俺得カップルコーディネート・水着編(雪花菜 凛 マスター) 【難易度:普通】

プロローグ

「皆様にぴったりのイベントがあるんです!」

 それはとあるランチ時。
 タブロス市内にある食堂『桃色食堂』に食事にやって来た貴方とパートナーへ、ピンク色の猫の着ぐるみが髭を揺らしてそう言いました。
 彼はこの桃色食堂のマスコットキャラクター兼従業員の『桃太郎』。
「これッス!」
 びし!と彼が差し出してきたのは一枚のチラシ。
 貴方とパートナーはまじまじとそれを覗き込みました。

「「カップルコーディネート大会?」」

 重なる二人の声に、そうッス!と猫は元気に手を振り上げます。
「【紅月ノ神社】主催のイベントなんです。ちなみに今回が二回目で、前回は【スノーウッドの森】の広場で開催されたッス!」
 そう言えば、そんな噂は聞いた事があるかも……貴方とパートナーは顔を見合わせました。
「カップルでコーディネートを発表するイベントで、ファッションショー形式で行われるです。けど、今回はちょっと前回と違うッスよ」
 桃太郎の瞳がキラリと光ります。
「今回はなんと、水着メーカーの提供を受けて、水着のコーディネート大会なんス!」
 夏を先取りッスね!と、桃太郎は拳を握りました。
「出場者に着て貰って人気だった水着を商品化するっていう寸法よ♪」
 桃太郎の後ろから、これまたピンクな魔法少女な衣装に身を包んだ、『桃色食堂』の女店長が現れます。
「我が『桃色食堂』もスポンサーとして参加するの。だから、是非貴方達にも出場して貰いたいわ~♪」
「ハルカ店長と、この桃太郎からのお願いッス!」
 店長と桃太郎は手を取り合い、期待の眼差しで貴方達を見ました。
「出場代金は300Jr掛かるけど……」
「新作水着を一足先に着れるし、記念撮影のサービスもあるッスよ!」

「さぁ」
「今直ぐ出場書類にサインして☆」

 貴方とパートナーはお互いの顔を見て、そして……。


 ※


 数日後、貴方とパートナーはタブロス市内にあるスパリゾート施設へとやって来ました。
 ここの室内温水プールでカップルコーディネート大会が行われるのです。
「男性はこちらにどうぞ。女性はあちら側に進んで下さい」
 更衣室と控室は男女で分かれていました。
 貴方はパートナーと別れ、係員に案内された部屋へと足を踏み入れます。
 そこで、貴方は目を丸くしました。
 部屋の中には、沢山の男性用の水着があります。
 水着だけではありません。水着の上の羽織るパーカーや、ゴーグルにキャップ、浮き輪にサーフボードといった小道具も沢山並んでいます。
「この中から、パートナーさん用の水着を選んで下さい。小道具もお好きにどうぞ。ただし、やり過ぎて肝心の水着が隠れないようにして下さいね」
 水着を見てもらうイベントですから、と係員は微笑みます。
「選んで頂いた衣装は、私達がパートナーの方へお届けします。
 お客様には、お相手の方が選んだ水着をお渡ししますので、それを着て下さい」
 成程、お互いが選んだ衣装を着るという事か。納得した貴方は頷きます。
 パートナーがどんな水着を選ぶのか、些か不安ではありましたが。
「更衣室と控室は別々ですので、お互いにどんな格好となったのかは、合流して初めて分かる事になりますので、ご了承下さい」
 事前の打ち合わせも出来ないぶっつけ本番。
 貴方は緊張と不安に胸を高鳴らせ、パートナーに似合う水着を考え始めました。

解説

『カップルコーディネート大会・ただし水着だけ』に参加いただくエピソードです。

神人さんが考えた精霊さんに似合う水着
精霊さんが考えた神人さんに似合う水着
をそれぞれ着ていただこう!というイベントです。

お好きなコーディネートと、それを選んだ理由をプランに必ず記載してください。

<記載例>
水着:タンキニ。ポンチョ付きビキニ。ボンチョ大きめで露出少なめ。花柄。
小道具:サングラスを頭に乗せる。
理由:あんまり露出させたくないから(独占欲)

ネタ水着も歓迎いたします。
※相手が選んだ服装がどんなにヒドくても、絶対に着ないといけませんので、ご注意ください。

神人さんと精霊さんで好みが違って、全然カップルで調和が取れてない!というのも、美味しいと思います!

小道具もお好きにどうぞ!
但し、プロローグで係員が言っている通り、あくまで『水着』を見てもらうイベントです。
水着が完全に隠れてしまうのはNGとなりますので、ご注意下さい。

※相手のサイズが不明で選んだ水着のサイズが合わなくても、スタッフがサイズに合う同じデザインものを直ぐご用意します。
(こんなに巨乳or貧乳に思われてた!?とかいう、リアクションも美味しいです!)

メイク道具やカツラも用意されていますので、自由に使って頂いて問題ありません。

なお、ショーは以下の流れで行われます。
1.プールの左右にあるウォータースライダーに、それぞれ乗って滑ってプール内に降りてきます。
2.プールを泳いで、真ん中あたりにある浮島の上に乗って、パートナーと一緒にポージングして下さい。
3.泳いで退場。
4.ショーの最後に、記念撮影のサービス。

※泳げない方は、浮き輪を持っていけます。

大会への参加費用として、「300Jr」掛かります。

また、EXエピソードとなりますので、アドリブが多く入ります。
あらかじめご了承ください。

ゲームマスターより

ゲームマスターを務めさせていただく、『ドレスもいいけど、水着もね!』な方の雪花菜 凛(きらず りん)です。

すっかり暖かくなり、暑さが苦手な私はもう早く秋が来ないかな……と思っておりますが、水着は眺めるのと泳ぐのは大好きです!
そんな訳でエピソードを出してみました。
どういった雰囲気になるかは、以前出した『【慈愛】俺得カップルコーディネート』を読んで頂けると分かりやすいかと思います。
(読んでいなくても全く問題はありません! 前回と違う部分も多いです)

EXですので、アドリブが多くなると思われますので、この点もご注意下さい!

どんな水着ファッションショーになるのか、ドキドキワクワクです!
皆様のご参加と、素敵なアクションをお待ちしております♪

リザルトノベル

◆アクション・プラン

ニーナ・ルアルディ(グレン・カーヴェル)

  ●水着
黒地に赤い模様少し
上に丈のある黒いパーカー
寒がりですし、いつも着込んでますし
泳いだあと体冷えないかなって

皆スタイルよくて羨ましいです。
グレン、前にお話盗み聞きした時に
胸が小さいと子供っぽいって言ってましたっけ…
あれから毎日牛乳飲んだりはしてるのに…
大人っぽかったら女性らしい水着も着こなせたんでしょうか。

こういうのが似合うって思ってくれてるんですよね?
凄く嬉しい…可愛いって言ってくれるでしょうか。

出来る限りグレンにくっついていたいです、
側にいれば緊張せず素直に楽しめると思うから。
ショーを見ている人も一緒に楽しめたらいいな…
手とか振ったりした方がいいんでしょうか?

この水着、出たら買おうっと。


かのん(天藍)
  お店の方の勢いで思わず承諾してしまいましたけど
やっぱり少し恥ずかしいかも

黒に近い濃紺主体のサーフパンツ
シンプルなレザー調のブレスレット
派手さより落ち着いた雰囲気が天藍らしいような気がして選択

選びながら天藍はどのような水着を選んでいるのだろうかと
去年の夏にパシオン・シーに一緒に行っているので、水着姿を見せるのは初めてというわけではないけれど、それ以来なので少し躊躇い
届いた水着に動きやすさ重視しつつも露出が減らせるよう考えた事を知って微笑む
折角天藍が選んでくれたのですから、水着が映えるようにしなきゃですね
人前に出る事に開き直り

同系色でお揃いな感じになった事が嬉しい
並んでポーズの際にこっそり手を繋ぐ



ラブラ・D・ルッチ(アスタルア=ルーデンベルグ)
  水着:紺色に水色のラインが入った男性用パンツタイプビキニ
道具:髪は後ろで束ねて金のブレスレットとお揃いのネックレスを
   イタズラ心で花のブレスレットも添える(お揃い感演出
挨拶代わりに精霊の眼鏡を粉砕   
そんなに熱い視線を送られると照れちゃうわぁ〜

可愛いアス汰ちゃんをひと味違うクール系にしてみたかったの!
今日はいつもと違った感じで頑張って



ショーの時は笑顔で、見ている人に手を振るわ
浮島まで泳いできょとん
……

あら?あらあらあら?? 顔が真っ赤になってしまう
何とかピースしてポージング
私どうしてこんなに顔が熱いのかしら

ううん、そんな事ないわ とっても格好良かった
恋する乙女の顔



アメリア・ジョーンズ(ユークレース)
  水着:サーフパンツ(青と白の幅がひろめの横ストライプの模様)
小道具:シルバーのネックレスとブレスレット(十字架、紐は黒の皮)、大きな麦わら帽子と白いワイシャツ(日避け用)
理由:一緒に歩く以上、格好良くはしてもらわなきゃ困るの!

色々あったけど、こ、こーゆーのはあたしの出番よね!
お洒落する以上、モデル並みに頑張るわよ!
えっと、ユークは…ひ、引き立て。
そう!引き立て役なんだから!
それに今回は人目があるから、この間みたいなことにはならない…はず…。
なったとしても、あたしがアイツのこと…き、気になるとか、絶対無いし…うん、大丈夫!

むしろ、上手く笑えなかったり、顔が赤くなったらどうしよう。
うぅ、不安だ…。



空香・ラトゥリー(鏡 ミチル)
  ◇選ぶ
「おとこの人の水着もしゅるいがいっぱいですね!なやみますー!」
しかし楽しそうに
「あ、冬にこの水着テレビでみました!これにします!」
多分寒中水泳の番組

◇着る
「みっちゃんがどんなの選ぶかふあんでしたが…女の子らしーですね」
フリル沢山で嬉しそうに

◇ポーズ
浮き輪は手に持ち、水着見えるように
ニッコリ可愛い笑顔

◇写真
いいきねんになりました!
着たい水着?
空香、これがいいです!

えー、ふんどしに似合うのにー

★空香水着:淡いピンクのワンピース型。
バレリーナのような雰囲気で腰からお尻にかけてフリル沢山
胸元はリボンで子供らしいけど可愛いもの
★小道具:黄色の浮き輪
★理由
「空香、あんまりピンク着ないから…たまには」



「水着が見たいかーッ!」
 マイクを持った桃色の着ぐるみ猫のハイテンションな声に、会場から『おおー!』という元気な声が返る。
 競技場としても使える屋内プール。観客席は、老若男女、様々な年齢層の人々で埋まっていた。
「皆さん、準備バッチリみたいッスね!」
 桃色猫──桃太郎は、満足そうにウンウンと頷いた。
「改めまして、皆さん、【紅月ノ神社】プレゼンツ、カップルコーディネート大会へようこそ! 私は司会の桃太郎ッス!」
 ぺこりと頭を下げる桃太郎に、会場から拍手が送られる。
「解説席には、【紅月ノ神社】から、テンコ様と妖狐のシバさん、【桃色食堂】のハルカ店長に来て貰いましたー!」
「今回も楽しみなのじゃ!」
「俺も泳ぎたいなーッ」
「シバくん、終わったら皆で泳ぎましょうね♪ ハーイ、ハルカ店長よ! 皆、よろしくね♪」
 テンコ様、シバ、ハルカ店長が観客席に向かって手を振った。
「私も楽しみで、昨晩は良く眠れたッス! では、早速行きましょう!」
 桃太郎が桃色の手を振り上げれば、会場の興奮と期待は高まっていく──。


●1.

 かのんは、少し戸惑いながら男性用の水着を眺めていた。
(お店の方の勢いで思わず承諾してしまいましたけど……)
 分かってはいたけれど、水着がメインのファッションショー。
 軽く羽織る上着はあるが、あくまで水着が見える事が前提となっているようで。
(やっぱり少し恥ずかしいかも)
 ふぅと小さく息を吐き出せば、頬が熱くなるのを感じた。
 かのんは今日、カップルコーディネート大会へ参加するため、ここにやって来ている。
 今はパートナーである天藍の水着を選ぶ時間だった。
 小さく首を振って、かのんは水着選びに集中する事にする。時間は限られているのだ。
(天藍に似合う水着……)
 脳裏に浮かぶのは、天藍の穏やかな、そして甘い笑顔。
 去年の夏、彼の水着姿は既に見たし、かのん自身も彼に水着姿を披露している。
(ゴールドビーチで急に男性に声を掛けられて……天藍が助けてくれましたよね)
 ビーチバレーで勝負して勝って、自分の為に戦ってくれた彼の姿が凄く嬉しくて。
 思い出すだけで胸が高鳴る。
 感謝を伝えたくて、そっと触れた彼の頬の感触も、彼の唇が掠った頬の熱さも、夏の想い出として大切にこの胸に残っていた。
「ふふっ……」
 温かい感情に笑みが溢れる。
 早く彼に会いたい。
 別れて僅かな時間しか経っていないというのに、逸る胸を抑えてかのんは水着を手に取った。
 黒に近い濃紺主体のサーフパンツ。
 そして、シンプルなレザー調のブレスレットを選んだ。
 派手さより落ち着いた雰囲気が天藍らしい。そう思っての選択だった。
(天藍はどのような水着を選んでいるんでしょうか……)
 彼を思い、かのんは瞳を細める。

(個人的に、あまりかのんの水着姿を人目に晒したくないんだがな……)
 天藍は、ずらっと並ぶ女性用水着達を眺め、眉間に皺が寄る己を感じていた。
 彼女の水着姿の破壊力を、天藍は身を持って知っている。
 己の上着を与えていても尚、彼女という花を求めて、害虫が寄って来たのだ。無論、撃退したのだが。
 ふつふつと湧き上がる独占欲に、天藍は小さく頭を振った。
 今更出場しないという選択肢はないし、何より、かのんの水着姿を見たくないかと言われたら……はっきり言えば、見たい。当たり前だ。
(かのんに似合う水着、か……)
 優しいアメジストの瞳に、艶やかな黒髪。白い肌に豊かな胸元。
 天藍は、紺色ベースに花柄のホルターネックビキニを手に取った。
 紺色と花柄がきっと白い彼女の肌に映える。
 下はデニム風ホットパンツ型で、露出を抑えた。
(本当はもっと肌を隠したいくらいだが……泳ぐとなると、長めパレオやパーカーは邪魔になるしな)
 泳ぐ際に絡まってしまって、彼女が溺れるような事になったら……いや、そんな事にはならないよう己は動くのだが、念には念を入れて置きたい。不測の事態と
は何時やって来るか分からないのだから。
「後は……ああ、これ綺麗だな」
 続いて天藍の視界に入ったのは、華やかな髪飾り。
 白と薄い青、差し色に濃いめのピンク。華やかな南国の花。きっとかのんの黒髪に映える。
「よし」
 髪飾りとお揃いのブレスレットも付けて、天藍は満足そうに頷いた。
 早くこれを着たかのんが見たい。
 そう思ってから、天藍は待てよと顎に手を当てる。
 かのんの性格上、この水着には抵抗があるかもしれない。
 丁度、机の上には、メモ帳とペンが置かれている。『ご自由にどうぞ』のメッセージ付きで。
 天藍はメモ紙を一枚千切ると、ペンでさらさらとメッセージを書き込んだ。
 丁寧に畳んで、選んだ水着達と一緒にスタッフへと手渡しする。
「このメモも彼女に渡して貰えますか?」
「畏まりました」
 スタッフは笑顔で頷き、メモと共に水着を持って行った。


「これが天藍が選んだ水着……」
 スタッフから水着を受け取って、かのんはまじまじと広げてそれを見つめる。
 そして、一緒に渡されたメモを開いた。

『かのんへ
 個人的に、あまりかのんの水着姿を人目に晒したくはないんだが、
 泳ぐ事等を考えて、動きやすさを重視して選んでみた。天藍』

「天藍……」
 かのんの胸にじわっと温かい気持ちが込み上げてくる。
 その言葉の一つ一つが、こんなに嬉しい。
「これなら、露出も抑えめで動きやすそうです」
 一つ頷くと、かのんは早速水着に着替えてみた。
「サイズもぴったり……」
 姿見に映る自分を見てみる。図らずも天藍に選んだ水着と同系色だ。
(お揃いみたい)
 偶然だけど、凄く嬉しい。
「折角天藍が選んでくれたのですから、水着が映えるようにしなきゃですね」
 微笑んでかのんはドレッサーの前へと座る。
 髪は低い位置でサイドポニーテールで纏め、天藍が選んでくれた髪飾りを飾った。
 ウォータープルーフ仕様のファンデーションを薄めに、アイラインやグロスを控えたナチュラルメイクを心掛ける。
(ウォータープルーフとはいえ、水に入ると多少落ちてしまいますからね)
 最後に髪飾りとお揃いのブレスレットを付けて完成。
(天藍、似合うって言ってくれるでしょうか……)
 スタッフから声が掛かり、かのんは緊張と期待に僅か震えながら更衣室を出た。

「かのんらしい選択だな」
 その頃、天藍もまた、受け取った水着に着替え終えていた。
 鍛え上げられた精悍な肉体にサーフパンツが映える。
 同系色でお揃いになった事が、彼女と己が通じているようで嬉しかった。
 早く彼女に会いたい。
 スタッフに声を掛けられ、天藍はプールへと向かう。

 ウォータースライダーの入り口。
 かのんは、曲がりくねったスライダーを見下ろしてから、ゆっくりとチューブの中へと入った。
 これを滑り降りた先で、天藍と合流出来るのだ。
「いってらっしゃいませ!」
 スタッフに見送られ、滑り降り始める。
 水と一緒にかのんの身体がスライダーの中を滑り落ちていく。
 段々と速まるスピードに、ドキドキと心臓が高鳴っていった。
 やがて、チューブの屋根が消える。出口だ。
 ザッパーン!
 勢い良く水の中へ飛び込む。
 視界に水の色。そして、かのんは腕を掴む温かい手を感じた。
「……っ……!」
 水面に顔を出すと、天藍と目が合った。
「大丈夫か?」
「ええ、有難う御座います、天藍」
 天藍は優しくかのんを抱き寄せるようにして、プール中央の浮島へと泳いでいく。
 触れた肌が熱い。
 浮島に辿り着くと、先に天藍が浮島に上がった。
(やっぱり、凄く似合ってます……)
 かのんは自分の選んだ水着を着ている天藍を見上げる。
 引き締まった肌と黒髪を伝う水滴が艶っぽくて、顔が赤くなるのを感じた。
「かのん、掴まれ」
 だから、天藍が手を差し伸べて来た時、一瞬反応が遅れてしまった。
「かのん?」
「あ、は、はい……!有難う御座います……」
 慌てて手を取ると、クスッと天藍が肩を揺らした。と同時。
「きゃっ……!?」
 ぐいっと引っ張られ、気付いた時にはかのんは天藍の両腕に抱え上げられていた。所謂お姫様抱っこだ。
「て、天藍!?」
 キャーッと黄色い声が上がった。
 観客達が二人のパフォーマンス(と思われている)に盛り上がっている。
『いやぁ、らぶらぶッスね!』
『実にらぶらぶなのじゃ!』
 桃太郎とテンコ様の声まで聞こえて、かのんは耳まで赤くなってしまった。
「悪いな……かのんが凄く可愛かったから」
 なのに、天藍はそんな事を耳元でサラッと言って、彼女を降ろすのだ。怒る事も出来ない。
「もう……」
 かのんは真っ赤になった頬を押さえてから、天藍と背中合わせにポージングを取った。
『同じ系統の色で、お揃いね♪ かのんさんの水着はセクシーさがありつつも隠すとこは隠す! とってもいいわ~!』
 ハルカ店長の解説に、観客達はウンウンと頷きながら、かのんと天藍を羨望の眼差しで見ている。
 天藍が髪を掻き上げる仕草をすれば、女の子達の黄色い声が上がった。
「……」
 さり気なく、かのんは隣に並んだタイミングで天藍と手を繋いだ。
 ふっと天藍が笑った気配がして。
 ぎゅっと握り返される手に、かのんは微笑んだのだった。

「記念撮影をさせて貰うッス!」
 ショー終了後、カメラを持った桃太郎が二人の前に現れた。
「ウォータースライダーをバックに、一枚撮りますよ~」
 桃太郎に促され、二人はプールサイドに立つ。
「もうちょっと二人くっついて下さいッス!」
 桃太郎が肉球を振り上げてそう指示すれば、天藍がふむと頷いた。
「では、これでどうだ?」
「えっ? て、天藍!」
 軽々とお姫様抱っこに抱え上げられ、かのんが真っ赤になる。
「バッチリッス♪」
 かのんを優しく抱え上げる天藍と、赤くなってしまったかのん、そんな仲睦まじい二人が写真に収まった。


●2.

(グレンに似合う水着、ですか……)
 ニーナ・ルアルディは真剣に、男性用水着と睨めっこしていた。
 パートナーのグレン・カーヴェルのため、とっておきの水着を選ぶのだ。
 もやもやと彼の姿を思い浮かべる。
 一瞬、いつか事故で見てしまった(はっきりとは見えてないけれど!)彼の裸を思い出し、ニーナの顔は一瞬で朱に染まった。
 ぶんぶんぶんと勢い良く首を振って、ニーナは浮かんだ映像を消す。
「グレンの服のサイズは、バッチリ把握していますから」
 何時だったか、彼と入れ替わってしまった時の事を思い出すよう思考を切り替えて、ニーナは黒地の水着を手に取った。
「これ、似合いそうです……!」
 黒い生地に裾と両サイドに赤い模様の入ったボードショーツ。サイズも彼にぴったりだった。
「でも、これだけだと寒いかもですね。グレン、寒がりですし、いつも着込んでますし」
 ニーナはボードショーツを手に、パーカーが並ぶコーナーへと移動する。
「うん、これを羽織れば、泳いだあと体冷えないかなって」
 丈長めの黒いパーカーをボードショーツに合わせて、ニーナはにっこりと微笑んだ。

 一方、グレンもまた真剣に女性用水着と向き合っていた。
 というのも、会場に来て、他の参加者と顔を合わせた瞬間、目に見えてニーナが凹んでいたのに気付いたからだ。
(あのメンバーを見たら、凹むのも仕方ないかもな)
 まだ幼い空香・ラトゥリーは除外するとしても、かのん、アメリア・ジョーンズ、ラブラ・D・ルッチ──いずれもダイナマイトなボディの持ち主だ。
(でもまぁ、選ぶ水着で幾らでも)
 グレンが手に取ったのは、トップスの縁にフリルがある、淡い水色のセパレートタイプの水着だった。
 二段フリルが可愛く、バストが大きく見える美胸効果が狙える。
 脚の露出は控えめが良い。
 併せて、パレオをチョイスした。裾に薄い桃色の花模様が愛らしい。
 最後に、胸元と髪を飾る、大きめの花とリボンのコサージュを添えた。このコサージュで更に胸元が豪華になる寸法だ。
 選んだそれらを机に並べて、グレンは一つ頷いた。
 微笑むニーナの姿が瞼に浮かぶ。金の長い髪が水色の水着に映えて、青い瞳が彼だけを見つめる。
 こちらを見て子犬のように駆けてくる姿は愛らしくて。
 早く見たい。
 グレンはスタッフに選んだ水着を渡した。

(皆スタイルよくて羨ましいです)
 グレンの選んだ水着を待ちつつ、ニーナは参加者の女性達をチラチラ観察していた。
 どうしても胸元に視線が行ってしまうのは許して欲しい。
 たわわな胸は女性のニーナから見ても、ドキドキしてしまって羨ましくなる。
(グレン、前にお話盗み聞きした時に、『胸が小さいと子供っぽい』って言ってましたっけ……)
 控えめな自分の胸元を押さえ、小さく溜息が出た。
(あれから毎日牛乳飲んだりはしてるのに……)
 胸が大きくなるよう、ニーナなりに色々努力しているのだ。
(大人っぽかったら……女性らしい水着も着こなせたんでしょうか)
 ふぅと息を吐き出した時、スタッフが水着を持って現れた。
「有難う御座います」
 受け取って、ニーナは早速広げてみる。
「可愛い、です……」
 可憐な水色に、胸元のフリルもコサージュもふわふわと可愛くてドキドキした。
 早速着替えてみる事にする。すっぽり脚を覆うパレオもふんわりと心地良くて。
 コサージュで胸元と髪を飾ると、ニーナは鏡の前で微笑んだ。
(こういうのが似合うって、思ってくれてるんですよね?)
 着てみると一層、華やかでありながら、清楚で可愛い水着だった。
 フリルとコサージュで、気にしていた胸元もカバーされている。
 くるっと鏡の前で一回転すれば、パレオがふわっと揺れた。ワクワクする。
(凄く嬉しい……可愛いって言ってくれるでしょうか)
 ニーナは念入りに髪を梳かしてから、プールへと向かった。

「まぁ、いいんじゃねーの?」
 グレンもまた、ニーナが選んだ水着に着替えている。
 黒基調というのが好みで、丈の長いパーカーが特に気に入った。
 別に気にはしていないのだが、右肩の古い斬り傷も、これだとすっぽりと隠れる。
 ニーナが己の好みを把握している事が伝わり、自然と口元が上がった。
(楽しみ、だな)
 スタッフに声を掛けられ、グレンもプールへと歩いて行く。

「い、意外と高いです……!」
 ウォータースライダーの入り口で、ニーナは下のプールへと続く青色のチューブを見つめた。
 曲がりくねったチューブは結構な長さで、予想以上にスリリングそうに見える。
 しっかりとパレオをしっかり結び直してから、チューブの中に入った。
「いってらっしゃいませ♪」
 スタッフに見送られ、スライダーを滑り落ちていく。最初はなだらかに段々とスピードが増して、視界に光が飛び込んだと同時に、身体が浮いた。
 バシャーン!
 水の少し冷たい感覚。
「おい、大丈夫か?」
 ぐいっと肩を掴む手に助けられ、ニーナは水面に顔を出した。
「だ、大丈夫、です」
 目の前には会いたかったグレンの顔。ニーナは微笑む。
「有難う御座います、グレン」
 そのままグレンに手を引かれ、プールの真ん中の浮島へ泳いでいく。
「流石俺の見立て、なかなか似合ってんじゃん」
 ゆっくりと泳ぎながら、グレンがそう言った。
「本当ですか?……嬉しいです!」
 ニーナははにかむように笑う。
 この水着、出たら買おうっと。そんな事を心で誓う。
「グレンも……似合ってます」
 微笑む彼女に口元を上げ、グレンは軽くその頬を撫でた。
「そうやっていつもみたいに笑ってりゃ、誰も他の場所なんか見ねーよ」
「!」
 ニーナの頬が紅く染まる。
「水の中に入ってりゃ水着なんか見えねーし堂々としてりゃいい」
「グレン……」
 ニーナの不安も、彼はちゃんと理解してくれている。
(色々ズルイです)
 ニーナはぎゅっとグレンの手を握り返した。
「子供って思ってます?」
「はぁ?」
 浮島に手を掛けながら、呆れ顔でグレンが振り返る。
「バーカ」
 軽々と浮島に飛び乗り、ニーナに手を差し伸べた。ニーナだけが知っている笑顔と大きな手。
 ニーナは微笑みを返し、浮島へと引き上げられた。
 二人並んで浮島の真ん中に立てば、観客席から歓声が上がる。
『爽やかカップルさんだね~♪』
『露出控えめ、だがそこが良いのじゃ!』
 シバとテンコ様の感想に、ニーナは何だか頬が熱くなるのを感じた。
 グレンにそっと寄り添う。こうすると緊張せず素直に楽しめそうだと思うから。
『胸元のレースとコサージュが素敵ね♪ 男性側は黒基調のデザインがクールだわ!』
 ハルカ店長がそう感想を述べれば、観客席から益々熱い視線が二人に集まった。
「……手とか振ったりした方がいいんでしょうか?」
 ショーを見ている人も一緒に楽しめたらいい。
 恐る恐るニーナが手を振ると、可愛い!と野太い声が上がる。
「……」
 瞬間、グレンの腕がニーナの肩に回った。俺のモノと主張するように彼女を引き寄せる。
「あのな、子供だと思ってたら今みたいな扱いしねーよ」
 耳元で囁かれた声に、ニーナの心臓が跳ねた。
 グレンが野太い声のした方にニヤリと笑えば、女性の観客達からは黄色い声が上がったのだった。

 ショー終了後、二人は記念撮影に参加した。
「もっと寄って下さいッス!」
 カメラを持った桃太郎が、二人にもっとくっつくように促す。
「……」
 思い切ってニーナは彼の腕にぎゅっと抱き着いた。
 驚いたように眉を上げたが、グレンが彼女を拒む様子はなく──。
「いいッスね! じゃ、撮りますよー!」
 桃太郎が構えたカメラが向けられ、フラッシュが光る。
 パシャ!
 グレンの腕に抱き着いて微笑むニーナと、そんな彼女の腰をしっかりと支えて不敵に笑うグレン。
 そんな二人が写真に収まったのだった。


●3.

「こ、こーゆーのはあたしの出番よね!」
 アメリア・ジョーンズは、努めて明るい声で言うと、並ぶ男性用水着を眺めた。
(色々あったけど……)
 不意に過る数々の記憶に、ぶんぶんと頭を振る。
「お洒落する以上、モデル並みに頑張るわよ!」
 拳を握り、気合を入れ直した。お洒落は大好きだ。楽しまないと損だ。ユークレースの事で、悩んだりするのは勿体無い!
 とはいえ、アメリアの脳裏をパートナーのユークレースの顔が浮かんでは消える。
 いつも何処か巫山戯た様子の笑み。
 そして、近くでアメリアを射抜いた、冴え冴えとしたアイスブルーの眼差し。
 彼は鮮烈な印象でアメリアの心に割って入ってくる。
 これではいけない。
(えっと、ユークは……ひ、引き立て。そう! 引き立て役なんだから!)
「一緒に歩く以上、格好良くはしてもらわなきゃ困るの!」
 うん、そうだ。それだけだ。
 自分に言い聞かせ、アメリアはサーフパンツを手に取る。
 幅広めの横ストライプ。青と白が清潔感とクールさを醸し出していた。
 続けて、シルバーのネックレスとブレスレットも選ぶ。
 十字架モチーフのアクセサリーは革紐が良く似合い、シンプルながらも華やかな存在感を主張していた。
 それから、大きな麦わら帽子と白いワイシャツを日除け用に付けてみる。
「うん、良いカンジじゃないの!」
 机に並べて眺め、アメリアはうんうんと頷いた。
 我ながら完璧なチョイスだ。
(アイツ、どんな水着を選ぶんだろ……)
 スタッフに水着を渡しながら、アメリアは期待半分、心配半分で吐息を吐き出した。

「折角の水着、ですしね」
 その頃、ユークレースもまた、アメリアが着る水着を選んでいた。
 可愛い彼女も良いけれど、少しばかりセクシーな姿を見たいと思うのは、至って健全な男心。
 そんな彼が手に取ったのは、ビキニ。胸の前と腰横の紐を結ぶタイプのものだ。
 柄は青と白の横ストライプ。
「エイミーさんだとこれくらいのサイズでしょうか」
 アメリアの胸が結構ある事は知っている。
 赤いリボンの付いて大きな麦わら帽子と、彼女は付けないかもしれないけれどルビーの指輪をアクセントに。
(さて、これを見てエイミーさんがどんな反応をするかも楽しみです)
 ユークレースは笑顔で、スタッフに選んだ水着を預けたのだった。

 受け取った水着を広げて、アメリアは絶句した。
「柄が一緒だ……」
 ユークレースに選んだ水着と全く同じの横ストライプ。
「つーか、どうしてビキニなのよ!」
 想像よりずっと布地が少ない水着に、続いてアメリアは顔を赤らめた。
(水着自体は可愛いんだけど。すっごく可愛いんだけど……)
 じーっと水着を睨み付ける。
「まぁ、試着くらいは……ね」
 うんと頷き、ビキニを身に着けてみる事にした。のだが──。
「む、胸がキツイ……」
 胸元の紐を結ぶ所で、アメリアはむむっと眉を寄せる。
「大丈夫ですか?」
 女性スタッフに声を掛けられ、アメリアは慌てて首を振った。
「だ、大丈夫!」
(これを着れないと、ユークにバカにされるような気がする……)
 アメリアはぐっと胸を寄せて、何とか紐を結んだ。
 窮屈だけど、まぁ許容範囲だ。そう思っておく。
 麦わら帽子を被り、少し迷った後、結局ルビーの指輪も指に嵌めて、アメリアは姿見と向かい合った。
 着てみると想像していたよりは恥ずかしくない、ような気がする。
 肌面積が多くて、気恥ずかしい気持ちは消えないのだが。
(大丈夫、かな……)
 鏡の自分と向き合いながら、アメリアの胸に言いようの無い不安が浮かんだ。
(今回は人目があるから、この間みたいなことにはならない……はず……)

『もう少し色々したら、僕の事をしっかり意識し始めるからだ』

 ユークレースのあの声が耳を離れない。
(ありえない、ありえない、ありえない……!)
 アメリアはぎゅっと瞳を閉じた。
(もし、この間みたいな事になったとしても、あたしがアイツのこと……き、気になるとか、絶対無いし……うん、大丈夫!)
 瞳を開けて、パンパンと軽く頬を打つ。
 スタッフの声がして、アメリアは表情を引き締め更衣室を出た。

(まさか同じ柄のものを選ぶとは……)
 ユークレースは少し感動に似た感情を覚えながら、アメリアの選んだ水着を身に着けた。
「エイミーさんのいつもの趣味からいって、少し心配だったりもしたんですが……杞憂でしたね」
 鏡に映る己を眺め微笑む。
「さて、エイミーさんがどうなっているか、楽しみです」
 ユークレースも更衣室を出てプールへ向かった。

 ウォータースライダーのチューブの中に、アメリアは慎重に身を沈めた。
 無いとは思うけれど、くれぐれも水着の紐が解けないよう、気を付けながら流れる水に身を任せる。
「きゃ……!」
 最初こそ緩やかだったが、速くなるスピードに思わず小さく悲鳴が漏れた。
 曲がりくねったチューブの中を、下へ下へと。
(眩し……)
 飛び込んできた光に瞳を細めた所で、身体を浮遊感が襲う。
「!」
 水の中に落ちたのを感じて、アメリアは両手で水を掻いた。
「ぷはっ」
 水面から顔を出すと、ユークレースの笑顔が視界に入る。
「エイミーさん、大丈夫ですか?」
「へ、平気よっ」
 差し出された手を無視して、アメリアは麦わら帽子を被り直してから、浮島目指して泳ぎ出した。
 背後でユークレースが笑い、追い掛けて来る気配。
 アメリアは彼と距離を取るように急いで泳ぎ、浮島に辿り着いた。
「エイミーさん、一人で上がれます?」
「平気よ」
 アメリアはきっぱり言い切ると浮島に手を掛けて一気に這い上がった。
 その後からユークレースも浮島へ上がる。
「エイミーさん……」
「な、何よ?」
 浮島で隣に並ぶなり、ユークレースが絶句した。アメリアは訝しげにそんな彼を見つめた。
(……思った以上に……)
 ユークレースは口元に手を当てる。想像よりずっとアメリアの姿が眩しくて、目のやり場に困った。
「?」
 アメリアが首を傾けた所で、桃太郎の声が響く。
『セクシーとクールの共演ッスね!』
『目のやり場に困るのじゃ!』
『ビキニはやっぱり良いわね♪ 腰紐タイプは美脚効果も抜群よ! 男性側は白いシャツが清潔感アリアリ! 柄がお揃いな所も素敵だわ♪』
 テンコ様とハルカ店長の感想に、わっと観客席から歓声が上がった。
「……」
 アメリアに突き刺さる男性客からの視線に、ユークレースは静かに着ていたシャツを脱ぐ。
「エイミーさん、着てて下さい」
「え?」
 すっぽりと白いシャツをアメリアに被せた。その身体を他の男の視線に晒さないように。
「さ、帰りましょう」
「な、何よ?」
 ぐいっとアメリアの手を引くと、ユークレースは強引にプールに飛び込んだ。
 水に沈む二人の身体。間近でアメリアとユークレースの目が合った。
 ユークレースは彼女の顔を引き寄せて──。
 咄嗟に顔を背けたら、頬に温かい感触。カーッとアメリアの頬が紅く染まる。
「バカ!」
 水の中で叫んで、アメリアは全速力でプールサイドに泳いだ。プールから出ると更衣室へ駆け出す。
 ユークレースはその背中を追い掛けた。
「エイミーさん」
 途中の廊下で、追い付いたユークレースはアメリアの手首を掴む。
「は、離してよ!」
 真っ赤な顔で振り返ったアメリアが、彼の手を振り払おうと手を挙げる。その瞬間だった。
 ブチッ。
「あ」
「え?」
 停まる時。
 ユークレースはゴクンと息を飲んだ。

「バカー!!!!」

 ガツン!
 外れたビキニの紐を押さえたアメリアの鉄拳が、ユークレースの頬を捉えたのだった。

 ショーが終了した後の記念撮影。
 ユークレースの頬には、見事な痣があり、アメリアは白いシャツを決して脱がず。
 笑顔のユークレースと、拗ねたように紅くなっているアメリア、そんな二人が並んで写真に収まったのだった。


●4.

 空香・ラトゥリーは、まじまじと並ぶ男性用水着を観察していた。
「おとこの人の水着もしゅるいがいっぱいですね! なやみますー!」
 サーフパンツにボードショーツ。本格的なスイマー用のビキニパンツやスパッツタイプのフィットネス水着まで、様々だ。
「みっちゃんにはどんな水着がにあうでしょうか?」
 黄色に見える金の髪を揺らしながら、パートナーの鏡 ミチルの姿を思い浮かべる。
「みっちゃんは、わいるどっていめーじがありますねー」
 彼の眼光は鋭く、一見粗野な印象を受ける。
「でも、ちゃーんとやさしいところ、知ってますよー」
 うふふと笑った空香は、視界の先に見たことのある水着があるのに気付いた。
「あ、冬にこの水着、テレビでみました!」
 両手で持って広げてみる。
 間違いない。寒い中、冷たい海を泳いでいた男性達が身に着けていたものだ。寒そうだったけれど、ゴールを目指す彼らはとてもとても格好良かったのだ。
「これにします!」
 ウキウキと迷いなく空香はその水着を胸に抱いた。
 格好良いこの水着なら、きっとミチルも喜んでくれる。

 心躍るマイクロビキニに、Tバック。三角ブラもワイヤーホルターも眩しい。
 なのに、だというのに。
「せっかくだったら、周りの姉ちゃんの水着選びたかったぜ……」
 ミチルはふーっと大きな大きな溜息を吐き出した。
 特に今回はグラマラスな女性も多い。そんな女性の為に、セクシーな水着選び放題!なんというパラダイス!
 但し、現実は……。
「何が楽しくて子供水着選ばなきゃなんねぇんだか……」
 お子様サイズの水着を前に、ミチルは肩を落とした。
 キッズ用のビキニやスクール水着を手に取っても、テンションは上がらない。
(いや、上がったらヘンタイになってしまうから、それはいいんだが)
「俺はロリコンじゃねぇしな……うん」
 言い聞かせるように呟き、ミチルはパートナーの空香を思い浮かべた。
(空香に似合う水着、か……)
「後10年後なら喜んで選ぶが……」
 ハハハと空笑いしてから、ミチルは改めてキッズ用の水着と睨めっこを始める。
 ふと視界に入ったのは、淡いピンクのワンピース型水着。
 胸元にはリボン、腰からヒップにかけてフリルが沢山付いており、バレリーナを連想させる可憐な水着だった。
「空香、あんまりピンク着ないから……たまには」
 いいかも知れない。
 黄色っぽい髪に、ピンクもきっと似合うとそう思った。
 ミチルは迷わずその水着を手に取る。ミチルの勘が、サイズも空香にぴったりだと叫んでいた。
「よし、後は──浮き輪だな」
 プールに飛び込んだ時、溺れるような事になっては困る。
 浮き輪が並ぶコーナーには、キッズ用の小さな浮き輪も沢山あった。
 どれも可愛らしい。
「これにするか」
 その中から、ミチルは黄色の浮き輪を選び、水着と共にスタッフに預けたのだった。

「わあ……!」
 スタッフから水着を預かって、空香は瞳を輝かせた。
「みっちゃんがどんなの選ぶかふあんでしたが……女の子らしーですね」
 胸元のリボンはキラキラしていたし、ふわふわのフリルが愛らしい。
 こういうのが似合うって思ってくれたのかと思うと、嬉しくなる。
 一緒に付いてきた浮き輪も、元気なビタミンカラー。見ているとウキウキしてきた。
「さっそく着てみましょうー」
 いそいそと空香は水着に着替え始める。

 一方、同じく水着を受け取ったミチルの時は凍り付いていた。
「俺の水着は……これ?」
 ふるふると水着を持った手が震える。
「これは……水着、か?」
 彼の独白に答えるものはない。
 が、ここにあったという事は、これは水着なのだろう。
「……あいつはいったい何考えてんだぁぁあ!」
 ミチルの叫びが響く。
 彼の手に握られているのは、赤ふんどしだった。

「よいしょよいしょー」
 浮き輪を腰に、可愛らしい水着姿の空香は慎重にウォータースライダーのチューブの中へ入る。
 水の流れる音。下から聞こえてくる会場の歓声に、空香の胸のドキドキが高鳴っていく。
「いってらっしゃいませ! 気を付けてね!」
「はーい☆」
 スタッフの声に元気に手を挙げると、空香は水の流れに身を任せた。

「大丈夫なのか? コレ……」
 赤いふんどしを頼りなさげに見つめ、ミチルはウォータースライダーに入った。
 ああ、もうどうとでもなれ……!

 ザパーンッ!

 二つの水飛沫がプールに上がった。
「きもちよかったですー!」
 ぷかぷかと浮き輪でプールに浮いて、空香が両手を挙げる。
「それはよかったな」
 ざぱっと水面に上がり、ミチルが空香の浮き輪を掴んだ。
「みっちゃん」
「ほら、行くぞ」
 ミチルはそのまま浮き輪を引っ張りながら、浮島へと泳いでいく。
「ありがとう、みっちゃん」
「ああ」
 にこにこお礼を言う空香に口元を緩めて、ミチルは一足先に浮島へと上った。
 鍛えられた細身の身体、そしてふんどしに女性の観客から、キャーと黄色い声が上がる。
 その歓声に髪を掻き上げる仕草で応え、ミチルは身を屈めると浮き輪ごと空香の身体を両腕で抱え上げた。
 すとんと下に降ろして貰うと、空香は浮き輪を腰から外して手に持つ。
 水着が見えるようにしてにっこり笑うと、会場から可愛い~!と声が上がった。
『これは可愛いね~!』
『ふんどしか! 男気じゃな!』
『ふんどしって意外と男性の身体をより良く見せるわよね~素敵だわ♪』
 シバとテンコ様、ハルカ店長のコメントに、会場全体がウンウンと頷く。
「空香」
 意外と好評なふんどしに機嫌よく手を振り、女性が居る方向へ流し目を送りながら、ミチルが空香に話し掛けた。
「なぁに? みっちゃん」
「……水着、似合ってる」
「ほんとう? ありがとうー!」
 パァと顔を輝かせ、空香はミチルを見上げる。
「みっちゃんもすっごく似合ってるよ」
「どうしてふんどしなんだ?」
 疑問に思っていた事をミチルが尋ねると、キラキラと空香の瞳が輝く。
「これが最先端の水着って聞いたの!」
 純真な目の空香に、ミチルは思わず心で叫んだ。
 コイツに嘘教えたの誰だああ!

 ショーのラスト、二人は並んで記念撮影をする。
「いいきねんになりました!」
 貰った写真を手に、嬉しそうににこにこ笑う空香を見て、ミチルの頬も緩む。
「今度はおまえが着たい水着で遊びに行くぞ」
 そう声を掛ければ、空香がパチパチと瞬きした。
「着たい水着?」
「そう」
「空香、これがいいです!」
「え? 気に入ったの?」
「はい!」
 満面の笑顔の空香に、ミチルはニヤける顔を抑えられない。
「……でも俺はもうふんどしは嫌だぞ」
 慌てて口元を手で隠しながらそう言えば、空香は残念そうに頬を膨らませた。
「えー、ふんどしに似合うのにー」
「当たり前だ。俺は何でも着こなせるんだよ」
 ガシガシと黄色い髪を撫でれば、空香が笑う。
 ああ、本当に良い記念になったな。
 ミチルもまた笑ったのだった。


●5.

(可愛いアス汰ちゃんをひと味違うクール系にしてみたいわよね!)
 ラブラ・D・ルッチは、瞳を輝かせながら、並ぶ様々な男性用水着を見ていた。
 普段彼が選ばないような水着を選ぶのだ。
「少しだけ大胆に、ビキニはどうかしら?」
 目に止まったのは、男性用パンツタイプのビキニ。
 紺色ベースに水色のラインがスタイリッシュな印象で、セクシー過ぎない雰囲気が絶妙だ。
「これに合わせて、アクセサリーも欲しいわね」
 金のブレスレットとお揃いでネックレスを選ぶ。太い鎖は存在感があり、大人の男を演出するだろう。
「……こんな所かしら。……あら?」
 ふと花のブレスレットが目に止まり、ラブラはそれを手に取った。
 今回のチョイスとは少し合わないのは分かっているけれど……何となく、これも付けて欲しくなった。
(クールな中に少しの可愛さ……なーんて)
 ラブラは微笑んで、アスタルアにメッセージを送るため、机の上にあるメモ帳とペンを手に取った。
『髪は後ろで束ねてね♪』
 そう書かれたメモを付けて、ラブラはにっこりと笑う。
「これ、よろしくお願いしますね」
(アス汰ちゃんがどう変わるか、とっても楽しみだわ)
 スタッフに水着を預け、ラブラはわくわくと胸を高鳴らせた。

(ラブさんに似合う水着、ですか……)
 アスタルア=ルーデンベルグは、沢山並ぶ女性用水着を眺めながら悩んでいた。
 ラブラのイメージを頭の中で整理する。
(彼女は年上なのに何だか子供っぽいところもあって)
 アスタルアの脳裏に、ラブラの笑顔が浮かんだ。
(笑った顔はお花みたいで可愛らし……な、何考えてんだろ僕)
 ぶんぶんぶん。
 大きく頭を振って、アスタルアは熱くなった頬を押さえた。
 時間は有限なのだ。兎に角ちゃんと考えなきゃ。
 視線を上げた先に、白いビキニが見えた。
 差し色でネイビーの入った花柄。お揃いのパレオもある。
 白い色と落ち着いたネイビーが、彼女に似合いそうだな。根拠は無いが、そう思った。
 手に取って見る。彼女の水着のサイズなんて知る由もないのだが、これは彼女に合うと、何だか確信が持てた。
「よし」
 アスタルアは水着を手に、更に辺りを見渡す。
 可愛らしい花のブレスレットが光った。それにシンプルな金のブレスレットを一緒に付けると、可愛いなと思った。
 お揃いで髪に飾るコサージュも選ぶ。
「髪は三つ編みが素敵かな、と……」
 アスタルアは机の上のメモ帳を一枚貰い、ペンでメッセージを書き入れた。
『三つ編みが似合うと思います』
「よろしくお願いします」
 少し緊張しながら、スタッフへと水着とメモを託したのだった。

「あら、素敵」
 スタッフから受け取った水着を確認して、ラブラは微笑む。
 清楚なホワイトに、ネイビーの差し色が落ち着いた可憐な印象のビキニだった。
 同じ柄のパレオも可愛らしく、少し身に着けるのが恥ずかしいような気持ちになる。
 そして、驚いた。
「このブレスレット……」
 間違いなく、ラブラがアスタルアに選んだものとお揃いとなる花のブレスレットだった。
 同じ物を選んだという事が、こんなに嬉しいのは何故だろう。
 そして彼からのメッセージが書かれたメモ。
 これも同じ行動をしていた事が、何とも可笑しくて胸が温かくなる。
 ラブラは笑顔で水着へと着替えを始めた。

「うわぁ……僕にこれを?」
 同じ時間、アスタルアはビキニな水着を広げて口をパクパクさせていた。
 自分だったら絶対に選ばない大胆な水着。
「着こなせるかなぁ……」
 何とも自信が無く、眉を下げて周囲を見渡す。
 既に他の参加者達は各々着替えを済ませていた。
 天藍は落ち着いた大人の男な雰囲気を漂わせ、グレンはいつも通り、全く気負った様子は無い。
 ユークレースも変わらない涼やかな笑顔で居るし、ミチルに至っては男気の塊、ふんどしを着こなしている。
 ひらり掌に落ちたメモには、髪型の指示が書かれていた。
(でも、ラブさんはきっと僕に似合うと選んでくれたんですよね……)
 力が入り、クシャッとメモ用紙に書かれた文字が歪む。
 奇しくも彼女とお揃いになった花のブレスレットが光った。
(だとしたら、それを信じて着てみるだけ、です)
 覚悟を決めて、アスタルアも着替えを開始した。

 ウォータースライダーの入り口に立ち、ラブラは小さく深呼吸した。
 どうしてか、胸のざわめきが止まらない。
 三つ編みにした髪が風に揺らめいた。
 この先で、アスタルアと合流できる──そう思うと、胸はますます早鐘を打つ。予感じみた不思議な気持ち。
 ゆっくりとチューブの中へと足を踏み入れた。
 ザザッ。
 最初はゆっくりと段々と早く。チューブの中を水に乗って滑り落ちていく。
 そして視界が白くなると同時、身体が浮いた。
 続けて、水に落ちる感覚。

「ラブさん」

 水面から顔を上げると、アスタルアがこちらに泳いできた所だった。
「見て下さい、凄い観客ですよ」
 アスタルアが観客席を見上げる。確かに想像以上に沢山の観客がこちらを見ていた。
「何だか緊張しますね……」
 そう言って観客席に視線を走らせていたアスタルアの顔が、急にふにゃあとだらし無く崩れる。
 視線の先には、幼い少女達。
「……」
 ラブラは笑顔で拳を握る。

「そんなに熱い視線を送られると照れちゃうわぁ?」
 スパーン!
「へぶぅッ!?」

 捻りの効いたコークスクリューパンチが、アスタルアの顔にヒットした。
 彼の顔から吹き飛んだ眼鏡が、プールサイドで割れる。(勿論、スタッフがいち早く片付けました)
「な、何するんですかっ?」
 水中に沈んだアスタルアが、ぷはっと顔を出して、素早くスペアの眼鏡を装着し、抗議の眼差しをラブラに向ける。
「いーい? アス汰ちゃん」
 そんな彼の眼前に、びしっとラブラは人差し指を突き付けた。
「可愛いアス汰ちゃんをひと味違うクール系にしてみたかったの!」
「はい?」
 ずりっと落ちる眼鏡を指で押し上げ、アスタルアの首が傾く。
「今日はいつもと違った感じで頑張って」
 ぐっと拳を握って微笑むラブラを見て、アスタルアは理解した。
 だからこそ、この水着であった事を。
 けれど。
「格好良くなんて無理ですよ……僕ラブさんより小っちゃいし」
 アスタルアは拗ねたように肩を落とす。
 自信がないです。顔に書いてあった。
「やる前から諦めてどうするの? アス汰ちゃんなら出来るわ!」
 ラブラはきっぱり言って微笑む。
 ああ、この顔だと、アスタルアはその表情に見惚れた。お花みたいな可愛い顔。
 脳裏に、先程控室で見た男性陣の様子が浮かんだ。落ち着いて、笑顔を絶やさず、自分らしく。
 アスタルアは眼鏡を外した。
「行きましょう、ラブさん」
 彼女の手を引き、浮島目指して泳ぐ。ラブラは不思議な胸の高鳴りと共にそれに従った。

「ラブラ」

 浮島に辿り着けば、先に上がったアスタルアが、ラブラへ手を差し伸べる。
 眼鏡越しではない彼の青い瞳。普段は衣服に隠れている細身だが逞しい身体。ラブラは心臓が跳ね上がったのを感じた。
 腕を掴まれ引き上げられれば、力強さに胸は更に早鐘を打つ。
 観客の歓声に応え手を振るも、司会者達の声も、何処か遠くに聞こえた。
 アスタルアの手が、濡れた翠色の髪を掻き上げる。観客へ向ける流し目が艶っぽくて──。
「……」
(あら?あらあらあら??)
 ラブラは自分の顔が真っ赤になるのを自覚した。
「ラブラ、こっちへ」
 アスタルアに呼ばれるまま、何とかピースサインをして、観客へポージングしアピールする。
(私どうしてこんなに顔が熱いのかしら)
 彼の一挙一動から目が離せない。
 二人一緒に浮島からプールへ飛び込み、プールサイドへと泳いだ。その間も、ラブラの視線はアスタルアに注がれたまま。
「いやーやっぱり僕じゃ無理があったかなぁ」
 プールから上がるなり、アスタルアが照れたように笑った。
 その表情にキュンとするのはどうして?
「ううん、そんな事ないわ」
 ラブラは首を振って、真っ直ぐにアスタルアを見つめる。
「とっても格好良かった」
 心からそう微笑めば、今度はアスタルアの頬が染まった。
「あ、ありがとうございます」
 髪を掻き上げ照れると、ラブラが肩を揺らして笑い始める。
「ふふっ」
「あ、あははっ」
 釣られるようにアスタルアも笑った。
 花のように可愛いと、そう思いながら。

 記念撮影での二人は、何処か照れた、幸せそうな笑顔だった。

Fin.



依頼結果:大成功
MVP
名前:かのん
呼び名:かのん
  名前:天藍
呼び名:天藍

 

名前:ラブラ・D・ルッチ
呼び名:ラブさん クソババア
  名前:アスタルア=ルーデンベルグ
呼び名:アス汰ちゃん 

 

メモリアルピンナップ


( イラストレーター: 白金  )


エピソード情報

マスター 雪花菜 凛
エピソードの種類 ハピネスエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル イベント
エピソードタイプ EX
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 普通
参加費 1,500ハートコイン
参加人数 5 / 2 ~ 5
報酬 なし
リリース日 04月29日
出発日 05月05日 00:00
予定納品日 05月15日

参加者

会議室

  • [11]ニーナ・ルアルディ

    2015/05/04-23:57 

  • [10]ニーナ・ルアルディ

    2015/05/04-23:57 

    …スタイル、よかったらなぁ…(ぼそり)
    あ、わ、私は元気ですよっ!!
    皆さんの水着がどんなのになるか楽しみですから、本当に!

    皆が楽しめるショーにしましょうねっ

  • [9]空香・ラトゥリー

    2015/05/04-23:33 

    こんにちは!空香ですっ(ぺこり)
    私達もプランてーしゅつかんりょーです!

    とりあえず、みっちゃんにはタブロスで人気のみずぎをきてもらうよていです!
    みなさんのみずぎすがたも楽しみだなぁ♪

    よろしくおねがいしまーす!(にっこにこ)

  • [8]ラブラ・D・ルッチ

    2015/05/04-23:29 

  • [7]かのん

    2015/05/04-22:16 

  • [6]空香・ラトゥリー

    2015/05/03-22:35 

    うっす、空香の精霊の鏡・ミチルだ。よろしくな。
    ラブラ以外は初めて会うな。よろしく頼むわ。

    しっっっかし!
    何が楽しくてお子様の水着選ばなきゃなんねーかなぁー
    せっかくだったら色っぽいお姉ちゃんの水着選びたかったもんだぜ(溜息)

    とにかく、女性陣の水着を楽しみにしてるぜ。

  • アメリアよ、みんなよろしく。
    今の状態でこんなの参加したら、アイツの思うつぼな気がするけど…お洒落は大事よね!

  • [4]かのん

    2015/05/02-04:44 

  • [3]かのん

    2015/05/02-04:44 

    こんにちは、かのんとパートナーの天藍です
    思わずお店の方の勢いに押されて参加してしまいましたけれど・・・
    ・・・水着なんですよね・・・
    まずは

  • [2]ラブラ・D・ルッチ

    2015/05/02-00:45 

    こんにちは♪ ラブラ・D・ルッチとマキナのアス汰ちゃんよ!
    そろそろ暑い季節がやって来るのね。一足先に泳げるなんて楽しみだわ〜
    皆で楽しみましょうね

  • [1]ニーナ・ルアルディ

    2015/05/02-00:19 


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