プラン
アクションプラン
信城いつき (ミカ) |
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7 (露天風呂入りながら) イルミネーションもきれいだったけど、夜の星も綺麗だよね バイトで色々宝石やアクセサリー見たから、星空も宝石みたいに見えるよ 二人で星空を見ながらどんなアクセサリーにしようか話しよう 今日はカップル多かったよね。そういえばミカは誰かとこういうの来た事ある?えっ彼女いたの!? そうだね…いないはずないよね それに好きな人ができれば今みたいに一緒にいられないよね あれ?なんだかもやもやする。どうして? ミカどうしよう俺浮気してるかも!? やだやだやだ!(とっさに蹴りを入れる) だだだって以前こういう事する奴は蹴りの一発たたき込めってミカ言った! レーゲンじゃなきゃイヤなんだ… もやもやしてたのは浮気じゃないって事?よかったぁ いたっ…ごめんなさいっ 兄弟だったら一緒に寝てもおかしくないよね (眠ったふりの)ミカへ小さな声で ミカといるのは楽しいんだ いつか大事な人ができるまでは、もう少し一緒にいさせてね |
リザルトノベル
スノーウッドの最高峰、『白馬岳』。
その頂上に位置する和風リゾートホテル、『そらのにわ』。
限りなく空に近いその場所から見上げる星空は、格別なものであった。こと、肌身を温めてくれる露天風呂から見る空は。
はぁ、と。感嘆に似た溜息が、視界を一瞬白く染める。
信城いつきは湯船の端に凭れるようにして満天の星を見ながら、足先で小さく湯を跳ね上げた。
「イルミネーションもきれいだったけど、夜の星も綺麗だよね」
同意を求める相手は、精霊のミカ。同じものを見上げながら相槌を打つ声を聞き止めて、いつきは「でもさ」と続けた。
「バイトで色々宝石やアクセサリー見たから、星空も宝石みたいに見えるよ」
星を宝石に例えるのはよくある比喩であり、決して悪い意味を込めているわけではないが、折角のお休みなのにね、と楽しげに肩を竦めたいつきに、ミカも小さく笑みをこぼす。
「チビちゃんも一人前に職業病か?」
「そう言うと格好いい気もする」
大粒の宝石に、小さな宝石が連なるように、あるいはくるりと囲うように並んで。とびきり華やかな煌めきは、果たしてどこを彩るものだろう。
「あの辺の大きい星なんか、ネックレスにしたら良さそう」
手を伸ばして指し示し、くるりと丸印を付ける一角を覗き込むようにして、なるほど、と同意を示すミカ。
大振りな宝石もいいが、小粒で色の鮮やかな物を上品に纏めるのもいいだろう。
あれもいい、これもいい。ああでもないこうでもない。
寒空の下の露天風呂はのぼせにくく、楽しい話にもついつい花が咲く。
やがて色んなアクセサリーの構想が纏まった頃、満足気に露天風呂を後にしたいつきは、濡れた髪をタオルで拭いながら、ふと、思い出したように告げた。
「今日はカップル多かったよね」
時節柄、というやつか。クリスマスというのは、世間にとってはいい意味で特別な日なのだ。
「そういえばミカは誰かとこういうの来た事ある?」
感慨に耽ることのないよう、他愛ない世間話のつもりで振った話題だった。
が。
「ああ、彼女と」
「えっ彼女いたの!?」
返された言葉に、思わず素っ頓狂な声を上げてしまっていた。
そんないつきの様子に、そんなに意外か、と小さく笑って、ミカもまた思い起こすようにして告げる。
「以前、な。チビと契約する少し前だったな」
今は、いない。
いない理由は、知らないけれど。
(そうだね……いないはずないよね)
ミカだって美しい精霊だ。惹かれる女性が居るのは当然で、人並みに恋愛だってするだろう。
だけど、いつきはなんとなく、心の何処かで思っていたのだ。ミカは恋人と同じように、ずっと自分のそばに居てくれて、見守ってくれているのだと。
(そんなわけ、ないよね)
以前彼女がいたのなら、今後も出来るかもしれない。
好きな人ができれば、今みたいに一緒にいるわけにはいかない。彼女との時間も必要だ。
(……あれ?)
心の内側がもやもやするのに気がついた。
ミカの未来を考えれば考えるほど、もやもやは増していく。
これは、ずっと以前に感じたことがあるような気がする。
今は大切な恋人となった彼に、初めて、好きな人が居ることを『知らされた』時の――。
己の胸に手を触れながら黙り込んだいつきに、ミカは不思議そうな顔を向けた。
「どうした急に」
心配するような声に、いつきははっとする。
己の胸中に、いつか誰かにミカを『取られて』しまうという思考が過ぎったのに、気がついて。
「ミカどうしよう俺浮気してるかも!?」
「はあああああっ!?」
今度はミカが素っ頓狂な声を上げる番だった。
突拍子もない――ミカにとってはそうとしか言いようのない――事で動転し始めた相手に、ミカは一先ず、一瞬焦った己の感情を落ち着かせるため一呼吸。
それから、そっと、それでも真っ直ぐにいつきを見つめた。
「いいか落ち着けいつき、どういう事かゆっくり話せ」
真摯な表情は、おろおろするいつきの感情を捉える。タオルを握りしめながらこくこくと頷いて、いつきはゆっくり、慌てて引っくり返したような状態の言葉を整理しながら拾い上げる。
要約すると、ミカの彼女云々に関して抱いたもやもやが『嫉妬』に当たると気がついてしまって。
『嫉妬』を覚えるような『好意』を恋人以外に抱くのは、浮気ではなかろうかと思い至ったとのこと。
「……なるほど、なんとなく理解できた」
理解して、把握して、呆れた。
ただそれは、微笑ましさを湛えた呆れだったけれど。
「じゃあ試してみるか?」
「……へ?」
しっとりと濡れた髪を指先で掬って、薄く細めた瞳で微笑みかける。
混乱しているいつきの手を引いてベッドへ導くと、とん、と軽い調子で押し倒した。
ふかふかの布団は肌触りが良く、清潔な匂いがして心地良いのに。
二人分の体重が掛けられて、ぎしりと軋んだ寝台の音が、異様に、いつきの耳につく。
「浮気かもしれないんだろ、だったら受け入れられるはずだよな」
ミカが、薄ら寒い顔で笑う。
見下ろす姿勢で、髪が影を落とすせいだろうか。
肩に触れられた手にほんの少し力がこもる。
何をと問えればよかったのだけれど、いつきとて、無垢を振る舞えるほど無知ではなかった。
青ざめたいつきがとっさにとった行動は、足を、大きく、振り上げること。
「やだやだやだ!」
本気の蹴りが、ミカの腹にめり込んだ。
ある程度覚悟はしていたが至近距離過ぎて綺麗にキマった。
思わず呻いたミカは、恨めしげな顔でいつきを見やる。
「チビ……今本気で蹴ったな」
「だだだって以前こういう事する奴は蹴りの一発たたき込めってミカ言った!」
刺激される罪悪感に視線を彷徨わせながらも抗議するいつきは、一度唇を噛み締めて、それから、真剣な顔でミカを見つめた。
「レーゲンじゃなきゃイヤなんだ……」
切々とした訴えは、ミカを正面から射抜く。
暫し表情なくいつきを見下ろしていたミカだが、やがて、ふ、と柔らかに微笑んでいつきの肩をぽんと叩く。
「そりゃそうだろ」
そうして、いつきの上から退くと傍らに座り直してけろりと笑う。
「分かっただろ、お前の大事な人はひとりだ。多分それは、兄が離れていく気がして弟が拗ねてるだけじゃないのか」
言い聞かせるような声と言葉に、いつきは何度か瞳を瞬かせてから、すとん、と胸の内が軽くなる心地に大きく息を吐いた。
「もやもやしてたのは浮気じゃないって事? よかったぁ」
「安心したのはこっちの方だ」
まったく、とあからさまに呆れた様子で、いつきの額を指先で弾く。
けれど痛いと訴えつつも申し訳なさそうに詫びるいつきを見て、微笑ましげな笑みを浮かべ、まだ半乾きの髪をくしゃりと撫で付けた。
「チビにしたいのは、キスよりデコピンだから安心しろ」
「うー、デコピンもされたくないんだけど」
額を擦りながらむくれたいつきだが、安堵からか表情も軽い。
よかった、と。いつきが吐き出した言葉を胸中で繰り返して、ミカは二つ並んだ枕の一つを確保して布団に潜り込む。
もう寝るぞ、と。促す台詞は先程彼が紡いだように、兄のそれで。
(兄弟だったら一緒に寝てもおかしくないよね)
ほっこりとした気持ちになるのを自覚しながら、いつきもまたそろりと布団に入った。
明かりを消して、おやすみなさい。
けれどすぐさま寝付けるほどの疲れもなく。お互い起きたまま、けれど何を言うでもなく静かな時間がじわじわと過ぎて行く。
背中合わせのミカは、規則的でゆっくりとした呼吸を繰り返しているけれど、眠っていないのはなんとなく悟れた。
だから、いつきはもぞりと寝返りを打って、小さく、小さく、囁く。
「ミカと居るのは楽しいんだ」
意地悪をされるのは少し不満だけれど、それも含めて楽しいと思える。
「いつか大事な人ができるまでは、もう少し一緒にいさせてね」
返答はない。ただ、変わらず規則的でゆっくりとした呼吸だけ。
おやすみ。そう言って、いつきはまた背を向けた。
布団の暖かさが微睡みを呼んで、やがて深い眠りに落ちる頃。それを確かめるようにして肩越しに振り返ったミカが、そっと起き上がる。
いつきを起こさないようにしながら荷物から筆記具を取り出すと、すやすやと眠るその頬に、唇のイラストを書いた。
紅を塗った唇を押し当てたような、キスマーク……と言うには、ややコミカルだけれど。
寝起きに見つけたいつきがどのような反応をするのかは、楽しみである。
くすくすと、一頻り笑ってから、ミカは蓋をしたペンの先でいつきの頬をむにりと押しやった。
指先で触れることは、しない。
たとえ恋人同士でなくても、触れることはなくても、ミカはいつきの傍にいるだろう。
「一緒にいると楽しいんだ、俺も」
からかいでも偽りでも誤魔化しでもないそんな言葉を、君に聞かせることはないのだろうけれど。
その頂上に位置する和風リゾートホテル、『そらのにわ』。
限りなく空に近いその場所から見上げる星空は、格別なものであった。こと、肌身を温めてくれる露天風呂から見る空は。
はぁ、と。感嘆に似た溜息が、視界を一瞬白く染める。
信城いつきは湯船の端に凭れるようにして満天の星を見ながら、足先で小さく湯を跳ね上げた。
「イルミネーションもきれいだったけど、夜の星も綺麗だよね」
同意を求める相手は、精霊のミカ。同じものを見上げながら相槌を打つ声を聞き止めて、いつきは「でもさ」と続けた。
「バイトで色々宝石やアクセサリー見たから、星空も宝石みたいに見えるよ」
星を宝石に例えるのはよくある比喩であり、決して悪い意味を込めているわけではないが、折角のお休みなのにね、と楽しげに肩を竦めたいつきに、ミカも小さく笑みをこぼす。
「チビちゃんも一人前に職業病か?」
「そう言うと格好いい気もする」
大粒の宝石に、小さな宝石が連なるように、あるいはくるりと囲うように並んで。とびきり華やかな煌めきは、果たしてどこを彩るものだろう。
「あの辺の大きい星なんか、ネックレスにしたら良さそう」
手を伸ばして指し示し、くるりと丸印を付ける一角を覗き込むようにして、なるほど、と同意を示すミカ。
大振りな宝石もいいが、小粒で色の鮮やかな物を上品に纏めるのもいいだろう。
あれもいい、これもいい。ああでもないこうでもない。
寒空の下の露天風呂はのぼせにくく、楽しい話にもついつい花が咲く。
やがて色んなアクセサリーの構想が纏まった頃、満足気に露天風呂を後にしたいつきは、濡れた髪をタオルで拭いながら、ふと、思い出したように告げた。
「今日はカップル多かったよね」
時節柄、というやつか。クリスマスというのは、世間にとってはいい意味で特別な日なのだ。
「そういえばミカは誰かとこういうの来た事ある?」
感慨に耽ることのないよう、他愛ない世間話のつもりで振った話題だった。
が。
「ああ、彼女と」
「えっ彼女いたの!?」
返された言葉に、思わず素っ頓狂な声を上げてしまっていた。
そんないつきの様子に、そんなに意外か、と小さく笑って、ミカもまた思い起こすようにして告げる。
「以前、な。チビと契約する少し前だったな」
今は、いない。
いない理由は、知らないけれど。
(そうだね……いないはずないよね)
ミカだって美しい精霊だ。惹かれる女性が居るのは当然で、人並みに恋愛だってするだろう。
だけど、いつきはなんとなく、心の何処かで思っていたのだ。ミカは恋人と同じように、ずっと自分のそばに居てくれて、見守ってくれているのだと。
(そんなわけ、ないよね)
以前彼女がいたのなら、今後も出来るかもしれない。
好きな人ができれば、今みたいに一緒にいるわけにはいかない。彼女との時間も必要だ。
(……あれ?)
心の内側がもやもやするのに気がついた。
ミカの未来を考えれば考えるほど、もやもやは増していく。
これは、ずっと以前に感じたことがあるような気がする。
今は大切な恋人となった彼に、初めて、好きな人が居ることを『知らされた』時の――。
己の胸に手を触れながら黙り込んだいつきに、ミカは不思議そうな顔を向けた。
「どうした急に」
心配するような声に、いつきははっとする。
己の胸中に、いつか誰かにミカを『取られて』しまうという思考が過ぎったのに、気がついて。
「ミカどうしよう俺浮気してるかも!?」
「はあああああっ!?」
今度はミカが素っ頓狂な声を上げる番だった。
突拍子もない――ミカにとってはそうとしか言いようのない――事で動転し始めた相手に、ミカは一先ず、一瞬焦った己の感情を落ち着かせるため一呼吸。
それから、そっと、それでも真っ直ぐにいつきを見つめた。
「いいか落ち着けいつき、どういう事かゆっくり話せ」
真摯な表情は、おろおろするいつきの感情を捉える。タオルを握りしめながらこくこくと頷いて、いつきはゆっくり、慌てて引っくり返したような状態の言葉を整理しながら拾い上げる。
要約すると、ミカの彼女云々に関して抱いたもやもやが『嫉妬』に当たると気がついてしまって。
『嫉妬』を覚えるような『好意』を恋人以外に抱くのは、浮気ではなかろうかと思い至ったとのこと。
「……なるほど、なんとなく理解できた」
理解して、把握して、呆れた。
ただそれは、微笑ましさを湛えた呆れだったけれど。
「じゃあ試してみるか?」
「……へ?」
しっとりと濡れた髪を指先で掬って、薄く細めた瞳で微笑みかける。
混乱しているいつきの手を引いてベッドへ導くと、とん、と軽い調子で押し倒した。
ふかふかの布団は肌触りが良く、清潔な匂いがして心地良いのに。
二人分の体重が掛けられて、ぎしりと軋んだ寝台の音が、異様に、いつきの耳につく。
「浮気かもしれないんだろ、だったら受け入れられるはずだよな」
ミカが、薄ら寒い顔で笑う。
見下ろす姿勢で、髪が影を落とすせいだろうか。
肩に触れられた手にほんの少し力がこもる。
何をと問えればよかったのだけれど、いつきとて、無垢を振る舞えるほど無知ではなかった。
青ざめたいつきがとっさにとった行動は、足を、大きく、振り上げること。
「やだやだやだ!」
本気の蹴りが、ミカの腹にめり込んだ。
ある程度覚悟はしていたが至近距離過ぎて綺麗にキマった。
思わず呻いたミカは、恨めしげな顔でいつきを見やる。
「チビ……今本気で蹴ったな」
「だだだって以前こういう事する奴は蹴りの一発たたき込めってミカ言った!」
刺激される罪悪感に視線を彷徨わせながらも抗議するいつきは、一度唇を噛み締めて、それから、真剣な顔でミカを見つめた。
「レーゲンじゃなきゃイヤなんだ……」
切々とした訴えは、ミカを正面から射抜く。
暫し表情なくいつきを見下ろしていたミカだが、やがて、ふ、と柔らかに微笑んでいつきの肩をぽんと叩く。
「そりゃそうだろ」
そうして、いつきの上から退くと傍らに座り直してけろりと笑う。
「分かっただろ、お前の大事な人はひとりだ。多分それは、兄が離れていく気がして弟が拗ねてるだけじゃないのか」
言い聞かせるような声と言葉に、いつきは何度か瞳を瞬かせてから、すとん、と胸の内が軽くなる心地に大きく息を吐いた。
「もやもやしてたのは浮気じゃないって事? よかったぁ」
「安心したのはこっちの方だ」
まったく、とあからさまに呆れた様子で、いつきの額を指先で弾く。
けれど痛いと訴えつつも申し訳なさそうに詫びるいつきを見て、微笑ましげな笑みを浮かべ、まだ半乾きの髪をくしゃりと撫で付けた。
「チビにしたいのは、キスよりデコピンだから安心しろ」
「うー、デコピンもされたくないんだけど」
額を擦りながらむくれたいつきだが、安堵からか表情も軽い。
よかった、と。いつきが吐き出した言葉を胸中で繰り返して、ミカは二つ並んだ枕の一つを確保して布団に潜り込む。
もう寝るぞ、と。促す台詞は先程彼が紡いだように、兄のそれで。
(兄弟だったら一緒に寝てもおかしくないよね)
ほっこりとした気持ちになるのを自覚しながら、いつきもまたそろりと布団に入った。
明かりを消して、おやすみなさい。
けれどすぐさま寝付けるほどの疲れもなく。お互い起きたまま、けれど何を言うでもなく静かな時間がじわじわと過ぎて行く。
背中合わせのミカは、規則的でゆっくりとした呼吸を繰り返しているけれど、眠っていないのはなんとなく悟れた。
だから、いつきはもぞりと寝返りを打って、小さく、小さく、囁く。
「ミカと居るのは楽しいんだ」
意地悪をされるのは少し不満だけれど、それも含めて楽しいと思える。
「いつか大事な人ができるまでは、もう少し一緒にいさせてね」
返答はない。ただ、変わらず規則的でゆっくりとした呼吸だけ。
おやすみ。そう言って、いつきはまた背を向けた。
布団の暖かさが微睡みを呼んで、やがて深い眠りに落ちる頃。それを確かめるようにして肩越しに振り返ったミカが、そっと起き上がる。
いつきを起こさないようにしながら荷物から筆記具を取り出すと、すやすやと眠るその頬に、唇のイラストを書いた。
紅を塗った唇を押し当てたような、キスマーク……と言うには、ややコミカルだけれど。
寝起きに見つけたいつきがどのような反応をするのかは、楽しみである。
くすくすと、一頻り笑ってから、ミカは蓋をしたペンの先でいつきの頬をむにりと押しやった。
指先で触れることは、しない。
たとえ恋人同士でなくても、触れることはなくても、ミカはいつきの傍にいるだろう。
「一緒にいると楽しいんだ、俺も」
からかいでも偽りでも誤魔化しでもないそんな言葉を、君に聞かせることはないのだろうけれど。
依頼結果:大成功
エピソード情報 | ||||||
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リザルト筆記GM | 錘里 GM | 参加者一覧 | ||||
プロローグ筆記GM | なし |
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エピソードの種類 | ハピネスエピソード | ||
対象神人 | 個別 | |||||
ジャンル | イベント | |||||
タイプ | イベント | |||||
難易度 | 特殊 | |||||
報酬 | 特殊 | |||||
出発日 | 2016年12月18日 |