【愛の鐘】届け幸せの味!(星織遥 マスター) 【難易度:とても簡単】

プロローグ

寒さの厳しくなってきた首都タブロス。
吐く息は白く、雪がちらついてもおかしくないほどの寒さ。
しかしそんな状況でもA.R.O.A本部はいつもと変わらない。
いや、いつも以上に忙しかった。
日々の業務に加えて今はメリーツリーの力が十分回復していないため、
サンタの力も不足しており、不足分をウィンクルム達が協力している。
その関係で忙しさに拍車が掛かっていた。
受付も目が回りそうな忙しさの中、なんとか頑張っている。

そんな本部に1人の男性が訪れた。
受付の手が空くのを見計らって、彼は声を掛けてきた。

「実はクリスマス料理のお手伝いをお願いできないでしょうか?」

彼はダリウスと名乗った。ここから東に進んだ街で料理店を営んでいるコックだという。
毎年クリスマスの時期になると街全体で盛り上げるのが恒例で
そこで提供される料理やデザートをいつも作っているらしい。

その調理のために人手が欲しいとのこと。
特に、毎年名物になっている巨大ケーキ制作は大掛かりなため
手伝ってくれる人が居るととても助かるという。

料理自体は難しいものではなく、
デコレーションなどに手間が掛かることや料理を大量に作ることのほうが大変らしい。

「料理やデザートについて分からないことがあれば
私やスタッフたちがサポートしますから。
それとパーティは街の中心から少し離れた孤児院で行いますが、
その子達に気持ち程度で構いませんのでおもちゃを用意して頂けると助かります」

そう言って頭を下げるダリウス。

毎年楽しみにしているクリスマスが台無しになってしまうのは避けたい。
ウィンクルムの皆さんで盛り上げてあげましょう!

解説

●目的
街の人々に提供する料理やデザートの制作。
料理やデザートが出来たらハンドベルで、幸せの魔法をかけて頂きます。

●スキル
料理を作るお話ですが、料理にまつわるスキルは無くても大丈夫です。

●子供達へのおもちゃ
1組300Jrでおもちゃを1つお願いします。
それをアクションプランに書いて頂けると助かります。

ゲームマスターより

はじめまして、星織遥(ほしおり・はるか)と申します。
初めての執筆で至らない点があるかもしれませんが
精一杯頑張って書いていきたいと思っております。
参加された皆様が楽しんで頂ける様に努めます。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

手屋 笹(カガヤ・アクショア)

  わたくし…料理をした事がないのですが大丈夫でしょうか?

コンビニという物が世の中には存在しています
(目を逸らす

実家では神事の事しか頭に無くて(手際が悪い)
料理させて貰えなかったのです…。

分かりましたわ…パーティーを成功させる為。
やってみます。
(髪を縛る)

袋を押してクリームを出せばいいのですね…
ゆっくり…飾りの形を作って…何とか出来そうです…
す、スピードアップですか…
パーティ参加の皆様の為に頑張ります…!

出来ましたらベルで幸せの魔法を掛けるのでしたっけ。
カガヤと一緒にベルを持ち料理に向けて振ります。

(呟く)
カガヤに恥ずかしくない料理出来るようになりたい…
何でもないです…

おもちゃ:外遊び用ボール



フィーリア・セオフィラス(ジュスト・レヴィン)
  「…街全体で、クリスマス、するの、楽しそう、ね…」

料理はあんまり得意ではない(調理スキル1レベル)ですが、頑張ってお手伝いするつもりです。

得意ではないが故に、完成品の出来映えの邪魔になりそうにないことを、させてもらうのがいいかしら…?と。
料理やケーキの材料を計ったり切ったりとかの下拵えとか…?
でも、巨大ケーキにクリームを塗るのはちょっとやってみたいかもです…。

子供達へのおもちゃは「絵本」にしようかと思います。


ミオン・キャロル(アルヴィン・ブラッドロー)
  玩具:ボードゲーム
コレにするの?
私も小さい時遊んだわ、懐かしい

料理って力仕事なのね、なめてたわ
(指示に従い黙々と作業、視線に気づく)
…言いたい事はわかるわ
お察し通り、調理実習くらいしか料理したことないわよ!(ぷい
アルヴィンは慣れてるのね

(ベルをじー。手をあしひっこめ精霊をチラリ)
こ、恋人じゃないし、効果あるのかしら(俯いてぼそ、視線を逸らしながら歌う

当り前よ、頑張ったもの。もうクタクタ
何か言いたそうね

お互い色々あったわね(紋章を見つつ
美味しい食事に楽しいパーティ。賑やかで良いわね(人々に視線を移しボンヤリと眺める
今年も最後だし、締め括りは楽しく幸せなモノを見て終わりたいなって(照れて顔を逸らす




桜倉 歌菜(月成 羽純)
  子供達へのおもちゃ:ブロック

羽純くんと一緒にお料理出来るの、嬉しかったり♪
普段、おじいちゃんのお弁当屋でお手伝いしてますから、こういった作業は得意!
頑張ります♪

羽純くんと生クリーム作り
分離しやすいから、ボウルの底に氷水を当てながら泡立てるんだよ(と羽純くんに解説)
用途によって泡立てる加減も違うの
今回はケーキをデコレーションするから、泡立て器に留まって落ちない程度が丁度良い筈…
ですよね?ダリウスさん
指示を受けお手伝い

出来上がった料理達に、羽純くんと一緒にハンドベルを鳴らす
美味しい幸せ、沢山届きますように!

メリー・クリスマス
皆にサンタさんからプレゼントだよ♪

街の皆さんと羽純くんの笑顔が見れたら最高


●ダリウスの居る町へ
 A.R.O.A本部から要請を受けて、ウィンクルム達はダリウスが住む町へ向かっていた。
「クリスマスパーティー、楽しみですわ。お料理のお手伝いというのが不安ですが……」
 『手屋 笹』は楽しみが半分、不安が半分と言った表情で話す。
「笹ちゃん一人暮らしだよね?ご飯はどうしてるの?」
「コンビニというものが世の中には存在しています」
 『カガヤ・アクショア』の質問に目を逸らしながら答える笹。
 巫女でありながらコンビニ生活……、とカガヤの目に驚きが見える。
「いい機会だしちょっとずつ料理覚えていこう。ずっとコンビニ弁当は流石にね」
 カガヤの発言に笹は頑張るという意気込みを見せる。笹は視線を他のウィンクルム達に向けると、皆さんはどうですか、と投げかけた。
「私は得意ですよ。普段おじいちゃんのお弁当屋でお手伝いしてますから」
 『桜倉 歌菜』は胸を張って答えた。パートナーである『月成 羽純』は歌菜の答えに静かに頷いている。
「私はそこそこ……ね」
 『ミオン・キャロル』は目を逸らしながら答えた。『アルヴィン・ブラッドロー』は、俺はそれなりかな、と返した。
「その、私、料理はあんまり……でも、町全体で、クリスマス、楽しそうです……」
「僕も、そう、思う」
 『フィーリア・セオフィラス』はたどたどしく答えた。その横を歩く『ジュスト・レヴィン』も表情は読めないがフィーリアに同意した。
「プレゼント……喜んでもらえると、嬉しいです……」
 フィーリアはプレゼントの入ったバッグを大事そうに抱えた。その様子を見て歌菜が尋ねる。
「何を買ったんですか?」
「絵本です。ジュストが、その、司書さんなので。選んでもらいました」
「ダリウスさんに……孤児院の本を、聞いて、孤児院に置いてない……クリスマスの本を」
 フィーリアとジュストの答えにふむふむと頷く歌菜。
「私たちはブロックですよ。羽純くんに相談して決めたんです」
「ブロックは自分で考えながら組み立てるから、創造力を育む。
俺も夢中で遊んだことがある。子供へのプレゼントには丁度いいだろうと思ったんだ」
 羽純は昔を思い出すように遠くに視線を投げた。
 ふと、歌菜がアルヴィンの荷物に目をやると、やや大きめなバッグを持っていることに気づく。
「アルヴィンさんのそれ……大きめですけど、何が入ってるんですか?」
「ああ、これはボードゲームだ。どうせなら皆で遊べるのがいいと思ってな」
「私も小さい時に遊んだわ。懐かしい……」
 アルヴィンはそのバッグを少し掲げながら楽しそうに話した。
 ミオンも懐かしさに想いを馳せ、微笑んだ。
「わたくし達はボールにしましたわ」
「ボールがあれば外で遊ぶときに何でもできるだろ?」
 そういってカガヤはボールの入ったバッグを掲げる。
「……皆さん、喜んでくれると、いい、ですね……」
 一同はそれぞれの思いを抱いてダリウスの居る町を目指す。

●ダリウスのレストランへ
「皆さん、お待ちしていました。私はダリウスと申します」
 依頼主であるダリウスが町の入り口で皆を出迎えた。
「これから皆さんを私の経営するレストランへご案内します」
 そう言うと、皆を先導するように歩き出した。ほどなくして、木造のレストランに到着。どうぞ、と言いながら正面入り口のドアを開け、中に入る。ウィンクルム達もそれに続く。
 
 内装は木目調で統一され、テーブルやイスも木製で全体的に落ち着いた作りになっている。温かみのある室内灯がその雰囲気に丸みを持たせていた。
「厨房はこちらです」
 ダリウスがさらに奥へと案内する。客席のフロアとは異なり、こちらは機能的な構造になっている。業務用のコンロやオーブン、調理器具もしっかり揃っている。厨房内はすでにスタッフ達が忙しそうに働いていた。
「おーい、皆。一度こっちに集まってくれ」
 ダリウスはスタッフに声を掛けると、作業の手を止めウィンクルム達の前に集まってくる。 お互いに挨拶を交わすと、スタッフはそれぞれの持ち場へと戻っていった。
「では早速ですが、皆さん、お手伝いをよろしくお願いします」
 ダリウスからそれぞれ指示を受けて、作業に取り掛かる。

●料理の準備
「パーティーを成功させる為にも頑張ります」
 笹は気合を入れるように髪を縛った。笹とカガヤに頼まれたのはライスグラタンの下準備。
 白米にトマトソースを絡めて混ぜる。その後、塩を少し振りまた混ぜる。
 それを耐熱容器に移して、その上からホワイトソースを掛けてチーズをまぶす。
「ライスグラタンなんて初めて作りますわ」
「俺もだ」
 2人は大変ながらも楽しそうに作業を進める。

 その頃、フィーリアはスタッフが蒸しておいたジャガイモを輪切りにしていた。それをばら肉の上に置き、ハンバーグのたねを少し広げて乗せる。ローズマリーを少し入れて、ばら肉を巻き、天板に並べていく。
「これくらいなら、私でもなんとか出来そう……。ジュストはどう?」
「……大丈夫」
 ジュストはソースを煮詰める鍋の前に張り付いている。2つある鍋はどちらも深く、大きな木べらで焦げ付かないように時折混ぜている。普段料理に縁の無いジュストだが、この作業は問題ないようだ。

 一方、ミオンは大量の卵を割って、混ぜて、濾すという工程を繰り返していた。その横でアルヴィンはカボチャのピューレをグラスに詰めて均す作業を続ける。
「料理って地道な作業が必要なのね……」
「みたいだな。料理人ってのは努力家なんだろう」
 ダリウスの話では濾した卵はオムレツに、ピューレを詰めたグラスはデザートになるらしい。

 歌菜と羽純は野菜の下処理をしていた。サニーレタスと水菜を一口サイズに切って水で洗ったり。トマトを輪切りにしてから、四角い形に切ったり。さつまいもの表面を洗って、いちょう切りにしたり。
「歌菜は手際が良いな」
「ありがと。おじいちゃんのところでお手伝いしてるからかな」
 褒められたのが嬉しいのか、歌菜は笑顔でそう答えた。

 しばらくしてダリウスさんがこちらへやってきた。料理の下準備が一通り済んだことを確認し、感謝を述べると、一同を別の場所へと案内した。

●巨大ケーキ制作
「では皆さん、次は巨大ケーキの制作をお願いします。
こちらに置いてある四角いスポンジから3枚取って、スポンジ、クリーム、スポンジ……と重ねて3段のケーキにしてください。クリームの層にはお好みでフルーツなどを乗せてください。奥の冷蔵庫に入っていますので、自由に使ってください。
 これを4つ分お願いします。その後、この台に乗せて4つを合わせてから1つのケーキに仕上げます」
 ダリウスはジェスチャーを交えながら巨大ケーキの作り方を説明する。1枚のスポンジでもなかなかの大きさ。これを4枚分の広さ、3段分の高さとなると結構なボリュームである。
 クリームの泡立て方やデコレーションの仕方など、一通り教えるとダリウスは、なにかあれば呼んでください、と言い残して厨房の中へと戻っていった。 4つ分ケーキがあるのでウィンクルム達はそれぞれ分担することに。

●笹&カガヤ
「これは……想像以上に大きいケーキですわ……」
「だな……」
 笹とカガヤはスポンジを目の前にして息をのんだ。完成形はこれの4倍なので、さらに大きくなる。
(笹ちゃんに包丁使わせるのは危ねえよな……となると……)
「笹ちゃん。スポンジにクリームを敷いて。俺がその間にフルーツ切ってくから」
「わかりましたわ」
 2人は役割を分担して作業を進めていく。1段目に笹がクリームを塗り終えるとカガヤが切っておいたフルーツを2人で並べる。同じように3段目までスポンジを乗せるとケーキの土台が完成した。
「それじゃ笹ちゃん。デコレーションやってみようか」
「わ、わかりましたわ」
「そんなに固くならなくて大丈夫だから。まず作る側が楽しまないと」
「そうですわね」
 笹は恐る恐るクリームの入った絞り袋を握り締める。最初はぎこちない様子だったが、少しずつ慣れて感覚が掴めてきたようだ。
「ゆっくり……飾りの形を作って……何とか出来そうです……」
「うん、良さそう。よし、スピードアップしようか」
「す、スピードアップですか……?頑張ります……!」
 笹の頑張る姿にカガヤも満足そうだ。少し手間取ったものの、デコレーションは無事仕上がり、ケーキが完成した。

●歌菜&羽純
「それじゃダリウスさんに教わったとおりにやってみよ」
「ああ」
 歌菜と羽純はそれぞれボウルに入ったクリームを泡立て器で混ぜていく。歌菜は慣れた様子でクリームをデコレーションに向いた固さに仕上げていく。
 一方、羽純は加減がなかなか掴めず、難しいと感じているようだ。歌菜にクリームの具合を確認しながら手を動かす。

 ふと、羽純が歌菜のほうに視線を向けると、その頬にクリームが付いていることに気づく。
(クリームの付いた手で顔に触ったのか?仕方ない奴)
「歌菜、クリーム付いてるぞ」
 羽純はそう声を掛けながら歌菜に近づく。両手が塞がっているので唇でそれを取る。 羽純の意外な行動に顔を真っ赤にする歌菜。その様子にどこか温かさを感じる羽純だった。作業は進み、ケーキが1段、2段と積みあがっていく。そして3段目を積み終え、デコレーションを仕上げた。

●ミオン&アルヴィン
「さっきの卵といい、料理って力仕事なのね、なめてたわ……」
 ミオンとアルヴィンはクリームを泡立てたり、フルーツを切ったりと黙々と作業を進めていた。アルヴィンのほうは、まずまずといったところ。
 しかしミオンのほうはクリームの状態は中途半端。フルーツは形や大きさがバラバラ。小さくため息をつくミオン。ふと、アルヴィンから向けられる視線に気づく。
「……言いたいことはわかるわ。お察しの通り、調理実習くらいしか料理したことないわよ!」
「はは、大丈夫。頑張ってるのは分かるよ」
「……見たところ、アルヴィンは慣れてるのね」
「まあ、自分でやらなきゃ他に居ないから。多少は出来るよ」
 アルヴィンは悪戦苦闘するミオンをサポートしつつ、ケーキの材料を揃えていく。クリームを塗り、フルーツを挟み、またクリームを乗せる。それを繰り返しながらなんとかケーキを作り上げた。

●リア&ジュスト
「料理……得意ではないんだけど……大丈夫かな……」
「僕も……」
 フィーリアとジュストはスポンジを目の前に立ちすくむ。
「でも、ケーキにクリームを塗るのは、ちょっとやってみたいかも……」
「……やってみたら、いいと思う、よ」
 フィーリアはフルーツを適当な大きさに切り、クリーム作りに取り掛かる。ボウルに泡だて器を立て、混ぜていく。ダリウスに見本を見せてもらったものの、なかなか加減が難しい。悪戦苦闘しながらも、どうにかクリームを作り上げていく。
 それをパレットナイフでなんとかスポンジに塗っていく。ジュストはその上にフルーツを乗せていき、1段分出来たらスポンジを綺麗に積んでいく。それを2段目、3段目と繰り返す。その大きさに苦戦しながらも、2人で協力してなんとか完成させた。

●孤児院へ
 出来上がった料理やデザートを持って孤児院を目指す一同。巨大ケーキには専用のふたを被せて、体力に自信のある面々が慎重に運ぶ。
「巨大ケーキを分割したまま孤児院へ運んで、そこで仕上げればいいのではないか」と提案された事があるらしいが、孤児院の子供達に驚きと感動を与えたい、というダリウスの考えのもと、毎年このように運んでいるらしい。
 孤児院は町外れにある。しかし町外れと言ってもそれほど遠いわけではない。ほどなくして到着した。

 孤児院の中はすっかりクリスマスの雰囲気に包まれていた。紙の輪で作られた飾りの鎖、厚紙を切って作った星の数々。他にも様々な形の飾りが室内を彩っている。町の人々と子供達が協力して飾りつけたらしい。あとは料理を並べていくだけ。

 魚介類のマリネ、ライスグラタン、サーモンのカルパッチョ。トマトソースのピザ、オムレツ、テリーヌ。 カボチャのピューレをベースにしたデザートに、プリン。
 他にも色々な料理が所狭しと並べられた。そして、その中で一際存在感のある巨大ケーキ。 子供達の視線もやはりそこに注目しているようだ。
 ケーキのフタを開けると、子供達だけでなく大人達からも歓声が聞こえた。

 全ての料理を並べ終えると、皆で輪になる。ハンドベルで幸せの魔法をかけるために。
「こ、恋人じゃないし、効果あるのかしら……」
 ミオンは視線を逸らしながら呟いた。
「気持ちを込めれば大丈夫じゃないか?」
 アルヴィンはそう言いながらミオンの手を取り、ハンドベルを持った。笹とカガヤも輪の中に加わり、ハンドベルを構えていた。
「カガヤに恥ずかしくない料理出来るようになりたい……」
「え、笹ちゃん何か言った?」
「何でもないです……」
 どうやら笹の呟きはカガヤには聞こえなかったようだ。 歌菜と羽純、フィーリアとジュスト、町の人々、孤児院の子供達。それぞれの想いを乗せて、カラン、とハンドベルを鳴らす。そして定番のクリスマスソングを合唱し、最後に皆で一言。
「メリークリスマス!」

●クリスマスパーティー開始
 いよいよパーティーが始まり、皆料理を食べたり、飲んだり、談笑したりと各々の形で楽しんでいた。巨大ケーキもダリウスが形を崩さないように慎重に切り分けている。そのケーキを受け取る子供達の笑顔が眩しい。ダリウスもその様子を見てとても嬉しそうだ。

 その輪から少し離れたところで、ミオンとアルヴィンが見守るように座っている。
「皆、楽しそうで何よりだ」
「ほんと、美味しい食事に楽しいパーティー。賑やかで良いわね」
 ミオンは町の人々が楽しそうに過ごす様子をぼんやりと眺めながら答えた。ふと、アルヴィンの視線に気づく。
「なにか言いたそうね」
「いや、何で今回手伝ったのかなって。料理得意ってわけでもないだろ?」
「そうね……今年も最後だし。締めくくりは楽しく幸せなものを見て終わりたいなって……」
 そこまで言ってミオンは照れた顔を逸らした。その様子に少し考えながらアルヴィンは
「……うん、そうだな。こういうのもいいな。お疲れ様、来年もよろしく」
 と、にこっと笑顔を浮かべながらミオンの頭を撫でた。

●プレゼント
 パーティーも落ち着いてきた頃合を見計らってダリウスが
「今日はクリスマスパーティーということで、皆にプレゼントですよ」
 といって、子供達へプレゼントを渡していく。

 笹とカガヤが用意したボールを手にした子供達は、とても嬉しそうだ。今すぐにでも外へ飛び出して遊びだしそうな程喜んでいる。その様子に2人も笑顔を浮かべる。
「喜んでもらえたみたいで何よりですわ」
「ボールなら色んな遊びが出来るしな」

 歌菜と羽純の用意したブロックは特に年齢の小さい子供達が関心を示した。積み上げて家に見立てたり、色の違うブロックを並べて絵のようにしたり。それぞれ好きなように楽しんでいる。
「ブロック選んで正解だったね、羽純くん」
「ああ、そうだな」

 ミオンとアルヴィンの選んだボードゲームはブロックとは逆に、少し年上の子供達の興味を惹いた。早速箱を開けて遊ぼうと言い出す子、熱心に説明書を読む子、その様子を楽しそうに見ている子など。ボードゲームを囲むように色んな子供達が集まってくる。
「やっぱりボードゲームは大人数で遊ぶもんだよな」
「そうね」
「今度一緒にやるか?」
「いいわよ」
 そんな会話をしつつ、子供達に優しい視線を送る2人。

 フィーリアとジュストが持ってきた絵本。クリスマスがテーマの絵本ということもあって、子供達は早速開いて読み始める。読めないところがあれば、年上の子供達が教えながらゆっくり読み進めていく。その微笑ましい光景に2人は静かに笑った。

 ダリウスを初めとした、町の人々。孤児院の子供達。そして、ウィンクルムの一同。皆の笑顔が孤児院の中で輝いていた。



依頼結果:成功
MVP

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 星織遥
エピソードの種類 ハピネスエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル ハートフル
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 とても簡単
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 4 / 2 ~ 4
報酬 なし
リリース日 12月17日
出発日 12月25日 00:00
予定納品日 01月04日

参加者

会議室

  • [14]ミオン・キャロル

    2014/12/24-20:57 

    笹さんありがとう。
    街の人や子供達が喜んでくれますように。

    料理は…まぁ、やれる事を頑張るわ(エプロンと三角巾を鞄にしまいつつ)

  • [13]桜倉 歌菜

    2014/12/24-00:51 

  • [12]桜倉 歌菜

    2014/12/24-00:51 

  • [11]桜倉 歌菜

    2014/12/24-00:51 

    笹さん、こちらこそご提案有難う御座いました!

    良い感じに皆さん、バラバラになりましたね♪
    こちらのプレゼントは文字数の都合もあり、ブロックにしましたっ
    子供達が喜んでくれるといいなぁ…!

    良いクリスマスになるよう、お料理、スイーツ作り頑張りましょうね♪

  • [10]桜倉 歌菜

    2014/12/24-00:47 

  • [9]手屋 笹

    2014/12/23-20:27 

    >フィーリアさん

    反応ありがとうございます。
    絵本、かわいらしくて良いと思います。

    プレゼント、大体方向性の違うものが出ましたし、
    変える必要は無さそうですね。

    皆様、反応ありがとうございました。
    パーティ、楽しめるようにお料理、お菓子作り頑張りましょうね。

  • …反応、遅くて、ごめんなさい…。

    >プレゼント
    …えっと、種類の分担、いいと、思います、から…。
    …あの、…皆さんが、そう、されるなら…。
    …、…私は、…絵本に…、しよう、かしら…。

  • [7]手屋 笹

    2014/12/22-23:39 

    現在のところ、
    歌菜さん、羽純さん:男の子向けだったらブロック、女の子向けだったら編み物遊び道具
    ミオンさん、アルヴィンさん:皆で遊べるようボードゲーム

    ですね。お二人とも反応をありがとうございます。

    あとは大雑把に考えるなら、
    歌菜さんと男の子向け、女の子向けのおもちゃを分担するか、
    カガヤが外で遊べるボールとかはどうかと提案して来ましたのでその辺で考えたいですね。

    強制ではありませんしフィーリアさんの反応が無かった場合はボールにしますね。

  • [6]ミオン・キャロル

    2014/12/22-08:11 

    毎回遅れ気味でごめんなさい、ミオンです。
    笹さん、歌菜さん、また会えて嬉しいわ。
    フィーリアさん初めまして。

    皆で遊べるから
    アルヴィンがボードゲームが良いって言ってたわ。

  • [5]桜倉 歌菜

    2014/12/22-01:40 

    改めまして、桜倉 歌菜と申します。パートナーは羽純くんです。
    フィーリアさん、初めまして♪
    笹さん、ミオンさん、またご一緒出来て嬉しいですっ
    皆様、よろしくお願い致します!

    おもちゃの種類の分担、賛成です!
    折角だし、色んなプレゼントを用意出来た方が、子供達も喜んでくれそうです♪

    私と羽純くんが考えてたのは、男の子用のプレゼントで、
    『ブロック』です。
    自分で考えながら組み立てるので、創造力を育むんだって、羽純くんが教えてくれました。
    羽純くんも、昔ご両親に買って貰ったとか…!

    女の子用なら、編み物遊び玩具とかも素敵かなって♪

    今のところ、こんな事を考えてます。

  • [4]手屋 笹

    2014/12/22-00:39 

    手屋 笹です。

    フィーリアさん、初めまして。よろしくお願いします。
    歌菜さんとミオンさんは今回もよろしくお願いしますね。

    おもちゃ、ある程度別の種類のものを差し上げる方がよいのでしょうか。
    女の子向け、男の子向けとか…

    恐らくお料理お菓子の方がメインだと思うのであまり気にしなくてもよいのかもしれませんが、
    もし可能でしたら渡すおもちゃの種類を簡単に分担してみませんか?

  • …えと、…フィーリア・セオフィラス、です。
    パートナーは、マキナの、…ジュスト・レヴィン…。
    その…、よろしく、お願いします…。(ぺこり)

    …料理、とか、あまり得意じゃ、ないけど…、頑張って、お手伝いします、ね…。
    …おもちゃ、何がいいのかしら…、…皆で、遊べるような物、とか…?

  • [1]桜倉 歌菜

    2014/12/20-13:20 


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