プロローグ
ついに切って落とされた、オーガ達との最終決戦――。もしかしたら、世界は滅び、ウィンクルムも命を落としてしまうかもしれません。
命を落としてしまう前に、悔いのないように。
A.R.O.A.はウィンクルムの正式な結婚を認める運びとなりました!
そして、ウィンクルム達がお互いの気持ちを、本心を曝け出す場を用意しようと、
A.R.O.A.がウィンクルム達に少しの休暇と、リゾート地を提供しました!
プロポーズの場としても、デートの場としても利用可能です!
人々は、ウィンクルム達が向かう最終決戦に向けて、少しでも手助けになればと、快くリゾート地などの開放を行ってくれました。
最終決戦であることもあり、これまで助力をしてくれたスポットは提供をしてくださっています!
行きたかったけど行けなかった、という場所に行くのも、同じ場所に行くのも、良いかもしれません!
リゾート地は、すべてウィンクルム達の貸切!(一部リゾートホテルなどはスタッフがいらっしゃいます)。
ウィンクルム達のゴールイン・ひと時は、一体どのようなものになるのでしょうか!
プラン
アクションプラン
ひろの (ルシエロ=ザガン) |
|
2 「あったかくて、明るいね。ここ」 結婚の儀は前にしたんだっけ。 ……なら、昔の人から見たら。私たちってもう結婚してる?(少し顔が赤くなる 「なんでもない」(首を小さく横に振る 何だろう。(呼ばれて振り向く え、近……っ!? (何が起こったか追いつかなくて、ぽかんと見返す ……!? (2回目でやっと理解して、思わず両手を重ねて口を押える 「ヤじゃ、ない」(顔が真っ赤なまま首を横に振る びっくりして。恥ずかしくなっただけで。 そう、両想いなんだから。こういうことしても、おかしくないんだ。(やっと自分とルシェが恋人関係になったのを自覚 「あの、ね」(手を口から外し、そっと相手の服を掴む 「ルシェのこと、……好きだから。すごく、どきどきしてる」(最後になるかも、と羞恥に耐えて言うけどとても小声 え、私パンクするの? 指輪……。 「うん。ありがとう……」今の様式でも、認めてくれるんだ。 嬉しい、な。(胸がぎゅうっとして、しがみつく |
リザルトノベル
「あったかくて、明るいね。ここ」
天井の吹き抜けのように開いた穴から日が差し込んで鍾乳洞という事を忘れさせ、さらに足元には沢山の色とりどりの『夢想花』が咲き誇る。
『ひろの』と『ルシエロ=ザガン』が訪れた暖かで美しい此処は『夢想花の園』と呼ばれる場所だ。
綺麗に咲く夢想花を見ながら、ひろのはかつてこの花のブーケを貰った時を思い出す。
『女神ジェンマと、オマエと、オレ自身に誓おう。ルシエロ=ザガンは、ヒロノだけの精霊で在り続けると』
目の前の精霊、ルシエロに跪かれ誓われた。その誓いに安堵した事を覚えている。ルシエロの側に居ていいのだと。ルシエロが自分から離れる気はないのだと。
思い出した内容と、今の美しい光景に、知らず頬が少しだけ緩む。その幸せそうな笑みを見たルシエロもまた、心が温かく満たされていた。
(いつになく愛らしい。理性が既に限界になりそうだ)
ルシエロの中で理性と欲望が戦いを始める。優勢なのは理性のようで、ルシエロはじっと耐える事にした。こうして心を許した笑みを見ていられるだけでも幸せな事には間違いないのだから。
そんなルシエロの内部戦争を知ってか知らずか、ひろのは一人思い出した記憶からある事実を再認識し考える。
(結婚の儀は前にしたんだっけ……なら、昔の人から見たら。私たちってもう結婚してる?)
結婚。その二文字が示す意味を、隣にいるルシエロの存在を意識して、緩んでいた頬が仄かに赤く染まる。
「どうした?」
「なんでもない」
慌てたように首を小さく横に振る。そんな小動物を思わせる可愛らしい仕草に、ルシエロの中の内部戦争が悪化した。今度は優勢なのは欲望のようで。
「ヒロノ」
ルシエロは一歩踏み出してひろのとの距離をつめる。と、同時に呼ばれたひろのが振り向く。
ひろのがルシエロの方を向いた、その時、ルシエロの大きな手がひろのの後頭部を軽く押さえ、そのまま顔を近づけ、そして。
(え、近……っ!?)
ひろのが予想外の近さに驚いた次の瞬間、別の驚きが襲ってきた。
唇に、唇が、触れている。
キス。
数秒の触れるだけのキスの終わりは、ルシエロがもたらした。そっと離れながらルシエロはひろのの顔をよく見る。そこには、ぽかんとした表情でルシエロを見つめ返すひろのがいた。
(どうやら理解が追いついていないようだな、それなら……)
ひろのの様子に、一度口の端をあげて笑みを作ったルシエロは、もう一度ひろのに顔を近づける。
二度目のキス。また触れるだけ。それでも今度は離れる時に小さくリップ音を出した。
「……!?」
そのリップ音でようやく自分に起こった事を理解し、ひろのは思わず顔を真っ赤にして両手を重ねて口を押えた。
何も言えずにその体勢のまま固まっているひろのを見て、ルシエロは悪いとは思いながらもフッ、と笑いをこぼしてしまう。
(鈍いな。だが、そこがまた愛らしい)
溢れる愛しさに後押しされ、ルシエロは更に一歩踏み込もうとひろのに尋ねる。
「嫌だったか?」
いまだ固まったままのひろのの腰と背にするりと腕を回して抱きしめる。すると、それが合図であったかのように、ひろのは一度ビクリと反応して、そして硬直から解けて首を横に振った。
「ヤじゃ、ない」
顔は相変わらず真っ赤なまま、それでもはっきりと言い切った。
(びっくりして。恥ずかしくなっただけで)
思って、ひろのは唸りたくなるような恥ずかしさを噛み殺し、それを誤魔化すようにルシエロの胸に頭を押し付けた。
警戒心丸出しの猫がご主人様にだけは自ら擦り寄る。何故かそんな映像がルシエロの頭の中によぎる。
(ここまで来るのが長かった。本当に)
例えようのない達成感と満足感から、ルシエロはひろのを更に抱え込んでその温もりを味わう。腕の中で「わ、あ……?!」と慌てた様子のひろのが愛おしくてたまらない。手に入れた、という事を深く実感する。
力強く温かい抱擁に包まれながら、ひろのは落ち着こうと思考を働かせる。
(そう、両想いなんだから。こういうことしても、おかしくないんだ)
こういう、恋人や、夫婦がするような事を、自分達が。
(……ああ、そうか)
誰かを想い、誰かに想われ、そして通じ合う。たったそれだけのことだけれど、この綺麗な精霊と自分にそれが訪れると思っていなかった。
けれど、現実になったのだ。
最上ひろのは、ルシエロ=ザガンと恋人関係になったのだ。
咲き誇る花々と降り注ぐ光の中、大切な相手に抱かれながら、ひろのはようやくその事を自覚した。
「あの、ね」
押さえていた手を口から外し、その代わりにルシエロの服をそっと掴む。
「ん?」
腕の中から聞こえてきた声にルシエロが反応して覗きこむ。ひろのの言葉を何一つ聞き逃す事が無い様、耳を傾かせながら。
ひろのは一瞬口を開き、けれどそこで止まる。今から言う事は自分で言うには恥ずかしい。けれど、もしかしたらこれが最後のチャンスかもしれないのだ。
この先に、大きな戦いが待っている。どうなるかわからない。こうしてゆっくりとした時間を二人きりで過ごせるのは最後になるのかもしれない。それを思えばこそ、ひろのは心を決めてもう一度口を開く。
「ルシェのこと……好きだから。すごく、どきどきしてる」
自分の素直な気持ちを伝えた。とても小声になってしまったけれど、ちゃんとルシエロに告げた。
そのルシエロは。
じっとひろのを見てから天を仰ぐ。
(そういうところが、本当に……!)
再び内部戦争が活発になる。『もうこのまま何処までもいってしまえ、多分OKだ、いける、いけ!』という欲望と、『此処は抑えろ、此処で抑えろ! わかってるだろう、まだ渡す物も渡してないしこの程度で真っ赤になってるんだぞペースを考えろ!』という理性。
かつてないほどの大戦争を辛うじて制したのは、理性。
天を仰いだまま長い息を吐き出すと、再びひろのへと視線を落とす。そこにはどうしたのかと不思議そうな顔でこちらを見つめている愛しい存在がいた。
「今からそれだと。オマエ、これ以上はパンクするんじゃないか?」
言われた内容がよくわからず、ひろのは少し赤みがおさまった顔で小首を傾げた。
(え、私パンクするの?)
疑問に思っていると、何故かもう一度、強く、強くルシエロに抱きしめられた。
どれ位そのままでいただろうか。数秒のような気もするし、数十分のような気もする。そんな温かく幸福な抱擁の中、ルシエロが少し落ち着いた声色でひろのに話しかける。
「指輪をな、用意してある」
「え?」
ルシエロは名残惜しげに少しだけ体を離し、そして自分の服を掴んでいるひろのの左手をそっと解いて軽く握る。
左手の、その薬指。
ルシエロは右手の親指で優しく、けれど熱を込めて左の薬指を撫ぜた。
その撫ぜ方に無意識にピクリと反応したひろのは、数秒後に言われた内容と撫でられている箇所の意味を理解する。
(指輪……)
それはつまり、愛を誓う指輪だ。生涯を共にする指輪だ。大切な約束で、守っていきたい約束。その誓いであり、証である指輪だ。
「前に頼んだやつがあったろう? それが届いた。受け取って欲しい」
そしてそれは、かつてのウィンクルムの結婚の儀とは違い、今の自分達においての結びつきを示すもの。
「うん。ありがとう……」
ウィンクルムとして出会った二人は、ウィンクルムとしてだけではなく、ただの一人と一人として愛し合い結ばれたのだ。
(今の様式でも、認めてくれるんだ)
少しおさまった筈の顔の赤さが、また濃くなっていくのを感じる。だって顔が熱い。頬が勝手に緩む。それなのに泣きそうになる。
こんなにも苦しいのに、こんなにも幸せ。
(嬉しい、な)
溺れるような感情に背を押されるように、ひろのは自らルシエロにしがみつく。大切な存在にもっと近づけるように。
さて、大変なのはルシエロである。
ルシエロ内部での停戦条約はあっさりと破棄され、欲望と理性がもう一度激しくぶつかり合う。もうそろそろ色々と限界が近い気がする。何の限界かは考えてはいけない。戦争が激化する。
(オレの愛にコイツが慣れるのが先か、オレが耐え切れなくなるのが先か。どっちだろうな)
ルシエロが幸せな悩みを抱えていると、頭上から優しい風が入りこみ、花々が揺れて花の香りが二人を包んだ。
まるで二人をからかうような、祝福するような、そんな甘く優しい香りだった。
天井の吹き抜けのように開いた穴から日が差し込んで鍾乳洞という事を忘れさせ、さらに足元には沢山の色とりどりの『夢想花』が咲き誇る。
『ひろの』と『ルシエロ=ザガン』が訪れた暖かで美しい此処は『夢想花の園』と呼ばれる場所だ。
綺麗に咲く夢想花を見ながら、ひろのはかつてこの花のブーケを貰った時を思い出す。
『女神ジェンマと、オマエと、オレ自身に誓おう。ルシエロ=ザガンは、ヒロノだけの精霊で在り続けると』
目の前の精霊、ルシエロに跪かれ誓われた。その誓いに安堵した事を覚えている。ルシエロの側に居ていいのだと。ルシエロが自分から離れる気はないのだと。
思い出した内容と、今の美しい光景に、知らず頬が少しだけ緩む。その幸せそうな笑みを見たルシエロもまた、心が温かく満たされていた。
(いつになく愛らしい。理性が既に限界になりそうだ)
ルシエロの中で理性と欲望が戦いを始める。優勢なのは理性のようで、ルシエロはじっと耐える事にした。こうして心を許した笑みを見ていられるだけでも幸せな事には間違いないのだから。
そんなルシエロの内部戦争を知ってか知らずか、ひろのは一人思い出した記憶からある事実を再認識し考える。
(結婚の儀は前にしたんだっけ……なら、昔の人から見たら。私たちってもう結婚してる?)
結婚。その二文字が示す意味を、隣にいるルシエロの存在を意識して、緩んでいた頬が仄かに赤く染まる。
「どうした?」
「なんでもない」
慌てたように首を小さく横に振る。そんな小動物を思わせる可愛らしい仕草に、ルシエロの中の内部戦争が悪化した。今度は優勢なのは欲望のようで。
「ヒロノ」
ルシエロは一歩踏み出してひろのとの距離をつめる。と、同時に呼ばれたひろのが振り向く。
ひろのがルシエロの方を向いた、その時、ルシエロの大きな手がひろのの後頭部を軽く押さえ、そのまま顔を近づけ、そして。
(え、近……っ!?)
ひろのが予想外の近さに驚いた次の瞬間、別の驚きが襲ってきた。
唇に、唇が、触れている。
キス。
数秒の触れるだけのキスの終わりは、ルシエロがもたらした。そっと離れながらルシエロはひろのの顔をよく見る。そこには、ぽかんとした表情でルシエロを見つめ返すひろのがいた。
(どうやら理解が追いついていないようだな、それなら……)
ひろのの様子に、一度口の端をあげて笑みを作ったルシエロは、もう一度ひろのに顔を近づける。
二度目のキス。また触れるだけ。それでも今度は離れる時に小さくリップ音を出した。
「……!?」
そのリップ音でようやく自分に起こった事を理解し、ひろのは思わず顔を真っ赤にして両手を重ねて口を押えた。
何も言えずにその体勢のまま固まっているひろのを見て、ルシエロは悪いとは思いながらもフッ、と笑いをこぼしてしまう。
(鈍いな。だが、そこがまた愛らしい)
溢れる愛しさに後押しされ、ルシエロは更に一歩踏み込もうとひろのに尋ねる。
「嫌だったか?」
いまだ固まったままのひろのの腰と背にするりと腕を回して抱きしめる。すると、それが合図であったかのように、ひろのは一度ビクリと反応して、そして硬直から解けて首を横に振った。
「ヤじゃ、ない」
顔は相変わらず真っ赤なまま、それでもはっきりと言い切った。
(びっくりして。恥ずかしくなっただけで)
思って、ひろのは唸りたくなるような恥ずかしさを噛み殺し、それを誤魔化すようにルシエロの胸に頭を押し付けた。
警戒心丸出しの猫がご主人様にだけは自ら擦り寄る。何故かそんな映像がルシエロの頭の中によぎる。
(ここまで来るのが長かった。本当に)
例えようのない達成感と満足感から、ルシエロはひろのを更に抱え込んでその温もりを味わう。腕の中で「わ、あ……?!」と慌てた様子のひろのが愛おしくてたまらない。手に入れた、という事を深く実感する。
力強く温かい抱擁に包まれながら、ひろのは落ち着こうと思考を働かせる。
(そう、両想いなんだから。こういうことしても、おかしくないんだ)
こういう、恋人や、夫婦がするような事を、自分達が。
(……ああ、そうか)
誰かを想い、誰かに想われ、そして通じ合う。たったそれだけのことだけれど、この綺麗な精霊と自分にそれが訪れると思っていなかった。
けれど、現実になったのだ。
最上ひろのは、ルシエロ=ザガンと恋人関係になったのだ。
咲き誇る花々と降り注ぐ光の中、大切な相手に抱かれながら、ひろのはようやくその事を自覚した。
「あの、ね」
押さえていた手を口から外し、その代わりにルシエロの服をそっと掴む。
「ん?」
腕の中から聞こえてきた声にルシエロが反応して覗きこむ。ひろのの言葉を何一つ聞き逃す事が無い様、耳を傾かせながら。
ひろのは一瞬口を開き、けれどそこで止まる。今から言う事は自分で言うには恥ずかしい。けれど、もしかしたらこれが最後のチャンスかもしれないのだ。
この先に、大きな戦いが待っている。どうなるかわからない。こうしてゆっくりとした時間を二人きりで過ごせるのは最後になるのかもしれない。それを思えばこそ、ひろのは心を決めてもう一度口を開く。
「ルシェのこと……好きだから。すごく、どきどきしてる」
自分の素直な気持ちを伝えた。とても小声になってしまったけれど、ちゃんとルシエロに告げた。
そのルシエロは。
じっとひろのを見てから天を仰ぐ。
(そういうところが、本当に……!)
再び内部戦争が活発になる。『もうこのまま何処までもいってしまえ、多分OKだ、いける、いけ!』という欲望と、『此処は抑えろ、此処で抑えろ! わかってるだろう、まだ渡す物も渡してないしこの程度で真っ赤になってるんだぞペースを考えろ!』という理性。
かつてないほどの大戦争を辛うじて制したのは、理性。
天を仰いだまま長い息を吐き出すと、再びひろのへと視線を落とす。そこにはどうしたのかと不思議そうな顔でこちらを見つめている愛しい存在がいた。
「今からそれだと。オマエ、これ以上はパンクするんじゃないか?」
言われた内容がよくわからず、ひろのは少し赤みがおさまった顔で小首を傾げた。
(え、私パンクするの?)
疑問に思っていると、何故かもう一度、強く、強くルシエロに抱きしめられた。
どれ位そのままでいただろうか。数秒のような気もするし、数十分のような気もする。そんな温かく幸福な抱擁の中、ルシエロが少し落ち着いた声色でひろのに話しかける。
「指輪をな、用意してある」
「え?」
ルシエロは名残惜しげに少しだけ体を離し、そして自分の服を掴んでいるひろのの左手をそっと解いて軽く握る。
左手の、その薬指。
ルシエロは右手の親指で優しく、けれど熱を込めて左の薬指を撫ぜた。
その撫ぜ方に無意識にピクリと反応したひろのは、数秒後に言われた内容と撫でられている箇所の意味を理解する。
(指輪……)
それはつまり、愛を誓う指輪だ。生涯を共にする指輪だ。大切な約束で、守っていきたい約束。その誓いであり、証である指輪だ。
「前に頼んだやつがあったろう? それが届いた。受け取って欲しい」
そしてそれは、かつてのウィンクルムの結婚の儀とは違い、今の自分達においての結びつきを示すもの。
「うん。ありがとう……」
ウィンクルムとして出会った二人は、ウィンクルムとしてだけではなく、ただの一人と一人として愛し合い結ばれたのだ。
(今の様式でも、認めてくれるんだ)
少しおさまった筈の顔の赤さが、また濃くなっていくのを感じる。だって顔が熱い。頬が勝手に緩む。それなのに泣きそうになる。
こんなにも苦しいのに、こんなにも幸せ。
(嬉しい、な)
溺れるような感情に背を押されるように、ひろのは自らルシエロにしがみつく。大切な存在にもっと近づけるように。
さて、大変なのはルシエロである。
ルシエロ内部での停戦条約はあっさりと破棄され、欲望と理性がもう一度激しくぶつかり合う。もうそろそろ色々と限界が近い気がする。何の限界かは考えてはいけない。戦争が激化する。
(オレの愛にコイツが慣れるのが先か、オレが耐え切れなくなるのが先か。どっちだろうな)
ルシエロが幸せな悩みを抱えていると、頭上から優しい風が入りこみ、花々が揺れて花の香りが二人を包んだ。
まるで二人をからかうような、祝福するような、そんな甘く優しい香りだった。
依頼結果:大成功
エピソード情報 | ||||||
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リザルト筆記GM | 青ネコ GM | 参加者一覧 | ||||
プロローグ筆記GM | なし |
|
エピソードの種類 | ハピネスエピソード | ||
対象神人 | 個別 | |||||
ジャンル | イベント | |||||
タイプ | イベント | |||||
難易度 | 特殊 | |||||
報酬 | 特殊 | |||||
出発日 | 2018年5月26日 |