色の濃い虎耳の少年。兎に角無茶するのが大好きで、契約相手も当然、彼に好き放題暴れさせてくれるタイプになると思っていた。 だが蓋を開けてみれば、相手は同じ年頃の女のガキ。最初は仕方なく契約したものの、やんちゃをするとたしなめられ、正論で説き伏せられそうになるからタチが悪い。女に言われて納得なんて、男子の沽券に関わる。こんな契約、無効だ無効!
……と言いたいものの、そんな無理が通るワケもなく。 せいぜい、美園に嫌われれば向こうから関わらないようにしてくれるだろうと思い、ちょっかい出しては美園の顔色を伺う毎日。でも、本気で怒らせると次に顔を合わせた時に叱られ耳が痛いし、かといって泣かせると、それはそれで気まずくなって嫌。 仕方ないから、嫌われたいのか気を引いてるのかわからないレベルの事ばかりちょくちょくやってるだけになる。一応、本人は嫌がらせしてるつもり。 そんな感じの、ザ・複雑なお年頃男子。
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