アイオライト・セプテンバーの『ウィンクルムだらけのサマードリーム!』
木口アキノ GM

プラン

アクションプラン

アイオライト・セプテンバー
(白露)
(ヴァンデミエール)
《スポット番号:7 3人で話し合った結果》
「セレブリティリゾートって言葉がなんだかおとなっぽいから、ここにしよっ♪」
ぶー、パパがまた子ども扱いするー
(ころっ)やったーあたしお胸がドーンッな水着がいいなっ←無理

《当日。ちゃぷちゃぷ海水浴》
むう…浮き輪とおそろいのアヒルさん水着だった…これじゃあお胸バーンッてならないよー
あたしのダイナマイトセクシーボディ(※個人の感想です)でパパを悩殺する予定(未定)だったのにー
いいもん、いい女はアヒルさんでもノーサツできるもん
ねえパパ、あたしちょっとダイヤモンドハイパーボディ(←変わった)になったと思わない?

《着換え》
あ、パパのぱんつ新しいのだ
パパ要らないって言ってたのに、ずるーい(?)
じーじ、あたしの分は?
…アクセサリ作ってくれるの?
ありがとうっ、じーじ大好き☆

《夜》
ごはんおいしかったーおなかぽんぽん
夜はみんなでいっしょのお布団
川の字がいい!
あたし真ん中!

リザルトノベル

「はいはーい!今日は、じゅーよーな家族会議をしますっ」
 いつもの夕食後、アイオライト・セプテンバーが片手を挙げて至極真剣な顔でそう宣言した。
 白露とヴァンデミエールは、はて、と顔を見合わせるも、すぐに、
「大切なお話なんですね?アイ」
「家族会議の議題を伺おうか」
 と、優しい目でアイオライトに微笑んだ。
 アイオライトは嬉しそうに一つ頷くと、テーブルの上に数種類のパンフレットを広げた。
「議題は、夏休みはどこに遊びに行くか!だよ」
「ああ、そのお話でしたか」
「それは確かに、重要だね」
 白露とヴァンデミエールは頷いた。
 アイオライトはパンフレットをひとつひとつ手に取って2人に説明する。
「たぶろすぱーく!では可愛い動物たちに会えるよ。こっちのパンフレットはナイトクルーズ。ナイトクルーズって、オトナな雰囲気で素敵だと思わない?えーと、あとはね……」
 懸命に喋るアイオライトに、ヴァンデミエールは瞳を細める。
「僕は何処でもかまわないよ。3人でのんびり心地いい時間を過ごせるといいね」
「うーん、のんびりって言うと、夜の水族館かなー。それとも、リゾートホテル?」
 数秒考えて、アイオライトはぱっと顔を輝かせる。
「『セレブリティリゾート』って言葉がなんだかおとなっぽいから、ここにしよっ♪」
 白露は広げられた『リゾート・パシオン』のパンフレットに目を止める。
「畳の部屋もあるんですか……じゃあ、そこにしましょう。アイが何処で寝転んでもいいように」
 くすくす笑う白露に、アイオライトは唇を尖らせる。
「ぶー、パパがまた子ども扱いするー」
 しかし白露はアイオライトの扱いを心得たもので、
「はいはい、新しい水着を買ってあげるから拗ねちゃいけませんよアイ」
 と宥める。
 アイオライトは途端に弾ける笑顔に変わり、ぴょんと飛び跳ねた。
「やったーあたしお胸がドーンッな水着がいいなっ」
 悲しいかなアイオライトのお胸はドーンッではないのだが、そこには触れない優しい白露とヴァンデミエールなのだった。
「嬢は新しい水着を買ってもらうのかい?よかったね」
 ヴァンデミエールはアイオライトの金色の髪をひと撫ですると、白露に微笑む。
「なら、偉い子の白露には僕からぱんつをあげよう」
「……いえ、お気持ちだけで結構です」

 眩しい太陽、白い砂浜。青く透き通る海と空。
 アイオライトの肢体は陽光を受けさらに輝き、その豊かな曲線がさらに美しく……。
 なるはずだった。アイオライトの頭の中では。
 しかし、現実は。
「むう……」
 アイオライトは自分の水着姿を見下ろす。
 ピンクの生地に、黄色の可愛いアヒルさんがキョトンとした目でこちらを見つめるワンピース。
「これじゃあお胸バーンッてならないよー」
 アイオライトが水着の胸元を恨めしげに引っ張る。
「はい、浮き輪をどうぞ」
 白露がアイオライトの水着とお揃いのアヒルさん浮き輪を膨らませて手渡してくれる。
「ありがと、パパ」
 浮かない顔ながらもお礼を言って、アイオライトは浮き輪を片手にちゃぷちゃぷ波打ち際を歩き始める。
「あたしのダイナマイトセクシーボディでパパを悩殺する予定だったのにー」
 なんて呟きながら。
 ちなみに予定は未定である。
 アイオライトがダイナマイトセクシーボディであるかどうかはさておき。
「私はアイと一緒に行きますが、ヴァンはどうしますか?」
 白露は浜辺でチェアに腰掛けているヴァンデミエールを振り返る。
「僕ももう年だからねえ、2人を浜辺から見てるだけでいいよ」
 パラソルの影の中で、ヴァンデミエールは微笑む。
「わかりました、では」
 ヴァンデミエールを1人にするのは少々心苦しいながらも、白露はアイオライトを追いかける。
 アイオライトは既に海水に腰まで浸かる深さの場所まで到達していた。
 浮き輪に細い体を通し、波の揺れを楽しんでいる。
 波が寄せると、浮き輪と一緒に体もふわーっと浮いて、地面から足が離れる。波が引くと、ゆっくり足は地面に戻る。
 透明度の高い海だから、下を向けばその様子がよく見える。
 アイオライトはだんだん気分が高揚してきた。
 その顔には笑顔が戻ってくる。
 やはり、アイオライトには笑顔が一番、よく似合う。
 水着がアヒルさんだったからといって、なんだというのだ。
「いいもん、いい女はアヒルさんでもノーサツできるもん」
 その通りですよ、アイオライトさん。とでも言うように、浮き輪のアヒルはアイオライトを見返している。
「あ、パパー!」
 アイオライトの視界に、こちらに近づいて来る白露の姿が入り、アイオライトは白露に向かって元気よくバタ足を始める。
 白露が差し出してくれた手にタッチすると、そのまま白露の腕にぎゅうと抱き付く。
「アイは泳ぎが上手になりましたね」
 微笑む白露に、唐突に質問を投げかける。
「ねえパパ、あたしちょっとダイヤモンドハイパーボディになったと思わない?」
「……え?ダイヤモンド……?」
 ダイナマイトセクシーボディからグレードアップ(?)している。
 突然の質問に、白露の思考は追いつかなかった。
 ダイヤモンドなんちゃらという、聞き慣れない言葉。
「なんなんですかそれは?」
 眼鏡の奥の瞳が困惑に揺れている。
「だから、ダイヤモンドでハイパーなんだよ」
「……」
 白露はこれまでの経験でよく知っている。ここで、「よく分からない」と言ったらアイオライトは怒るだろうことを。
 そんな時には魔法の言葉。
「アイは昨日も今日も明日もかわいいですよ」
 にっこり笑って頭を撫でれば、アイオライトは「わーい!」と喜び白露の腕を抱いてぴょんぴょん跳ねる。
(うーんごまかしたみたいで気が咎めます)
 ほんのり良心の呵責を感じる白露なのであった。
「じーじは?」
「浜辺にいますよ」
 アイオライトは首を伸ばして浜辺を見遣る。
「あ、見つけた!わーい、じーじー!」
 アイオライトがぶんぶんと両腕を振ると、浜辺のヴァンデミエールも手を振り返してくれる。
 大好きな家族がちゃんと自分を見ていてくれることに安心し、アイオライトは再び泳ぎだす。
「パパ!競争!」
「いいですよ」
 懸命に泳ぐアイオライトの横を、白露がゆっくりと泳ぐ。
 アイオライトの金の髪が流れるように波に踊り、アイオライトが腕を、脚を動かす度に弾ける飛沫は陽に輝いて宝石のよう。
 きゃっきゃと響く朗らかな笑い声はビーチに響き、ヴァンデミエールはますます目尻の皺を深めて笑った。
 まさに、幸せなひとときであった。

「ただいまー。じーじ、寂しくなかった?」
 ひとしきり泳ぎ、浮き輪を抱えたアイオライトが浜辺に戻ってくる。
 ヴァンデミエールはゆっくりと首を横に振った。
「元気な2人を見ているとこっちも元気になりそうだよ。具体的に何処が元気になるかというと……」
 そこでヴァンデミエールは自分に向けられた視線に気づき、顔を上げる。笑顔の白露が何か言いたげにじーっとヴァンデミエールを見ていた。
「……うん、それはダメ?」
 と言うと、白露は笑顔のまま、こくりと頷く。
 そんな大人たちのやりとりには気付かない様子のアイオライトが、ヴァンデミエールに尚も言い募る。
「でも、せっかく海に来たのに〜」
「なに、ここにもそれなりの楽しみはある。綺麗な貝殻を拾ったりとかね」
 ヴァンデミエールは袋に集めた貝殻をアイオライトに見せた。
「うわぁ、綺麗!」
 アイオライトは瞳を輝かせる。
「さあ、アイ、体が冷える前に着替えましょうね」
 白露に促され、3人は更衣室へと移動した。

 白露は自分の着替えと同時進行で、アイオライトの体をバスタオルで手早く拭く。
 アイオライトはバンザイと腕を上げたりくるりと背を見せたりして、白露が拭きやすいように動いてあげる。
 その途中で、アイオライトはとある物を目に留めた。
 そう、アイオライトのぱんつレーダーがそれを見逃すはずがなかった。
「あ、パパのぱんつ新しいのだ」
 しかも、高品質オーガニックコットン製。
「あ、いえ、これはヴァンがどうしてもって押し付けるものですから」
 アイオライトは先日ヴァンデミエールが白露に「新しいぱんつを買ってあげよう」と言っていたのを思い出す。
「パパ要らないって言ってたのに、ずるーい」
 どこがどうずるいのか分からないが、アイオライトが両手を振り上げ抗議する。
「じーじ、あたしの分は?」
 ヴァンデミエールはふぅむと顎を撫でると、貝殻の詰まった袋を持ち上げた。
「僕が集めた貝殻の半分は嬢にあげよう、残りは帰ってからアクセサリーの材料にするつもりさ」
「アクセサリー?」
「僕なりに精一杯がんばるから、嬢はこれで我慢してもらえるかな?」
 そう言うと、アイオライトの顔がぱあっと輝いた。
「……アクセサリ作ってくれるの?」
 ヴァンデミエールが頷くと、アイオライトは
「ありがとうっ、じーじ大好き☆」
 と、ヴァンデミエールに抱き付いた。
「ほらアイ、おとなしくしなさい。頭を拭いてるところなんですから」
 白露が、アイオライトの頭をバスタオルで包み込んだ。

「ごはんおいしかったーおなかぽんぽん」
 満足した顔で、アイオライトは畳の間に敷いてもらった布団の上にダイブする。
 布団の上をころころ転がり、
「夜はみんなでいっしょのお布団」
 と歌うように言うと、がばりと上体を起こす。
「川の字がいい!」
「川の字ですか?」
 白露が荷物整理をしていた手を止める。
 布団はもちろん人数分敷かれているのだが、アイオライトは1人1組ずつ布団に入るのではなく、みんなで一緒にひとつの布団に入って眠りたいというのだ。
「もちろん僕は3人で寝るのはかまわないよ。両手に花だしね、断る理由がない」
 ヴァンデミエールがにこにことして言う。
 ちなみに「両手に花」とは、アイオライトにとって両手に花というわけではなく、ヴァンデミエールにとって両手に花、という意味である。敢えて口にはしていないが。
「あたし真ん中!」
 アイオライトは当然と言わんばかりの笑顔で、布団の真ん中を陣取る。
 その様子に、白露は苦笑した。
「ちょっときつい気もしますがなんとかなるでしょう」
「パパ、じーじ、はーやーくー」
 アイオライトが自分の両側を掌でぽんぽん叩いて催促する。
「夜中にアイに蹴りだされそうですが、そう寒い季節でもないですしね」
 白露がアイオライトの右隣にするりと身を滑らせると、アイオライトは
「蹴ったりしないもん」
 とふくれて見せる。
「眠る前にそんな顔をしちゃ、美容に良くないよ」
 とヴァンデミエールが笑顔で宥めながら、アイオライトの左隣に。
 白露とヴァンデミエールの2人が布団に入ったのを見て、アイオライトは幸せそうに、目を閉じた。
 白露がアイオライトの髪を梳くように撫でてやると、アイオライトの呼吸はだんだんと寝息に変わってゆく。
 白露は、愛しさに溢れた目でアイオライトを見つめ、囁く。
「おやすみ、アイ」
「さあ僕には最高の夜の始まりだ」
「……で、ヴァンは何を言っているんですか?」
「と、おやおや、嬢は早速寝てしまったらしい
昼間ずっとはしゃいでたからね。仕方がない、僕たちも早く休むとしよう」
 ヴァンデミエールはとぼける。
「アイが睡眠学習したらどうするんです」
 小声で咎める白露に、くっくっと笑ってみせる。
 と、アイオライトが眠りの中でくすくすと笑い出したため、2人も自然と笑顔になり、視線はアイオライトに注がれる。
「どんな夢を見ているんだろうね」
「ヴァンに作ってもらった貝殻のアクセサリーに囲まれている夢じゃないでしょうか」
「白露を悩殺している夢なんじゃないかな」
「………」
 それはない、と言い切れないところがなんとも胃の痛いところである。
 複雑な表情になった白露へ、ヴァンデミエールはまたもくっくと喉を鳴らし、
「白露、おやすみ」
 と目を閉じた。
 明日の朝には、きっとアイオライトの元気な声が2人を起こしてくれるだろう。
 朝日のような明るい笑顔で。
 白露はアイオライトの笑顔を思い浮かべながら、静かに目を閉じ、微睡んでいった。




依頼結果:大成功

エピソード情報
リザルト筆記GM 木口アキノ GM 参加者一覧
プロローグ筆記GM なし
神人:アイオライト・セプテンバー
精霊:白露
精霊:ヴァンデミエール
エピソードの種類 ハピネスエピソード
対象神人 個別
ジャンル イベント
タイプ イベント
難易度 特殊
報酬 特殊
出発日 2017年5月13日

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