プラン
アクションプラン
かのん (天藍) |
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9 コテージのウッドデッキにて食後の晩酌中 天藍が飲んでいるのは何ですか? グラス渡されたのでそのまま一口 (お酒の風味とアルコール度数きつくて苦手かも 口直しと渡されたグラス おいしいです、ベースは同じなのに不思議ですね (カクテルは2人で飲むとき色々作って貰っているので 天藍、お店でバーテンダーとかできそうですよね 飲むのが好きで、その延長線上でレシピを幾つか覚えただけだからバーテンと名乗るにはほど遠いよ それに俺はかのんが喜んでくれる分を作れれば十分だしなとの返答 自分にだけと言う天藍にはにかんだ笑みを向ける 酔い覚ましにコテージ出て波打ち際を散歩 天藍? 何か思いに沈んだ様子 思いつくのはこの前のボッカ戦 私は大丈夫だから彼の不安を祓えるように少し戯けて 心ここにあらずな感じだったので 放っておいたら悪戯されるんですよ 天藍? しっとり濡れたサマードレスの裾持ち上げ首傾げ !自分で歩けます 急な行動に恥ずかしがるも体を預ける |
リザルトノベル
白い砂浜は、夜になると一層、その白さを際立たせるようだった。
海の底まで望むことができる透明度の高い海には、夜空が映り込んでキラキラと光っている。
パシオン・シーのゴールドビーチ。
そこに建つコテージのウッドデッキで、かのんはその光景を眺めていた。
昼間遊んだ海は、太陽の下での姿と全く異なる装いで目の前に広がっている。
誰も居ない砂浜と海は、とても静かだ。波音だけが響いている。
かのんの手元には、食後の晩酌にと酒で満たされたグラス。
隣には、パートナーであり人生の伴侶である天藍が居る。
彼に何気なく視線を向けて、かのんは胸が高鳴るのを感じた。
夜風に揺れる黒髪は艶っぽく、茶色の瞳は夜空を映し仄かに光って見える。
もうずっと一緒に居る筈なのに、いつも見ている筈なのに、どうしてこんなに惹き付けられるのか──。
天藍がグラスに口を付けて、その喉が動く様子から、目が離せない。
視線に気付いたのか、天藍がこちらを見てくるのに、かのんは慌てて口を開いた。
「天藍が飲んでいるのは何ですか?」
「ん? これか?」
咄嗟にしては良い質問だったと思う。気になっていたのは確かだ。
天藍は、琥珀色の酒が入ったグラスをそのままかのんへ差し出した。
「飲んでみるか?」
「ありがとうございます」
かのんはグラスを受け取ると、そっと一口飲んでみる。
バニラの甘い味わいとスパイシーな後味。一口で充分分かるアルコール度数の高さに、かのんは瞬きしてグラスを眺めた。
(お酒の風味とアルコール度数がきつくて、苦手かも……)
「……ちょっと待っててくれ」
何ともいえない表情になったかのんに笑い、天藍は立ち上がった。
テーブルに置いてあるダーク・ラムの瓶を手に取ると、シェーカーに入れる。
それから、オレンジジュースにレモンジュース、シュガーを加えると慣れた手つきでシェイクした。
ゴブレット・グラスに氷を満たし、シェイクしたものを注ぐ。
それにソーダ水を入れて、バースプーンでかき混ぜれば、カクテルの完成だ。
「お待たせ。口直しに、これをどうぞ」
橙色の爽やかな色味のカクテルを、かのんは受け取る。
「ありがとうございます。…………」
早速口を付けてみて、みるみるかのんの顔が輝いた。
爽やかな甘味と味わい、炭酸の心地良さが広がっていく。
「おいしいです」
「同じ酒をベースにかのん好みのカクテルにしてみたんだ」
「同じお酒なのですか? ベースは同じなのに不思議ですね……」
かのんは、天藍のグラスと自分のグラスを見比べた。
色彩も何もかも、まるで天藍が魔法を掛けて変えてしまったように見える。
「天藍、お店でバーテンダーとかできそうですよね」
かのんはしみじみとそう言った。
普段から天藍は、自宅で二人お酒を飲む際には、かのんに色々カクテルを作ってくれている。
その種類は豊富で、しかも、いつもかのんの好みに合わせたものが出てくるのだ。
天藍は小さく笑う。
好きで作っているだけであり、店で出すという発想はなかった。
それに、正直なところ、他人の好みを考えて作るという気もない。
「飲むのが好きで、その延長線上でレシピを幾つか覚えただけだから、バーテンと名乗るにはほど遠いよ」
「そうでしょうか?」
謙遜なのではと、かのんが見つめれば、天藍は瞳を細める。
「それに、俺はかのんが喜んでくれる分を作れれば十分だしな」
甘い笑みと共に告げられた言葉が、じんわりとかのんに染み入るように広がった。
『自分にだけ』──それは、特別だという証。
かのんの顔にはにかんだ笑みが浮かぶ。
「少し酔ったかもしれません……」
グラスを空けて火照った頬を押さえれば、天藍が立ち上がった。
「酔い覚ましに少し歩こうか」
天藍の差し伸べる手に、かのんは自分の手を重ねた。
白い砂浜に小さな波が押し寄せては引いて行く。
その波打ち際を、かのんは天藍と並んで歩いた。
空には、満天の星──遮るものが何もない光が瞬いている。
「綺麗ですね……」
「ああ、本当に」
天藍は、空を見上げるかのんの横顔を見つめた。
星明りに照らされた彼女は、息を飲む美しさで。
抱き締めたいという思いと、神聖で触れ難いと思う矛盾する感情が浮かび、そして天藍は唐突に思い出した。
バレンタイン城の城門での、ギルティ『イヌティリ・ボッカ』との戦い。
ボッカの放った瘴気を含んだ強烈な閃光弾を、まともに受けたかのん。
あの時の恐怖は、今も胸の奥に残っている。
何ともないとかのんは言うし、実際大きな怪我はなかった。
ただ次は?
自分に出来る事はしたいという彼女だから、不安は絶えない。
勿論、命に代えても守りたいし、彼女と生きると決めている。
けれど──。
「天藍?」
歩みが鈍った天藍を、かのんは瞬きして見上げた。
夜の闇が濃く彼を包んで、何か思いに沈んだ様子に見える。
かのんは思い出した。ボッカとの戦いが終わった後も、天藍はこんな顔を見せた。
そして、かのんを強く抱き締めたのだ。『すまない』と、謝罪の言葉と共に。
かのんはその場にしゃがんで、海水を掌に掬った。
天藍のせいではない。かのんはウィンクルムとしてあの戦場に立った。
寧ろ、天藍にそう思わせた自分が情けないと思う。
(私は大丈夫だから)
彼の不安を払いたい。
かのんは、えいと明るい声を上げて、天藍へ掌の海水を放った。
「……?」
僅かにかかる水飛沫に、天藍は瞬きする。
「心ここにあらずな感じだったので」
かのんがにっこりと笑った。
その笑顔に、天藍はふっと息を吐き出す。かのんはきっと何を考えていたか理解っている。
「放っておいたら悪戯されるんですよ」
おどけた口調で言う彼女が、とても愛おしい。
(思い悩んでも仕方がない事だ……)
その時に出来る精一杯で、かのんを守る。天藍の口元に笑みが浮かんだ。
「……勿論、反撃は想定内だよな?」
そう言うなり、天藍は大きな掌に海水を掬い、かのんへ放つ。
「きゃ……もう、天藍の手は大きくてずるいです……!」
負けじと、かのんも次々海水を掬っては天藍へ掛けた。
二人の間を、キラキラ水飛沫が飛ぶ。
子供に戻ったみたいに、夢中で水の掛け合いをするのはとても楽しくて。
気付けば、お互いずぶ濡れになっていた。
かのんと天藍は顔を見合い笑う。
「ふふ、ずぶ濡れになりましたね」
かのんはしっとり濡れたサマードレスの裾を持ち上げた。
その仕草を目で追って、天藍は言葉を失くす。
かのんの纏う白のサマードレスは、濡れて肌が透けている。
持ち上げたスカートの裾から伸びる素足も、星明りに照らされて艶めかしく光っていた。
「天藍?」
黙り込んだ天藍に、かのんが首を傾ける。ぽたり黒髪から落ちる水滴が、鎖骨を伝った。
──言葉を無くした理由に気付く様子もなく、自覚がないから始末に悪い。
天藍は湧き上がる欲を抑えながら、息を吐いた。
(もっとも、意図的に行動されたらそれこそお手上げだが)
「かのん」
名前を呼んで返事が返るのを待たず、天藍は彼女の体を横抱きに抱え上げた。所謂、お姫様抱っこだ。
「!」
みるみる顔を真っ赤に染めて、かのんが抗議の声を上げる。
「自分で歩けます」
「駄目だ。この方が早い」
自分はともかく、他人の目には触れさせたくない。迅速な行動が必要だ。
「まずは温泉かシャワーだな」
すたすたと歩き出す天藍に、かのんは口をぱくぱくさせてから、そっと身を預けた。
力強い腕と、温かな体温が愛おしく、安心できる。
「かのん」
優しい声と触れてくる指に、かのんはゆっくりと瞳を開いた。
とても近くに天藍の顔がある。
「おはよう」
「……おはよう、ございます」
何度経験しても慣れない朝の挨拶にはにかむ彼女の髪を撫でて、天藍は上半身を起こした。
ベッドを降り、バスローブを纏うと窓際に歩いていって、閉まっていたカーテンを開く。
オレンジ色の光が部屋に差し込んだ。
「綺麗な朝焼けだろう?」
「本当に……」
かのんは息を飲んだ。
コテージの窓の外では、地平線から昇るオレンジの朝陽、それに照らされる海が美しいコントラストを描いていた。
「かのんと一緒にこの光景を見れてよかった」
振り返って微笑む天藍も、オレンジ色に染まっている。
かのんもバスローブを纏って、彼に歩み寄った。
「もしかして、この光景を見るために早起きを?」
「目覚ましを掛けて、な」
クスリと顔を見合って笑い合えば、幸福感が二人を包む。
「ありがとうございます、天藍」
かのんが微笑むと、天藍はその顎に手を添え、そっと柔らかい口づけを落とした。
優しく甘いキス。
「もう少し二人でこの景色を楽しんで、それから朝食にしよう」
唇を離すと、天藍はかのんの身体を抱き寄せた。
「そうですね。もう少し、このままで……」
かのんも天藍に身を預ける。
そうして、朝陽が上る様子を二人は寄り添い眺めたのだった。
海の底まで望むことができる透明度の高い海には、夜空が映り込んでキラキラと光っている。
パシオン・シーのゴールドビーチ。
そこに建つコテージのウッドデッキで、かのんはその光景を眺めていた。
昼間遊んだ海は、太陽の下での姿と全く異なる装いで目の前に広がっている。
誰も居ない砂浜と海は、とても静かだ。波音だけが響いている。
かのんの手元には、食後の晩酌にと酒で満たされたグラス。
隣には、パートナーであり人生の伴侶である天藍が居る。
彼に何気なく視線を向けて、かのんは胸が高鳴るのを感じた。
夜風に揺れる黒髪は艶っぽく、茶色の瞳は夜空を映し仄かに光って見える。
もうずっと一緒に居る筈なのに、いつも見ている筈なのに、どうしてこんなに惹き付けられるのか──。
天藍がグラスに口を付けて、その喉が動く様子から、目が離せない。
視線に気付いたのか、天藍がこちらを見てくるのに、かのんは慌てて口を開いた。
「天藍が飲んでいるのは何ですか?」
「ん? これか?」
咄嗟にしては良い質問だったと思う。気になっていたのは確かだ。
天藍は、琥珀色の酒が入ったグラスをそのままかのんへ差し出した。
「飲んでみるか?」
「ありがとうございます」
かのんはグラスを受け取ると、そっと一口飲んでみる。
バニラの甘い味わいとスパイシーな後味。一口で充分分かるアルコール度数の高さに、かのんは瞬きしてグラスを眺めた。
(お酒の風味とアルコール度数がきつくて、苦手かも……)
「……ちょっと待っててくれ」
何ともいえない表情になったかのんに笑い、天藍は立ち上がった。
テーブルに置いてあるダーク・ラムの瓶を手に取ると、シェーカーに入れる。
それから、オレンジジュースにレモンジュース、シュガーを加えると慣れた手つきでシェイクした。
ゴブレット・グラスに氷を満たし、シェイクしたものを注ぐ。
それにソーダ水を入れて、バースプーンでかき混ぜれば、カクテルの完成だ。
「お待たせ。口直しに、これをどうぞ」
橙色の爽やかな色味のカクテルを、かのんは受け取る。
「ありがとうございます。…………」
早速口を付けてみて、みるみるかのんの顔が輝いた。
爽やかな甘味と味わい、炭酸の心地良さが広がっていく。
「おいしいです」
「同じ酒をベースにかのん好みのカクテルにしてみたんだ」
「同じお酒なのですか? ベースは同じなのに不思議ですね……」
かのんは、天藍のグラスと自分のグラスを見比べた。
色彩も何もかも、まるで天藍が魔法を掛けて変えてしまったように見える。
「天藍、お店でバーテンダーとかできそうですよね」
かのんはしみじみとそう言った。
普段から天藍は、自宅で二人お酒を飲む際には、かのんに色々カクテルを作ってくれている。
その種類は豊富で、しかも、いつもかのんの好みに合わせたものが出てくるのだ。
天藍は小さく笑う。
好きで作っているだけであり、店で出すという発想はなかった。
それに、正直なところ、他人の好みを考えて作るという気もない。
「飲むのが好きで、その延長線上でレシピを幾つか覚えただけだから、バーテンと名乗るにはほど遠いよ」
「そうでしょうか?」
謙遜なのではと、かのんが見つめれば、天藍は瞳を細める。
「それに、俺はかのんが喜んでくれる分を作れれば十分だしな」
甘い笑みと共に告げられた言葉が、じんわりとかのんに染み入るように広がった。
『自分にだけ』──それは、特別だという証。
かのんの顔にはにかんだ笑みが浮かぶ。
「少し酔ったかもしれません……」
グラスを空けて火照った頬を押さえれば、天藍が立ち上がった。
「酔い覚ましに少し歩こうか」
天藍の差し伸べる手に、かのんは自分の手を重ねた。
白い砂浜に小さな波が押し寄せては引いて行く。
その波打ち際を、かのんは天藍と並んで歩いた。
空には、満天の星──遮るものが何もない光が瞬いている。
「綺麗ですね……」
「ああ、本当に」
天藍は、空を見上げるかのんの横顔を見つめた。
星明りに照らされた彼女は、息を飲む美しさで。
抱き締めたいという思いと、神聖で触れ難いと思う矛盾する感情が浮かび、そして天藍は唐突に思い出した。
バレンタイン城の城門での、ギルティ『イヌティリ・ボッカ』との戦い。
ボッカの放った瘴気を含んだ強烈な閃光弾を、まともに受けたかのん。
あの時の恐怖は、今も胸の奥に残っている。
何ともないとかのんは言うし、実際大きな怪我はなかった。
ただ次は?
自分に出来る事はしたいという彼女だから、不安は絶えない。
勿論、命に代えても守りたいし、彼女と生きると決めている。
けれど──。
「天藍?」
歩みが鈍った天藍を、かのんは瞬きして見上げた。
夜の闇が濃く彼を包んで、何か思いに沈んだ様子に見える。
かのんは思い出した。ボッカとの戦いが終わった後も、天藍はこんな顔を見せた。
そして、かのんを強く抱き締めたのだ。『すまない』と、謝罪の言葉と共に。
かのんはその場にしゃがんで、海水を掌に掬った。
天藍のせいではない。かのんはウィンクルムとしてあの戦場に立った。
寧ろ、天藍にそう思わせた自分が情けないと思う。
(私は大丈夫だから)
彼の不安を払いたい。
かのんは、えいと明るい声を上げて、天藍へ掌の海水を放った。
「……?」
僅かにかかる水飛沫に、天藍は瞬きする。
「心ここにあらずな感じだったので」
かのんがにっこりと笑った。
その笑顔に、天藍はふっと息を吐き出す。かのんはきっと何を考えていたか理解っている。
「放っておいたら悪戯されるんですよ」
おどけた口調で言う彼女が、とても愛おしい。
(思い悩んでも仕方がない事だ……)
その時に出来る精一杯で、かのんを守る。天藍の口元に笑みが浮かんだ。
「……勿論、反撃は想定内だよな?」
そう言うなり、天藍は大きな掌に海水を掬い、かのんへ放つ。
「きゃ……もう、天藍の手は大きくてずるいです……!」
負けじと、かのんも次々海水を掬っては天藍へ掛けた。
二人の間を、キラキラ水飛沫が飛ぶ。
子供に戻ったみたいに、夢中で水の掛け合いをするのはとても楽しくて。
気付けば、お互いずぶ濡れになっていた。
かのんと天藍は顔を見合い笑う。
「ふふ、ずぶ濡れになりましたね」
かのんはしっとり濡れたサマードレスの裾を持ち上げた。
その仕草を目で追って、天藍は言葉を失くす。
かのんの纏う白のサマードレスは、濡れて肌が透けている。
持ち上げたスカートの裾から伸びる素足も、星明りに照らされて艶めかしく光っていた。
「天藍?」
黙り込んだ天藍に、かのんが首を傾ける。ぽたり黒髪から落ちる水滴が、鎖骨を伝った。
──言葉を無くした理由に気付く様子もなく、自覚がないから始末に悪い。
天藍は湧き上がる欲を抑えながら、息を吐いた。
(もっとも、意図的に行動されたらそれこそお手上げだが)
「かのん」
名前を呼んで返事が返るのを待たず、天藍は彼女の体を横抱きに抱え上げた。所謂、お姫様抱っこだ。
「!」
みるみる顔を真っ赤に染めて、かのんが抗議の声を上げる。
「自分で歩けます」
「駄目だ。この方が早い」
自分はともかく、他人の目には触れさせたくない。迅速な行動が必要だ。
「まずは温泉かシャワーだな」
すたすたと歩き出す天藍に、かのんは口をぱくぱくさせてから、そっと身を預けた。
力強い腕と、温かな体温が愛おしく、安心できる。
「かのん」
優しい声と触れてくる指に、かのんはゆっくりと瞳を開いた。
とても近くに天藍の顔がある。
「おはよう」
「……おはよう、ございます」
何度経験しても慣れない朝の挨拶にはにかむ彼女の髪を撫でて、天藍は上半身を起こした。
ベッドを降り、バスローブを纏うと窓際に歩いていって、閉まっていたカーテンを開く。
オレンジ色の光が部屋に差し込んだ。
「綺麗な朝焼けだろう?」
「本当に……」
かのんは息を飲んだ。
コテージの窓の外では、地平線から昇るオレンジの朝陽、それに照らされる海が美しいコントラストを描いていた。
「かのんと一緒にこの光景を見れてよかった」
振り返って微笑む天藍も、オレンジ色に染まっている。
かのんもバスローブを纏って、彼に歩み寄った。
「もしかして、この光景を見るために早起きを?」
「目覚ましを掛けて、な」
クスリと顔を見合って笑い合えば、幸福感が二人を包む。
「ありがとうございます、天藍」
かのんが微笑むと、天藍はその顎に手を添え、そっと柔らかい口づけを落とした。
優しく甘いキス。
「もう少し二人でこの景色を楽しんで、それから朝食にしよう」
唇を離すと、天藍はかのんの身体を抱き寄せた。
「そうですね。もう少し、このままで……」
かのんも天藍に身を預ける。
そうして、朝陽が上る様子を二人は寄り添い眺めたのだった。
依頼結果:大成功
エピソード情報 | ||||||
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リザルト筆記GM | 雪花菜 凛 GM | 参加者一覧 | ||||
プロローグ筆記GM | なし |
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エピソードの種類 | ハピネスエピソード | ||
対象神人 | 個別 | |||||
ジャンル | イベント | |||||
タイプ | イベント | |||||
難易度 | 特殊 | |||||
報酬 | 特殊 | |||||
出発日 | 2017年5月13日 |