俊・ブルックスの『聖なる夜に恋の魔法を!』
雪花菜 凛 GM

プラン

アクションプラン

俊・ブルックス
(ネカット・グラキエス)

部屋食あり

はしゃぐネカに呆れつつ荷物片付け
子供か!誰もいないとはいえもうちょっと年相応の振る舞いしろよ
…え?い、いや遠慮しとく、嫌な予感がする
マジでいいから!あ…あー喉渇いたから飲み物取ってくる!

ああ、美味い…ぶふっ!?
何だ「わ・た・し?」って!?
どんな本読んだんだお前…(頭抱え
いや読まないし言わなくていいから!
とりあえず後者はないからな!?
…なんかなし崩しに風呂入ることになった…

並んで露天風呂に
あー…心が洗われるな…
温泉効果なのかリラックスしてるせいなのか裸で隣にいてもあんまり恥ずかしくねえ
今日はマジでもう少し進展しても許せるかも…
さりげなく距離を詰めてみる
なあ、来年はどうするんだ?何かやりたいこととか…ってやっぱりネカザイルかよ!?
たぶんって何だよ!?
いや絶対って言えとも言ってねえけどっ!?
あーもー…結局ツッコミになったしのぼせそうになってきた

結構疲れてたのか眠くなってきた
おやすみ…

リザルトノベル

 案内された部屋に入ると、ふわりと畳の香りがした。
 広々とした空間は、すべて畳敷きの和室。
 ベランダに専用の露天風呂がある。
 寝室には、キングサイズのダブルベッドがある事まで確認して、俊・ブルックスは開いた口を何とか閉じた。
 想像していたよりずっと豪華だ。
「えーいっ」
 なので、荷物と上着を放り出して、ベッドへとダイブするネカット・グラキエスを制止する間も無かった。
「わー自宅のベッドよりふかふかですー」
 ぼよんぼよんとベッドの上で跳ねるネカットに、俊はやれやれと息を吐く。
 彼が放り出した上着と荷物を拾い、上着はハンガーに掛けてやりながら半眼でネカットを見た。
「子供か!」
「だってー、すっごく気持ちいいですよー」
 ネカットは、トランポリンで遊ぶ子供のようにうねうねと跳ね続けている。
「誰も居ないとはいえ、もうちょっと年相応の振る舞いをしろよ」
 呆れた眼差しをネカットに向けつつ、俊はクローゼットに荷物を置いた。
 ネカットは跳ねるのを止めると、ベッドにうつ伏せになったまま、上目遣いで俊を見つめる。
「……大人の振る舞いをしてもいいならそうしますよ?」
「え?」
 何処か妖しく光るその眼差しと視線がぶつかって、俊は瞬きした。
「い、いや遠慮しとく、嫌な予感がする」
「まあ、そう言わずに」
 ネカットはにっこり微笑むと、ベッドから降りた。
「薄い本でバッチリ予習してきましたから……」
 喉元に手を伸ばし、一つシャツのボタンを外しながら、ネカットはゆっくり俊へ歩み寄る。
 俊の本能が告げた。これは絶対に回避した方がいい展開……!
「マジでいいから!」
 くるっとネカットへ背を向けて、
「あ……あー喉渇いたから、飲み物取ってくる!」
 財布と部屋のキーを掴んで、俊は部屋の外へと退避する。
 振り返らず扉を閉めて行ってしまった俊を見送り、ネカットは瞬きした。
「……あ、逃げました」
 ふふっと笑うとシャツの釦を再び留める。
「まあいいです」
 今頃俊がどんな表情をしているか、想像してネカットは笑みを深めた。

 俊がペットボトル飲料を買って戻ると同じタイミングで、夕食が運ばれて来た。
 向かい合って座椅子に座った二人の前に、豪華な会席料理が広がる。
 二人はお茶で乾杯をした。
 早速、先附のあんきも豆腐に箸を付けて、俊の表情が蕩ける。芳醇な香りと濃厚な味が癖になりそうだ。
「ああ、美味い……」
「んー!美味しいです!」
 鯛の重ね造りを口に入れたネカットも頬を押さえてうっとりした。上品で円やかな甘みが口に広がる。
 見た目も美しい、職人の技とセンスが光る旬の味の数々。
 二人は夢中で箸を進める。
 甘味の抹茶プリンまで辿り着くと同時、ネカットが俊に微笑んで口を開いた。
「ところでシュン、この後はお風呂にします?
 それとも……わ・た・し?」
「……ぶふっ!?」
 思わずプリンを噴き出しそうになって、俊は耐える。
「何だ『わ・た・し?』って!?」
 お茶を飲んで抗議の眼差しを向ければ、ネカットは笑った。
「勿論、わたしは私ですよ。本を読んで勉強したんです」
「どんな本を読んだんだ、お前……」
 俊は痛むこめかみを押さえる。
「どんな本って薄い本ですよ、シュンも見ます?」
「いや読まないし……」
「私のオススメは、『敏感な──』……」
「言わなくていいから!」
「えー」
「あーもー本を出そうとするな、仕舞え!」
 俊は肩で息をしながら、ネカットを見る。
「とりあえず後者はないからな!?」
「分かりました! それじゃお風呂ですね」
 ネカットに輝く笑顔でそう言われ、俊はつい頷いてしまった。
「露天風呂、楽しみですー。シュン、早く早く!」
 善は急げとネカットに急かされ、俊は脱衣所へと引き摺って行かれたのだった。


 檜の香りが心地良い。
(……なんか、なし崩し的に風呂入ることになったけど……)
 源泉かけ流しの檜の露天風呂にネカットと並んで浸かり、俊は大きく息を吐き出した。
 柔らかいお湯が体を包み、芯から疲れが取れていく感覚。
 そして、ベランダにある露天風呂からは、星空が良く見えた。宝石のように煌めく夜空が何処までも広がっている。
「あー……心が洗われるな……」
「いいお湯です……」
 ネカットも頷く。
 最初は──裸で同じ湯に隣り合って入る事に、俊には羞恥心から来る抵抗があった。
 けれど、今は。
(温泉効果なのかリラックスしてるせいなのか……裸で隣にいてもあんまり恥ずかしくねえ)
 俊は、ちらりと隣のネカットの様子を窺う。
 頭に手拭いを乗せた、ザ・温泉なスタイルなネカットも、リラックスした様子で瞳を閉じていた。
(今日はマジで、もう少し進展しても許せるかも……)
 俊だって、ネカットの事を憎からず思っているのだから。
 ネカットに悟られないように、俊は小さく深呼吸した。
 そっと少しずつ、僅かに彼との距離を詰めていく。
 俊の気配に、ネカットは薄目を開いて彼の顔を見た。僅か紅潮した頬がとても愛おしい。
(……心なしかシュンもいつもより気を許してる感じします)
 ネカットは緩む口元で、すぐ傍にある俊の体温を、息遣いを感じた。
「なあ、来年はどうするんだ?」
 柔らかい口調で俊が尋ねてくる。
 ネカットが瞳を開けて視線を遣れば、こちらを見つめている俊と目が合った。
「何かやりたいこととか……って」
 近い距離に、また頬の赤みを増しながら俊が視線を星空に戻す。
 そんな彼の様子に笑みを浮かべて、ネカットは顎に手を添えた。
「来年ですか……そうですね。エアバンドなるものに挑戦したいです」
「……ってやっぱりネカザイルかよ!?」
 バシャンとお湯を揺らして俊が思わずツッコミを入れれば、ネカットはにっこり微笑んだ。
「もちろんシュンも一緒にやってくれますよね?」
「俺を巻き込むのかよ!?」
「大丈夫、私とシュンが二人一緒なら無敵です! たぶん」
「たぶんって何だよ!?」
「じゃあ、絶対」
「いや絶対って言えとも言ってねえけどっ!?」
 お湯をバシャバシャさせツッコミする俊に、ネカットはやれやれと肩を竦める。
「シュンはワガママですねー」
「あーもー……」
 偶にはロマンチックとはいかないまでも、少しくらい甘い会話を……と思ったのに、結局ツッコミに回っている己に俊は頭を抱えた。
「ふふっ、シュン顔赤いですよ?」
 ネカットの指が額に触れてきて、俊はドキッと一段階体温が上がったような気がした。
(のぼせそう、かも)
「そろそろ出ましょうか」
「……だな」
 ネカットの促しに、俊は彼と一緒に露天風呂を出た。
 タオルで身体を拭き、浴衣を着る。
 手早く濡れた髪を乾かせば、心地良い疲れを覚えた。
「シュン、水分補給した方がいいですよ」
「……サンキュ」
 ネカットからミネラルウォーターを受け取って、俊はぐいと呷った。
 良く冷えた水が、火照った身体に気持ち良い。
「シュン、もう寝ちゃいますか?」
 座椅子に座り、気付いたらウトウトしていたらしい。
 ネカットが手からグラスを取り上げるのに、俊ははっと瞳を開いた。
「悪い。ちょっと心地良過ぎて眠くなってきた……結構疲れてたのかな」
 俊が瞼を擦って言うのに、ネカットは首を振る。
「気にしなくてもいいですよ。私も眠くなってきましたし、ベッドへもう入っちゃいましょうか」
 差し出される手を取って、俊は立ち上がるとネカットと共に寝室へと移動した。
 キングサイズのダブルベッドは、二人で寝るには十分な広さで、ベッドの脇には和紙で出来たライトが温かで優しい光を放っている。
 ネカットが部屋の電気を消すと、ライトの明かりがより幻想的に控えめに部屋を照らした。
 俊はそれを綺麗だなと思いながら、ゆっくりとベッドに沈み込む。
 雲の上に居るかのような柔らかい感触に、俊の唇から溜息が零れた。
 これは直ぐに眠りに誘われてしまいそうだ。
「最初にぴょんぴょんした私の気持ち、分かって貰えましたか?」
 隣に入ってきたネカットが、俊の顔を覗き込んだ。
「あー……確かにこれ、テンション上がる……」
 コクコク頷いて、俊はふわっと欠伸をする。
「でも、ネカはぴょんぴょんし過ぎ……」
「あれでも遠慮したんですけどねえ……ふふ、シュンの顔を見ていたら、私も眠くなりました」
 同じ布団に入り、じわじわと伝わる互いの体温が、心地良かった。
「んじゃ、寝るか」
「そうですね。でも、その前に……」
 ふっと俊の視界が僅かに暗くなり、それから額に温かな唇の感触。
 優しい囁きが俊の耳朶を擽った。
「おやすみなさい。……今年もとてもいいクリスマスでした」
 俊の視界の先で、ネカットが蕩けるような微笑みを浮かべている。
 互いの鼓動が聞こえてくる近さに、二人は居た。
 声も手も、体温も──何もかもが、とても優しくて、愛おしい。
「おやすみ……」
 今夜夢を見るのならば、きっと彼の夢。
 それはとても幸せな夢だろうと、俊は思った。




依頼結果:大成功

エピソード情報
リザルト筆記GM 雪花菜 凛 GM 参加者一覧
プロローグ筆記GM なし
神人:俊・ブルックス
精霊:ネカット・グラキエス
エピソードの種類 ハピネスエピソード
対象神人 個別
ジャンル イベント
タイプ イベント
難易度 特殊
報酬 特殊
出発日 2016年12月18日

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