関連エピソード【悪戯】参加で... | |
---|---|
ナイトチョーカー 【ネックレス】 共通 100% 必要Lv:1~ 段+1 魅力+1 静かな秋の夜空をイメージして作られたチョーカー。 その昔、ハロウィンの夜降ってきた流れ星を磨いて作った宝石がついている。 星々からの光を受けて、様々な色にキラキラと輝く。 ハロウィン:+1 クリスマス:+1(イラスト:北狐 みずちIL) |
関連エピソード【お菓子】参加で... | |
---|---|
ゴーストチョーカー 【ネックレス】 共通 100% 必要Lv:1~ 魅力+2 ハロウィンに集まったお化けの達の霊気から作られたというチョーカー。 よく見ると僅かに透けている。 付けていると仲間と間違われて声をかけられるかも! ハロウィン:+1 クリスマス:+1(イラスト:北狐 みずちIL) |
●ハロウィンパーティー開園! 一年に一度の大祭、ハロウィンパーティー。 誰もが待ちわびたこのイベントだが、今年はさらに期待値が高まっていた。 なんでも、今年はハロウィンパーティー限定で開園するテーマパーク――『ジャック・オー・パーク』がオープンするという。 広大な土地を使用して建設されるこのテーマパークの中には、古今東西のアトラクションが瞬く間に建設を進められているらしい。 どんな面白い世界が広がっているか、人々は胸を躍らせながらハロウィンパーティーの当日を待った。 そして、『ジャック・オー・パーク』開園の日。 楽しげな声が広がるはずだったパーク内から響く声は、――何度も繰り返される悲鳴だった。 ●異形の敵 悲鳴をあげながら逃げ回る人々の背後に、異形の姿がある。 それは、オーガであってオーガではないような変わった姿をしたオーガ。 ジャックオーランタンの被り物を被った、オーガ達だった。 「…………これは、何の冗談だ?」 ジャックオーランタンの被り物をしたオーガが、人々をお菓子に変えて食べる姿を見て、園内清掃員の男はつぶやきを漏らす。 逃げ回る人々のこの世の終わりのような表情とは対照的に、ジャックオーランタンの被り物をしているオーガは常に笑顔。その様子がまた狂気を感じさせる。 オーガは抵抗する人々に飴で出来た銃弾や、チョコレートで出来た槌などで攻撃し、気絶させてからお菓子に変えてから食す。 異様な光景に清掃員の男が耐え切れなくなり、その場から逃げ出そうとした時、 「ひ、ひっ、ひいいいいいいいいいい!」 聞き覚えのある声であげられた悲鳴が、耳を劈いた。 「た、助けてくれッ!」 同じ清掃員仲間の同僚が、オーガに捕まっていた。その顔色は絶望に彩られ、必死の形相で周りに助けを求めている。 けれど、皆自分が逃げるので精一杯。誰一人として彼を助けようとするものはいない。 同じようにして、清掃員の男も同僚をあきらめて逃げようかと考えたが、不運なことに同僚と目があった。 「何でもする! 助けてくれ、助けてくれよぉおおおおおおおおおお、おお、おごっ」 暴れる同僚の口に、オーガはゼリーをねじ込んで黙らせる。 同僚は言葉を詰まらされたまま、どれでも表情で必死に清掃員の男に助けを求め続ける。 しかし、その助けは願わず――同僚はお菓子に変えられて食べられてしまった。 このままでは、自分も食われてしまう。 恐怖心を煽られた清掃員の男はその場から逃げ出し、園内から逃げ出せないかと駆け回る。 けれども、『ジャック・オー・パーク』は広大だ。アトラクション施設も同じく大きく、地形もわかりやすいとは言えない。 清掃員として開園前から園内を歩き回っている清掃員の男ですら、こうして逃げ道を探そうと奮闘するくらいなのだから。 「くそっ……!」 お化け屋敷のアトラクションの中に逃げ込んで、一息つく。 アトラクション内は薄暗く、足元を照らす明かりのみが光輝いている。 『ようこそ、ホラーアトラクション――昏闇の館へ』 どこからともなく、人間の声が響く。 『ここでは、ゲームバトルで私と戦い、負けた者は罰ゲームとして光のない暗闇の中に投げ出されます』 人間が鳴らす音ではないような、重量感のある足音が清掃員の男へと近づいてくる。 『そしてあなたが負け、罰ゲームを受けた後には』 はたり、と足音が止まり清掃員の男はそちらに目を向けた。 『あなたを、お菓子にして私が食べてしまいます』 「オー……ガ?」 眼前に立ち止まっているオーガは、明らかに人間の言葉を話している。 『では、ゲームをはじめましょうか。そうですね、まずはルールの説明から』 清掃員の男は、そこまで聞いてオーガの続く言葉に耳を貸さずに駆けだした。 暗闇で見にくいといっても、足元は照らされているから、道がわからないというわけでもない。 『ルールを聞かなければ、勝てる勝負も勝てませんよ?』 オーガの足音が反響し、少しずつ、しかし確実に近づいてくる。 清掃員の男は無我夢中で走る、走る、走る。 そうして一縷の希望を掴むようにして、緊急時に用意された公衆電話を見つけた。 ジャックオーランタンの被り物をしたあのオーガを討伐してくれるのかは未知数だが、オーガはオーガ。オーガを討伐するために依頼する機関など1つしかない。 清掃員の男は小銭を公衆電話に入れ、乱暴に電話番号を打つ。 1コール1コールが、途方もなく長い物に感じられる。 はやく、はやくと心が急く。オーガの足音が迫ってくる。 「繋がれ、繋がれ、繋がれ、はやく繋がってくれ……ッ!」 コールが一度止まるが、今度はA.R.O.A.の受付へと回線をつなぐために再びコールが繋がる。 「クソッ! はやくしろよッ!!!!」 悪態をつき、地団太を踏むがそれで通話が繋がるわけでもない。 今度はイライラを公衆電話にぶつけてやろうかと腕を振り上げた瞬間、 『僕を見捨てておいて、どこに助けを求めるつもりですか?』 突如として現れたオーガが、清掃員の同僚の声で喋った。 清掃員がオーガを見ると、そのオーガは同僚をお菓子に変えて目の前で食ったオーガだった。 先程清掃員を追っていたオーガも公衆電話にまでたどり着く。 『まったく、ルールも聞かないで飛び出すなんて反則行為ですよ? そのまま走り出しても問題のないルールだったからよかったですけど』 人間味あふれるジェスチャーをしながら、オーガが清掃員を見やる。 『このゲームのルールは鬼に捕まった者の敗北。あなたは鬼に捕まってしまったわけです』 清掃員を食ったオーガが鬼の、鬼ごっこ。至極単純なルールのゲーム。 「お前ら、本当にオーガなのか……!?」 絶望の色を浮かべる清掃員を指差し、オーガは被り物によって変わることのない笑顔を浮かべたまま言い放つ。 『答える必要性を感じませんね』 そうして、逃げようとする清掃員を横目に捉えながら、 『敗者には『罰ゲーム』を受けてもらいますよ。深い深遠の中に堕ちながら……喰われてください』 ガチガチと歯を打ち振るわせる清掃員の視界が、まるで失明するかのように暗転していく。 少しずつ、視界だけではなく指先の感覚が薄れる。声も聞こえない。匂いもわからない。なにも、わからない。 「う、うあ、ああ、あああああああああああああああぁぁぁぁあああああああああ!!!!!!!!」 闇に呑まれていく清掃員の男を眺めながら、オーガは携帯を取り出すかのような仕草で手を伸ばし――清掃員をお菓子へと変えた。 公衆電話からの通信がA.R.O.A.に繋がったときには、既に全てが遅かった。 ●ウィンクルムの反抗 A.R.O.A.から出動要請を受けたウィンクルムが到着したときには、既に園内の人間は1/3ほどまで減っていた。 行方不明の人々は、間違いなくジャックオーランタンの被り物を被ったオーガ達に食われたのだろう。 「……それにしても、人間の思考と声を真似るオーガなんてのがいるなんてな」 神人に視線を向けながら、精霊がつまらなさそうにつぶやく。 「本当にそれはオーガの力なのでしょうか?」 「と、言うと?」 「私には、ジャックオーランタンの被り物が今回の件になにか関わっているのだと考えています。オーガ自体は恐らく、通常のオーガなのではないでしょうか」 神人は顎に手を当てて思考を巡らせる。精霊は神人の意見に「なるほど」と頷く。 ジャックオーランタンの被り物をしたオーガは、食べた人間の思考を保有し、さらには食った人間の声で会話できる。 つまり、戦略も行動も思考を巡らせたものとなっていることだろう。 「なかなかよく回る頭をお持ちだね」 不意にかけられた声に精霊は抜刀しかけたが、声の主を視認して剣から手を離す。 「キルトさんでしたか」 A.R.O.A.部署の1つであり、ハロウィンを盛り上げ、無事成功させるのが目的の部署――ハロウィン委員会。 彼は、そんなハロウィン委員を束ねる委員長、キルトである。 今回のハロウィンイベントの開催と共に、『ジャック・オー・パーク』の建設を決めた張本人だ。 「まさか、オーガがテーマパークを乗っ取ろうと考えるなんて思いもよらなかったよ……」 「過ぎたことを気にしても仕方がありません、今はこの状況をどうにかすることを考えましょう」 「……それもそうだね。終わったらまた謝らせてよ」 キルトはぼそりと呟いた後、声色を変えて、 「今回出現してるオーガについては、さっき君が考察したようにジャックオーランタンの被り物が関わっているのだと思う」 「……やはりそうですか」 「それに『ゲーム』、『罰ゲーム』という単語が気になってる」 A.R.O.A.に繋がった電話で、『ゲーム』と『罰ゲーム』という単語が聞こえてきたとの報告があった。 「まさか、思考を持ったことで、アトラクションを使った『ゲーム』をふっかけてくるやつが居るってことか?」 精霊は目を見開いて問う。 「それはまだ未知数なところで、調査中なんだ。それに、僕は先行したウィンクルムが遺した『罠』という単語も不可解でね」 キルトは続けて、 「オーガを倒せば今までに食べた人間を助け出すことは出来るけど、『罠』と瘴気はきえずにそのまま残ってしまうらしい」 「じゃあ、どうするんだよ?」 「オーガを倒した後のアトラクションやカフェとかでデートをすれば、ウィンクルムの気持ちに反応して『罠』も瘴気も消滅するみたい」 「……なるほどな、要は最終的にやるこたぁ変わらねぇってこった」 愛を持ってオーガを制す。 それは、ウィンクルムの本質であり、存在意義。 「君達に依頼したいのは、その『ゲーム』の調査なんだ。……引き受けてくれるかな?」 「情報の少ない敵に挑むってのは確かにいただけねぇけど、どの道ぶっ倒さなきゃならねぇもんな」 「では行きましょう」 神人は精霊を促すように、アトラクションへと歩を進める。
「ジャックオーランタンを被ったオーガが私達を全滅させるか」
「それとも、俺達がふざけたオーガ共を全員ぶっ倒して、民間人を救い出すか」 「「はじめようか、――『ゲーム』を」」 >>10月エピソードのエピローグはこちら! |
キルト | |
---|---|
曲者ぞろいのハロウィン委員会を束ねる委員長である青年。 ハロウィンについての造詣が深く、A.R.O.A.内で一番詳しい。 20をとうに過ぎても変わらぬ低身長と童顔が悩みだが、 パーティに混じっても違和感がないので、その辺は得だと思っている。 |
みなさん、今回もサポートを務めさせていただくことになりました、ハロウィン委員会委員長のキルトです。
毎年恒例のハロウィンが今年も開催されましたが、今年はなんと、ハロウィン限定のテーマパーク『ジャック・オー・パーク』が開園されました! 広大な園内と、多種様々なアトラクションと仮装が楽しめる今回のハロウィンは大盛況――! ……となるはずだったのですが、なんと『ジャック・オー・パーク』が奇怪なオーガに占領されてしまったのです。
ジャックオーランタンの被り物を被ったオーガが横行していて、とても危険な状況です。
オーガは人々をお菓子に変えて食べてしまい、さらにアトラクションを乗っ取って『ゲーム』をふっかけているようですね。 このままでは、ハロウィンイベントをオーガに乗っ取られてしまいます! そこでみなさんには、『ジャック・オー・パーク』復興のために、 ジャックオーランタンの被り物を被ったオーガを討伐してほしいのです!
去年と引き続き、事件を未然に防ぐことが出来ずに申し訳ありません……。
ですが、ジャックオーランタンを被ったオーガなんて、ハロウィン的に絵になって盛り上が――らないですよね、すみません冗談です。 今年もハロウィン委員会総力をあげ、全力でサポートさせていただきます。 ●用語解説
☆『ジャック・オー・パーク』
ハロウィンを盛り上げるために建設された、広大なテーマパークです。 ハロウィンを楽しんでいただけるよう、ハロウィン委員会で進めていた一大プロジェクトなのです! オーガに占拠され様々なアトラクションが増やされ続けています。 とても広く、全長がどの程度あるかはわかりませんが、広大な土地で作られているようです。 アトラクションの他にカフェテリアやお土産屋さん、休憩スペースなどもあります。
☆オーガ
今回出現が確認されているのは、通常のDスケールオーガ、イベント限定を除くCスケールオーガ、デミ・オーガとなっており、 例外なくジャックオーランタンの被り物を被っているようです。 この被り物はオーガにのみ特殊能力を与える、変わった被り物のようで、オーガがこれを身に着けると特殊能力を得るようですね。恐ろしいものです……。 オーガ以外のものは、被っても特になにも起きないそうです。被ってみましたが、何もおきませんでした。 確認されている特殊能力は以下の通りです。 ・人間をお菓子に変えることが出来る。 ・お菓子にして食べた人間の思考をコピーして、その人間の声で喋ることが出来る。 ・攻撃方法が、食べた人間の好きなお菓子での攻撃になる。
☆罰ゲーム
アトラクションでのゲームバトルに負けた者が受ける罰のようですが、すみません、現在詳細は不明です。
☆仮装
『ジャック・オー・パーク』開催記念として、アトラクションを盛り上げるために用意されたシステムです。 用意された仮装からこの仮装を着たい! と願うと、緊急事態を憂慮した女神ジェンマの加護によって選んだ仮装を変身のように着ることが出来るようになります。 ※詳細については後述します。必ずお目通しください。
☆ゲームバトル
今回出現するオーガが、アトラクションを使って仕掛けてくるゲームでのバトルのことです。 どうやらゲームには罰ゲームが設定されており、敗者は罰ゲームを受けることになってしまいます。 また、ウィンクルム側、人間側が敗北した場合、お菓子にされて食べられてしまいます。 |