プロローグ
タブロス郊外の、とある村。
郊外の長閑な光景には一種異様にも見える、周囲を強固な外壁で覆われた村は、元々コボルトやゴブリンと言った手合いの被害が多く、そのため、村人の自衛意識も高い場所であった。
高さ3メートル。幅は馬車一台が悠々と通れる程。木でできた分厚い扉が北に一つ。
村と外界を繋ぐその大扉は、夜明けから夕暮れまで開かれ、自由に行き来できる。
その扉の前に、一人の青年が訪れたのは、太陽が中天に差し掛かった頃。
旅人の風体である青年は、慌てた素振りで駆け込み、扉の両脇に立っていた男へと縋りついた。
「た、助けて下さい!」
蒼白した顔に、男は青年を宥めながら、どうかしたのかと尋ねる。
青年は今しがた抜けてきた森を振るえる指で示して、告げる。
「森で、オーガに襲われて……!」
「オーガ!?」
「大変だ、すぐに門を封鎖して、A.R.O.A.に連絡を……」
すぐさま踵を返した男の足に、短剣が突き刺さる。男が目を丸くしたのは一瞬。その首が、すぱん、と切り捌かれた。
「え……?」
己から溢れた血飛沫の向こうで、男は、青年が笑うのを見た。
気がしたけれど、確かめるより早く、こと切れた。
ずるり。自分を宥めていた男が、心臓を一突きにされて崩れ落ちるのを見届けて、青年は改めて扉の前に立つ。
「やぁ、ここは本当にいい場所だなぁ」
扉を閉じれば要塞のようで。それでいて長閑で広い空間は沢山の人間を押し込める牢獄のようで。
オーガ様の餌場にぴったりだ。
微笑んだ青年の背後の森から、のっそり、オーガが姿を現した。
「クートの為にも、さぁ、頑張らなくちゃ」
血でどろりと汚れた左手の手袋を外して、掲げる。
その手には、幾つも幾つも、刺し傷が奔っていた。
それはまるで、かつてそこにあった『何か』を、抉り取ったかのように――。
マントゥール教団によるテロが発生した。
A.R.O.A.からの連絡を受けたのは、村が襲われてから一夜が明けてから。
ご丁寧に教団員からの声明が届いたのだ。
親愛なるウィンクルム諸君。
いつまでも無駄な活動を続けるのはもうやめよう。
今ならまだ間に合う。絆なんてくだらないものは捨てて、真の神たるオーガ様の元にひれ伏そう。
「ウィンクルムを寄越してくるがいい、と。堂々とのたまったな」
苛立たしげに告げた職員は、現時点で確保している情報を報告していく。
村はすでに教団員である青年とオーガ、数体のデミ・オーガによって占拠されている。
『餌場』と称された村は今はまだ、大きな犠牲は出ていない。
「門番を努めていた男が二人、殺された以外はな」
自衛心の高い村人が、各々異変を感じて家に引きこもるなどの対処を行い、敵はまだそれを無理やりに暴こうとはしていないようだ。
だが、村人を襲っていない理由は、抵抗しているからという現実以上に、新鮮な方が美味かろうと言う発想によるものが大きいのだろう。
そのため、オーガが空腹を訴えれば、弱そうな所から攻め入り、文字通り食事にしてしまうだろう。のんびりとしている時間は、無い。
「村は周囲を壁で囲われている。入口は北に位置する大扉一つだけだな」
敵はそれを理解しており、当然、扉は締め切ってある上に、無理やり開けても、扉の前で待ち構えていることだろう。
ゆえに正面突破は推奨しない。壁は扉と同じ、およそ3メートルの高さがあるため、一人で飛び越えるのは難しいが、足場があれば、外壁からの侵入が可能だ。
「A.R.O.A.としてはそちらを推したい。用意できるものは善処しよう」
ただし、敵が村をうろついていると考えるため、ひょいひょいと顔を出しては発見される恐れがある。また、あまりに大掛かりな物は準備に時間がかかりすぎる。
「済まないが、細かい手段に関しては、君たちの判断に任せたい」
申し訳なさそうに告げてから、職員は一度口を噤んだ。
しかし、やや間を置いてから、再び切り出した。
「これは、余談だが……」
声明を出してきた教団員は、名をシュリと言い、テンペストダンサーとして腕が立つディアボロで――元、ウィンクルムだ。
パートナーの神人をオーガに食われたことにより、オーガ信仰に目覚めてしまったのだろうか。
彼の事情は判らない。ただ、現実として、彼はオーガを連れてそこに居る。
これは個人の意見だが、と前置いて、『シュリの更生は見込めない』と職員は告げる。
「勿論、説得する言葉を選んで掛ける事も出来るだろうが……」
パートナーを失くして、仇敵に迎合して、罪のない人間を殺めて。
それでも、なお、再びウィンクルムとして戦えと、言えるのなら――。
「……私には言えない」
重い声で、絞り出して。沈黙の後、最後に、宜しく頼むと頭を下げた。
解説
目的:敵を村から追い出すこと
討伐不要。ただし村人が犠牲になると、失敗となります。
敵情報:
オーガ×1(ヤグロルム)
アンコウのような頭部を持ったオーガ
頭頂部にある光球の付いた触手により、下記のデミ・コボルトと同等の容姿・能力を持った幻影を生み出します(3体)
幻影の方は攻撃を受けると自爆するのでご注意を
デミ・コボルト×6(+幻影×3)
痩せた犬のような頭部を持つ人型のモンスター
一般的なコボルトよりやや戦闘経験に富んでおり、凶暴
片手鈍器と古びた鎧を装備しており、若干の攻撃・防御補正あり
村を適当に徘徊しながら獲物になりそうな家を探しており、時々壁の方を警戒します
教団員×1
シュリ。テンペストダンサータイプのディアボロ
トランス状態になれないためスキルは使用しません
素早く攻撃が当てにくいですが、攻撃力はそんなに高くはないようで、不意を打たれない限りは
プロローグ上の男たちのように一撃で仕留められるようなことはないでしょう
不利を感じれば逃走しようとし、逃走時はオーガを優先的に逃がした上で自身も逃げる、といった行動をとります
なお、現時点で『説得』は不可能です
その他:
潜入する時間体に関しては一任します
一晩何もせずに居るので、そろそろオーガは空腹です
外壁は一人の肩にもう一人が乗る程度の行動で超えることが可能です
A.R.O.A.に道具を要請する場合は、それを踏まえておくと良いでしょう
また、外壁は内側からは木箱等を用いて比較的簡単に超える事が出来ます
大扉も、内側からは簡単に開ける事が出来ます
村人は家に引きこもった状態で、積極的に守らずとも自衛してくれます
デミ・コボルト1体程度なら家屋内に侵入されても自力で追い出せます(倒せません)
オーガ、シュリには勝てません(殺されます)
村は家の数が10件ほど。殆ど平屋
広場や畑等広い空間が多くありますが、細い路地も存在します
ゲームマスターより
あき缶GM主催の『アイノアカシ』シリーズですが、当作の情報のみでも問題なく行動できます
マントゥール教団にとって神人は仇敵
それ以上に、シュリにとっては深い意味のある対象です
くれぐれもご注意ください
なお、どのような成否結果に至ろうとも、
『後味が最高に悪い』可能性が『極めて高い』作品となっております
『難しい』にはその辺の意味合いも含まれておりますので、そちらに関しても、ご注意を
リザルトノベル
◆アクション・プラン
羽瀬川 千代(ラセルタ=ブラドッツ)
シュリさんの事情を知らない俺は、説得の言葉を何も持てないけれど これ以上誰も死んで欲しくないから…出来る事をするよ 外壁の前でトランス、縄を掛けて速やかに侵入 可能なら一番近い民家に敵を追い払いに来た旨を伝え室内の様子を窺う (敵の状態、住民の疲労具合などの確認) 俺は主にデミ・コボルトの討伐を行う オーガと合流する前に倒す、若しくはオーガからなるべく引き離しておく 前に出過ぎず確実に攻撃する事を意識 熊用催涙スプレー持参し時折攻撃に織り交ぜる 敵に囲まれないよう注意しつつ孤立を避け、声を上げて注意促す 間に合わない場合は身を挺して庇う デミ殲滅後は精霊に合流、民家寄りの位置で警戒 戦闘後、門番の埋葬手伝い申し出る |
栗花落 雨佳(アルヴァード=ヴィスナー)
村人達は家の中にいてもらった方がいいよね 下手に助けるために外へ出して攻撃されたら大変だし クラウディオさんに先行して周囲を確認してもらったら全員で潜入 僕達はラキアさんのフォローの許コボルト退治 いくら回復の補助があるからと言って油断はできない 慎重に行こう 数が多いし出来れば一匹ずつ誘き出したい所… 幻影が最初から混じっていたら厄介だな 注意深く観察して何か違いが見出せればいいのだけど… インカムでこまめに連絡を取り合う オーガと戦っている彼らには応答する余裕はないかもしれないけど僕達が無事だって事は伝えなきゃね 神人を殺したオーガを崇拝する…か 何となく分かるかな… 本質は違うかも知れないけど僕も似た様な物だし… |
セイリュー・グラシア(ラキア・ジェイドバイン)
敵対応に熊撃退スプレー。壁越え用に縄梯子、 敵捕縛のためロープを用意して行く。 村に着いたらトランス。 先行した人に巧く梯子を引っ掛けてもらい手早く皆で村に潜入。 皆とは一緒に行動し敵を探す。会話はインカムで。 デミ・オーガを見付けたら皆に知らせる。敵単体なら攻撃して対処しよう。出来れば不意打ちで。 熊撃退スプレーで無力化→無理なら剣で。 シュリの行動が色々と引っかかる。 教団の考え方に陶酔した訳じゃないだろ。 ラキアとも話したけど神人を亡くした悲しみを巧く癒せなくて自暴自棄になってる? 一発ぶんなぐって「自分を責め続けるのはもうよせ」 と。 「俺ならラキアの嫌がる人生は送らない」と。 たとえあいつが死んだとしてもだ。 |
天原 秋乃(イチカ・ククル)
クラウディオさんに先行して中に入ってもらい、その後A.R.O.A.から借り受けた縄を使って村の内部へ一気に突入 村の中に突入したら即トランス オーガやシュリの相手は精霊達にまかせて、デミ・コボルトの相手をするぜ ヤグロルムの作りだす幻影と一緒になってしまわないよう、ヤグロルムや人家かから離れた距離で撃破する デミ・コボルトの討伐がうまくいけば、イチカ達と合流 シュリの考えてることは俺には理解できないが、生きて罪を償うべきだと俺は思う 神人を亡くした精霊ってどんな気持ちなんだろうな… 「イチカ…あんた、俺がもしオーガに喰われたらどうする?」 …こいつ、いつもへらへらしてるから、どこまで本気かわかんねえな |
柳 大樹(クラウディオ)
突入前にインカムを全員に配布。 事も無げにトランス。 いつでも突入できるように準備。 クロちゃんから報告後、縄で一斉に柵越え。 柵越え時の攻撃に注意。 デミ発見時、近づく前に石を投げ幻影か確認。 周囲の配置を確認しながら、囲まれぬように他の神人と連携しデミ・コボルトを攻撃。 隙を見せた敵から各個撃破を狙い。 眼帯による死角にも注意。 シュリが何か言い、言う機会があれば、 「絶望してようがしてなかろうがいいけどさ。あんたの自己満に付き合う気は無いんだわ」 「俺、自分の事で手一杯でね。落ち着いたら聞いてあげるよ」 戦闘後、オーガ類に対し、 「確かに苛つくけど、デミ・ウルフ程じゃないや」眼帯を一度掻く 所持:インカム人数分、縄 |
●
カキン。小さな音を立てて、外壁に鉤爪が引っ掛かる。
クラウディオは手早くそれを伝い上ると、外壁の上からそっと村を見渡した。
足元や付近に敵の影は無い。音もなく降り立てば、インカムで全員に安全を伝える。
外壁に掛けられる縄と、それを伝う仲間たちを見守りながら、クラウディオは外壁沿い、不均等な間隔で木箱が積み上げられている事に気が付く。
(逃走用、か……)
比較的簡単だと聞いていた内側からの壁越え。さらに容易にすべく準備が整えられている様子に、クラウディオは自らの得物である手裏剣、水切りに視線を落とした。
逃がす道理はない。比較的気持ちの落ち着いている様子の神人、柳 大樹の様子も気になるが、先ずは任務を遂行することだ。
とん。軽やかに降り立ったポブルスの精霊イチカ・ククルの後を追った天原 秋乃は、よし、と小さく気合を入れてトランスする。
「力よ集え」
囁くような声に、オーラがふわりと身を包む。全員がトランスを終えたのを確認してから、ウィンクルム達は村の中へと踏み込んで行った。
広い畑を素早く横切って、建物の影へ。そこで、すぐ近くに敵がおらず、窓がある事を確認した羽瀬川 千代は、こんこん、小さく窓を小突いて、中の住民の姿を確認した。
中に居たのは、若い夫婦だった。妻を抱き寄せてナイフを構える夫に、手の甲とトランスの光を見せれば、窓を開いてくれた。
「大丈夫ですか? A.R.O.A.の要請を受けて、敵を追い払いに来ました」
穏やかな千代の微笑みに、妻は安堵したのか、その場にへたり込み、夫は彼女を支えながら簡単に状況を説明した。
「この一晩で襲われた家は無いようですが、小さな子供が多い家が村の中央に数件固まっているので、心配です……」
「狙われるとしたら、そう言う弱いところ、だよね……ありがとうございました、危ないですから、外には出ないように」
お願いしますね、と。柔らかく微笑んだ栗花落 雨佳に、夫は深く頷いて、窓を閉め切ると再び部屋の奥で身を寄せ合った。
「早く、解放してやらないとな……」
眉を寄せ、小さく呟いたセイリュー・グラシアに、ラキア・ジェイドバインも頷く。
二人は、この話を聞いた時から、シュリという名の元ウィンクルムだと言う精霊に、思いめぐらせていた。
「シュリは、何を思ってるんだろうな」
「判らない、けど……もしも、彼が自分自身を責めてるんだとしたら……」
やるせないよね。薄く瞳を細めて、俯きかけた顔を上げる。そんな彼らのやり取りを聞きながら、雨佳はかつて自分の村を襲ったギルティの事を、思い起こす。
(……何となく分かるかな……本質は違うかも知れないけど僕も似た様な物だし)
口には、しないまま。黙って歩く。と、前を歩いていたイチカとクラウディオが足を止めたのに、気が付いた。
「コボルトだね」
抑えた声で告げて、神人らに視線を配る。広く整えられた通りを横切るデミ・コボルトが二体。
作戦では、デミ・コボルトの対処は神人とラキアとで中心になって行うことになっている。各々が武器を手にする小さな金属音を聞き留めながら、クラウディオは視線を巡らせるが、オーガもシュリも、見当たらない。
「幻影なら、石投げて判るかな」
足元の石を拾い上げながら告げた大樹の目配せに、頷き合って。
コボルトの背に向けて、思い切り石を投げつけた。
ガツンッ、と。粗末な防具にぶつかる感覚。質量があると言うことは、きっと、本物。
「もう一体も確かめるか」
「その方が確実だな」
石をぶつけた方の個体へ、ラセルタ=ブラドッツは銃を構え、威嚇を兼ねて攻撃を仕掛ける。その隙に、アルヴァード=ヴィスナーも足元の石を拾い上げてもう一方へ投げつけた。
ゴツンッ、キィ、キィ!
石を投げられ、喧しく騒ぎ立てたコボルトは、武器を振り上げてウィンクルム達へと攻撃し――かけて、自分たちより明らかに数の多い相手に戸惑ったように踵を返した。
「このまま広場まで行こう!」
流石に逃げられるのは想定外だったが、家屋から離れるのは都合がいい。オーガの姿がない内にといち早く駆け出す秋乃を追う神人達。
熊撃退用の催涙スプレーを手に駆けるセイリューの後を追おうとしたラキアの視線が、ふと、路地に移る。
様子を窺うように壁際に身を寄せる、見ない顔のディアボロの青年――。
「シュリ……?」
その背後には、頭部に光る触角を揺らした、オーガの姿。
目が合うや、即座に踵を返した彼らに、イチカは弾かれたように駆け出した。
「待て!」
襲われた家はまだない。だからこそ空腹のオーガを、野放しにはできない。
「触手さえ壊せば、幻影は消える可能性が高い」
「ならば追うぞ」
「デミ・コボルトの方は、任せて」
それぞれに駆け出した精霊たちに続くように、アルヴァードは一歩踏み出したが、不意に、悪寒じみた物を感じて、弾かれたようにコボルトを追った神人達を――雨佳を、振り返った。
時々、雨佳は無茶をする。敵の数は多い。囲まれ無いようにという配慮は十分にしているが、ひと時とはいえ離れることに不安はぬぐいきれるものではない。
「……クソ……!」
それでも、任務だから。言い聞かせて、アルヴァードは精霊たちと共にオーガを追った。
『――大丈夫だから』
インカムから聞こえてくる、優しい声を信じて。
◆
家屋の数はせいぜい十件。入り組んだ造りになっているわけでもない路地はすぐに終わる。
だが、再び広い道に差し掛かった時点で、オーガの姿が見えなくなっていることに、気が付いた。
幻影を出している時には、姿を消すオプションがあると、聞き齧っていたのを思い出し、既に幻影が放たれている可能性に行き当たる。
瞳を眇めたクラウディオは、シュリの足を止めるべく手裏剣を投げるが、走りながらで、元の回避率の高いテンペストダンサーへ的中させるのは些か難しいものがあった。
「任せて」
シュリが二つ目の路地に入りこんだところで、同じテンペストダンサーであるイチカが前へと踏み込む。
迫る気配に細い路地の出口で立ち止まったシュリは、双剣を構えて振り向きざまに応じた。
「流石に、トランスしてる奴は違うねぇ」
「後れを取るつもりはないよ」
周囲にオーガの姿は見えない。路地の向こうか、あるいはどこかに潜んだか。
ちらりと周囲へ気を配る視線を見て、シュリは小さく、笑った。
「前ばっかりに、敵が居るとは限らないよね」
囁くような声に、後方に控えていた者が思わず振り返るが、挟撃の気配は、無くて。
「ハズレ」
キン! 甲高い音を立てて、ぶつかり合った双剣同士が離れるや、シュリは目線で頭上を促す。
イチカがそれを追うと、屋根の上からデミ・コボルトが飛びかかってきた。
「なっ……!」
襲撃は、間一髪のところで交わした。だが、そのままこちらに向かってくるでもなく、路地をちょこまかと動き回るコボルトの姿に、ラセルタは銃を構えた姿勢のまま、小さく舌を打つ。
「ふんふん。テンペストダンサーにプレストガンナー、そっちはエンドウィザードに……んー、シノビか。いいよぉ、攻撃しておいでよ。特にガンナーの君なら俺をそのまま狙えるんじゃないのかなぁ?」
先ほどの神人らの行動を見ていたのだろう。ウィンクルム達が幻影が爆発することを理解して、家屋に被害が行かないような場所へ誘導してから攻撃しているということを。
だからこそ、誘う言葉には確信があった。彼らもまた、二次被害を懸念し、迂闊に攻撃を仕掛けてこないだろう、と。
今回のウィンクルム達の作戦は、セオリーとして正解だった。
シュリとオーガを不利な状況に追い込ために、配下を始末するのは正しい選択だ。
爆発する幻影が混ざっている可能性があるデミ・コボルトの相手を広場にて行うのも、また同じ。
A.R.O.A.への道具要請を手早く準備できてかつ持ち運びに苦の無い物に限定し、迅速な行動を重視したことも、確実にいい方向へ働いていた。
――けれど、失念していた。
彼らが配下と行動を共にしている保証はどこにもなく、いつどこで家屋への強襲を行うかが判断できない状況下に、ウィンクルム達は『潜入』したのだということを。
その潜入に気付かれてしまうような戦闘は、シュリたちを目視するまでは避けるべきだった。
一晩の間があった。その間に何らかの罠が仕掛けられていても、おかしくは無かったのだ。
ゆえの、この状況である。路地の出口と入口に双方。間には幻影か本物か判らないデミ・コボルトがちょこまか。
オーガは離れたのか、隠れているのか。判断の出来ない状況に、アルヴァードは苛立たしげに唇を噛んだ。
「あは。良い顔だ」
鋭利な弧を描く口元は、楽しくて仕方がないと言った様子で。精霊たちを見やる視線は、時折何かを確かめるように逸らされる。
まるで、何かを待つような。
「チッ……遊んでんのか」
「ふん、随分舐めた真似をしてくれる」
歯噛みするアルヴァードに、ラセルタは不愉快気に呟く。
インカムから聞こえてくる音は、取り立てて問題の無い様子。
精霊の足止めをしている間にオーガが回り込む……と言った行動をとられているわけでは、なさそうだ。
「おい、貴様」
「んー?」
「参考までに教えて欲しい。神人を喪い仇敵を崇拝して人々を殺めるその心情を。俺様が一生涯味わう事の無いその想いを」
厳しい眼差しを向けるラセルタの問いに、シュリは左右に首を傾げて悩むような仕草をしてから、へらり、笑った。
「……良いもの、貸して貰ったよねぇ」
とん、とん。自らの耳元を指し、精霊たちの備えているインカムを示して、彼は続けた。
「聞こえてるでしょう? 神人君たち、コボルト相手に頑張ってるんだよね」
くすくす、笑う。
ざわつく感覚に、クラウディオはピクリと眉を寄せる。
「幻影かどうか確かめながらってことは、知ってるんじゃないのかな。あれが、爆発するんだって」
不思議そうに言いながら、楽しげな表情が、ことりと、首を傾げた。
「あの子達、剣しか持ってなかったように見えたけど……それでどうやって、幻影の対処するつもりなんだろうねぇ?」
ぱ、と。先ほどの情景がイチカの脳裏をよぎった。
例えば、例えば。
さっきみたいに、上から急に、襲い掛かられたら――。
どんっ――! 爆発音が響いて、精霊たちは音の方を振り返る。
『ラキアさん、千代さん、大丈夫か!?』
切迫したような、秋乃の声。
顔色を変えたラセルタがインカムに呼び掛ける。
「千代、千代。返事をしないか!」
『ら、ラセルタさん……ごめん、大丈夫、大丈夫だから……』
返る声に、安堵が過るけれど。混ざる喧騒に、心がざわつく。
爆発の衝撃を受けたためだろうか、インカムにノイズが多くなる。
『音、目立ったね……一旦離れた方が――』
『そうだね、このままじゃろくに手当も――』
冷静に状況を把握するような大樹の声も、同意する雨佳の声も、かすかに震えている。
『ラキアは治療に集中を――』
『セイリュー、無茶は――』
「あーあ、俺に構ってる場合じゃないねぇ」
それぞれの反応を、楽しげに見つめて、シュリはくすくすと笑う。
「行って、いいんだよ? 一生涯味わうことの無いはずの想いを、味わいたくなかったら」
◆
それは精霊たちと分かれて程なくしてからの事だった。
追いかけたデミ・コボルトの足は大して速くは無く、問題なく広場にて仕留める事が出来たが、いかんせん神人だけでの対処だ。時間のかかる事は、仕様の無い話だった。
「クロちゃんいないんじゃ、これもあんまり意味ないしね」
大樹の握るコネクトハーツも、パートナーの追撃があって初めて効果を発揮する。
囲まれ無いようにと気を巡らせて、セイリューや千代のように咄嗟の護身に使える道具も持参してはいたが、この調子では、先は長い。
「いざとなったら、向こうに攻撃させて、カウンターで対処するよ」
「俺たちだけでももう少し頑張りたいけど……その時は頼むぜ、ラキア」
付き添う精霊はラキア一人。それも、自ら攻撃に参加するタイプではない。
「イチカたち、シュリと対峙してるみたいだけど……」
「うん、何だか、芳しくなさそうだね……」
インカムからは、精霊たちのやり取りが聞こえる。
シュリの方の声は良く聞こえなかったが、アルヴァードの忌々しげな声は、彼らの状況をそのまま伝えてきているようだった。
「せめて少しでも早くコボルトを退治して、合流しま……」
くるり、見渡した千代が、はたと気づく。
平屋の多い、村の屋根に。デミ・コボルトの姿が、見えた。
「ッ、柳さん!」
それが大樹に飛びかかろうとしているのを見て、千代は咄嗟に駆け出していた。
半瞬遅れて、ラキアが駆ける。大樹を庇うように押しのけた千代に迫る攻撃は、咄嗟に展開したシャイニングアローで、防いだけれど。
どんっ――!
相手は、幻影。カウンターが、至近距離での爆発を引き起こした。
幸いだったのは、それを間近で受けたのがラキアであったことと、半ば押し倒すような勢いで飛びついた事によって、千代も大樹も伏せた状態であったこと。
それでも、無傷というわけには、行かなかったけれど。
「ラキアさん、千代さん、大丈夫か!?」
駆け寄った秋乃が確かめる。千代は破裂した時に抉れた石畳に背を何箇所か裂かれているようだったが、深くはないのだろう。インカムからせわしなく聞こえてくるラセルタの声に、小さく微笑んでいた。
「ごめん、大丈夫、大丈夫だから……」
支え起こしながら、大樹は状況を把握する。
ラキアは爆発の衝撃で石畳に体を打ち付けたようだが、目に見える外傷はない。
だが、スキルにしろ手作業にしろ、落ち着いて治療をするには、目立ちすぎる。
「音、目立ったね……一旦離れた方が良いかも」
確かめるように周囲を見た雨佳は、何かが近づく足音を聞き留めて、眉を顰める。
「そうだね、このままじゃろくに手当もできなくなる」
入れそうな路地へ促しながら、剣を構える大樹と雨佳に、セイリューも唇を噛み締めて倣う。
「ラキアは、治療に集中をしてくれ」
「待って……セイリュー、無茶は……ッ、う……」
「ラキアさん、もしかして頭打ったのか……?」
顔を顰めて頭を抑えたラキアを支えて路地へ入ると、秋乃もまた武器を手に警戒する。路地の左右を、今度は、上も。
「追い打ちなんてかけられたら、溜まったもんじゃないしな」
路地の外では、どたどたと駆けてくる足音に向かって、再び石を投げつける大樹の姿。
その口元が、小さく舌打ちした。
「今度は幻影も一緒みたい」
「本物と並ぶと、ちょっとだけ判りやすいみたいだね……不恰好だ」
皮肉めいた言葉を零して、雨佳は踵を返す。こんなところでまた爆発されてはまずい。
こくりと頷き合って、大樹、雨佳、セイリューは路地から離れるように敵を誘導する。
単純なコボルトは、目に見えている敵へと、誘われるまま向かって行き、武器を振り上げた。
「こっちが本物、で……そっちが、偽物……!」
何とか受け止めたセイリューに、幻影が追撃を図る。割り込んだ大樹が細心の注意を払って受けると、きりきりと不快な金属音が響いた。
「っ、この……!」
鍔迫り合いでは、神人の分が悪い。力負けして体勢を崩した大樹は、追撃を覚悟して体を強張らせたけれど。
「あ、れ……?」
ふわり、幻影はそのまま掻き消えた。
一瞬、ぱちくりと瞳を瞬かせた雨佳だが、はっとしたように、本物の方のコボルトへ斬りかかる。
「攻撃、したら……消えちゃうのかな」
「みたい。それなら、いちいち確かめなくても、とにかく一撃凌げば良さそうだね」
見えた光明に、神人達は三人がかりでコボルトを仕留めると、路地に戻り、報告する。
「これで三体は倒せたな」
「幻影も二体消したけど、また増やされるかも」
「本物と一緒なら、見分けもつくかもしれないけど……個体差と言ったら、それまでだしね」
すっかり壊れてしまった様子のインカムを小突きながら聞いていたラキアは、うん、と一つ頷いて、すくと立ち上がる。
「俺も千代も、もう大丈夫だから、もうひと踏ん張り、頑張ろう」
「次の見かけたら、俺も手伝うからな」
「俺も……」
「千代さんは無理しない」
肩を貸しながら、軽く告げて微笑む秋乃に、苦笑を返した千代は、せめてと催涙スプレーを手にして、顔を上げる。
「もうひと踏ん張り」
繰り返して、微笑んだ。
◆
一度目の爆発の後、目立つ音は無い。
その事に精霊たちは徐々に安堵を抱き、シュリは、苛立たしげに眉を顰めた。
「面白くないな……」
悠長に構えていれば、不利になる。シュリの視線は逃げる算段を付け始めていた。回り込もうにも、地理を把握しているシュリの方が有利。
このままでは……思い始めた、矢先だった。ノイズの酷いインカムに、神人達の声が、聞こえてくる。
「クラウディオさん、賭けても良い?」
「あぁ、私もそのつもりだ」
一度、仕掛けてきてなお消えずにいるこのコボルトは、本物だ。
信じるに値する声を頼りに、彼らは迷いなく踏み込み、アルヴァードは合わせるように詠唱を始めた。
「な……」
仕掛けてくるなんて、思ってなかった。そんな顔に、ラセルタは苛立たしげな顔を皮肉気に歪めて、銃を構える。
狙うは、足。動揺に反応の遅れたシュリの足を、正確に射抜いた。
「ッ――!」
逃げ出す、影に。コボルトを切り捨てたイチカが迫る。
「自殺、とか。考えさせないからね」
目の前で死を選んだ教団員の記憶は鮮明だ。同じ手段を取らせるつもりはない。
シュリの行動を制限するべく、朝霧が放たれる。
「オーガ様、逃げて……!」
霧に巻かれながらの声に、離れた、外壁に程近い位置でヤグルロムが触手を揺らしながら木箱をよじ登るのが見える。
「逃がすかよ! さぁ、アンコウ野郎! ペスカトリーチェ・デイ・ペスカトーリにしてやる!」
「時間は稼ぐ」
詠唱の間を継ぐべく駆け出すクラウディオの足に、追いすがるように伸びたシュリの手が絡む。
「もう、俺にはここしかないんだよ!」
切迫した顔が、クラウディオを押しのけて、オーガの後を追う。
何かを重ねるような、陶酔した目が、オーガを見つめる。
「大丈夫、俺がまもるから……」
今度こそ、今度こそ――。
ラセルタの銃弾が、再びシュリの足を射抜く。
木箱にしなだれたシュリは、既に外壁の上に居るオーガを見上げ、同時に、アルヴァードの詠唱が終わるのを、聞き留めた。
「――!」
何かを、叫んだ彼が。
オーガを外へと突き飛ばして、その魔法を代わりに受け止めた。
精霊たちが唖然としたのは、一瞬。がらがら、木箱を崩して落ちたシュリに駆け寄った時には、既に、息絶えていた。
「なんだよ、それ……」
最後まで、理解できなかった。
だけれど、イチカの見下ろしたシュリは、満たされた顔をしていた。
セイリューとラキアが言っていた。シュリにとってこれは、贖罪なのかもしれないと。
だが、それよりはむしろ、「守る事の出来た」ことを、喜んでいるようで。
「子供みてぇ」
アルヴァードの苦い呟きは、自分へと返る。
もしもの事があれば、自分も、あるいは――。
(そうならないように、強くなるだけだ)
足音が聞こえてくる。神人達の足音が。
(僕だったら、誰かに殺されるぐらいならむしろ――)
過る不穏な思いに、ゆるりと首を振る。秋乃に「もしも」を提示された時は、「泣いて後を追う」と、言っておこう。
大切なパートナーを迎えて、ウィンクルム達は村を解放する。
彼が、元ウィンクルムだと言うことは、窓小突いた千代への態度を鑑みるに、知られていないのだろうが、恐怖に晒された村人たちの態度は、ぎこちない。
それでも、門番の埋葬や戦闘の後片付けを申し出る千代に、徐々に心がほぐれていくようだった。
ラセルタは連行するはずだったシュリの遺体を隠すように運び出す。
「……無様、だな」
感情なく呟いた一言と、共に。幕を下ろした一つの事件は、言いようのない苦みを、残していた。
依頼結果:成功
MVP:
名前:羽瀬川 千代 呼び名:千代 |
名前:ラセルタ=ブラドッツ 呼び名:ラセルタさん |
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 錘里 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 男性のみ |
エピソードジャンル | 冒険 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 難しい |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 5 / 2 ~ 5 |
報酬 | 多い |
リリース日 | 09月08日 |
出発日 | 09月17日 00:00 |
予定納品日 | 09月27日 |
参加者
- 羽瀬川 千代(ラセルタ=ブラドッツ)
- 栗花落 雨佳(アルヴァード=ヴィスナー)
- セイリュー・グラシア(ラキア・ジェイドバイン)
- 天原 秋乃(イチカ・ククル)
- 柳 大樹(クラウディオ)
会議室
-
2014/09/16-23:54
縄と縄梯子と両方用意しておいたぜ・・・。
縄はシュリをふん縛らなきゃならないからさ。
文字数厳しかったが、なんとかプランは書いた。
今回も最大の敵は文字数。ホント厳しい。色々と書ききれない。
考えている事の纏まらなさに頭がバクハツしそうだぜ。
なので後は上手くいくよう、もう祈るだけだ!
作戦立案やまとめ等色々とありがとう。
お疲れさまでした。
良い結果が来るようにホント祈ってる。
-
2014/09/16-23:47
皆さんご意見有り難うございました。
俺も縄を使用し、まとめて壁を越える方向でプランを提出しました。
無事に任務が完了出来る事を心から祈っています。 -
2014/09/16-23:41
-
2014/09/16-23:32
おっけー。
まとめて柵越えのままで調整入れるよ。
インカムは俺の方で用意して、皆に配る。
>縄
俺もとりあえず縄にしとく。 -
2014/09/16-23:27
まとめありがとう。助かる。
>突入
セイリューの意見に賛成だな。
俺もまとめて柵越えがいいと思うぜ。
道具は結局縄で大丈夫か?一応これでプラン書いとくぜ
>スキル
【アルペジオⅡ】で、とにかく早さ重視でいくつもり。
これなら、シュリの早さには十分対応できると思う。 -
2014/09/16-22:48
まとめ等ありがとう。確認した。
それに沿った方向でプランを書くよ。
◆スキル
シャイニングアローⅡとシャインスパークと、ファストエイドを準備していく。
ご要望いただいたチャーチなのだけれどこれはMP的に少し厳しいこと、
これを使った後はシャイニングアローが実質無意味になってしまうこと、
防御地点を完全固定にする優位性が今回の任務では少ない事、等から外したぜ。
◆村人達は隠れている方が安全なので
そのまま各家屋での籠城を続けてもらった方がいいと思う。
◆門は開けずに
クラウディオさんが斥候役で先行→まとめて柵越え でいいかなと思う。
皆バラバラになると合流するまでに
各個撃破される可能性が高くなるからまとまっていた方がいいと思うぜ? -
2014/09/16-22:31
あ…またリロードが追いついてませんね……。
もちろん、門を開けるのが多数なのであればそれに従いますよ。 -
2014/09/16-22:20
>戦闘
では、アルは目くらましを重点に【朝霧の戸惑い】と【乙女の恋心】を乗せていこうと思っています。
【カナリアの囀り】の方が威力は高いですが、接近で戦っているクラウディオさん達を巻き込んでしまう可能性がありますし……。
光球への攻撃が成功したらすぐに後方撤退するようならカナリアでも良いかなと思ったのですが…10m四方って結構広大ですよね…?
>潜入
内側から開ける暇がありますかね…
やはり大きな門らしいので、周りは見晴らしが良くなっていると思うのです。開けている最中に気づかれてしまったらクラウディオさんが危険かなと思います。
それならば村の四方からみんなバラバラに潜入した方が敵の目を欺けるのではないかなと思います。
寧ろ、手負いになったヤグロルムを簡単に逃がさない為にも扉は締めておいた方がいいのではないかなと思います…。ヤグロルムが塀を簡単に乗り越えるくらいの身体能力があるのでしたらあまり意味がありませんけども…。
僕としては隠密性のあるクラウディオさんに先に入ってもらい、周囲を確認してもらってから全員で素早く潜入するのが良いと思います。
縄なら縄を各1組ずつ支給して貰って全員が同じタイミングで入れるように。
あ、それと、村人はどうしますか?事が終わるまで家の中にいてもらいます?
インカムはあると便利ですよね。セイリューさんとラキアさん以外は一時神人と精霊が離れてしまいますし。 -
2014/09/16-22:09
>突入
扉開けた方が、人数多いし。確かに手っ取り早いかもね。
他の人の意見出るまでは、とりあえず柵越えのままにしとくよ。
>インカム
おっけー。
んじゃ俺の方で、インカムは人数分持ってくね。
俺は、11時半ぐらいまでならプラン変更可能だよ。 -
2014/09/16-20:10
柳さん、見やすいまとめを有難うございます。
俺たちの行動を簡潔にお伝えしますね。
スキルはダブルシューターとファスト・ガンを。
主に敵の行動範囲を絞ったり不意打ちしたりと補助的な使用予定です。
ラセルタさんの配置は栗花落さんの案を頂いて、神人でコボルトの
相手をする想定でシュリさんを牽制する側に回ってもらっています。
突入>
用意の容易さならロープ類が一番良さそうですが、元々敵から村を守るための
外壁ですからロープ類が引っ掛けられる場所があるかが懸念点でしょうか…。
斥候役のクラウディオさんに内側から扉を開けてもらうのも手かなと思いますがどうでしょう?
侵入する方角ですが、今の所コボルトは村の中を徘徊していて、
全員で一斉に乗り越えるのであれば場所は何処でも変わらない気がします。
道なりに沿って村へ到着する想定なら、扉の近くが一番近いと思いますが…。
インカムはあると有り難いですね!所持品を切迫しないのであれば是非。 -
2014/09/16-10:09
今まで出たのを簡単にまとめたよ。
---
【目標】
村人を無傷で、オーガの排除。及びシュリの捕縛。
【突入】
先行:クラウディオ(斥候役)
まとめて柵越え。
日中帯、準備が出来次第直ぐに向かう
『道具案:ロープ、縄梯子、梯子
(準備に時間が掛からないものが好ましい)』
【ヤグルロム】
頭部の光球付き触手狙い。(幻影対策)
戦闘希望場所:広場
主対応:クラウディオ、アルヴァード
【デミ・コボルト】
ヤグルロムと引き離し各個撃破。
主対応:ラセルタ、セイリュー、秋乃、大樹、千代、雨佳
【シュリ】
ヤグルロムと行動している可能性。
主対応:イチカ
【後方支援】
ラキア
---
細かい行動とか、使用スキルは省いてある。
役割の確認にと思って。
これで合ってる? 間違ってたら言ってね。
クロちゃんが斥候役するんなら、通信手段にインカムでも持たせようか。
それなら大きな声出さなくても通じると思うし。
あ、そうそう。
突入する方角はどこから?
北に扉があるみたいだけど。扉の近くから? それとも、正反対の南側? -
2014/09/16-01:08
あぁ…すみません、発言のリロードが……(汗)
-
2014/09/16-01:04
>突入
五組バラバラに入って敵を混乱させる方法もあると思いますが、こちらのリスクも多いのでクラウディオさんに様子を見てもらって潜入で良いと思います。
そうしたら入る為の手段ですね。肩車で入れるみたいですけど、何か道具を借りれるみたいなので梯子とか借ります?
>戦闘
本物と幻影が混在している場合は厄介ですね…。最初から混在しているのでしょうか…。
僕達の存在に気づいて幻影を出すのなら、出される前にヤグロルムとデミ・コボルトを引き離したい所です。
そうしたら千代さんが言っている様に、ラキアさんの回復とカウンターを軸として、神人がコボルト側の対処に回って、ラセルタさんもヤグロルムとシュリさんの方に回って貰っても良いかもしれません。
シャイニングアローⅡとシャイニングスパークで神人のサポートができるのではないかと。
あ、レベル20だとスキル三つ乗せられるんでしたっけ。そしたらチャーチもあると尚鉄壁ですね。
そうしたら接近戦が得意なシュリさんに対して遠距離から近づけさせないように攻撃できるラセルタさんに牽制してもらいつつ、先に言った様にアル・クラウディオさん・イチカさんで翻弄して光球を狙って攻撃という形でどうでしょう?
>シュリ
シュリさんの捕縛は賛成です。僕も書ける言葉が無いだけで、ほっておいていいと思っているわけではないので……。
光球さえ落としてしまえればヤグロルムから戦力を分散しても良いですし、運良ければ神人陣が合流できるかも…。 -
2014/09/16-00:39
人数揃ったな。あらためてよろしく頼む。
>突入
誰が先行するか、までは正直考えてなかったな。
最悪の場合だけど、顔出した瞬間にデミ・コボルトの襲撃があるかもなんだよな。
…うん、回避率の高いやつからでいいんじゃないか?
なるべく間髪入れずに突入したいところだけどな。
>戦闘
シュリを抑える人員が必要なら、イチカにやらせようか?
あいつもシュリと同じテンペストダンサーだから、ある程度の動きにはついていけると思う。
それに、相手はスキルが使えないから、スキルを使って動けるこちらに分があると踏んでいる。
ヤグルロムと戦う場所は広いところがいいだろうな。
幻影の爆発に巻き込まれて村人に死傷者が…なんてのはごめんだぜ。 -
2014/09/15-09:48
初めての者はよろしく頼む。
私が気になったことを発言させて貰う。
長くなる。
>突入
人数が増えたが。
10人全員が同じ場所から、一気に柵を乗り越えるということだろうか。
そして、先に入るべきは誰かという懸念もある。
回避能力を見るに、私が先行する形で良いのか?
>戦闘
私がヤグルロムの対応に回るのは問題無い。
千代の話では、爆発は後衛に届く程の広範囲ということになる。
飛び道具の通常での有効射程距離は20m程度。
(「ワールドガイド>戦闘の遊び方>武器の種類」の欄参照)
後衛に届く距離ということならば、半径約20m規模の爆風が起きる事になる。
爆心地に居ては、防御力が低い者は危険だろう。
敵がデミ・コボルトと幻影のデミ・コボルトを混在させて来たときが厄介だな。
細い路地があり、誘い込んで一匹ずつ倒すのも可能だが。
間違って幻影を誘い込んでしまえば。
細い路地ということは平屋の間だろう。爆発させてしまえば、平屋の強度にもよるが穴が空くと考える。
幻影を見分けるコツがあれば問題は無いが。
戦うのなら、広場だろうか。
>敵の逃走
大扉は内側から容易に開けることが可能とある。
ヤグルロムの大きさから、シュリがヤグルロムを逃がそうとするなら此処しかないだろう。
シュリは。
柵は内側からなら木箱等を使えば簡単に乗り越えられるそうだからな。
何か踏み台になるようなものがあれば、精霊の身体能力だ。逃走は容易だろう。
>シュリの捕縛
テンペストダンサーとしていたという情報から、前にも出ていたが素早いことが考えられる。
逃走を防ぐなら、機動力を削ぐ為に足を狙うのを提案しよう。
それに、精霊だろうと腱を切れば動けん。 -
2014/09/15-01:20
戦闘>
大まかな流れは栗花落さんが提案して下さったもので良いと思います。
ただ、シュリさんが『逃走時はオーガを優先的に逃がす』とあるので
オーガとシュリさんはペアで行動している可能性が高いかもしれないですね。
その場合はシュリさんを抑える人員も必要でしょうか。
オーガは勿論ですが、精霊であるシュリさんに神人が対抗出来るかは難しそうなところです。
いっそ、神人でデミ・コボルトを討伐、精霊陣にオーガとシュリさんの対応を任せる
といった布陣も一つの手かもしれません。
ただコボルト6体に対し神人5人、なので囲まれたら厄介そうですが。
シュリさんの対応>
説得はしない、という方向性になりましたが……。
セイリューさんが危惧していた通り、敵をただ追い出すだけなら
事件の根本的な解決にはならないでしょう。
掛ける言葉はまだ何も思い付かないけれど、黙って逃がすのも何か違うと思いまして。
個人的な案ですが、シュリさんを捕縛するというのはどうでしょうか。
説得が届かないのなら強引に捕まえてしまおう、っていう。
……正直他にもっと良い案があれば是非そちらにしたいです(顔伏せ) -
2014/09/14-14:12
あ、デミ・コボルト6体もいるんですね…。
人数の調整はやっぱり必要ですね……。 -
2014/09/14-13:50
んー……。戦闘案ですが。
以前の戦闘報告書(リザルト)読む限りですと、頭部の光球の付いた触手というのが幻影を生み出している様ですね…。
それさえ破壊してしまえば幻影を発生させる事が出来なくなるので、そこを狙っていくのが良いかと。
ラキアさんには回復とカウンター支援を後方でしてもらい、ラセルタさんにデミ・コボルトの引きつけヤグロルムとを引き離し、アルとクラウディオさんで目くらましと困惑を誘い、クラウディオさんかイチカさんが光球を狙って攻撃、幻影の出現を防ぐ。
という、大まかな感じでどうでしょう。
もちろん、今言った中でシュリさんの対応は入っていませんし、戦力をそいだ後の事などは調整していかなくてはならないのですが…。
-
2014/09/14-01:02
◆ふむ。では敵の説得は無い方向で。
オレの考察その他はきれいさっぱり忘れてくれ。
もう一回何するか最初から考えなおすよ。
◆幻覚だけじゃなく姿を隠すオプション有りなのか。
嫌なオプションだなぁ。
幻覚の敵は倒しても倒しても出てくるかもとは思ったけど。
うん、どうしよう。
◆ラキアは通常攻撃ダメージが0なので、攻撃関係は他の皆に頼るしかないな。
スキルでのカウンターしかダメージ入れる術が無いから。
コボルトやオーガの駆除など戦闘指針は攻撃系手段の多い人達に方向性をお願いしたい。
-
2014/09/14-00:27
こんばんは。栗花落雨佳とアルヴァード・ヴィスナーです。
よろしくお願いしますね。
>目的
僕達も村の人たちを第一に敵を追いだす事に集中しますね。
説得…か。僕もかける言葉は見つからないので、特に何かを言うつもりはありません。
>戦闘
人数が揃いましたしね。コボルト退治に人員を割いても良いかと思います。
取敢えず、こんな所で…。作戦は戦闘指針が決まってから考えましょう。 -
2014/09/14-00:01
会議中にお邪魔します、羽瀬川千代とパートナーのラセルタさんです。
セイリューさんと天原さんはつい最近、柳さんとは魔法…の一件以来ですね(遠い目)
どうぞ、宜しくお願い致します。
一通り流れを確認しつつ、思った事を書きますね。
>目的
前提として今回の目的は「敵を村から追い出すこと」です。
それを優先して動くつもりなので、説得は他の皆にお任せするつもりです。
というより、俺もシュリさんに掛けられる言葉が何も思い浮かばないから……。
>戦闘案
今までヤグロルムを討伐した任務を確認したのだけれど、
幻影が自爆した場合の範囲が大分広いみたいですね。(遠距離型のプレストガンナーにも届く程度)
ウィンクルム全員で攻撃に入った場合、特に神人へのダメージが懸念されます。
また、幻影を出している最中のヤグロルムは
姿を一時的に隠す魔法を同時に使う場合が多いようです。
恐らくオーガを倒して幻影を消す、ではなく幻影を消して
オーガを倒す、という順番になると予想されます。
そして幻影は再生成が何度か可能なようで…闇雲に区別のつかない
コボルトを何度も攻撃するのは難しいかもしれません。
俺としては、一度流れてしまった案であるけれどオーガと合流される前に
徘徊中のコボルトを倒しに向かう人員も必要ではないかなと思います。
その場合、俺達は率先してコボルト討伐に向かうつもりです。 -
2014/09/13-22:06
◆「シュリが死を求めている」ことはあからさまではないと思うんだ。
もしかすると本人だって自覚していないかもしれないが、
深層的にはそうなんじゃないかと、
事件の事を色々考えたときに感じた訳で。
相手の事情にまで関わっていられないというのならそれでもいいよ。
関わりたいと思っているのはオレの個人的な見解だし。
◆村人が自衛に関して意識の高い人達である事は自分達には有利なのだけど、
一晩『襲撃者』が村に居て警戒しているだけに、
村人達の疲労は思ったより大きいかも。
だからできるだけ早く安心させてあげたい。
意識が高いといっても一民間人、
極度の緊張状態をそう長く続けさせる訳には。
◆では敵を退けるにあたり、具体的にどう対応しようか。
柳さんがコネクトハーツを持っているし、
クラウディオさんには戦力的に結構期待しているのだけれども。
オーガを倒せば幻影3体も一緒に無くなるかなぁとか。
◆イチカさんがシュリと同じ職だから何かその辺で言える事があるかも。
ただし同じ職という事でつっかかられる可能性もある。
それを言うなら自分と同じ目に遭えということで
全神人が集中的に狙われる可能性あるけどな。
敵の弱い部分を付くのは戦いの基本だし。
という事で、皆、自分の護りはシッカリしていこうぜ。
◆まとめて壁乗り越えるならロープか縄梯子を用意していくか。
準備に時間をかけたくないからさくっと手に入るもので。
◆ラキアのサンクチュアリはシュリも回復させてしまうので、
回復スキルとしてシャイスパークをセットする予定。
攻撃はシャイニングアローⅡだがあまり期待しないでくれ。
攻撃してもらわないと反撃できないんだ。
-
2014/09/13-19:10
>突入
日中に突入決行は了解した。
まとめて突入するなら、外壁を乗り越えて一気に入ってしまうほうがいい気がする。
>シュリについて
シュリの心に干渉した場合、セイリューの言う「自殺する」ってパターンは考えられると思う。
まったく干渉しなきゃ逃げてくだけだろうし、俺達がどうするかで大きく変わってきそうだな。
俺は奴を「説得」をする気はないが、何かしらの言葉(※まだ考え中)をかける気ではいる。 -
2014/09/12-23:53
なるほど。
俺は「現時点で『説得』は不可能」ってあったから、気にしてなかったかな。
シュリの心情まではさ。
何かに絶望してるのは解ったけどね。
悪いけど、俺自分のことで手一杯でさ。説得する側に回るのは無理そうだわ。
クロちゃんもそういうの向いて無いし。(クラウディオを一瞥
「不利を感じれば逃走しようとし、逃走時はオーガを優先的に逃がした上で自身も逃げる」
とも有るからね。
自殺ってのとは、なんか違う気がするかな。
…………そうだな。
俺には、盛大な八つ当たりに見えるよ。(眼帯を一度掻く
>突入
分散することへの危惧はわかったよ。
まとめて突入するなら、誰かが先に入って扉を開けて貰うか。
全員柵を乗り越えるかの二択かな? -
2014/09/12-23:36
◆連投でゴメン。
先に書いたシュリの人物像の推測を少し。
意識的か無意識にかは判らないけれども。
神人を亡くした事で自分自身を責めている。
「神人に(敵として)討たれる」事で
「神人を護れなかった」自分への罰が下されるとの思いがあるのではと。
神人を護れなかったシュリ自身を責める気持ちがある訳で。
シュリの中で「何故助けなれなかったのか」と責めている。
シュリ自身が責めているのか
シュリが心中で思い起こすパートナーが責めているのかは判らないが。
(でも彼自身の心の中の事なのでどちらにしても責めているのはシュリ自身)
神人(=パートナーを投影している)に討たれる事で
神人を護れなかった、という罪を償う事が出来ると思っているのかもと。
神人が死んだ → 護れなかった自分が何よりも悪である
という風に感じているのかも。
つまり自分には今までのように生きる価値が無い存在であり、
だから以前は『悪』と思っていた事にも手を染めるし、
だからこそ討たれて当然の存在なのだと
シュリの中では結論づけらているのではないかと。
なのでこの事件はシュリの壮大な自殺というか。
周りを巻き込む破滅型というか。
もしこういう真相なら、シュリを村から追い出しただけなら
また彼は似た事件を自分が討たれるまで何度でも起こすだろう。
追い出すだけでは根本的な解決にはならないかもな。
彼を討てば、彼の望みは叶うという事になるが
それは本当に彼が救われた事になるのかという疑問が残る。
ではどうすれば彼は救われるかというと、
薄っぺらい同情からの安易な説得が彼の沈みきった心に届くとも思えない。
これはかなり難易度の高い案件だと思う。どうしたものか。
◆もちろん、これはただの私見だから
「いくらなんでも考えすぎ」なだけかもしれない。
というか「おかしいだろと」いう点があればぜひ指摘して欲しい
シュリの人物像は考慮に入れない事件解決の方向もあると思うし。
-
2014/09/12-22:28
セイリュー・グラシアだ。今回もヨロシク。
柳さんも初めまして。
攻撃関係は皆を頼りにしてるぜ。
◆『餌場』の村を占拠してから更に一晩経過後、
わざわざ犯行声明を出している。
だからシュリの目的は
「オーガ達へ村人達を捧げる事」そのものよりも
ウィンクルムをおびき寄せる事
ウィンクムル達に戦う状況を強要する事
にあると感じた。
村人達を護るのは勿論必須のことだけど、
シュリへの対応をどうするかを考えなくちゃならないだろうな。
彼に関しては幾つかの推測が成り立つのだけれど。
これに関してはもう少しは考えをまとめるよ。
◆村へは日中、出来るだけ早く行った方がいいと思う。
陽のあるうちに対応したいし、
時間がたてば経つほど村人の生命が危険にさらされるからな。
シュリやオーガと対峙すれば、
シュリの目的は村人よりウィンクルムっぽいので、こっちに集中してくれるだろ。
ウィンクルム側がもたもたしていたら、村人を襲うかと思うので
迅速に村へ入りたいところだ。
こちらの人数が少ないから分散するのはリスク大きいんじゃないかと思う。
-
2014/09/12-09:53
そだね。秋乃くん達とは初めましてだ。
セイリューさん達ともだね。
俺は柳大樹。んで、こっちがシノビのクロちゃんこと、クラウディオ。
よろしくお願いするよ。
シュリってのが厄介だよね。
頭も回るだろうし、民家に押し入って村人盾にして逃走するかも知れないし。
ヤ、ヤグ……? ヤグロルム? とかいうのも、幻覚使えるとかまじ面倒。
俺としてはシュリとヤグなんとかってのを誰かが引きつけてる間に、デミ連中を片付けたいかな?
でも、まあ。
向こうさんも数が少なくなると逃げるんだろうけどね。
一晩経って、オーガの腹が減ってるっていうのもあるけど。
突入時間は日中を希望するよ。
シノビのクロちゃんはともかく、俺ら夜目そんな利かないし。
向こうにも発見される確率は上がるけど、俺らが目につけば村人への意識は多少逸れるんじゃないかなー、って。
侵入方法も、二手に分かれて越えるか。
先に誰かに柵越えて貰って、扉開けて貰うか。
色々方法があるだろうけど、どうするのがいいかなー。(首傾げて頭ぽりぽり -
2014/09/12-02:29
大樹は初めまして、だな。
天原秋乃だ。よろしく頼む。
それにしてもまさか、元ウィンクルムが信者になっているとは…。
シュリに対していろいろと思うところはあるけど、とりあえず村人たちの安全確保が第一だよな。
「村人達はデミ・コボルト一体程度なら自衛はできる」とあるが、だからといって放っておいてもいいわけじゃないよな…。二体同時に襲ってくることもあるだろうし。
オーガやシュリを中心に戦力を割きつつ、残りの戦力をデミ・コボルトへ…と思ったんだが、今の人数じゃちょっと心許ない気もするな。
みんなはどう思う?