【薫】どきどきアロママッサージ!(森静流 マスター) 【難易度:とても簡単】

プロローグ

A.R.O.Aタブロス支部--。
 呼び出されたあなたは係の人間から三本の瓶を差し出されて首を傾げています。
「そちらは……? 今回はそちらの瓶が用件なのでしょうか?」
「まあ、ちょっと試してみて下さい」
 そう言って係員が瓶の蓋を開けました。
 ふんわりと優しい匂いがあなたの鼻をくすぐります。
「これは、アロマ?」
「はい。ウィンクルム専用に特別に開発してきたものです。オーガ討伐にはメンタルの部分も関係ありますし、ストレス解消などメンタルを整えるとなりますと、アロマはとても効果的ですからね。今回は、このアロマを使ってみて、メンタルにどのような影響を受けたかの調査になります。何、とても簡単です。後でアンケートの紙を送付しますので、それに答えてさえくれれば」
 要するにモニターという事ならしいです。
「そうですか、なるほど」
 あなたは瓶を一つ受け取りました。瓶は結構大きく、ペットボトルのようなサイズです。そのことがやや不審でしたがあなたは言いました。
「これを……アロマポットかアロマライトに注げばいいんですね。分かりました。試してみます」
「いえ、違います。これはアロママッサージ用に特別配合したオイルなんです」
「……え!?」
 アロママッサージ。
 本来ならキャリアオイルなどと混ぜて作るオイルですが、係の人はそんな手間を省けるように薬を開発したということ……。なるほど、それでペットボトル大の瓶だった訳です。
「これを風呂上がりなどに、ウィンクルム同士で塗り合ってマッサージしあって下さい」

解説

 そういう訳で、お風呂上がりにアロママッサージをして下さい。
 必ず下着は着用の事。何ならTシャツやタンクトップを着てもいいです。マッサージ以上の接触は厳禁です。性的にならないように!
 使用出来るアロマオイルは……。

 ラベンダー……不眠に効果的。鎮静作用があり、不安を和らげてリラックスさせてくれる。
 ローズマリー……精神を高揚させ、血行を促す。記憶力や集中力を高める作用がある。
 ペパーミント……消化を助け、食べ過ぎ飲み過ぎにきく。鎮静作用があってストレスに効き、リラックス効果がある。

 この中からお好きなものを1つ選び、ウィンクルム同士でマッサージです。
 よい匂いに包まれてストレスを落とし、素敵な眠りにつけるといいですね。

 また、アロママッサージのためにバスタオルやタオルを新調したため300jrかかりました。

ゲームマスターより

【薫】エピソードに初参加です。アロマの匂いって落ち着きますよね。一度私もアロママッサージを受けてみたいです。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

アルヴィン=ハーヴェイ(リディオ=ファヴァレット)

  …ああ、マッサージ用のだったんだね。
それで瓶が大きかったんだね。納得だよ。

んー、どのアロマオイルを選ぼうかなぁ。
どれも良さそうな感じがするけど、ラベンダーにしてみようかな。
気持ちが落ち着いてよく眠れそうな感じがするしね。

…リディにマッサージするだけならいいんだけど、オレもされるってなるとドキドキしちゃって却って眠れなくなっちゃいそうかも。
でも、案外安心したりして眠れるようになっちゃうのかな…?

折角の機会だし、上手くモニター出来ると良いんだけどね。
少なくても、悪い影響は無さそうな気がするなぁ。リディにもいい影響が出れば嬉しいんだけどな。


アキ・セイジ(ヴェルトール・ランス)
  ランスの申し出に一寸ドキッとしつつOK
マッサージなんていうから緊張してしまうじゃないか
この前俺があいつの手にマッサージしたのでそのお返しなのかなって思うけど
自分がされるとなんだかもう、照れるやらくすぐったいやら
わらうのガマンして変な力みしちゃったり
わーっゴメンゴメン><

俺がやってやるよーとか抵抗してバトンタッチw

でも結局されちゃう><
あー…なんかあったかくなってきたかも

お風呂上りだからか香りが物凄くふわふわするのは
うん…悪くない

いいんだ
あれは俺が勝手にやったことだし

ランスって上手いな)
ツボ?(へえ
肩こりに効くツボとかは手にはないのかな
肩を揉む?いやそりゃそうなんだけど
今日はゆっくり寝れそうだね


栗花落 雨佳(アルヴァード=ヴィスナー)
  (リビングの真ん中にタオルをクッションとタオルを敷いて)

と、いうわけで、もらってきたのだけど…そんなあからさまに嫌そうな顔しなくてもいいじゃないか…
たまには仕事と僕の世話で忙しいアルにリラックスしてもらおうと思って…ね、だからほら、寝っ転がって?

…っ!アル、足ゴリゴリいうよ?大丈夫なの?よくこれで立ってられるね…
(足から脹脛に掛けて力いっぱい揉むが殆ど揉み解せない。逆に自分の手が凝る)

え、交代?まだ全然効いてる気がしないよ?
(促されるまま場所を交代、指先、掌から)

…あーぅー…いたい…ような…気持ちいい様な…痛気持ちいい?アルってこういうの上手だよね…
(いつの間にかすやすやと寝息を立てている)



蒼崎 海十(フィン・ブラーシュ)
  ローズマリー
下着の上にTシャツ
血行が良くなる…という事は、肩こりにも効くかも
フィンは仕事柄肩こりがあるみたいだし…という事でチョイス

まず、俺がフィンをマッサージ
されるよりする方がまだ照れないで済む…
と思っていた時が俺にもありました
…クソ、緊張で震えるな手
震えがフィンに伝わらないよう、兎に角手を動かす
肌…綺麗だな…傷痕も却って色気があるというか…って、考えたら負けだ
リンパの流れを良くするよう、首の付け根から肩、肩から鎖骨を重点的に、両手足もマッサージする

うん、フィンが癒されたのならよかった
じゃあ、寝るか
…って、やっぱり俺もするのか?
緊張しながらベッドに寝転ぶ

あ、やばい
気持ち良い
ウトウトしてきた…


咲祈(サフィニア)
  ラベンダー
アロマオイル……ふむ、なるほど。興味深い…
サフィニアこれってすごいようだねラベンダーの香りだ
不思議だ…なぜ心が落ち着くんだろう?
ずっと本を読んでいると疲れるんだ
…ああ、それもあるかもしれないけれど
君と会ったばかりの時、放っておけば疲れはとれる、って思ってたんだ
……詰めが甘かった。全然そんなことはなかった
…? 面白い、なぜ?

さて、お次は君さ。…? どこがだい。君はおかしなことを言う
僕はそれがよく分からないって言いたいのさ
…ふむ、あまり気にしてなかったからツッコまなかったんだが、
君、意外と筋肉ある? え。…褒めてるのさ
……。どうしよう。まるで親孝行だ…!
どうぞ僕のことは子供だと思ってくれ


咲祈( サフィニア )編

 今日は咲祈と精霊のサフィニアがアロママッサージをする日です。
 まずは咲祈が下着にタンクトップ姿に着替えました。咲祈が選んだアロマはラベンダーでした。
「アロマオイル……」
「うん。これ、不眠に良いらしいね」
 やはり下着にタンクトップ姿にサフィニアは、両手にボトルからアロマオイルをこぼしながらそう答えました。
「サフィニアこれってすごいようだねラベンダーの香りだ。不思議だ……なぜ心が落ち着くんだろう? ずっと本を読んでいると疲れるんだ」
 サフィニアは咲祈の興味の対象が次々変わるので驚きもしますが、とても微笑ましく思っています。それから、身振りそぶりで咲祈に新品のバスタオルの上に横たわるように促しました。
 咲祈は素直にバスタオルの上に腹ばいになります。
「……咲祈、疲れるのはずっと同じ体勢でいるからじゃない?」
 サフィニアはそう言いながら、咲祈の肩の上にオイルを塗ってマッサージを始めました。読書を長時間していると肩が凝るはずです。
「……ああ、それもあるかもしれないけれど、君と会ったばかりの時、放っておけば疲れはとれる、って思ってたんだ。……詰めが甘かった。全然そんなことはなかった」
 サフィニアは、一通り咲祈の話を聞きました。その間も手は休めません。ラベンダーの安らぎの匂いがあたりに満ちていきます。
「俺、最近咲祈を見てるの、面白くって仕方ない」
 ゆっくりと咲祈の腕の筋肉をほぐしてあげながら、サフィニアは楽しそうにそう言いました。
「……? 面白い、なぜ?」
「んー……なんでだろうね。分からないけど見てて安心するっていうか……」
 サフィニアは咲祈の体の凝りをほぐしてやりながら、とても優しい表情でした。



「さて、お次は君さ」
 咲祈のマッサージが終わったので、彼はそう言ってサフィニアに新しいバスタオルの上に寝るようにすすめました。
「………。なんか、悪い気が」
 タンクトップに下着の格好で、サフィニアは今更遠慮をしました。
「どこがだい。君はおかしなことを言う」
 咲祈は不思議そうに首を傾げます。
「なんというか、咲祈にしてもらうのが悪い気が……」
「僕はそれがよく分からないって言いたいのさ」
 そう言って咲祈がトンとサフィニアの肩を突いたので、サフィニアは困惑を隠さないながらも、バスタオルの上にうつぶせになりました。
「えーと、どうだろ」
 まだ何となく戸惑っている様子です。自分が咲祈にマッサージするのは構わなかったんですがね。
 咲祈は自分も両手にラベンダーのアロマオイルを垂らして、サフィニアのマッサージを開始しました。
「……ふむ、あまり気にしてなかったからツッコまなかったんだが、君、意外と筋肉ある?」
 咲祈はサフィニアの体をオイルの手で撫でながらそう言いました。
「というかそれは一体どういう、」
「え。……褒めてるのさ」
 咲祈は天然さん独特の口調でそう返します。それからサフィニアの腕を上げて、体をひっくり返すように促しました。
「あはは…そうだよね」
 サフィニアは困った調子で笑っています。咲祈のすすめに従って、うつぶせから仰向けに体を返しました。
「……。どうしよう。まるで親孝行だ…!」
 そこで咲祈は、突然そういう声を上げました。自分で自分に驚いているようです。
「はっ? えっ!? 親孝行……!? って俺が親!?」
 これにはサフィニアも驚きました。思わず起き上がりそうになりますが、オイルに濡れた咲祈の手に押し戻されてしまいます。
 それから咲祈はサフィニアの上にのしかかって至極真剣な表情でこう言いました。
「どうぞ僕のことは子供だと思ってくれ」
 サフィニアは目の前の凄い真顔の咲祈に向かって呆然とします。その姿勢で親孝行とか子供と言われてしまっても……。
「う、うーん……」
 サフィニアは仰向けになって体の上の咲祈を見上げます。
「……やっぱり面白いよ咲祈は」
 そう言って、苦笑しました。あらゆる意味でそう言うしかなかったのでした。
 
栗花落 雨佳(アルヴァード=ヴィスナー)編

 今日、栗花落雨佳はA.R.O.A.からアロマオイルをもらってきました。精霊のアルヴァード=ヴィスナーにマッサージをしてあげるつもりです。
 早速、リビングの真ん中にクッションとタオルを敷いて準備をします。
「と、いうわけで、もらってきたのだけど……」
 雨佳はA.R.O.A.での出来事をアルヴァードに説明しています。
「……またそんなもん貰ってきやがって…俺はそうゆうの好きじゃねぇ」
「……そんなあからさまに嫌そうな顔しなくてもいいじゃないか……たまには仕事と僕の世話で忙しいアルにリラックスしてもらおうと思って……ね、だからほら、寝っ転がって?」
 アルヴァードは嫌そうな顔をしましたが、結局雨佳に押し切られてしまい、クッションとタオルの上に寝転がりました。雨佳は早速、手にたっぷりとアロマオイルを垂らしてアルヴァードのマッサージを始めました。
「……っ! アル、足ゴリゴリいうよ? 大丈夫なの? よくこれで立ってられるね……」
 雨佳はアルヴァードの足から脹脛に掛けて力いっぱい揉みこみますが殆ど揉み解せません。逆に雨佳の手が凝ってしまいます。
「……まぁ、立ち仕事だしな……お前それ力入れてるのか……?」
 アルヴァードはそう答えました。それを聞いて、雨佳は更に力を入れてアルヴァードの足をもみほぐそうとしますが、堅くてどうにもなりません。
 アルヴァードの方は次第にさわさわと触れるだけの様な感覚に妙な気分で我慢できなくなってきました。
「……もういい、お前寝ろ。いくらやってもそれじゃ効果ねぇよ」
 アルヴァードは雨佳に交代を宣言しました。
「え、交代? まだ全然効いてる気がしないよ?」
 雨佳は戸惑いましたが、アルヴァードに促されるままに場所を交代しました。今度は雨佳が下着にTシャツ姿でクッションの上に寝転がります。
 アルヴァードは自分もアロマオイルを用いて雨佳の手を握ります。
「お前は手から腕だろ」
 アルヴァードはアロママッサージを始めました。ラベンダーの安らぎの香りが二人をふんわりと包んでいきます。
 アルヴァードの手指が雨佳の指先から徐々に掌へ。
 左の人差し指の内側にタコになりそうな硬い皮膚を念入りに。
 綺麗な指に、筆ダコにならないように。
 雨佳はアルヴァードの優しいマッサージに、猫が眠りに落ちる寸前のような、うとうとしたうっとりしたような表情になっていきます。
 アルヴァードは腕しか見ていないので気がついていませんが。
「……あーぅー……いたい……ような……気持ちいい様な……痛気持ちいい? アルってこういうの上手だよね……」
 そんなこと言いながら、雨佳はいつのまにかすやすやと寝息を立てて寝てしまいます。よっぽどアルヴァードのマッサージが上手で気持ちよかったのでしょう。
「もっと強い方がいいか……おい?」
 そう声をかけても返事がありません。
 アルヴァードはすっかり気持ちよさそうに眠っている雨佳に気がつきました。苦笑してしまいます。
「結局こうなるんだよな」
アルヴァードは雨佳の事を抱き上げて寝室へと運び込んでいきました。
 アルヴァードは雨佳の世話を焼く係になった事を半ば諦めつつも、楽しんでいる自分に気がついています。いい匂いのする雨佳を寝室に運び込みながら、雨佳が明日もいい絵を描く事が出来ればいいと思いました。

蒼崎 海十(フィン・ブラーシュ)編

 今日は蒼崎海十が、精霊のフィン・ブラーシュとA.R.O.A.から貰ってきたアロマオイルでマッサージを試す日です。
 海十はローズマリーのアロマオイルを選びました。
 それから、下着の上にTシャツに着替えます。
(血行が良くなる……という事は、肩こりに効くかも。フィンは仕事柄、肩こりがあるみたいだし……という事で、ローズマリーをチョイスだ)
 フィンの方は下着のみです。
 まず海十がマッサージしてくれると言うので、フィンは喜んでベッドに俯せに寝転がります。そっと触れてくる海十の手から緊張が伝わって、微笑ましく感じます。
(すっごく気持ちいい。香りにもリラックス出来て……ああ、海十は俺の肩こり解消の為、このアロマオイルを選んでくれたんだな。そう分かるマッサージで……幸せだ)
 家事全般を完璧にこなし、海十の健康管理に邁進しているフィンは肩がこっている事がしょっちゅうです。海十はそのフィンをねぎらい、いやしてあげるためにこのアロママッサージを始めたのでした。
(マッサージ……されるよりする方がまだ照れないで済む……と思っていた時が俺にもありました)
 余裕の体でうっとりと微笑んでいるフィンに対して、海十は冷や汗をかいて顔が真っ赤になっています。
(……クソ、緊張で震えるな手。震えがフィンに伝わらないよう、兎に角手を動かす! 肌……綺麗だな……傷痕も却って色気があるというか……って、考えたら負けだ)
 海十はリンパの流れを良くするよう、首の付け根から肩、肩から鎖骨を重点的に、両手足までもマッサージしていきます。その間も、自分の手の震えや緊張がフィンに伝わっているのではないかと、胸はどきどきしっぱなしでした。
 ようやくマッサージが終わりました。
「肩が凄く楽になったし、全身が軽い。有難う、海十」
 フィンはさっぱりしたいい笑顔で海十にお礼を言います。
「うん、フィンが癒されたのならよかった。じゃあ、寝るか」
 少しぎごちなく答える海十の言葉にフィンの言葉がのっかりました。
「次は俺が海十をマッサージするね」
「……って、やっぱり俺もするのか?」
 海十はやや困っているような様子です。やはり、されるのは恥ずかしいのです。
「当たり前でしょ? さ、早く横になって。Tシャツも脱いでね」
 有無を言わせない笑顔でフィンはそう言い切りました。
 仕方なく海十はTシャツを脱いで、緊張しながらベッドに寝転びます。
 フィンはローズマリーのアロマオイルをたっぷりと自分の手に垂らして海十のマッサージを始めました。
(海十の肌に触れて……相変わらず綺麗で、触り心地最高だなと……)
 忙しい海十を癒すよう、フィンは掌全体を使い優しく撫でるようにさする全身マッサージをしていきます。フィンも仕事に家事に大変ですが、海十の方は三足わらじです。普段は学生、インディーズバンドでプロを目指し、その上ウィンクルムの神人なのですから。
 きっと疲れているであろう彼に優しくマッサージを施します。
(あ、やばい。気持ち良い。ウトウトしてきた……)
 フィンの予想通り、疲労していた海十は、フィンの手に身を任せて眠りに落ちていきました。
「海十、どう? 楽になった? ……って寝ちゃった?」
 フィンがのぞき込むと、海十はくうくうと寝息を立てていました。フィンは優しく笑い、海十の唇にキスを落とします。
「良い夢を……」
 ローズマリーの甘くさわやかな香りに包まれながら、フィンは愛しい存在にそっと囁きかけました。眠ったまま海十は、それに答えるように柔らかい笑みを浮かべます。フィンの気持ちは分かっている、というように……。

アキ・セイジ(ヴェルトール・ランス)編

 今日はアキ・セイジが精霊のヴェルトール・ランスと一緒にアロママッサージをする日です。
「セイジは「癒しのハンドマッサージ」をシナでしてくれたな。だから今度は俺からもするよ。香りは2人とも爽やかにペパーミントだな!」
 セイジはランスの申し出にちょっとドキっとしつつOKしました。
 ランスが準備した床のバスタオルの上に横たわって、彼が両手にアロマオイルを垂らすのを待ちます。
(マッサージなんていうから緊張してしまうじゃないか。この前俺があいつの手にマッサージしたのでそのお返しなのかなって思うけど)
 ですが、自分がされると、なんだかもう、照れてしまいますし、くすぐったいのです。セイジは笑うのを我慢して体に変な力みが入ります。
(わーっゴメンゴメン!)
 セイジはランスにふれられる事が恥ずかしくて暴れそうになり、慌てて起き上がりました。
「俺がやってやるよー」
 顔だけは照れて笑っていますが、内心は冷や汗ものです。
 ランスはまだセイジにマッサージしようとしますが、抵抗してバトンタッチです。
 今度はランスが床のバスタオルの上に横になり、ペパーミントの香りに包まれながら、セイジにマッサージをされます。
 ランスはすぐにリラックスを自覚しました。
 香りと、大好きな人にふれられている感覚のためのようです。
「この前はありがとうな。多分うまく行ったよ」
 気持ちよいマッサージに身を任せながら、さらりと試験の報告をします。
「いいんだ。あれは俺が勝手にやったことだし」
 セイジは気にしていないようです。
「そろそろ俺がやるよ」
 ランスはそう申し出ます。
(早く気持ちよくさせてあげたい)
 この言葉は内緒です。
「え、でも……俺ちょっと……」
 セイジはまだ緊張していて抵抗しますが、結局、ランスに押し切られてまたバスタオルの上に横たわりました。
 またランスにマッサージをされてしまいます。
(あー……なんかあったかくなってきたかも)
 ランスは丁寧に、ツボも刺激する形でゆっくり加圧していきます。筋肉を伸ばすように、ほぐすように、それからそっと手指を離します。セイジの筋肉を痛めないようにゆったりとマッサージ。
(お風呂上りだからか香りが物凄くふわふわするのは、うん……悪くない)
 段々気持ちよくなってくるセイジ。その間にもランスは優しくセイジの筋肉をもみほぐします。
(ランスって上手いな)
 素直にそういう感想を持ちます。
 ランスはセイジの体を指で辿りながら、説明します。
「ツボはこことここと……あとここも。な? 慣れたらくすぐったくないだろ」
 たくみにツボを刺激していくランス。
「ツボ? へえ、肩こりに効くツボとかは手にはないのかな」
 セイジは、何気なくそう言いました。
「肩こり? 任せろよ」
 ランスはセイジの体を起こしてちょっと肩をもみもみしました。
「肩を揉む? いやそりゃそうなんだけど」
 そんなことでよくなるのか、と思いましたが、ランスは肩もみもちょっとしたテクニックでした。次第にセイジはうっとりとした表情になります。
(ああ…気持ち良さそうな顔しちゃって)
 ふふ、とランスが笑います。
 よっぽど肩こりがきつかったのでしょうか。
 ランスのマッサージが心地よいようです。
 更に濡れタオルをレンジで暖めて、セイジの肩にかけてやります。
「ほらよ」
「今日はゆっくり寝られそうだね」
 セイジはさっぱりした優しい笑顔でそう言いました。
「ああ、同じ香りに包まれて寝るんだぜ」
 へへっとランスも笑顔で返しました。
 A.R.O.A.のモニターの仕事でしたが、ランスのテクニックもあって良い結果を報告出来そうです。仲の良いウィンクルムたちは優しい夜に癒やされていきました。

アルヴィン=ハーヴェイ(リディオ=ファヴァレット)編

 今日はアルヴィン=ハーヴェイが精霊のリディオ=ファヴァレットとアロママッサージをする日です。
「……ああ、マッサージ用のだったんだね。それで瓶が大きかったんだね。納得だよ」
 アルヴィンは真顔で考え込みます。
「んー、どのアロマオイルを選ぼうかなぁ。どれも良さそうな感じがするけど、ラベンダーにしてみようかな。気持ちが落ち着いてよく眠れそうな感じがするしね。」
 ラベンダーのアロマオイルを選んで、アルヴィンはリディオを振り返りました。
「さっき、呼び出されたのはこれのモニターをしてくれって事だったんだよね。……その、マッサージをし合うみたいなんだけどアルは大丈夫かな。と、とにかくアルがマッサージで気持ち良くなれるように頑張るから……ね?」
 どうやらリディオの方はアロママッサージをする事について、アルヴィンよりも随分緊張しているようでした。
 アルヴィンは自宅にリディオと帰り、リビングに買ってきたバスタオルやタオルを広げました。
 まずアルヴィンがリディオからマッサージを受ける事になります。
 そのため、アルヴィンが先に、下着にTシャツ姿になりました。リディオに促されて、アルヴィンは床に広げたバスタオルの上にうつぶせに横になります。
 背中からリディオがラベンダーに濡れた手で触れてきます。
「ひゃっ!?」
「あ、ごめん。冷たかった? そっと触るね」
 リディオは恐る恐るマッサージを始めます。普段、アルヴィンに触るのはしょっちゅうなのですが、今は雰囲気が違うのです。
 リディオにもみほぐされながら、アルヴィンは考え込みます。
(……リディにマッサージするだけならいいんだけど、オレもされるってなるとドキドキしちゃって却って眠れなくなっちゃいそうかも。でも、案外安心したりして眠れるようになっちゃうのかな……?)
 アルヴィンだって緊張していない訳ではないのです。
 やがてリディオのマッサージが終わりました。
「変わるよ。次はオレがやる」
「うん……」
 今度はリディオがバスタオルの上に仰向けに横になります。やはり下着にTシャツといった無防備な姿になっています。
 アルヴィンが手にアロマオイルを垂らしてリディオに向かいます。
(んー、下着を着てるとはいえ、何か落ち着かないね。普段、アルの服を脱いでる姿って見てる訳じゃないし。アルの身体ってちゃんと筋肉が付いてて羨ましいなぁ…。僕なんて全然だし。もうちょっと男らしい感じになったらいいんだけど)
 自分の体をマッサージするアルヴィンの引き締まった体をこっそり観察しながら、リディオはそんな事を考えます。
 アルヴィンは緊張してはにかんだ表情をしながら、A.R.O.A.の仕事だと思って真面目にやります。
(折角の機会だし、上手くモニター出来ると良いんだけどね。少なくても、悪い影響は無さそうな気がするなぁ。リディにもいい影響が出れば嬉しいんだけどな)
 仕事の事もですが、普段自分を守ってくれているリディオの事も真剣に考えているのでした。
(……アルにマッサージされるとドキドキするね。アルもそうだったのかなぁ……?……何だか恥ずかしくてアルの顔まともに見られなさそうな気がするなぁ)
 酷く真剣な表情で自分を見ながら、アロマオイルで体をもみほぐされて、リディオはそっと視線をずらしてしまいました。
「リディ、アロママッサージのいい効果が早く出るといいね。A.R.O.A.にはいい報告をしたい。それにリディには感謝しているしリラックスして癒やされて欲しいんだ」
 アルヴィンは率直にその気持ちを口にしました。
 この場面でそんなことを言われてリディオは赤面してしまいます。
「全くアルにはかなわないよ……」
 自分はアルヴィンへの好意で胸がパンクしそうなのに、アルヴィンはあっさりそんなことを言ってしまうのですから。仲の良い素敵なウィンクルム。A.R.O.A.へは恋心への効果についても報告出来そうです。



依頼結果:成功
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メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 森静流
エピソードの種類 ハピネスエピソード
男性用or女性用 男性のみ
エピソードジャンル コメディ
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 とても簡単
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 5 / 2 ~ 5
報酬 なし
リリース日 01月26日
出発日 02月03日 00:00
予定納品日 02月13日

参加者

会議室

  • [7]アキ・セイジ

    2016/02/02-23:16 

    プランは提出できたよ。

    この前のハンドマッサージと違った香りで楽しむつもりだ。
    とはいえ…されるのはどうにもくすぐったくて俺は恥ずかしいんだけどさ。
    けどまあ、しゃーないよな(ふふふ

  • [6]蒼崎 海十

    2016/02/02-22:52 

  • [5]栗花落 雨佳

    2016/02/01-01:46 

    こんにちは。挨拶が遅れましたね。

    栗花落雨佳とアルヴァードヴィスナーです。

    うーん……。アロマオイル…香りも悩みますね…。
    アルはいつも疲れてるから、ラベンダーがいいかな…。
    ちょっとはリラックスしてくれるといいのだけど…。

  • [4]咲祈

    2016/01/31-23:39 

    咲祈だ。よろしく。アロマオイル……ラベンダーにしようと思っているけれど、まだ悩みそうだ……

  • [3]蒼崎 海十

    2016/01/30-00:43 

  • [2]蒼崎 海十

    2016/01/30-00:43 

    蒼崎海十です。
    パートナーはフィン。
    皆様、宜しくお願い致します!

    アロママッサージ…凄く癒されそうですね。
    どの香りにしようか、迷います…!

    よい一時となりますように。

  • [1]アキ・セイジ

    2016/01/29-00:15 


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