夢見る少女のラブハプニング!(雨鬥 露芽 マスター) 【難易度:簡単】

プロローグ

●恋愛成就をどう研究するんだユメミちゃん

それはある夏休みのこと。
とある大きな家の令嬢が大騒ぎしていた。

「クモよ!クモを捕まえるの!!」

扉の前で使用人達に止められているのがその令嬢、ユメミ。
虫が好きな彼女は、こうして新しい目的を見つけては使用人に止められる日々を送っている。

「いけませんお嬢様。昆虫採集などはしたない」
「クモは昆虫じゃないわ!!」

そういう問題ではない。
が、使用人達が何か言い返せるはずもなく、暴れるユメミをどうにか抑えつけることしかできない。
そこに規則正しい足音が近づいてきた。

「何事ですか」

やって来たのは老紳士のような姿の男。
白く染まりつつある髪、目にはモノクル、身にまとうのはタキシード。
見るからに『執事』の雰囲気を醸し出しているその男を見て、ユメミは「助けてじいや!」と叫び出した。

「じいや!私はクモを探しに行きますの!」

そう説明し、助けて助けてと一層暴れる。
じいやと呼ばれた執事はため息をついた。

「ユメミ様、一体何があったのか説明してください」


ユメミの話を要約すると

夏休みの宿題の自由研究の題材にと虫を選んでいたところ
恋愛ごとに効くと噂のクモがいるという文献を見つけた。
そのクモを捕まえ研究するのだ。

ということらしい。
一体どんな文献を読めばそんなことが書いてあるんだ。
じいやは再びため息をついた。

「とにかく、自由研究の虫があればいいということですね」
「クモがいい!」
「我儘を言わないでください。虫を研究できるだけでも幸せでしょう」

じいやの言葉にユメミは頬を膨らますが、じいやは気にせず指で自分の額をとんとんと叩く。
かくしてじいやはユメミを満足させるため、何故かA.R.O.A.へと向かった。



「え!?昆虫採集!??」

受付の女性の声がひっくり返った。

「ですから、別荘の近くの森にそのクモが生息しているところまで掴めたのですが
 その森にはオーガが潜んでいると噂があるのですよ」
「でしたら他の森へ行けばいいのでは……」
「ユメミ様が、そこでないなら意味がないと申しておりまして……」

それ以上の説得ができなかったのだろう。
じいやはハンカチで額の汗を拭う。

「大変申し訳ないのですが、どうか助けていただきたいのです」

毎日我儘なお嬢様に振り回されているのが手に取れるような
そんなじいやの表情を見た受付の女性。

「わかりました!」

お人好しだったのか単純なのか、依頼を受けてしまった。

もちろんそうスムーズにいくわけもなく
その後職員に怒られる受付嬢。
しかしそこは引かない受付嬢。

「だって、終わったら美味しい紅茶とお菓子を御馳走してくれるそうですよ!
 避暑地の!別荘の!!大きな庭で!!!」

あなたは行けないんだぞ受付嬢。


●金色でハート柄のクモを探しだせ

別荘地から少し離れた草原。
指定されたその日、ウィンクルム達が集まった。
なんと優しい!集まってくださった!と心で感激するじいや。
ユメミはそんなじいやの気持ちを知るわけもなく森の地図をみんなに配る。

「ここが草原、花畑もあります。
 で、こっちが森ですわ」

地図を指しながら説明するユメミは、いつもより目が輝いていた。

「探してほしいのは金色のクモ!!
 何でも背中に黒のハート模様があるそうで、ラブハプニングを起こすとか、恋愛が成就するとか!
 そんな噂がありますの!!」

テンションが高すぎて余計なこともずらずら喋っているので割愛。
とはいえ大事な情報もあった。

背中には黒いハート模様。
金色。
バッタやカマキリを好んで食べるらしい。
いつもは森などの日陰に隠れてる。
糸を張った巣は作らない。
人間に作用する毒はない。
群れたりしない。
何匹いるかは不明。
乱暴には扱うのはさすがに危険。噛まれるかも。でも正直痛くない。
素早いが、臆病なため、警戒する時に少し固まるらしい。

ということだ。
どう取ればいいかとかって教えてくれないんですねユメミちゃん。

「それではよろしくお願いしますね!」

にこにこ笑うユメミお嬢様。
草原に置かれた白い机と椅子に腰かけて満足そう。
じいやは虫網などを取り出し、もう何度目かわからない溜息をついた。


●とは言ったけどね

執事はユメミから離れてウィンクルム達へ近づき、小さな声で補足をした。

「あぁ言ってはおりますが、クモでなくても構いません。
 自由研究に使える昆虫で全く構いませんので……」

そう言って虫網、虫かご、軍手をそれぞれに配る。

「この草原、森には数々の昆虫が生息しています。
 適当な物を適当な数見つけましたら戻ってきてください」


こうしてウィンクルム達の昆虫採集が始まった。
仕事の後には美味しい紅茶が待っている!
種類は豊富!ユメミのためにジュースも完備!

さぁいざゆかん昆虫採集!!

解説

■目的
指定のクモを捕まえろ。
クモ以外でも失敗にはならないよ!


■PC情報
お昼頃、全員同じ場所に集結。
渡されたのは、地図、虫網、虫かご、軍手。
制限時間は日没まで。
協力するも良し、別々で探すも良しとユメミに言われた。
捕まえた時点でユメミの所へ戻ってもいいそうで。


■虫
草原と森で生息する生物が違います。

・草原、花畑
バッタ、カマキリ、小さな蝶、キリギリス、トンボ等。
草原の中には小さな池。
あと毛虫がいる可能性があります。
毛虫の種類によっては腫れたりするので気をつけましょう。

・森
カブトムシ、クワガタ、大きい蝶、セミ等。
様々な木が生えており、その木によって生息する種類が変わるようです。
蜂やムカデがいる恐れがあります。見かけても触らない事。
また、蚊も飛んでるみたいです。痒い。

・クモ
プロローグ参照。


■ジャッジ
クモ以外の虫は比較的簡単に捕獲できます。
クモは少し手間がかかりますが、ヒントを見て行動してくだされば何かしら起きるかと。


■プラン
少々ご協力ください。

・虫の嫌い度
5見るのも無理
4見れるけど触れない
3好きじゃないけど触れる
2平気だけど、別に好きじゃない
0大好き
「嫌い度」等書かず数字だけプランの頭に書いて下さい。
リアクションなどの補足があれば追記してください。
※こちらは精霊側への記入もお願いします。

・協力・絡み
協力、個人、全員、どれにするか相談の下お願いします。
協力の場合は【☆】のあとに相手の名前(省略などで可)
会議で省略方法を提示してくだされば、今回のみそれを見て判断します。
(雨鬥が相手の場合「雨と省略」等発言)
全員の場合は【全】と頭に置いてください。

また、今回は参加者様同士で絡ませていただく可能性があります。
絡みNGの方は【無】とプランの最初にお願いします。


・狙うもの
何狙って行動してるのかわかると助かります。

・アドリブ満載注意報
嫌な方はプランの頭に×


あ、別荘地までは自腹で300jrだそうです。

ゲームマスターより

まさかの初EXが虫。雨鬥露芽です。
0と2の間にあるべき数字がない?私にはこう見えるんだ(字数の問題で削減。減らすのそこかなんて聞こえない)
テンションが振り切ってるのは私かもしれません。

虫が嫌いだからとか好きだからで判定方法変える気はないので安心してください。
みんな大歓迎だよ!虫エピ参加してくれるだけで私は嬉しいよ!
きもいとか怖いとか書いちゃっても問題ないよ!
要はラブハプニング!!
終わった後はティーパーティ!?

クモを捕まえたい方がいる場合は考えて行動してくだされば大丈夫だと思います。
プランの頭に書くこと多いけど、順番気にせずならべちゃってください。
例:4☆名前× 等

オーガなんていなかった。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

篠宮潤(ヒュリアス)

  「2」☆全
瀬谷さんと草原にてカマキリ・バッタを多めに捕獲したいな
(森待機の皆の分)

●草原
「バッタは…草、分け入る、と、ぴょんって跳ねるから…そこを網でー」
精霊へ説明
「え?あ、僕、男兄弟の中育った、から。小さい頃よく、ね」

●目印辿って森の皆と合流
取った虫お裾分けしたり
森居たメンバーに従い設置お手伝い等
・発見:わっ…面白いクモ…(バッタさんたち…餌になってゴメン、と心で合掌)
虫かごにハンカチ被せ暗めにしてクモが少しでも快適になるように
・見つから無かったら:ハートに見える模様付いてる蝶等だけでも探したり

●お茶
「皆好きな人、がいるの、かな」
紅茶美味しく頂きながらお嬢様達と談笑
「ヒューリ、楽しかった?」



桜倉 歌菜(月成 羽純)
  4☆全
クモ狙い
恋愛ごとに効く!
是非見てみたいですっ
虫は触れない私ですが、今後の任務でどんな事があるか分からないし、この機会に慣れたいなと!
触れたら良い事あるかも…という期待もアリ

先行して森の中を探索
居そうな場所(過ごしやすそうな日陰)に目星を付ける
紙(メモ帳か地図)を丸め漏斗状に、虫かごの入り口に取り付け…クモさん捕獲器を用意
乱暴に扱って大変な事になるのはダメ
皆が採ってきてくれた餌を捕獲器に
誘き寄せ捕獲したい
警戒時に少し固まる習性を攻めていきたい

羽純くんとクモさんに触りたい
(これで恋に良い事あるかな?)
他の虫も勇気を出して触ってみる

お茶しながら
ユメミさんもクモで恋愛ごとのおまじないを?と聞く



メイ・フォルツァ(カライス・緑松)
  0☆全

こういうのって童心に帰った気分よね!
「だって、金色のクモよ? 見られるだけでもレアじゃない?」
というわけで出来ればぁ、アタイらも
噂のクモを捕まえてユメミちゃんにお届けしましょ?

エリザベートさん達、桜倉さん達と森へ行くわよ。
二人の手伝いが終わったら、木の日陰になっている所を見てみる。
木に登ったり、
リョクの両肩に自分の両足をかけて覗き込んでみるわ。

噂のクモを見つけたら、
バッタやカマキリを近づけ、食いつかせる。
あるいは両掌で包み込み、
指の隙間も埋めて一歩も逃がさないわ。
そう思いながらも予め開けた虫籠に入れてみる。

「んー!美味しい!」
え?アタイら飲んでばかり?
まぁいいじゃない!これも夏の思い出!



瀬谷 瑞希(フェルン・ミュラー)
 

役割を分担。篠宮さんと草原でバッタ・カマキリを複数採取。クモの餌確保です。大きいのが良いですね。
虫さされの薬と消毒用ウェットティッシュを持参。
田舎育ちなので大体虫は素手でもOK。
小さい頃よく獲りました(笑顔。
虫にそっと近づき、胸をピッと掴めば獲れますよ。
駄目なら虫取り網で頑張ります。
ススキ等の草がバッタの好物。その近くを探します。
カマキリは蝶の集まる花の近くで。毛虫や蜂に注意。
「金色のクモも蜂と似た警戒色ですね。恋は危険ってこと?」
自由研究に使える綺麗な蝶も獲りますね。
籠は別にします。
各虫籠は布で目隠しして森に行きます。
苦手な人に配慮。

お茶会でユメミさんと金クモ生態調査について語り合います。



エリザベータ(時折絃二郎)
  5虫の動きや独特の光沢がダメ
☆全
金色クモ探し

心情
依頼を受けてきたと思ったら…ダメなの解ってて持って来ただろ!
もう泣きそう…

行動
地図を見る、軍手装着
あたし分の虫籠を潤達に渡してエサ確保に使ってもらうようお願いするぜ

森に歌菜達と向かいクモが居そうな場所に目星をつける
虫除けハーブで蚊対策、離れた位置で金時計の時間を確認
地図に○を書きこみ記録、2時間目安で合流できたら良いな
確認は離れた位置から行う

虫を見たらギャーギャー騒ぐ
…あの、ゲンジ?冗談だよな?
あ、あたしも反応に困るからな?

調べた後合流し印の場所へ案内
捕獲は他の人に任せる

お茶会は気疲れ起こしてしょんぼりしてるわ…
紅茶と焼菓子にスゲェ癒されるわ…




クモを捕まえるという不思議な依頼。
いざ来てみるとテンションの高い依頼主のユメミと、苦労してそうな白髪交じりのじいやという執事の姿。
ウィンクルム達は相談の結果、全員で協力してクモを捕まえることにした。

渡された道具を身につけて、それぞれの担当を話し合う。

結果、虫が平気な篠宮潤、ヒュリアス、瀬谷瑞樹、フェルン・ミュラーが餌となるバッタやカマキリを捕獲。

その間に
虫が大嫌いなエリザベータ、触ることができない桜倉歌菜と二人のパートナーの時折絃二郎と月成羽純
そして虫が大好きなメイ・フォルツァとパートナーのカライス・緑松の6人は
クモの居そうな場所に目星をつけるという
探索と捕獲の二組に手分けするということになった。

捕獲に一切参加できないエリザベータは、地図や時間の確認を担当。
また、エリザベータの分の虫籠を餌捕獲組に渡し、餌を多めに取って来てもらう。
二時間を目安に集合しようとだけ決め、それぞれが目的の場所へ向かった。



「バッタは……草、分け入る、と、ぴょんって跳ねるから……
 そこを網でー」

餌班になったヒュリアス。
彼は虫の捕まえ方を知らなかったため、潤が実践しながら説明をすることになった。

膝丈から腰丈まで様々な高さのある草の中
ガサガサと音を立てて分けいれば高く跳びはねる緑色。
突然現れたそれに、ヒュリアスが内心驚いたような気がしないでもないが
軽く振られた潤の網に覆われたそれにヒュリアスは興味を向けた。

潤のスムーズな動作。
網の下にはバッタ。
虫取り初体験な男の目には、とても見事だったに違いない。

「虫取りとは、皆普通は詳しいものなのかね……?」
「え?あ、僕、男兄弟の中育った、から。
 小さい頃よく、ね」

潤の答えに納得したのか、ヒュリアスは自分の持っている網を見つめて、軽く手首を振ってみる。
その仕草に、潤は軽く笑みを零した。

「で、これを、籠に移動する、ん、だけど」

バッタを網で絡め取り、その余白を残しながら網を握る潤。
ヒュリアスは真剣にそれを見つめた。
そのまま網を上にあげれば、バッタは網の中。

「網から、手で捕まえても、良い、と、思うけど……
 逃げたら、困るから……」

そう言って網の枠を虫籠につけ、握っていた部分が、開いた入口に接するように合わせる。
そのまま手を離すと、虫籠の中にバッタが一匹捕らわれた。

「ふむ」

頷き、説明されたことを実践しようと草を分けるヒュリアス。
潤はヒュリアスを気にかけながら、自分もクモの餌になる虫を捕獲していく。
潤の説明した効率的な捕獲方法は、初めてのヒュリアスでも簡単に捕獲することができるもの。
バッタが跳び上がりやすいよう、ヒュリアスは大きく音を立てた。


同じく餌班となった瑞希とフェルン。
「最初はバッタを捕まえるんですね」と瑞希はノリノリで草を分け入っていく。

(そうだった。ミズキは生態調査とかが大好きだったんだ)

生き生きとした表情の瑞希。
「小さい頃よく獲りました」と嬉しそうに笑顔を見せる。
その顔を見て、夏休みの宿題でやったのだろうな、とフェルンは考える。

「バッタはススキ等の草が好物なんですよ」

生態を軽く調べてきたと言う瑞希は、この辺にいないだろうかと辺りを見回す。
バッタが好むのはイネ科の植物。ススキもその一つである。
とはいえどれがイネ科の植物かを見分けるのは難しい。
その上保護色である緑の中でバッタを探すとなると、相当目を凝らす必要がある。

真剣な面持ちでバッタを探す瑞希を見て
フェルンも辺りを探そうと移動すると
その近くにいたのか、驚いたようにバッタが飛び跳ねた。

それに気付いた瑞希、ぶんと網を振る。
そのままバッタは網の中。
瑞希は網の中に手を入れると、虫を手で掴み
慣れたように虫籠の中へと移動させた。

「さぁ、どんどん取りますよ」

網を握り次のバッタを探す瑞希。
ふと目を移せば、近くで同じくバッタを捕獲する潤とヒュリアスの姿。

(みんな、はりきっているな)

クモ捕獲用の餌。
一匹二匹では足りないだろう。

「俺も獲るのを手伝うよ。沢山獲ろう」

フェルンは、瑞希の隣に並び、網を握り直した。



一方その頃、エリザベータは叫んでいた。

「うわあああ!!」

目の前を飛んでいく大きな蝶。
その声を聞いた絃二郎の脳に「騒々しい」という言葉が過る。

辺りは密集するように生える木々。
そこに集まる樹液や日陰を求める虫達の数。
エリザベータにとっては地獄だ。

虫除けハーブを持つエリザベータは、みんなから少々遠い所にいる。
一人で待つ時間。
彼女には、恐怖だろう。
しかしそれでも地図に印を書き込み、時間を見て皆を集めるため
これが仕事なのだと我慢する。

エリザベータの前方でしゃがみながら、先程拾った石で×印をつける絃二郎。
クモが居そうな木の根元、大きい石の下、倒木などを探していく。


そこから少し離れた所で同じく印をつけていく羽純と歌菜。

「軍手は外すなよ」
「うん!」

こちらも歌菜に2人分のハーブも持たせ距離を置いて木陰や岩陰を確認する。
軍手もばっちり。完全装備と言っても過言ではないかもしれない。

羽純は影になりそうな場所はないかと落ちていた葉っぱを動かす。
様子を伺おうと歌菜が身を乗り出すと、葉の下から勢いよく飛び出してきた影。
見るのは平気と言っていたものの、突然現れたその生物にびくりとする歌菜。

そこに出てきたのは、クモではなく、ムカデ。

「ムカデ、足元気をつけろよ」
「う、うん!羽純君も……!」

ムカデもどうやら日陰がお好きらしい。
サイズによってはクモを食べたりもするそうだ。

(びっくりした……)

歌菜はまだドキドキとする胸を押さえながら次の場所を探し始めた。


メイ、緑松も皆から離れすぎない場所でクモの居場所を探す。
絃二郎や羽純と同じく、木の根元や石の裏などを中心に。

「あ、見て!こんな所にカブトムシの幼虫いるわよ!まだ幼虫で大丈夫なのかしら」
「今そんな場合じゃねえだろ」

テンションの高いメイに呆れつつ、溜息をつきながら木の根を覗きこむ。

「ここは陰になりそうにないな」

そこまで虫に興味があるわけではない緑松は、ただ溜息。

「あんまり良い感じの日陰がないわねぇ。あ、あんな所に蛾がいるわ!」
「いやあれ蝶じゃねえの。綺麗だし」

メイの指さす樹の上を見ると、大きく綺麗な羽の昆虫。
羽は開かれて止まっているが、色は黒と鮮やかな黄色。

「多分蛾よ」
「いや、どっちでもいいけどな……」

さして興味のない緑松が冷めた目で見つめるメイは胸を張っている。

おっと何やらユメミちゃんから電波が。

『蛾と蝶の違いはチョウ科であるものが蝶、それ以外が蛾くらいって感じよ。
 世界にはナンベイツバメガなんていう綺麗な蛾もいるし
 逆に凄まじく怖い見た目のフクロウチョウというびっくりする蝶がいたりするわ。
 違いと言われるものはあるんだけど、例外も多いせいで生物的にはそんなに違わないそうよ!』

どこから見てらっしゃる。

それはさておき。
あまり見たことのない虫が沢山見られて嬉しいメイは
うきうきとクモの居そうな場所を探していく。
緑松は呆れたような表情で再びため息をついた。


ある程度辺りの目星をつけ終わると、全員がエリザベータの元に戻り、もう少し奥へ進むということになった。
絃二郎が地面に進行方向の矢印を刻み、歩き始める。

「エリザベータさん大丈夫なの?顔色すっごく悪いんだけど」
「大丈夫だ」

メイがエリザベータを心配すると、絃二郎がそう答える。
当のエリザベータは地図で前を隠し、できる限り虫を見ないようにと必死だ。
あまり大丈夫そうに見えない。というか危なっかしい。
歌菜もそんなエリザベータを心配し、隣を歩く。

「私が周りを見ますよ!」

あまり周囲を見なくていいようにと歌菜がエリザベータの腕を掴むと
エリザベータがげっそりとした表情で一言お礼。

「金色のクモってどんな感じなんだろうな」
「さすがに金で出来ているわけではないですからね」

羽純の疑問に答えるのは、皆の前で急に丁寧になる緑松。
ユメミから聞いたのは金色という単語だけ。
一体どんな金色なのかもいまいち予想がつかない。


「この辺でいいだろう」

そんなことを話していると、先程より進んだ場所で絃二郎が立ち止まり、先程と同じように手分けをして探す。
エリザベータが時間を確認しようと金時計に目を移すと
その視線の途中を過ぎった何かの影。

「うわああああ!」

はっきりと姿が見えたわけではないものの
結構な大きさのせいで、輪郭が浮いていた。
それだけでも彼女には充分大ダメージだ。

「何かいた!動いた!」

騒ぐエリザベータに、しゃがんでいた絃二郎が立ち上がる。
できるなら放置したいのだが、そろそろ本当に迷惑がかかる。
エリザベータが、つかつかと近づいてきた絃二郎にも驚いていると一言。

「ヘイル、黙らんと唇を塞ぐぞ」

絃二郎の淡々とした言い方に、一瞬の沈黙。

「……あの、ゲンジ?冗談だよな?」

叫び声は落ち着いたものの、今度は戸惑った様子のエリザベータ。
もちろん、絃二郎はする気など一切ない。
黙らせるために言っているだけで、黙れば何でもいいのだろう。

そもそも大声は蜂などに狙われる危険がある。
迷惑がかかるとやったことだが
この絃二郎の行動はある意味エリザベータを助けるためにも正解なのだ。

「あ、あたしも反応に困るからな?」

本気で困るエリザベータ。

そして再びユメミちゃんから電波。
誰にも聞こえていないのに。

『蜂などが近くを通った場合は、動かず音を立てず、逃げたい時はゆっくり静かに逃げるのをオススメしますわ。
 彼らに敵と認識された時点で虫除けの効果の意味もなくなる場合がありますの』

彼女は何なんだ。


エリザベータ達がそんなやり取りをしている頃
羽純と歌菜は、再び陰になるような場所を探していた。

「あの辺りとかどうかな。陰になってそう」

歌菜の示す場所を確認してみようと進む羽純。
それについていこうと歌菜の出した一歩。
それは木の根を踏みこんでしまい、ガクンとバランスを崩す。

「きゃあ!」

そのまま前に倒れる歌菜。
目の前は土。怪我をする可能性は低いだろうが、転ぶのは痛い。
歌菜はぎゅっと目をつぶった。

しかし倒れ込んだのは土の上ではなく人肌の温もり。
驚いていると上から「危ないな」と言葉が降ってくる。

「大丈夫か?」
「羽純君……」

立ったまま、歌菜を抱き寄せる形で支えた羽純。
慌てて反転してきたのだろう。靴には土が飛んでいる。
突然の出来事に、再びドキドキと鳴る歌菜の胸。

「靴、気をつけろよ」
「うん、ありがとう……」

落ち着いた様子に安心した羽純は歌菜を離し先程の場所へ確認しに行く。

「も、もしかしてクモさん、近くにいるのかな……?」

恥ずかしそうにそんなことを言いながら
羽純からあまり離れないような距離を保ち、結果を待つのだった。


エリザベータを大人しくさせ、持ち場に戻っていた絃二郎。
クモのいそうな場所はないかと辺りを見回す。

「これは良さそうだ」

それっぽい物を見つけたのか、倒木を目の前に、石で×印を付ける。
燕尾服で森の中、石で印をつける男というのは、なんとも表現しがたい雰囲気を纏っている。

絃二郎に注意されたエリザベータは、辺りを気にしないように時計とにらめっこ。

「そろそろ2時間になるな」

全員戻ってきたら一度潤、瑞希達と合流しよう。
やっと森から出られる。
エリザベータは少しだけ胸をなでおろした。



バッタを集め、カマキリ探しに出ていた餌班。
二つを同じ場所に入れるわけにはいかないので
バッタはエリザベータから預かった虫籠、そして潤が配られた虫籠に集めておいた。
現在合計10匹のバッタが捕獲されている。

カマキリはバッタと違い、跳ねたりしないので、探すのは少々難しい。

「カマキリは蝶の集まる花の近くにいると思います」

瑞希の言葉から全員で花畑に集合。
白や黄色、赤、紫など、色とりどりの花が彼女達を迎えた。
先程と同じく、女性陣の腰ほどの高さやひざ丈の高さなど、色々な高さの花が茂っている。

花の上に直接乗るのはハナカマキリの一種で、比較的小さいものになってしまう。
今回はクモの餌ということで、大きめの物を狙う彼女らは
花の茎、葉の部分を探さなければならない。

そのため、花を傷つけないように入り込み、優しく分けながら茎や葉の部分を覗いていく。

「いました」

最初に見つけたのは瑞希。
かなり大きめのカマキリが、赤い花の茎の部分でじっとしていた。
気付かれないようにそっと手を伸ばし、胸部をピッと掴む。

「大成功です」
「さすがだね」

虫籠を開けてぽんと入れる。
そのテクニックに、見事だと反応するフェルン。
ヒュリアスはそんな瑞希の取り方をじっと見ていた。

どうやら彼もカマキリを見かけたらしい。
が、捕まえ方がわからず、虫に詳しそうな瑞希を見つめていたようだ。
瑞希の動作を観察し、獲り方を真似る。

「あ、あんまり力入れちゃ、だめ、だよ?」

初めてのことに力みつつあったヒュリアスに、後ろから声をかけた潤。

「本当に触れるくらい、で、いいと思う、から」
「ああ。わかった」

潤のアドバイスを聞いて素直に優しく手を伸ばす。
ヒュリアスが楽しく虫取りをできるようにアドバイスをしていく潤。
楽しく虫取りをする瑞希と、共に楽しもうと声をかけるフェルン。
なんともいいコンビだ。


「……ウルよ。これはどうすればいいかね」
「え、何が……?」

急に呼びかけられて何かと見てみると
ヒュリアスの揺れる尻尾に毛虫。
尻尾を何かと勘違いしているのか、いそいそと昇っていく。
何だか必死な様子なのは、ヒュリアスの髪の色に惹かれたか、はたまた別の何かが目的か。

それを目で確認した潤。

「わー!は、払ってー!」

驚いて、慌てたように手を左右に振る。
そう言われてもどう払えばいいのかわからず棒立ちで困惑するヒュリアス。
結局潤が毛虫を払い花へと戻す。
今回は毒のない毛虫だったから良かったものの
危うくヒュリアスが大変なことになるところだった。

「毛虫は、毒がある、場合もある、から、き、気をつけないと……!」

潤に言われて「わかった。気をつけよう」と一言。
虫に詳しくない男ヒュリアス。
今日は沢山の事を覚えて帰れそうだ。

『ちなみに毛虫にも毒の無いものは多いですわ。
 見分けられない方はあまり触るべきではありませんけれど
 毒を持つ種類を覚えておけば、実は触っても平気なんですの。
 私も触りたいですわ!じいや!』

唐突に会話に入って来ないでくださいユメミさん。
じいやへの文句はじいやに直接どうぞ。

「何故登って来たのだろうな」
「わ、わからない、けど……
 花の匂いでも、移ったの、か、な」


一方であちこちに目を向けながら、他の虫も一緒に探す瑞希。
前方を飛んでいるのはカラフルな小さい蝶々。

「ユメミさんの研究に使えるかも知れません」

虫籠は別に入れることを考えて勢いよく立ち上がり
網を装備して前へと進もうとする。
それに気付いたフェルン。

「ミズキ、足元!」

足元に何かを見つけたフェルンが、慌てて瑞希を引っ張る。
どうやら瑞希の意識は全部蝶に行ってしまっていたらしい。

「気を付けてくれよ」

言われて確認してみると足元には毛虫。
恐らく毛虫もびっくりしていただろう。
急に大きな何かが近づいて来たのだから。


「さすがにそろそろ窮屈そうですね」

あまり入れ過ぎると共食いしかねないカマキリ。
ある程度の空間を保てるよう、4匹のカマキリを籠に入れ、探索班との合流を目指す。

「エリザベータさんが怖くないよう、布で隠して行きたいです」
「そう、だね。見るのも、ダメ、みたいだし……」

瑞希の提案に、潤が賛成。
ハンカチを持っていた三人がそれぞれを虫籠にかけ、そのまま森へ向かった。



餌班が合流地点についたすぐ後、探索班が戻ってきた。

「クモさんをおびき寄せて、そのまま虫籠に入ってもらえるようにと思いまして!」

そう言って見せたのは歌菜が開発した道具。
名付けて『クモさん捕獲器』
虫籠の中に、使っていない地図を丸め漏斗状に取りつけたもの。
この中にバッタやカマキリを入れ、クモをそのまま虫籠で捕まえるというのだ。

これなら傷をつけずに捕獲できる、と歌菜の案に皆が賛同し
さっそく先程の場所まで矢印と地図を頼りに進んでいく。

一番目の地点へ到着。
虫の苦手なエリザベータは、捕獲を他の人に任せ
できる限り離れた場所で待つ。
そんなエリザベータを気遣い、虫の得意な瑞希は傍にいることにした。

「大丈夫です。いざとなったら私が対応しますから」
「ありがとな。助かるよ」

捕獲担当では、羽純、潤、絃二郎が、捕獲器の準備をする。
手が必要ならとフェルンも助太刀。
彼らに危害が及ばないよう、ヒュリアスが周囲を警戒。蜂やムカデに気をつける。

「待ってるの勿体ないから、アタイら他にもクモがいないか探してくるわ。
 バッタ、少し貰っていいかしら」

そう言って場所を離れたのはメイと緑松。
少しでもクモを捕まえられるように、とのことか。

「これでいいだろう」

絃二郎が×印で示された倒木の傍に罠を設置。
罠の入り口を陰に向けて誘いだす。

「出てきてくれるといいんだけどな」

羽純の言葉に、歌菜がこくこくと頷く。
設置してすぐに出てくるとは限らない。
臆病と言われたクモのため
全員出来る限り動かないように身を潜めた。


その頃、緑松は他に餌になりそうな虫を捕獲していた。
隣を見ると、クモを探して木によじ登ろうとしているメイ。
高さが足りないらしく肩を貸せと緑松に要請する。

「転ばないでよ」

緑松は溜息をつきながら、両肩をメイの足場にさせ、言われた通り転ばないよう気を付けて
バランスを保つため幹に手を伸ばすとカブトムシ。

巻き込まないようにと慌てて手を避けようとした瞬間
ぐらぐらと身体が揺れ、そのままバランスを失う。

「ちょっと!」

慌てて身を屈ませたメイ。
しかし間に合わず二人は縺れるように倒れ込んだ。
いててと起き上がる緑松に「転ばないでって言ったでしょ!」と怒るメイ。

「しょうがないだろ。カブトムシ潰すわけにいかないし。
 そもそも、いくら日陰といっても上にはいないんじゃねえのか」
「何でよ」
「地面にいるような餌を好むなら、日陰に潜むくらいでわざわざ上に登るかよ」

緑松の理屈に、それも一理あるわねとメイは納得。
再び危ないことをしなくて済んだと、緑松は安堵した。


「出てこない、ね」

ある程度待ってはみたものの、出てくる様子のないクモ。
やはりここにはいないのか、それとも人間の気配に気付いているのか
一同は、とりあえず罠を置いたまま次の場所へ探してみることにする。

「あの、気になる場所があるんです」

エリザベータに向かって小さい声でそう切り出したのは歌菜。
地図の印、第三地点を指で差し、いるのではないかと思うポイントを提示した。

「でも何でだ?」

当たり前のことだが、エリザベータから疑問が飛ぶ。

「は、ハプニングがですね……!
 金色のクモさんの噂が本当なら、もしかしてと思いまして!」

何が起きたかはわからなかったが、エリザベータは詳しく聞かず「じゃあそこに行こうぜ」と優しく微笑み
前を行く男性陣に第三地点を目指す旨を伝える。

第三地点へ到着すると、歌菜がその場所へと案内。
クモの隠れ家になりそうな良い感じの石の隙間、そしてハプニング。
もしかしたら、と頭に浮かぶ。

再び設置組が罠を作り、ヒュリアスが周りを警戒する。
ふと、木にとまって鳴いているセミが目に入った。

(改めて見ると……虫とはこんなにいるのだな)

視界で戯れる色々な虫。

「ヒューリ、どうし、たの?」

設置の終わった潤は、興味ありげに周りを見るヒュリアスに声をかけた。

「森の中には様々な生物がいるものだと思ってな」
「そう、だね。自然、って、感じ、だよね」

潤の言葉に「そうだな」とヒュリアスは小さく笑みを浮かべ
再び周囲の蜂やムカデに警戒を向けた。

「いるかな」

罠の傍で待機する羽純に、歌菜が声をかける。

「どうだろうな。本当はあまり傍にいない方がいいのかもしれないが……」

離れてしまうと、万が一クモが居た場合、そのまま餌だけ取って逃げられる可能性がある。
また餌自身が逃げてしまう場合もある。
近くで誰かが見ていないと、対処のしようがない。

「先程は保険の為に罠を残してきたが、できれば近くに居た方がいいだろう」

確実な道を選ぶべきだと絃二郎。
じっ……と様子を伺い続けていると、何かが動く気配がした。

きたか、と捕獲班の全員が気を引き締める。
すっと石の下から出てきた一本の細い脚のような何か。
それは木洩れ日に照らされてきらりと光る。

――金色の毛――

「こ、これが、金色の、クモ?」
「これは脚……だろうか」
「は、羽純君、どうしよう……!」
「落ち着け、騒ぐと引っ込むかもしれない」
「念のため網を装備しておくぞ」

絃二郎の一言に全員が頷き、網をぎゅっと握る。
じっと再び待つ時間。

離れた所で待つエリザベータ、瑞希、フェルンにもその緊張感が届いていた。

「い、いたみたいだな」
「捕まえられると良いですね」
「大丈夫だ。彼らならやってくれるさ」

遠くからじっと見守るだけだが、全員が捕獲できる事を祈っていた。

こそこそと出てきた脚は、周囲を確認するかのように動く。

『ちなみにクモは、あまり視力が良いわけではないので
 基本的に体中の感覚毛を使って周りの振動を感知することができるようになっているわ。
 でも目がとても良くて、動いている物を追いかける習性のクモもいるのよ!
 体はとっても小さいのに目がくりくりしてて、マウスカーソルを追いかけたりすることで有名ね!』

今良い所なんで黙っていて下さい。

ユメミの声が聞こえるはずもない全員は、ただひたすら息を呑んでその瞬間を待ち続ける。
ごくり、と誰かが唾を飲む音が響いた。

シュッ――

ものすごい速さで金色の影が捕獲器の中へと飛び込んでいく。
瞬間、羽純が捕獲器の蓋を閉め、クモを閉じ込めることに成功。
中ではクモがバッタを捕え、その長い足で絡みついている。

「速過ぎてよく見えなかった……!」

歌菜が驚きの表情を見せる。
恐らく影しか見えなかった者が多いのではないだろうか。
それぞれがどんなクモなのか拝もうと羽純の持つ捕獲器に集まる。

「これは美しい。光に反射しきらきらと輝いている」

絃二郎はその姿を見て、満足そうな表情。
「生命の神秘だぞ。見るといい」と勧めると、エリザベータが全力で首を振って拒否をする。

「蜂と似た警戒色に近いようです。
 恋は危険ってことでしょうか」

まじまじと観察するのは瑞希。
光に反射する金色は何かの危険信号なのではないか、と考察。

「わっ……面白いクモ……」

そう言って覗き込んだのは潤。
捕食されかけているバッタに、餌になってゴメンと心で合掌しながらも
その特殊な姿に惚れ惚れとする。

「背中にハート……これのことか」

ヒュリアスは頭胸部の大きな黒いハートを見つけて納得した様子。

捕獲したクモが少しでも落ち着けるようにと、潤が虫籠にハンカチをかけ
無事1匹金色のクモを見つけられた一行は、他のポイントを回ることにした。


「いたわ!これが金色のクモね!」

こちらでも見つかっていた金色のクモ。
バッタや緑松の捕まえた蝶を出すが無反応。
その上、手では捕えることができず、結局逃げられてしまう。
しかし沢山の石をめくっていたメイは何かに気付いた様子。

「そろそろ戻ろうぜ」

緑松の言葉で、二人は皆の所へ戻ることに。
絃二郎の刻んだ矢印を当てに第二地点の場所に進んでいく。
そこに偶然第三地点から戻って来た一行と遭遇。

先程の情報をお互いに交換すると、メイは気付いた点を皆に伝えた。

それは湿度。
クモがいたところは湿度が高く、いないところは乾燥していたそうだ。

「そういえば、先程捕獲した石も湿っていたな」

メイの気付いた情報と自分達の記憶を噛み合わせる絃二郎。
これは時間の短縮に繋がる、と瑞希が頷く。

こうして湿度が高い場所のみ罠を仕掛けるという事を繰り返し
一行は最初に仕掛けた罠の地点まで戻って来た。
現在の捕獲数は最初のものを含め2匹。
希少種の捕獲という点では充分な数と言えるだろう。

最初の罠は無理だろうと諦め、回収するために近づいたが、付近を歩くクモを発見。

どうやら罠のバッタを食した直後らしい。
罠ではもう捕まえられないと察した絃二郎と羽純がアイコンタクト。
絃二郎が踏み込んだ衝撃でクモをひるませ
その驚きで硬直した瞬間を羽純の網が襲う。

ナイスなコンビネーションに一同思わず感嘆の声。

虫網の中を瑞希が確認する。
しかしある事に気付いた。

「……手足を丸めて、硬直してしまっています」
「え!?」
「し、死んじゃ、った?」
「ちょっとマジ!?」

歌菜、潤、メイが慌てたように網の中を覗く。
確かに硬直してしまっている。

「ど、どうすんだ?」

様子は窺えないが、心配そうに他の意見を仰ぐエリザベータ。

「とりあえず、連れて行ってはどうかな」
「亡くなるようなことはしていないはず。
 とすれば、恐らく原因があるはずだ」
「ユメミ様に聞いてみるのがいいかもしれませんね」

フェルン、絃二郎、緑松が連れて帰ろうと言う。
網を振った羽純も「悪いが網のフレームが当たった可能性は低い。別の原因だろうな」と冷静に考察。

「俺も枠が当たったとは到底思えん」

反射的に目で追っていたヒュリアスもそう答える。
満場一致でこのまま連れて行く、という結論になり、網に入れたままユメミの所へ戻ることにした。


「歌菜」

入口へ向かう途中、羽純が声をかけた。
その手には、どこで捕えたのかクワガタの姿。
胸部を持たれたクワガタは、足をゆっくりと動かして若干の抵抗を見せている。

「持ってるから、ちょっと触ってみるか?」

今日は虫に触れるようにと歌菜が意気込んでいた事を羽純は覚えていた。
クモを捕獲できたのだし、触れ合う一歩を踏み出すにはいいかもしれない。

「うん」
「ハサミの部分は触るなよ」

羽純の隣で、クワガタの背中に触れる歌菜。
クワガタは一瞬驚いたような様子を見せ、歌菜もびくりと手を引っ込めたが
再び優しく触れると、次は落ち着いたような素振りをクワガタが見せた。

「変なことしなきゃ襲ってきたりしないもんだろ」
「そうだね」
「持つ時は頭や腹じゃなく、胸を持つ方がいい」

歌菜は歩きながら羽純のレクチャーを受け、他の虫に触れることに挑戦していく。
それを聞いていたのは絃二郎。

「桜倉が昆虫との親睦を深めているな。じゃじゃ馬も見習ってはどうだ」
「うっせ!」

未だに地図で周りを隠しながら進むエリザベータ。
潤や瑞希、メイ達はかなり前方を、虫と戯れている歌菜達はどんどん後方へ離れていくため
味方のいないエリザベータは1人で気配と格闘している。
すると、ドンと前にぶつかった。

「うわあ!な、何だ、いきなり立ち止まるなよ」

それは前を歩いていた絃二郎の背中だった。

「ヘイル見てみろ」
「何……」
「カナブンだ」

絃二郎の示した先。
それは甲虫特有のつやつやとしたボディ。
緑色、茶色、色々な個体のカナブンが樹液を吸っている。

「わあああああ!!」

バサバサと地図を振り回して後退するエリザベータ。

「ゲンジやめろよ!!本当に……!!」
「後ろには蛾がいるぞ」
「ひぃっ……!!!」

こうしてエリザベータの断末魔が森の中へ響き渡った。

『よくカナブンと間違えられる昆虫に、アオドウガネっていう光沢の鈍いコガネムシがいますの。
 カナブンの割に色が鈍い緑色の昆虫でしたら、もしかしたらそちらかもしれませんわ』

もうそろそろ着くからユメミさんは大人しく待ってて下さい。


前方を進んでいた瑞希はとびきりの笑顔。
「ご機嫌だね」とフェルンに言われ「はい」と元気に答える。

「とても珍しいものを見る事が出来ました。この依頼、受けて正解でしたね」
「ミズキは本当に生態調査とかが大好きなんだね」
「そうですね。今日は沢山の生態に触れることができました」

そう話しながら「こんな所にも珍しい模様のカミキリムシが」と、じっと観察を始めるミズキ。
こうして森を歩いているだけでもとても楽しそうだ。
そんな姿を見て、フェルンも「今日は来て良かった」と呟くのだった。


「ヒューリ、それ、どうするつもり、なの?」

捕獲に余ったカマキリとバッタの入った籠を持つヒュリアス。
潤が不思議そうに尋ねると「草原に戻してやろうと思ってな」と返事。

「逃がして、あげる、の?」

ヒュリアスは特に深い考えを持っていたわけではなかったが
何となく、元いた場所へ戻してやりたかった。

「こいつらは、森より草原の方が居心地がいいのだろう」

そう答えたヒュリアスに、ふっと潤が笑う。
潤は片方の籠を受け取って、それを手伝うことにした。


「しかし良い物見たわねー。超レアよ」

捕まえられなかったのが悔しいけど、とメイが呟く。

「あの速さは手じゃ無理だろ」
「でもすっごい楽しかったわ。
 まるで童心に帰った気分!」

ころころと表情を変えるメイに「なんじゃそりゃ」とため息交じりな緑松。

「あんたは楽しくなかったの?」

そう聞かれて今日の出来事を思い返す。
何だか振り回された記憶しかないがそれを言うのも面倒くさい。

「さあな」

そう答えて、ひたすら喋りつづけるメイに適当に返事をし続けた。



「皆さんありがとう!とっても嬉しい!」

クモを届けると、ユメミが嬉しそうにぴょんと跳ねた。
そして動かなくなったクモをユメミが確認し、状況を聞いてニコリと笑った。

「心配いりませんわ。これは擬死ですの」
「ぎし?」

この単語を初めて聞いた者達から、疑問符のついた声が飛ぶ。

「いわゆる死んだふりですわ。
 肉食の生物には、反射的に動いている物を捕まえたり攻撃したりする生態が多いんですの。
 故に動かない方が狙われないし攻撃もされない。下手に動くより安全なのです。
 こうして手足を縮めて動かなければ、簡単に逃げられ身も守れますから。
 ほら、昆虫採集とかで急にぽろっと落ちる事とかありますでしょう?あれですわ」

つまりこちらのクモは、唐突に起きた振動と降ってきた網に驚き襲われたと錯覚。
死んだふりをすることで放置してもらおうと思ったわけだ。
クモは実は臆病なんですね。

ユメミは広いケースの中にそれぞれクモを移すと、パンと両手を叩いた。

「さぁ皆さん、ティーパーティの準備は整っておりますわ!」

じいやの用意した大人数用の車に乗り、別荘へと移動する。
到着した別荘の庭の真ん中には大きな噴水がそびえたっていた。
そしてその周りを囲む紅茶や菓子の置かれた沢山の机や椅子。

「皆様、本日は誠にお疲れ様でございました。
 ユメミ様のわがままに付き合っていただき、本当にありがとうございます。
 こちら、好きなだけ楽しんでいただければ幸いです」

深くお辞儀をするじいや。
ユメミもみんなを案内し、それぞれと挨拶を交わしていく。

机の上の紅茶の種類は大変多く
共に食べられるケーキ、クッキー、ビスケット、パンなど沢山の種類が全員を労うように準備されている。
足りない時は使用人達が作ってくれるそうだ。

「つ、疲れた……」

大嫌いな虫に囲まれ、絃二郎には遊ばれ
体力的にも精神的にも疲れたエリザベータ。
ユメミとの会話を終えると、好きな紅茶を取り、クッキーやケーキを皿に分けて椅子に座りこむ。
その雰囲気は、なんとも切ないものだった。

「はぁ、癒される……」

先程「虫が苦手と聞きましたの。今日は本当にありがとうございます」と丁寧にお礼を言ってくれたユメミ。
ユメミは悪くないのだ。
そもそも苦手と知っていながら依頼を受けた絃二郎が問題なのであって。

「じゃじゃ馬」

そしてその問題の絃二郎が目の前に来てエリザベータを呼ぶ。

ゲンジのせいで。

そう思わないわけではない。
最後は要らない恐怖まで付加されたのだ。

「褒美にクッキーを二枚くれてやろう」

すっと差し出してきた絃二郎。
甘いものは好きなエリザベータ。
だが色々なことが頭をめぐり、沈黙。

「何だ。手ずからがお望みか?」

反応のないエリザベータの口に近づけられるクッキー。
しかしなんというか、色気のあるような「あーん」などではなく
まるで無理矢理食べさせようとしているようだ。

エリザベータはバッとクッキーを奪い取ると、ムキになったように頬張った。


「このクモは大変珍しいですよね」

そうユメミに声をかけたのは瑞希。
生態を調査することが好きな瑞希にしてみれば
仲間を見つけたような、とても嬉しい感覚なのだろう。

「そうなんですの。特にこの頭胸部のハート、一体何を表現しているのかしら」

ユメミも誰にも理解してもらえない趣味だったため
瑞希の言葉にとても楽しそうな反応を見せる。

「恐らくハートに噂の由縁があるのだと思うんですの」
「不思議な噂ですよね」

まるで女子会のようなテンション。
内容はクモの生態についてだが。
そんな幸せそうな瑞希に気付いたフェルンは
静かに紅茶を飲みながら、その姿を見守ることにした。

「このクモの特殊能力を調べるのかね」

ユメミと瑞希の話を聞き、会話に入るヒュリアス。
最初に聞いたユメミの話を本気で信じていたらしく
というかそれを特殊能力だと思っていたらしく
真面目な表情でユメミに尋ねる。

隣で驚いた潤が、先程口に含んだビスケットで若干むせかけているが
ヒュリアスは自分のせいだとは気付いていない。

そしてユメミ、否定しない。

「実際にあるかどうか、気になる所ですもの!
 本当に本当だったらすごい大発見になりますわ!」

こちらもこちらで違う意味で真面目なようで。
そんなユメミの発言を聞いた歌菜。

「ユメミさんもクモで恋愛ごとのおまじないを?」

するとユメミの顔が急に真っ赤になる。

「な、そ、そんなつもりはありませんでしたわ……!
 ありませんでしたけれど……!」

クモが好きと少々変わっているとはいえユメミも年頃の女の子。
やはり恋愛ごとには関心があるのか、言われて何かが頭をよぎったのか。

「と、とりあえず今はクモの生態が大事ですわ!
 夏休みが終わってしまいますもの……!!」

宿題に間に合わせなきゃ、とぶんぶんと頭を振るユメミ。
必死に否定するユメミを見て、潤が思わず呟く。

「皆好きな人、がいるの、かな」

恋愛ごとに効くクモ、そしておまじない。
女子らしい会話を聞きながら、周りのみんなを確認する。

「ユメミさん、は、いるの?」
「私のことは良いですわ!
 それより皆さんこそ、素敵な殿方とのお仕事ですもの……!」

潤の質問を避けるユメミ。
そして会話を歌菜に振る。

「桜倉様は、どうなんですの?」
「え、わ、私ですか!?」

唐突に振られた質問に、実はと改まってユメミに話しかける。

「あの、クモさん触ってもいいですか?」


その頃、羽純、緑松、絃二郎の男性組は、今日のことについて話していた。

「今日は本当にお疲れさまでした」

緑松の言葉に、絃二郎、羽純も「お互いに」と声をかける。

「しかし本当に綺麗な金色だったな」
「全くだ。自然に生まれた色であのような金色を生み出すとは。
 それにしても、希少種の捕獲を体験させてもらえるとはな」
「そうだな、珍しい種類のクモだ。せっかく捕獲できたんだし、後で乾杯でもしないか」

羽純の提案に、緑松が「良い案ですね」と賛同する。
すると少し離れた場所から「んー!美味しい!」と大きな声。

「少し離れますね」

緑松は慌てて声の主であるメイの元へ向かった。


メイはといえば、エリザベータの隣で「これも美味しいわよ」と声をかけている。

「それにしても本当に疲れた様子ねぇ」
「メイは楽しかったか?」
「うん、色々見られて楽しかったわよー!」

そう答えながら次々とエリザベータに皿を持ってくるメイ。
ひたすら喋りながら紅茶を飲み続けるメイだが
その会話に虫の話は一切ない。
どちらかというと茶菓子の話ばかりだ。

しかし、今日のことで疲れていたエリザベータにとっては
紅茶や菓子の話の方が助かっていた。

「ん!これも最高!アッサムのミルクティー!」
「本当だ。これ美味いな」

その芳醇な香りに癒されるエリザベータ。
すると「すみません」と横から声。
緑松だった。
メイが迷惑をかけてるだろうと思い、謝りに来たらしい。

「うちのメイ、毎回テンション高くて……」
「いや全然大丈夫だぜ。こうして相手してくれるとあたしも助かるからさ」

頭を下げる緑松に、気にするなと肩を叩くエリザベータ。
するとユメミのいる机からきゃーきゃーという声が上がった。

「何かしら!私見てくるわ!」
「おー、行ってらっしゃい」

バタバタと走って行ったメイのせいで「慌ただしくてすみません」と再び頭を下げる緑松だった。


声が上がっていたのは、どうやら恋愛トークだったようだ。
ユメミはそれを聞いて「ぜひぜひ触っていただきたいわ」と使用人にお手拭を持ってこさせる。

「一応、クモに触る前と触った後は手を拭いて下さいませね」
「はい!」

急に呼ばれた羽純もお手拭を渡され、一体どうしたと間に入る。

「く、クモを触らせていただこうと思って!」

そう羽純に伝える歌菜。
歌菜の考えている事がわかったのか
それとも先程からの進歩の早さにか
羽純がクスリと笑う。

覚悟を決め、ケースの中のクモに手を伸ばす歌菜。

「慣れないうちは、上から触ったりはあまりしない方がいいですわ。
 できれば、クモから乗ってもらう方が安全ですの。
 怯えさせなければ、走り出すこともありませんわ」

ユメミの説明を聞いて、羽純も隣で手を伸ばす。

(これで恋に良い事あるかな?)

歌菜はクモに乗って来てもらえたら、とドキドキ待つ。


「クモって人の手にも乗るんですね」
「えぇ。でも変温動物ですから、無理は厳禁ですわ。
 だから乗って来てもらうのが一番ですの。
 ちなみに毛づくろいもしますわ。このクモは綺麗好きですから」
「意外です」

歌菜と羽純の後ろで、クモについて話し続ける瑞希とユメミ。

そんな皆の様子を見ながら、心で応援する潤。
昆虫からクモへのステップアップか、それとも恋に対してか。
しかし隣のヒュリアスが、特殊能力の実験かとまじまじ見ている事に気付く。

「あの、クモの話、なんだけど、ね」

クモにそういう能力があるわけじゃないんだということを説明する。
潤の話を聞いて、そうだったのかとようやく理解するヒュリアス。

「ヒューリ、楽しかった?」

初めてのことが沢山あったことを思い返し、潤はヒュリアスの顔を覗きこむ。
色々な体験、経験をし、様々な知識に触れた今日。

「楽しかったかは分からんが……
 視野というものは少し変わったかもしれんな」

森の中の虫、花畑や草原の虫
様々な生き物が、様々な生き方をしているという事実。
同じ場所でも、生きているものやその生活の仕方はまるで違う。
そんなことを考えてか、それはどこか嬉しそうな表情だった。


「乾杯するらしいわよ!」

様子を見に行ったメイが戻ってくると、エリザベータをユメミの机へと連れていくように引っ張る。

「乾杯って、紅茶でか?」
「そうみたいよ?ジュースもあるらしいけど」

エリザベータが戻ると、歌菜の嬉しそうな表情。

「私、クモに触れちゃいました……!!」

そんな歌菜の声に、ぷっと微笑む羽純。
エリザベータは「おめでとう!すごいじゃんか!」と快くお祝いの言葉を向ける。

「じゃじゃ馬も触ってみたらどうだ」
「うわあ!」

後ろから現れた絃二郎に驚き「やめろって!」と再びのやり取り。
そしてフェルンも「ミズキも触らせてもらったらどうかな」と声をかける。

「そうですね。私もぜひ触らせてほしいです」

こちらは乗り気なようだ。

「さぁみんなカップ持ったー!?」

羽純の出した案に勢いよく乗るメイ。
せっかくの希少種捕獲のお祝いごとだ。
紅茶での乾杯という珍しいこともいいじゃないか。

「お前、飲んでばっかじゃねえか」

メイの後ろから呆れたように声をかける緑松。

「まぁいいじゃない!これも夏の思い出!」

楽しそうに返事をすると、その言葉を聞いていたユメミがニコリと笑う。

「今日は本当にありがとうございました。
 そして皆さんのおかげでとっても楽しい一日が過ごせましたわ」

成長した者、我慢した者、乗り越えた者、楽しんだ者
少々おかしかった依頼の内容、様々な経験が生まれたこの日。

そんな素敵な経験に乾杯。



依頼結果:大成功
MVP
名前:篠宮潤
呼び名:ウル
  名前:ヒュリアス
呼び名:ヒューリ

 

名前:桜倉 歌菜
呼び名:歌菜
  名前:月成 羽純
呼び名:羽純くん

 

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 雨鬥 露芽
エピソードの種類 ハピネスエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル コメディ
エピソードタイプ EX
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 簡単
参加費 1,500ハートコイン
参加人数 5 / 2 ~ 5
報酬 なし
リリース日 08月18日
出発日 08月26日 00:00
予定納品日 09月05日

参加者

会議室

  • [30]メイ・フォルツァ

    2015/08/25-23:57 

    アタイらもプラン出したわよー。
    エリザベータさんや桜倉さんのお手伝いをした後、
    森に潜む虫を手がかりにクモを探し出すわ。
    緑松も虫取り網片手に、似たプランを書いているわよ。

    ユメミちゃん、だっけ?
    探したい金色のクモ、早く見つけて届けたいわね。

  • [29]エリザベータ

    2015/08/25-23:47 

    あたしんとこも出来たぜー 楽しみにしてるよ

  • [28]桜倉 歌菜

    2015/08/25-23:38 

  • [27]桜倉 歌菜

    2015/08/25-23:38 

  • [26]瀬谷 瑞希

    2015/08/25-22:16 

    私達は草原での虫獲り中心でプラン提出済みです。
    草原でバッタとカマキリを沢山とります。
    クモの捕獲は森担当の方達へ託します。
    な感じで書きました。
    森担当の人達も金色のクモが沢山獲れますように。

  • [25]篠宮潤

    2015/08/25-21:58 

    …僕、の、『頭文字云々』の発言は、ややこしくしただけ、だった…;ぅぅ、ごめんだ…っ
    うんっ、頭文字云々は忘れて、【全】で良いと、思う!

    呼び名に関してはー…僕は、プランの方ではいつもの、呼び方で、念のため書かせてもらってる、よ。
    時折さんが、言ってくれてるよう、に、把握はしてくれそうだけど…確証は無い、かなぁって思って;

    僕たちの方、は、カマキリ・バッタ捕獲が半分以上占めてる…かな。
    合流後に捕まえた虫お裾分けの旨、と、誘き寄せ場は森に居た方々に相談(お任せ)、って感じ、に。
    ヒューリは、皆でクモ待ち受け中、周囲で蜂、警戒してるみたい、だ。

  • [24]桜倉 歌菜

    2015/08/25-21:28 

    皆様、有難う御座いますっ!
    意外とクモさん捕獲器(と名付けたらしい)とかに文字数を割いてしまい、
    交流方面はGM様任せになりそうです…!

    プラン内の名前省略は、たぶん、把握はしていただけるかなって…!

    絃二郎さん、有難う御座います!
    こちらも仕掛けに掛からない場合もフォローを、羽純くんにお願いしています。

    私達の行動としましては、
    クモさんが居そうな場所の目星付け(群れて行動しないとの事なので、複数個所)
    仕掛け(クモさん捕獲器)作成・設置
    カマキリ等捕獲隊との合流後、クモさんの餌で仕掛けに誘き寄せ捕獲
    …と、こんなカンジでプラン提出しました!

  • [23]エリザベータ

    2015/08/25-20:59 

    絃二郎:
    「虫がいるとじゃじゃ馬が非常に煩くて適わないのでな、捕獲に関しては関わらせない。その代わりではないが事前準備の方で多く活動してもらう。省略に関しては『エ、絃』と書いておけば把握してもらえる…と思う、確証はない」

    んーと、あたしは地図に場所の書き込みと、待ち合わせ時間(2時間くらい目安で)確認くらいかな…?

    絃二郎:
    「マーキング自体も木や石の下に虫が居るだろうから俺が指示を受けてキズを付けておく。今のところ『木の根元、大きめの石、倒木』の三点に絞っているところだ。捕獲についても罠に上手くかからなかった場合の保険も入れておいた…あくまで保険なので、かかる前提で動く」

  • [22]メイ・フォルツァ

    2015/08/25-20:47 

    緑松:
    申し訳ありません、篠宮様。
    先程はまとめて下さり、ありがとうございます。
    プランの冒頭には【全】と記しましたが、
    内容本文にまで皆様のお名前を略していいのか悩んでいます。
    (例:メイ→メ、篠宮様→篠様)

    私達の虫かごは、森で虫が出た時の捕獲に使わせていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

  • [21]瀬谷 瑞希

    2015/08/25-19:16 

    篠宮さん判り易いまとめをありがとうございます。
    一緒にバッタやカマキリを沢山捕まえましょう!

    頭文字は『瀬』で大丈夫です。
    ミュラーさんに指定必要な場合は『ミ』で。
    ミュラーさんは私と一緒に居ます。
    メイさんも加わって【全】で良いのでしょうか。
    バッタ・カマキリを取ったら
    エリザベータさん達の所へ持って行く訳ですし…(考え込み。
    クモが喜びそうな大きくて美味しそうなバッタさん達を捜しますね。
    蝶の集まっている所にはカマキリがきっと居ます

  • [20]メイ・フォルツァ

    2015/08/25-17:19 

    ああー、ごめんごめん。ハッキリ言わなかったわよね。
    アタイはエリザベータさんや桜倉さんと行動するわ。
    例のクモ、森の日陰にいる事もあるみたいだし。
    場合によっては木に登ったりして、木の中を見てみたいの。

    潤さんの記述でプランを書くわね。
    アタイの頭文字は、メ。緑松は緑でいいわ。
    ってゆーか、フォルツァだとミュラーさんのと被るっぽい。

    アタイは木の上、緑松は幹の辺りを調べるつもりよ。

    と、挨拶忘れたわ。
    瀬谷さんとミュラーさんも初めまして。こちらこそよろしくね。

    あと、虫に関しては緑松は2、アタイは0とだけ。
    流石に毛虫や蜂は危険だし、素手で触れないけど。




  • [19]桜倉 歌菜

    2015/08/25-17:01 

    あわわ、そうでしたっ
    潤さん、ご指摘とご提案、有難う御座います♪
    私も「桜」表記で大丈夫です!

    私と羽純くんの虫かごは、仕掛け用に使いたいので、そのまま持って行かせていただきますねっ
    カマキリ等捕獲隊との合流前に何か見つけて採れた際は、絃二郎さんの虫かごを頼りにさせていただきます♪
    皆さん、どうぞよろしくお願いします!

    メイさん達も何かやりたい事があれば、お気軽に仰ってくださいねっ

  • [18]篠宮潤

    2015/08/25-10:33 

    えっとえっと…(またメタらせてもらう、ねっ)
    解説、から、協力の場合「☆エ桜瀬」な感じ、に、書く必要あるみたい、だけどぉ…
    メイさんどうする、かなぁ…メイさん加わってくれる、と、【全】で良いみたい、なんだけど…

    今のところ、プランへの書き方(僕の方の場合)、上記書いたような、皆の頭文字1文字、で平気、かな?
    ちなみに僕、は、「篠」で大丈夫、だよっ。

    エリザベータさん、の、虫かご預かる件、も、了解だよっ。
    桜倉さんのは、そのまま桜倉さんが持って置いた方、が、良さそう、だね。
    先に森にいる間、もしかした、ら、何か捕まえられるかも、しれないし、ね。
    頑張って、多めにバッタとか、捕まえてくる、ね!
    (もぐもぐもぐ…腹ごしらえし始めた)

    ※誤字見つけて一回削除した、よっ;
    (下記でも一度ひどい誤字を見つけたが修正間に合わず…『ごめん、なさいorz』状態だった神人)

  • [16]桜倉 歌菜

    2015/08/25-00:44 

    潤さん、まとめ有難う御座います♪
    わかりやすいです!
    えへへ、わくわくしてきましたっ(メイさん達にも一緒に来て欲しそうな視線を投げる神人その2←)

    なるほど、最悪地図を使う手も…!絃二郎さん、有難う御座います!
    地図は人数分ありそうな気がしますので、イケるかと…(ぐっ)
    木にマーキングも、道に迷わない&後続の方たちへの道しるべになって、凄く良いですねっ
    あと、大変遅レスなのですが、
    先に発言していただいた『エリザベートさんの虫かごを、カマキリ等捕獲隊に預ける』のも
    その分カマキリとかが沢山採れそうなので、私は問題ないと思います!

    すでに文字数に敗北気味(ぁ)なのですが、プランがんばりましょうねっ♪

  • [15]篠宮潤

    2015/08/24-20:38 

    わっ。瀬谷さん、も、一緒にバッタや、カマキリ捕まえてくれる、なら、心強い、よ!
    (何だかやたら捕まえるの上手そう!という印象を持ったようだ)
    メイさん、たちも、やりたいこと、あったら勿論ご無理は、しない、でねっ?…でも、折角なら…(じー)
    (ご一緒したそうな視線←)

    えと、そしたら今のところ…
     【草原・花畑でカマキリ等捕獲隊】:篠宮、瀬谷
     【森にて仕掛け作り&目星場所散策、待機】:エリザベータ、桜倉

    こ、こんなかん、じ??
    (そしてメイさんにはまだ時折熱い視線を飛ばす、自重を知らない神人1人←当然スルー可!)
    捕獲メンバー、は、エリザベータさんたちがつけてくれた目印頼りに合流、っていう流れ、かな。

    どどど…っ、どこか、間違ってた、らっ、遠慮なくご指摘っ、よろしく…だよ!

  • [14]エリザベータ

    2015/08/24-18:33 

    おう、じゃあ瑞樹も一緒だな!ありがとなー

    絃二郎:
    「桜倉の言うように捕獲に使用したい道具はデートコーデ以外で持ち込めなかったときが困るな、最悪余っている地図を丸めて使う…というのもいけるだろう。ウィンクルムごとに行動すると想定しているなら5枚はあるんじゃないか、という予想に過ぎないが…」

    あ、目星つけるときは目印に石かナイフで木に傷つけてマーキングしておく予定だぜ

  • [13]桜倉 歌菜

    2015/08/24-01:29 

    連投すみません!
    自分たちでの道具の持ち込みについて、記載がない事もありますし
    デートコーデ以外のものは持ち込めないと考えた方がよさそうな気がしてきました…!

    代わりに紙を丸めて漏斗状にし、虫かごの入り口に取り付けて
    クモさんをおびき寄せる方向で考えようかなと。
    (紙なら、デートコーデで雑誌とかメモ帳とかで用意できそうなので!)

    あと、警戒する時に少し固まる習性を攻めていきたいですよね
    素早いみたいなので、固まった瞬間を、虫網でテイヤ!と!

  • [12]桜倉 歌菜

    2015/08/24-00:40 

    瑞希さんとミュラーさんもご一緒いただけるんですね!
    わーい♪ がんばりましょうねっ!(ぐっ

    クモさんの捕獲方法をちょっと調べてみたのですが、
    大きさにもよりますが、筒のようなものにおびき寄せて捕えるのが良いみたいです。
    無理に捕まえようとすると…その…えっと…

    羽純:
    脚がもげるみたいだな

    歌菜:
    あああああ!(怖い←

    ペットボトルの口をカッターで切ったヤツとか、空き缶の上をくりぬいたものとか、
    そういうのを用意するのはどうでしょうか?

    そこに、潤さんが提案してくださった餌でおびき寄せて、捕獲!出来たらなと。

    もし、この案がオッケーならば、草原でバッタやカマキリを捕まえて下さってる間に、
    私と羽純くんで仕掛け用意したいなーと、うすぼんやり考えてます。

    手分けして、「森の中で居そうな場所を目星を付ける」組も居たら、バランス良さそうですよね。
    どうでしょう?

    …ペットボトルと空き缶くらいなら、持ち込めます…よね?(少し不安)

  • [11]瀬谷 瑞希

    2015/08/24-00:02 

    あ…と。
    返事遅くなりました。
    ごめんなさい、協力するつもりで先の挨拶を
    書きこんだつもりなのですけれど。
    【協力して草原でバッタやカマキリを捕まえて、
    それを餌に森で金色の蜘蛛を探す】という感じで。
    絡みにくい、と他の皆さまが感じるようでしたら
    行動を少し考えてみます。
    (判りにくいご挨拶でしたね、申し訳ないです)

  • [10]エリザベータ

    2015/08/23-20:47 

    ん? じゃあ瑞希は別行動って認識で大丈夫か?
    『協力する場合はプランで協力者同士の名前の頭文字を書いて欲しい』って
    指定があるからそこはハッキリ確認しておきたいんだ(食い違いがあるとGMさんが困るので)
    考え中なら後でまた教えて欲しいぜー

    お昼頃から日没まで行動できて、一ヶ所しか行けないとも言われてないから……
    バッタとかカマキリとか捕まえてからでも大丈夫なんかな?
    んじゃあ、先に森の中で居そうな場所を目星つけてから合流……とかが良いのかな?

    絃二郎:
    「人数分の道具があるならば、一時的にヘイル用の虫カゴを草原組に渡して多めに捕まえてきてもらう……というのもアリだろうか」

  • [9]瀬谷 瑞希

    2015/08/23-01:19 

    こんばんは、瀬谷瑞希です。
    パートナーはファータのミュラーさんです。
    メイさんは初めまして。
    篠宮さんと桜倉さん、エリザベータさんは
    今回もよしくお願いいたします。
    ご挨拶が遅れて申し訳ないです。

    私達2人とも虫は怖くもないし触れますし
    どうせなら捕まえて標本にしてみたいとか、
    分布はどうなっているのかしら、な感じなので。
    (メタ的にはこれが「1」ですか?)
    …え、ミュラーさんはそこまで虫に興味は無い?
    そうですか。(「2」相当)
    皆で楽しく昆虫採取したいので
    ご指導よろしくお願いいたします。

    虫が苦手な人も虫籠に入れて布かけて
    見えなくしたら大丈夫とか?
    念のため、虫さされの薬を持っていきますね。
    消毒用のウェットティッシュも。

  • [8]桜倉 歌菜

    2015/08/23-00:08 

    そうですね!やりたい事がある場合は、メイさんも瑞希さんも、そちらを優先してくださいねっ
    こんな機会、滅多にないですしっ

    こちらもメタ発言便乗しますと、
    私が「4」で、羽純くんは「2」です。

    見るのは大丈夫ですので(任務で森の中とか行きますし!)
    あと、この機会に触れるようになりたいな…とも思っておりますので、
    森での行動は問題ありませんっ

    ふむふむ、潤さんの案、素敵です!
    好物でおびき寄せるって凄く効果的だと思います!私は大丈夫です…!(ぐぐっ

    メイさんのおっしゃられるとおり、手分けするのも効率的だと思います!
    エリザベータさんの地図を頼りに、行動させていただきますね♪

    私も何かクモを捉えるための案を考えてみますねっ

  • [7]篠宮潤

    2015/08/22-23:29 

    あっ、そ、そっかッ; 瀬谷、さん!お気になさらず、お好きに、ねっ?(あわわわ)

    森、なら、蝶くらいであまり、ビックリする虫は、出ないから無視苦手な方、も、長く探せるかな…って。
    メイさん、が、言ってくれてるよう、に、少し手分けした方が、見つかりやすい、かな?とも、思った、よ。
    (メタ便乗すると)
    僕は「2」で、ヒューリは「3」、みたい…だよ。
    (「…虫に詳しくないのでな。得体の知れん物体含め少々抵抗があるだけだ」 何やら言い訳する狼)

    僕は、一旦草原、か、花畑で、目的のクモが好む、らしい、バッタやカマキリ捕まえてき、て、
    それを森に連れてき、て、おびき寄せてみよう…かなって考えてた、けどぉ……、……
    (桜倉さんやエリザベータさんが近寄れなくなっちゃう、かな;;、と思案顔)

  • [6]エリザベータ

    2015/08/22-12:10 

    >潤
    百物語…あ、あの違う意味で怖いやつか!皆どんな話するか分かんなかったし、気にしなくて大丈夫だぜ

    絃二郎:
    「篠宮と桜倉は同行してもらえるか、恩に着る。メタなこと言うとじゃじゃ馬は5、俺は2だ…森でクモ探しをする方向で問題ない。ヘイルには虫除けハーブを持たせて地図を確認させるつもりだ」

    うっせうっせ、瑞希はちょっと挨拶も入りづらくなってるかな?ごめんな
    メイも協力して探すの、強制ではないし押し付けるつもりもないから
    別行動したいときは自分のやりたいことを優先して欲しいぜ!

  • [5]桜倉 歌菜

    2015/08/22-00:18 

    ご挨拶が遅くなりました!
    桜倉歌菜と申します。パートナーは羽純くんです。
    皆様、宜しくお願い申し上げます!

    私と羽純くんも、是非皆さんとご一緒させていただきたく…!
    私もクモさんを探したいんです…!(恋愛ごとに効く…!拳握り締め←
    皆で探せばきっと見つかるかなって…!

    た、ただですね…私もあまり昆虫とかは得意ではなくて…(がくぶる)
    見るくらいなら平気なんですけど、触ったこととかなくて…
    でも!がんばりますっ


    羽純:
    俺は好きではないが触れるな。問題ない。
    歌菜が足を引っ張らないよう、面倒は見るつもりだ。
    余り無理せず、楽しもうな。

  • [4]篠宮潤

    2015/08/21-23:09 

    (…そういえば、エリザベータさ、ん、虫が……)

    篠宮潤(しのみや うる)、と、パートナーのヒュリアス、だよ。
    どうぞよろしく、だ。

    エリザベータさん、には、以前…百物語の時、に、ヒューリがとっても申し訳ない、お話、して…ごめん、だった、ね;
    時折、さんには、初めまして、だ。
    良かったら、ご一緒してもいい……かなな(緊張のあまり噛んだ)
    クモ、探す感じで、だいじょうぶ、です、か?
    (時折さんへ若干小声で)エリザベータ、さん、虫…ホントに無理そう、なら、まだこう…フォルムが丸っぽかったり、
    オーソドックスそうなのが、いる、森中心でも、僕たちは一向に構わない、ので(こそこそ)

  • [3]メイ・フォルツァ

    2015/08/21-23:06 

    瀬谷さんとエリザベータさんは初めまして! 潤さんと桜倉さんは久しぶり!
    メイ・フォルツァよ。よろしくね!

    アタイらは個別でも協力でもいいわよー。
    それぞれ良さがあるし、楽しめるっていうかぁ。
    むしろ、協力しあった方が見つけたい虫も見つかると思うのよねぇ。

    緑松:
    (メイの台詞をよそにエリザベータに視線を移す。
    表情を見ながら誰か傍にいた方がいいのか、
    いない方がいいのか、決めかねている)

    メイ:
    けど、探してほしいってなるとしらみ潰しに探さないと、現れないのかなぁ?
    (おもむろにスマートフォンを取りだし、クモについて検索してみる)


  • [2]エリザベータ

    2015/08/21-13:40 

    うわぁぁぁ…!!なんで、おま、虫いる所に連れて行くのさ!?

    絃二郎:
    「じゃじゃ馬に本物の虫取りを体験してもらい昆虫との親睦を深めてもらおうとだな…
     ああ、申し遅れた。俺は時折絃二郎、こちらの騒がしいじゃじゃ馬がエリザベータ。よろしく頼む」

    よ、よろしく頼むぜ…燕尾服で虫取りするんじゃないよな?な?

    絃二郎:
    「…。 じゃじゃ馬が煩くして申し訳ないが皆は別々で行動する予定だろうか?折角なので協力して探せたら良いな、と思っている。別行動が良いなら問題ない」

  • [1]桜倉 歌菜

    2015/08/21-00:31 


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