今は見えないが――縁から見た光のことを思いだしていた。
「その通り。我らははるかな昔から存在し、今も全てのヨミツキとともにある。それがあの存在の儀式によって濃縮され、意識を持つようになったのだ」
化身はあっさりと答えると、斬りつけるように言った。
「我らはうぬらと、融合しつつある者との争いに興味はない。ただ我らを滅ぼしにくるのならば滅ぼすまで。我らを見逃すならば――こちらも見逃そう」
一拍の沈黙が、ウィンクルムたちの間で流れた。
「それは――」
リチェルカーレが聞く。
「あなたと戦わない可能性もあるということですか」
「それは、うぬらの行動次第だ」
「あなたを滅ぼさず、いまデミ・ギルティを倒す手段はありますか?」
「ないな」
化身が即答した。
「儀式で融合が進んでいる。もはや我らは、我らの運命の主ではない。そなたの言う手段はもしかしたらあるのやもしれないが、あっても我らは知らぬし、間に合うまい」
デミ・ギルティが野望を達成するまでには。
「あきらめて帰るがいい」
「断る」
シリウスがはねつけた。
「上で戦ってる仲間がいる」
ここで退却すれば、彼らの決死の戦いも無駄になってしまう。
「同胞意識か。ならば火の粉は振り払うしかないな」
神人や精霊たちの顔つきに、化身はわずかに姿勢を低くし、半身を開いた。両手の爪先が伸びていき、やがて鋭利な剣を形成する。
「伊万里、なるべくアイツとは距離を取ってくれ」
アスカは化身から漂う鬼気にあてられ、全身の毛が逆立つのを感じた。同様に鬼気をあてられた者たちが、押し殺した呻き声をもらす。
「我らの名はヨミツキ。神々の末裔に今、弓を引こう」
「くる……!」
カガヤが前兆を悟った瞬間、ヨミツキの姿が消えた。
一陣の風。
舞う鮮血。
倒れる精霊。
それらはほぼ、一瞬で起きた。
倒れたハードブレイカーの手から大剣が転がった時には、近くにいた神人の胸元が朱に染まり、くずおれていく。
(速い!)
突風のごとく急接近するヨミツキとその刃に、ルシエロが反応できたのは奇蹟に等しかった。双剣が爪を迎撃し――次の瞬間には弾かれている。
「……っ!」
体勢の崩れた彼の右肩を、冷気が風と共に通り過ぎてゆく。氷のようなその感触が燃えるような熱さと激痛をもたらして、ルシエロは苦鳴をあげて膝をついた。
「お前!!」
シリウスがヨミツキに斬りつけ、風はその軌跡を避けて上空へと舞い上がる。
中空で止まった化身の背には、童話の妖精のような四枚の羽が震えていた。
「互いの意志は確認した。帰りたければ止めはしない」
「なにを……!」
「もっとも、オーガたちのことはあずかり知らぬが」
うそぶいたヨミツキの、左右の羽に魔法陣が生まれた。そこから射出された小さな棘の雨が、後衛や神人たちに襲いかかる。
「笹ちゃん!」
カガヤが笹に飛びつき、棘の雨を避けて転がる。起き上がった笹にカガヤは笑いかけた。
「だ、いじょうぶ? 笹ちゃん」
「カガヤ!」
脂汗を浮かべる彼の足に刺さった棘に、笹の声が乱れた。
「そんな……」
運良く射線から離れていた伊万里は、地面で苦痛をあげる同僚たちの姿に呆然とする。
「アスカくん!」
「問題……ねえ!」
腕を貫いていた棘を引き抜くと、アスカは厳しい表情で上空を見据えた。
敵意の視線に、しかしヨミツキは表情を動かすことはない。
「覚えておけ。我らの元に来るのなら、この程度ではすまさん」
淡々と言ったヨミツキは羽ばたくと、ゆっくりと種子のある地面へと降りていった。あとには負傷した精霊と神人と、そしてそこへ襲いかかってくるオーガたちが残った。
●
「ルシェ、手当てを」
「いや、いい。これ以上は動きづらくなる」
ひろのの申し出を、ルシエロは疲労の濃い表情で断った。
その後のオーガの襲撃も切り抜けたウィンクルムは、しかし多数の負傷者を出していた。
治癒の術で命こそとりとめたものの、もはや戦闘続行が困難なものもいる。
「まだ、戦うの?」
「治療で傷も塞がったからな」
実際、疲労はかなり感じるがそうも言っていられない。
「初見は速さを見誤ったが、次は大丈夫だ」
根拠はないがそう言うと、ひろのはしばらくしてうなずいた。
「分かった。なら、ルシェの動きを支援する」
同じころ、カガヤも怪我の治療を終えていた。
「大丈夫ですか?」
「うん、もう平気。大丈夫」
笹に明るく返すカガヤだが、その顔色は決して良くない。
「カガヤ……辛いことを言うかもしれませんが、全力を賭して行ってください。おそらく次が最後の戦いです」
オーガを撃退してから、次の襲撃はない。おかげで負傷者の治療に専念できていた。それはヨミツキの情けと言うよりは、それ以前に感じていたように残るオーガの数が少ないのではないかと思えた。
「私も、全力でサポートします」
「ああ。油断なく、全部を叩きつける」
静かな決意で、カガヤは余計な緊張を追い払った。
集団を前に立ち回ったあの動き……おそらくヨミツキはデミ・ギルティクラスの力を持っていると見て間違いない。
(そんな相手に遠慮なんかいらない。全力で戦って、勝つまでだ)
いよいよ出発となった。
負傷した者、それを守る者を差し引いた数、十六名。先ほどの攻撃でおよそ半数まで減らされていた。
「伊万里、どうした?」
警戒しつつも足早に進んでいく中、アスカが思案気な伊万里にささやく。
「あ、うん……あの人と戦いを避けて、デミ・ギルティとの決着をつける方法は本当にないのかなって」
「それはないって、アイツ自身が言ってたろ?」
「うん。そうだけど」
伊万里は思う。あの存在は自分を守るために戦っている。それは生命として当然のことだ。
デミ・ギルティのためという意志で戦っていない相手を滅ぼす。それがしっくりこない。
「もしかしたら、いい方法があるのかもしれない。でも、今は時間は無いんだ」
今、この場で決着をつけねば、世界全体に悪影響が出てしまう。
「もっと早く出会ってたらってさ、よくあると思うぜ――いろいろな」
一瞬言葉を濁して、アスカは続けた。
「でも、今は今の時間で勝負するしかないんだ。城下町の人たちや、それ以外の人を守れる方法がそれしかないんなら、俺は覚悟を決めてやるぜ」
「アスカ君……」
伊万里が彼の横顔を見つめた時、間近から強烈な光が差し込んできた。
「見えました、種子です!」
まるで巨大な岩が発光しているようにしか見えないそれは、あらかじめ種子と言われてなければそうとは分からないだろう。
ヨミツキの樹の根元に鎮座する、巨大な種子。ゆっくりと明滅するそれは何者かの息遣いのようにも思えてくる。
「――」
ひろのは焦らないよう、深呼吸をしてから最後の階層へと歩を進める。
やがて蔦の終点、地面へと降り立ったウィンクルムを、人外の化身が出迎えた。
「……警告はしたはずだったが」
化身・ヨミツキはそう言うと、両手の爪を剣へと変化させた。
「こちらも、退けない理由を言ったはずだ」
シリウスも双剣を構える。リチェルカーレがヨミツキを見据えた。
「ヨミツキさん。町の人皆が、『ヨミツキ』を大切にしていることを知っていますか?」
「……」
返事はない。リチェルカーレは続けた。
「ヨミツキは人を傷つけるものじゃない。いえ、人々を傷つける存在になってほしくないと私は思います」
臆せず、まっすぐ見つめる彼女に、ヨミツキの顔に感情の揺らぎが表れた。
それは、しかしすぐさま消える。
「……笑止。勝手に愛で、勝手に畏れているだけではないか」
羽が打ち震え、ヨミツキの体が宙に浮く。
「先ほども言った。我らは我らの運命の主ではない。ヒトが勝とうが、あの存在が勝とうが、もはや我らの知ったことか!」
打ち震える羽が、高周波のような高い音を響かせ始めた。
――来る!
「ひろの」
「うん」
ひろのがルシエロの手の甲の紋様に口づけする。
――誓いをここに――
ハイトランスが行われ、二人の力がともに高まっていく。
「リチェ」
シリウスが前に出て、リチェルカーレは盾とトランスソードを手に他の神人の防衛につく。
――この手に宿るは護りの力――
トランスはもうしてあった。しかしその一瞬、目が合った二人の頭の中ではインスパイアスペルが意識されている。
護るために、戦う。
「いくぞ!」
ヨミツキがかき消えた。
風を追い抜く勢いで迫る剣を、ルシエロの双剣がはじき返す。
「むっ!?」
ヨミツキが驚愕に停滞した一瞬を、シリウスは逃さない。
(響け、風の音楽)
ヘッドギアのロストテクノロジー「ムジカワルド」システムが一部稼働し、音波によってシリウスの身体能力を活性化する。
『アナリーゼ』によるステップと組み合わせたその動きは、一瞬にしてヨミツキの眼前への移動を可能にしていた。
繰り出した陶器製の双剣が、ヨミツキの背にある羽の一枚を切り裂く。
「うざったい!」
羽の前方に魔法陣が生まれ、空気が甲高く唸る。
射出された棘の弾幕を、シリウスはエトワールによって後退しながらかわしていく。
その時には反対方向から、カガヤが前に出ていた。ヨミツキが距離を取るも、構わず裂帛の気合いを込め、斧をすくい上げるように振るう。
低い位置からの斬撃は地面を抉り飛ばし、破片をつぶてと変えた。それらは剣から盾へと変形させたヨミツキの爪へと突き刺さっていく。
「……なるほど、今までは全力ではなかったのか」
ヨミツキがつぶてを払い、背後に斬撃を送った。甲高い響きが起こり、敵を両断せんとしていたアスカの大剣を受け止める。即座にもう片方の手がひるがえり、追撃を仕掛けたカガヤの斧を阻んだ。
「っだまだ!」
大剣を旋回させたアスカが『グラビティブレイク』を放ち、受け止めた爪の剣を砕き散らす。
「……!」
ヨミツキの目つきが変わる。
残る剣で振り払われ、弾かれるアスカとカガヤ。すぐさま武器を構えなおし、距離を取る。
次の瞬間、後方で詠唱していたエンドウィザードの魔法が完成し、発動した。
「う、おおおっ!?」
見上げて狼狽したヨミツキの頭上から、巨大なエネルギー球が幾つも降り注ぐ。
カガヤは立て続けの爆風と熱波から身を守り――そして収束していく光の中に、信じがたいものを見た。
すり鉢状にうがたれた爆心地に、平然と立つヨミツキの姿を。
(多少効いた程度か……やっぱり、警戒しながら攻撃しないと)
テンペストダンサーと同等以上の速さ。ハードブレイカーに匹敵する膂力と破壊力。攻撃にいたっては魔法も駆使してくる。
植物から生まれた存在だというのに、耐火性のあるヨミツキとあってか、火属性が弱点となりそうもない。
(隙を突いて、着実にダメージを与えていかないと)
カガヤはヨミツキの腕を見た。先ほどの石の破片が刺さっている。
化身にとっては大したダメージではないだろうが、それでも届いてはいるのだ。
(致命打を与えるまで、離脱者を出させない……!)
アスカもそう考え、ヨミツキにいつでも斬りつけられるよう間合いを測る。
今はまだ、後衛の神人が介入するには敵が早すぎる。かといって神人が接近しすぎるのも危険だ。効果的な支援を受けるにはもう少し動きを鈍らせる必要があった。
しかし――
「良い連携だった」
唐突に、ヨミツキが告げた。
「だが、遅かったな。ゲームオーバーだ」
「どういう意味だ」
シリウスが聞くと、化身は上を指さした。
「たった今、もう一つの種子が取り込まれた。その力はすぐさま我らのものとなり、やがて融合しているあの男へと還元され、儀式が完成する」
直後、偽物の青空で太陽が爆発的に膨れ上がった。
「うぬらの負けだ」
化身が宣告し、動いた。
●
先ほどとは段違いのスピードだった。
「!!」
カガヤが視認できたのは、まっすぐ向かってきたヨミツキが、眼前で止まった瞬間だけだった。
「く――」
次の瞬間には交わった剣越しの力に吹き飛ばされ、大樹の幹に叩きつけられている。
「カガヤ……!」
アスカが踏み込もうとして、間合いの内側に忽然と現れたヨミツキに硬直する。
即座に叩きつけた剣は、掌であっさりと受け止められた。
「さすがだ。普通なら視認の時点で終わっている」
アスカにとって、それは胸先で爆発が起きたに等しい衝撃だった。宙を舞った身体は言うことを聞かず、目まぐるしく揺さぶられる視界に何が起こったかもわからぬまま、地面に叩きつけられる。
「これで終わりだ」
幾重にも展開した魔法陣から、弾丸のようなものが神人たちに向かって撃ち出された。それらは盾や防御壁に阻まれて地面に落ちるが、転瞬、連鎖する爆発を起こして守護役となっていた精霊を打ち倒す。
爆発の衝撃は後衛や神人たちにも及び、伊万里やひろの、笹、リチェルカーレも地面や木の幹へと身体を叩きつける羽目となった。
「そちらもだ」
爆発する弾丸がシリウスとルシエロに向かう。直撃こそ避けたが衝撃波まではかわしきれず、二人とも膝をついた。
「これで、命運は決まったな」
「それはどう、だろうな」
ヨミツキがシリウスに目をもどす。そして表情を変えた。
「貴様!」
その姿が霞むと、シリウスの投擲した双剣の片割れを空中で弾く。
それを見て、しかしシリウスは笑みを浮かべた。
「やっぱりな……種子を攻撃すると、顔色が変わったぞ」
酷薄に笑うシリウス。その首根がつかまれ、ヨミツキに持ち上げられる。
「安い挑発はよせ。たとえ傷ついたとして、もはや大勢に影響はない。なぜあがく? 勝てぬものは勝てぬ。すぐにそう悟れば楽になれるのだぞ」
「そうやって諦めたのか? 自分の運命を」
シリウスは地面に叩きつけられた。
「……せわしなく動き回る者たちにはわかるまい」
「分からないだろうな。だがお前は諦めた。それが結果だ」
これだけの力を持っていて、自身の運命すらどうにもできない様に、シリウスは怒りにも似た感情が湧いた。翡翠の双眸で相手を見上げる。
「誰も助けてくれないなら、自分で自分を守るしかないだろう?」
「そして勝てぬと判断した。それが結果だから受け入れたのだ」
「なら、なんで最初は見逃した?」
ルシエロが膝に力を入れ、立ち上がっていく。
「本当に受け入れたのなら、デミ・ギルティの利益になることをすればいい。融合するんだからな。帰れだの進むなだの言わずに、最初から奇襲して殲滅すればいいのに、さっきは誰も死ななかった。今もだ。どうしてだ?」
「――よもや」
一拍の間ののち、ヨミツキの目が怒りに細まった。
「よもや我らに、未練があるために助けられているとでも言うつもりか!」
ヨミツキの羽に魔法が構築されていく。シリウスとルシエロを狙ったそれは、あまりに過剰な力を宿していく。
「ならばうぬらの死をもって、そのバカげた憶測を否定してやろう!!」
過剰に集まった力に魔法陣がきらめき、それが発動に向かい一気に弾ける。
「ぐっ、ああああああああ!?」
しかし転瞬、絶叫していたのはヨミツキの方だった。
●
「こ、これは……!?」
よろめいた己が身を見、ヨミツキが驚愕の表情で空を見る。
上階で取り込まれた『種子』には毒が仕込まれ、それが今まさにこの瞬間、発動したのだった。
空が闇に覆われ、太陽が赤く不気味に輝きだす。
毒がダイレクトに伝わった種子は激しく明滅し、空間が激しく鳴動を始めた。
「おのれ、我らの体が……!?」
我に返った化身に、シリウスとルシエロが同時攻撃を仕掛ける。
都合三本の太刀筋は疲労が見え、最速のものとは程遠い。しかしそれ以上に変調をきたしたのがヨミツキの方だった。二人の斬撃の幾つかが迎撃をすりぬけ、化身の体に命中していく。
それはヨミツキの攻撃とて同じだった。だが、今の二人は多少の傷を意に介すことなく、さらに前進する。
舌打ちしたヨミツキが空へと飛翔。一気に剣の間合いの外へと抜け出る。
「なっ」
そこで敵が驚愕の声を上げたのは、移動方向に神符が投げつけられ、妨害を受けたからだった。
「今なら、動きが見える」
戦線に復帰したひろのが動きを制限すべく、連続で符を投げつけていく。
その符を足場にして、ルシエロがヨミツキの高みに追いついた。
斬――!
空中でのアルペジオは不完全な斬撃となったが、それでも深い裂傷をヨミツキの体に残す。
苦鳴をあげたヨミツキを狙って、伊万里もまた負傷をおして弓を引き絞る。
「ちょこざいな……!」
それが敵を苛立たせたのは、種子を狙った攻撃だったからだ。
「これなら、移動場所も制限できるはず」
さらには、使用した矢はクリアライン――閃光目的の矢じりだ。
普段ならば通用しないであろう力量の相手だったが、ことこのタイミングにおいては上手く作用した。化身が高度を落とす。
「シリウス!」
化身を狙って再び立とうとするシリウスを、リチェルカーレが支える。全身傷だらけの彼にディスペンサをかけた。
「シリウス、倒れないでね」
何も返事はなく、翡翠の瞳がチラリと彼女の、青と碧の瞳を見る。
そして向けられた微笑みを残して、ヨミツキへと疾走する。気づいたヨミツキに魔法陣を展開、狙いを定められても走る速度は衰えない。むしろ速度を増し、分身の如き揺らめきを生み出した。
ほとばしる棘の群れの一歩先を、シリウスが駆け抜ける。
地面に落ちていた双剣の片割れを拾うやいなや跳躍したシリウスは、すさまじい速度で駆け抜け、残った三枚の羽のうち二枚を両断していく。
「ひろのさん!」
笹が符を構える。ひろのも察してうなずいた。
「虫みたいに飛び回っていたけど、今なら」
二人の放った呪符が、ヨミツキの周囲を囲むように展開する。
直後、水界より召喚された海水が、渦巻く竜となって天へと上った。
激流と水圧に翻弄された化身は、なすすべもなく天を舞い――竜は地面へと反転する。
水の叩きつけられた地面が逆巻く土砂を噴き上げた。
「カガヤ、立てるか」
その間に、アスカが立ち上がっていた。
「いくぞ」
「……ああ、そうだな。女の子にばっかカッコつけさせちゃおけない」
カガヤも最後の力を振り絞って、アスカとともに、跳躍する。
それはちょうど、水の縛鎖から抜け出たヨミツキを、頭上から斬りつける軌跡。
「これで最後だ!」
爆発的な属性オーラに包まれ、轟音を立てながら二人が敵へと落下する。
アスカの火、そしてカガヤの風のオーラが、迎撃の一刀を打ち砕き、駆け抜けていった。
地面に降りたつ二人の背後に、ヨミツキの化身が地に伏せた。
●
「恨むなとは言わない」
アスカが背を向けたまま、種子に向かって歩き出す。
怪我の軽重と、伊万里のディスペンサもあり、一番破壊力を生み出せるのが彼だった。
「恨んでも意味はない」
背中に声が返ってきた。
「……」
アスカは黙って歩み続け、弱々しく明滅する種子に大剣を振り下ろした。
数度、戦技の使用をしたところで、種子はその活動を停止した。
「アスカ君、お疲れ様」
「ああ。ようやく終わった」
彼にしても、全身にかなりの傷を負っていた。気が緩んだせいか身体が激痛を思い出して、呻いたアスカが思わずよろめく。
他のメンバーも、次々とバランスを崩していく。
激痛だけではなく、本当に大地が揺れていた。
「この揺れは……?」
思わず頭上を見上げたのは偶然だった。
「空が……!」
だれかの叫び。空に亀裂が入り、奈落のような闇が侵食を始めていた。
「力の源が破壊されたことにより、泡沫の幻想が終わるのだ」
答えは、倒れ伏したヨミツキの化身からだった。
「今頃は儀式を始めたあの者も、我らの暴走を受けていることだろうよ」
そう言うヨミツキの体も、どんどん灰化していく。
「早く地上へ戻るがいい。いずれここも土で埋まる」
「今からここを逆走……」
笹が遥かな高みにあるヨミツキの大樹を見上げた。上り坂に加え、今はほとんど全員が怪我人だ。
「根元にリフトを用意した。途中の者らものせて、上に行くがいいだろう」
驚くべき――それでいて淡々とした救いの手は、ヨミツキが発した。
「え、と。ありがとう、ございます」
ひろのがぎこちなくそう言うと、初めてヨミツキは温かな笑みを浮かべた。そのままリチェルカーレを見る
「さっき、嘘をついた」
「え?」
「我らもやはり、慕ってくれる方に好意を持つ」
「あ……」
「だが、それでも、どうにもできなかったのだ」
後半の言葉は、シリウスに向けられたものだった。シリウスは何か言おうとして不機嫌な顔で沈黙を通した。
「もう行け。町にいる同胞をたの――」
そこで化身は完全に灰化して、ウィンクルムたちは崩壊する世界を昇りだした。
「過ぎたるは及ばざるが如し、か――まあ、することは変わらなかったが」
ルシエロが呟く。暗雲が立ち込め、激しい雷とともに滅びてゆく光景。やがて中層で合流したウィンクルムは、雷が竜となって暴れる空を上昇し始めた。
「ずっと昔は、あんな風景があったのかな」
カガヤが眼下で消えゆく世界にそんな声をもらす。
「全てが大きくて、静かに時間が流れていく世界」
「カガヤ、今のは――」
「あ、笹ちゃん違うからっ」
焦るカガヤ。今はちょっとつねられたって重傷だ。
「冗談です。それより、早く手当てしてもらいましょう」
そう言って心配してくれる彼女に、カガヤは今の時間に生まれて良かったな、と考える。
やがて、ウィンクルムの頭上に出口が見えてきた。
依頼結果:大成功
MVP:
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 叶エイジャ |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | 戦闘 |
エピソードタイプ | EX |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 難しい |
参加費 | 1,500ハートコイン |
参加人数 | 4 / 2 ~ 5 |
報酬 | 多い |
リリース日 | 04月19日 |
出発日 | 04月28日 00:00 |
予定納品日 | 05月08日 |
参加者
会議室
-
2016/04/27-23:59
-
2016/04/27-23:59
-
2016/04/27-23:55
-
2016/04/27-23:55
プラン出来ました。
ひろのさんとの昇竜桜以外は
今回はサクリファイスを使用すること。
基本化身から距離を取っていることくらいでしょうか。
カガヤ:
俺の方はたぶんアスカと大体同じような感じになってるかと。
微妙に使えるタイミングが少ないグランドクラッシャー…
道中は突破優先。
相手の隙を見て確実に攻撃。
スキルはヘルダイバーで。 -
2016/04/27-22:42
シリウス
俺は一撃が軽いからな、致命傷は無理だろう。…ハードブレイカーの全力攻撃、期待している。こちらもできるだけ注意を引くよう動くつもりだ。
リチェの方は武器がハイトランス用の物もないし、俺たちは通常のトランスで行くつもりだ。ディズペンサで少しでもMPに余裕があるようにと思っている。 -
2016/04/27-22:24
カガヤ:
そっかー。
それじゃ特に煽りとかは必要なさそうかな。
ではでは、遠慮なく化身を殴る事に全力出しておくよ!
-
2016/04/27-22:10
シリウス
…一応、「デミギルティへの攻撃に気づかれないよう陽動」とプランには書いておいたが。種子破壊を優先していると思って注意をこちらへ向けられればいいと思っている。伊万里も弓で狙うふりをすると言っているし、俺の動き自体はバレても大丈夫じゃないだろうか?
飛行能力使われないよう 仲間や自分の攻撃が当たったらなるべく連続攻撃を叩きこむつもりでは、いる。予測できない攻撃にはユニゾンでカウンターの予定。 -
2016/04/27-22:08
アスカ:
……orz
と、とりあえずプランは提出してきた…
なあ、もうこれやめないか…?勘弁してくれ…… -
2016/04/27-22:07
-
2016/04/27-22:03
>盾役
切り落としたり剣で弾いたりできる攻撃はそのように、無理なら声を上げたり体を引き寄せたりとしてあります。精霊さんみたいにはできませんが、攻撃で役に立てない分がんばりますね(握りこぶし)。
状況変化や大技の予兆も分かれば注意喚起するつもりです。 -
2016/04/27-21:24
カガヤ:
>種子への攻撃
近づく前に化身に気付かれると意味なくなっちゃいそうだから…
シリウスさんが種子に近づけるまでは
声出したり煽ったりしてシリウスさんの動きに気付かれにくくしたりした方がいいかな? -
2016/04/27-21:04
>戦い方
>>種子へ
以前の依頼の結果で、種子へ触れた事で
ヨミツキの君が相当焦った様子だったみたいですね…
本来の目的も種子の破壊ですし、それをさせない為に種子も化身を出してきた事でしょうし
種子の化身の注意を逸らすのにかなり有効な気がします。
ただ、それだけに種子への攻撃は化身が全力で向かってくる可能性が高いと思いますので
攻撃される方はどうかお気をつけて。
リチェルカーレさんも盾役ありがたいです。
危なさそうな時には無理せず行動ですよ。 -
2016/04/27-20:15
>戦い方
ひろのさんや笹さんはすごいものを持っているんですね…ええと、よろしくお願いします。伊万里さんも弓だと遠距離武器、ですよね?わたしはトランスソードしか使える武器がないので、皆さんの前で盾役をやろうかと思っています。あと建物というか木の中だし、暗いかもしれないので一応マグナライトを持って明かり役をやりますね。
シリウスは種子に攻撃してデミギルティを誘います。こちらが種子狙いだと思わせたら、ひろのさんや笹さんが昇竜桜を狙っているのを隠すことにもならないかしら。種子防衛のためにデミギルティが向かってきたら迎え撃つ、こなければそのまま種子へ攻撃に行ってもいいかなと。 -
2016/04/27-16:57
>戦い方
確かに、種子への攻撃をデミ・ギルティが止めに来るかもしれませんね。
私の武器は弓なので、遠くから種子を撃つふりをしてデミ・ギルティの動きを絞り込み、
改めてデミ・ギルティに攻撃しようかと。 -
2016/04/26-23:47
>ひろのさん
ぜひにご一緒に使用しましょう!
高速で動く相手なので当たるかどうかという心配もありますが、
数撃てば当たるという言葉もありますし、
当たった場合の効果はかなり大きいと思いますしやってみましょう。 -
2016/04/26-23:24
えと。神符「水龍宮」は、私も持ってるので。
笹さんとあわせて昇竜桜が使えたら、どっちか当たる確率が上がるんじゃないかと。思います。
笹さん、あの。
一緒のタイミングで昇竜桜を使ってもいい、ですか? -
2016/04/26-22:56
種子の化身に攻撃を当てる手段として、ふと。
神人武器の神符「水龍宮」に昇竜桜という特殊効果がありまして、
「呪符の攻撃に合わせて水界より召喚された海水が、渦巻き竜形となって押し寄せる、
視界を邪魔する激流と水圧で目標の回避を修正値%分減退する。一日に一回使用可能。」
と、あるのですが任意で発動できるのなら、皆様の攻撃サポートにお役立ちな気がします。
プランに記入しておいてみますね。 -
2016/04/26-22:36
伊万里さん、ありがとう。
サポートのことよろしくお願いします。
組み分けのことも了解です、シリウスはルシエロさんと後方からで。
>戦い方
うーんと…デミ・ギルティは種子を護っているですよね?種子に攻撃しにいったら、止めようとしてこちらに向かってきてくれないでしょうか。こなかったらこなかったで、そのまま種子に攻撃できますし。空中にいられると攻撃、届かないですものね。近接での攻撃がきたら、空中に逃げられる前にできるだけ攻撃を当てたいと、シリウスが。
種子の周りにデミ・ギルティしかいない前提になりますけど…。 -
2016/04/26-22:19
ルシエロ=ザガン:
>引き付けて攻撃
ユニゾンでカウンターを行う際に敵の攻撃が近接なら、可能なら叩き落すように攻撃を返すつもりではある。
それ以外だと、どう引き付けるかが問題か。
飛ばれるのは実に厄介だな。
ひろの:
あの、『大樹の内部は塔のような階層構造で、最下層へ下っていく感じ』ってあるので。
もしかしたら、『『種子』の元に辿り着くまでにオーガが襲いかかってくるので、サポートメンバーは順次脱落』って。
「ここは俺に任せて先に行け」っていうのかなって、思ったり。(サブカル知識
ので、えっと。
追って来るオーガはあまり気にしなくてもいいのかも、って。
あ。でも一応。
追って来たオーガがいたら、【8】でルシェが言ったとおり対処する予定です。 -
2016/04/26-21:34
>伊万里さん
ありがとうございます。
それでは記入よろしくお願いします。 -
2016/04/26-21:06
>残りのサポート
これはよければ私の方で書いておこうと思っています。
道中での側面や追撃などからの防御足止め、種子戦まで残っていれば敵の動きを止めてもらう…などやっていただければと。 -
2016/04/26-20:05
あ、あとそれから…
そろそろ出発までにもうひと組参加されるのは難しそうでしょうか…
ひと組分のベテランウィンクルムさんをどうするか、
代表で記入する方を決めなくてはならなさそうですね。
-
2016/04/26-15:32
カガヤ:
(シリウスさん、アスカさんに名前を呼ばれて目を輝かせつつ)
えーと、それじゃ道中部分は大雑把に
・スキル温存、種子へ向かう事重視。
・HB組前方、TD組後方。
で大丈夫そうかな。
あとは問題の種子の化身相手だけど、
動きが高速で、飛行するんだよね。
最後に種子の破壊も忘れずにっと。
道中のオーガが追ってさえ来なければ、こいつだけと思って良さそう?
飛んでる上に高速ってかなーり厄介だけど、
ざっくり考えられる方法としては
・飛び道具で攻撃
・近づいて跳び上がり攻撃
・誰かが引き付けるなどして動きを抑え、その間に他のメンバーが攻撃
攻撃力が高い、防御が高いとは特記されてないから
それでもデミギルティレベルなんだろうけど
やっぱり移動周りが一番厄介だよね…?
種子の化身しか居ないなら、
引き付け中に攻撃、の流れでどうかなと考えました。 -
2016/04/25-12:44
アスカ:
>道中のオーガ
俺も温存に賛成だな。
サポートは俺が攻撃1防御1、伊万里は防御2ってとこか。
単純に伊万里の攻撃力が二倍になっても大して増えないからな…
ハイトランス用の武器もないし、神人スキルはまだディスペンサと迷ってるみたいだ。
道中戦での配置は、立ち塞がる敵はある程度倒して、横・背後からの敵は倒さないまでも足止め…って考えたら
前衛がHB、後ろをTDが詰めるのがいいかなと思った。
この案で行くなら、俺は、…カガヤ、と、前衛に立つつもりだ(名前呼んで照れる)
>種子戦
デミ・ギルティをきっちり倒して種子を破壊するか、無理なら敵を抑えている間に種子だけ破壊するか
…ってことになるのかな。
難しいと思うけど、デミ・ギルティも倒しておきたいな。
そのための道中戦の温存策でもあるし。
飛行対策に、伊万里はクリアレインで射撃を考えてる。
俺は……(考えて)……ヘルダイバー?
ある意味賭けだから外した時に危ないな。でもやりたい。
ここぞというタイミング以外は仕掛けないようにして、他に何か案がないか考えてみる。
あと、このまま4組出発だった場合は残りのサポートは伊万里のプランに書いておこうと思う。
ここの比率は今のところバランス重視で1:1で考えてるけど、
他にこうした方がいいとか細かい指示とかあったら言ってくれると助かる。 -
2016/04/24-23:10
シリウス:
>道中のオーガ
奥(種子の部屋)を目指すのを最優先、向かってくる敵・立ちふさがる敵を倒して進むという形になるのだろうか。カガヤが先頭、ルシエロが後方というのも了解。俺は特に希望はないが、HBを前に固めるのなら後ろに、HBとTDを半分に割るのなら前にいくつもりだ。
カガヤやルシエロが言うように、スキル温存と突破優先で良いと思う。残り…というか追ってくるものに対しては、サポートメンバーに頼むというのも手かと。種子の所へ行く道中、先頭と後方に攻撃手を集中していてもらえれば火力も補えるんじゃないか?
種子にたどり着いたら、ルシエロたちにはヨミツキ戦の方に参加してもらえる方が個人的には助かるが…どうなんだろうな。悪い、代案が思いつかない。 -
2016/04/24-16:44
ルシエロ=ザガン:(連投失礼します)
言い忘れた。
追って来たオーガの対応を踏まえて、道中の隊列は最後尾に就く。
カガヤが攻撃した個体への追撃も、通り過ぎ様に出来るなら行う予定だ。
まあ、サポートメンバーが止めを刺す可能性もあるがな。 -
2016/04/24-16:38
ルシエロ=ザガン:
>道中のオーガ
種子に辿り着いた後、後ろに気を取られ過ぎないように気を着ける必要もあるな。
スキルを種子戦まで温存する事に同意だ。
そうだな。オレは突破の為に動けなくする方を押そう。
種子に辿り着いた後に追って来たオーガが来るならば、オレとひろので対応する。
来たら戦闘するというだけの方法だが。対策が無いよりは良いだろう。 -
2016/04/23-22:44
カガヤ:
攻撃の威力は任せろーなジョブだから、
笹ちゃんが最初言った通り、俺達も防御重視にする事になりそう。
>5人集まらなかった場合のサポート
俺も伊万里さんの言う誰かが代表で表記に賛成だよー。
>道中のオーガ
どのくらい出てくるか見当が付かないのが厄介だけど
どうしても相手をする、倒しておく必要がありそうなら俺がメインでやるよと提案。
斧の威力と赤文字効果とインプロージョンで、
オーガ相手くらいならスキル攻撃なしでも充分威力を出せる…と思う。
スキルは種子相手に出来るだけ残して行きたいしね。
ただ、倒しきるまで攻撃するか、突破の為に動けなくする程度で止めるか
はちょっと悩んでる。
勿論さっさと種子のある場所まで進んで、後ろを守っておける手段を思いつければ
それが最善な気もするけど…。
うーん、何かいい方法あるかな…
-
2016/04/23-22:31
個々にサポートをお願いできるのなら、わたしたちもひろのさんが上げているような比率かしら…。うん、5人未満だった場合のことも伊万里さんが言うので良いと思います。それ以外も皆で割り振りできるといいですね。
>道中のオーガ
そうなんですよね、どこまで追いかけてくるのかなと…。妖満月の君と戦っている時に後ろから来られるのが一番困りますよ、ね。種子の部屋が広間みたいになっていて、小さい入口みたいな所守っておけば入ってこられないのなら、なんとかそこ塞いでーとも思うのですけど…。
でも、種子のところへ行くのに時間をかけたくはない、です。今回の主目的は種子破壊ですし、そこまではできるだけ力を温存しておきたいなって思います。 -
2016/04/23-21:30
防御重視。(こくり
なら、私とルシェは最初【1】で言ったサポート体制で行こうと思います。
そう、ですね。
誰か代表で比率を書くのに賛成です。
>道中のオーガ
桜の若木を運んでいたのと同じオーガだと、腕力と体力が高い相手に、なりますね。
出て来る頻度と数もわからないですけど。
確実に倒しながら、進みます、か?
妖満月の君との戦闘中に、追って来たら嫌だなって、思うんですけど。
まともに相手すると、サポートがあっても。妖満月の君に辿り着く前に疲れちゃいそうな気も、して。 -
2016/04/23-12:59
挨拶遅れました。八神伊万里とハードブレイカーのアスカ君です。
よろしくお願いします。
>サポートの分け方
今いる精霊が前衛に偏っていますし、道中遠距離戦が無いとも言い切れないので
私も防御重視を推したいですね。
五人未満の場合は、『残る人数を』相談で分けてもいい、とのことなので…
・神人へのサポート
・精霊へのサポート
を自分達の分はそれぞれでプランに書いて、残りのサポートは誰かが代表で比率を書いておく
という書き方がすっきりするでしょうか? -
2016/04/23-09:09
リチェルカーレです。パートナーはテンペストダンサーのシリウス。皆さん、よろしくお願いします。
種子の破壊…が第一目的だと、まずそこまでたどり着かないとですよね。サポートを攻撃重視にするか防御重視で行くか、悩みますね。個人的には防御かしらと…。サポートの分け方…最初は笹さんのいうように細かく分けられないと思ったんですが…「人数で分けてもよく、大まかな比率だけ指定して」ともありますね。どっちかな?お問合せした方がよいかしら。 -
2016/04/23-00:41
手屋 笹とHBの精霊カガヤです。
皆様よろしくお願いします。
>ベテランウィンクルムの分け方
攻撃重視の一人増えるごとに、
の記載からベテランウィンクルム一人ごとに役割を指定していくのは可能そうな気がします。
道中のオーガの詳細があまり記載されていませんが、
これは別件でヨミツキに出現したオーガと同じようなものと思っていいのでしょうか。
むむむ。
わたくし達は道中のオーガの存在と種子の能力を考慮するに
防御重視した方が良いのかなと思いました。
これは参加された方のジョブによりそうですね…
-
2016/04/22-22:23
ひろの、と。テンペストダンサーのルシエロ=ザガンです。
よろしくお願いします。
サポートの人は、精霊に攻撃重視1人、防御重視1人。
神人に防御重視2人。とか。できるんでしょうか。
細かく選べるなら、私たちは今言った通りにしたいと思って、ます。
それとも攻撃重視が多い方が、いいのかな。(呟く
えと。妖満月の君は飛び回るみたいなので。
ルシェはユニゾンをセットしていくみたいです。
私は、ハイトランス・ジェミニにしようかなって。思ってます。