イザベラのウィンクルム達のゴールイン!
草壁楓 GM

プロローグ

 ついに切って落とされた、オーガ達との最終決戦――。
 もしかしたら、世界は滅び、ウィンクルムも命を落としてしまうかもしれません。

 命を落としてしまう前に、悔いのないように。
 A.R.O.A.はウィンクルムの正式な結婚を認める運びとなりました!

 そして、ウィンクルム達がお互いの気持ちを、本心を曝け出す場を用意しようと、
 A.R.O.A.がウィンクルム達に少しの休暇と、リゾート地を提供しました!
 プロポーズの場としても、デートの場としても利用可能です!

 人々は、ウィンクルム達が向かう最終決戦に向けて、少しでも手助けになればと、快くリゾート地などの開放を行ってくれました。
 最終決戦であることもあり、これまで助力をしてくれたスポットは提供をしてくださっています!
 行きたかったけど行けなかった、という場所に行くのも、同じ場所に行くのも、良いかもしれません!

 リゾート地は、すべてウィンクルム達の貸切!(一部リゾートホテルなどはスタッフがいらっしゃいます)。

 ウィンクルム達のゴールイン・ひと時は、一体どのようなものになるのでしょうか!


プラン

アクションプラン

イザベラ
(ディノ)
【スポット:20】

普段行かない所に行こう、という事でゲームセンターへ。
思いの外楽しくて心が暖かい。
この心地良い気持ちを相手に伝えたい。
レースゲームの最中「最近気付いたのだが」と前置きして愛を伝える。

ずっと他人は不要だと考えていた。
誰に好かれ嫌われようと、それは自分が正義を貫く事には何も関係しないから。
けれど、彼がずっと隣にいて好意を向け続けてくれた事で、自分は随分と変わったと思う。
何より幸せというものを知る事が出来た。

傍に居てくれて有難う。
愛してくれて有難う。
私も心からお前を愛している。

しれっとゴールしつつプロポーズ。
「…よし。するか、結婚。(ドヤ)」
断られて意味が分からない。
本当に面倒臭い奴、だがそこが可愛い。
妙に拘りが強い所も、好意故につぶさに変化する感情と表情も。
自分にはとても眩しい。
「…うん。…楽しみにしている」

移動中、極々自然と手を繋ぐ。
相手のお願い事、その理由に納得して頷いて。

リザルトノベル

 その日は晴れていた。
 そんな晴天の日にイザベラは大型ゲームセンター『ウルビスゲームワールド』にディノと訪れていた。
 ディノは誘いに乗ったのだが、「晴天の日は訓練だ!」という彼女を何度も見てきたことから少々いつものイザベラの行動とは違う、珍しいと思っていた。
 店内はガヤガヤとゲーム音が響き渡り老若男女様々な人々が楽しそうにそれぞれの時を過していた。
「たまにはいいものだな」
 イザベラはそう言った。
 ディノと普段行かない所に行こう、と思い立ったのは数日前……どこにしようかと考え思いついたのがタブロス市新市街北部リンボにあるアジアン直轄の大型ゲームセンターだった。
 いくつものゲームを楽しみつつ、その隣にはディノがいることでその楽しさは倍増し、そして心が暖かくなっていく。
 この暖かく心地の良い感情をくれるディノにイザベラは今日その想いをディノに伝えたいと考えていた。
 そんな中、イザベラはカーゲームを見つける。先客に親子がレースを楽しんでおり、その光景もまた、微笑ましい一コマだとイザベラの口角が上がった。
「イザベラさん!勝負ですよ!」
 なんてイザベラの想いも知らず楽しそうに笑うディノにイザベラも笑みを返す。
 先客がいなくなったところで、2人はカーゲームの筐体に腰を下ろす。
 イザベラは青のクーペタイプを、ディノは黒いオープンカータイプを選ぶと、スタートラインに立つ。
 画面にはゲームとは思えないほどの美麗な景色が広がっており、
「最近のゲームはすごいですね!」
 とディノは楽しそうな声を上げた。
 コースの紹介画面が流れ終わると同時に2人は筐体のハンドルを握る。
 そして画面に『3・2・1』と表示されると、
 『GO!!!!!!』
 ゲームの筐体からの号令で2人はアクセルを踏んだ。

 コースの序盤が終るころ……イザベラは口を開く。
「最近気付いたのだが」
 一生懸命ハンドルを握り操作をしているディノは一瞬視線だけをイザベラに向けた。
「ずっと他人は不要だと考えていた」
 誰に好かれ嫌われようと、それは自分が正義を貫く事には何も関係しないから。と。
 視線の片端でディノを見つめつつ、一呼吸置くと、イザベラはさらに続ける。
 けれど、ディノがずっと隣にいて好意を向け続けてくれた事で、自分は随分と変わったと思う。
 どんな時も、隣で喜び怒り、拗ね……イザベラがどんな行動をしようともディノはその隣にいた。
 表情をコロコロと変え、その耳をションボリとさせたり、ピンと立てたり……本当に可愛く。
 何よりイザベラは幸せというものを知る事が出来た……ディノのお蔭で。
「傍に居てくれて有難う」
 イザベラの声音が優しくなる。
「愛してくれて有難う」
 暖かくそして心の底からの声。
「私も心からお前を愛している」
 今まで見たことのない微笑みを浮かべてイザベラは言った。
 瞬間ディノの車は轟音と共にクラッシュした。
 突然なイザベラからの告白にディノのハンドルを持つ手は震えていた。
 待ち望んでいた言葉、その心からの告白はディノにとって、もちろん嫌なわけがなく歓喜のそのものだったから。
 愛を深める為の手段ではなく、意味を理解していない薄っぺらい言葉でもない。
 今まで何度も素っ頓狂なものを示されていたが、今回は違う。
 これは間切れも無い彼女からの本心そのもの。
 この人の心が出した愛情がとても嬉しい。
 クラッシュしたことも忘れディノはハンドルに突っ伏した。
 この心から湧き上がる喜びという感情、そしてイザベラを心から愛おしいと想う感情。
 言葉でも行動でも表すことができない感情をディノは体を小刻みに震わせて噛み締めていた。
 そんな中、イザベラはしれっとゴールを決める。
 青いクーペタイプの車がアップに写され画面には色とりどりの紙吹雪が舞っている。
 すると、イザベラは突っ伏しているディノの肩を掴み、こちらへと顔を向かせる。
「……よし。するか、結婚」
 ドヤ顔でイザベラはゴールしたときのようにしれっと言った。
 そこにはいつもの自信満々の笑みを浮かべたイザベラ。
 しかし、顔を合わせているディノの眉が少しつり上がり、
「しません」
 半ギレ状態で返事をした。
 なぜディノがそんな状態になっているのか全くわからないイザベラは不思議そうに彼を見る。
 もちろん喜んでもらえるものと、自身が心からそう思って言った言葉なのだから。
 ディノは眉間に皺を寄せつつイザベラに言う。
「プロポーズですよ!わかりますか!!」
 体を震わせつつディノの怒りは頂点のようだ。
 プロポーズと言えば、人生の一大イベントの一つであること。
 数日悩み、相手にどうこの愛情を伝えるのか、どう言えば相手が喜んでくれるのか、なんて皆考える。
 そしてその一大イベントを彩るロケーションやシチュエーションも考え、雰囲気もロマンチックにしたりと世の人々は考えて行なうのだと。
 さらに選び抜いた吉日をも考え、トキメキを高めるサプライズなんかも試行錯誤して……。
 とディノは続けた。
 他にもまだまだとディノの説教は続く。
 しかしなんで折角の良い日に……こんな説教はしたくないのに……と心の片隅でディノは思う。
 そんなディノの様子にイザベラは口角を上げつつ、
(本当に面倒臭い奴、だがそこが可愛い)
 と心を温めていた。
 妙に拘りが強い所も、好意故につぶさに変化する感情と表情も、その全てが可愛く、愛おしさで心が満たされる。
 自分にはとても眩しい存在のディノ。と彼女は頬を緩める。
 イザベラの表情を見れば、ディノには分かる。
(貴方という人は……)
 その怒りが少しずつ解けていくのがわかる……。そして……
「い、良いですよ!やれば良いんでしょう!やれば!やりますよ!そりゃもう、すっごいロマンティックなのしてあげますから!覚悟してて下さいよ!」
 微笑んでいるイザベラに勢い良くディノはそう言い放った。
 イザベラが引くぐらい、そして彼女の頬を赤く染めるぐらいのロマンチックな結婚式をやってやると!
 その瞳には今まで以上に強い炎のようなしかし暖かくもある灯火が宿っている。
「イザベラさん!いいですね!」
 勢い良くイザベラの肩を掴むとディノは何度も念押しするようにそう言った。
「……うん。……楽しみにしている」
 勢いたるやイザベラの予想以上のもので、少し驚きつつ頷きながらそう返した。

 そんな一悶着が終えるとディノは周りを見渡す。
 子供連れの家族や恋人達と多くの人が賑わっている。
「行きますよ!」
 突如ディノはイザベラの手を自然と取ると近くの階段の踊り場へと歩き出した。
 ディノは抑えきれなくなっていた。
 気持ちが高揚し、イザベラに触れたくて堪らなくなったのだ。
 自然と繋げられている手から感じられるディノの温もり……その手を見つめつつイザベラの心にまた暖かい灯火が灯る。
 踊り場に着くと、ディノはイザベラを壁側へと立たせる。
「どうしたのだ?」
 ディノがなぜこんな行動を取っているのか分からないイザベラは不思議そうに向かい合っているディノの瞳を覗き込む。
「キスがしたい」
 真っ直ぐと見つめてくるディノの黒曜石のような瞳は愛おしい者を見るように澄んでいる。
 少しだけ見開かれたアイスブルーのイザベラの瞳。
 幾度とキスはしているのに……改まって、なんていう思考が巡る。
 ディノは言うのだ。
 今迄のは全て不意打ち的なディノの感情を押し付ける様な物ばかりだったから。
 と。
 ちゃんと想い合いお互いが求めるキスをしたいのだと。
 ほんのりと頬を染めたディノ……彼の様子にイザベラは微笑みを浮かべる。
「ディノ……」
 イザベラはそっとディノの頬へと手を伸ばす。
 承諾したという意思表示。
「一生……俺を離さないでください」
「離すものか……」
 スローモーションのように瞳を閉じながら2人の唇が重なっていく。
 最初は軽くそして徐々に深く。
 お互いの想いが重なり、お互いを慈しみながらのキスは暖かく2人の心は満たされていく。
 数分間の長いキスが終るとお互いの瞳を混じり合わせ、微笑み合うとディノはイザベラを抱き締めた。
「顔が真っ赤だ……」
 ディノの背に腕を回しながら幸せな声音でイザベラは言う。
「ちょっと照れただけです」
 ディノの声音もゆっくりと、幸せに満ちたもの。
 遠くでゲームセンターの騒音をBGMに、2人は暫くそのまま幸せを噛み締めるように抱き合っていた。




依頼結果:大成功

エピソード情報
リザルト筆記GM 草壁楓 GM 参加者一覧
プロローグ筆記GM なし
神人:イザベラ
精霊:ディノ
エピソードの種類 ハピネスエピソード
対象神人 個別
ジャンル イベント
タイプ イベント
難易度 特殊
報酬 特殊
出発日 2018年5月26日

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