


●ら、らめえええええええええ!!
お菓子の国ショコランド。
建築物や動物までもがお菓子というメルヘンと言うかスイーツなこの場所にウィンクルムの立ち入りが許されるようになってから、直に半年になる。
一時は強力なギルティ・ボッカに占拠されたものの、ウィンクルム達の活躍で無事、平和が訪れた。
しかし、未だにオーガ達が刻んだ爪痕は残されている。大きなものから小さなものまで、その影響は様々だ
このシュークリーム牧場の影響は小さかったといえる。
残された僅かな瘴気が知らず知らずのうちに動物へ影響を及ぼし、ちょっぴり凶暴化したのだ。
殆どの牧場はシュークリームにそのまま手足が生えた動物、シュークリームシープを飼育しているのだが、この牧場は少し変わっている。
シュークリームシープの変異体『ウエサ・ふぁ・そ・らめぇ』、通称『そらめぇ』の飼育、繁殖を目指している。
瘴気の影響を受けたのは5体のそらめぇだった。
「らめぇらめぇ~」
「らめぇ~~~」
「らめええええええええええええ!!」
凶暴化したそらめぇはちょっぴりいやんな感じのする鳴き声とともに、近づいてくる者にワサビクリームを跳ばして来るようになってしまった。
しかも、その後に「ちっ」と舌打ちまでしてる気がする。瘴気の影響でちょっぴり黒くなってるだけに、ガラが悪い。
とりあえず、瘴気の影響なのだからA.R.O.A.にウィンクルムを派遣してもらうに限る。
牧場主はA.R.O.A.に連絡を取ったのだが――
「とーふ、とーふ!!」
自分の妻の足元で器用にもブリッジ状態で飛び跳ねる生き物を見て、牧場主はゲンナリした。
真っ白の牛乳寒天ぼでぇが飛び跳ねるたびにぷるんぷるん揺れている。
「……住処に帰れ!」
「とふっふ~」
この生き物は『コーヤ・オ・トーフ』、通称『オトーフ』。名前に反して豆腐の生き物ではない挙句、女性のぱんつを覗くことが大好きなとても残念な生き物だ。
本来、オトーフは粉砂糖砂漠を住処としている。同じショコランドとはいえ、この牧場からは離れているのだが……砂漠の近くを通った牧場主の妻のぱんつを求めてついてきたのだろう。
こいつはそういうことをする生き物なのだ、とても残念なことに。
そんなオトーフ、ようやく牧場主のぱんつを見れたのだろう。満足そうにぴょんぴょん跳ね、住処に戻るべく離れていった。
ブリッジでしゃかしゃか走っていくオトーフを牧場主は見守る。何が起こるかは分かっているか、このくらいは許されるはずだ。
「らめえええええ!!」
ぶしゃああああ、とそらめぇがオトーフ目掛けてワサビクリームを噴射したのだ。
「とーふ!?」
あっという間にワサビクリーム塗れになるオトーフ。
ザマァ! と牧場主は思った。
「と、とーふ……ふっふぅん……!」
なんか、体をぴくぴくさせて悦んでる。クリームのワサビがちょっぴり、ぴりぴりして気持ちいいらしい。
この生き物、本当にもう駄目だ。こいつだけメルヘンじゃない、ヤヴァイ。
「らめぇ」
ゲンナリしながら牧場主がそらめぇへ視線を向けると、オトーフにクリームを飛ばしたそらめぇが元の色に戻っているではないか!
これが何を意味しているかは分からない。もとい、考えたくは無い。
しかし、そらめぇの沈静化には必要な情報に違いない。
牧場主は再びA.R.O.A.へ連絡を取ることにした。


●すること
そらめぇ×5匹の沈静化
●そらめぇ
1.2mくらいの、羊っぽく見えるシュークリーム
瘴気の影響でちょっぴり凶暴化
ワサビクリームを飛ばしてくる
どうすれば鎮静化するのかは、牧場主からのお話から考えて下さい
●牧場主からのお話
・ワサビクリームを跳ばして来たが、その時は舌打ちされた気がする。
ちなみに、その時の自分はしっかり服を着ていた
・オトーフをワサビクリーム塗れにしたら元に戻っていた
言うまでも無くオトーフは全裸だった
・そういえばそらめぇは、ウサギを見るとやけに興奮していた
嬉しそうな感じだった
●その他
オトーフはリザルトには登場しません
尊い犠牲になった後、元気に砂漠へ帰っていきました
健全って大事だね!
や、やめて!
そんなこと、しちゃ、ら、らめええええええ!!!
というわけで、GMアニマルイラスト計画に乗っかりました。
そらめぇの鳴き声って卑猥だよなぁって思ったらこうなった。
仕方ないね。


◆アクション・プラン
スウィン(イルド)
|
■服装 ・ウサミミ ・ウサ尻尾付ホットパンツ(無理なら海パン) 他無しの半裸 ■ この歳になってこの格好…(げんなり) 恥ずかしいからあんまり見ないでね! 目の毒よ!(そのままの意味で) (そらめぇを一匹担当。抵抗せずクリーム塗れに 演技スキル活用でM演技) あっ、ぴりぴりするぅ!? ダメっ、新しい世界が見えちゃうぅ?!らめええぇぇっ! ■解決後 これでそらめぇちゃんが元に戻ってくれたんだから 犠牲になった甲斐があったわね(遠い目) そらめぇちゃんも大変だったわね(撫で) 皆、今日の事は早く忘れて… 戦ったわけじゃないのにどっと疲れたわ… ん、いいのよ。イルドにはハードル高すぎよね イルドの事も守れたならよかったわ |
|
らめぇらめぇ ゼク、なに早とちりしてるの? 危険な任務をキミに任せるわけないじゃない 僕が囮役になるよ ホワイトラヴァーズ上下で兎っぽく演出した服装に カンケツセン。そらめぇを傷つけないよう、 けれどワサビクリームは落とすぴょん 狂暴化してないそらめぇは屋内等に避難させて貰って。 そらめぇちゃん、こっちだぴょーんと狂暴化そらめぇ前を横切り ゴシックドレスを肌蹴させつつ、うるうる上目遣い…… そんなことしちゃらめぇぇ!! わ、ワサビクリームまみれになっちゃ――えばいいよ とゼクを全力で盾にします。 沈静化狙うのにウサギで興奮させていいのかなと思ったけど 囮役としては最適。そう僕は囮。本命はゼク。 そらめぇ悦んでくれるといいね |
|
(そらめぇ、苦しいのか?) だが今は、暴れ回る姿を大人しくさせないと。 ホワイトラヴァーズ・ヘッドを着けて、耳を立てるか、 兎耳が付いたカチューシャを着けてそらめぇ1体に接近。 下は網タイツ付きバニーガールの服を着用です。 自分に近づいてきた場合は、 迫ってくる速さに応じて、ゆっくり後退するか背を向けて逃走。 他の仲間やそらめぇ達から引き離すようにして誘き出す為だ。 そらめぇのわさびクリームは左右どちらかに転がる事で回避。 また、クリームが珊瑚に飛んできた際は彼を突き飛ばすか、 背を向けて庇った上でわさびクリームの盾になる。 任務後、わさびクリームで服が汚れていたら、 ビニール袋に入れた後、上下の替え服に着替えよう。 |
|
申請: 白い兎耳(精霊用 白い尻尾のついた黒ビキニパンツ(精霊用 大量の水(ポリタンク、もしくは牧場主にバケツを借りれるか尋ねる) タオル人数分 「……面だけだと女に見える時もあるが、一応男だったんだな」(いい笑顔 ローブを肩にかけて用意 躊躇ってる精霊の背を蹴って押し出す 「いいからとっとと塗れてこい」 悲鳴が聞こえるが無視 クリームが飛んできそうならローブをマントのように使い防ぐ 他のウィンクルムが辛そうならすぐ水とタオルを渡す 精霊が戻って来たらオーガ・ナノーカか携帯電話で撮影 「よく聞こえない、もう一度」 精霊の半泣き懇願を撮ったら、顔に勢いよく水をぶっかける 終わったら牧場主に笑顔で 「もう大丈夫ですよ」と報告 |
|
●バニーボーイ ラムさん、なんスかこの兎耳。 なんで俺の服が黒ビキニ一丁なんスか。 尻には尻尾…これじゃ変態じゃないスか。 っていうかラムさんなんで服着てるんスか。 ふざけんなこの野郎っス。 でも確かに野郎のムダ毛は見たくないっス。 ●動き そらめぇの一匹を誘導 「はーい、あんたの好きなウサギさんスよー」 やる気ない。 「うわぁ、マジでクリーム打ってきたっス」 思わず避ける 「いやだって、ワサビは嫌っス。俺敏感肌っス」 ● (ラムに兎耳渡し) 最初からラムさん行けばよかったのに…って、うわぁ予想外のボディっスね。ジャングル… (戻りゆくそらめぇに) そらめぇ…剛毛もアリなんスか… ラムさん幸せそうに気絶すんなっス、マジ勘弁っス |
●らめぇ
「らめぇ」
「らめぇらめぇ」
「らめぇよ~~」
卑猥な鳴き声をあげる五匹のそらめぇを、何か色々超越してしまった目でゼク=ファルは見つめる。柊崎 直香も一緒に鳴いているが些細なことだ。
酷いものならたくさん見てきた。この程度でうろたえる精神であれば今、この場には立っていない。
「俺が付けるべき兎耳はどこだろうか。ああ、脱衣はどの程度まで?」
ろくでもない目に遭うことになるのは経験上理解しすぎている為、言われる前に動くようになってしまっている。
逃れられぬなら迎え撃つ、さっさと片付けるに限るという心理。誰がゼクをこんな風に調教してしまったのか。勿論、彼のパートナーに決まっているのだが。
「ゼク、なに早とちりしてるの? 危険な任務を、大事な大事なパートナーであるキミに任せるわけないじゃない。
僕が囮役になるよ。大丈夫、コートの下のキミの柔肌は僕が守るよ」
慈愛に満ち満ちた直香の笑み。ゼクは驚愕する。直香が囮になる、だと……?
なんともいえない不安が込み上げてくる。具体的にどういえば分からないが、自分が悲惨な目から回避できるなんて好都合な展開が、本当にあるのだろうか?
特にオトーフが絡んでる任務でそんなバナナ。おっぱい×2だとか魔法少女(♂)×2だとかで酷いことに合ってきたというのに。あれ、思ってたよりも酷く扱ってるね、めんごめんご☆
しかしゼクは反対の言葉を、その理由を上げることが出来なかった。不安を抱えながらも、直香のウサ耳防具を眺めることしか出来なかった――
「この歳になってこの格好……」
外見年齢31歳のスウィンが呟く。ウサ耳にウサ尻尾付きの海パン一丁。着ているものはそれだけだ。
本人曰く半裸だが、これは四分の三裸だ。サービスサービスゥ!!
げんなりしているスウィンの元へイルドがうっさうっさとウサ耳を揺らしながら戻ってくる。解決するまでは近付かないようにと牧場主に言い含めに行っていたのだ。こういう気遣い大事ぐっじょぶ。
色んな意味で危険だもんね! あられもない姿を見られるのも、精神的に辛いもんね!
「恥ずかしいからあんまり見ないでね! 目の毒よ!」
スウィンの必死な懇願にイルドは目を逸らし、黙って頷く。申し訳ないという後ろめたさ、導き出した解決への道の残念さが居た堪れない気持ちを呼ぶ。
「くそっ、何だこの任務は?! ギルティと戦って来いって言われた方がまだましだ!」
イルドはぎり、と強く拳を握り締める。自身がもたらした拳の痛みから、気付いてはいけないことに気付く。
自分はこういう趣味はない。だが、こういうこと、具体的に言えば痛みを悦ぶものもいる。つまり――
「オトーフを捕まえてきたら誰も不幸にならなかったんじゃ……」
「あっ」
ちょっぴり凶暴化していると聞いていたのでてっきり暴れまわっているものかと思っていたが、悪い顔で鳴いているだけのそらめぇに瑪瑙 瑠璃は拍子抜けする。
暴れまわっているなら牧場主は牧場から避難していたはずだということに思い至る。ガラが悪くなっているそらめぇからは苦しそうな様子も見受けられない。
「今はそれほど深刻な状態じゃないみたいだ」
「だな。この格好でそらめぇホイホイ出来るなら幸運やさ! だから待ってろ、そらめぇ。今、解放してやるぜ!」
瑠璃と瑪瑙 珊瑚は二人揃ってバニーガール(♂)の格好をしている。そらめぇがウサギに興奮するという習性を利用するつもりなのだ。
とはいえ、恥ずかしくないわけではない。イルドが牧場主達を遠ざけてくれたことに、二人は心底ほっとしていた。
「ラムさん、なんスかこの兎耳なんで俺の服が黒ビキニ一丁なんスか尻には尻尾……これじゃ変態じゃないスかっていうかラムさんなんで服着てるんスかふざけんなこの野郎っス」
ノンブレスで繰り出される芹澤 奏からの抗議をラム・レイガードは柔らかな笑みで受け流す。
「やぁね、あたしだって脱ぐ気満々だったわよ。でもね……」
ついっと目を伏せる。中性的なラムの長い睫が瞳の色を隠す。憂いを帯びた顔は精霊の美貌を際立たせる。
「ムダ毛の処理、し忘れたの…」
Oh……。
「……確かに野郎のムダ毛は見たくないっス」
「でしょう? だから、いいこと、カナちゃん。早いトコあたし達担当のそらめぇを元に戻して、他のウィンクルムちゃん達をガン見……じゃなくて援護するわよ!」
後半の勢いがヤバイ。野に咲く可憐な花がラフレシアに進化していくような感じの勢いである。
その勢いに飲まれてしまい、奏は大事な事を見落としてしまった。自分がムダ毛を晒すことになるのだということを――
もこもこの白いウサギパーカーに黒いブーメランパンツでバッチリ決めてきたもとい決めさせられている煌夜は、声を大にして言いたかった。
このコーデは自分のチョイスではないと、自分のセンスはこんな綱渡りはしないのだと、叫びたかった。けれど、それは出来ない。
何故ならば、とてもイイ笑顔(一部の業界的にはご褒美)でショウ=エンが煌夜を見ているからだ。
「……面だけだと女に見える時もあるが、一応男だったんだな」
「一応って何だ、一応って!」
ブーメランパンツのふくらみ加減から普通のバナナがちゃんとあることが窺える。男ですね、うん、男だ男、とショウはイイ笑顔のまま何度も頷く。
正面切って反抗するのはヤバイので煌夜はそらめぇを睨みつける。
「嫌だ絶対嫌だ、この格好も嫌だしワザビ塗れとかマジで嫌だ、らめぇじゃねぇよこっちがらめぇだよ、ふざけんな見た目カワイイのが腹立つ……!」
「いいからとっとと塗れてこい」
どげし。煌夜の背中をショウが蹴り飛ばす。予期せぬ攻撃に煌夜はバランスを崩し、そらめぇの前に躍り出ることとなってしまった。
「このクソジジィイイイイイイイ!!」
●らめぇらめぇ
ずべしゃああああ!
「いって……」
擦れた身体が痛む。腕はパーカーの袖が守ってくれたが、腹部や足は違う。ショウに面と向かっていえない呪詛を胸の内で吐きまくりながら、煌夜は体を起こそうとした。
ニタァと笑う一匹のそらめぇと目が合った。
どことなく、ショウと同じ顔をしているように感じたが時既に遅し。
「らめぇぇええええええええええええええええええ!!」
そらめぇがワサビクリームを飛ばしてくる。受けなければいけないと分かっているが、煌夜は条件反射で転がって避けてしまった。ちっとガラの悪い舌打ちが聞こえた。
同時に、ぞくり、背中に冷たいものが走る。ぎこちなく振り返ればイイ笑顔を浮かべたままのショウと目が合う。
動悸と息切れを起こす前兆のように煌夜の心臓が跳ね上がる。先日の紫陽花の道での出来事がフラッシュバック。煌夜終了のお知らせが聞こえた気がする。
煌夜は驚愕の速さで立ち上がる。ぺろりと舌を出し、手を猫のように丸め片足を上げる。恥も外聞も気にしている余裕など無い。
「はいはいカワイイ半裸の兎ちゃんですよー! 溜まってるモン出せやコラー!」
色々誤解を招きかねない台詞も叫べます。むしろ出してもらわないと後が怖いのでさっさと出してくださいという感じ。
空気を読んだそらめぇ、再びニタァと笑う。
「らぁめえええええええええええええ!!」
「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!!」
凶暴化していないそらめぇの避難を手伝っていた直香の目に煌夜の惨状が飛び込んでくる。
しっかりローブで流れ弾もとい流れクリームから身を守りながら様子を見ているショウを見ると、彼はにこりと笑って手を上げた。
「見苦しいものを見せてしまってすみません」
「そらめぇの為だから大丈夫だよ」
これまた笑顔で返す直香。笑顔と笑顔のやり取りなのに、和やかな気持ちになれないのは何故なのだろうかとゼクは考える。
しかし、答えを導き出そうとすると頭痛がする。どうも身体が拒否反応を起こしているらしい。
「じゃ、僕も行こっかな」
こっちだぴょーんと、余裕の足取りというかウサギの足取りでそらめぇの元に向かう直香のスカートが翻る。
ステップを踏むたびにゴシックドレスが肌蹴ていく。だ、大丈夫、見た目的に詳細を描写するとアウトかもだけど、女装少年だからセーフ、セーフ!
見守る姿勢だったゼクの中に焦りが湧いてくる。この為にボタンを留めていなかったのか。
可愛らしい外見の神人は、背が低い。万が一クリームが顔に掛かったら――
ゼクの葛藤が膨れ上がった頃には、直香はそらめぇの前に立っていた。くるりとターンし、絶対領域をちら見せ。
口元に手を当て、うるうる、上目遣いでそらめぇを見る。あざとい、あざとすぎる。格好の獲物を前にしたそらめぇの口角が邪悪に吊りあがる。
「そんなことしちゃらめぇぇ!!」
直香が悲鳴を上げるとワサビクリームが飛ぶ。
ワサビクリーム塗れになっちゃううううううう――なんてことはなかった。
「ぐっ……!」
直香は満足そうに笑う。目の前でワサビクリーム塗れになるゼクを見ながら。
そう、直香は囮。本命であるゼクの為の囮。ここまでの流れを読んだ上で、直香は囮になったのだ。嘘は言っていない、うん。
服を脱ぎながら全力疾走で割り込んだゼクさんは自身が庇った神人がどんな表情をしているか、知らぬまま一心にワサビクリームを浴びるのであった。
瑠璃と珊瑚は二人してじりじりとそらめぇに近寄る。
「らめぇ、らめぇ!」
嬉しそうに鳴くそらめぇだが飛び掛ってくる気配は無く、ワサビクリームを噴射してくる。
二人はバッと散開してクリームを避けながら距離を詰めた。何度か他のそらめぇたちから引き離そうと試みたが尽く失敗に終わった。
「引き離す必要は無さそうだし、このままでいいんじゃないか?」
見れば他のそらめぇは他のウィンクルム達に釘付けだし、珊瑚と瑠璃達の前のそらめぇも他を見る様子も無い。
瑠璃は珊瑚の言葉に頷きを返すと同時に、飛んできたワサビクリームを避ける。
「らめぇ、らめぇえええええええええええええええええ!!」
さっきから舌打ちが頻繁に聞こえてくる。むしろどんどんガラが悪くなってる気がする。一向に沈静化の気配がないそらめぇ。
どういうことだと珊瑚が他のウィンクルム達に視線を向ける。
クリーム塗れになったゼク(ワサビ味)と、本来の色に戻っているそらめぇの姿が見えた。
ハッとする。牧場主は言っていたではないか。『オトーフをワサビクリーム塗れにしたら元に戻っていた』と。
「瑠璃、避けるんじゃねぇ!」
「へ?」
「らめええええええ!!」
驚いた瑠璃が足を止めたところにワサビクリームがぶしゃーされる。
珊瑚はやってしまったという表情と共にぶしゃーされつづける瑠璃を見守るしかなかった。
「はーい、あんたの好きなウサギさんスよー」
「カナちゃんファイトー♪ って、もっとほら、バニーボーイらしくっ! 跳ねてっ! 笑ってっ! 尻尾揺らしてっ!」
セコンドよろしく距離を置いたラムが指示するが、奏は全て適当にさらっと流すだけである。言うまでも無く奏にはやる気が無い。
しかし、そんなことそらめぇには知ったことではない。
「らめぇえええええええ!」
「うわぁ、マジでクリーム打ってきたっス!」
勢い良く飛ばされるワサビクリームだったが、奏は反射的に避けてしまった。
クリームが当たらなかったことにほっとする奏だったが、ラムはぷりぷりと怒っている。
「やぁね、度胸が足りないわ! 男らしくブシャっと浴びなさい!」
「いやだって、ワサビは嫌っス。俺敏感肌っス」
この時期は日焼けでただでさえ辛いのだから、抗議する奏の声に舌打ちが重なる。
舌打ちの主を見ると、そらめぇは歯軋りでもしそうな顔で奏を見ていた。メルヘンじゃなくてメル変な生き物へと変貌している気がする。
「そう、わかったわ。わかったわよ。カナちゃん、交代よ……!」
ラムの言葉にほっとした奏は戻りながらウサ耳を外す。その合間にラムが脱衣を開始。
奏がラムの元に辿り着いた頃にはもう準備は整っていたのだが、なんというか、その、ジャングル。
「うわぁ、予想外のボディっスね……」
顔に似合わぬ剛毛ぼでぇを晒しているラム。このまま自然に還れそうな気がするほどの剛毛。
ギャランドゥが眩しいって言うかなんというか大丈夫かこれチェック通るのか、いや、いけるよね、いけると信じてる。
その剛毛がウサ耳を装着する。なんとも辛い絵面に奏はちょっぴりというかかなり後悔した。
「さぁ、ぶちまけなさい!」
ざんっという効果音と共にそらめぇの前に両手を広げて立ちはだかるラム。構図だけで見ればカッコイイのに、現実は非情である。
「らめえええええええええええ!」
「らめぇぇぇえ!!」
ワサビクリームがラムに直撃する。ラムかなり気持ち良さそうっていうか恍惚の表情でワサビクリームを浴びる。
ハァハァと荒くなる息遣い。
そらめぇが元に戻った頃には幸せそうな表情でラムは気絶していた。赤くなった肌がぴくぴく震えてるのがなんていうかヤヴァイ。
「そらめぇ……剛毛もアリなんスか……」
守備範囲広すぎワロタ――by ハンドルネーム『押忍華瑠』。
「どうしてこうなった……」
ラムの勇姿……? うん、なんか勇姿を見てしまったイルドはここではないどこかへ視線を向ける。
目から光が消えているが、大丈夫、イルドはまだ生きている。精神がちょっと危なくなっているだけだ。
いや、放心している場合ではない。イルドは頭を振り、色んな意味で激しすぎたラムの姿を頭から追い出す。
そして、そらめぇの元に向かうスウィンを見守る。
「や、優しくしてね……?」
頬を高潮させ、身を捩りつつ上目遣いでそらめぇを見つめるスウィン。ドMを装うという演技力の無駄遣いが炸裂している。
しかもフェイクの技術まであるから隙が無さ過ぎてヤバイ。むしろそのままMの世界においでよ気持ちいいよと声をかけてあげたい。
ニタァとそらめぇが笑う。瘴気の影響を受けただけでデミ化はしていないというのが嘘に思えるくらいいやーな笑いだとイルドは思った。
「らぁめぇぇぇええええええええええええええええええ!!」
「あっ、ぴりぴりするぅ!? ダメっ、新しい世界が見えちゃうぅ?! らめええぇぇっ!」
クリームの勢いとピリピリするワサビクリームの痛みに抵抗しながら、ばっちりドMの演技を続けるスウィンの役者根性に乾杯。
「おっさん……」
イルドは直視していられず、目頭を押さえて涙を堪える。スウィンやラムだけでなく、皆の勇姿はすごいと思えるのに素直に褒められないのは何故だろう。
根がぴゅあーなイルドは複雑な心境のまま、ただ時が過ぎるのを待つしか出来なかった――
●らめぇらめぇらめぇ
「水! 水! それかタオル!」
「大丈夫ですか? 水とタオルです、使ってください」
奴隷、じゃなかった、煌夜の懇願を華麗に優雅にスルーしながら、ショウは用意していたタオルをワサビクリーム塗れになった者達に渡していく。
牧場主に借りておいた沢山のバケツにも水を張っているので、シャワーの前の応急処置にはなるだろう。
「……すまない」
ぐったりした様子のゼクは煌夜に視線を向けるも、先駆者としての彼は「諦めろ」と視線を投げてやることしか出来なかった。
ラムは「ショウさま素敵☆」とモジモジするだけで煌夜のことは目に入っていないようで、瑠璃と珊瑚は「いいのか?」と思いつつも、皆に倣ってスルーしている。
スウィンはイルドから受け取ったタオルを水に浸しながら苦笑いでショウを見ている。残念ながら助けてやる余力は無いようだ。
「水ください! ほんとにっ!」
「よく聞こえない、もう一度」
「水かけて下さいお願いしますご主人様!!」
煌夜の全身全霊の懇願を、煌夜はパシャリと携帯電話で撮影した。きちんと保存できているか確認してからポケットにしまい込み――盛大にバケツの水をぶっ掛けた。
しかも顔目掛けて、そらめぇのクリーム噴射に負けない勢いで。
ぐったりした様子で煌夜は顔を拭う。うるうる、と羨ましそうな目を向けてくるラムの視線が煌夜には痛い。
「いつかアイツぶん殴る……!」
「えーと、皆、今日の事は早く忘れて……」
拳を振るわせる煌夜を見ないようにしながら、スウィンはそらめぇを撫でる。自分もなかなか辛い事をしたが、煌夜は黒歴史というか暗黒歴史となっていそうである。
イルドもぽんとそらめぇの頭に手を乗せる。
「そらめぇちゃんも大変だったわね」
「元に戻れてよかったな」
「らめぇ~」
ん? とイルドは眉を顰めた。優しい手つきで撫でられるそらめぇは嬉しそうなのだが……――
いえいえ、お代官様、いいもの見せてもらいましたよ、ふふふふふ~、と言っているような気がした。
瑠璃と珊瑚が肌についたクリームをタオルと水で拭い終えた所に、牧場主が歩いてくる。
ウィンクルム達の様子を見てもう大丈夫だと思ったのであろう。
「もう大丈夫ですよ」
好青年の笑顔でショウは牧場主に声をかける。さっきまでのアレが嘘のような笑顔である。
「ありがとうございます! そのままで帰るのは大変でしょうから、うちでシャワーを浴びていってください」
「おー!」
着替えようとしていた珊瑚と瑠璃が食いつく。全身にワサビクリームを浴びた身としてはありがたい。
牧場主の案内に従い、二人は真っ先にシャワールームへと向かう。
スウィンとイルドもその後に続く。
イルドはスウィンが使い終えたタオルを受け取り、気まずそうにぼそり。
「その、悪かったな……」
「ん、いいのよ。イルドにはハードル高すぎよね。イルドの事も守れたならよかったわ」
スウィンは優しく微笑む、精霊であるイルドとしては罪悪感が勝る。
だから、イルドは決意した。もし、また同じことがあったならその時はオトーフを連れて来よう、と。
どこからか「とふっふ~」というムカつく鳴き声が聞こえた気がした。
| 名前:スウィン 呼び名:スウィン、おっさん |
名前:イルド 呼び名:イルド、若者 |



エピソード情報 |
|
|---|---|
| マスター | こーや |
| エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
| 男性用or女性用 | 男性のみ |
| エピソードジャンル | 日常 |
| エピソードタイプ | ショート |
| エピソードモード | ノーマル |
| シンパシー | 使用不可 |
| 難易度 | 簡単 |
| 参加費 | 1,000ハートコイン |
| 参加人数 | 5 / 2 ~ 5 |
| 報酬 | 少し |
| リリース日 | 07月04日 |
| 出発日 | 07月10日 00:00 |
| 予定納品日 | 07月20日 |

2015/07/09-23:54
おっさんもラムちゃん達とまた会えて嬉しいわ~♪(きゃっきゃ)もちろん、他の皆もね!
瑠璃はほんとにバニーガールにしたのね。言ってみるもんだわ(わくわく)
ワサビクリームは…普通のワサビじゃなくてクリームだから刺激控えめ…だと思いたいわね。
とりあえず終わったらタオルで拭いて、シャワー浴びに行くわ~。
2015/07/09-23:46
プランは出しています。
自分もウィンクルムごとにそらめぇ1体ずつ対応する方向でいます。
直香とスウィンさんは、ホワイトラヴァーズと兎の耳でのご意見ありがとうございました。
今の所、プランには上がホワイトラヴァーズのヘッド、
首から下は網タイツが付いたバニーガールの服と書いています。
もし、ホワイトラヴァーズのヘッドが持っていけなくても、珊瑚が着替えていますが……。
そらめぇのわさびクリームが肌に付いた事がないので、対策もするべきか頭を悩ませています。
2015/07/09-23:29
2015/07/09-22:12
ラム:
なかなか顔が出せなくってごめんなさいっ
直香ちゃんにゼクさん、瑠璃ちゃん珊瑚ちゃん、よろしくねぇ♪
そして、やぁん、また会えて嬉しいわスウィンさんにイルドちゃんっ!(きゃっきゃ)
えぇと一人一そらめぇで了解よ!無事に五組揃ってよかったわ☆
うふふ、むしろ早くそらめぇを元に戻してあたしは皆の雄姿を
あたしの瞳という名の記録媒体に残したいものだわっ!
奏「迷惑っス」
そして……いやぁん☆ちょっと聞いたカナちゃん、美人ですって!(奏をバンバン叩き)
あたしショウさまに褒めてもらっちゃったぁ♪(もじりもじりと身をよじり)
ショウさまのためなら裸どころかあんなことこんなこ
奏「ショウさんマジ逃げてっス」
2015/07/09-21:46
瑠璃達は初めまして。
直香達は魔法のランプの村ですれ違ったな。久しぶりだ。
五組揃ったという事で、改めてよろしくお願いします。
こちらも各ウィンクルム一匹ずつ対応という内容でプランを提出した。
一応まだ修正はきくので、何かあれば言ってもらえるとありがたい。
うん、頑張ろうな(色々な意味で
2015/07/09-18:01
5組揃ってよかったわ。改めて、皆よろしくね!
各ウィンクルムで1匹ずつ対応で問題ないわ。
イルドも半裸になる予定だったけど、人が増えたからおっさんだけ半裸に変更。
イルドの影が薄…ううん、なんでもないわ。
瑠璃は「ホワイトラヴァーズのウサミミ活用」って書いても
「ウサミミ付ける」って書いても、どっちでもいいんじゃないかしら?
直香の言う通り、採用されたらいいなくらいで。
バニーガール姿になるなら止めないわよ!
一応プランは提出済み。ぎりぎりまで修正できると思うわ。
頑張りましょうね!(色んな意味で)
2015/07/09-01:13
皆さまご機嫌麗しゅう。クキザキ・タダカでありますことよ。
嫌な予感しかしない視線を隠そうともしないそこの精霊はゼク=ファルだ。
よろしくよろしくー。
各ウィンクルムで1匹ずつ対応でいいかにゃー。
ウサ耳はプランに書いて採用されなかったらそれはそれで。
うちはとりあえず僕が尊い犠牲になるようなならないよーな?
2015/07/09-00:50
そらめぇが騒いでいると聞いて、最後の一枠で参加しました瑪瑙瑠璃です。
ショウさんと奏さんは初めまして。
スウィンさんとはオルロック・オーガでご一緒しましたが、直香との討伐は久しぶりです。
改めてよろしくお願いします。
解説に、デートコーデを反映しますとは書いていないのでプランに書いた方がいいかと思います。
自分は今、バトルコーデがホワイトラヴァーズ一式の為、
ヘッドが兎の耳であっても変装していいのか悩んでいます。
というより、生粋のバニーガールでないと興奮しないなら、このような事で悩みませんが……。
2015/07/08-20:24
どちらも初めまして、ショウ=エンです。
よろしくお願いします。
それで、こっちはエンドウィザードの煌夜……と、紹介はしてみたものの、ジョブは関係なさそうな依頼だな。
ラムのような美人に美形と言われるのは嬉しいよ。
しかも裸が拝めるなんて楽しみだ、ははは!
煌夜「……おい、忘れてるかもしれないけど、精霊は全員男だぞ(小声」
美しいものは性別年齢問わず愛でるべきだ(小声
スウィンの言うようにウサミミでもつけて半裸か全裸でそらめぇの前に立つのが一番だろうな。
しかしウサミミ……ウサミミパーカーはあるが、デートコーデは反映されるのかどうか。
まぁ申請すればいいのか。
一応、こちらもウサミミでパンツ一丁になる予定だ。
煌夜が。
煌夜「オレだけかよ!!」
2015/07/08-00:15
スウィンとイルドよ、よろしくぅ♪ショウと煌夜はお初ね。
ウサミミつけた半裸状態でワサビクリーム塗れになったらいいのかしら…?
凶暴化したそらめぇはドSなの?なんなの?らめるの?
わけがわからないわね!
しかしスッポンポンって…ラムちゃんツワモノ~。
2015/07/07-13:21
ラム:
はぁい、こーんにーーちはー!精霊のラム・レイガードでぇす♪よろしこぉお!
ショウさんと煌夜ちゃんは初めまして、ね!やぁん、二人共マジ美形★
ラム、ドキドキしちゃう!らめぇぇぇえええ!
奏「ラムさんマジ煩いっス。黙れっス。えぇと、芹澤奏っス(ぺこ)」
なんかとても卑猥なステージに来ちゃった気がするけど、ラムちゃん皆のためなら
一肌でも二肌でもスッポンポンでもうっふん
奏「ラムさんトーフの巣に帰れっス」

