荒れ狂う流れ(白羽瀬 理宇 マスター) 【難易度:簡単】

プロローグ

「人柱?」
 その話を聞いた君たちは眉をひそめた。
 タブロスより南、海から少し離れた古い村では毎年この時期になると川面が大きくせり上がり、
そこから怪物が姿を現すのだという。
 そしてその怪物を鎮めるために、その村では毎年一人の若者が人柱として選ばれ、
荒れ狂う川に捧げられるのが伝統なのだという。
「人柱というか、精霊柱というか、ですけどね」
 人柱として指名されるのは何故か精霊が多いのだとA.R.O.A職員は言ったが、
それが人間であるのか精霊であるのかは、この際あまり大きな問題ではない。
本人の意思を無視して生贄にされる者がいる、その事実は変わらないのだから。
「怪物を鎮めるという名目で行われているこの儀式ですが……」
 分厚い資料をめくりながら話を続ける職員。その表情は白く反射す眼鏡に隠されて伺い知ることはできない。
「実際のところ、川面がせり上がるのは季節性の自然現象であるらしく、儀式にも生贄にも何の効力も無いようです」
 ある学者の調査によれば、それは潮の満ち引きと季節風の関係による大規模な海嘯、
 つまり満潮と季節風とが合わさることにより、海へと注ぐ川の水が逆流する現象だったそうだ。
 要するにこの人柱は、全く何の意味のない、伝統という名の元に行われるただの虐殺なのだと職員は静かに言った。
「そしてこの学者の調査により、川面から姿を現す怪物というのがオーガである可能性が浮上してきました」
 水の中から垣間見える姿や人の言葉を話したらしいという証言から、怪物の正体はヤックドーラである可能性があるらしい。
 オーガの中では比較的知能が高いと言われているヤックドーラ。
 川の流れを操るような能力はないものの、日頃とは違う流れを察知し、それに乗じて人を襲う程度の知恵はあるだろう。
 しかも、人の方からエサを用意してくれるとなれば尚更だ。
「オーガの可能性があるならばA.R.O.Aの出番です。村への案内人と共に現地に向かってください」

 そうして君たちに引き合わされたのは、トリス・テスと名乗る二十歳後半の女性だった。
 トリスによれば、今年の儀式は明日の夜明けに行われるらしい。
 人柱に選ばれた若者は、前夜に川の中に作られた小さな舞台のような場所に、夜のうちに船で運ばれ、
 一人、その場で夜明けを待つのだという。
 そして夜明けと共に逆流してくる荒々しい川の流れに飲み込まれていく様を、
 村長をはじめとする村の重鎮達が、祝詞と共に高台から見守っているのだそうだ。
 オーガを倒し、人柱に選ばれてしまった若者を救うため、トリスと共に村へと向かう君たち。
 できればこの伝統をなくしたいと語っていたトリスが、道中にポツリと言った。
「実は……今年人柱に選ばれたエーヌという精霊は、私の恋人なんです」
 エーヌがまだ幼い頃、彼の父親もまた儀式の生け贄となったらしく、トリスはエーヌのことを酷く心配しているようだった。

 トリスの案内で儀式が行われる川へとやってきた君たち。
 しかしそこで見たものは、トリスとお揃いのネックレスを首から下げ、舞台で咆哮するヤックアドガの姿であった。
 舞台にいたはずのエーヌの姿は見当たらない。
 そうこうしているうちに川面が激しく渦巻き徐々に盛り上がってくる。川の逆流が始まったのだ。

解説

●目的
今回の目的は2つです
・敵を倒す
・トリスの願いである、人柱の儀式の伝統をなくす


●状況
時刻は夜明け、拳大の石が転がる河原での戦闘です
案内人のトリスも一緒に河原まで来ています
川の流れは非常に激しいので、川の中に入ることはできません
戦闘開始時、川の中にヤックドーラとヤックアドガがいます
また、オーガ達の瘴気に引き寄せられたのか、デミ・ウルフが数体集まってきています。
ヤックアドガは村人を狙っているのか、川を超えて高台を目指そうとしています


●敵
ヤックドーラ 1体
 魚類のような頭部を持つオーガ
 比較的知能も高く、配下を操り、姑息な戦術で襲ってくる
 長い舌の先に毒針があり、人や精霊が刺されると、麻痺を起こして動けなくなる

ヤックアドガ 1体
 猪の頭部をもつ凶暴なオーガ
 頭部についた巨大な角によって猛牛のように突進し、一撃必殺の攻撃をしてくる
 角とその周辺の頭部は極めて硬い

デミ・ウルフ 数体
 野生の狼がデミオーガ化したもの、デミ・ウルフ同士で連携して攻撃してきます


●プランに書いてほしいこと
作戦
一連の出来事に対する心情
この儀式をなくすために、敵を倒すだけでなく何をしたいか

ゲームマスターより

プロローグを読んでくださってありがとうございます。
お久しぶりの白羽瀬です。久しぶりでこのノリです。

先頭部分も大事ではありますが、
一連の出来事に対する各PC様の気持ちの動きを丁寧に描写できるお話になればと思っています
どうぞよろしくお願いします。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

リチェルカーレ(シリウス)

  マグナライトに紐をつけ 首から下げて

川へ着いたらトランスからハイトランス
ヤックアドガを見て大きく息を飲む
ぎゅっと唇をかみしめ 気持ちを切り替える

トリスさん、わたしたちの側から離れないでください

トリスを守る位置に立つ
他の神人と協力してデミ・ウルフに対応 一体ずつ確実に倒す
敵が彼女に近づかないように気を付けて
脚や眼を狙い機動力を削ぐ
敵攻撃は基本回避 避けるとトリスに当たりそうな場合は剣や盾で弾く

戦闘後 生贄に何の意味も根拠もないこと説明
人柱を立てたら助けると神様が言ったんですか?
例えそうでも 犠牲を要求するような神 わたしはいらない!
目を赤くして強い口調で

トリスへは深く頭を下げる
何もできなくて、ごめんなさい…!


かのん(天藍)
  人柱なんて…
しかもオーガを呼ぶ要因になっているのなら、村の方々を説得をして止めるべきです

現地到着後即トランス、ハイトランス
トリスさんの周囲でデミウルフを迎撃
囲まれないよう、トリスさんに向かわないよう、リチェさんとシエテさんと連携
精霊の邪魔にならないようオーガとの位置に注意

ヤックアドガのあのネックレスは…
エーヌさんがオーガ化したのかもしれないと思うも、トリスさんの事を考え口にする事は控える

前に通達のあった神人のセイント化
その力があればオーガ化した精霊さんを元に戻す事ができたりするのでしょうか?
思い悩む様子に気づいた天藍が、私の頭の上にぽんと手を乗せ、俺達が今できる事をするしかないと言う言葉に頷く


七草・シエテ・イルゴ(翡翠・フェイツィ)
  「伝統の儀式がこんな事になるなんて、皮肉ですね」

村の人達に、A.R.O.A職員の話を基に、人柱の儀式を止めてもらう事を話す。
その際、証拠として事前に、職員の資料をコピー出来ないか申請。
持ち込めたら村長さんに、証拠として見せる。
出来ない時は、職員から聞いた話を詳しく話す。

河原では翡翠さんとトランス後、他の神人とトリスさんを囲って護衛につく。
暗い所はマグナライトで照らし、敵の有無を確認。
逆に明るい所であっても、オ・トーリ・デコイやオーガ・ナノーカを使う。
敵を察知したら、皆に知らせます。

川の水量や様子に気を付けながら、離れるように移動。
オーガ達やデミ・ウルフから、彼女を一歩も近づけないよう槍で反撃。


●最善を尽くしましょう
 明るくなり始めた川原。
「あれは……?」
 少し手前でトランスを済ませてきた彼らを案内していたトリスが、足を止めて首を傾げる。
 つられるようにして川に目をやったリチェルカーレが見たものは、舞台の上でうずくまり唸り声を上げるヤックアドガの姿であった。
 ヤックアドガが迷うように頭を振った拍子に、その胸元で何かがキラリと光る。
 遠目ではあったが、リチェルカーレはそれがトリスのネックレスと同じデザインのものだと気づいてしまった。
 大きく息を飲むリチェルカーレ。
 川の逆流と共に現れるオーガを倒しさえすればエーヌを救えると、トリスの笑顔を守ってやれると、心のどこかで無意識にそう思っていた。
 それがどうだろう。
 エーヌはもう戻って来ない。手遅れだったのだ。
様々な思いが込み上げてきて、リチェルカーレは言葉を失う。
「……」
 予想外に悪化している状況を前に誰もが呆然と立ち尽くす中、シリウスが静かに言った。
「動揺するな 敵が来るぞ」
 逆流が始まり、水位を増しはじめた川。高台の一点を見つめ、今まさに舞台を降りて川を超えんとしているヤックアドガ。
 更には逆流する川の流れを追うように、川の下流から数頭のデミ・ウルフが走ってくる。
 嘆きに動きを止めている暇はない。
 シリウスの一言に、ウィンクルム達は自分達の最善を尽くすべく一斉に動き出した。


●この手に宿るは護りの力
桜色の唇が色を失うほどに強く唇をかみ締め、リチェルカーレは視線をヤックアドガからトリスへと移した。
精霊達がオーガに向かっていった今、神人達はまず、トリスの身を護らねばならない。
氷のように冷えきった手を伸ばして、リチェルカーレはトリスの腕を掴む。
「トリスさん、わたしたちの側から離れないでください」
周囲に目を配りつつ川面にも注意を払っていた七草・シエテ・イルゴが、このままでは危険だと言う。
たしかに、陶器のマネキンのように立ち尽くすトリスを抱えていては、更に流れが激しくなってきた時に逃げるのは困難だろう。
川の流れを気にして川から離れるというシエテの判断は正しいと思われた。
 リチェルカーレがトリスの手を引き、川から退避する神人達。
 そんな神人達を追いかけ、飛び掛かってきたデミ・ウルフを、かのんがワンド『ジェンマ』で叩き伏せた。

 一方その頃、更に激しさを増した川の流れに急激な変化が起こっていた。
 川の中に作られた舞台の手前で、まるで三角波か何かのように水が大きく盛り上がる。
 そしてその水の中には……。
「いた! ヤックドーラだ!」
 サバイバル慣れしている天藍が目ざとくその姿を見つけ、仲間に知らせる。
 武器を構え、戦いに備える精霊達。
 水の中からヤックドーラの長い舌が鞭のように伸び、ついさっきまでヤックアドガがいた舞台の上を薙いでいく。
 本来ならば人柱としてささげられたエサがいるはずの舞台。
 けれどもそのエサはヤックアドガへと姿を変え、自らのエサを求めて川を渡っている。
「ナぁイ……!」
 駄々をこねる子供のような口調の低いうなり声が、激しい水音の中でもはっきりと響いた。
 割れた波の中から姿を現すヤックドーラ。
 腐りかけの魚のような濁った目が川原にいる精霊達を捉える。
 その目には、予想外にエサを得られなかったことに対する苛立ちが浮かんでいた。
「俺がヤックアドガにあたろう。天藍の兄さんとシリウスの兄さんはこっちを頼む」
 そう言い残し翡翠・フェイツィは一人、高台へと足を向けるヤックアドガを追う。
 反射的に翡翠の背を追おうとしたヤックドーラの行く手を、天藍とシリウスが塞いだ。
「ジゃマ!!」
 苛立ちを募らせるヤックドーラ。
 大きく口を開き長い舌を振りだす様子は、まるでカメレオンのようだ。
 弾丸のような舌の一撃を、エトワールで華麗にかわす天藍とシリウス。
 二人を捉え損ねた舌が地面に当たり、人の拳ほどもある川原の石がまるで水しぶきのように飛び散った。
 落下する石が立てるガラガラという音の中、天藍とシリウスの視線が絡み合う。
 その一瞬で二人の作戦は定まった。
 毒針のついた舌を再び振り出そうと口を開くヤックドーラ。
 動いたのは天藍だった。
 一気に間合いを詰めた天藍が、ヤックドーラの口から伸びる舌に強力な斬撃を浴びせかける。
 天藍のトーベントで切り落とされたヤックドーラの舌が、川原の石の上で巨大なミミズのように踊った。
 怒りの咆哮を上げるヤックドーラ。
 しかしそんなヤックドーラから視線を外し、天藍はヤックアドガを追うようにヤックドーラに背中を向ける。
 ヤックドーラは更にいきり立ち、川を出て天藍の背中に襲いかかろうとした。
 怒りに目が眩んだヤックドーラは忘れていたのだ。もう一人の精霊、シリウスの存在を。
 がら空きになったヤックドーラの背後からシリウスがアルペジオの連打を見舞う。
 痛烈な攻撃に慌てて振り返ろうとするヤックドーラ。
 だが今度は、ヤックアドガを追おうとしていたはずの天藍が、ヤックドーラの背後から攻撃を仕掛けてくる。
 そう、天藍がヤックアドガを追いかけるように見せかけたのは、天藍が仕掛けた巧妙な罠だったのだ。
 シリウスと天藍に前後から挟み込まれたヤックドーラは、今や自慢の舌だけでなく、逃げ道も失っていた。
 不利を悟り、癇癪のような叫び声を上げるヤックドーラ。
 その背中にシリウスのWウェルテックスソードが突き刺さり、ヤックドーラは命も失った。

 ヤックアドガと対峙していた翡翠は、ヤックドーラの身体が川原の石の上に倒れこむのを視界の隅で捉えた。
 翡翠のグラビティブレイクにより、ヤックアドガの頭部の角とその周囲の骨は既に打ち砕かれている。
 有力な攻撃手段を失い、軽いとはいえないダメージを負ったヤックアドガ。
 だがその瞳にはいまだに燃えるような強い光があった。
 ずっと高台を睨みつけていたヤックアドガが、翡翠の攻撃から逃れるように身をよじる。
 そしてその時、ヤックアドガの熾のような目が、神人達に護られているトリスに向いた。
 トリスも視線を感じたのだろう、青白い顔をぎこちなくヤックアドガに向ける。
 未だ事態を受け止めきれず混乱の中にあるトリスの視線と、強い怒りだけに支配されたヤックアドガの視線が確かに絡みあった。
 まるでそこだけ時が止まったかのように動きを止めるトリスとヤックアドガ。
 そしてそれは両者にとって致命的な隙となった。
 石像のように固まったヤックアドガに、翡翠が渾身の力でセイクリッドブレイドを振り下ろす。
 陶器人形のように固まったトリスに、デミ・ウルフが飛びかかる。
「危ない!!」
 かばわれたのはトリスだった。
 ずっとトリスの手を引いていたリチェルカーレが、トリスの身体を覆うようにしてトリスを地面に抱き伏せたのだ。
 トリスを捉え損ねたデミ・ウルフの牙がリチェルカーレの肩をかすめる。
 更なる攻撃を予感し、トリスの身体をぎゅっと抱きしめるリチェルカーレ。
 しかしそれより早く、かのんが手にしたワンドでデミ・ウルフの頭を力一杯叩いた。
 思わず怯むデミ・ウルフ。
そこをシエテが槍で仕留め、この場にいた最後のデミ・ウルフが倒された。
 未だ荒々しい川の水音は続いているものの、静かさを取り戻した川原。
「怪我はないですか?」
 リチェルカーレに続いて身体を起こすトリスに、かのんが手を差し伸べる。
そうしてトリスが立ち上がった時、既にヤックアドガは石の上で動かなくなっていた。

ヤックドーラは既に倒され、数頭いたデミ・ウルフも神人達の手で全て倒された。
エーヌは失われたが、トリスの命と村人たちは、ウィンクルムたちの力により護られたのだ。
「倒れる所をトリスの姉さんに見られなくて良かった」
 誰にという訳でもなくポツリと呟く翡翠。
 天藍とシリウスが神人達に合流している。
 互いの無事を確認し合うやり取りにトリスが気を取られていることを確認し、
翡翠はトリスに見つからないように、ヤックアドガの首からそっとネックレスを外した。
 ヤックアドガの既に閉ざされた瞼。その目尻が濡れているようにも見える。
ネックレスをポケットに隠し、一度だけヤックアドガを振り返ると、翡翠は他のメンバー達に合流すべく歩き出した。


●重なるは、二色の調べ
「伝統の儀式がこんな事になるなんて、皮肉ですね」
 トリスを一旦安全な場所に待機させ、村人たちと話をすべく高台へと向かう道すがら、シエテがため息のように言った。
 知らなかったとはいえ、無駄な犠牲を払い続けてきた挙句がこれだ。
 もう二度と人柱など立てさせまいという決意を胸に、彼らは村人たちの元へと向かう。
「だがこれは、信じていた村の人達から見れば、受け入れ難い話だと思う」
 翡翠の言葉通り、話し合いは一筋縄では行かないと予想された。

「エーヌがどうなったのか見ていた者はいるか?」
 天藍が村人達に向かって静かに訊ねる。
 すると村長らしき年老いた男が前に進み出て答えた。
「いや、分からない。明るくなりはじめた時は霧が濃かったんだ」
 夜が明け、周囲の様子が見えるようになっても、川面には濃い霧がかかっており、エーヌの姿は確認できなかったという、
 そして霧が晴れた時にはすでに舞台の上にエーヌの姿はなく、ヤックアドガだけがそこにうずくまっていたそうだ。
「あのオーガがエーヌを食ってしまったのか?」
 訊ねる村長。
 天藍は推測されうる事実は伝えないことに決めた。
 ほんの一瞬、天藍と視線の絡み合ったかのんもまた、天藍の考えを肯定するようにうなずく。
「俺たちも現場を見たわけじゃないが、あの舞台からエーヌが自力で逃げることは難しいだろう」
 天藍の言葉に嘘はなかったが、村長は自分が想像したものを信じたようだ。
「そうか……エーヌは残念だった。だが生贄が捧げられず、今年の儀式は成立しなかったとしたら俺たちはどうなるんだ」
 その言葉に息を飲んだのは、リチェルカーレだった。
「そんなに……儀式が大事ですかっ?!」
 関節が白く浮き上がるほど強く拳を握りしめているリチェルカ―レの肩を、かのんが優しく抱いて押しとどめる。
 かのんにうなずきを返すと、天藍は真実を伝えるために改めて村長たちに向き直った。
「あの角を見ただろう。あの怪物の正体はヤックドーラというオーガだ。正体不明の怪物じゃない」
 ヤックドーラはオーガ達の中でも比較的知能が高いオーガであるということ。
 周囲の状況などを上手く利用する姑息な性質があるオーガであるということ。
 自らがウィンクルムとして活躍してきた経験も踏まえ、天藍はそれらを丁寧に村人達に説明した。
「結局、人柱がヤックドーラを呼ぶ原因になっていたんだ」
 自分たちのしてきたことが逆効果だったと知らされた村人たちは、
翡翠が予測していたとおり、すぐには事実を受け止めかねているようだった。
 困惑した顔で黙り込む村人たちに対し、天藍からバトンを受け取ったシリウスが口を開く。
「川が逆流してくるのは自然現象であって、ヤックドーラの仕業ではない」
 海嘯が起こるメカニズムについて分かりやすく説明をするシリウス。
「生贄を立てるのではなく、予測や対策を立てれば被害を減らせるのでは?」
 シリウスの感情の見えない淡々とした口調は、まだ戸惑いを残す村人たちに、それが事実であると強い印象を残した。
 返す言葉を失い、しんと静まり返る村人たち。
 そんな中、まだ比較的若い村人の一人がポツリと呟いた。
「でも……あれがオーガや自然現象だったとしても、川の神様はどうするんだ?」
 その若者自身も、天藍やシリウスに反論しようという意図があった訳ではないのだろう。
 ただ、突きつけられた事実とこれまで信じてきたことの狭間で揺れるなかで、ふと沸いてきた疑問を口にしただけなのだろう。
 反論を返したのはリチェルカーレであった。
「人柱を立てたら助けると神様が言ったんですか?」
 感情のたかぶりが抑えきれず微かに震えるリチェルカーレの言葉に、応えられる者はいない。
 何故なら、神の声を聞いた者などおらず、ただ慣習としてそれを受け継いできたからだ。
 いつ始まったのかは分からない伝統。
 踏みにじられてきたのは、人柱に選ばれた若者だけではない。
 残される親しい者、人柱を選出せねばならぬ者、人柱に選ばれるかもしれないという恐怖を抱えながら生きる者。
 全ての村人がその伝統の犠牲となってきたのだ。
「例え神様が言ったのだとしても、こんな酷い犠牲を要求するような神、私はいらない!!」
 悲鳴のようなリチェルカーレの言葉は、シリウスや天藍の淡々とした説明とはまた別の方向から、村人たちの心を揺さぶった。

 少しずつ穏やかさを取り戻しつつある川の音だけがその場に響く。
 しばしの沈黙の時を経て、村長が静かな声で言った。
「君たちの言うことは分かった。だが急にそう言われても、頭も気持ちも、すぐには整理がつけられない」
 だから、一度この話を村に持ち帰り、村人全体でゆっくりと話し合う時間が欲しいという。
「それがいいだろう」
 あっさりと了承を示したのは翡翠だった。
「次の海嘯が起こるまではまだ1年ある。時間をかけて色んな方向から考えてみるといいんじゃないか」
 翡翠の言葉を後押しするように、シエテが鞄の中から分厚い資料の束を取り出した。
 村人たちに証拠として見せるため、シエテはA.R.O.Aの職員が持っていた資料を預かってきたのだ。
 素直にそれを受け取る村長。
「結論が出たら教えてください」
 かのんの言葉に村長は「約束する」と答えた。

 村人たちとの話し合いを終えトリスの元へ戻ってみると、
トリスは胸元のペンダントに指で触れながら、呆然とした瞳で川面を眺めていた。
村人たちが信じていた儀式が逆効果だったという事実を受け入れがたいのと同様に、いやもしかしたらそれ以上に
トリスにとってエーヌを助けられなかったという事実は、受け入れがたいのかもしれない。
「話し合いは終わった」
 翡翠がそう声を掛けると、トリスはゆっくりと立ち上がりウィンクルム達に向かって頭を下げた。
「ありがとうございます」
 今すぐに結論を出すことは難しいが、村人たちは自分達が説明した内容は理解してもらえたと報告する翡翠。
 そして翡翠は、先程こっそりとポケットに入れていたエーヌのネックレスを取り出した。
「ヤックアドガを倒した時に口の中から出てきたものだ」
 しかしトリスはその言葉に、ゆるく首を振った。
「いいんです、知っていますから。あのオーガはエーヌが……変わってしまったものなのでしょう?」
 とっさには答えられない翡翠。
 その間が、何よりの肯定であった。
 悲しげな笑みを浮かべてトリスはネックレスを受け取る。
「もう少し……調査が早く終わっていれば」
 川の水が盛り上がる現象、それについて調査していた学者というのは他でもない、トリスだったのだ。
 エーヌのペンダントを胸に抱き、押し殺した泣き声を上げるトリス。
 かのんは、その痛ましい背中を見ながら思った。
(もしも私に、もっと違う力があったなら……例えばオーガ化した精霊さんを元に戻すような、そんな力があれば違う結果になっていたのでしょうか?)
 精霊に力を与え、オーガを倒すだけではない、もっと違う形の力があれば……。
 思い悩む様子に気づいた天藍が、かのんの頭の上にぽんと手をのせる。
「俺達は、俺達が今できる事をするしかない」
 天藍の言うとおりだ。
 大きく息を吸い込んで、かのんは天藍の言葉に頷いた。

 任務を終え、それぞれの思いを抱えつつタブロスへと戻ってきたウィンクルム達。
 そしてその数カ月後、A.R.O.Aを通じてウィンクルム達に、例の村の村長からの手紙が届けられた。
 恐る恐る内容を確かめるウィンクルム達。
 そこには、伝統の儀式を全面的に見直し、今後はこれまでに犠牲になってきた者達の慰霊を行うことに決めた旨が記されていた。
 古い伝統と、新しい事実。二色の調べが重なりあい、新しい調べを奏で出したという知らせだった。



依頼結果:成功
MVP

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 白羽瀬 理宇
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル 戦闘
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 簡単
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 3 / 2 ~ 5
報酬 通常
リリース日 03月30日
出発日 04月07日 00:00
予定納品日 04月17日

参加者

会議室

  • [20]かのん

    2016/04/06-23:57 

  • [19]かのん

    2016/04/06-23:56 

  • [17]リチェルカーレ

    2016/04/06-23:20 

    シリウス
    ヤッグドーラ:天藍さんと挟撃になるように。針を避けつつ一気に間合いつめて攻撃
    対応可能な限りオーガが村へ向かうのを妨害

    リチェ:トリスさんを守る位置取り。
    他の神人さんと協力、一体ずつ確実に倒す(目や脚狙って機動力削ぎながら)。
    トリスさんへの攻撃や剣や盾で弾く

    としてあります。
    戦闘後の説得は、資料等詳しい部分は皆さんがしてくださるので、「『人柱』の儀式はなんの根拠もなくおかしい」いう部分を言ってみるつもりです。「自然現象なら予測や対策も立てられるのでは」という部分もなんとか入れられたらと。
    あと、トリスさんへはエーヌさんを助けられず(オーガ化?の部分には触れませんが)ごめんなさいと言いたいです。

  • [16]かのん

    2016/04/06-22:52 

    あ……、私の動き簡単に済ましてしまっていましたね

    位置についてはトリスさんの周辺、オーガ戦の精霊達の邪魔にならない所としています
    デミウルフへの対応を主に考えていたので、あまりトリスさんと距離が近すぎると、デミウルフの攻撃がトリスさんにも向かってしまうかと思ってぼかした感じにしています

    人柱という犠牲が止まれれば、儀式の一部(高台で祝詞をあげる部分)は残っても良いのかもと
    形を変えて今まで人柱になった方達の追悼の意味を加えてはどうかと提案できたらと思い、プランに少し書き加えてみました

  • いえ……こちらこそ、発言しすぎていないか気にしてましたので。

    まとめ……というより、作戦や行動に抜けがないか気になりました。

    トリスさんの護衛(かのん、リチェ、シエテ)
    ・リチェ→精霊達とトリスさんの間、戦闘時はハイトランスも使用。
    ・かのん→位置は不明、トリスさんの付近でデミ・ウルフの対応。戦闘時はハイトランスも使用。
    ・シエテ→位置は未定、マグナライト、デコイ、ナノーカを駆使して、隠れている敵を探す。
         敵からトリスさんを近づけないよう槍で反撃して防衛。
         なお、デコイやナノーカで敵の気配を察知したら知らせる事までは私のプランに書いています。

    すいません……翡翠さんが言い出していながら、私もどう連携するかまで頭が回りませんでした。
    リチェさんの言うように、トリスさんを私達神人で囲むのは賛成です。

    ヤックドーラ
    ・天藍  →毒針の舌を切り落とす。
    倒した後、ヤックアドガ→デミ・ウルフと対応。
    ・シリウス→倒した後、ヤックアドガ→デミ・ウルフと対応。

    ヤックアドガ
    ・翡翠  →トリスさんの見えない所まで誘導後に倒しにかかり、討伐後はネックレスを回収。
          ジョブは、グラビティブレイク、トルネードクラッシュⅡ、ヘルダイバーをセット。

    人柱を止めてもらう旨
    ・かのん達→ヤックドーラの性質を説明し、自然現象に乗じて襲いに来る事。
          人柱がオーガを呼び寄せている事を話す。

    ・シエテ達→職員の話した事を証拠資料としてコピーし、村長に手渡して説得。
          資料がない場合、職員の話を詳しく話して説明。

    こんな所でしょうか。
    翡翠さんは、村の人からしてみれば、
    伝統でしていた儀式を簡単にやめるのは難しいのではないかと考えています。

    でも、今回を機に何としてでも儀式をやめてほしいですね。

  • [14]かのん

    2016/04/06-21:30 

    こんばんは
    こちらに来るのに間があいてしまってごめんなさい

    ひとまず天藍は主にヤックドーラ、次点でヤックアドガの対応
    私はトリスさんの周囲で、トリスさんにデミウルフが向かわないようにハイトランスの上で対応の予定です
    神人3人で協力して、トリスさんの安全を図れればと

    あと戦闘が終わった後に、村の方へヤックドーラの性質と、人柱そのものがオーガを呼び寄せていた要因になっていた事をお話しできたらと思っています

    これ以上の犠牲が出ないように、今回のお仕事納める事ができたら良いですよね

  • [13]リチェルカーレ

    2016/04/06-20:58 

    >翡翠さん・シエテさん
    はい、リチェでいいです。名前長いから、その方が呼びやすいですよね(えへ、と笑い)。

    ええと、シリウスはヤックドーラ>ヤッグアドガ>デミ・ウルフの優先順で。ヤックドーラは天藍さんと連携してできるだけ早く倒す、その後翡翠さんと合流してヤッグアドガに、のつもりでいます。ヤックドーラ戦中も可能な限り、ヤックアドガが村へ向かうのは妨害できる位置取りを心がけますね。
    トリスさんはわたしたち神人で囲むみたいな感じでしょうか?わたしもハイトランスで頑張るつもりです。少しでも攻撃力あげるのにトランスソード装備していきますね。

  • (顔色を見て、はっと気づく)
    ……いつの間にか、嬢ちゃんから姉さん呼びしてたね……10年早かったかな(笑って誤魔化す)。
    名前呼び?リチェって呼んでいいの?

    シエテ:
    翡翠さん……。
    (気軽すぎて、馴れ馴れしくないか心配している)

    マグナライトの事はわかりました、
    移動しやすさを考えても首から下げられるようにした方がいいですよね。

    私達もヤックアドガがエーヌさんかどうかは、
    トリスさんが尋ねない限り、触れないつもりでいます。

  • [11]リチェルカーレ

    2016/04/06-00:09 

    >翡翠さん
    ええと、わたしのが年下なので、名前呼びで全然…。何か年上の男の人に「姉さん」とか呼ばれると、どきまきしてしまって(赤くなる)

  • [10]リチェルカーレ

    2016/04/05-22:47 

    シエテさん、まとめをありがとうございます。
    ネックレスのことも、ありがとうございます。そうですね、それだけでもトニスさんに返してあげたいです…。

    ヤッグアドガ=エーヌさんの可能性は…わたしもあまり話したくはない、です。かのんさんの言うように、エーヌさんが犠牲になっただけでも悲しいのに、その上なんて…。

    デミウルフの数もわかりませんし、わたしもそちらの対応にあたろうかと。精霊さんたちの後ろ、トリスさんの前あたりでしょうか。マグナライトも紐を通して首から下げれば、あまり邪魔にもならないかなと思いました。

  • (しばし考えた後)
    ネックレスを渡しはするけど、
    その後はトリスの姉さんがどう行動するかによって対応する事にしている。

    ネックレスを受け取った時に、エーヌの兄さんのもしもを受け入れるかもしれないし、
    逆に受け入れられず、俺達に問い詰めるかもしれないから。

    >リチェルカーレの姉さん
    夜明けとはいえ、陰で見えない所もあるだろうから、灯りは持っていった方がいいかもね。
    シエと俺は、マグナライトを持っていくつもりでいる。

  • [8]かのん

    2016/04/05-07:10 

    シエテさんまとめありがとうございます

    私ですが、良ければトリスさんの付近で主にデミウルフの対応できればと思っています
    シエテさんとリチェルカーレさんの動きに合わせられればと

    ヤックアドガが身に付けているネックレスですが……
    翡翠さんが回収された後、皆さんどうされます?

    私と天藍は、村人がオーガ化する所を直接見ていなければ、ヤックアドガ=エーヌさんの可能性には言及しないでおきたいなと思っています
    トリスさんにしてみれば、エーヌさんがオーガになったより、まだ、エーヌさんはオーガの犠牲になったの方が心情的に良いのかなと思って……

    これはあくまでも私達2人は、なので、皆さんもそれぞれのお考えで動いて頂ければと思うのですが、どうされるのか先に伺ってみたいなと思いました

  • 簡易的ですが、今までの発言をまとめた限り、こんな所でしょうか。

    トリスさんの護衛
    ・かのん、リチェルカーレ、シエテの内、最低でも神人1人
    ・デミ・ウルフへの対策→2人以上

    ヤックドーラ
    ・天藍、シリウス

    ヤックアドガ
    ・翡翠

    お2人で倒せると信じますね。
    ヤックドーラは、知能がある上、他のオーガやデミ・ウルフも操れるかもしれません。
    一瞬、精霊3人で集中して倒してから、ヤックアドガを倒す事も考えましたので……。

    ヤックアドガにあたる場合、倒した後に翡翠さんがネックレスを回収する予定でいます。

  • [6]リチェルカーレ

    2016/04/04-22:36 

    飛び込み失礼します。リチェルカーレとシリウスです。
    知り合いの方ばかりで心強いです。よろしくお願いします。

    精霊の皆さんがオーガにつく感じですね。了解です。ヤックアドガかヤックドーラか、だと、周りに指示を出したり針が厄介だからシリウスもヤッグドーラかなと言っています。けど、かなりパワーがありそうですしヤックアドガに人数いた方が良ければそちらで。
    トリスさんもいますし、この人数ならわたしもハイトランスを考えています。
    神人同士連携、にも賛成で。
    時間は夜明けでしたっけ?灯りも持って行った方が良いでしょうか。

    …人柱、なんて。わたしは嫌です。何の意味もないことなんだと、ちゃんと伝えたいです。…エーヌさんは、もう間に合わないのでしょうか。

  • [5]かのん

    2016/04/04-18:49 

    お、人数増えたみたいだな

    シリウス達の意見も聞いてになるが、精霊がオーガのどっちかに張り付くのは変わらないかと思うんで、ひとまず希望だけ
    翡翠と違って俺は一度の当たりが軽いから、ヤックドーラの方を希望しておく
    毒針の舌切り落とせたら、その後の対応は楽になりそうな気もするんだが
    ……形勢不利になったら逃げられるってのも有り得るか、戦い方は少し考える

    デミ・ウルフは何匹いるかはっきりしていないんだよな
    最低神人1人は、トリスから離れないようにしておいた方が良さそうな気がするが

  • そうなると、それぞれ、ヤックアドガとヤックドーラに対応する事になりそうだね。
    (少し考えた後)
    俺は、角と頭部の硬さを砕ける可能性があるから、ヤックアドガにあたろうと思うけど、
    天藍の兄さんはどうする?

    資料の準備は、シエと俺達で職員さんに頼んでみるよ。
    出来る事なら、一部だけでもコピーしてウィンクルム全員に配るつもりだ。

    (PL:プロローグの文面では、既にトリスやオーガ達と遭遇しているニュアンスなので、
    失敗する可能性も承知で申しています。ご了承下さいませ)

    デミ・ウルフは連携して攻撃してくるそうだから、
    神人同士も連携して反撃した方がいいと思っているけど、必要なさそう?

  • [3]かのん

    2016/04/04-14:57 

    そうだな、ひとまず今の面子でできる事を考えるか

    翡翠が言う「トリスの護衛」と「ヤックアドガ対応」の優先は了解
    放っておくと高台にいる村人に被害が出そうだしな

    ただ、性質的にヤックドーラを放っておくのは怖いな
    背後から毒針刺されて俺達精霊が麻痺するのは避けたい
    フリーにしておくと、俺達の弱い所(トリスや神人)を狙われる可能性もある
    今の所は、翡翠と俺とで、それぞれ別のオーガに張りつく事にしておいた方が良いと思う

    トリスの護衛は、神人2人で対応していれば、デミ・ウルフが向かってもなんとかなるかな


    A.R.O.Aが持っている資料が使えるのなら、説得力が違うだろうから持って行けると良いな
    資料の準備は翡翠達に任せても良いか?

    こっちはヤックドーラの性質説明して、自然現象に乗じて襲いに来るので、むしろ人柱がオーガを呼び寄せている事を話してみたいんだが

  • 人数に達したみたいでよかった。

    天藍の兄さん達とは、昨年のローレライ(2回目)以来になるね。
    本当に久しぶりだと思う、こちらこそよろしく。

    天藍の兄さんの分担は、俺もそれで認識している。
    でも、今の人数(2組=4人)だと、それぞれの対応には、一人ずつあたるようで厳しいね……。
    絞るとしたら、トリスの姉さんの護衛とヤックアドガの対応だと思っている。

    ハイトランスを使うこと、かのんの姉さんが戦闘に参加しても良い事は、了解。

    儀式が自然現象だって事を説明するなら、
    A.R.O.A職員さんが持っている資料をコピーして、証拠資料にしたいね。
    言葉で説得しても、向こうが信じてくれるかわからないから。

    挨拶が遅れちゃったけど、七草・シエテ・イルゴと精霊の翡翠・フェイツィだ。
    かのんの姉さん、天藍の兄さんは、改めてよろしくね。

  • [1]かのん

    2016/04/04-11:04 

    久し振り、神人かのんとパートナーの天藍だ

    人数どの程度集まるか分からないが、最低限以下の分担は必要かなと思ってる
    ・ヤックドーラ対応
    ・ヤックアドガ対応
    ・トリスの護衛
    ・デミウルフ対応
    こっちはハイトランス使うつもりでいるんで、かのんも戦闘の頭数に数えてもらって構わない

    儀式の方は自然現象だって事を説明して、人柱に意義がないことを理解してもらえればとは思っている
    細かい事はこれから考えるが

    ひとまず、よろしくな


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