プロローグ
二人は、愛し合っていた。
本当に、誰よりも互いのことを信頼し、心から愛し合っていた。
どんな時も離れず、一緒にいた。
……あの日、適合者が見つかるまでは。
女の名は、エミ。この音楽祭を盛り上げるヴァイオリニストだ。
彼女の恋人は、精霊だった。青い目を持つ美しいポブルスの青年、キョウ。
結婚の約束をした矢先、A.R.O.A.から連絡が来たのだ。
『適合者が見つかったので至急本部に来てほしい』と。
二人は顔を見合わせ、口を噤んだ。キョウは何も言えず、エミを抱きしめた。
エミも何も言えず、ただ彼の胸を濡らした。
互いにさよならは押し込めて。
聞き分けの良いふりをして、その日はそれぞれの家に帰った。
キョウと適合した神人の名はアスカ。キョウより5つ年上の、落ち着いた女性だった。
キョウは、契約の儀式を執り行う前に本部に掛け合った。
自分には将来を誓い合った相手がいる。
契約はするし、その神人を守ることはする。
けれど、どうか婚約者との結婚は許してほしい。
そういうと、職員は不安げに眉を寄せた。
「でもね、ウィンクルムとしての活動は結婚生活に少なからず影響を及ぼすと思うの。
それでも、婚約者と結婚できる?」
キョウは少し考える。
けれど、今更彼女を手放すなんて考えられない。彼は静かに頷いた。
だって、彼女を誰よりも愛しているから。
職員も、安心して頷く。それならば、どうかお幸せに。
一方、エミはイベリン領のとある公園でベンチに腰掛け、ぼんやりと空を見ていた。
大好きなヴァイオリンも練習する気になれない。ケースを傍らに、ただぼんやりと。流れる雲を見つめ続けていた。
「御嬢さん、浮かない顔してますのね」
ハッと顔を上げると、そこには柔和な笑顔の優しそうな女性がいた。
隣よろしいかしら。そう言ってエミの隣に腰かける。この辛い気持ちを打ち明ければいくらか楽になるのだろうか。
エミはその女の顔を見つめた。優しげな瞳がこちらを見ている。彼女の真っ黒なワンピースから、どこか自分と似たような寂しさを感じた。
「……恋人……婚約者が、ウィンクルムに選ばれたんです」
「……まぁ。お可哀想に……」
―可哀想。そう聞いて、エミは自分の置かれた境遇をもう一度思い返してため息をつく。
「……ひょっとすると命を落とす危険性もありますのでしょう?」
そういう方、わたくしの知り合いにもいますのよ……と彼女は眉を寄せる。
「お亡くなりに……」
エミは震える声で答える。
女は静かに頷き空を見上げた。
「……オーガに食べられたって聞きましたわ。骨も残ってないって」
エミはきゅっと拳を握りしめる。
(キョウが……私のいないところで、死ぬ?)
「わたくしもね、夫を亡くして寂しい思いをしていますの。
大切な人を亡くすというのは、とても悲しい事ですわ……」
そんなの嫌、と叫びそうになるのを必死で抑える。
「貴方にはそんな思いはして欲しくない……」
女は怪しく光るオーブを取り出し、エミに手渡した。
「取り戻すなら今しかない……契約は、いつ?」
うつろな瞳でオーブを受け取るエミを、女― ブリアンヌ伯爵夫人はこの上なく慈愛に満ちた瞳で見つめていた―。
―お可哀想に……!
焦りを含んだ声のA.R.O.A.職員に召集され集まったウィンクルムは、とある民家の前で声を張り上げる女を目の当たりにした。
「来ないで!取られるくらいなら、彼を殺して私も死んでやるんだから!」
それは、他でもない彼女の恋人、キョウの家の前。
キョウが家の中からA.R.O.A.に助けを求める電話をいれたらしい。
……さすがに、恋人とはいえ異形のものを連れた状態の人間を止めるのは自分には無理があると判断したのだろう。
デミウルフ二頭を連れた彼女は、半狂乱で泣きながらナイフを己ののど元に突きつけている。
幸い閑静な住宅街の端の方、やじ馬は集まっていない。
ただ、住民はデミウルフの襲撃を恐れて家から出ては来れないようだ。
なんとかしてこの騒ぎをおさめなければ。
解説
目的:恋人を取り返そうとするヴァイオリニストの暴走を止めて!
*彼女は『邪眼のオーブ』を持っており、二頭のデミウルフを操っています。
早いうちにデミウルフを片付け、邪眼のオーブを破壊しましょう。
*デミウルフを片付けても、エミはナイフを持っております。
なんとか彼女の興奮状態を解きましょう。
*冒頭の情報にもある通り、キョウは神人と契約してもエミとの結婚はあきらめないつもりです。そのことをエミはわかっていません。なんとか対話の時間を作ってあげましょう。
(ウィンクルム達は職員から移動の際に、エミとキョウの関係性を聞いています。婚約を破棄しない旨も知っているものとします)
*冒頭のブリアンヌ伯爵夫人からオーブを受け取ったということはPL情報です。
すべてが片付いたらエミから情報を聞き出すと良いでしょう。
*緊急で召集されたので道具等の申請はできません。
NPC情報
・エミ(23歳)女:ハルモニアホールでの演奏会に出演予定のヴァイオリニスト。本来は優しい性格なのだが、キョウの事になると周りが見えなくなる。
・キョウ(25歳)男:エミの恋人。普段は一般事務の傍ら趣味で作曲をしている。エミと結婚することを心に決めており、今回別の神人と適合したが、冒頭の通りエミを手放すつもりはない。
・アスカ(30歳)女:落ち着いた雰囲気の女性。顕現し、適合したならば力を貸さねばと思っている。この騒ぎの事はまだ知らず、家で待機中。(触れなければリザルトには登場しません)
☆ポイント
デミウルフの討伐・エミの興奮状態への対処・エミとキョウのすれ違いの解消
エミが何故この行動へ至ったのか。
失敗判定=NPCのうちの誰かの死亡
ゲームマスターより
討伐と説得のエピソードですので、難しい設定です。討伐自体はさほど難しくはないと思いますが、問題は説得ですね。
プランが書ききれない~とならないよう、相談のうえ分担してみてくださいね~。
また、イベリン領を騒がせる厄介な事態となりました。
皆様の手ですれ違った二人、絡まった運命の糸を解いてあげてください。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
リチェルカーレ(シリウス)
現場についたらすぐにトランス デミウルフとエミの間に入るように 武器は抜かず懐にしまって 少しでも相手を落ち着かせるよう声かけ 真摯な穏やかな声を心がける 万が一エミへの攻撃があった場合盾になって庇う 細かい作戦は仲間に準拠 連携して 説得 キョウさんはあなたを手放すつもりはないと仰っています ウィンクルムでなくても あなたがとても大切だと 落ち着いて 耳をすませて あなたの大好きなキョウさんの音楽と言葉 聞いてください 説得後 エミさんが落ち着いたら どうやってデミウルフに言うことをきかせたんですか? その手段をどうやって手に入れたんですか? ウルフを操った物の事が聞ければ 渡してくれるよう頼む |
ミサ・フルール(エミリオ・シュトルツ)
移動中にトランスとハイトランスをする ☆エミからナイフを取り上げる エミがキョウの音楽に気をとられナイフを首から離した瞬間を狙って【クリアレイン】で目くらましをする(※エミに当てないよう慎重に足元近くを狙う。ハイトランス後命中値113) ☆エミを説得 説得する時は武器をしまう(精霊も同様にする) 「確かにウィンクルムにならなければいけないせいで引き離された恋人がいるのは事実です それなら貴方達2人が証明すればいいじゃないですか 彼がウィンクルムになっても2人の絆は変わらないって 愛はどんなものにも負けないって」(会話術、メンタルヘルス使用) ☆伏兵がいた場合 エミ達が攻撃を受けてしまった場合は【懐中時計】で無効化 |
吉坂心優音(五十嵐晃太)
☆心情 「恋人だった二人がウィンクルムによって引き裂かれるなんてダメだよっ! A.R.O.Aのウィンクルム制度が分からなくなって来た…」 ☆戦闘 ・トランス後、エミを囲いデミウルフを見せない様にする ・なるべく通過ぎず近すぎない距離 ・戦闘中はエミさんの動向を監視 ・優しく話しかけながら皆のフォローへ回る ☆説得 ・武器解除 ・警戒を怠らず周りを囲む ・ナイフ確保後キョウを交えて話合う ・後日3人で話合いをする様伝える 「エミさん、憎いのは分かります あたしもそうなったらエミさんみたいになりますから(苦笑 あたし達は嫌いのままでも良い でもキョウさんだけは信じて下さい 貴方達ならあたし達に負けない愛を築けると思いますから!」 |
アマリリス(ヴェルナー)
まあ、最善を尽くしましょうか エミ・キョウ両者の行動に対して思う所はあるが私情は持ち込まない 精霊がデミを対処している間にエミの近くにいき様子把握 警戒されているなら距離を取り早まらせないよう注意する エミの言葉は否定しない 聞きの姿勢に回り全て吐き出させる 説得後にオーブの事も含め何があったのか聞き出し アスカを含めた話し合いの場設ける 時期は当事者達の意思尊重 エミの話からアスカが未契約の神人と教団に伝わっている可能性考慮 事件後様子を見に行き事情を説明し話し合いの事を伝える ウィンクルムの先輩として質問があるのなら受け付ける AROAに事情説明しアスカの身辺警備の強化申入れ 話し合い・契約の場には同行し警戒 |
エセル・クレッセン(ラウル・ユーイスト)
デミウルフ戦の間はエミさんの対応。 キョウさんに事前連絡ができなかった場合は、精霊と一緒にそちらの対応に回る。 連絡できたら自分は正面に戻って皆に報告と、奏でるタイミングの合図(事前連絡できてる場合も)。 合図はエミリオさんが死骸処理から戻ってきたら。 説得 私は、エミさんもキョウさんも生きて幸せになって欲しいと思ってる。 キョウさんの恋人なのはエミさんだろう。ずっと一緒にいたのは…。これからもそうありたいとキョウさんも思っているんじゃないかな。 ウィンクルムになると状況は変わる。オーガとも戦うことになるし。でも帰りたいと思う所があれば違うんじゃないかな。 そんな感じで言ってみようと思うけど…。 |
職員と共に大型のワゴンで現場に駆けつける中、エセル・クレッセンの精霊、ラウル・ユーイストは職員に掛け合った。
「キョウさんに電話をかけることは可能ですか?」
職員の女性はハンドルを握りながら、左手でポケットの中の携帯を取り出しラウルに渡す。
「リダイヤルでかかるようになってるわ。何か連絡を入れるの?」
「曲を、奏でてもらおうと思うんです」
青信号に切り替わったのを確認し、職員はアクセルをギュッと踏んだ。エセルの提案に小さく頷く。
「……なるほど」
後部座席で、エミリオ・シュトルツとその神人ミサ・フルールがトランスを済ませる。現地に着くより早く、とハイトランスへ移行した。
吉坂心優音は、精霊五十嵐晃太の横顔をちら、と見てそして俯き、ぐっと唇を噛みしめる。
(恋人だった二人がウィンクルムによって引き裂かれるなんてダメだよっ! A.R.O.A.のウィンクルム制度が分からなくなって来た……)
「みゆ?……みゆ!」
晃太の呼びかけにようやく気付き、ハッと顔を上げる。その眼に浮かんだ涙に、晃太も黙って頷いた。
(あぁ……もしかしたら俺達もなってたかも知れへんかと思うと、やりきれへんわ)
「絶対に、助けたろな」
一同はワゴンから降りてトランスを済ませる。現場に目を向けると、エミがこちらを睨みつけていた。彼女が従える二頭のデミウルフが低く唸りながら牙を剥く。
リチェルカーレは、傍らのシリウスと目を合わせた。他の神人達も同様に精霊とアイコンタクトを取り、精霊はエミから少し離れた開けた道路へ、神人はその場に残った。
ヴェルナーは家の中のキョウに向かって声を上げる。
「キョウ様! いらっしゃいますね? ウィンクルムです! 安全のため、外には出ないでください!」
二階の窓に人影がうつる。キョウだ。軽く右手を挙げる彼に、ヴェルナーは頷き、配置についた精霊たちに目配せした。その後、アプローチでデミウルフ二頭の気をひく。
『グルルル……』
唸りながら、デミウルフがヴェルナーににじり寄っていった。そのまま後退するヴェルナー。エミは左手に邪眼のオーブを持ったままこちらを睨みつけている。確信が持てたヴェルナーはある一定のところまで後退して、合図をする。
ザッと一斉に精霊がヴェルナーとデミウルフを囲みこんだ。
エミがヒステリックに叫ぶ。
「いいわ、好きに噛みつけばいい! 全部壊して!」
左手のオーブが怪しく光る。デミウルフは地を蹴り、一頭はヴェルナーに、もう一頭は晃太に飛びかかった。
ヴェルナーは咄嗟に盾で防御し、事なきを得、晃太は躱して仕込み刀で背を切りつける。
同時に、神人達はミサ以外武器をしまい、エミの方へ駆け寄った。
「こないで!」
金切り声をあげるエミに、彼女から5mほどの距離のところで足を止めた。刺激しすぎると、危ない。
でも、これで十分だ。これで、デミウルフと精霊との戦闘を直に見せずに済む。
こちらに気を向けてくれているうちは残虐なものを見なくて済むだろう。
「エミさん」
リチェルカーレの声に、エミがナイフを握る右手がぴくりと震えた。
「何? 来ないでって言ってるでしょう。貴方たちには関係ない」
気持ちが暴走する。二匹のデミウルフも呼応するように暴れる。エミリオが飛びかかってきたウルフの足を狙ってオスティナートⅡを放った。ギャン、と吠え、ウルフが地に落ちる。シリウスに飛びかかったデミウルフも、彼のアルペジオⅡでいなされ、地に倒れ伏す。ウルフの唸り声が聞こえなくなってエミは冷や汗が額を伝うのを感じた。
精霊たちは事切れたデミウルフを囲み、エミの視界からその死骸を隠した。エミリオとシリウスが視線を合わせ、それぞれ自らの上着をバサリとかける。職員に目配せすると、職員は頷き、処理班へ電話を入れた。
エセルは刺激しないよう、ゆっくりと窓に向かって手を上げる。先刻の電話で伝えた“演奏の合図”だ。安全だと判断したキョウが、がらりと窓を開けた。
「エミ」
キョウの声が響く。エミは二階を見上げ、涙をこらえて叫んだ。
「どう、して! 今更!」
「エミ、聞いて」
ポーン、とピアノの一音が窓から聞こえた。エミが息を飲む。
その後に聞こえてきたのは、エミがよく知っている曲だった。流れるような、優しい旋律。春を告げるイメージのワルツが軽快に奏でられる。
「やめて、そんなことしても、変わらない!」
エミが泣きながら右手のナイフを構えなおした。リチェルカーレが静かに語りかける
「キョウさんはあなたを手放すつもりはないと仰っています。ウィンクルムでなくても あなたがとても大切だと」
「うるさい!」
「落ち着いて 耳をすませて、あなたの大好きなキョウさんの音楽と言葉。聞いてください」
その間も、キョウは手を止めない。ピアノの音色が響き続けた。
エミはキョウのピアノを聞きながら、徐々にナイフを喉元から下していく。今だ、そう思ってミサがクリアレインを構えた。その時、エミの鋭い視線がこちらへ刺さる。
(だめだ……!)
警戒させてしまった。ミサは慌ててクリアレインを下げる。
再びナイフを喉元にあてて、エミはこちらを強い視線で睨みつけた。
「もう、良いでしょ」
エミがナイフを持ったままキョウの家の扉の前まで歩き出した。
ピアノの旋律が一旦止み、曲調が変わる。
低い音から高い音へ流れるような旋律、バラードへと切り替わった。
「エミ、聞こえる?」
キョウの声が二階から響く。
エミが堰を切ったように瞳からボロボロと涙を零す。
その曲は、キョウがエミへとプロポーズしたときに一緒に贈った楽譜の物。
エミの心の中に思い出と彼への想いがあふれていく。
嗚咽が聞こえ、神人達はそれ以上近づくのをやめた。
カラン、と音を立ててナイフがコンクリートの地面に落ちる。
誰も拾おうとしなかった。
誰も、その必要性を感じなかった。
エミは、目を真っ赤にしてその場で泣きじゃくるだけだったから。
ゆっくりと、あたりに伏兵がいないか確認しながら精霊たちがエミの傍に近寄った。万一伏兵がいた場合、自分たちが盾になれるようにだ。
けれど、エミは大人数で近寄られたことに怯え、ナイフを拾おうとしゃがみ込む。
すかさず、晃太がナイフを拾って後ろ手に隠した。
「なぁエミさん、なしてこないな事したん?」
頬を伝う涙を手の甲で拭いながら、エミは黙りこくる。
ヴェルナーとラウルは近すぎると逆効果だと判断し、エミから離れて武器を取り、周囲を警戒する方に回った。
エミリオとシリウスは武器をしまって、静かにエミの言葉を待つ。
神人達も祈るような目でエミを見つめた。
ふと、ピアノの音が止む。
死んだ魚のような目でエミが呟いた。
「……あの人が、キョウが私の知らないところで死ぬなんて、嫌」
「え……」
だから、自分の手で殺めてしまえば誰の物にもならず、看取ることも出来るし、後を追うこともできる。誰かほかの人に取られて、そして死ぬくらいならその方がマシだとエミはか細い声で呟いた。
アマリリスは彼女の言い分を否定せずに、黙って聞き続ける。
心優音は苦笑しながら言った。
「エミさん、憎いのは分かります。あたしもそうなったらエミさんみたいになりますから」
「憎い!? そんな単純な感情じゃない! 違う、もっと、やりきれないの! 私は……! それに、あんたたちは、あんたたちは選ばれて、ウィンクルムなんだから良いじゃない! 私は……!」
言葉で表現できない苦しさにエミは噛みつくように反論する。違う。誰を憎んでいるわけでも無い。
何も信じられないだけ。A.R.O.A.も、ウィンクルムも、今は、キョウも。
どうしてあの時何も言ってくれなかったのか。諦めてしまったのか。なら、何がキョウを諦めさせたのか。
「エミさんの胸につっかえとる鬱憤をスッキリさせようや、俺達ウィンクルムに対してでもえぇ。キョウさんでも何でも言いたい事言いや。俺達は聞くで」
真摯な瞳で晃太が語りかけるも、エミの激情を煽るだけだった。
「は!? 言いたいことを言うだけで解消されるならこんなことしてないわよ!!」
あんたたちに言うことなんかない! と叫ぶ彼女に、神人達は一瞬びくりと肩を震わせる。
「あたし達は嫌いのままでも良い! でもキョウさんだけは信じて下さい、貴方達ならあたし達に負けない愛を築けると思いますから!」
ぶつり。エミの中の何かが音を立ててキレた。
「“あたし達に負けない愛”? 何よ、こんなところで惚気るつもり!? ふざけないで!!」
拳でコンクリートの地を叩き、ヒステリーを起こしながら髪をかきむしる。
「もう、もうその愛も築けないと思ってしまったから、こんなに苦しいのに、こんなに悲しいのに……!!」
愛が築けない……? 決定的な二人のズレに気付いたエセルがそっと言葉を紡ぐ。
興奮状態で息を荒げながら自分の髪の毛を掴んで震えているエミに、小さな声で控えめに優しく語りかけた。
「私は、エミさんもキョウさんも生きて幸せになって欲しいと思ってる」
「あんたがどう思ってても関係ない!」
真っ赤な目のエミが顔を上げた。激しい敵意の瞳が神人、精霊を見つめている。
「キョウさんの恋人なのはエミさんだろう。ずっと一緒にいたのは……。これからもそうありたいとキョウさんも思っているんじゃないかな」
「なん、で……だって、契約は」
するんでしょう、とエミは消え入りそうな声で言う。
「ウィンクルムになると状況は変わる。オーガとも戦うことになるし。でも帰りたいと思う所があれば違うんじゃないかな」
「帰りたい、場所……?」
やっと、エミの声が静かになった。
その時、ぱたんと音を立てて扉が開く。
「エミ」
エミの頭上から聞こえたのはキョウの声だった。世界で一番愛しくて、手の届かなくなるであろう声にエミは俯いたままだ。
「エミ、ごめんね」
まず彼が言った言葉は謝罪の言葉だった。
「なん、で謝るの」
目を合わせぬまま、エミは呟く。この謝罪は拒絶の言葉なのか、と絶望が一気に込み上げてくる。
「よく聞いて、エミ。僕は、エミを手放す気はないよ」
バッと勢いよくエミは顔を上げた。
……今、なんて?
「きちんと話してなくてごめん。僕も動揺してた。契約はするよ。けど、帰るところはエミのところがいい。そうやってA.R.O.A.にも説明した」
「だって、ウィンクルムは深い愛で結ばれるんだよ? 私のことを愛していたら、そっちの力の邪魔になるんでしょう?」
エミがウィンクルムの力の根源を案じてそう告げると、晃太がそっと語りかけた。
「愛にも色々あんで、親子、友情、家族、兄弟とかな」
「え?」
意味が解らないというようにエミが首を傾げる。キョウがフォローするように言葉を繋いだ。
「僕はエミの事を女性として、妻として愛したい。これからパートナーになる人への愛は別だと思う。きっと、彼の言う友情に当たる愛になるんだろうな。仕事仲間としての」
愛の形は一つじゃないから、ウィンクルムとしての活動には愛がないから破綻! なんていうことにもならない……という理屈は通じないかな? キョウは困り顔で首を傾げる。
「そう、なのかな……」
エミはキョウの瞳を見つめる。どこまでも真摯な眼差しに、ミサは頷いた。
「確かにウィンクルムにならなければいけないせいで引き離された恋人がいるのは事実です」
他にもこういった事例は過去にあったはずだ。必ずしも望んだ人と契約できるわけではない。
「それなら貴方達2人が証明すればいいじゃないですか。彼がウィンクルムになっても2人の絆は変わらないって。愛はどんなものにも負けないって」
ね? と首を傾げるミサに、エミは項垂れる。
「でも、できるかな……不安しかないのよ。だって、適合したってことは強い絆があるってこと。私はどんなにもがいたって顕現しない。素質がないから、力が……ないから」
出来るなら私だってキョウと一緒に戦いたかった。そう言って俯くエミに、一同はハッと息を飲んだ。……そうだ、この人がほしかったのは、キョウの傍らという場所だったんだ。
「一緒に戦えないのは残念だよ。でも、エミが危険な目に遭わないのは、僕には好都合。エミのために生きて帰るって意志がきちんと持てるように、エミは家を守っててよ」
エミはその瞳に今度は温かい涙を浮かべ、一度だけ頷いた。
神人、精霊共にホッと胸をなでおろす。
「どうやってデミウルフに言うことをきかせたんですか?」
そういえば、とリチェルカーレがエミに尋ねた。左手に持ったオーブをおずおずと差出して彼女は答える。
「この石を持って念じれば、狼たちが言うことを聞くって聞いたの」
「どうやって手に入れたんですか?」
立て続けの質問に、エミは顔面蒼白で言った。
「……真っ黒なワンピースの貴婦人に貰ったの」
「真っ黒な……」
アマリリスがぽつり、と呟いた。
「何処で会ったんですの?」
「イベリン領内の噴水がある公園よ。昨日、偶然出会ったの」
思案顔のアマリリスはすぐに職員の方へと走り寄る。最悪の場合その婦人を通じて未契約の神人が存在していることが教団に伝わっているかもしれない。一足先に、ヴェルナーと共にアスカを保護しているA.R.O.A.の施設へ向かうこととした。
「そのオーブ、渡していただいて良いですよね?」
リチェルカーレの言葉に頷き、エミは邪眼のオーブを差し出す。
シリウスに目配せすると、彼はオーブを受け取りそれを高い位置から落としてパリン、と割った。
「あのね、落ち着いたらでいいから、エミさん、契約する神人さんとキョウさんと三人で話し合ってみてほしいの」
心優音の提案にキョウが頷く。
「そうだね……先方も、理解しているとは思うんだ。A.R.O.A.経由で話は行ってると思う。エミも安心できると思うし、一緒に行こうか」
「ごめんなさい……」
その場には、エミの小さな嗚咽と、それを隠すように抱きしめるキョウ、そして神妙な面持ちで二人を見守るウィンクルム。
数分後、エミが顔を上げる。
「……今、行かなきゃ……だよね。せめてものお詫びに、私、行く」
ようやく落ち着いたエミの瞳には先ほどまでの狂気の色や動揺の色は無く、決意と覚悟が見えた。何かを隠し持っている様子もないし、信用していいだろう。そう考え、一同は頷き職員と共にA.R.O.A.本部へと向かうことにした。
その後、駆け付けたもう一台の車でA.R.O.A.の保護施設へ向かったアマリリスとヴェルナーは、一足早くアスカとの対面に成功した。
「……そんなことがあったのか。なんだ、その、すまないな」
私も対応できれば良かったんだが、そう言ったアスカに、アマリリスはゆるりと首を横に振る。
「いいえ、顕現済みで未契約の神人はオーガに狙われやすくて危険ですもの。いいのです」
ヴェルナーも傍らで頷く。同行した職員に申し入れた。
「ただ、この事件をきっかけにアスカさんの情報が敵方に洩れていることが懸念されますわ。ですから、身辺警護を強化して欲しいんですの」
職員は頷く。
「そうですね。先ほど聞いた謎の貴婦人に万一情報が洩れていたら危険が増します。アスカさん、ご不便とは存じますが」
「わかっているよ。契約までこの施設で世話になっていいんだろ?」
ばたん、と扉が開いた。
そこにいたのは、後発の車で到着したエミ、キョウの二人。他のウィンクルムはとりあえず施設の周りを張っているらしい。
「……えと」
泣きはらしたままの瞳でエミがアスカを見つめた。
(……この人が、キョウのパートナー)
そこに男女の愛情が無くても、この人がキョウの頬に口づけるのだ。そう思うと胸が締め付けられる。アスカは困ったように笑った。
「ええと……アスカだ。今回、キョウさんと適合した……らしい」
「は、はい。……騒ぎの事、そこのウィンクルムの方々から聞きました、よね」
「あぁ、いや、私からも早く連絡を入れれば良かったんだろう。誤解を招いたようで済まなかった」
「いえ、ウィンクルムの皆さんが目を覚まさせてくれました。……あなたは、キョウを……守って、ください」
絞り出すように言う。
「どうか、キョウを守ってください。私は、そのキョウを待つ“家”になります」
エセルが言ってくれた“帰る場所”になること。晃太が言った『キョウを信じろ』という言葉。ミサが『片方が精霊として他の人と契約したって、二人の愛はなにものにも負けない』ということ。ウィンクルム達の優しい言葉が胸を駆け巡る。
お願いします、と深く頭を下げると、アスカはしっかりと頷いた。
「……あなたのためにも、責任を持ってキョウさんを守ります。だから、安心して」
貴方の夫を、決して危険な目には合わせないようにする。
そう言ったアスカを、エミはじっと見つめて頷いた。
「……ありがとうございます……」
この人なら、信じてもいい。きっと、大丈夫だ。エミの心にようやっと光が差した。
キョウが苦笑いを浮かべる。
「守るのは僕のはずなんだけど……でも、ありがとうございます」
アマリリスとヴェルナーは、新人ウィンクルムとなるキョウとアスカに何か質問があればいつでも受け付けるし、頼りにしてほしいと微笑みかけた。
警察が来る前に片は付いたが、一般市民を騒がせたため、エミには一定期間保護観察がつくこととなった。けれど、音楽祭は滞りなく開催されるとのことで……。
ステージには、ピアノの伴奏を担当するキョウの姿と、カクテルドレスを身にまとってヴァイオリンを奏でるエミの姿があった。招待されたウィンクルム達と、契約を済ませたアスカが関係者席で割れんばかりの拍手を贈る。
観客席の後ろの方で、そんなエミを見つめる女が一人。
「……まんまと騙され自分のモノを譲るなんて……お可哀想に……!」
美しい顔に似合わない歯ぎしりをして、彼女は口元を扇で隠した。
「……気に入らないですわ……全てが」
ふい、と踵を返し、ハルモニアホールを後にする婦人。
その姿に気付いた者は、いなかった……。
依頼結果:成功
MVP:
名前:エセル・クレッセン 呼び名:エセル |
名前:ラウル・ユーイスト 呼び名:ラル |
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 寿ゆかり |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | イベント |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 難しい |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 5 / 2 ~ 5 |
報酬 | 多い |
リリース日 | 05月15日 |
出発日 | 05月22日 00:00 |
予定納品日 | 06月01日 |
参加者
会議室
-
2015/05/21-23:35
遅くなりました、お疲れ様です。
わたくしの方もプランは提出済みです。
キョウさんへの外へ出ないようにとの呼びかけはウィッシュプランの方に記載してあります。
よい結果となるといいですわね。
こちらのプラン内容については以前言った通りアスカさんへの対応を多めにいれて、説得などは薄めになっています。
杞憂のような気もしていますが、失敗条件のNPCのうちの誰かの死亡というのが気に掛かっていまして。
エミさん経由で教団にアスカさんの所在が伝わっていそうな事、アスカさんが未契約の神人と狙われやすい立場な事、
他にもありますが、この辺りだけでも近くにウィンクルムがいるエミさんとキョウさんよりも命の危険があるのではと危惧しています。
本当に杞憂な気もしていますが当日~話し合い・契約あたりまでサポートする感じで記載してあります。 -
2015/05/21-22:59
晃太:
あんま顔出し出来ずすまんなぁ(汗)
俺達の所は何故こんな事したか等の説得と戦闘は皆のフォローに回るよう書いといたわ
-
2015/05/21-22:57
>[32]ミサさん
こちらこそ、色々教えてもらって助かる。ありがとう。
合図のことも入れてみたから。
でも、連絡できなかった場合と合図と説得で全部埋まったなあ。
それ以外の事は他の皆にお任せになりそうだ。
すまない。よろしくお願いします。 -
2015/05/21-21:55
>[31]エセルちゃん
タイミングはそれで大丈夫だと思うよ。
合図お願いね、どうもありがとう。
うん、事前連絡できた場合も合図は必要だと思う。
もし文字数きつかったら言ってね。
私で手伝えることはお手伝いするから(にこ) -
2015/05/21-21:26
>ミサさん
うん。じゃあ、キョウさんに連絡できたら正面に戻ってきて、合図するようにする。
タイミングはエミリオさんが死骸処理から戻ってきたら、でいいんだよな?
窓から外を見ていて欲しいことも伝えておくから。
あっ、と、事前連絡できた場合も私が合図するのかな。
なんとか詰め込んでみるけど…。 -
2015/05/21-21:00
>[28]エセルちゃん
プランの文字数に余裕があるのなら手を挙げて合図するのもエセルちゃんの方でお願いしたいのだけどいいかな?
合図してもキョウさんが見ていないんじゃ意味がないから窓から外を見ていてほしいこともキョウさんに伝えた方がいいね。 -
2015/05/21-20:47
遅くなりました。
ミサちゃん纏めをありがとう。
説得と戦闘後のエミさんへの対応をメインに書きました。
キョウさんにも外に出てもらう感じですね。
上手く説得できるといいな…。 -
2015/05/21-20:04
ただいま!
これから仕上げるけど、私も一緒に回り込みに行こうかと思う。
何かあった時に分かれて知らせに戻って来れるから。無いと思うけど伏兵とかな。
キョウに伝える事は事前連絡と同じ内容で…、あと手を上げて合図するのは誰がやる?
それも伝えておいた方がいいかな? -
2015/05/21-12:28
-
2015/05/21-12:28
>エセルちゃん
どうもありがとう!
皆自分の生活あるもの、気にしないで!
とと、今日は私1日お休みだったのだけど急な仕事が入っちゃった(汗)
なので次掲示板確認できるのが19時以降になります(ぺこり) -
2015/05/21-07:48
とりあえず。
>キョウに事前連絡ができなかった場合
了解。ラルに行ってもらうようにする。
細かい事はまた夕方に。すまない。 -
2015/05/21-04:37
【作戦の流れ】
作戦の流れを簡単にまとめてみました。
認識違いがあったら怖いので確認させてください。
①【A.R.O.A.出発前にキョウに連絡※1】
・キョウに音楽を奏でてもらうよう頼む(音楽を流すタイミングはウルフ討伐後、エミからナイフを取り上げるエミリオが死骸処理から戻ってきてから。窓から見える位置で手を上げ合図することを伝える)
↓
②【精霊はデミ・ウルフを囲みながら戦闘、神人はエミの対応(☆ポイント:デミウルフの討伐)】
※1 キョウに事前連絡ができなかった場合、このタイミングでキョウの自宅裏口または窓に回りこんで音楽を奏でてもらうようお願いする】
↓
③【エミからナイフを取り上げ説得を試みる(☆ポイント:エミの興奮状態への対処)】
↓
④【エミが正気を取り戻した後、エミとキョウを対面させる(☆ポイント:エミとキョウのすれ違いの解消、エミが何故この行動へ至ったのか)】
話し合いをしている間 伏兵がいるかもしれないので警戒を怠らない、2人の周囲を皆で固める。
後日改めてエミ、キョウ、アスカの3人で話し合ってもらう。
この流れで依頼書に提示された4つのポイントを回収できてると思うのだけど、何か問題点があったら教えてください。
今日は1日休みだから出発時間ギリギリまで対応できると思う。 -
2015/05/21-04:27
>リチェちゃん
解決後のエミさん対応と、いい忘れちゃったけど死骸の片付けの手伝い、ありがとう!
どうぞよろしくお願いします。
>キョウさんにお願い
そうだね、事前連絡が通らなかった時の為に別の案も用意した方が安全だよね。
事前連絡して、それが駄目だったら現地対応…っと私もそれで賛成です。
この件に関しては最初音楽を聞かせるって案を出してくれたエセルちゃんがプランに書くのが適任だと思うのだけど、お任せしてもいいかな?
文字数や時間的に無理がある場合は手伝うから遠慮せず教えてね。
>アマリリスちゃん
ではお言葉に甘えてキョウさんに外に出ないよう呼びかけるのはアマリリスちゃんにお願いするね。
どうもありがとうね。
>キョウ
そうだね、エミさんが正気を取り戻した後ならキョウさんに外に出てもらっていいんじゃないかな。
伏兵がいるかもしれないことを頭に入れて皆でエミさん達の周囲を固めておけば大丈夫だと思う。
それでも万が一エミさん達が攻撃を受けるようなことになった場合は私の持っている【懐中時計】の力で攻撃を受けた瞬間を無効化するからその間に守る体勢を立て直してくれればと思うよ。 -
2015/05/21-02:39
配置は【15】の認識で大丈夫そうですわね。
返答ありがとうございます。
>ミサさん
これからプランを書く予定でしたので真っ白です。
とりあえずはこちらで記載しておきますので、他に書きたい事があるのでしたらそちらをどうぞ。
現行のままで行く場合は、こちらが削除しますので遠慮なく仰ってください。
>キョウ
わたくしはキョウさんに外に出てもらうイメージでした。
室内の方が何かと安全そうとは思いますが、ナイフがないにしてもエミさんの精神状態によっては移動させるのも難しそうかしらと。
10人もいますし、周囲を固めておけばそこそこ大丈夫そうかと思っています。
>説得
携帯ですが、今回の状況的にもアイテム化していないものについては少々厳しい気がしています。
電話にしても携帯にしても通ったらそれでよし、通らなかったら仕方ない、の精神でとりあえず書いておいて、
不可だった場合の現地対応を記載して各所に保険をかけておいた方が安全そうかと思いますわ。
現地対応についてはエセルさんが仰っている裏口や窓にまわるのが一番現実的だと思います。
わたくしも正直エミさんがあまりこちらに興味を示してくれなさそうな気はしていますが、
その状況なら回りこみを行っても止められたりはしなさそうと。デミは精霊が相手をしていますし。
あとは特に具体策は思いつきません。
あとは事前連絡法で行く場合、音楽を始めるタイミングについても伝えておく必要がありそうですね。
いざという時に準備まだです、な状況になってしまうと先が厳しくなりますし。
さすがに住宅なら窓はあるでしょうから、窓から見える位置で手を上げるなど合図があるとタイミングを合わせやすそうかと。
>死骸片付け
返答ありがとうございます。
何か気になった確認したと思うのですが、
一眠りしたら忘れてしまって大した事ではなさそうなので、この質問はあまり気にしないで下さい。 -
2015/05/20-23:42
>デミウルフ
引き離して囲む、で了解。
ただ、ラルは遠距離攻撃だからなあ。
そういう状況で攻撃外すと味方に当たりそうだし、囲むだけになるかも。そうなったら、すまない。
>キョウさんにお願い
キョウさんの家って裏口とか窓でも良いけど、無いのかな?
あるならそちらから回り込んで連絡取ることもできるかも。
やっぱり、A.R.O.A.を出発する前にキョウさんに電話して、そういう裏口とかがあるかどうか確認と連絡取りに行くからということを伝えておかないと無理だと思うけどな。 -
2015/05/20-23:20
解決後エミさん対応>わかりました、やってみるね。
「どうやってデミウルフに言うことをきかせたんですか?」
「そんな物をどうやって手に入れたんですか?」
「それはオーガや危険を呼び込む、危ないものです。私たちに渡してください」
というような流れで言ってみますね。
信頼してもらえるといいんだけど。
そしてこんな遅いタイミングでごめんなさい。少しわかっていない部分があったので。
デミウルフを倒してナイフを確保した後、説得している時にはキョウさんはお家の中?それとも一緒に説得に回ってもらうのでしょうか?
エミさんにはキョウさんの言葉が一番信用できるだろうなぁ、と思う反面、伏兵の存在等キョウさんの危険度は増すのかしら、と思ったり…。 -
2015/05/20-22:31
>オーブ
そうだねエミさんがオーブを持っていることはキャラを操っている背後の情報だから、あらかじめオーブを破壊するつもりでいくのはできないよね。
そこでエミリオさんのプランには「何故一般人のエミがデミウルフを使役できるのか疑問を持つ」「エミからナイフを取り上げる際に他に不審な物を持っていたら破壊する」という風に書いていたよ。
でもよくよく考えてみればエミさんはナイフを握っている訳だからオーブは服のポケットか何かに入れている感じかな。
それだとちょっとオーブを発見できないよね(男性のエミリオさんが突然女性の服の中を探り出すわけにはいかないので)
もしナイフを取り上げる際にオーブを破壊できなくても、ウルフを倒した時点でエミさんが使役するものはいない訳だからリチェちゃんが言ったように事件解決後にエミさんから直接渡してもらうのいいと思うよ。
それじゃあ事件解決後エミさんにどうしてウルフを操れたか、オーブを渡してもらうよう頼むことに関してはリチェちゃんの方でお任せしていい? -
2015/05/20-21:55
>位置関係
ホントだ、「キョウさんは家の中」「エミさんは家の前」になってますね(ふたり同じ場所にいると思っていた)。アマリリスさん、確認ありがとうございます。家の中なら確かにキョウさんが出てきたり家の中に入られない限りは安全ですね。
>説得
私も戦闘は少なめ、説得多めで書こうと思っています。ウィンクルムには不信感を持たれていそうですけど、本来は優しい方だということですし少しでも心に届けばと。
>オーブ
解説に
*冒頭のブリアンヌ伯爵夫人からオーブを受け取ったということはPL情報です。
すべてが片付いたらエミから情報を聞き出すと良いでしょう。
とあるので、事前にオーブ対策はできないのではないでしょうか?
事件解決後「どうやってデミウルフを操ったの?」とか話を聞いてエミさんにオーブを渡してもらうとか…? -
2015/05/20-21:21
連続投稿失礼します。
ちょっと変更点があって。
>[16]エミさん誘導に関する意見の変更
変更前【移動中に携帯電話でキョウさんに音楽をかけてもらうようお願いする】
↓
変更後【A.R.O.A.を出発する前にキョウさんに電話で音楽をかけてもらうようお願いする】
やっぱり難易度が難しいってこともあるし、携帯電話が通らなかった時の為にこの方が安全かなって。
なんかすっかり事前にキョウさんに連絡するって方向で話してしまっているけれど、他に意見があったら遠慮せず言ってね。 -
2015/05/20-21:09
>位置確認とキョウさんへ呼びかけ
位置関係は私もアマリリスちゃんと同じ認識だよ。
【キョウさんに外に出ないよう呼びかける】のはアマリリスちゃんのプランの方に書いてくれた感じかな?
実は私も同じこと考えててプランに書いていたのね、アマリリスちゃんが既に書いてくれているのなら私のプランからその部分を削除して、できた空白部分に違うことを書こうかなと思っているよ。
>エミさん誘導
問題はどうやってエミさんを誘導するかだよね。
私的には この時点のエミさんは「彼を殺して私も死ぬわ!」しか頭にないと思うから、彼女がキョウさん以外の何かに気をとられるのはあまりなさそうに感じたのだけど、他の皆はどう考えている?
ふと思いついたのだけど、キョウさんは自宅からA.R.O.A.に連絡したのだよね。
それならキョウさんの自宅の電話番号はこちらにも分かっている筈だし、【移動中に携帯電話でキョウさんに音楽をかけてもらうようお願いする】というのはどうかな?
依頼書に「緊急で召集されたので道具等の申請はできない」とあるけれど、携帯電話ならみんな常備してると思ったのだけど…やっぱり通らないかな(悩む)
>オーブの破壊
了解、エミリオさんにオーブも破壊してもらうようプランに書いておくね。
>死骸片付け
説得する前に他のことでエミさんにショックを与えさせない為にも死骸を片付けるタイミングは【討伐後すぐの説得するより前】の認識でいたよ。 -
2015/05/20-20:05
とりあえず気になった事を。
位置関係での認識確認なのですが、プロローグを読む限り
キョウさん:家の中
エミさん:家の外の扉の前
デミウルフ:エミさんの近く
ウィンクルム:外から駆けつける
上記のような感じかと思っていましたが、皆様はどう把握されていましたでしょうか?
キョウさんに関しては家の中にいるのなら、扉を開けさえしなければそこまで危険ではない位置にいるかと思います。
通報理由も自分では無理、からの通報ですので迂闊に扉を開けたりはしなそうかと考えています。
キョウさんに関しては最初の時点で、ウィンクルムが到着した旨と絶対に外に出ないようにと伝えてしまうのが安全そうかと。
>デミウルフ
精霊で囲みですね、承知いたしました。
ミサさんとエミリオさんはエミさんへの対応ありがとうございます。よろしくお願いいたしますね。
こちらは囲む際にはアプローチでデミを引き付けて、エミさんとの引き離しを予定しています。
神人は討伐までの間のエミさん対応で問題ないと思います。
精霊がデミを囲むのなら、神人はその前に立って更にエミさんの視界を防ぐのもいいかもしれませんね。
オーブ関してはエミさんが所持していますし、接近するエミリオさんか遠距離攻撃が出来る方が適役でしょうか。
ただ、エミさんへの安全を考えると接近するエミリオさんが破壊した方がリスクは少なそうかと思っています。
>音楽
キョウさんが家の中・外どちらにいたとしても、曲を奏でて欲しいとお願いする必要がありそうかと思っています。
距離が離れている場合、大声で知らせてエミさんの耳にも入ると、身構えられてしまう可能性もあるかしら、と。
なので直接キョウさんに接近して、エミさんに気づかれないうちにお願いするのがいいかと思っていますが、
その場合はエミさんを扉から離さないとキョウさんへの接触が難しそうに思います。
デミ討伐中にエミさんをそこそこ扉前からよそに誘導して、誰かがキョウさんに接触できればと。
>死骸片付け
デミウルフ討伐後、というのはエミさんへのナイフ確保や説得も済ませてからあとでしょうか?
それとも討伐後すぐの説得するより前に、でしょうか?
>個人対応
全員で同じ事を書いても勿体ないですから、登場させるのであればこちらは今の所アスカさん対応を多めに書く予定です。
失敗条件が明確に出ている事と、本文中に伏線らしきものもあったので、念には念を入れておこうかと思います。 -
2015/05/20-19:45
(ドタドタドッタンバッタンキキキキー)
晃太:
今会議室到着っ!!
ほなミサ、エミリオ、ナイフの件任せたで!
死体処理はエミリオとシリウスさんやな
音楽で気を惹くのも名案やと思うで!
俺達は賛成や!
>デミウルフ
せやな、俺達精霊が囲って見えへん様にすりゃ後後トラウマにならへんやろ
それと邪眼のオーブ持っとるやん?
それはどないする?
>アスカさん
そう言う奴らは一度じっくり話し合った方がえぇ
後日やったら頭も冷えて冷静に話し合い出来るやろ
プランは戦闘の事をちょこっと書いて説得を多めにしようかと思う
出発迄時間あらへんし…(焦る) -
2015/05/20-18:16
ミサちゃんありがとう。よろしくお願いします、ね。足元を狙うという案もとても良いと思います。>クリアレイン
デミウルフ戦は精霊で囲む形でというのも良いですね。エミさんとキョウさんをできるだけデミウルフから離したいですし。その間に神人がキョウさん(とエミさん?)の安全確保と後方支援をする感じでしょうか?
あ、エミリオさんのお手伝い、よければシリウスが手伝うと言っています。説得あんまり自信ない、と…もう(ぷくり膨れて)。 -
2015/05/20-09:58
(ごめんなさい、抜けてたところがあったので削除し再投稿しました)
>クリアレインを使うタイミング
エセルちゃんが言ったエミさんに音楽を聞かせる案いいと思うな。
それなら私は【エミさんが音楽に気をとられナイフを首から離した瞬間を狙ってクリアレインで目くらまし→エミリオさんに素早く接近してナイフを取り上げてもらう】ようプランに書いておくね。
エミさんに当てないよう慎重に、足元近くを狙って弓矢を使おうと考えているよ。
安全策としてエミさんがあまりに取り乱して狙いが定まらない状況だった場合は弓矢は使用しないようプランに書いておきました。
エミさんはウィンクルムに敵意を持っているから、あまり刺激しないよう気をつけるね。
>デミウルフ
そうだね私もエミさんにあまり戦闘風景を見せたくないな。
あまり遠くに引き離しすぎてしまうとその隙にエミさんがキョウさんを…となりかねないから遠すぎず近すぎない距離で戦うのがいい、のかな。
思いついたのだけどデミウルフ戦では【精霊さん達がウルフを囲んでエミさんの目に触れないようにする】というのはどうかな?
あとデミウルフ討伐後、その死骸をエミリオさんに片付けてもらおうと思っているのだけど、あと1人精霊さんで手伝ってくれる方いませんか?
>伏兵
説得やナイフを取り上げる部分に重点をおいてプランを書いているから、伏兵がいた場合の対処は文字数的にあまり書けないのだけど、エミリオさんが敵の不意打ちを相殺するスキル【ユニゾン】を、私が一度だけ敵の攻撃を無効化できるアイテム【白ウサギの懐中時計】を、それぞれ装備していこうと思っているよ。
>アスカさんへの対応
私は【後日3人で話し合ってもらう】に挙手しておくよ。
理由は1日に色々なことがありすぎて、エミさんが精神的にも体力的にもまいっているんじゃないかなと思ったの。
だから私はエミさんが回復してから話し合ってもらう、後日がいいんじゃないかと考えているよ。
以上です、問題点あれば指摘お願いします。
長文失礼しました。
仕事が終わってからまた来るね。 -
2015/05/20-02:48
わたくしもナイフ確保優先で問題ありませんわ。
気をつけることとしては、
・エミさんはヴァイオリニストのため、指に怪我をさせないよう注意
・ナイフが首に近すぎると閃光などに驚いてぐさっといってしまう可能性もあるので、多少なりとも首から離れた瞬間を狙う
ぱっと思いつくのだとこのあたりでしょうか。
確保優先にしても、声を掛けるなどで注意を引いてみるのはありだと思いますわ。
解説にはデミを倒してからとはありますが、正直な所デミ2匹に対して10人で掛かると手持ち無沙汰な人もでてきそうですわね。
とりあえず、わたくしは戦闘中はエミさんが早まった事をしないか様子見及び声掛けしておこうかと思います。
デミを倒している間にエミさんが大人しく見ているのか、キョウさんのもとへ向かおうとするのか行動がわかりませんしね。
>デミウルフ
オーブがあるならエミさんは安全かと思いますが、あまり戦闘風景を見せたくないので多少は引き離せればと。
血のにおいで余計に気が立ってしまうのではと少し心配しています。
そういえば難しい以上の依頼ですと、実は伏兵がいたというのもよく聞きますね。
今回は説得メインですから可能性は低いような気はしますが、文字数があるなら警戒しておいてもいいかもしれませんね。
>説得
こうなった経緯から見ても、エミさんはウィンクルムにいい感情を持ててはいなそうですね。
ナイフ確保後にキョウさんも交えて話し合えればと。
同じく、武装解除等をして敵意がない事を伝えられればと思います。
曲も試してみて損はないと思います。
>アスカさん
アスカさんへの対応についてはどういたしましょうか。
解説の記述を見るに、まだ知らずとあるので呼びに行くなどで知らせれば登場させる事は可能そうですね。
別にすぐに呼び出さずとも後日でも可ではと思いますが、1度三人で話し合う時間を設けて頂いた方がよさそうです。
エミさんの前でキョウさんがアスカさんへウィンクルムになるにあたっての話をして貰えればエミさんも安心できるかと。 -
2015/05/20-00:18
私も早めにナイフは確保したいです。
キョウさんもですけれど、エミさんが自分を傷つけてしまいそうで…。
あとはデミウルフを倒したら武器はしまう、とかでしょうか?武器を持っている状態でエミさんを囲むことになってしまうと、余計に興奮させてしまうような気がするのです。
音楽、いいですね。キョウさんのお家ということだし何か楽器もないかしら。説得するのもキョウさんにも手伝ってほしいですね。最初は興奮して届かなくても、エミさんに1番響くのはキョウさんの言葉だと思うので…。
-
2015/05/19-23:21
目くらまし、になるかどうか分からないけど。
キョウさんは作曲してるんだよな。
だったら、彼に作った曲を演奏してもらったら、エミさんの気を引けないか?
エミさんもヴァイオリニストだから、興奮状態でも音楽だったら聞こえるかも。 -
2015/05/19-21:50
晃太:
遅ぉなって御免な
せやねー
ミサの言う通り先にナイフを取り上げた方がえぇと思うで
大人しい人程、怒り狂った時が一番怖いねん…(遠い目)
邪神降臨させたり色々…(明後日の方向)
それに最悪の展開を想像すると、任務失敗になる可能性が大いにあるからなぁ
それだけは絶対に避けなアカン!
【クリアレイン】の目くらましか
怪我させへん様に気ィつけへんと!
後は陽炎とかも使ってみるか? -
2015/05/19-08:27
おはようございますー!
メンバー確定したんだね、皆さん改めてよろしくお願いします(ぺこり)
んと、問題はデミウルフ2頭を倒した後、だよね。
まずは【1:エミさんからナイフを取り上げて、エミさんとキョウさんの安全を確保してから、説得】の流れでいこうと思うのだけど、他の皆はどう考えていますか?
それとも【2:エミさんを説得して彼女を落ち着かせてからナイフを取り上げるまたは彼女自身がナイフを手放す方向に持っていく】方がいい?
私としては普段 温厚な人が半狂乱って相当なことだろうなと思うのね、今にもキョウさんを殺して自害しようとしているのなら早々にナイフを手放させた方がいいんじゃないかなと思っているの。
もし1の方向でいくのなら、私が【クリアレイン】の閃光効果で目くらまししている間にエミリオさんにエミさんからナイフを取り上げてもらおうかなと考えているよ。
指摘や別の意見もあったら教えてくれると嬉しいな。
と、ごめんなさい、これから仕事があるので一旦失礼します。 -
2015/05/19-01:58
アマリリスと申します。
パートナーはロイヤルナイトのヴェルナー。
どうぞよろしくお願いいたします。
穏やかではない状況ですわね。
良い結果に導けるといいのですが。 -
2015/05/19-00:10
途中参加失礼します。
リチェルカーレと言います。パートナーはマキナのテンペストダンサー、シリウスです。
見知った方も初めましてな方もどうぞよろしく。
お互いを想い合う気持ちは変わっていないのだもの…何とかしたい、ですね。
がんばりましょう。 -
2015/05/18-22:58
心優音:
途中参加失礼します~
吉坂心優音とシノビの五十嵐晃太です!
宜しくお願いしますねぇ(微笑)
適合した神人が違う人なんて…
切ないですね…
あたし達も、もしかしたら違ったかも知れないと思うと絶対に成功させないとですね!
-
2015/05/18-22:11
私は、エセル・クレッセン。
パートナーはプレストガンナーのラウル・ユーイスト。
どうぞ、よろしく。
実を言うと、これが初めての依頼なんだ。
皆の足を引っ張らないように気をつけて頑張るよ、うん。
恋人と適合した神人が別人か。
やっぱり、そういうこともあるよな。
どう言えばエミさんに落ち着いてもらえるか…。 -
2015/05/18-09:52
こんにちは!
ミサ・フルールとパートナーのエミリオさんはテンペストダンサーです。
よろしくお願いします(お辞儀)
深く愛し合っていた2人をウィンクルムの仕組みのせいで引き離したくないよね。
皆で力を合わせて頑張りましょうっ!
用事があるので、とりあえず今は挨拶だけで。
また後できますね。