プロローグ
拝啓、ウィンクルムの皆様。
朝晩がすっかり冷え込む毎日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
私はいま、正に、深まる秋を飛び越して、とんでもない極寒の中に晒されております。
詰まる所、早く助けに来てください。
「ううううウィンクルムさん達のお顔をみれば、お、お落ち、落ち着くと、思うんです……!」
がちがちと歯を鳴らしながら、A.R.O.A.の職員が訴える。
助けろと言う通達に、何事かと思い訪れたそこは、とある支部の会議室。
……の、はずなのだが、細い廊下の先はまるで氷の洞窟のようにびょうびょうと音を立てて風を吹き込み、霜に氷柱が生え放題の真っ白な扉(辛うじて扉と判る物体)があった。
「もしかしなくてもあの中に入れと?」
「防寒具はお貸ししますので何卒宜しくお願い致します」
がたがたと震えながらも律儀にウィンクルム到着を傍で待っていた職員に免じて、恐る恐る訪ねたそこには。
「遅い。遅いわ。私を待たせるなんて、本当、貴方達っていい度胸」
ツン、とすました、白い着物の美女。
と、二人の子供。
それは炎天の夏にウィンクルム達と相対し、和解した妖怪、雪女とその子供達だった。
彼女の不機嫌が辺りを凍らせたのだろう。会議室は壁という壁が氷に覆われ、足元には雪が降り積もり、外以上に寒々しい光景が広がっていたが、扉を開けた瞬間に抜けた吹雪は、ふわりと柔らかく収まった。
そんな部屋の真ん中のソファ(だと思われる氷の物体)に掛けた女は、急くようにウィンクルム達を座らせ、その前に一冊の本を放った。
「トラオム・オーガ、だったかしら。さっき説明して貰ったから、少しは知ってるわ。その大層迷惑な奴がね、うちのカズハに憑りついたのよ」
不機嫌そのものの女が放った本は、雪の女王。
寄りにもよって、雪の女王。
しかも、開いた絵本の雪の女王は、目の前の雪女に大層似ていた。
「貴方達の知る雪の女王ってもっとこう、真っ白で! 金髪とか銀髪で! いかにもな感じの洋風クイーンなんじゃないの!?」
「すみませんあんまり癇癪起こされると寒くて仕方ないんで落ち着いてください」
金切声をあげ、バン! と彼女が強くテーブルを叩いた拍子に、びしぃっ、と氷が広がる。
宥めすかして落ち着かせながら続きを窺えば、雪童は攫われる少年役のようだが、どうも雪の女王が我が親である雪女に酷似しているため、眠りに落ちた雪童が非常に懐いている様子らしい。
「気に入らない。気に入らないわ」
「だから落ち着いてくださいってば」
「もっと気に入らないのが、その私に似た女王から引き離そうって言う小娘よ」
「そもそもそう言うハッピーエンドなお話なんですけど」
悪魔の鏡で心が凍り付いた少年が、雪の女王に魅入られ攫われて、死体のように冷たくなってしまったところを、少女の愛に溢れた暖かな涙が溶かすと言う……。
「……貴女の呪いと一緒じゃないですか?」
「だから余計に気に入らないのよ! ていうか雪の子が雪の世界如きで凍るわけがないんだし、むしろ夏の世界に引き戻される方が辛いに決まってるじゃない!」
ピリピリとした雪女の言葉は、もっともで。つまり、雪童を雪の世界から引きずり出そうとする少女が、オーガである可能性が高そうだ。
「滅しなさい。一片の塵一つ残さず滅しておしまいなさい」
「ハッピーエンドにするって言う終わり方も……」
「滅しなさい」
ご立腹の雪女を宥める為にも、夢の中の雪童を幸せにする為にも、オーガ殲滅は必須条件のようだ。
何より、普段はきゃらきゃらとはしゃぎまわる雪童達が、しょんぼりとした顔で雪女の傍らに控えている。
彼らの為にも、雪童――カズハを早急に目覚めさせてあげてほしい。
解説
目的:トラオム・オーガを倒してカズハを目覚めさせること
カズハ的なハッピーエンドにての為にも、トラオム・オーガの討伐は必須となります
討伐経路を通らないハッピーエンドは在るかもしれませんが、難易度が跳ね上がると思います
敵情報:
オーガ×1
少女の姿をしたトラオム・オーガ
取り立てて高い戦闘能力はありませんが、暖かな涙で回復することが可能です
(ライフビショップスキルファストエイド相当。ただし回復量は少しアップしてます)
雪の女王のお城から少年を連れ戻そうとしている最中で、少年・カズハはオーガの手中です
なお、暖かな涙はカズハにとってはダメージになります
トナカイ×1
Dスケールオーガ、ヤックアドガをイメージして頂ければ大体合ってます
突進力があります。角はかなり鋭利で堅いです
高火力、低命中
冷静で頭はいいので、巻き込み事故を起こしたりはしません
背後に回ると蹴られることがあります
カズハ:
幼い子供の容姿をした妖怪です。
攫われる少年役として、幼馴染役のオーガにぐいぐい引きずられている所
本来は雪玉を作ってぶつける力がありますが、夢の中ではただの少年なので使用できません
その他注意事項:
雪の女王のお城、広々としたホール
全面氷なので寒いですが、足元は滑りません
装備品程度の物は持ち込みが可能です
雪の女王はお出かけ中で居ません
雪女・他の雪童は基本的にリザルト上に登場しません
ゲームマスターより
雪女さんが道を通ってやってまいりました。
彼女はいつでもご立腹ですね。
雪女や雪童達と面識のある必要はないので、知らない方もお気軽に。
また、現実世界の雪女たちにお声掛け頂くよりは、夢の中での行動を重視して頂く事をお勧めいたします
なお、雪童は少年役ですが、本来は無性別です。
シナリオジャンルは戦闘となっております。
相談期間がやや長めになっておりますのでご注意ください。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
柊崎 直香(ゼク=ファル)
女王様の居ぬ間にお掃除です 防寒対策は走りに支障出ないよう足元中心 片手剣も手に固定させとく トナカイ対処に集中。ゼク引っ張って走りかな トナカイが仲間認識してるなら少女とカズハくんへ 危害は加えないだろうけど其方へは行かせない。 突進も怖いけど走り回られるのも困る、 一方向へ向かったら側面から連携して攻撃。 突進後の方向転換時に横面少しでも斬れたらいい (突進直後は避ける 背後取られるの理解してそうだから蹴られるかも トナカイ討ったらオーガへ 高くはなくても戦闘能力あるかもでしょ 油断せず剣構える カズハくんは要救助者。少女は討伐対象。 という認識なので僕の方は黙々任務こなす感じ ……わかりきったことは口に出さなくて宜しい |
セイリュー・グラシア(ラキア・ジェイドバイン)
ヒサメさんにインスパイアスペル言われたら助けに行くしかないじゃん? 動き易く温かい服着て行く。 敵発見時にトランス。 オレ達の役目は手早くトナカイを倒す事だ! カズハには 「ヒサメさんが心配してたぜ。早い所一緒に帰ろう」 と笑顔を向ける。 「オレ達友達じゃん」。 トナカイの前で奴を挑発。向かってきたらラキアの光輪へ誘導。 ラキアのカウンター攻撃時も敵の死角から隙をついて剣で攻撃。 ラキアへ攻撃が集中するのを防ぐ。 ルーカスさんが攻撃する隙を作る。 ハンティング技能やスポーツ技能も活用するぜ。 トナカイは狩りの対象だ! トナカイ倒す頃には皆がカズハの安全を確保してるか? 少女から離れてたら遠慮なく少女と戦うぜ。 敵の気を引く。 |
エルド・Y・ルーク(ディナス・フォーシス)
防寒具:羽毛ダウンジャケットの2枚重ね・レッグウォーマーと簡単には脱げない手袋 まずはカズハさんに、向かう場所は少女のオーガと一緒に行く場所ではなく ヒサメさんと他のお二人の雪ん子さんのところであると認識して頂けたらと思います 声が届く事を第一にトナカイが迫らないある程度の距離を確保しつつ 今までの夏の思い出を伝えてみましょう 「カズハさん、雪ん子さん 夏祭りで食べたあんず飴はいかがでしたか? ヨーヨー釣りも 金魚に逃げられてしまった時も楽しみがあったはず どうか今、それを少しだけ思い出してみてはもらえませんか」 「三人が運んでくださった台車で助かった、ヒサメおねえさんが、今度はあなたを助けたいと言っていますよ」 |
西園寺優純絆(ルーカス・ウェル・ファブレ)
アドリブ可 スキル 【会話術】 目的 ・トラム・オーガ倒してカズハを助ける 行動 ・トランス ・カズハを説得する(会話術使用 ・近く迄行って説得 ・カズハが少女の手を振りほどいたらカズハの手を取り逃げる 内容 「ねぇカズハちゃん、ユズ達と一緒に帰ろ? あのね、ユズ達はカズハちゃんを迎えに来たのだよ ヒサメお姉ちゃんに頼まれたんだもんね お姉ちゃんも他のお友達も皆カズハちゃんが帰ってくるの待ってるのだよ それにね、ユズ達とカズハちゃんはお友達なのだよ! あの子じゃない、ユズ達がカズハちゃんをお迎えに来たの(ニコ ねぇカズハちゃん お家は本当に此処? 思い出して自分の居場所を… ほら待ってる人達の所に帰ろ…?(手を差し出しながら微笑む」 |
鳥飼(鴉)
防寒:ダッフルコート、手袋、厚手のブーツ ヒサメさんに似た雪の女王に懐いてるなんて。 本当にヒサメさんが好きなんですね。 トランス後、さり気無くトナカイや少女に注意し接近。 誰かと聞かれたら「君の知らないカズハちゃんの友達です」と。(にっこり 「お久しぶりです、カズハちゃん。ヒサメさん達の代わりに迎えに来ました。ヒサメさんや、フタバちゃん、ミツバちゃんが待ってますよ」 手袋を脱ぎ「帰りましょう?」と手を差し出す。 鴉さんが攻撃したら、カズハちゃんの手を引き距離を取ります。 大好きな人を待たせちゃ駄目ですよ。すごく心配してました。 トナカイが突進してくると危険です。 その場合、優純絆くんとカズハちゃんの盾には僕が。 |
●少女と少年
冷たい氷の城を前に、鳥飼はほんのりと微笑んでいた。
「ヒサメさんに似た雪の女王に懐いてるなんて。本当にヒサメさんが好きなんですね」
言っている場合ではない。が、何度か対峙した彼らが相変わらずの様子に、微笑ましさを禁じ得ないのだ。
やれやれと肩を竦める鴉の傍ら、気合の十二分に入った様子のセイリュー・グラシアは、トナカイ狩りの為に準備運動を行っている。
「ヒサメさんにインスパイアスペル言われたら助けに行くしかないじゃん?」
な。と振り返ったラキア・ジェイドバインがそうだねと頷く。
「よーしそれじゃあ、女王様の居ぬ間にお掃除です」
勢いよく歩き出した柊崎 直香の後を、口元を布で覆い、喉を保護しながらのゼク=ファルが続く。
西園寺優純絆もまた、ルーカス・ウェル・ファブレが用意してくれたふかふかのコートに身を包み、軽い足取りで氷の城へと乗り込んでいく。
「ユズ、あまり無茶をしないように。ユズが思う言葉で良いですからね? それと怪我しないようにするんですよ?」
「はぁい、ルカさま」
振り返って笑む優純絆の周りを、ふんわりと包む桃の花。
同じものに包まれているのをルーカスもまた確かめて、足早に後を追った。
「ミスター」
「どうかしましたか、ディナス」
「今回は無償でいいですよ。奢りも要りません」
きり、と表情を引き締めたディナス・フォーシスの申し出に、エルド・Y・ルークはほんの少し、意外そうに目を丸くする。
なんだかんだと文句の多い印象だった前衛思考の青年が、煽てや義務感に乗せられずに仕事に就くのは、稀な事で。
理由を、考えたけれど、すぐにやめた。ディナスがそう言うのなら、エルドはただ、頷くだけだ。
「頼りにしていますよ」
そうして、いつもの通り、心を添えるだけ。
ひゅぅ。冷たい風が、吹き抜けて。広い広いエントランスホールに、少女の声が響き渡る。
「一緒に帰りましょうよ、私たちの街へ!」
「や、やだよ! ここにいるの!」
二つ響いた声の内の一つには、聞き覚え。常はきゃらきゃらとした笑い声が付属されるはずの声が怯えて聞こえるのを聞き留めて、ディナスは真っ直ぐに駆け出した。
杖を翳し、防御の為のバリアを貼るが、それはディナス自身を防ぐもの。少女と少年の距離を開けるには、至らなかった。
「そう、上手くはいきませんか……!」
けれど、早々に少年の――カズハの手を掴むことは、出来た。
丸い瞳が、ディナスを見上げる。この人は、一体誰だろうと、見定めるように。
「滅せよ」
インスパイアスペルと共に、セイリューはラキアの頬へと口付ける。雪女が望んだのとは、意味は、違うけれど。
二人を包み込んだのは、正しくオーガを滅するための、絆の光。
煌めいて見える二人を見つめるカズハに、セイリューは人懐こい笑みを向ける。
「ヒサメさんが心配してたぜ。早い所一緒に帰ろう」
「ヒサメ、さん……?」
告げて、トナカイの方へと向かって行った背を見送っていると、ひょこん、とよく似た目線のツインテールに覗き込まれた。
「ねぇカズハちゃん、ユズ達と一緒に帰ろ?」
「……だぁれ?」
「あのね、ユズ達はカズハちゃんを迎えに来たのだよ。ヒサメお姉ちゃんに頼まれたんだもんね」
ディナスの掴むカズハの手に、優純絆もまた手を重ねて、ゆっくりと説く。
「ヒサメおねえちゃん……」
大きな瞳が、何かを探すように、きょろり、巡る。
知っている気がする名前。だけれど、そう、だけれどそれは、多分きっと、今は居ない雪の女王の……。
「お久しぶりです、カズハちゃん」
巡った視線が、ぴたり、名を呼ぶ声に止まる。
柔らかく見つめる鳥飼の微笑を、カズハはまた、確かめるように見つめた。
「ヒサメさん達の代わりに迎えに来ました。ヒサメさんや、フタバちゃん、ミツバちゃんが待ってますよ」
「ヒサメ、さん……フタバ、ミツバ……」
雪の女王の物語にはない、名前。
知っている。それは、知っている名前。
「カズハさん、夏祭りで食べたあんず飴はいかがでしたか?」
吹き抜ける冷たい風の中に、優しい声が響く。羽毛のダウンジャケット二枚をもっこもこに着こんだエルドは、違う意味でも暖かな微笑で、カズハを見つめた。
「ヨーヨー釣りも、金魚に逃げられてしまった時も楽しみがあったはず。どうか今、それを少しだけ思い出してみてはもらえませんか」
エルドの語るのは、初めて雪童達と対面した、夏の日の記憶。
本当は雪女を誘うはずだった祭だけれど、雪童達は、初めてのそれを、三人で、満喫していた。
「三人が運んでくださった台車で助かった、ヒサメおねえさんが、今度はあなたを助けたいと言っていますよ」
ぱちぱちと二度瞬いたカズハは、まだ、状況をよく呑み込めていないようだったけれど。
楽しかった思い出と、良く知った名前と。繰り返される単語は、物語に組み込まれた記憶を、揺らす。
この人たちは、優しい人。そう、見上げる瞳が語っていた。
けれど、顔を綻ばせて見知ったウィンクルムの元へ駆け寄ろうとするカズハの手を、しっかりと握りしめた少女は、うるりと瞳に涙をためて、少年を見つめた。
「どうして……? どうして、私の事は――」
「おっと、させませんよ」
ピコンッ! 良い音を立てて、少女の頭の上にピコピコハンマーが落ちる。
きゃっ、と声を上げた少女に、カズハは驚いたように術の主、鴉を振り返った。
「……何だか私、悪者みたいですねぇ?」
少女が何をしたわけでもないタイミングでの攻撃もさることながら、一番の原因はその胡散臭い笑みだろう。
とはいえ、少女への妨害を緩める気もない。少女がカズハの手を放そうとしないのだから、なお。
「徹底的に邪魔して差し上げますよ」
薄らと笑んだ鴉に、カズハはぱちくりと瞳を瞬かせ、少女のオーガは、ぎりと睨みつけるような視線を向けていた。
●氷と獣
ウィンクルムのおよそ半数がカズハの保護に向かっている間に、他の者達はトナカイの相手をしていた。
きゅ、と己の手に布で武器を括りつけた直香は、じっ、とトナカイの動きを注視し、かつん、と蹄が氷の床を蹴るのを見届けてから、身構えた。
「ゼク」
つん、と袖を引いて、詠唱中のゼクをトナカイの進路からずらす。
光輪を纏わせたラキアがするりと間に割り込み、振り回された角の攻撃を防げば、トナカイへと反撃が返される。
隙をついて死角に潜りこもうとしたセイリューは、大きく振り上げられた後ろ足に思わず仰け反って、心配そうな視線を向けたラキアに、ひらひらと手を振った。
「流石に獣は死角が取りにくいな!」
「……言う割に、楽しそうだね、セイリュー」
怪我のない事を確かめる目で見つめたセイリューの表情が生き生きとして見えて、じとーっとした眼差しをしていたが、オーガではない野生のトナカイは、狩りの対象だと張り切っていたセイリューを思い出し、不意に苦笑に変えたラキア。
「無茶は、しないようにね」
小さな呟きは、広い氷の城では届かない声だったけれど。いつだって、どんなに遠くたって、守るために駆け付ける気で、いた。
「あちらは順調……でしょうかね?」
ちらり、カズハたちの方へ向かったパートナーの様子を窺いつつ、ルーカスはトナカイと対峙する。
構えた大剣クレイモアの大きさに、推し量るような気配をぶつけてくるトナカイに、緩やかに微笑んだ。
「トナカイや少女を攻撃するのは心苦しいですが……」
ルーカスが踏み込む刹那、トナカイは先手を打つように駆け出した。
「オーガですから関係ありませんねぇ」
真っ向から見据え、構えた大剣を勢いよく振りぬいたルーカスの体が、駒のように回転する。
角と剣が、激しくぶつかり合う音がしたかと思えば、雄々しく生えたトナカイの角が一本、根元から折れてごとりと地に落ちた。
氷の城に、トナカイの嘶く声が響き、同時に、少女の悲鳴が迸った。
「トナカイさん!!」
悲痛な声と共に溢れる涙。鴉が止めるよりも早かった。いや、仮に妨害に罰ゲームを使用しても、溢れた涙はそのまま零れていただろう。
ぽろぽろ零れた涙が光となって、トナカイを包み、癒す。
折れた角は戻らなかったけれど、倒れた体躯は、再び勢いよく立ち上がった。
「やっぱり、厄介だね」
「だな……だけど……」
ぴくりと眉を顰めて唸るように呟いた直香に、セイリューは同意してから、ちらりと直香の隣を見た。
幾度も任務で聞いた詠唱は、もう間もなく、終わる。
「足止め、してやろうぜ」
「そうだね、当たらなきゃ元も子もないし」
セイリューを真似るように、ちらりと隣を見た直香に、視線だけを返すゼクの目は、じとりと訝るよう。
外すわけないだろうと言いたげな視線をさらりと受け流して駆けた直香は、向かってくるトナカイに、おにさんこちらと唇だけで囁いて、タイミングを見計らい、突進をかわす。
セイリューと共に左右に散開し、トナカイの横腹に刃を立てれば、一瞬手ごたえがあって、けれど弾かれるように、尻餅をついてしまった。
「ゼク!」
勢いは、殺せた。しっかりと前を見据えている瞳は、トナカイを捉えている。
海魔の瞳が、赤く燃える。閃光のように迸ったエナジーが、トナカイを射抜いた。
涙で回復したところで、ささやかなものだったのだ。内側を焼き尽くされたトナカイは、声を上げる事もなく横倒しになり、そのまま、動かなくなった。
トナカイを仕留めても、障害が無くなっただけで、終わりではない。続けざまの二発目の詠唱に入ったゼクは、一瞬、ラキアと目が合ったような気がしたけれど、彼の方から逸らされた。
横目に捉えた、かすかな悲嘆にふと伏した瞳に、彼が出来るならトナカイは殺さずに済ませたいと呟いていた事を思い出したけれど。
(容赦は、しねえよ)
パートナーにも言われた。相手が少女だからって躊躇うなと。
相手が殺す気できているのなら、加減なんて、甘い事は言わない。
こと、『此方』を傷つけるものには。
幸いにもけろりとした様子でいる直香が淡々とオーガの方へ向かっているのをゼクが見届けた頃には、伏した瞳を開いたラキアもまた、気持ちを切り替えてオーガに向かっていた。
物語の設定上、辛く険しい冬の道を共に進んできたパートナーでもあるトナカイが倒れ、少女は悲しげな顔でウィンクルム達を見渡す。
「ひどい、ひどい、どうして、どうして」
今にも泣きだしそうな少女に、カズハは戸惑いながら、ウィンクルムと少女を交互に見つめる。
「あの子じゃない、ユズ達がカズハちゃんをお迎えに来たの。ねぇカズハちゃん。お家は本当に此処? 思い出して自分の居場所を…」
「一緒に帰りましょう?」
優純絆と鳥飼の笑顔に、振り返るカズハの手を、啜り泣く少女の指が、ぎゅぅ、と握りしめる。
「雪ん子さん」
「カズハさん」
エルドが、ディナスが、呼びかける声は、懐かしささえ覚える。
「大切なヒサメさん達が君の帰りを待ってるよ」
繰り返した、ヒサメの名前。
それを遮ろうと、少女が小さく、うそ、と呟いて。
「凝りませんね」
やれやれと、鴉が罰ゲームを繰り出そうとするのを、カズハは、慌てて、止める。
「か、かわいそう……だよ……」
「おや」
悪者のようだと思っていたが、すっかり悪者になってしまったのだろうか。一瞬思ったが、語尾のすぼんだカズハの声は、誰が味方かを判断しあぐねているだけのようでもあって。
だけれど、カズハに気を取られた隙に、少女のオーガはふんわりと、笑っていた。
「やっぱり、やさしいね」
懐かしむような声と、優しい笑顔。そこに伝う暖かな涙は、御伽噺のラストシーン。感動的な結末に相応しい光景だった。
――ただし、その涙は雪の子を癒すものでは、無いけれど。
「熱……!」
「カズハさん!」
反射的に少女の手を振りほどいたカズハを、ディナスが抱き寄せる。
ファストエイドで即座に回復したけれど、熱の衝撃は雪童には強く残った。
「あ、あついよ、あついよ……ねえさま、ヒサメ、ねえさまぁッ!」
わっ、と泣き出した少年を抱きかかえて後退するディナスと入れ違うように、静観を決め込んでいた直香が、ととっ、と少女の前に出た。
「泣かすなんて、いけないんだー」
棒読みの、冷めた声に、少女が息を呑む。
付き添うように離れた優純絆の頭を一度そっと撫でたルーカスもまた、嘆息を交えた笑みで少女を見据えた。
「傷つけなければ、揺れたままだったかも知れませんねぇ」
「泣かせる気は無かったんですがね。少女も、少年も」
お仕置き、とでもいうように、音の鳴るハンマーが少女の頭上を小突いて、合図となる。
かくして保護対象の少年という強烈な盾を失った少女のオーガは、氷の城に吹き抜ける風に、溶けるように消えていきましたとさ。
●めでたしめでたし
「……泣かせたのね」
「いえ、ですからそのお陰で雪ん子さんはヒサメさんを思い出しましてね……」
夢から覚めたカズハが、雪女の姿を見るなりひしりと抱き付いて啜り泣き始めたのを見て、じとり、雪女は睨む眼差しを向ける。
エルドが繰り返し繰り返し、根気強く説明をしたおかげで、何とか冬の代将軍召喚事件勃発にはならなかったが。
膨れた顔をした雪女は、ちろり、鳥飼を見て、つかつかと歩み寄ると、彼の服の袖を摘まんで、目線の高さまで持ち上げた。
「今回は、触らなかったんでしょうね」
傷を負ったとしても、癒えているとは聞いたけれど。
「必要なら手を取るつもりではいましたが……」
「学習しなさいよ馬鹿ね」
「本当に、主殿の人の好さには限度がある」
ちらちらとトナカイの様子を気にしていた彼は、きっと、こちらへ向かってくれば真っ先にその身を盾として投げ出しただろう。
かつて雪女に弾かれた手が凍傷を負ったのを覚えていてなお、雪童に手袋をしない手を差し出したのも、その片鱗。
(主殿は何故、自分の身を省みない行動が多いのか……)
鴉の零す溜息は、胸の内だけのものだけれど。
「トナカイ、殺しちゃったね……」
「んー……際限なく回復されるのも怖いし、仕方ないさ」
ラキアに残る少しの後悔を、慰めるように、セイリューは、ぽん、と彼の肩を叩く。
少し項垂れた顔を、雪女は下からずいと覗き込んだ。
「……しっかり、滅してきたんでしょうね」
「それは、勿論」
苦笑を返すラキアの前に、雪女は小さな氷の花を弾けさせた。
「やることきちんとやったんなら、もう少し胸張ってなさいよ」
つん、と。言うだけ行ってそっぽを向いた雪女。
そんな彼女にしがみついたままのカズハの傍へ歩み寄り、じっ、と見つめた優純絆は、へにょりと眉を下げて。
「怖い思いをさせて、ごめんね」
それから、少しだけ困ったような名残を残しながらも、笑った。
「今度は、普通に遊びたいのだよ」
だってもうユズとカズハちゃんはお友達でしょう。と。無垢な言葉に、同じように無垢な雪童は、涙を引っこめて、笑った。
「ともだち、ともだち」
「ユズ、ユズ!」
「あそぶ、あそぶ!」
きゃらきゃらと笑う雪童達を、微笑ましげにルーカスは見つめる。
「そう言うことですから、また機会があれば……」
「……来て上げない事もないけど。冬よ、冬だけ」
相変わらずのすまし顔に、既知のものは微笑ましげに口元を緩めて。
直香は一人、賑わう会議室の隅にこっそり移動する。
「お前、子供苦手だろう」
ゼクの、単刀直入な台詞に、ぷい、と視線を背ければ、小さくため息を吐かれて。
「自分も範疇に含まれるくせに」
「……わかりきったことは口に出さなくて宜しい」
似たものだけれど、違うもの。かける言葉は、心情も、まだ、見つけられないまま。
無垢に素直に笑ってはしゃぎまわる子供たちを、直香はほんの少し、渋い顔で見つめていた。
「……ああ、何だか、カキ氷が食べたいですね」
寒い最中だけれど。奢りも要らないって言ったけど。
幼い雪童の命を救えたことに安堵しながら、ディナスはぽつりと呟いた。
依頼結果:大成功
MVP:
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 錘里 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 男性のみ |
エピソードジャンル | 戦闘 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 普通 |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 5 / 2 ~ 5 |
報酬 | 通常 |
リリース日 | 10月19日 |
出発日 | 10月28日 00:00 |
予定納品日 | 11月07日 |
参加者
- 柊崎 直香(ゼク=ファル)
- セイリュー・グラシア(ラキア・ジェイドバイン)
- エルド・Y・ルーク(ディナス・フォーシス)
- 西園寺優純絆(ルーカス・ウェル・ファブレ)
- 鳥飼(鴉)
会議室
-
2014/10/27-23:40
プランは提出できてるぜ。
うまくいくと良いな!
今度はヒサメさんとゆっくり話できると良いなと思いつつ。
かき氷の御礼もちゃんと言えていないんだった。
「美味しかった、御馳走様でした」と。
今回も相談諸々、皆さんお疲れさまでした。 -
2014/10/27-23:40
-
2014/10/27-22:12
ルーカス:
先程、こちらの手違いで同じものが二度投稿してました
その為38を削除させて頂きました
申し訳ございません。 -
2014/10/27-22:08
ルーカス:
私たちもプランは完了致しました。
成功する事を祈りつつ頑張りましょう。
此方はユズが説得、私がトナカイを撃破後に少女へ参ります
皆さんよろしくお願いします(ペコリ)
なるべく確認しながら微調整しますので何かありましたら仰ってくださいね(微笑) -
2014/10/27-20:56
セイリューさんを差し置いて……と若干不安にも思いましたが開示させていただき、ありがとうございました。
もしそうだとしましたら、運営様を急かしてしまったかも知れませんねぇ。申し訳ございません。
こちらは、私が説得、ディナスは雪ん子さんの回復として、プランを提出させて頂いております。
間隔は開きますが、常確認しにまいりますので、変更点等がありましたら、是非教えてやって頂ければ幸いですよ。
-
2014/10/27-19:31
トナカイの件、回答開示ありがとう!
エルドさん達の「夕方前にはプランを提出できるように・・」の絡みで
運営さんが配慮した下さったのでは!
トナカイは神人でも少しくらいダメージはいるかも。
と言う事で、オレもトナカイぶん殴ってこよう。
防寒対策も忘れずして行くぜ。
-
2014/10/27-17:05
>マジックブック
過去2回程度の結果なのですが、
デミ・ワイルドドッグは一瞬困惑しただけ、
デミ・オーガに到っては、僅かに眩暈を起こしただけ、という結果でした。
今回は、見た目野生動物の可能性が高いとの事ですから、マジックブックの効果も……効くにしては、『冷静で頭が良い』とある以上、すぐ立ち直られてしまう可能性は高いと思います。
ああ、加護でしたらきっと見る側も安心出来ますね。
>防寒対策
あ……(すっかり忘れていた。慌てて準備開始) -
2014/10/27-16:56
セ、セイリューさんのお問い合わせ内容が、恐らくダブりを防ぐためにこちらにも届きました……!
き、緊張しますが、先にそのまま引用させていただきますね。
セイリューさんありがとうございます…っ!
------
1.
敵情報の【トナカイ×1】ですが、
このトナカイは
・オーガ
・デミ・オーガ
・野生動物
どの分類になりますか?
▼プロローグの内容情報からは、厳密な種類は確認されていないようです。
ただ、見た目野生動物の可能性が高いと思われます。
ただし、ここは夢の中ですので、野生動物の強さや能力が、現実と同じとは限
らず注意が必要でしょう。
2.
【デミ・オーガ】はトランス状態にならなくとも討伐が可能である、
との事ですが
これは精霊に限らず神人でも可能という解釈でよろしいでしょうか。
▼デミ・オーガに対しては、精霊、神人、一般人による攻撃のダメージが行きます。
ただし、精霊と比べると神人や一般人の与えられるダメージが少ないため、有効度は低くなります。
デミ・オーガが反撃せずにじっとしているのであれば、神人でも(一般人でも)討伐は可能です。
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と、いう内容でした。
サンクチュアリで回復してしまいますね……
これはご質問していただいて本当に良かったです。
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2014/10/27-12:26
僕は、そこまで口が上手くないので。(苦笑
説得には、「ヒサメさんや、フタバちゃん、ミツバちゃんが待っている」のを伝えようと思っています。
後、氷の城は寒いらしいですし。
皆さん、防寒を忘れないようにしてくださいね。(にこり -
2014/10/27-10:29
ルーカス:
私も柊崎さん達と同じ認識でしたので大丈夫ですよ(微笑)
先ずはトナカイを重点的に殺り、その後少女へ標的を変える…
その間にカズハさんと少女の距離が離れていてくれれば良いのですが…
取り敢えず説得組がなんとかしてくれる事を祈りつつ最初はトナカイに集中しましょう
その後オーガを討伐さえ出来れば、ハッピーエンドになるみたいですからね(微笑) -
2014/10/27-09:46
鴉:
まとめが役に立つなつなら何よりですね。
>マジックブックの効果
オーガ類には効きがよろしくないのですか?
その可能性があるならば、マジックブックは「目眩」より「加護」に変えるとしましょう。
利くかどうかわからぬ効果に期待するより、こちらが味方だと雪童に伝える意味も込めて「加護」の方がよろしいかと思いますのでね。
それに、僅か「2」といえど「加護」の方が攻撃力もありますので。丁度良い。
>行動
こちらも直香さんと同じ認識です。 -
2014/10/27-08:03
セイリューさん、お問い合わせの件、改めましてありがとうございますよ。
>ライフビジョップの回復威力
ファストエイドもその判定で回復してくれれば、と云のは3という明確な回復量が出されてしまっている以上、甘い思案ではありますが……セイリューさんのシャインスパークでしたらかなり心強いこととなっているでしょう。頼りにしていますよ。
説得できるかは心もとないですが、記憶を引き出せそうな情報を依頼書から引き出すことはできそうです。夜前には間に合うようプランに着手させていただきますね。
ディナス:
僕は敢えて瞬間的に簡易バリアの張れる杖を持っていくつもりでいます。
過去にデミ・オーガを弾いた経験がありますので、カズハさん回復の為にも、少女の姿をしたオーガを一瞬でも弾ければカズハさんに触れられる事が出来ます。
……涙と、ファストエイドによるHP増減のか殴り合いになりそうですが、まあ…それは仕方ないですよね。そもそもHP無いとカズハさん溶けちゃいますし(自分に言い聞かせ) -
2014/10/27-06:31
トナカイの区分回答はまだでした。
別件で問い合わせた件で、
Q.ライフビショップの回復系スキル使用時に
【スキルの威力】+【術者装備品攻撃力】=回復するHPと
考えてよろしいか。
A.基本的には上記の式になります。
という回答を貰ったぜ。
実際はこの計算を基に実質的な回復量を決めます
という感じらしいので、そんな方向で。
(※装備品の攻撃力加算を絶対視できないが
「HP3とか2だけしか治らない」という訳ではなさそう)
>柊崎さん
トナカイと少女への対応は
オレもそんな感じで考えてる。
-
2014/10/27-02:48
ディナス:
かしこまりましたっ。僕はカズハさん専用回復役になりますっ!
これは、トナカイに巻き込まれない様に、タイミングを計る形になりますね。
エルド:
大変申し訳ありませんが、事情により本日のプラン作業が非常に滞っています…大変申し訳なくも、本日中には夕方前にはプランを作成提出できるようにさせて頂きますよ。 -
2014/10/27-02:08
詠唱時間が毎度ご迷惑お掛けしております。
走ることも、詠唱後発動までの時間調整もできるけど、
基本逃げて詠唱集中させておいた方がいいからにゃー。
鴉さんはまとめありがとう!
僕もゼクと一緒にトナカイに当たる予定でいたよ。
……冷静で頭はいい、ってことだから、
攻撃受けて暴れまわりはしなさそうかな。
その分しっかり狙いは定めてきそう。
トナカイを集中的に倒す。
同時に少女とカズハくんを引き離す。
それから少女の対応に当たる、でいいんだろか。 -
2014/10/26-23:18
鴉さん、まとめありがとうございます。
トナカイの生物区分は回答まだなので、
とりあえず
「オーガ的に精霊でないとダメージ入らない」
「野生動物的にサンクチュアリで回復する」
という特性を持つ敵として対処を考えるとして・・・。
オレもトナカイの方に行くかな。
トナカイが突進する相手は増やさないと。
ゼクさんにトナカイが向かうと困る。
トナカイ倒したらラキアも少女対応に廻る。
その頃にはカズハが離れていてくれるといいのだが。
トナカイが居なくなったら少女も大人しくして居られないだろ。
>ディナスさん
他の誰かが負傷した時に備えてラキアはシャインスパークをセットして行くので
カズハの負傷対応に集中してもらってOK。カズハの回復は任せた!
少女の涙のダメージはファストエイド1回の回復量より多いし。 -
2014/10/26-23:01
ルーカス:
>鴉さん
まとめありがとうございます(微笑)
分かりやすくて…っとすみません、私の配属を発言するの忘れておりました。
私はトナカイの方で構いません。
呪文を唱える時間稼ぎをさせて頂きますね、ラキアさん、ゼクさんよろしくお願いします(お辞儀)
トナカイをどうにかしたら直ぐに少女の方へ向かわせて頂きます。
それと、ユズをお願いします。
好奇心旺盛と言うか無茶をする時もあるので(苦笑)
優純絆:
鳥飼お姉ちゃん、エルド様、よろしくお願いしますですの!
ユズは一応会話術をレベル1だけど、持ってるからそれを活かせるように頑張るですの!
-
2014/10/26-22:27
簡単にまとめさせていただきました。
細かい各自の行動などは、省いています。
---(敬称略)
【懸念】
1.
雪童が役として、「仲が良かった友達を思い出せない」事を気にしている可能性。
→雪の女王に懐いたままで、夢から覚めようとしない可能性。
対処案:
少女が友達で無いと伝える。
→むしろ自分達が「友達」だと主張する。
雪女や雪童の所へ「帰りたい」と思わせる。
2.
トナカイの生物区分
→野生動物だとサンクチュアリで回復してしまう。
【役割】
雪童の説得:
エルド、鳥飼、優純絆
少女の対応:
鴉
トナカイの対応:
ラキア、ゼク、(ルーカス)
回復:
ディナス
---
この認識で合っていますかね。
ルーカス殿が括弧書きになっているのは、明確に発言が無かったので。
おそらく、此処だろうと追加させていただきました。
名前の無い方は、発言から私が読み取れなかった方になります。申し訳ありません。
使用スキル:
現状私は、当初の予定通り「ピコピコハンマー」をセットする予定です。 -
2014/10/26-17:41
>「仲良しの友達がいた筈だけれど、思い出せない」
という部分もあるのだろうか。
>もしそうならば、雪の女王に懐いたままだと
この物語世界から戻りたいと思わないかもしれない。
最悪の事態は想定して損はないかも知れませんねぇ。
最初より、雪ん子さんが少女のオーガを振り切り、自分から戻ってきてくださる可能性を前提にして行動して『実は……』となっては、手遅れです。
では、ディナスに回復の全てを担わせて、私は説得の方に回らせていただきましょう。
本日中にヒサメさん関連の依頼書を読み返して、その時の雪ん子さん達との行動記憶を頼りに説得する予定です。
いやはや、言葉にするとなりますと、肝心なときに気の利いた言葉は浮ばないものですねぇ……
ディナス:
回復について考えたのですが、鴉さんのお話の通り、今回は後衛の方が多い事と、オーガからのカウンターは望めないが、それでも倒さなければならない対象であるため、
『カズハさんのダメージを最優先とし、カズハさん以外は、受けたダメージの分だけ優先して回復する』
を考えています。
『倒れない程度に、ダメージを負った皆さんを平等に回復する』
というのも考えていたんですけど……本当に満遍なく回復していては、ターン的にも回復量・5回の復回数も考えると、全て中途半端になって回復したのに次ターンで戦闘不能とかが起こりそうなので。
なので、戦闘中、トナカイのダメージを受けた人を対象に、ダメージ分を回復するという方針でいこうかなとか考えています。
カズハさんで5回を使いきる可能性もありますが、カズハさんが倒れてしまったら元も子もないので、これは仕方ないかなとか…。
あ、何か他に案のある方は是非受け付けさせてください! -
2014/10/26-10:44
ルーカス:
大変遅くなりすみません(ペコ)
>セイリューさん
お問い合わせありがとうございます。
返答次第で作戦が変わってきますね
確かにセイリューさんが仰る通り少年の帰りたいという自覚が目覚めれば振りほどく動機になり、自分から逃げおおせる事が出来れば後は遠慮なく少女へ攻撃が通りますねぇ
>神人の役割
それでしたら、最初はカズハさんの説得へ回るのはどうでしょうか?
その為にはある程度距離を縮めたほうがやりやすいかも知れませんが…
少女が隣にいますからねぇ…
そこがネックになるでしょう…
そうなるとユズが絶対カズハさんに近付いて行きそうですね…
あっそれと私はトルネードクラッシュを装備していこうかと思っております。
-
2014/10/26-07:46
トナカイの生物区分の回答はまだ来ていない。
オーガでも野生動物でも
ラキアはシャイニングアローⅡでトナカイ相手にする予定。
少女討伐は他精霊さん達にお願いしよう。
カズハが登場人物としてどの位物語から影響されているのかな。
雪童としての特殊能力は駄目ははっきりしているけれど。
「仲良しの友達がいた筈だけれど、思い出せない」
という部分もあるのだろうか。
もしそうならば、雪の女王に懐いたままだと
この物語世界から戻りたいと思わないかもしれない。
「目の前の少女は友達でも何でもない存在」だという事や
ヒサメさんや雪童達の所へ「帰らなきゃ」と
少年(カズハ)に自覚してもらった方が目覚めやすくなるかなと思う。
「君を連れ戻しにきた友達はオレ達の方!」
などと主張するのもいいかもしれない。
これだとカズハ自身が少女の手を振りほどく動機も強くなるし。
神人が何をするかがまだ具体案全然出ていないし、
以前会った事のある人なら説得力も増す。
次オレが会議室を覗けるのは夕方頃の見込み。 -
2014/10/26-00:44
>セイリューさん
>ファストエイドの回復値
回復対象が1人だけで接触可能条件下
炎龍王の依頼の時でしたでしょうか、サンクチュアリの回復が間に合わなかったのは。
今回は火を噴くわけでもないトナカイ……
ミスター、トナカイが火を噴いたらかっこいいでしょうか? え、違う?
そうですね──現状でしたら5回……1R(15秒)に3×3回で、9のHP回復。
もう1Rで、トータルで15の回復が可能です。
4Rぎりぎりまで回復し切るのを身動き出来ずに待つよりも、最悪触れていれば良いので攻撃をしてもらいながらなどの、即時の移動も可能です。
トナカイが『Dスケールオーガ、ヤックアドガ』想定であれば、範囲攻撃はありませんね。
──では、僕は怪我をなさった方の『おっかけ』となります!
エルド:
状況によっては、少女のトラオム・オーガが、物語の設定上『最後まで手を離さない可能性のある』雪ん子さんを即時回復出来る数少ない技かも知れません。
……この際、若さに任せてピストル弾……もといオーガの元なりどこへでも、ディナスには全力で走っていただくのもありかと思われますが、いかがでしょうかねぇ。
問題が無ければ、私もその補佐に回って『戦況を見つつ、雪ん子さんを含めダメージの多い方』を対象に、5回の回数制限の中で、ディナスに指示を出せればと思いますよ。
優先順位については、もう少し煮詰める必要がありそうです。もう少々こちらで思案してみましょう。
前衛の方など、優先していただきたい方がいれば言って頂ければ、回復の度合いなどを詰めてお話出来るかと思われますよ。 -
2014/10/25-22:47
遅ればせながら。クキザキ・タダカですです。
皆、丁寧な挨拶どうもどうも。
んーと、ゼクは攻撃主体で行かせた方がいいかな。
スキル的には乙女の恋心、小さな出会い。
少女とトナカイが同時出現なら、
とりあえずトナカイに僕の方は集中していい……かな?
どちらにしろ燃やすー、しか考えてないけど。 -
2014/10/25-22:46
-
2014/10/25-22:03
>ディナスさん
実は回復対象が1人だけで接触可能条件下なら
サンクチュアリよりファストエイドの方が、
回復HP値が大きいかもしれないんだよね、威力的に。 -
2014/10/25-21:43
ディナス:
か、回復ですかっ!? ここは、デミ・トナカイとかになりませんか!?(御回答待ちです)
ああ、セイリューさん、ラキアさん! お問い合わせありがとうございますっ。
……しかし、そうなると飛び込んで魔法杖でオーガの少女だけ一瞬弾くといった刹那的なものしか思いつきません……
それでも、許可を頂けるか、ツッコミがないようでしたら実行してみようと思いますが。
後は隙を作る系統のマジックブックを連続使用とかでしょうか。マジックブックの効果も、トナカイがネイチャーであれば普通に効くと信じます……!(オーガ系にまともに効いた試しがない)
もし、オーガであればラキアさんが攻撃手に回ってくださっています。僕は現状、サンクチュアリ要員に回ろうかと。
トナカイがネイチャーであるのならば、ファストエイドを使えるだけ使おうかと考えています。ど、どうかデミ・トナカイでありますように……!
-
2014/10/25-20:44
鴉:
セイリュー殿の言うとおり、少女にカウンター攻撃はできないかと考えています。
少女がとる行動としては、
・雪童を実質人質として扱うこと(幼馴染を守るという言い分で手を離さない)
・トナカイへの指示
・暖かな涙で自身の回復
・暖かな涙でトナカイの回復
・暖かな涙で雪童へのダメージ(わざと)
が考えられますかね。
トナカイは、
・突進(少女を巻き込むことは無いので同士討ちは不可能)
・角での突き上げ
・後ろ蹴り
の3つですかね。
突進ということなので一直線にしか進めない。
けれど、巻き込み事故はしなようなので踏みとどまることはすると。
巻き込み事故はしなくとも、少女の方に突進させれば行動は硬直しますね。
私共の行動としては、
主殿に雪童に話しかけて貰い、少女もそちらに意識が逸れたところで。
問答無用でピコピコハンマーを使用。
すかさず片手本「目眩」で、少女を困惑させて雪童がこちらに来る時間を稼ぐ。
という事を考えています。
その後は、回復させないように少女を攻撃ですかね。
雪童が此方に来た後、トナカイへ回った方がよろしいのであれば。
トナカイにつく方向でも問題ありません。 -
2014/10/25-16:01
見知った顔ぶれで心強いぜ。今回も皆を頼りにしてる!
敵に関してだけれどさ。
敵少女はオーガであるという事だけれど、
トナカイに関しての区分がハッキリしないので
今問い合わせ中。回答待ち。
トナカイがオーガか野生動物か、で
神人がダメージを入れられるか?とか
サンクチュアリ効果範囲内にトナカイがいる場合
トナカイが回復するか否か、の結果が変わってくる。
じんわりと、ここ大事だから!
(野生動物だとサンクチュアリ範囲内に居たら奴は回復しちゃうぞ!)
少女は涙で自身を少し回復できると考えて良さそう。
ファストエイドより効果強め。だったら威力4以上か?
直接攻撃してこなさそうだから、
シャイニングアローⅡなどでのカウンター攻撃は難しそう。
しかしオーガなので精霊が攻撃しないと倒せない、と。
ラキアは攻撃手段がシャイニングアロー2種しかないので、
シャイニングアローⅡをセットして行く事は確定。
その他に関しては考え中。
カズハと面識ある人は少女から離れるよう説得しつつ
2人を引きはがす必要があるかなとか。
その時に少女が「どうしてそんな意地悪言うの」とか泣いてきそうだが。
オリジナルストーリならその温かな涙で
少年の凍った心を溶かしとかで感動展開への流れなんだろうな。
しかし、そういう訳にはいかないのだ。
少女を確実に仕留めなくてはならないので、
誰が少女への主火力か、等も含めてよく考えないと。 -
2014/10/25-12:29
ルーカス:
ふむ…皆さんほぼ後衛ですか…
そうですね、一人でも私と一緒に前衛をしてくれる方がいれば技が決まりやすくなる可能性が高いですねぇ…
今の所使える技は
・トルネードクラッシュ×3
・スパイラルクロー×1
・フロントアタック×3
ですね
もしスパイラルにするなら、ここぞという時に使わないといけませんねぇ
他は3回程使えますが…
失敗したりしたら危ういですねぇ(苦笑)
さてどうしたものか悩み所ですねぇ… -
2014/10/25-11:42
鴉:(再投稿)
人数が揃いましたね。
エルド殿、ディナス殿もお久しぶりです。
直香殿、ゼク殿は初めてお会いしますね。
よろしくお願いしますよ。
戦力的には、
【エンドウィザード】1
【ライフビショップ】2
【ハードブレイカー】1
【トリックスター】1
と、
見たままでいえば
「前衛:1」「後衛:4」ですね。
バランス的には、私が後衛よりは前衛に参加した方がよろしいでしょうか。
嫌がらせ程度に相手を攻撃して、気を引くことは可能ですからね。
カウンター狙いをするということであれば。
私はそのまま少女の動向に注意しておきましょうか。
少女がトナカイになんらかの指示をするならば、邪魔できますからね。 -
2014/10/25-11:37
直香さん達は初めまして。
エルドさん達はお久しぶりです。
改めて、皆さんよろしくお願いします。 -
2014/10/25-10:58
優純絆:
わわっ!人数が揃ったですの〜!
エルド様、ディナスお兄ちゃん、初めましてなの(にぱぁ)
直香お兄ちゃん、ゼクお兄ちゃんはお久しぶりなのだよ(ニコニコ)
ルーカス:
エルドさん、ディナスさん初めまして
直香さん、ゼクさんはお久しぶりです
今回も宜しくお願いしますね(微笑) -
2014/10/25-00:23
こんにちは。「エルド・Y・ルーク」と申します。皆さん宜しくお願いしますよ。
しかし、それにしても華やかですねぇ。まるで男性陣のみによる場ではないかのようですよ。
(穏やかに笑って告げながら)
こちらの精霊の能力は、
シャイニングアローⅡ ×1
サンクチュアリ ×3
シャインスパーク ×1
となっています。しかし、トラオム・オーガが今回少女となっている現状、
ダメージの発生源は主に、攻撃兼護衛となっているトナカイ。
こちらをシャイニングアローⅡを発動させ、敢えて後ろ側に回って攻撃を受けて反射頂く……という手段は取れそうです。
ええ、もしトナカイ対策の回復手として、サンクチュアリ×3の方が良いという場合でしたら、喜んでそちらを選択させましょう。
-
2014/10/24-22:02
優純絆:
よろしくお願いしますですの、鳥飼お姉ちゃん!(ニコ
あのね、オーガの女の子の手が緩んだらユズが雪童くんの手を引いて逃げようかなって思うの
それと、トナカイさんが邪魔するなら、その囮もやるのだよ
ルーカス:
今回は完璧に役割分担をした方がいい気がしますね…
どうしたものでしょう…
ユズはこう言ってますが心配なんですよねぇ…
(鳥飼さんもラキアさんも女性に見えますし、ユズも女の子に見えますから華やかに錯覚するんでしょうかねぇ…?) -
2014/10/24-20:07
セイリューさん、ラキアさん。お久しぶりです。(にこにこ
前回のヒサメさん以来ですね。
今回もよろしくお願いします。(お辞儀
優純絆さんと、ルーカスさんは初めまして。
よろしくお願いしますね。(にこり
鴉:
人数が増えてありがたい限りですね。
セイリュー殿、ラキア殿。再びよろしくお願い致します。
優純絆殿と、ルーカス殿も。よろしくお願いしますよ。
(……男しかいないはずなんですけどね。何でしょう、この華やかさは) -
2014/10/24-13:19
優純絆:
ユズは西園寺優純絆ですの!
えっと鳥飼お姉ちゃん、鴉お兄ちゃん初めましてなのだよ(にぱっ
セイリューお兄ちゃんとラキアお兄ちゃん、お久しぶりだもんね(ニコニコ
よろしくお願いしますですのぉ(ニコ
ルーカス:
鳥飼さん、鴉さん、お初にお目にかかります。
ハードブレレーカーでユズのパートナーのルーカスと申します。
以後お見知りおきを(お辞儀)
おやセイリューさんにラキアさん、お久しぶりですねぇ
今回もよろしくお願いします(微笑) -
2014/10/24-06:25
-
2014/10/23-12:23
鴉:(抜けがあったので再投稿)
私の事は「鴉」とお呼び下さい。
よろしくお願いしますよ。
さて、こちらで考えている行動としましては。
被害者である雪童が敵のすぐ近くにいるということから、まず引き離したいと考えています。
「引きずられている」という表現から、雪童がオーガ扮する少女から逃れようとしていることがわかります。
雪童がいつまでの敵の手にあっては、人質でしかありませんのでね。
懸念事項は早々に排除してしまいたい。
私は、少女が手で雪童を引いてるように思えましたので。
少女の手を緩めることさえできれば、雪童は少女から離れるのではないかと考えます。
ただ、Dスケールと同じ強さのトナカイが邪魔をしそうですね。
トナカイを引きつけることができれば、ジョブスキルの「ピコピコハンマー」で少女の頭を狙い。
その隙に雪童に自は力で少女達から離れていただけないかなと。
ただ、別に方法に拘ってはいませんので。
何かあれば、些細な事でも遠慮なくどうぞ。 -
2014/10/22-22:52
まだ他の人はいないみたいですね。
僕は鳥飼と呼ばれています。
こちらはトリックスターの鴉さんです。
これから参加される方は、よろしくお願いしますね。(にこり
ヒサメさんに会えたのは嬉しいですけど。
カズハちゃんが、トラオム・オーガに憑りつかれるなんて……。(右手を頬に当て溜息
妖怪にも、オーガって憑りつけるんですね。
雪の女王はお出かけ中でいないということですから。
トラオム・オーガの少女と、トナカイが今回の相手ですね。
まだ考え中なので、何か思いついたら書き込もうと思います。