*ミニエピソードイベント*
『はた迷惑な「性転換」事件! と 夢現の誘い!』




*プロローグ*

失敗作のギルティ・シードと、夢への誘い

『本日未明、首都タブロス市内にて、人々が突然性転換してしまうという事件が発生しました。
 A.R.O.A.はこの現象がオベリスク・ギルティでの一件にて使用されていた、
 「ギルティ・シード」が発端であると公表しております』
『それでは、現場の峰堂さん、峰堂さん――』
 ニュースキャスターが促すと映像が切り替わり、A.R.O.A.本部の前に性転換したと思われる人々が、原因の説明を求めている様子が映し出される。
『はい、こちらA.R.O.A.本部前です。現在こちらでは性転換をしてしまった人々が説明を求め、押しかけています。
 先程から繰り返されております情報によりますと、「グノーシス・ヤルダバオート」が残した「失敗作のギルティ・シード」による影響とのことです』
『「失敗作のギルティ・シード」に近づいてしまうと、性転換が起こりその効力をウィンクルムが消さない限り、性別が戻らないといいます。
 一体私達の性別はどうなってしまうのか、正直私も今いつ性別が変わってしまうのか気が気でありません!』
 語調を強め、人々に訴えるかのように叫ぶ峰堂レポーターが画面に近づいてきたところで、セナ・ユスティーナはテレビの電源を切った。
 「はぁああああ」と大きなため息をつき、洗面所へと移動する。
 鏡に映るのは、いつもの容姿と性別が逆転した自分の姿。髪の長さはセミロングから変化がないが、身体の構造が――どことは言わないが――明らかに変化している。
「なあああああんなんだよ本当にあのメガネ!! あの時に失敗作も投げ込んでるとかどういう根性してんだよ!」
 いつもよりも声色が異なった声で、セナは頭を抱えて蹲る。
 すると、洗面所にすっと何者かが侵入して、
「まぁ、セナそう慌ててはダメよ」
 と、セナの背に向かって無理矢理艶っぽい声を出している女性のような声が、ぶつかる。
 うんざりとした顔でセナが鏡を覗き込むと、そこには女性に性転換をしたミラス・スティレートが立ってた。
 銀髪が大きく伸び、セナの髪留めで髪を編んでいる。その様子は、まるで何かを覚悟したかのような出で立ちだ。
「なんであんたは当然のように女体化を受け入れてんだっ!?」
「いやぁね、こんな姿になれるなんて滅多にないことよ? 楽しくいきましょうよぉ」
「普通ねぇの! っていうか無くていいんだよ! あーもーどうやったら直るんだこれ!!」
「馬鹿ねぇ~、戻らないかもしれない、という覚悟を持ちなさいよ~」
「そっか、なら男物の服はもういらないな。ミラス、あんたの服全部燃やしておくよ」
「『失敗作のギルティ・シード』は、ウィンクルムが性転換すれば一定時間で性別が元に戻るらしい」
 サラダ油とライターを手にしたセナの肩をぐぐぐと抑えながら、ミラスはいつもの調子で返した。
 どうやら、一生女性の姿のままでいる覚悟は特に決まっていなかったらしい。
「はぁ、なるほどな。ならほっとけば直るんだな。じゃあ寝よう。直ったら起こしてくれ」
「いや、そうもいかないんだよ」
 布団をかぶり、完全に寝る体勢に入ったセナに、ミラスが神妙な顔で続ける。
「もう一つ、事件が起きてるみたいだ」
「事件?」
 セナが電源を切ったテレビをミラスがもう一度つけると、そこにはフィヨルネイジャへ続くゲートから、少しだけ霧が漏れ出している様子が映し出されていた。
「どうも、フィヨルネイジャの発生させる夢が少しだけ多くなってしまって、それをいくつか消化しないといけないらしいよ」
「あそこの夢なんでもアリだから、正直変な夢だったら気乗りしないんだけど……」
 面倒くさそうに布団をかぶりなおそうとすると、ミラスがガバっとセナの布団を奪い去り、
「ウィンクルムなんだから、いかなきゃだめだよ」
 生真面目な表情で、そうしっかりとした語調で言い放った。
(さっきまでノリノリでオネェ語で話していたやつとはおもえないな……)
 うんざりとした顔でセナは面倒くさそうに立ち上がり、億劫そうな足取りで、憂鬱を感じさせるため息をつき、
「わかったよ、やればいいんだろ、やれば~~~~!!!!!!!」

 こうして今日もまた、ウィンクルム達にはた迷惑な依頼がふりかかるのだった。



*エピソード情報*

世界を揺るがせた『オベリスク・ギルティ』の1件にて、
グノーシス・ヤルダバオートがばらまいていた『ギルティ・シード』と呼ばれる、
「人々や、動植物、精霊の負の感情を増幅させる効果」を持つ種によって、またも問題が発生していました。

『ギルティ・シード』自体は消滅し、瘴気による影響も抑えられていたのですが……なんと、『ギルティ・シード』の中に、
いくつか失敗作が混ざっており、その『失敗作のギルティ・シード』に触れると「ウィンクルムの性別が逆転する」のです!

『失敗作のギルティ・シード』を破壊してはた迷惑な現象を食い止めましょう!


さらに、首都タブロスからフィヨルネイジャへ繋がっているゲートから、様々な夢が溢れてしまっているとの報告が入っています。
フィヨルネイジャ内で生成される夢が多くなり、少しだけ漏れてしまっているのだと言います。
放っておいても、一定の周期で元には戻るとの報告がありますが、A.R.O.A.はウィンクルム達に経験を積んでもらうべく、
フィヨルネイジャが見せる夢の世界へ行き、その夢を終わらせてくるよう依頼を出しました。

様々な夢を体験して、ウィンクルムの絆を深めましょう!



*用語解説*

『失敗作のギルティ・シード』
ウィンクルムや人々を性転換させる種です。大きさは錠剤程度の大きさとなっています。
ウィンクルム以外の人間や動物の性別も転換してしまいますが、
ウィンクルムの性転換を行わない限り、効果が消えることがなく、性転換が行われたままとなります。
また、一度効果を発動すると、叩き割るなどをしても一定時間は効力は消えません。
『セナ・ユスティーナ』
ミラスの神人であり、真面目で、気丈な口調で話しますが、かなり素直でとても単純です。
性転換の所為で迷惑を被っているようです。
『ミラス・スティレート』
セナの精霊であり、明るく正義感の強い性格で、とても真面目な堅物です。
性転換の所為で迷惑(?)を被っているようです。
『フィヨルネイジャ』
ウィンクルムが望めば、首都タブロスに存在するゲートから行き来できます。
今回は、そのゲートから夢が漏れ出してきてしまっているとの連絡が入っています。
女神ジェンマの庭園だとされ、清浄な空気に満ちており、オーガやデミ・オーガは存在しません。
大きな一本の大樹を中心とした島で、大樹を横切る小川が島の端から滝として流れおちて、空中で霧に変わっています。
訪れたウィンクルムに「現実ではありえない不思議な現象」が起こる場所です。
『首都タブロス』
ミットランド最大の都市であり、スペクルム連邦の首都です。
歴史の古い都市で、城壁に囲まれた旧市街などは、古代ビスチオ王国時代の城塞都市の遺跡の上にあります。
スペクルム王国の首都として成立したあとは、西部の湿地帯を埋め立てて市街地が発達しました。
そのため、旧市街と新市街では、標高差が平均で100m以上あります。


*『はた迷惑な「性転換」事件! と 夢現の誘い!』について*

3月1日 14:00 から 3月25日 23:59 までの期間、
タイトルの先頭に特別な文字が記入されたエピソードが公開されます。

―【性転換】―

ハピネスエピソード、アドベンチャーエピソード双方共通となります。
首都タブロス、首都タブロス近郊のエリアにて残ってしまっている、『失敗作のギルティ・シード』を破壊するのが目的です。
『失敗作のギルティ・シード』に近づく、近くでデートや戦闘を行うと、性転換してしまいます。
性転換となり、一定時間が経過する、もしくは大きく感情が昂ぶると元々の性別に戻ります。
また、性別が元に戻ると、『失敗作のギルティ・シード』は効果を失って砂となって消えてしまいます。

―【夢現】―

ハピネスエピソード、アドベンチャーエピソード双方共通となります。
フィヨルネイジャが見せる様々な「もしも」の物語を、ウィンクルム達が体験します!
本来では体験できないような悲しいお話や、物理法則を無視した面白可笑しいお話、
一風変わった出来事などなど、どのような夢を見られるのかとても楽しみですね!




PAGE TOP