【夏祭り・陽炎の記憶】悲嘆に暮れる絡新婦(寿ゆかり マスター) 【難易度:難しい】

プロローグ

 それは、1年前の夏祭りの夜のこと……。

―――ねぇ、その子誰なの?
「悪いんだけど、俺今日はこの子と遊ぶから」
―――え!?ちょっと待ってよ、私のことは……。
「しつこいなぁ。こないだはお前だったろ?……野暮なことしないでくれる」
―――なに、それ。遊ばれていたの?私……。
「人聞き悪いなぁ。俺はね、いろんな子と仲良くしたいの。さ、行った行った」

 去っていく二つの影。取り残された髪の長い少女。悔しさと悲しさがない交ぜになって、頬を涙が伝う。

「酷いわね……いつの世も、男は無責任なのね……」

 どこからか甘い囁きが聞こえる。
「大丈夫……私は貴女の味方だから」

「そんな悲しい想いをする娘はもう現れないわ」


●事の始まり
 祭、それは豊作を祈るもの、豊作に感謝するもの、無病息災を願うもの、土地の神への感謝を捧げるもの……。様々な祭があるけれど、若者にとっての醍醐味は「恋」。色とりどりの浴衣を身にまとい、着飾り、愛しい人と手を取り合って夜店を回り、花火を見上げる。
 神社に恋人たちが集まるようになってからのこと。神社の境内にて夜な夜な女のすすり泣く声がするのだという。
 「……許さない……、許さないわ……」
 呪いを込めたおどろおどろしい声が響く。

 そして、その声を聴いた恋人たちは。
 必ず破局へと向かうのだという。

●絡新婦
 「私も聞いたのじゃ、その声は酷く掠れており、一体いつから泣き続けたのかという感じじゃった」
 テンコは軽く身震いしながらそう話す。ここの所休みなく、毎夜毎夜聞こえてくる声にすっかり疲れてしまっている。受付嬢はうなずきながらメモを取り始めた。
「ええと?結局その声はいったい誰のものなのです?」
「それがな、その声を聞いたものが果敢にも言ったそうなんじゃ……姿を現せ、と」
「まぁ!」
「するとな、貴女と同じくらいの大きさの巨大な蜘蛛が姿を現したそうで……!」
 いよいよ恐ろしくなったのか、テンコは耳をへにゃりと頭にくっつけてぷるぷると震えだした。横に控えていた切れ長の瞳の妖狐がとんとんとテンコの背中を擦る。
「テンコ様。ここから先はわたくしがお話ししましょう」
「ギンジ、うぅ、お願いしてもいい?」
 優しく微笑んで頷くと、ギンジと呼ばれたその青年は受付嬢に向き直る。
「先ほどの、姿を見た者というのは私です。蜘蛛のことなのですが」
 美しい銀髪の彼は淡々と説明を続ける。
「古い伝承ですが、聞いたことがあるのです。絡新婦(ジョロウグモ)の話を」
「じょろうぐも……?」
 彼は金色の瞳を静かに伏せて頷いた。
「それは美しい女性だったそうです。機織りの得意な気立てのよい女性だったとか」
 横ではなおもテンコが震えている。
「彼女には愛する男がいた。そして、その男と婚約を取り交わしたが……
 その嫁入りの前日に、その男の心変わりから彼女は捨てられてしまったのだとか」
「なにそれ!酷い……!」
 受付嬢は思わず感情的になって叫んでしまったことに慌てて居住まいを正し、こほんと咳払いをする。
「し、失礼しました。続けてください」
「いえ、女性なら……いいえ、男性のわたくしでも酷いと思います。けれど、彼女には秘密があったのです。彼女は生まれながらにして妖怪の血を継いでいた……。機織りが得意なのもその正体が蜘蛛であったから……」
ギンジはひらりと一枚の紙を取り出す。その紙には耳まで裂けた口を持つ恨めし気な表情の女の顔をくっつけた大きな蜘蛛が描かれていた。
「ひっ」
「その正体をどこかで見られてしまったのだ。彼女はそう思ったのでしょう。もう誰も愛さない、愛されまいと、深い山に身を隠したのです」
「身を……隠した?」
「……そう。不可解なのは、ここからなのですよ」
 ギンジが静かにその紙をたたんで机の上に置くと、テンコもうんうんと頷く。
「少なくとも、私が生まれてからはその絡新婦は悪さをしていなかったのじゃ」
「え?」
「今年、この祭が始まって……突然じゃ」
「そうなのです。この絡新婦、この地域に伝わるものはおどろおどろしい姿はしておりますが人に姿を見られると恥ずかしげにその姿を隠してしまうというのです。ですが……」
 今年に入ってからは毎夜毎夜すすり泣く声を神社の境内に響かせ、訪れた恋人たちを脅かすという。そして、その声は日に日にエスカレートしており……。
「最終的にはその恋人たちは……声に唆されて破局してしまうというのです」
 ガタンと受付嬢が立ち上がる。
「なんですかそれ……!」
「いえ、わからないのです。ただ、神社に苦情を言いに来る男には共通点がありますね」
「え……?」
「どの男も、なんといいますか……」
 すこし口ごもるとテンコが続けた。
「男らしくないっ。破局したことを告げに来る時点で男らしくないが、その原因をとかく自分の非ではないと言い張るのじゃ!確かにそいつのせいではないかもしれぬが……。
 そして、どいつもなにやらチャラけた出で立ちをしておったのう」
 ふんっと鼻息荒くテンコは耳をぴこぴこ動かした。八つ当たりでもされたんだろう。腕を組んで、全くけしからんやつもいたものだとギンジを見やる。
「はは……そう、どちらかというと、その。……女性に慣れている雰囲気の男が多いですね」
 ふうん、なるほどね、と受付嬢はその情報もメモに書き付けた。
「女性の方はいらっしゃらないのですか?」
「ええ、不思議と来るのは男性だけですね」
「そういうわけで、この絡新婦がどうしてこのような行為に及ぶのか……過去にさかのぼり原因を突き止めてほしいのです」
 最近ではあちらこちらに蜘蛛の巣も増え始め、いよいよ泣き声が怖いというただの精神的な問題から祭運営にかかわる物理的な問題にも移行してきている。
 本来恥ずかしがり屋であったはずの絡新婦が、なぜそのような悪行を繰り返すのか……。
「絡新婦はなんぞ、男に恨みがあるんでないかと思うのじゃ。なぜこれほどまでに恋人同士を引き離そうとするのか……。ウィンクルム達の危険を承知だが、まず絡新婦に会い、何故このような行動に出るのか探り、その原因の日に立ち会い、彼女を救ってやってはくれないか」
「本来穏やかな気性の者。討伐などと惨いことをすることもありますまい」
 きっと話せばわかってくれるはず。三人は顔を見合わせ、大きく頷いた。

解説

*冒頭部一年前のお祭りの様子はプレイヤー様向けの補助です。
 ウィンクルムと妖狐たちは知りえない情報です。
 <事の始まり>からがウィンクルムたちに公開された情報ですので、一年前の出来事を前提で話が進められないものとしてください。

・1000年鏡
 1000年鏡を用いて、絡新婦に変化があった1年前の夏祭りの夜に皆さんはタイムトリップします。滞在時間は50分まで。彼女が何故恋人たちを破局に引きずり込むような行動にでるのか……?彼女の過去をヒントに探っていってください。

・絡新婦(ジョロウグモ)
 長い黒髪を持つ色白の女。蜘蛛の姿を取るときは巨大な蜘蛛の体に耳まで裂けた口を持つ。
 こちらから攻撃を仕掛けない限り物理的な攻撃はしてきません。元々は穏やかな性格の内気な女性だったそうです。妖怪であるとは言っても、それは受け継いだ血の問題。常に蜘蛛の姿というわけでもありません。
 彼女が変貌してしまったのは、そんなに昔のことではないようです。本来人に危害を加える妖怪ではなかったので、以前の絡新婦に戻してあげられるといいのですが……。

☆そういえば、別れた方の女の話が出てきていない……?
☆無責任な男なんて!……けど怒り狂った彼女は力を制御できず、だれかれ構わず破局に導いているような……?



ゲームマスターより

本来の伝承の絡新婦と違ってこちらはおとなしい絡新婦のようですが……。
次々とカップルを破局に追いやっていきます。
皆さんの優しさで彼女を本来の穏やかさに戻してあげてください。
殺虫剤はかけないであげて!

リザルトノベル

◆アクション・プラン

ミサ・フルール(エミリオ・シュトルツ)

  ☆調査
被害者達に会いに行き以下を質問
・声が聞こえたかどうか
・声が聞こえてきた他に破局した原因はあるか
・何故苦情を言いに来ないのか(女性限定)

調査後仲間と合流、結果報告
何か気づくことがないか双方の情報を照らし合わせる
その後絡新婦の元へ

☆過去
時間を気にかけて行動
絡新婦が男性を恨む原因を追究
不自然な点があった場合は真相を明らかにする

☆説得
この先ずっと独りで恨みを抱えながら一生を過ごすの?
人を呪わば穴二つ
誰かを害せばいつか報いを受ける
悲しみに捕らわれて自分を見失わないで
辛い思いをしたのならその分幸せになろうとしなきゃ
貴女の名前を教えて
私達と友達になろう
1人で悲しまないで

☆服装
浴衣

☆使用スキル
会話術



ハロルド(ディエゴ・ルナ・クィンテロ)
  女性の方はすすり泣き、囁く声がどう聞こえていたんだろう
過去に行く前にそれを調査しにいくよ

変装をして(ディエゴさんは遊んでるふうに…?)、恋人のふりをして神社の境内に行ってみる
噂の内容的にミサ達には調査をお願いなんてできない
……私とディエゴさんは恋人じゃないから声が聞こえたとしても平気だし

声が聞こえたら、よく声を覚えておこう
過去に行った時に絡新婦さんを探すのに役立つかも

声が聞こえちゃったらどうしよう…
聞こえなかったで、ディエゴさんにとって私は特別な人じゃないってことで…ううー自分の気持ちがよくわからないよ!

恋…とか愛とかよくわからないけど
絡新婦さんには、今は無理でも新しい出会いを見つけてほしい



●絡新婦に会うために
「ミサ!ミサが来てくれた!」
 ハロルドは嬉しそうに名前を呼ぶ。ミサと呼ばれた少女、ミサ・フルールは優しく手を振って微笑んだ。その横で彼女の精霊、エミリオ・シュトルツも軽く手を挙げた。ハロルドの精霊であるディエゴ・ルナ・クィンテロも同じように右手を軽く挙げ、挨拶を交わす。
 ミサはにっこりと笑い、ハロルドの横に腰かけ、再度二人で依頼書に目を通す。
「この……声、の正体なんだけど、実際に聞いてみないとわからないかな、って思うんだ」
 ハロルドが呟く。ディエゴも頷いて言葉を続けた。
「苦情を言いに来ていたのは男性だけだ。……女性側に何があったのか、俺たちはまだ知らないことになる。それを調べたいと思うのだが」
 ミサが言葉を紡ぐ前にハロルドが提案する。
「私たちが恋人同士のふりをして、絡新婦の声を聞くっていうのはどうだろう。その……ミサたちは実際に呪いの声を聞いてしまったら危険かもしれないし。あと、絡新婦が無差別に“恋人っぽい人たち”に呪いをかけてるかどうかってことも……わかる、し」
 私たちは、そういう関係じゃないから万一呪いの声が聞こえても……大丈夫だから、とハロルドは俯く。
「ハル、俯かないで」
 優しい声が降ってきて、ふわりと白い指がハロルドの頬を包み込んだ。
「人から聞いたことと自分で聞くのではやっぱり違うものね。ありがとう。危険かもしれないけど、ハルなら大丈夫。ディエゴさんがついてるし、ね」
 にこ、と笑いかけるとディエゴも黙って頷く。
「なら、俺たちは実際に破局したカップルに話を聞いてこようか」
「頼んでいいか?互いに調査が終わったら、またここで合流しよう」
 四人は顔を見合わせ頷くと、それぞれの調査場所へと向かった。

●事実を知りたくて
 車の扉を閉め、エミリオは静かにアクセルを踏んだ。ミサは神社に苦情を入れてきた男性の住所や情報に目を通し、道案内をする。
「まずは……」
 近所に住む仕立て屋の息子の家だ。そっと見ると庭に男性がいる。茶の髪にピアス。はだけた胸元にだらしのないずり下がったボトムス。いかにもな出で立ちだ。
「あの、すみません」
 ミサが声をかけると彼は嬉しそうに庭から出てきてくれた。
「何?君かわいいねぇ。なんか困ったことでもあったの?」
「えっと」
 ミサの髪に触れんという勢いで手を伸ばしてきたので、身をすくめるとエミリオの腕が彼の手を振り払った。
「触らないでくれる?」
「あ、なんだ彼氏さん?ごめんごめん」
 軽薄そうな彼は苦笑いで庭に戻ろうとする。
「すみません、お伺いしたいことがあるのですが」
「ん、なあに?」
「先日神社で気味の悪い声を聞いた人がいると伺ったんです。その件で」
 見るからに彼の顔が不機嫌そうになる。
「ゆるさない……ってやつでしょ?もう、ほんっとすんげー不気味なの!」
 エミリオは目を細めて尋ね返す。
「そのあと……何かあったって聞いたんだけど」
「彼女と別れましたー」
 ふてくされるようにそう言って彼は腕を組みなおした。
「あの声を聞いた後さ、彼女の様子が変だったんだよね。ずっと俺のことにらんでるし、ねえ、他に女がいるの!?とか聞くし……いないって言っても信じてくんねぇの」
 そんで振られちゃった。彼は肩を竦めて自嘲気味に笑った。別れの予兆はなかったのかと尋ねると、彼は素直にこう答える。
「ま、俺こんなんだし?そーゆー風に見えちゃうのかね?でもそんときはその子としか付き合ってなかったよ」
 なるほど、とエミリオは頷いて礼を告げ、その『彼女』の所在を尋ねる。すると、驚くほどあっけなく連絡先を教えてもらえた。車に戻ると、エミリオはため息をつく。
「どうしたの?エミリオさん」
「いや、……普通さ、元彼女とはいっても好きだった子の個人情報、こんな簡単に教えちゃうものかな」
「ん……」
 確かに。とミサは苦笑する。
「俺なら……ミサの連絡先とか、教えたくないけどね」
 ハンドルを切りながらふっと笑う横顔に、ミサは少し照れながら道案内を始めた。

●絡新婦の声は
 ディエゴはハロルドの手を引き、神社の境内へと歩みを進める。時刻は日が沈むころ。絡新婦の声を聞いたとの情報が特に多い柳の木の下へ向かう途中ハロルドはディエゴを見やると、ふっと笑ってしまった。
「なんだ、ハル」
「ううん、ディエゴさんっぽくなくて、面白くて」
 被害にあったのはテンコ曰く『チャラけた奴』ディエゴもそれに倣い、声が聴けるようにといつもと違う着崩したスタイルでここへ赴いていた。
「遊んでる風にしようということになったからな」
「ふふ」
「笑うな。もっと……恋人っぽくしないと」
 耳元でそうささやくと、ディエゴはハロルドの腰に手を回して歩き始めた。ハロルドはカッと頬が熱くなるのに戸惑い、ディエゴを見上げる。
「少しは、そう見えるだろう」
 柳の木の下に到着し、そのままの体制で寄り添いあう。少し恋人らしい話でも?そう思った瞬間だった。

許さない……。許さない……!

ディエゴの耳に、どこからか女の声が聞こえる。恨みのこもったその声はちくりとした頭痛を伴いながら耳に響き続ける。こめかみを押さえて顔をゆがめるディエゴに、ハロルドは心配して縋りつく。
「ディエゴさん!?ディエゴさん……大丈夫!?」
「ハル、……ハルは、なんともない、か?」
「うん、大丈夫……っ!?」
 大丈夫、と伝えた直後、ハルの耳に女の声が響いた。

 かわいそうに……。騙されてるの?

「何!?」
『その男、遊んでいるの……。ねぇ、傷つきたくないなら早く手を引くことよ……』
「なんで!?なんでそんなこと言うの?」
「ハル、何か聞こえるのか?」
 ディエゴはハロルドの手を握る。ハロルドはディエゴを見つめた。
「ディエゴさんが私を騙すなんて、ないよ。私はこの人を信じているから!」
『その男は……人を傷つけるわ』
 瞬間的に、ハロルドに二枚の映像が見せられる。一枚目は女性、二枚目は……遠くてよく見えないが、人なのはわかる。そして、二人とも亡くなってしまったのだという事実も、何故か。
「何……これ」
 それが事実なのか、なんなのかはわからない。ハロルドは絡新婦に問いかける。
「どうしてこんなことするの?」
『あなたに不幸になってほしくないの……私のようになってはいけないわ』
 その声と同時にディエゴは頭痛から解放され、ハロルドもそれ以降絡新婦の声を聞くことはなかった。
「大丈夫?ディエゴさん……」
「ああ、ハルこそ……」
「私は平気だよ。……女の人の声、優しかった」
「え?」
 ディエゴに聞こえたのはおどろおどろしい声。そして恨みを紡ぎながらのすすり泣き。
「……他の人にもそうだったのかな?」
 ハロルドはうーんと首を傾げると、おそるおそるディエゴに尋ねた。
「ディエゴさん」
「ん?」
「私のこと嫌いにとか、なって……ない?」
 くす、と笑ってディエゴはハロルドの頭を撫でた。
「どこにその要素があるんだ?絡新婦の呪い?効かないさ、そんなもの」
 ほっと安堵すると同時に、複雑な思いがよぎる。ディエゴが自分を嫌いにならなかったのは、恋人じゃないから?別れる以前に付き合っていないから……?

●女心
「あの、すみません」
 一方その頃、ミサは女性側に話を聞いていた。女はあからさまに嫌そうな顔で答える。
「え?何……あいつからこの場所を聞いたんですか!?本人の了承もなくなんなのよ……」
 ショートヘアの女は眉をひそめ、こちらを一瞥するとくるりと踵を返した。
「話すことって言っても?あいつがちゃらんぽらんってわかったから別れただけです。もういいですか?」
「女の人の声、とか聞きましたか?」
 彼女は、ああ、とこちらに振り返り、思い出したことを話してくれた。
「女の人の声で、あいつの過去の女の遍歴聞かされたわね。あと、一瞬だけどあいつが楽しそうに別の女と歩いている映像が見えたの」
 それをみたらなんかもーあいつのことどうでもよくなっちゃって!と彼女は吐き捨てるように言うものだから。
「それ、事実だったんでしょうか」
 ミサは不安になり問いかける。
「さあね?でも、まあそういう雰囲気はあるじゃない?そうなのかなーと思ったの」
 その後車を走らせてもう三組ほど話を聞いてみたが、どのカップルも同じく、男側にすすり泣きが聞こえ、そしてそのすすり泣きがやむと女の方は男に別れを切り出すのだという。不可解な共通点は“女性側は彼氏についての疑惑の映像を一瞬だけ見せられること”それが真実か否かはわからないが、別れの決定打はどうやらそれらしい。
「声自体に呪いの効果がある……というわけではなさそうだね」
 エミリオが車を停めて降りながらそう言うと、ミサも頷いた。
「その、映像っていうのが気になるね」
 ハロルドたちとの合流先、神社の境内にあるベンチへ向かう途中の階段でだった。エミリオが急に小さな声をあげる。
「エミリオさん?」
 彼のディアボロ特有の角に蜘蛛の糸が絡みついていた。
「蜘蛛の巣だよ、今とっちゃうから……」
 エミリオは自分の頭の上なものだからうまく見えずに苦戦する。不意に背後から声をかけられた。
「大丈夫ですか?」
 柔らかな雰囲気の男女だ。ハンカチを差し出してすらりとした長身の女性が微笑んだ。
「使ってください」
「もう少し左かな?うん、そう、そこです」
 男の方も的確に蜘蛛の巣が張り付いた場所を教えてくれる。執拗に絡みついた蜘蛛の糸が取れたところで礼を言うと、男女はまた優しく笑ってミサたちを追い越し神社の奥へと向かおうとした。
「あ、そちらに行くと怪現象が」
 エミリオが伝えると、男の方が思い当たることがあると答えを返す。
「実はね、僕たち昨日もこのお祭りに来たんです。彼女も人ごみで慣れない下駄で足が疲れたろうと思って、向こうの柳の木の下へ涼みに行ったんですよ」
「お二人の関係に、変化は……」
 女はぴく、と肩をこわばらせた。
「関係?……よくわからないけど、昨日は不気味な声を聞きました。それから、ちょっと菜々に元気がない気はします。……菜々?」
 名前を呼ばれた女性は顔を上げ、素直に答えた。
「実はね、あなたについての映像が一瞬見えたの」
 やはり。今までのケースと同じだ。
「え?」
「私じゃない、別の子と歩いている映像」
 何やら話が拗れそう。
「どんな子?」
「ウェーブのかかった茶髪の……あ、あと眼鏡もかけてて」
 ああ、と彼は笑った。
「それ、僕のいとこだよ。お盆で帰ってきてたから久々に会ったんだ」
「え?」
「不安になったの?ごめんね。今度紹介するよ」
 行こう、と彼女の手を握ると、彼は軽く会釈をした。安堵に彼女は瞳を潤ませ、同じようにこちらへ会釈する。柳の木の下は、呪いの声以外の危険があるかもしれないということを伝えると、彼らは来た方向を戻るように祭の喧騒へとまた姿を消していった。
「あの感じだったら、大丈夫そうね」
 ミサが笑うとエミリオも頷く。
「例外もいる、ということだね。ただ、俺たちが会ってなかったら彼女の中に疑心が残ったままだった可能性も否めないね」
「やっぱり、誤解を招くビジョンを植え付けるのは止めてほしいよね……」
 神社の境内へと足を踏み入れると、すでにベンチにハロルドとディエゴが腰かけていた。
「おまたせ」
「ミサ。どうだった?」
「こっちはね……」
 二人で互いに起きたこと、聞いたことを報告しあう。
「そっか……ハルも聞いたんだね」
「うん、優しい声なの。悪い人なんて思えないくらいに」
「じゃあ、女性の方が苦情を言いに来なかったのはその声が怖くなかったから……むしろ有益なものにさえ思えた、ということ?」
 エミリオがそういうと、ミサは複雑な表情を見せた。
「ん、自分の大事な人に関して誤解を招くようなものを見せられるのっていい気はしないけど、それを説明するのも難しいし……ね」
 ディエゴが身を乗り出した。
「誤解を招くようなもの?」
 ハルはそんなものを見せられていたのか、と彼は心配になる。
「うん……。あのね」
 ハロルドが見たもののことを告げるとディエゴはふと表情を曇らせた。
「私は、それが本当でも嘘でも大丈夫……。ディエゴさんがまだ言いたくないのならそれに触れたいとは思わない。信じてるから」
 ハロルドは無表情のままそう言うが、声には決意が宿っていた。
「それで、別れずに済んだカップルもいたの」
 ミサがそう切り出すと、ディエゴも頷く。
「ああ、俺たちの間にも嫌悪感は生まれなかった。やはり、声そのものに呪いの力があるのではなく声を聞いた者の猜疑心に付け込んで内側から崩していたのだと考えるのが妥当だな」
「なぜそんなことをするのか……」
「私に傷ついてほしくないって言ってたの」
 やっぱり女性の味方をしているけれど、その感情が間違った方向に働いているだけだと思う。とハロルドは言った。
「会いに行こう」
 詳しく話を聞きに行かなくては。絡新婦が何故このような行為に及ぶのか。……その原因の日へと。

●彼女が変わった日
 1000年鏡を覗き込むと、一行は一年前の夏祭りの夜へと移動していた。それは神社の境内へ向かう階段の下。ちょうど祭の出店との境目だ。
「絡新婦は柳の木の下に出るんだよね?」
 そうミサが再確認したとき、横を男女が通り抜けて行った。彼女の肩を抱き、彼は楽しそうに笑う。ふわりとしたセミロングの髪の女も同じように笑った。……普通の、恋人同士。
「黒髪の少女はどこだろう?」
 エミリオがあたりを見回すと、出店の方から長い黒髪の少女が走ってきた。
「ねぇ!その子、誰なの?」
 男の方に向かってその少女が叫ぶ。肩越しに顔だけこちらに向け、男は答えた。
「悪いんだけど、俺今日はこの子と遊ぶから」
 通りすがりのウィンクルムたちを挟んで、人目もはばからず修羅場だ。
「え!?ちょっと待ってよ、私のことは」
「しつこいなぁ。こないだはお前だったろ?……野暮なことしないでくれる」
 耳を疑う発言。ミサとエミリオは呆然としてその言葉を聞いていた。ディエゴはイラつきを隠せない表情でその様子を見つめる。
「なに、それ。遊ばれていたの?私……」
「人聞き悪いなぁ。俺はね、いろんな子と仲良くしたいの。さ、行った行った」
 ディエゴのいら立ちがピークに達した。けれど、通りすがり故何かを言う立場でもない。二つの影は去っていき、取り残された少女はぼろ、と大粒の涙を流した。そして、そのまま逆方向へと走り去ってしまう。
「あの黒髪の子が、絡新婦さん?……でも声が違う」
 ハロルドが首を傾げると、優しげな声がどこからか聞こえてきた。
「酷いわね……いつの世も、男は無責任なのね……」
 ぴく、とハロルドが反応した。
「絡新婦さん!?」
「大丈夫……私は味方だから」
 黒髪の少女が走り去ったその場所に、美しい黒髪の女が姿を現す。その眼には涙が溜まっていた。
「そんな悲しい想いをする娘はもう現れないわ」
 ミサが一歩前に進み出た。
「絡新婦さん、ですね」
「……?あなたたちは?」
 女性はこちらをじっと見つめる。その肌の色は透けるように白い。
「なぜ私を知っているの?長い間山から下りていないのに」
「信じてもらえないかもしれないけど、俺たちは一年後の未来から来たんだ」
 エミリオの言葉に女性は目を見開く。
「そう、……それで?」
「未来で、あなたに会ってきました。あなたは私に不幸にならないでって言ってくれた」
「……そうね、言うでしょうね」
 無責任な男に悩まされる女の子なんて見たくないの。と彼女はそう言う。
「何故、そんなに男性を恨むんですか?」
 ミサの発言に一瞬その場の空気が冷えて、あたりに無数の蜘蛛の巣が広がり始めた。エミリオがミサを守るように一歩前に進み出る。ディエゴも同じく、ハロルドの前に出た。有事に備え、トランスの準備もできている。
「その口ぶりだと、私のことを知っているのでしょう?過去に男に捨てられたみじめな私のことを……!」
 絡新婦は自嘲を込めた声でそういうと、蜘蛛の巣をすぐに引っ込めようと気を巡らせた。
「ごめんなさいね……感情が高ぶるとこうやって蜘蛛の性が出てしまうの」
 やはり、さほどこちらへの敵意はないと見える。
「今までは山で姿を隠していたけれど、お祭が楽しそうだったから見に来たのよ。……そうしたら、あんな卑劣なことを言う男がいるのですもの」
「あなたは一年後のお祭でみんなに怖い声を聞かせていた。そして、女の子を不安にさせる映像を見せていた。……どうして?」
 ハロルドが刺激しないように事実を伝えると絡新婦も素直にその理由を答える。
「傷つかないためには、傷つく前に別れてしまえばいいって思うのよ」
「それは、助けることになっていない……」
 ハロルドは首を横に振り、言葉を続けた。
「あなたの声のせいでお祭のお客さんがおびえているの。蜘蛛の巣もたくさん……」
 続けてミサも説得を試みる。
「人を呪わば穴二つ、っていうでしょう?この先ずっと……恨みを抱えて一人で生きるの?」
「私は誰にも愛されない!愛することもできないわ!こんな私なんて……」
 ヒュッと蜘蛛の糸がミサのに向かって飛んでくる。エミリオがそれを素早く払いのけた。
「っ……ごめんなさい」
 慌てて絡新婦はミサに駆け寄り、謝罪する。
「どうして?あなたは本当は優しい人だわ。人を傷つけるのをこんなに恐れているもの」
「だから、山に隠れていたんだよね?」
 ハロルドも続けて微笑みかけた。絡新婦は頬を赤らめて俯く。
「まず、別れさせ屋みたいなのは女の子を救うことにはなってないよ。不安な気持ちにさせちゃうだけ」
「でも、男は無責任な人ばかり……」
「そんなことはない」
 エミリオがすっと前に歩み出た。ミサを守るように。
「俺は、ミサを守れてるかわからないけれど……守るって決意はある。男がみんな無責任っていうのは心外だよ。人を愛すること愛されることを恐れないでほしい」
「そう、……あなたは、ミサさんを大切にしているのね」
 よかった。そういって初めて絡新婦が微笑む。
「一人で悲しまないで。あなたは素敵な人だよ」
「前を向いて歩いてさえいれば、大事な人に巡り会えるだろう……結婚する前で運が良かったんだ、やり直せる」
薄っぺらいな、俺自身が出来てないじゃあないか……。そう思いながらもディエゴは絡新婦の瞳を見つめた。彼女の瞳が、すこし潤んでいる。そして、自信なさげに俯いた。
「私……なんかに……」
 ミサが絡新婦の手を取る。
「1人で悲しまないで」
 ハロルドも優しく頷くと、やっと絡新婦が顔を上げた。その瞳には恨みは宿っていない。
「そうだ!あなたの名前を教えて?私たちと友達になろう?」
「もう、友達だよ?ね」
 ハロルドが優しく右手を差し出すと、視界が白くかすみ始めた。……時間だ。
「私は、……きぬ」
 絡新婦がそう名乗ると同時に、1000年鏡の効力は切れ、時空がねじれていった。

 一行が目を開くとそこには。柳の木。と、派手な打音が聞こえた。
「ばかやろう!」
 その打音の方に目を向けると、そこには。
 一年前の遊び人風の男と、黒髪の少女。そして、男の頬に張り手をかましたのは、また昨年とは別のポニーテールが印象的な快活な少女だった。
「お前なんてこっちから願い下げだよ!」
 気の強そうなその子はふん!と鼻を鳴らすと黒髪の少女の手を取った。
「もっといい男を探そ。あんたもあんなのにとらわれてちゃだめだよ」
 こくりと頷いて黒髪の少女は一緒に走り去っていく。男は呆然とその場に立ち尽くした。あたりに蜘蛛の巣はもうない。ふと視線を柳の木の下へ向けると、そこには。
「絹さん!」
 四人は絡新婦に駆け寄る。彼女は口元を着物のたもとで押さえて笑っていた。
「……今はね、見守ってるだけよ」
 そしたら、ね。と。思わず一同も吹き出す。
「強い娘もいるのね。そういえばミサさん以外名前を聞いてなかったわ。ねぇ、あなた方のお名前を聞いてもいい?」
 にこり、と笑って絹は右手を差し出した。彼女は、確実に前を向いて歩み始めている。それから、その柳の下で泣き声が聞かれることは無くなったという……。



依頼結果:成功
MVP
名前:ハロルド
呼び名:ハル、エクレール
  名前:ディエゴ・ルナ・クィンテロ
呼び名:ディエゴさん

 

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 寿ゆかり
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル イベント
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 難しい
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 2 / 2 ~ 5
報酬 通常
リリース日 08月19日
出発日 08月24日 00:00
予定納品日 09月03日

参加者

会議室

  • [16]ハロルド

    2014/08/23-18:14 

    ディエゴ:

    まとめありがとう
    俺もその流れで良いと思う。

    俺たちのほうもプランは完成した
    上手くいくといいな

  • [15]ミサ・フルール

    2014/08/23-17:50 

    エミリオ:
    新技だね、了解。
    ディエゴが狙いやすいようにその場に留めておくよ。
    最後に流れを確認させてほしい。

    ・二手に分かれて調査

    ・合流後 調査報告

    ・絡新婦に会い、過去へ

    ・絡新婦が男を恨む原因を追究、励まし

    これであってるかな?
    一応プラン完成したよ。
    出発時間ギリギリまで起きているようにするから、何かあったら知らせてくれ。

  • [14]ハロルド

    2014/08/23-15:52 

    ディエゴ:

    ならば俺はエミリオが引きつけている間にパワーを貯めて
    「ワイルドショット」をぶつけてみようかなと思う。
    属性がちょっと気になるが…今持っている両手銃はワイルドショットを撃っても
    もう一回攻撃できるし、攻撃力については申し分ない。

  • [13]ミサ・フルール

    2014/08/23-15:44 

    エミリオ:
    うん、裏手のさらに奥に避難させて俺たちがその行く手を阻む方がいいんじゃないかな。
    その方が神人も絡新婦も安全だと思う。

    俺は前方スタッカートで敵の注意を引きつけておこうと思ってるよ。

  • [12]ハロルド

    2014/08/23-11:16 

    ディエゴ:

    交代した
    戦闘か…そうだな
    人通りは多いだろうし、そこで騒げば絡新婦に恥をかかせる事にもなるか
    絡新婦は神人達が避難させるとして…誘い込むとすれば神社の裏手だろうか。
    いや、黒幕がいるとすれば狙いは絡新婦だろうし
    神人達には裏手のさらに奥に避難させて俺たちがその行く手を阻む方がいいか?

  • [11]ミサ・フルール

    2014/08/23-10:59 

    エミリオ:
    やぁ、ディエゴ、いるかい?
    念の為 戦闘になった時のことに備えて話し合っておこうと思って。
    ディエゴ達の力を貸してほしい。

    俺達がタイムトリップする先は夏祭りの真っ最中な訳で、もし第三者が介入して戦闘になった場合は敵を人気のない場所まで誘導しようと思うのだけどどうだろうか。
    関係のない人を巻き込みたくないし、注目を浴びて絡新婦がますます山に引き篭もることになったら嫌だし。
    なるべく穏便に済ませたいと思っているよ。

    それともしよければ この機会にディエゴとの連携技を作っておきたいなと思ったのだけど…どう?

  • [10]ミサ・フルール

    2014/08/23-10:42 

    辛い思いをした分 絡新婦さんには婚約者を見返せるくらい幸せになってもらいたいな。
    すぐに新しい恋は無理でも、前向きになってもらいたいよね。
    他人を恨み続けて一生を過ごすよりも、もっと違う、楽しいことを考えようよって、過去から帰還したらそっちの方向で絡新婦さんに話しかけてみるつもり。

    だいたいプランは書けてきたよ。
    あとは戦闘になった時のことぐらいかな。
    エミリオさんに交代するね。

  • [9]ハロルド

    2014/08/23-08:47 

    ありがとう
    質問の内容はそれで良いと思うな。

    >元婚約者の男性

    今のままだと一方的な見方だもんね…
    ただ、どんな意図があったにせよ
    嘘でも言ってはいけない事やしてはいけない事がある、ちょっと強引に絞る必要はあるかもね
    私としては線引きがわからない人は信用できないし、次の恋に歩いてもらいたいな…

    過去に戻ったら絡新婦さんたちにとっては、私達は通りすがりの人なわけでどこまで踏み込めるかわからないけど…。

  • [8]ミサ・フルール

    2014/08/23-08:05 

    ごめん [6]で誤字を発見したから訂正しとくね。
    ×素のままだと ○素顔のままだと

    >聞き込み調査
    了解、ならエミリオさんの車で行ってくるね。
    合流した時に結果をハル達に報告するよ。

    質問は以下のことをしようと思ってるけど問題ないかな?
    他に聞いておきたいことがあったら教えて。

     ・声が聞こえたかどうか
     ・声が聞こえてきた他に破局した原因はあるか
     ・何故 苦情を言いに来ないのか(女性限定)


    >過去
    何があるか分からないし、用心しておいた方がいいね。
    第三者がいる可能性もあることだし、私達も戦える準備をしておくよ。


    >絡新婦を励まし
    これからまた違う出会いがあるかもしれないのに、恨みを抱えたまま山奥で一人ぼっちだなんて悲しいよ。
    元の穏やか性格に戻ってほしいよね。

    (依頼書を見ながら)ギンジさんの「正体をどこかで見られてしまったのだ~」の発言を見ると、彼女が好きだった相手は普通の人間みたいだね。
    そして絡新婦さんは自分の正体を隠していた、と。

    ん~元婚約者の男性は絡新婦さんの正体を知っていたのかな。
    またメタな話になるけど、冒頭での彼は怖がっているようには見えなかったよね。
    それに口ぶりも『婚約していた』というよりは『友達』のような・・・。

    絡新婦さんには悪いけど、2人は本当に婚約してたのかな?
    本当に婚約していて、男性が浮気をしていたとして、
    自分の隣に他の彼女がいるのに「今日はこの子と遊ぶから」だなんて言えるかな。
    これじゃ浮気相手との仲もこじれない?

    また色々と考え込んじゃってごめんね。
    冒頭の部分は まだ私達が知らない情報だし、過去に飛んで『絡新婦達のやりとりを見て不自然な点があったら追求する』ってプランに書いておこうかな。

    もし元婚約者(?)の男性がただのダメな人だった場合はキツく叱っておかないとね。

  • [7]ハロルド

    2014/08/23-01:30 

    そうだね…過去に行ってもやらなきゃいけないことはあるし
    聞き込みはお願いできるかな?

    調査の後で合流して調査結果を報告し合って、過去へっていう感じになるかな…

    過去に行ってからは、絡新婦さんへの励まし?になると思うけど
    彼女を唆すように声をかけた存在も気になる…戦闘準備はしておいたほうがいいかも?

  • [6]ミサ・フルール

    2014/08/22-23:56 

    そうだよね、過去に行く前に手がかりになりそうな情報は手に入れておきたいよね。

    (ハロルドの頬を両手で包み込み、『俯かないで』と微笑む)恋人ふり了解だよ。
    人から聞いたのと、実際に自分の耳で聞くのはまた違ってくるもんね。
    新しい発見もあるかもしれないし。
    提案どうも有り難うね。

    ハルとディエゴさんが神社に行くなら、カップルの聞き込みは男女両方とも私達が行こうか?

    これから過去での行動も考えてプラン書かなきゃだし、文字数が心配になって。
    分担して協力できないかなって。

    あとね、ハルの案 聞いてて思ったんだけど、ハルとディエゴさん恋人のふりをする際 別人に変装した方がいいんじゃないかな。
    もし声が聞こえてきてそれが本当に絡新婦さんだった場合、その後すぐに本人とご対面する訳だから素のままだと都合が悪くなるじゃないかと思ったよ。

  • [5]ハロルド

    2014/08/22-22:30 

    あ、連投ごめんね

    聞き込みの件は了解だよ
    過去に行ってからは時間に縛られちゃうし
    現代でできる限りの情報を引き出したいよね。

    ちょっと、女の子を悲しませた男のひとには痛い目みてもらいたいなって気はする

  • [4]ハロルド

    2014/08/22-22:28 

    今回の黒幕?がいるってことかな…
    絡新婦さんを利用してる誰かが。

    えーと…ちょっと考えてた事なんだけど
    絡新婦さんの意図を知りたいっていうか…
    恋人の振りをして、神社の境内に行ってみようかなって。
    声をちゃんと覚えておきたいし、実際にどう聞こえるかどうかも知りたい。
    私達、恋人同士じゃないから声が聞こえたとしても問題ないし(俯き)
    聞こえなかったら聞こえなかったで無差別じゃないってことが証明されるしね。

  • [3]ミサ・フルール

    2014/08/22-21:44 

    ただいま戻りました。
    遅くなってごめんなさい。
    依頼書を何度も読み返して色々考えているうちに遅くなっちゃった(汗)

    >苦情を言いに来るのは男性だけ

    ほんと不思議だよね。
    ハルの言った通り男性側にだけ聞こえているのかもしれないね。

    じゃあ、絡新婦さんに会って過去に飛ぶ前に被害に遭ったカップルに声が聞こえてきた時の詳しい状況を聞いてみようか。
    ハルとディエゴさんは女性の方を、私達は男性の方を聞き込みした後に絡新婦さんの所に合流はどう?


    >冒頭のシーン
    私もメタな話になってしまうのだけど、ちょっと読んでて疑問に思ったことがあるんだ。
    認識の確認も含めて、ハルの意見を聞かせてほしいな。

    冒頭の『取り残された髪の長い少女』というのは過去の絡新婦さん・・・のこと、だよね?

    「大丈夫・・・・・・私は貴女の味方だから」って甘く囁く声の主は誰何だろ。
    もしかして絡新婦さんを手助けする人物が存在する・・・?

    まぁ、冒頭の部分はPLへの情報だからここで考え込んでもしょうがないんだけど、ちょっと疑問に思ったんだ。

    >どうやって割り込む

    絡新婦さんがフラれて1人になった所を話しかけるのはどうかな。
    お祭りに遊びに来てて、たまたま修羅場に鉢合わせたことにするの。
    1人悲しみに明け暮れている絡新婦さんを心配して声をかける・・・という流れを想像してたよ。

    指摘大歓迎だから もし私が認識間違いしてたら教えてね。
    今まで沢山の任務を共にしてきた仲だもの、遠慮せず話してくれると嬉しいな(微笑み)

  • [2]ミサ・フルール

    2014/08/22-12:56 

    こんにちは。
    ミサ・フルールと相方のエミリオさんです(ぺこり)

    ハル、今回もよろしくね。
    また一緒に任務ができて嬉しいし、2人がいるととても心強いよ。

    ごめん、まだ仕事があるから いったん退席するね。
    帰りは18時頃になりそうです。
    明日は丸1日休みだから会議に集中できると思う。
    それじゃあ、また後で!

  • [1]ハロルド

    2014/08/22-01:22 

    ハロルドと、ディエゴ・ルナ・クィンテロです
    よろしくね

    ミサ達が来てくれた!
    もう大丈夫って安心感がするよ
    でも気を抜かずに頑張るね。

    んー個人的な考えだけど
    苦情を言ってくる男性側にだけ「……許さない……、許さないわ……」
    って声が聞こえてるんじゃないかな?
    女性側には男性の本性がわかる声が聞こえるとか?
    だってそうじゃなかったら女性も文句を言いに来てるんじゃないかって
    言いにこないってことは、男性と別れても良いって気分になってるんじゃないかな…。
    聞いてみないとわからないよね。

    とりあえず…メタなことを言うけど
    冒頭のシーンにどうやって割り込めるかを考えないとね。


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