(イラスト:楠なわて IL


クロスのウィンクルム達のゴールイン!
白羽瀬 理宇 GM

プロローグ

 ついに切って落とされた、オーガ達との最終決戦――。
 もしかしたら、世界は滅び、ウィンクルムも命を落としてしまうかもしれません。

 命を落としてしまう前に、悔いのないように。
 A.R.O.A.はウィンクルムの正式な結婚を認める運びとなりました!

 そして、ウィンクルム達がお互いの気持ちを、本心を曝け出す場を用意しようと、
 A.R.O.A.がウィンクルム達に少しの休暇と、リゾート地を提供しました!
 プロポーズの場としても、デートの場としても利用可能です!

 人々は、ウィンクルム達が向かう最終決戦に向けて、少しでも手助けになればと、快くリゾート地などの開放を行ってくれました。
 最終決戦であることもあり、これまで助力をしてくれたスポットは提供をしてくださっています!
 行きたかったけど行けなかった、という場所に行くのも、同じ場所に行くのも、良いかもしれません!

 リゾート地は、すべてウィンクルム達の貸切!(一部リゾートホテルなどはスタッフがいらっしゃいます)。

 ウィンクルム達のゴールイン・ひと時は、一体どのようなものになるのでしょうか!


プラン

アクションプラン

クロス
(オルクス)
(ディオス)
12
青を基調とした桜柄のビキニ パーカー着用

わぁー!
綺麗な海だなぁ!!
海なんて何年ぶりだろう
今日は、楽しもうな、オルク! ディオ!

二人共用意が良いな
別に焼けても良いのに
大体ここら辺で良いか
よし準備開始!
(3人で準備)
うんこんな感じかな
ん? 日焼け止め塗ってくれんのか?
なら頼もうかな♪
ふふっ、2人共塗ってくれてありがとう!

よし、海に入ろう!
シュノーケリングが出来るみたいだぜ?
人魚になったみたいで楽しそうだろ♪
(シュノーケリング道具を借りて仲良く海へ
3人で魚達と泳ぐ
十分に楽しんだらバーベキューへ)

ふぅー…
結構遊んだなぁ
オルク、ディオ、ここってバーベキューも出来るんだって
お腹空いたしバーベキューしようぜ!
ふっふっふ実はクーラーボックスに入れて来てたり♪
さぁやるよ!
(材料切ったり火起こししたり準備
その後BBQ開始)
オルクその肉焼けたよ
ディオこの野菜美味しいよ
あーん…
うん美味い!
偶には良いなこういうのも!

リザルトノベル

「わぁー! 綺麗な海だなぁ!」
 青地に薄紅の桜が散るビキニを身に着けたクロスが目の前の景色に歓声を上げる。それもそのはず、どこまでも続く真っ白な砂浜に、波も穏やかな青い海。その海に負けぬほど、どこまでも青く澄み渡った空が揃えば、よほどインドア体質な者でないかぎり少なからず心踊るものだろう。昂ぶる気持ちのままに、しなやかな足を跳ね上げて波打ち際に向かって走り出すクロス。肩に羽織ったパーカーの裾が、まるで鳥の羽ばたきのようにひるがえった。
「ほぉー、綺麗な海じゃねぇか」
 目の上に手のひらでひさしを作り、オルクスは走っていくクロスの背中を見送る。黒紫の地に十字架があしらわれた海パン姿のオルクスの手には大きな日除けパラソル。軽そうには見えぬそれを容易く担いで、オルクスは傍らのディオスに目を向ける。
「なあディオス?」
「ああ、 中々綺麗な場所だなここは」
 波打ち際で足にかかる水を楽しんでいるクロスの背中、その向こうに広がる海と空を眺めながらディオスはうなずく。夏らしさを凝縮したようなその光景は、ディオスの中のある思い出を呼び覚ます。まだ幼かった頃、辛いことも少なくはなかった日々の中、母と砂浜を訪れたつかの間の夢のように幸せな記憶。目の前に広がる砂浜は、その日訪れた砂浜にどこか似た雰囲気を持っていた。
「海、か……」
 二度とは戻らぬ日。ディオスが寄せて返す波のように胸にこみ上げた切なさに浸りかけたとき、こちらに向かって駆け戻ってくるクロスの明るい声が聞こえた。
「海なんて何年ぶりだろう!」
「確かに、海なんて最近は行ってないからなぁ」
 答えるオルクス。2人の声にディオスは過去に飛びかけていた意識を今へと引き戻した。
「まっ今日は楽しもうぜ、クー、ディオ」
 ディオスの肩をオルクスがバシリと叩く。その衝撃に口ごもっていると、クロスがひょいとディオスの顔を覗き込んできた。
「今日は楽しもうな?」
 肩に広がるしびれと、覗き込んでくるクロスの表情の眩しさがディオスの胸にじんわりと広がる。こここそが自分の居場所。
「そうだな、楽しむか」
 三人で楽しい思い出をもっともっと作っていくのだ。

「大体ここら辺で良いか。よし準備開始!」
 白い砂が丘のように盛り上がった、その頂上でクロスがそう宣言する。
「あぁこの辺りで良いだろ」
 持っていた大きなパラソルをザクリと砂に突き刺すオルクス。
「クーの綺麗な肌を焼かせちゃダメだからな!」
 張られた布の裏には「UVカット仕様」という文字がしっかりと印刷されている。
「別に焼けてもいいのに」
 とクロスは言うが、オルクスとディオスは渋い顔だ
「クロの肌が真っ赤になったら大変だからな」
 仮にクロスが小麦色に日焼けしたとしても、それはそれで健康的で美しいと男2人は思うのだが、それとこれとは別問題。クロスを日焼けのヒリヒリで苦しませるわけにはいかないのだ。大きなパラソルで日陰を作り、その下にディオスが持ってきたレジャーシートを広げれば準備は完了だ。レジャーシートの端を手頃な荷物で押さえてクロスが言う。
「うん、こんな感じかな」
「こんなもんか?そうだクー、日焼け止め塗ってやるよ。背中塗りにくいだろ?」
 頷きを返したオルクスが思いついたように荷物の中から日焼け止めのボトルを取り出す。もちろん水に強くUVカット効果の高いものだ。
「俺も塗ってやろう。ルクが背中なら俺は足を塗ろう」
 協力を申し出るディオス。 
「ん? 日焼け止め塗ってくれんのか? なら頼もうかな」
 男性2人に世話をされるという、普通なら少し照れてしまいそうなシチュエーションだが、うなずくクロスの表情に恥じらいや戸惑いはない。そこにあるのは落ち着き安らいだ表情だ。それはクロスにとってオルクスとディオスがまさに1つの家族として定着している証なのだろう。それでもやはり他人の手で身体を撫でられるというのは、物理的にこそばゆいものだ。それに、自分では気づけなかった日焼けを気にしてもらえたという喜びもある。ふふっと笑いを漏らしながらクロスは2人に礼を言った。
「2人共塗ってくれてありがとう!」
「おうどういたしまして」
「これ位どうって事ない」
 お礼にとオルクスとディオスの背に日焼け止めを塗ると言い出すクロス。戦いには強くとも、紫外線に対する強さは一般人と変わらない。塗って塗られて、一通り準備ができるとクロスが一足早く海に向かって駆け出しながら2人をいざなった。
「よし、海に入ろう!」

 少しの間、比較的浅い場所で波を楽しんでいた3人。最初にその看板に気がついたのはクロスだった。
「シュノーケリングが出来るみたいだぜ?」
 クロスに示され、砂浜に立つ看板に目をやるオルクスとディオス。看板によれば、シュノーケリングの道具が無料で借りられるという。
「へぇー、シュノーケリングか、楽しそうだな。いっちょやってみっか!」
 ぱっと顔を輝かせるオルクス。一方でディオスはいまひとつピンとこない表情だ。
「シュノーケリング?」
 それもそのはず、いわゆる娯楽には縁の薄い場所で育ったディオスは、まだシュノーケリングをしたことがないのだという。だがオルクスの期待に満ちた表情、そしてクロスの「人魚になったみたい」という言葉から、それが楽しいアクティビティであることは十分に察することができた。
「やった事は無いが楽しそうだな」
 3人で道具を借りて、今度は先程より少し深い場所へと入ってゆく。シュノーケルで息をしつつ、ゴーグル越しに海の世界をゆったりと楽しむ時間。暖かな海にふさわしい色とりどりの魚たちが3人の視界を群れになって泳いでいく。それを見た3人が誰からともなく視線を合わせ、まるで魚たちについていくように泳ぎはじめる。
 穏やかな海の時間を3人は心ゆくまで楽しんだ。

「ふぅー……。結構遊んだなぁ」
 海から上がってきたクロスが満足そうな声を上げた。その後ろではディオスが外したシュノーケリングの用具を手に「柄にもなく遊んでしまった……」と呆然としている。たしかに思っていた以上に長い間魚たちと戯れ、思っていた以上の距離を泳いでいたようだ。水から上がったとき特有の身体の重さに加え、心地よい疲労がクロスたち3人の身に訪れている。そしてもう一つ。
「いやぁー結構遊んだなぁ。腹も減ったし……」
 健康的な空腹感もまた3人の身に訪れたようだ。そんなオルクスの言葉にクロスが精霊2人を振り返って言う。
「オルク、ディオ、ここってバーベキューも出来るんだって」
 クロスの言葉にぱっと顔を輝かせるオルクス。
「バーベキューも出来るなんて凄いな!?」
「お腹空いたしバーベキューしようぜ!」
「いいな!たっぷり食おうぜ」
 クロスと一緒になってはしゃぐオルクス。しかしディオスは今ひとつピンと来ない顔だ。それもそのはず、ディオスはまだバーベキューをした経験が無いのだ。それでも知識としては何をするかは知っていたし、クロスとオルクスの様子から、それが楽しいものであるということも十分に察することができた。
「ほぉー、バーベキュー。聞いた事があっても、やった事無いから楽しみだ」
 そう言って微笑むディオス。ディオスの「やった事が無い」という言葉にクロスとオルクスは互いの顔を見合わせる。そしてどちらからともなくニコっと笑った。
「それならなおさら楽しいバーベキューにしないとな!」
 そう言ってディオスの肩をがっしりと掴むオルクス。先程のパラソルのところにシュノーケリングの道具を置いたクロスが「じゃーん!」と言いながら2人に向けてクーラーボックスを開けてみせる。
「ふっふっふ実はクーラーボックスに入れて来てたり」
 その中には質の良い肉やウインナーをはじめ、玉ねぎ、ピーマンなどの野菜も揃えられている。さらに別の保冷バックの中には大量のおにぎりと飲み物。食が進むこと間違いなしの組み合わせだ。
「流石クー!事前準備ばっちしだな!」
 オルクスの言葉と、ディオスの驚いた顔ににっこりと笑うクロス。2人のこの表情が見られたならば、こっそりと準備し、重たい荷物を運んできた甲斐もあるというものだ。
「さぁやるよ!」
 クロスの号令をきっかけに、テキパキと動き出す3人。ディオスがバーベキュー用のコンロを借りてきて、オルクスが燃料の木炭を運んでくる。そして2人で手際よく火を起こしはじめる。その間にクロスは野菜を切ったり、肉のパックを開封するなどの準備を進める。そして程なくして焼けた網の上に肉をはじめとした材料が並べられ、辺りに良い匂いが漂いはじめた。
「そろそろ頃合いかな」
 誰からともなく言い合って、それぞれのカップに飲み物を注ぐ。そうしてまずは。
「カンパーイ!」
 特に理由はなくとも、バーベキューのはじまりには乾杯をするのが様式美というものだ。
「オルクその肉焼けたよ」
「おっもう焼けたか」
 クロスに言われて手前にある肉を取るオルクス。パクリと頬張れば、炭火焼きの香ばしさとともにコクのある肉汁が口いっぱいに広がった。
「んーうめぇ! バーベキュー最高だな! 」
 目を細め、オルクスは心からの歓喜を噛みしめる。その横ではディオスが肉に夢中になっている。身も蓋もないことをいえばバーベキューなど、ただの肉を焼いて食べるだけのシンプルな食べ物だ。普段のクロスの料理や、その他の料理店で食べる食事のほうが遥かに手がかけられている。なのになぜこんなにも美味しいと感じるのか。バーベキューというものが人々に好まれる理由を、ディオスはその身と舌をもって味わっていた。
「ディオこの野菜も美味しいよ」
 クロスのそんな言葉にはっとするディオス。そんなに肉をがっついていたかと軽く自省しつつ、ディオスはクロスが指し示す玉ねぎを取り、タレと共に口に運ぶ。
「うむ……」
 目を見張るディオス。
「タレに付けると甘辛くなって美味い」
 もしかしたらクロスはちょっと奮発していつもより良い玉ねぎを買ってもって来ていた可能性はある。でも所詮はただの玉ねぎだ。それなのに、シャキッとしたみを噛めば独特の甘さが広がり、それがまた香ばしく辛いタレとよく合って実に美味なのだ。玉ねぎ、ピーマン、エリンギ、とうもろこし。どれを食べてもやはり同じように美味で、ディオスははじめての体験に目を丸くするばかりだ。
「肉もそうだが野菜も美味いな……」
 シュノーケリングにバーベキュー。この世にはディオスの知らない楽しいことがたくさんある。きっとこれからもクロスとオルクスと一緒に、たくさんの「初めて」を経験していくのだろうとディオスはぼんやりと思った。
「おいクー、キミも食べろ」
 クロスもそれなりには食べているものの、どちらかというと精霊2人の分の食材の焼き役に回っていることに気づいたオルクスがクロスの肩を突っつく。
「ほれあーん……」
 まるで子どもにするかのように、焼いた肉を箸でクロスの口元に運ぶオルクス。
「あーん」
「なら次はこっちだクロ。肉ばかりじゃなく野菜も、な?」
 対抗するようにディオスもクロスの口に野菜を運ぶ。当たり前のように口を開け、それを受け取るクロス。その構えたところのない表情に、クロスが2人に心を許していることが見て取れ、精霊2人は心の中がじんわりと温かくなるような感情を覚える。
「うん美味い!」
 満足げにほほ笑むクロス。太陽は相変わらず空で眩しく輝き、真っ白な砂浜と真っ青な海を照らしている。3人の声と肉の焼ける音以外には波と風の音しか聞こえぬ静かなビーチ。どこまでも美しく、どこまでも平和な時間。だがそれも、オーガと戦う使命を帯びた彼らには束の間の泡沫のような時間にすぎない。
「しっかし偶にはこういう事すんのも良いもんだな!」
「偶には良いなこういうのも!」
「あぁ偶には良いなこういう事も……」
 オルクスの言葉にうなずきを返すクロスとディオス。こうして休息を得た後は、また彼らは次の戦いに身を投じてゆくのだろう。








依頼結果:大成功

エピソード情報
リザルト筆記GM 白羽瀬 理宇 GM 参加者一覧
プロローグ筆記GM なし
神人:クロス
精霊:オルクス
精霊:ディオス
エピソードの種類 ハピネスエピソード
対象神人 個別
ジャンル イベント
タイプ イベント
難易度 特殊
報酬 特殊
出発日 2018年5月26日

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