(イラスト:神田珊瑚 IL


桜倉 歌菜の『ウィンクルムだらけのサマードリーム!』
巴めろ GM

プラン

アクションプラン

桜倉 歌菜
(月成 羽純)

特別に開放された水族館、しかも夜の姿!
「どんなお魚に会えるか楽しみだね、羽純くん♪」
館内の幻想的なライトアップに息を飲みます
凄くロマンチック…!
小声で「綺麗だね…」と羽純くんに話しかけて…彼の横顔の美しさにクラリ…
うー来て良かったなぁ…!
感動していたら、羽純くんが手を握ってくれて…
「うん、逸れちゃいけないもんね」

水面に浮いて眠ってるイルカさんやシャチさん
立ったまま眠るペンギンさん
貴重な姿に瞳を輝かせて、小声で指差し話しながら眺めます
「可愛いね…」
熱帯魚の優雅で美しい姿にも癒され
うん、疲れがすーっと癒えていくのを感じる

休憩所の椅子に座って
「羽純くんは、どう?
癒された?」
彼の様子を窺いつつ、尋ねます
返事に安堵
「…良かった。私は羽純くんと一緒なら、何処でも癒されるけど…」
…って、恥ずかしい事を口走ってしまったような?
思わず顔を押さえていると、羽純くんが?
耳まで赤くなったのが分かったけれど…幸せ

リザルトノベル

●2人、夜の水族館へ
(歌菜も先だってのボッカとの戦闘で疲れているだろう……一緒に癒されにいくか)
 月成 羽純のそんな配慮もあって、桜倉 歌菜は、羽純と連れ立って『カプカプ・オーシャン・ナイト』へと向かった。夜の水族館と聞いて、歌菜の胸はうきうきと弾む。足取りも軽いその様子に、羽純は歌菜の傍らを歩きながらそっと目元を和らげ、問いを零した。
「歌菜は魚が好きなのか?」
「うん♪ 特別に開放された水族館、しかも夜の姿だなんて、わくわくしちゃう!」
 どんなお魚に会えるか楽しみだね、羽純くん♪ と夜闇さえ照らすような眩い笑みを向けられて、羽純の口元にも、ふわり、微笑が乗った。
「ああ、俺も楽しみだ」
 歌菜と一緒だから、という続く言葉は胸に秘して。2人は、歩幅を合わせて夜を行く。

●その笑顔が、その手の温もりが、
「わあ……!」
 館内へと足を踏み入れるや、歌菜は寸の間、息をすることさえ忘れた。それも仕方がないこと、館内は、魚や海の動物達を害さないように最大限気を配りながらも、どこまでも幻想的にライトアップされていて。ともすれば、最初の一歩を踏み出した途端に、異世界に迷い込んだかのような錯覚さえ覚えそうなほどだ。
(凄くロマンチック……!)
 なんて、青の瞳を煌めかせる歌菜の隣、羽純も、静かに感嘆の息を漏らした。圧倒される、というのはこういうことかとしみじみと実感している羽純の方へと顔を遣って、
「綺麗だね……」
 と、小声で告げ――そのまま、目に映ったもののあまりの美しさに、くらりと目眩を覚える歌菜。
(明かりに照らされた羽純くんの横顔……この景色にも負けないくらい綺麗……)
 そう思うとほぼ同時、声に、羽純の視線が歌菜の方へと向けられる。水族館の光を映した羽純の黒曜の双眸は、これもまた、うっとりするような色を湛えていた。
(歌菜、嬉しそうだな。横顔も眩しいくらいだ)
 羽純の方もそんな愛しさを胸に宿して、自然、目元を柔らかくしているものだから、余計にその眼差しが魅力的に見えたのかもしれない……なんて、これは歌菜からは窺い知れない、推測さえし難いことだけれど。ともあれ、
(うー、来て良かったなぁ……!)
 と、歌菜は感動を胸に噛み締める。その手を、羽純の大きな手がぐいと包んだ。歌菜が目を丸くする中、羽純も、内心幾らか驚いていた。本当に、我知らず手が伸びてしまったのだ。何処かに行かないようにと、そんなことを思ったら、つい。
「は、羽純くん?」
「……館内は暗い。逸れたら面倒だからな」
「そっか。うん、逸れちゃいけないもんね」
 館内は暗い、逸れたら面倒……どちらも、羽純の側からしてみればわかりやすい言い訳だ。それでも歌菜は、羽純の言葉を微塵も疑うことなく素直そのものといった調子で受け取って、花が綻ぶように笑った。歌菜のそんな部分もまた、羽純の胸に愛おしさを募らせる。
「……行くか」
「うん!」
 そうして2人は、手に手を携えたまま夜の水族館を巡り始めた。水面に浮いて今は夢想の海を泳ぐイルカやシャチ、立ったまますやすやと眠るペンギンの群れ――そんな珍しい姿を見留める度に、歌菜は目を輝かせてそれらを指差し、羽純へと小声で、けれどどこまでも楽しげに音を紡ぐ。
「可愛いね……」
「ああ、そうだな」
「あんなふうに眠るなんて、私、知らなかった」
 歌うような歌菜の声を耳に、その指の先にあるものを、羽純も歌菜と同じように眺めた。
(イルカやペンギンの姿も可愛いが……)
 羽純の眼差しが、そっと歌菜の横顔へと移る。子供のような無邪気さで水槽に見入る歌菜の、声を弾ませての感想やちょっとした仕草、ころころと色を変える表情は、羽純にとって、どんなに愛らしい海の生き物達よりも可愛らしいものだった。胸に、あたたかなものが注ぎ込まれる。優しく、力強く、羽純の心を満たしていく。
(――俺にとって、何より力になるのは、歌菜の幸せそうな笑顔なんだな)
 そんな想いを噛み締める羽純へと、歌菜が混じりけのない笑顔を向けた。
「羽純くん、ほら、こっちには熱帯魚。綺麗だね……」
 宝石のような魚達の優雅で美しい姿が、歌菜の心を癒していく。羽純も、「そうだな」と応じた。……視線は、密かに歌菜へと遣ったままで。
(うん、疲れがすーっと癒えていくのを感じる)
 羽純の眼差しには気づかずに、歌菜は胸中に一つ頷いた。こんなにも心が安らぐのは、きっと、夜の水族館と――繋がれたままの、大切な人の手の温もりのお陰。

●貴方と一緒なら、
「結構歩いたな、楽しいが」
 休憩室の椅子に、腰を下ろして。買い求めた缶コーヒーをくぴりとした後で、羽純はほう、と息を漏らした。
「うん、すっごく楽しいね! それに、私はいっぱい癒されたなぁ」
 羽純の隣、歌菜は両の手のひらであたたかな缶ココアを包み込んでにこにこと笑う。缶ココアは、羽純が手渡してくれた物だ。その温もりが、手に、ほっこりと染みていた。
「ね、羽純くんは、どう? 癒された?」
 羽純の様子を窺いながら、歌菜は尋ねる。羽純も自分と同じであってほしいと、もっと正確に言えば、ここでの出来事が、自分にとってそうであったように彼の心を安らがせるものでもあってほしいと、半ばは祈るようにそんなことを思いつつ、上目遣いに。羽純の眼差しが歌菜を見留めて――その口元が、ふっと、柔らかく笑んだ。
「ああ、勿論、とても癒された」
「……良かった。私は羽純くんと一緒なら、何処でも癒されるけど……」
 返る声に安堵して、そのまま言葉を続ける。と、羽純の瞳がぱちぱちと瞬かれた。再び缶コーヒーを口に運ぼうとしていた手が、半端なところで止まってしまっている。一時停止――その反応に、歌菜はやっと気付いた。
(……って、恥ずかしい事を口走ってしまったような?)
 思わず、片方の手で頬を押さえる歌菜。
(……本当に歌菜は……)
 頬を朱に染める歌菜を前に、羽純は細く息を漏らす。
「困った……」
 呟いて、羽純はじぃと歌菜の目を見つめた。どこまでも澄んだ、青い瞳。それが、声に惹かれるように、或いは羽純の眼差しに吸い寄せられるようにして、羽純の方へと向けられる。歌菜が何を言うよりも早くに、羽純の唇が、歌菜の耳元へと寄せられた。
「今、凄く……歌菜にキスしたい」
 甘やかな囁きが、歌菜の鼓膜を震わせる。ぴくり、小さく肩を跳ねさせるその様子さえも愛おしくて、羽純は口元に、緩く優しく弧を描いた。
「……今、誰もいないな」
「え……」
 羽純の言う通り、辺りに人の気配はない。羽純の声に促されるように歌菜の視線が周囲へと移ったそのタイミングを見計らって。羽純は、歌菜の顎をそっと持ち上げると、唇に唇を重ねた。幻想の光の中の、一瞬のような、永遠のような触れ合い。やがて、唇を離した羽純は、歌菜の顔を見遣って静謐の中に微笑した。
「……顔、真っ赤だぞ」
「うう……」
 悪戯っぽく手渡された羽純の指摘に対する精一杯の抗議のように、潤んだ瞳で羽純を見上げる歌菜。けれどその愛らしい様子に羽純はくすりと音を漏らし――つられたように、歌菜の方もはにかみ笑いを零した。羽純に言われるまでもなく、自分が耳の先まで赤く染めているのを歌菜は感じ取っている。けれど。
(……幸せ、だなぁ)
 そんなあたたかな思いを胸に確かめる歌菜の左手を、いっそ恭しいような手つきで羽純が取った。歌菜の薬指を彩る指輪に、音もなく口付けが零される。羽純がゆっくりと顔を上げれば、視線と視線が、確かに交わり合って。
「歌菜。まだ回るところ、残ってるよな?」
「う、うん」
「だけど……もう少し、歌菜とここでこうしていたい」
 夢の世界を思わせるような明かりの元で羽純はそう言葉を紡ぎ、歌菜は、火照る頬を持て余しながらも、こくりと頷いた。夜の水族館が生み出す幸福な魔法が出来うる限り長く続きますようにと、ずっと愛しい人とこうしていたいと、そんな気持ちで。




依頼結果:大成功

エピソード情報
リザルト筆記GM 巴めろ GM 参加者一覧
プロローグ筆記GM なし
神人:桜倉 歌菜
精霊:月成 羽純
エピソードの種類 ハピネスエピソード
対象神人 個別
ジャンル イベント
タイプ イベント
難易度 特殊
報酬 特殊
出発日 2017年5月13日

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