プロローグ
「あの、デミ・オーガを見に行くのに、付き合ってもらえないでしょうか」
周りを気にしながらA.R.O.A.支部へやってきたのは、レティシア・ハーカーという名の女性肖像画家だった。
「今、私の村はデミ・オーガ化したカラスに襲われているんです」
レティシアの住む村は正式には村ではない。
とある企業が若手の芸術家や工芸職人を養育しながら仕事を回しているギルド、そこがレティシアの住んでいるところだった。
デミ・オーガ化したカラス、デミ・オーガ化クロウは夕方から夜にかけて必ず村へやってきて、光る物目掛けて襲ってくるのだという。月明かりを反射する窓硝子、金属の窓枠、扉の蝶番など、少しでも光るもの全てが攻撃対象らしい。
「皆、デミ・オーガの居場所は見当がついてるんですが、危険な場所なので誰も確認出来てないんです」
「どんなところですか?」
「窪地です。森の奥に、崖と言ってもいい位急斜面で深く窪んでいるところがあって、そこに洞がある大きな立ち枯れの木があるんです。元々皆も近づかない場所だから確認が出来なくて……」
危険を冒してまで調べるより、村に来た時の対策を優先したらしい。
「……私、幼い頃に両親を亡くしてるんです。オーガに、殺されて」
住んでいた村はほぼ壊滅。身寄りのなくなった彼女は、しかし以前から絵の才能を認められていた為、今の村に保護された。
そこで傷を癒しながら育ち、村の人達と交流を重ね、そして一人の男性と恋に落ちた。
しかし。
「三年前に今の村もオーガに襲われて、恋人も……」
村の運営を行っている会社が事態を重く見ず、むしろ村の者が怠ける為に嘘をついているのではと疑い、A.R.O.A.への依頼は遅れに遅れた。
結果、村は多くの犠牲者を出し、残った人間にも酷い心の傷を残した。
生き残った村人は外部の人間への人間不信に陥っていた。運営会社との間には修復不可能な大きな溝が出来、八つ当たりだと頭でわかっていても、到着の遅かったウィンクルムへは怒りと疑念が生まれてしまった。
喪失の傷を埋めるように、村を立て直そうと必死になって、皆と支えあって、そうしてようやく落ち着いてきた時に、彼女は自分の記憶のおかしさに気がついた。
「どうしても、思い出せないんです」
過去を確かに覚えているのに、そこにいる筈の両親の顔も、恋人の顔も思い出せない。大好きだったという感情はあるのに、一緒に行った場所も一緒に食べたものも覚えているのに。
どうしても、大切な人達の、その顔が。
そしてオーガに襲われたその時と、オーガそのものも。
「医者はオーガへの恐怖と大きすぎる喪失のショックで忘れたのだろう、と。無理に思い出さない方がいい、と言うのですが。でも、私は思い出したいんです」
今また、デミ・オーガが村を襲いだした。
二度目の災難に、運営会社は村を見限り村ごと他の会社に売り飛ばした。幸い、新たな運営会社は事態に対して即動き、村人の避難保護活動と警備を行いながらA.R.O.A.に駆除依頼を出した。ただ、三年前に何か不備があったのでは、と村人達はA.R.O.A.とウィンクルムを疑っているのだが。
「皆、守ってくれるんです。過去にオーガの直接被害に遭った人は、村の寄り合い所の地下へ避難する事になったんです。オーガに一切関わらないですむように、と」
デミ・オーガが襲ってきたという事実に錯乱しかけた者もいる。傷つけられ壊された物を見ただけで顔色を悪くし震えた者もいる。それを考えれば村と運営会社のとった行為は正しかった。
デミ・オーガは確かにウィンクルムでなくとも倒せる。だが、村にいるのは別に戦闘に優れた人ではない。ごく普通の人達だ。運営会社の警備達だって対オーガが本来の仕事ではない。
守ってくれている。その事実は嬉しいが、守ってくれている人達だって怖い筈なのだ。
「……思い出したいんです。思い出して、この恐怖を乗り越えたい。デミ・オーガを見たら、もしかしたら、ショックで忘れたのとは逆に、ショックで思い出すんじゃないかって」
きっとこのまま待っていれば、ウィンクルム達がデミ・オーガを倒してくれるだろう。
けれど、今後は?
なまじ恐怖を覚えていないだけに、レティシアは強く保護を求めなかった。だが、周りの者は優先的にレティシアを保護する。自分達の恐怖を押さえつけながら。
それが歯痒かった。我慢が出来なかった。ただ守られているだけなのは嫌なのだ。
守られて、そしてまた、自分の周りの人間が奪われてしまうかもしれないなんて。
それをただじっと待っているだけだなんて。
「もう、逃げたくないんです。私だって、皆を守りたい……!」
そう思って、彼女は守ってくれる村から抜け出し、駆除依頼をしたのとは別のA.R.O.A.支部へ駆け込んだ。
皆の善意を無碍にしたいわけではない。心配させたいわけでもない。そして、既に頼んだ駆除依頼を混乱させたいわけでもない。
自分の我侭だと分かっている。だからこそ、誰にも告げず早急に動く必要があった。
デミ・オーガ化クロウの姿を見る為に。
自分の記憶を取り戻して、守られるだけの自分を終わらせる為に。
「……確かに、他の支部に該当する依頼が来ています」
受付にレティシアを残した職員達は、裏の簡易資料室でA.R.O.A.専用の端末パソコンを見ながら、依頼に関する情報を整理をする。
「じゃあその依頼を受けたウィンクルムに写真でも頼めばいい。いや、そんな事しなくてもいいか、デミ・オーガの写真なら此処にもある。資料を見せればいいだろう」
受け付けた職員の先輩職員が提案する。
「ですが、依頼人は『今、村を襲っているデミ・オーガの姿が見たい』と」
「わざわざ危ない橋渡る必要ないだろ!」
「私に言われましても……ッ」
揉め始める部下を見ながら、責任者である男が口を開く。
「……いい、依頼を受けろ」
部下達はぴたりと口を閉じる。
「駆除依頼を受けた日にちを考えると、連絡を取るのはもう間に合わん。その上、彼女は村の人には黙っていたいんだろう? となると、あっちと連携するのは色々面倒だ。こっちで引き受けろ」
責任者の男はそこまで言って受付でじっと座っているレティシアを覗き見る。
「……村を襲っているデミ・オーガを見たいっていうのは、恐らくは自分の中のけじめだ。今この瞬間、自分に降りかかる恐怖に対峙しなければ意味が無いんだろう」
傷つけられ、奪われ、そして忘れる事で生きてきた彼女が、逃げたくないと立ち向かう決心をしたのだ。
「駆除も排除もしなくていい。ただ見せるだけ。絶対に依頼人を守って、だ」
こうしてレティシアの依頼は受理された。
依頼内容として難しい事は無い。
レティシアと一緒に森へ行きデミ・オーガ化クロウを探す。場所の見当もついている。ただその場所が少し装備をしないと大変というだけで。もっとも、今回の依頼に必要そうな道具はA.R.O.A.に揃っている。頼めば借りれるだろう。
見つけてもデミ・オーガを起こさないように、そして村の人間にも駆除の依頼を受けた他のウィンクルムにも、誰にも気付かれないように。
既に駆除の依頼は進んでいる。
ウィンクルム達は一刻も早く、必要な物を揃え、計画を立て、事にうつらなければならない。
「……問題なく、記憶が戻ればいいんだがな」
デミ・オーガを見つけるその時を思って、責任者の男は苦い息を吐いた。
解説
●目的と成功条件
・デミ・オーガ化クロウの居場所へ行ってレティシアに見せる
●デミ・オーガ化クロウ
・昼間は森に隠れて寝ているらしい
・森の奥にある急斜面の深い窪地、そこに立っている枯れ木の洞の中にいるらしい
・起きている時は、ほんの少しでも光るものに反応して嘴や足の爪で執拗に攻撃をする
●デミ・オーガ化クロウのいる森
・問題の窪地以外は運動をする格好になれば余裕をもって歩ける
・野生動物はデミ・オーガがいる為、警戒して巣に籠っている。警戒しているので、刺激すると過剰反応で襲ってくる
●依頼人の希望
・村の皆に(駆除依頼を受けてるウィンクルム達にも)ばれないように
窪地に下りるのに必要だと認められた道具はA.R.O.A.が貸し出します。
デミ・オーガの駆除は他のウィンクルムが行うので、駆除はしないでください。
デミ・オーガを見る時、ウィンクルム達がレティシアへどう接するかによって、レティシアの記憶と精神状態が変わってくるかもしれません。
しかし、レティシアがどんな状態になろうと、成功条件を達成していれば成功です。
ゲームマスターより
話の都合上、相談期間が短くなっています。
依頼自体は難しくありませんが、その点だけお気をつけください。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
かのん(天藍)
依頼人に声かけ、緊張を解すように 自分も十数年前に両親を亡くしていること、細かな記憶はあっても、顔に関しては朧気になっている事 庭仕事の師匠の談として、顔は写真等の記録がある、記録にない部分を優先して頭は記憶すると言われた事 顕現時に至っては、混乱している自分を気遣ってくれた相手の事が全く思い出せ無いのでお礼も言えずにいる事等話し、思い出したい気持ちは理解出来るので、できる限りの協力を伝える 一応身に付けている物を布で覆う 他に光る物があれば、端布を被せ糸で括る 依頼人に精霊に背負ってもらう降り方を提案 自力を選択したら依頼人と別のロープで並んで降りる 万が一の時の盾役として 大丈夫、私達が貴方の傍にいますから |
ハロルド(ディエゴ・ルナ・クィンテロ)
【支給要請】 画材入りの二層ケース 耳が隠れる帽子二人分 男の子用の服 私は髪をオールバックに 服も男の子のものを着て男女6人組=ウィンクルムっていう組み合わせを崩すよ、帽子はディエゴさんとラダさんに レティシアさんには頑張って欲しいな 失くした記憶を取り戻したいっていう気持ちは、私にはすごくよくわかるから ただ、実際に行動に移すのも、記憶が戻ってもそれは辛いことになると思う だから、私は・・・なんていうか一緒に頑張りたいというか応援したい、くじけそうになったら励まして、記憶を取り戻すという意思が強く見えるなら前を見るように促したいな。 無理を強いるつもりはないけど・・・覚悟があるなら、戦わないと。 |
エリー・アッシェン(ラダ・ブッチャー)
心情 オーガと死……。私も深い因縁がありますが、この激情は秘めておきましょう。今はレティシアさんが優先です。 持ち物 人数分の毛布と携帯食 行動 手の紋章を隠し一般のキャンプ愛好家に変装。村人や駆除組の気配のする場所は避けます。 レティシアさんの「恐怖を乗り越えたい」決意を応援したいです。意図的に突き放した対応をすることもありえます。彼女の中にある強さを信じていますよ。 窪地に降下後、テントを設置し草木で隠蔽。天藍さんの指示に従います。 デミ・クロウを見る時にレティシアさんがどんな状況になっても、手助けはしないと決めています。私はデミ・クロウをひたすら見据え続けるだけです。それが、私からの最大限のエールです。 |
■1
髪をオールバックにした『ハロルド』は『ディエゴ・ルナ・クィンテロ』に全身をチェックしてもらう。
「ディエゴさん、私男の子に見える?」
「まぁ、見えないこともない」
それぞれのウィンクルムがA.R.O.A.に支給要請した物の大概は用意されたが、男の子用の服や手袋に関しては「これで勘弁して下さい」と、A.R.O.A.のマークが入ったつなぎと軍手が渡された。武器を隠し入れる画材入りの二層ケースに至っては職員の私物だ。
しかし、森の中へ入る事を考えれば、動きやすく汚れてもいいものはかえって好都合だった。
「はい、帽子だよ」
ハロルドがやはりA.R.O.A.のマークが入った防寒用帽子を渡したのはディエゴと『ラダ・ブッチャー』だ。
受け取ったラダは「アヒャヒャ、ありがとう」と早速被って耳を隠した。それを見て『エリー・アッシェン』が「うふぅ、見てるだけで暑いですね」と言った。
「……とりあえず、A.R.O.A.のマークだけ隠しちゃいましょうか」
マークの入ったつなぎと帽子を見た『かのん』が言って、『天藍』もそれに頷いた。
依頼人はまだ来ない。それ位やっていても問題なさそうだ。
村から森へ入るところ。そこは資材置き場になっていて、どうやらそこに駆除を頼まれたウィンクルム達がいるらしい。
依頼人のレティシア・ハーカーは、村の人達に気付かれないようにと、村から離れた場所を待ち合わせ場所に指定してきた。
ここならば村の人とは会う事はないという事だが、逆に隣町の人の行き来は多いらしく、ウィンクルム達は結局誰にも疑われないよう、ばれないよう、簡単な変装をした。
耳や紋章を隠し、ハロルドは性別を誤魔化し、ディエゴは職業を誤魔化し。今の六人にレティシアが加わっても、とても依頼人とウィンクルム三組と思う人はいないだろう。
「それにしても、レティシアの気持ち、理解不能だよぉ。怖いものからは逃げたいのが普通じゃないの?」
柔和で温厚なラダが、あえて怖いものと向き合おうとする依頼人に疑問を覚える。
「怖いだけではなく、もっと大切なものがあるからですよ……」
エリーは答えながら自分の過去を辿る。
オーガにより帰らぬ人となった青い紋章を持った友。絶対に忘れられないその過去。その因縁を、激情を、今は秘めると決めた。今はレティシアが優先、と。
ラダは目を伏せるエリーを見て、別の側面を考える。
「そこまでして喪った人の顔を思い出したいって事なんだねぇ……気持ちは理解できなくても、彼女の意志が固いことはボクにもわかるよ」
何処かエリーに通じるところがある。そんな事を思ってラダは依頼への気持ちを高めた。
「レティシアさんには頑張って欲しいな」
軍手をしながらハロルドが言う。
「失くした記憶を取り戻したいっていう気持ちは、私にはすごくよくわかるから」
記憶の一部ではなく全部失くし、どうにか取り戻そうとしているハロルドだからこそ、その言葉に重みが出る。ディエゴがそんなハロルドをじっと見る。
「ただ、実際に行動に移すのも、記憶が戻ってもそれは辛いことになると思う。だから、私は……なんていうか」
どう言い表せばいいのか。自分の感情と思考に相応しい言葉を選んでいる時、依頼人であるレティシア・ハーカーがその場にやってきた。
■2
「皆さん、今日はよろしくお願い致します」
レティシア・ハーカーは周りを気にしているのか、何処か落ち着かない様子でウィンクルム達に挨拶をした。
「目的地には私が案内しますね」
こわばった顔のレティシアを気にかけたのはかのんだった。
かのんはレティシアの横を歩き、緊張を解すように話しかけるようにした。
「ウヒャァ……森の中が静かなのにピリピリしてるよぉ」
あらかじめ聞いていた事ではあるが、動物学に精通しているラダには、森の動物達の緊張がよく分かるようで、「刺激しないよう、行動には注意だねぇ」と仲間達にも注意を促す。
それとは別に、ラダは樹液のある木を見つけては注意深く何かを探す。
「何を探してるんだ?」
不思議に思った天藍が話しかける。
「う~ん、ピカピカする甲虫を生きたまま数匹捕獲したいなぁって……ヒャッハーッ! 見つけた見つけた!」
いそいそと小袋にいれるラダに、天藍は何となく使い道を予想した。
日常の事からレティシアの絵について等、たわいない話で和ませて、ようやく不安そうながらも微笑むようになって来た。
「レティシアさん、私もね、十数年前に両親を亡くしているんです」
「え、そうなんですか」
申し訳なさそうにするレティシアに「気にしないで」と慌てて手を振る。
「私も細かな記憶はあっても、顔に関しては朧気になっていて。仕事の師匠が言うには、顔は写真とかの記録がある、記録にない部分を優先して頭は記憶するんですって」
レティシアの手元には両親の写真も恋人の写真も残っていない。オーガには命だけでなくそういった思い出も壊されたのだ。
それでも、かのんが言っている事はそういう事ではないだろう。
レティシアが特別薄情というわけではないのだと、弱いのではないのだと、誰にでも起こりうる事だから、その部分を気に病む必要はないと言ってくれているのだろう。
「それとね、実は私も思い出せない人がいるんです。神人として顕現した時、混乱している自分を気遣ってくれた相手がいるんだけど、その人の事が全く思い出せないんです。顕現時は色々あったから、混乱しちゃって。お礼も言えてない状況なんです。だから、と言うのも変ですけど……思い出したい気持ちは理解出来るので」
出来る限りの協力をする事を、改めてかのんは告げる。レティシアは申し訳なさそうに、けれど微笑んで「ありがとうございます」と言った。
静かに穏やかに会話を交わしながら、全員で森の中を進んでいく。
何事もなく進み、そして大分森の奥へ来たと皆が思い始めた時、目的地である窪地へと辿り着いた。
「これは、崖だな」
底までは五メートルほどか。淵から下をのぞき見た天藍が半ば呆れたように呟く。
「あの木です」
レティシアが窪地の中央にある大きな木を指差す。こちらからは洞は見えない。どうやら降りて回り込まないと見えないようだ。それでも、洞の中に十匹ほどのデミ・オーガが潜んでいると言われても納得できるほどの太さだ。
「降りるしかないな」
ディエゴが言うのと同時に、天藍が荷物の中からロープとクライミング用具を出す。
「レティシアさん、ちょっと大変そうだから天藍に背負ってもらって降りませんか」
かのんがそう告げると、レティシアが答えるよりも先にエリーが口を挟んだ。
「あら、レティシアさんだったら一人でも降りられると思います。地元の方なんですから」
突き放すように言う。けれどこれはわざとだった。
エリーは「恐怖を乗り越えたい」決意を応援したいと思っていた。レティシアの中にある強さを信じていたからこその発言だった。
元々、かのんと決めていたのだ。何かあれば安全な方法と自力での方法と両方を提示しよう、と。そうしてレティシアが選んだ方を全力でサポートしよう、と。
「……かのんさん、ありがとうございます。だけど一人で降りてみようと思います」
レティシアの決断に、かのんとエリー二人とも微笑んだ。
まず天藍が荷物を抱えて降り、窪地の様子を確認した。そして安全が確認取れてから一人ずつ降りていく。
時間はかかったけれど、ウィンクルム達のサポートと助言で、レティシアは無事に降りることが出来た。
角度の問題で少し高いところにある洞の中はやはり見えない。よって、此処で簡易テントを設置してデミ・オーガが飛び立つところを見る、という判断になった。
天藍の持つサバイバルの知識をフル活用してテントを設置していく。出来上がったテントを、さらに木の枝、草等で覆い隠していく。静かに、ひそやかに。
完成した簡易テントは、パッと見ではテントと気付かないくらい、森の一部として馴染んでいた。
「あとは、夜を待とう」
既に日は傾いている。
運命の対峙まで、あと少し。
■3
静寂を破るけたたましい鳴き声。
テントの中で静かに待機していた全員がそれを聞いた。
灯りを消し、見つからないよう、音を立てないよう、入り口の幕だけを僅かに開けてみれば、外は完全なる夜の闇。月と星の輝きだけがかろうじて森の輪郭を判断させる。
大きな木の洞、そこから飛び立っていく黒く大きい姿。
存在を主張する、頭に生えた角。
デミ・オーガ化クロウ。
―――知っている。
レティシアは入り口の幕の隙間から覗き見ていた。
―――私は、あれを知っている。
ウィンクルム達も一緒に見ていたが、かのんとハロルドはチラリとレティシアの方も横目で見ていた。
だから、レティシアの異変に一番初めに気付いたのも、その二人だった。
『レティ、早く起きなさい。お寝坊さんなんだから』
―――『おいで』
『次の休みは父さんと出かけるか。レティは何処に行きたい?』
―――『おいで、レティシア』
『愛してるよ、シア。これからもずっと一緒にいよう』
―――『おいで、レティシア。いいものを見せてあげよう』
ひゅ、と音を立てて、レティシアが呼吸を引き攣らせた。
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
絶叫。
大きく見開かれたその目は、デミ・オーガを捉えながらも、別の光景を見ていた。
「レティシアさん?!」
かのんが慌てて肩を揺するが、レティシアは反応しない。此処ではない場所を見ている。
ディエゴは彼女のその様子に、咄嗟にハロルドを見る。
彼女のこの状態は知っている。今の自分を忘れ、過去へと立ち戻っている。ハロルドが陥った事のある状態だ。
「かのん、口を塞げ! 気付かれる!」
天藍が指示をするが既に遅い。デミ・オーガの一匹が悲鳴に反応してこちらへ向かってきている。そして光るものはなくとも声の元を探り当てたのか、鳴き声を上げながらテントにぶつかってきた。
「う……ぐッ……!」
かのんに口をふさがれながらも、レティシアはまだ何か叫ぼうとする。そしてその身体をがくがくと震わせる。何かを拒絶するように何度も首を振る。手はもがくように地面のビニールを何度も引っかく。
完全に我を忘れているレティシアに誰もが動揺した。けれどレティシアばかりに気をかけられない。叫びながらぶつかってくるデミ・オーガに対抗しなければ、簡易テントなどいずれ破られる。
「……ちッ」
ハロルドを気にかけながらも、ディエゴがデミ・オーガを何とかしようと銃を取り出そうとする。けれど、エリーがそれを制する。
「待ってください!」
エリーはレティシアを振り返らないと決めていた。例えどんな状態になっても、手助けはしないと。自分がデミ・オーガをひたすら見据え続ける事を、最大限のエールとして贈ろうと。
だから今この瞬間も、レティシアの事はかのんとハロルドに任せて外の対策に集中していたのだ。
「ラダさん!」
「わかってるよぉ!」
ラダが持っていた小袋から昼間とっていた甲虫を取り出すと、テントの隙間から空に向かって放り投げる。
「気付け……!」
続けて一回。さらにもう一回。
その三回目の投擲が終わった時、デミ・オーガの攻撃がやんで鳴き声が遠ざかった。
どうして思い出したいだなんて思うんだろう。
今この瞬間の記憶だけで、積み重ねて行く想い出だけで、どうして我慢が出来ないんだろう。
「うぅ……ッふ……んん!!」
目を見開いて、此処ではない何処かを見て、その中で傷ついて、そうやってもがいて。
思い出す過去が、すべて輝かしいものだなんて、限らないのに。
それでも。
「頑張ろう……!」
ハロルドが地面に爪立てる手を覆うように握り締める。
「私もね、怖いよ。記憶を取り戻したいって、本当に思ってるけど、でも、もし思い出した記憶が、今の私にとって嫌なものだったらって、昔の自分が良くない人間だったらって、不安だよ。怖いよ」
側にいるディエゴを失う可能性だってきっとある。ディエゴはきっと見捨てたりする事はないと信じていても、絶対なんてない。それでも。
「それでも、思い出したいよね」
記憶がない、それ自体が不安な状態なのだ。
「ねぇ、頑張ろう。応援するよ。くじけそうになったら励ますから、前を見よう」
ハロルドは強く手を握り締める。縋りつくように。留めるように。
「無理を強いるつもりはないけど……覚悟があるなら、戦わないと」
強くなろうと、決めたんでしょう?
そう訴えるハロルドの姿を、レティシアの瞳は確かに捉えた。
身体はまだこわばっている。目も見開いたままで。けれどもう震えてはいない。ハロルドが握り締める手も、もう地面を無理に掴んでいない。
口を覆っていた手をかのんは静かに離す。短い呼吸を繰り返しながらも、もうレティシアは叫ばない。
「……大丈夫」
かのんがその優しい目に薄っすらと水の膜を張りながら、レティシアの肩を撫でるように抱く。
「私達が貴方の傍にいますから」
見開かれたレティシアの目から、大粒の涙が零れた。
声を漏らさず、ただ後から後から溢れてくる涙を零し続けた。
デミ・オーガがテントから離れた様子を確認して、ラダは小袋から最後の二つを取り出し、デミ・オーガがいる方角の更に遠くへ投げた。薄い月明かりに反射してチラリと光るそれを、デミ・オーガが追いかけて完全に飛び立つ。
そうして鳴き声も羽音も遠くなり、その場に静寂が訪れる。
「ウヒャァ……上手くいってよかったよぉ」
気が抜けたようにラダがその場に座り込む。
エリーはレティシアの方へ近寄り、しゃがんで向き合う。
「デミ・クロウがすべて村へ向かったのを確認しました。もう此処にはいません」
そっと微笑んで告げられた言葉に、レティシアは口を震わせて喉を振り絞る。
「……ッ……ぁ……」
レティシアはゆっくりと頭を下げる。
「ありがとう、ございまし……ッ」
掠れ気味なその声は、それでも今までの声よりもしっかりとしていた。
■4
村の方でちらちらと光が踊っている。きっと今頃別のウィンクルムがあのデミ・オーガ達を駆除しているのだろう。
「一匹時間差で行っちゃう事になったけど、大丈夫かなぁ」
ラダが不安そうに笑いながら言うと、ディエゴが冷静に「まぁ、平気だろう」と答える。
「もしデミ・オーガが此処に帰ってくるような事があったら、流石にこっちで対処だな」
天藍が一応武器を確認しながら言えば、二人も同意する。
精霊三人はテントの外で見張っていた。
テントの中は女性だけ。
レティシアを落ち着かせる時間を、と考えた結果、今の状況となっている。
どちらにしろ今からは村に帰れない。此処で一晩過ごすので、男三人はこの後も交代で見張りを行うだろう。
テントの中でどんな会話が交わされているのか、まだ彼らは知らない。
「……目の前で、殺されたんです。両親も、恋人も」
レティシアはぽつり、思い出した記憶を語る。
「両親も恋人も、私を庇って。特に恋人は、酷く、嬲り、殺され……っ」
言葉に詰まるレティシアに三人は気遣って無理に話を進めない。その優しさを感じ取って、レティシアはゆっくりと再開させる。
「せっかく彼が逃がしてくれたのに、オーガに捕まって。いいものを見せてあげようってオーガが言って、彼の前に連れて行かれて。そして、彼を……ッどんなに泣いて叫んでも、やめてと言っても、オーガはただ笑ってた。仲が良さそうで気に食わなかったって、ただそれだけの理由で、食べるでもなく、そんな理由で、そんな理由で私達を……彼を……!」
両親も恋人も自分を庇ってくれた。そうして自分だけが生き残った。守られているだけの自分が。
「……もし逆に、私が庇っていたら、そうしたら……」
そうしたら、もしかしたら今此処にいたのは自分ではなく。
ありえない仮定の話に、レティシアは自嘲して首を振る。
過去は変えられない。
どれだけ辛くても、苦しくても、覚えていても、忘れていても、変えたいと願っても、絶対に変える事は出来ない。
だけど、未来は―――。
夜は更けていく。
やがて昇る太陽は、全てをただあるがままに照らすだろう。
■5
翌朝になっても、デミ・オーガは一匹も戻ってこなかった。
別のウィンクルムが全て駆除したようだ。
「全員怪我はないか」
森の終わりが見えた辺りで、ディエゴが振り返って確認をする。ささいな傷で村人に、これからすれ違うかもしれない人に不審がられないようにと考えてだった。
「レティシアさん、爪」
ハロルドに言われてレティシアは両手を見る。昨日地面に爪立てた時だろう。剥がれかけていたり内出血しているところがあった。
「痛くないのか?」
呆れた声で言ってディエゴが手早く治療していく。
「何だかまだ興奮状態みたいで……」
苦笑するレティシアに、ラダが声をかける。
「あのねぇ、ボクははじめレティシアの気持ち分からなかったんだ。というか、今もわからないんだけど。怖いものから逃げる事は、悪い事じゃないと思うんだよねぇ。平和に過ごせるなら逃げだってありだよ。でもね」
昨日までの不安そうに俯くレティシアはもう何処にもいない。前を見て真っ直ぐに立つ彼女は美しかった。
「でも、逃げないっていう決意したレティシアを応援してるよ。その勇気を尊敬してるよ」
照れ臭そうに言うラダに、レティシアは微笑んで「ありがとうございます」と言った。
治療を終えたレティシアは改めてウィンクルム達に向き直る。
「皆さん、私の我侭に付き合っていただき、本当にありがとうございました。天藍さん、ラダさん、ディエゴさん、色々と力仕事や工作、見張りに治療、ありがとうございます。とても助かりました。皆さんがいなかったら今回の計画は無理だったと思います」
名前を呼ばれた三人は気にするなと小さく微笑む。
「かのんさん、貴方の優しさに何度も救われました。私も貴方の様に、どんな時でも人を思いやれる人間になりたい、いえ、なってみせます」
かのんは恥ずかしそうに首を振りながらも笑顔だ。
「エリーさん、貴方の強さに何度も励まされました。私の可能性を信じてくれて、背中を押してくれてありがとうございます」
エリーは「そんなんじゃないです」と苦笑する。
「そしてハロルドさん、貴方の覚悟に勇気を貰いました。頑張ろうって言ってくれて、本当に嬉しかった。だから、私にも応援させて。もしハロルドさんが挫けそうな時が来たら、何処にいたって駆けつけて励まします」
ハロルドは眩しそうにレティシアを見つめて、こくりと頷いた。
「本当にありがとうございました。私、これからも頑張ります……頑張りましょう」
過去を取り戻し、今の自分を見つめ、望む未来を作るために。
レティシアは森を出て村へと戻っていく。軽く、けれどしっかりとした足取りで。
ウィンクルム達はその後姿を見えなくなるまで見送った。
■6
帰り道、笑顔で歩くかのんに天藍は尋ねる。
「昨日、話を少し聞いてたんだが、かのんは顕現時にいた相手の事を思い出したいのか?」
「出来れば思い出したいですね。お礼もちゃんと言えてないですし」
そこにレティシアやハロルドのような必死さは見えなかった。
「あんまり強くは望んでないってところか?」
からかうように言えば、ばれました? とかのんがいたずらっぽく肩をすくめる。
「実はそうなんです。何だか自分でも不思議なんですけど」
かのんは笑う。ごく自然に、感じるがままに。
「その人は今もすぐ側で、見守ってくれてるような気がして」
天藍は一瞬目を瞠り、その後喉を鳴らして暫く笑った。
「……名乗るまでもないか」
小さく呟く。
「え、何て言いました? ……何で笑ってるんですか?」
「いや、何でもない」
初めて出会った記憶は、今はまだ天藍だけが持っている。
■7
後日、A.R.O.A.支部に招待状が送られる。
レティシア・ハーカーの個展『思い出の肖像』の招待状が。
その個展にはレティシアの両親と、恋人と、そしてレティシアの恩人としてウィンクルム達の肖像画が展示されている。
依頼結果:大成功
MVP:
名前:かのん 呼び名:かのん |
名前:天藍 呼び名:天藍 |
名前:ハロルド 呼び名:ハル、エクレール |
名前:ディエゴ・ルナ・クィンテロ 呼び名:ディエゴさん |
名前:エリー・アッシェン 呼び名:エリー |
名前:ラダ・ブッチャー 呼び名:ラダさん |
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 青ネコ |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | 冒険 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 簡単 |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 3 / 2 ~ 3 |
報酬 | 少し |
リリース日 | 06月21日 |
出発日 | 06月26日 00:00 |
予定納品日 | 07月06日 |
参加者
会議室
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2014/06/25-20:11
了解です、ありがとうございます!
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2014/06/25-19:55
>ハロルドさん
あ、食べ物と毛布でしたら、私のプランで人数分申請しておきますよ~。
それぞれ分担して、文字数をギリギリまで有効活用するのです!
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2014/06/25-19:51
こちらの行動予定をお知らせしますね。
かのん
両親を亡くしている事等少し似た境遇からか全面的にレティシアさんに協力
(どちらかというと手を出しすぎる派)
レティシアさんの意向組みつつ行動フォロー
端布と糸を持参(光る物が何かあった時に上から覆う用に)
天藍
ロープとテント要請
窪地に降りる際のフォロー
(状況によっては、荷物とレティシアさん背負っての2往復想定)
テントのカモフラージュ
デミが動くまでテントで待機
デミの確認はテントの中から外を覗く形で
要約してしまうとこのくらいですが、実のところ字数はかなりぎりぎりです -
2014/06/25-19:48
っとすみません所持物は主に返送道具と食べ物と毛布ですー
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2014/06/25-19:36
天藍さんのサバイバルスキルが4!? すごい……っ。最大LVまで、もう少しじゃないですか!
及びませんが、私もLV1だけサバイバルの心得があります。「いかなる状況でも生き伸びる」がモットーなもので。うふふ……。
テントの隠蔽作業は、天藍さんの指示をメインにするのが良さそうですね。私も出来る限りのお手伝いをいたします。 -
2014/06/25-19:28
こんばんは、ただいま戻りました
えっと、言い訳の件とデミクロウが暴れた時の対処ですね
どちらも相手に見つからないがベストかなとは思うのですけれど。
出発の際は、下手にこちらから村へ迎えに行くよりもレティシアさんとは村から離れた場所で合流して、村の方々に見つからないように村のある面とは違う方向から森の中に入れると良いなと思います。
それこそ依頼受けた支部で合流できないかなと。
翌朝村に送っていく方については、もう、事が終わっていますのでエリーさんの「19」の言い訳で押し切ってしまうというのも有りなのではないかと。
デミクロウの方ですが、駆除はしないようにとの事なので基本今回武器の使用は無しだと思ってました。(護身用に持っては行きますが)
天藍がサバイバルスキルLv4になりましたので、テントのカモフラージュは気合い入れて作業してくれそうな雰囲気です。
カナブンの投げてデミの気をそらす、素敵です。 -
2014/06/25-19:03
了解です、こちらはざっくばらんに説明すると・・・
遭遇時の言い訳
持ち物の擬態
帰り際の処理・・・こんな感じです、まだ草案しかできてないです; -
2014/06/25-18:46
うふふ~。アバウトですが、私はこんな感じのプランでいこうかと考えています。
まだまだ修正可能です!
エリーの行動予定
持ち物
毛布・携帯食
行動
手の紋章を隠し一般人のキャンプ愛好家に変装。村人や駆除組の気配のする場所には近づかない。
レティシアさんの「恐怖を乗り越えたい」気持ちを応援したい。意図的に突き放した態度をとる場合もあり得る。
窪地に降下後、テントを草木で隠す。行動は静かにおこなう。(サバイバル)
デミ・クロウの活動時間になるまで待機。
ラダの行動予定
行動
紋章や耳を隠し一般人のキャンプ愛好家に変装。
森の中で金属光沢のある甲虫を見つけたら、生きたまま数匹捕獲する。テントにデミ・クロウが接近した際、虫を飛ばし気をそらせるため。
必要があれば、神人やレティシアの行動を補助する。 -
2014/06/25-17:15
あ!なるほど~
エサに昆虫は考えてましたが「ピカピカ」する昆虫は盲点でした
異常反応するということですし、良いですね~ -
2014/06/25-17:01
潜伏場所がデミ・クロウにバレそうになった時、エサや光るもので上手く気を逸らしたいですね。
そうだ! うふふ、ピカピカするエサを投げてみるのはいかがです?
森の中で金属光沢のある甲虫を数匹採集して、クロウが迫った時に放つとか。はい、カナブンやタマムシなどをイメージしていただければ。
動物たちは神経質になっているそうなので、小動物を捕獲するのは難しそうですが、森の中で甲虫を数匹捕獲するのなら、なんとかなりそうな気がします。
使う必要なかったら、そのまま森にリリースすれば良いですし。 -
2014/06/25-16:50
ほんとに、遭遇しないことに越したことは無いんですけどね
もしかしたら調査や警戒もしてるかもしれないですし…
あ、あとこちらはクロウが暴れだしたときの為の対処法も書いておきますー
エサをぶん投げるっていうやり方なんですが…
今の段階ではこの方法以外思い付いてません…武器使用もこちらは銃で目立っちゃいますし。
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2014/06/25-16:04
オーガは感覚的に神人や精霊の存在を見分けるそうですが、ウィンクルムたちにはそういった能力はなかった……はず!
手の紋章や、精霊種族の特徴的な部分だけを隠して、一般人の男女グループに変装するのはどうでしょう? ハロルドさんがいうように、男子の格好をするのも良い案ですね。
「友だち同士で森にキャンプをしにきたら、偶然レティシアさんと会い、デミ・クロウを避けて朝まで森で息を潜めていた」とかなんとか。
レティシアさんはデミ・クロウの被害を受けている村の人なので、夜の間は森よりも村の方が危険だということをしっています。なので、村に避難するのではなく森に隠れていたとしても、そう怪しまれることはないかと。
一番安全なのは他のウィンクルムと村人に遭遇せずに済めば、それにこしたことはない気がします。 -
2014/06/25-07:03
おはようございます
今回もよろしくお願いしますね。
んー、ディエゴさんとラダさんには帽子をかぶって
私が男の子の変装すればいけるんじゃないかなーと…
それか、5分か10分くらい間をあけて
ウィンクルム二組とレティシアさん&ウィンクルム一組わかれて森に突入するとか…? -
2014/06/25-06:56
おはようございます
お仲間が増えるのは嬉しいです、ハロルドさんよろしくお願いします
言い訳
マキナのディエゴさんと、テイルスのラダさん、精霊との男女6人組・・・どう見てもウィンクルムだと傍目に分かってしまいそうな・・・・
いっそ、レティシアさんに、デミクロウ襲撃を避けるのも兼ねてスケッチに出掛ける事をA.R.O.A.に相談したら3組も護衛が付きました、とかはどうでしょう?
(問題なのは、私の方のプランが既に文字数一杯でお二方に言い訳部分お願いしたい状態かも・・・)
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2014/06/25-01:52
ハロルドさん、よろしくお願いします。心強い仲間が増えてうれしいです。うふふぅ~。
画材を持っていくのは良い案ですね! 偽装にもなりますし、レティシアさんは絵が得意なので、活用してくださるかもしれません。
村人や別のウィンクルムさんたちと遭遇しないのがベストですが、万が一鉢合わせてしまった時に口裏合わせがある安心ですよね。 -
2014/06/25-00:50
こんばんは、飛び入りで済みません・・・
ハロルドと申します、よろしくお願いします。
そうですね・・・レティシアさんについては
私も記憶を取り戻したいという気持ちは一緒なので、何と言ったらいいか・・・
一緒にことを取り組む姿勢と言いますか、そんな感じで、すみません語彙が無くて;
あと、他ウィンクルムに遭遇した時のことを考えて
武器や携帯品などは画材を入れた二層式のケースに入れるというのはどうでしょうか。
森に向かうときは「これから写生に行きます」で
帰り際に遭遇なら「早朝の森をスケッチしてました」とか言い訳できませんかね? -
2014/06/25-00:03
すみません、こんばんはそろそろ会議室を離れます。
何かあれば明日の夜早い内に確認出来ますのでよろしくお願いします。 -
2014/06/24-23:31
わ、ありがとうございます。
では、こちらは崖を降りる方法で精霊に背負ってもらうを提案しますね。
あと、持ち物の申請もありがとうございます。
おなか減らして一夜過ごすのは寂しい物があると思うので。
うまく事が成功して、レティシアさんと笑いながら携帯食食べるとか出来ると良いですね。 -
2014/06/24-23:23
かのんさん! それってすごいナイスアイディアです! うふふっ!
方針を無理に統一するのではなく、レティシアさん自身にどうしたいか選んでもらうんですね。それなら、彼女の心を一番尊重できると思います。
かのんさん、冴えてます!
あと持ち物の件ですが、こちらのプランで毛布と携帯食を申請しておきますね。 -
2014/06/24-23:18
成る程・・・
レティシアさんに対する対応が、実は一番の難問だと思い始めました。
あ、でも、軸足の位置が私とエリーさん逆側にあるみたいなので、2人揃ったらバランス取れて丁度良いのかも?
(文字数という敵が立ち塞がりそうですが)
思いつきの例えばなのですが、こちらでレティシアさんを背負う提案を現場でした際に、エリーさんに反対していただくとかどうでしょう?
その上で、レティシアさん自身にどうするか決めてもらうとか。
自力で降りると決められたら、勿論フォローするという事で。
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2014/06/24-23:06
私は……、レティシアさんへ手を貸すのは最小限の方が良いかと思っています。
A.R.O.A.受付け担当者へのレティシアさんが「もう、逃げたくないんです。私だって、皆を守りたい……!」って発言しています。彼女がそれだけの強い気持ちでいるなら、最初から背負われて崖を移動するのは、ええと……、かえって彼女の無力さをハッキリさせてしまうような気がします。
(自分一人で降りられるか、一番怪しい奴がいっている)
ああっ。もちろん依頼人の身が危険な時には、精霊や神人が助けるべきです!
レティシアさんが危なそうな時だけ、天藍さんや他のメンバーがフォローするのはどうでしょうか?
ただ、このちょっとレティシアさんを突き放したようなスパルタ案は、あくまでも私の主観的な判断にすぎないんですよね。
かのんさんの方針のように、神人や精霊が温かく手を貸していた方が、彼女にとって良い影響を与えるかもしれない。そういう可能性だってあるのです。
どうするのがレティシアさんにとって最良の方法か……。
私なりに真剣に考えてはいますが、どうすれば正解だなんて、神さまでもない限りわかりません。 -
2014/06/24-22:45
あっ失礼。
1件読み落としていました。
ロープとテントはこちらのプランで書き込む準備していますのでお気になさらずに。
他何がいるでしょう?
一晩越すのに携帯食料とか、水とかですか?
あ、毛布良いですね。寒さ避けにもなりそうですし。 -
2014/06/24-22:42
あ、ロープの支給エリーさんのプランに盛り込んで頂けるのですね。
ありがとうございます。
ではこちらはテントの要請を行います。
崖クラスって事なので、ほとんどロッククライミングの勢いでしょうか。
・・・レティシアさんは天藍が背負う形で降りて貰おうかと思ってますが構いませんか?
(自分も1人で降りられるか少々不安かも) -
2014/06/24-22:30
あわわ……。ミスりましたっ。
テントだけでなく、ロープもかのんさんが要請してくださるって、すぐ下に書いてあったのに。
私の方で何か用意しておくものは……。
んー、寝袋は不要ですね。とっさの行動ができなくて不安です。
毛布を持っていきましょうか。頭からかぶれば、夜間の隠蔽効果もそこそこ期待できそうですし。 -
2014/06/24-22:22
アイテムの支給要請、まことに感謝です。
あっ、問題の窪地ってかなり急斜面なんですね。崖クラスの急斜面……。
これはロープがないと、窪地に下りるのは困難かもしれませんね。今回は金具類は使えないので、丈夫な木の幹にロープを巻きつける形ですね。森の中なので、木ならきっと近くに生えているでしょう。
ロープの支給は、こちらのプランに書いておきますね。 -
2014/06/24-21:10
大まかな流れ了解です。
とりあえず窪地に下りるためのロープとテントは言い出した当人ですので、こちらのプランで支給要請しますね
レティシアさんの心理面・・・
そうなんですよね、そこは私も不安が残ります。
両親を亡くしている境遇が同じなので、この辺りお話ししたいなとは思っていますが・・・ -
2014/06/24-20:58
こちらからはデミ・クロウの姿が見えて、むこうからは発見されない状態を作るのがベストですよね。
そのために、かのんさんがいうように草木のカムフラージュが有効だと思います。
大まかな流れとしては……、レティシアさんと対面。
昼間の内に、森の中の窪地に降りる。
草木でテントを覆い隠す。行動は静かに。
気配を消して、デミ・クロウが活動する夜を待つ。
上手くやれば、これでひとまず大丈夫だとは思います。思いたい、です。
ただ……、レティシアさんの心理面で不安が残ります。最終的に恐怖を乗り越えるためには、他者の力ではなく彼女自身の力の問題だとは思いますが……。
彼女がデミ・オーガの姿を見る前に、心理面でのフォローが出来れば、より良い結果を結びそうですね。 -
2014/06/24-19:28
こんばんは、エリーさん。
はい、紫陽花園で御一緒させて頂きました。
今回の依頼、無事成功するように頑張りましょう!
双眼鏡、そういえば、思いっきりレンズ反射しますよね(汗)
カバー掛けたら意味が無いし、使わないで他の方法を考えた方が建設的でしょうか。
となると、こちらは「1」に書いた、窪地に降りて草木でカモフラージュしたテントの中で待機して、デミクロウが動き出した時を見せる以外の手段が思いついていないのですが・・・
エリーさんはどう思われます? -
2014/06/24-12:30
エリーアッシェンです。うふふぅ。
パートナーの精霊はシンクロサモナーのラダさんです。
かのんさん、よろしくお願いします。サツキのキツサのアジサイ園で、ごいっしょでしたね。
・双眼鏡
デミ・クロウは光に異常に反応するので、双眼鏡を使う場合は、光を反射させない工夫が必要ですね。んー……、さすがに寝ている時は大丈夫だと思いたいですが、念のため。
・村に戻るタイミング
かのんさんの意見に同意です。特に駆除チームのウィンクルムと鉢合わせるのは、依頼の性質上避けたい事態ですね。森で朝を待つのが良さそうです。普通のキャンプと違って、火や照明は使わないで夜を明かすことになりそうですね。 -
2014/06/24-05:13
こんばんは、かのんと申します。
パートナーはテンペストダンサーの天藍です、よろしくお願いします。
すみません、挨拶もそこそこで恐縮ですが、今回出発まで余り間が無いようですので思った事を書き残させていただきます。
(ツッコミ所沢山だと思いますので、容赦なくご意見いただければと)
「デミクロウの確認方法について」
森に行って窪地の上から、双眼鏡等を使って窪地の中を覗き込んだら、デミクロウの姿が確認出来ると良いのですが・・・
昼間は枯れ木の洞の中で寝ているとの事なので、その間にロープを使って窪地に降りて、テントを草木覆い隠して、その中でデミクロウが動き出すまで待機してはどうかなと思っています
ただこの場合、村に戻るタイミングが周囲にデミクロウがいなくなってからとなると、夜以降になってしまうと思うので、タイミングが悪いと駆除の最中に戻る事になりかねない気がしますし、更に遅くなると村の人に今回の依頼人の行動がばれてしまう気もしています。
レティシアさんの身の安全を考えたら、窪地で一晩野営して、デミクロウが戻ってこない事を確認してから、明るい時に村に戻った方が良いような気もするのですけれど。