プロローグ
●崖っぷちのヴァン
ガチガチガチ。
「もう失敗できない。もう、もう……!」
ガチガチガチ。親指の爪を噛んでいるというよりは、震えで歯の根が合わないらしい。
青年の目は大きく見開かれ、呼吸はゼイゼイと激しく大きい。
「もう、これ以上クートに嫌われたくない……っ!」
青年は右手を少女とつないでいた。
少女は、異常な様子の青年を冷めた目で見上げている。
「……ダッタラ、キバレヨ、ヴァン」
青年の後ろのカーテンから、ぬうっと魚の首が出てきてボソリとはき捨てる。
ビクリと肩を震わせ、青年は隈が出来た目をぎょろりと後ろへ向けた。
ヤックドーラが無表情な目を青年に向けていた。
「ハラヘッタ」
言うだけ言って、ヤックドーラはカーテンの裏に引っ込んだ。
「分かっています。分かっています。……エリス、手筈どおりにね」
青年は震え、頷き、少女に声をかける。
「わかってる。クート先生の頼みだから」
少女は淡々と頷き、二人はじっと眼前のドアが開くのを待った。
時は昨日にさかのぼる。
「マントゥール教団から犯行声明だ」
A.R.O.A.職員は、ウィンクルムを緊急に召集した理由をテーブルに置いた。
――いまだ目覚めぬ哀れなウィンクルム諸君に、この世の真実を見せよう。
明日午前一時に湾岸倉庫01番に来い。
幼き贄を神がお受け取りになられる。 マントゥールがしもべ、ヴァン――
「……どうも子供をオーガに生贄に捧げる儀式を見せてやるってことらしい。つまり、子供が犠牲になるのが嫌なら、来いってことだな」
職員は苦い顔をする。
「どう考えても何かの罠だ。だが、罠だからって見過ごすわけにもいかない。本当に子供が犠牲になる可能性がある限り」
と犯行声明の便箋に貼り付けられた一房の亜麻色の髪を指す。
「鑑定した。人間の子供、生きた女の子の……切られて間もない髪で間違いない」
つまり、犯行声明を出した信者は、少なくとも少女と接触したのだ。
そして、声明文を見たウィンクルムは気づく――差出人の名前に、聞き覚えがあることに……。
翌日、看過できない事態とみたウィンクルムは、指定どおり湾岸倉庫01番に一時前にやってきた。
夜深い時間帯のため、周囲は人気もなく、静かなものだ。
「建物の周辺には異常はないみたいだ」
念のため周辺を捜索してみるも、気になるところはない。
「突入しかないか」
ウィンクルムは念のためトランスをしてから、意を決して倉庫を開ける。
ガランとした何もない広い倉庫……最も奥にカーテン状の衝立が一つあるっきり。
衝立の前に立つ若い青年信者、ヴァンと、彼に手を繋がれて泣き叫ぶ亜麻色の髪の少女。
「助けてー! 助けてー!!」
少女はヴァンの手を振りほどき、ウィンクルムのほうに走ってくる。
「待て!」
ヴァンが叫ぶなり、カーテンからデミ・コボルトが複数少女を追いかけようと飛び出してくる。
「危ない!」
ウィンクルムたちは一斉に走った。精霊は神人を守ろうと自然と前に出る。
神人と精霊が綺麗に分かれた瞬間。
ガコン。
神人たちのいる、後方の床が観音開きに開いて。
「うわあああーーー?!」
神人を地下に飲み込んだ後、元通りに閉まった。
「!」
精霊が驚いて振り向き、そして前を見る。
いつのまにかヴァンも少女もおらず、倉庫にいるのはデミ・コボルト5匹と……ヤックドーラ……!
「ケケケ。オモシロ」
前回とは違い、ヤックドーラは長い舌先の毒針をぶらつかせ、戦意に満ち満ちている。
神人たちは、したたかに地下の床にぶつかって呻いた。
真っ暗だったが、すぐに壁につけられた電灯がついて明るくなる。
「ヴァン!」
電灯のスイッチを押す信者の名を神人は叫んだ。
「……うまくいってよかったよ。挽回できそうだ」
ヴァンが笑う。彼の隣には、冷めた目の少女が立っている。
「そうね。いいざまだわ。生きた神人をお供えすれば、オーガ様もお喜びになるでしょうしね」
こまっしゃくれた口調で、少女は神人を鼻で笑う。
ヴァンは地下室のスチールドアの前に椅子を置いて座ると、
「上で君達のナイトが全滅するのをここで待とうじゃないか」
と、椅子に鉈を立てかけ、ニヤニヤ笑いながら言う。
「無駄な抵抗をしなければ、俺達は君たちの命は奪わない。オーガ様は生きた贄をご所望だからね」
少女もいつのまにか、小さなピストルを手にしていた。
「暴れるなら、手と足は奪っていいっていわれてるんだけど」
彼女の銃口が狙う先は、神人。
「ど、どういう……」
唖然とする神人たちに、少女はにっこりと微笑む。
「私はエリス。マントゥール教団の、かんぶこうほせい。よ」
エリスは自己紹介するなり、これ見よがしに小さな鍵を飲み込んで見せた。
解説
●成功条件:神人と精霊の合流
普通:合流成功・敵の逃亡
成功:合流成功・オーガ死亡
大成功:合流成功・敵全滅
(デミの討伐数は成否に関係しません)
●敵
ヤックドーラ 1体
頭が魚なオーガで、デミ・コボルトのボス
長い舌の先にある毒針は、デミを回復・強化させ、人間を麻痺させる
勝ち目が無いと分かれば逃げる
デミ・コボルト 5体
うろこのような皮膚の、やせたイヌのような顔のデミ・オーガ
武器は爪、そこそこの強さ
移動速度と知能はイヌレベル
ヴァン
マントゥール教団信者で鉈で武装している
二十前後の若い青年
エリス
マントゥール教団信者でリボルバー式ピストルで武装している
七歳くらいのおしゃまな女の子
●倉庫
カーテンの奥に地下室への階段がある
地下室のドアは1つだけ
ドアは、外から開けるか、中から『地下室の鍵』で開けるかのみで力ずくでの開閉はできない
ドアの横に電灯(左右の壁に2つずつ)のスイッチがある
ゲームマスターより
お世話になっております。あき缶でございます。
シリーズになる前の『アイノアカシ』で出てきたヴァン君のリベンジです。
真相にたどり着くいいチャンスかもしれません。
なお、既に全員がトランス済みという前提です。
トランスのタイミングなどは特に考えなくて大丈夫です。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
叶(桐華)
とりあえず座って待ちつつ、たまににじり寄る お話聞くには顔の近い方が良くない? 僕、そっちの事何にも知らないけど、知らないなりの興味はあるよ エリス、だっけ。鍵、飲み込んだけど、お腹傷めないようにね 誰の指図か知らないけど、痛い思いは、して欲しくないよ 使い捨てるみたいなやり方はあんまり好きじゃないなぁ フェイクも使いながら、嘘と本音と織り交ぜて にこにこしてよう。怖くなんてないよ 食べられるなんて事、無いと思ってる だって、僕らのナイトは、強いもの 起こらせたい訳じゃないけど、挑発に乗ってくれるなら吉 足音は出来るだけ拾って、扉の空く瞬間を狙い済まして動く 飛びかかって、ヴァンを扉前からどかすだけでも出来たらいい |
信城いつき(レーゲン)
道具:ロープ(確保用) レーゲン達もきっと来る みんなで無事にここから出よう まずはクートがどんな人か情報を得よう 「俺達生贄なんでしょ、でも何も知らないまま殺されるのは嫌だよ」 エリスの年齢やヴァンの反応からして、親がわりとか先生? 「みんな、クート…様って言ってるけど、すごい人なの?」 「幹部候補生って彼(彼女?)に選ばれたの?」 口を滑らすよう、あえて否定発言はせず聞き役にまわる 一斉に動くときは、エリスに向かって飛び出す(他の人を撃たせないようこちらに注意を引きつける) 撃たれないようスライディングして足下を払い転倒させロープで確保。 (自害もされないよう注意) 教団の人間とはいえ、目の前で死なれるのはやだよ |
アイオライト・セプテンバー(白露)
パパー、パパがいないよー(べそべそ でも、絶対に大丈夫。パパが王子様みたいに助けてくれるもん 怖いけど、それは隠すもん(スキル「フェイク」 会話の目的は2つ 教団の情報収集 扉から注意を反らすこと 助けに来てもらっても、それをヴァン達に気付かれたら、無駄になっちゃうかもしれないから エリスちゃんの方に話し掛けてみようかな 気になることがあるの AROAに送られた髪ってやっぱりエリスちゃんの? 女の子がばっさり髪を切るのって大変なことだと思う それだけ教団が大事なの? 幹部にしてくれるから? それとも、他に大事な人か物があるの? 扉が開いたら、あたし、エリスちゃんのほう突進してみる で、パパ達精霊にも協力してもらって捕縛する |
ヴァレリアーノ・アレンスキー(アレクサンドル)
俺と同年代に近いお前みたいな奴も教団にいるのか お前達をここまで動かすクートとは? 恨み憎しみ悲しみは負の連鎖しか生まない 故に俺が断ち切る 人を恐怖で支配する奴との間に真の絆など存在しない クートの居場所や特徴、クートがヴァン達に何をしたのか出会いの経緯を聞く エリスが飲みこんだ鍵は地下室の鍵と予想し簡単に脱出不可と推測 好機が訪れるまで動かない 小刀から手は離さない 常に警戒 相手の目や表情観察 サーシャ達が来ると信じてるので動じない 精霊達と合流後、皆が敵を惹きつけてる間に電気確保 目で合図しスイッチ付近に移動 扉の前に立つ 台詞 奴がそう簡単にやられない事は俺が一番よく知っている 見くびるな、サーシャは俺の…契約者だ |
柳 大樹(クラウディオ)
倉庫の持ち主、後で調べないと。 (普段護衛って言ってるんだ。来てみろよ)自分の左の手の甲を見る 会話を傍観。(メンタルヘルス 俺、怒らせ易いみたいだし。 上が片付くかも知れない頃合いを見計い、会話に混じる。(会話術、メンタルヘルス あんたヴァンって名前だったんだ。 いや、そっちも俺らに興味無いよね? デミが見えたけど。前言ってたのと同じであれも頂き物? (首謀者名、一連の事件の目的は聞き出したい) 扉の開口時、ヴァンを挑発し注意を引く。 皆を動き易くしないと。 状況把握に努め、どっちも口封じと自害をさせないように。自分も怪我しないよう立ち回る。 オールで気絶して貰いたいところだね。 ウルフ以外は、オーガを見ても比較冷静 |
●絆を信じている
神人達が床に飲み込まれ、倉庫にはヤックドーラとデミコボルト、そして精霊しかいなくなった。
精霊らは動揺しなかったとは言えないが、さりとて不思議とさほど心配もしていなかった。
「アーノはそう容易くやられるような輩ではない。我の契約者なのだから」
不遜に言い、アレクサンドルは何事もなかったかのように、雄牛の意匠があしらわれた戦斧を構える。
指示をする神人はおらずとも、なにを言われるかなどもう桐華には分かりきったことだ。いつも言われることは同じ。耳にタコが出来るほど聞いた。今でも脳内で想像の叶が飄々と頼んでくる。
(桐華は強い子を手伝ってあげてね)
脳内の声に聞き飽きたと返し、桐華はダガーを逆手に握ると。
「せいぜい邪魔してやるよ」
舞うように先手を打つ。オーガを囲むように立つデミコボルトの間をすり抜けて、オーガに斬りかかる。
「ケケケ、アガケヨ」
オーガは悠々とそのダガーを受けた。
ダガーを掴んでいるので、防御がお留守だとばかりにアレクサンドルの斧が唸ってオーガの脳天から振り下ろされる。斧に宿る鯱歯の狼のオーラが、斧の刃に先行してオーガの肌へと迫る。数カ所を同時に噛むはずのオーラだが、ヤックドーラはその全てを致命的にはならない場所で受けた。
(……強い)
(ボスだけあるな。場慣れしているのか、それとも天性のセンスか)
やる気のなさそうなヤックドーラが、存外に実力者らしきことを瞬時に悟り、桐華は眉をひそめ、アレクサンドルは口端を上げた。
だが、逃げるわけにはいかない。この倉庫の地下には神人がいる。
桐華に続き、レーゲンがオーガを押し込もうと海軍拳銃を撃つ。
地下の様子は分からないが、罠までしかけて神人を落としたのだ。なにもない筈はない。
(早く倒さなきゃ……いつきが待ってる)
信城いつきを守れない状況に焦るレーゲンを、デミコボルトの鋭い爪が襲う。
「っ!」
特殊な術で防御を高めた陰陽師の狩衣がささくれるほどの斬撃。次同じ場所に爪が突き立てば、おそらく皮膚に到達するだろう。
レーゲンを襲ったのを契機に、デミコボルトの猛攻が始まる。オーガを狙う精霊を引き剥がさんと、デミコボルトの爪が荒れ狂う。
オーガ担当の精霊を狙うデミの注意を自分に向けさせようと、クラウディオは手裏剣を打つ。
(先日、これと対峙していたのは大樹だったな)
自分の神人、柳 大樹のことを思い出すと、クラウディオの手にも力が入る。
「ぐずぐずしてる暇はないんです」
デミコボルトを狙う白露は、早く倒れろとばかりに弾丸を撃ち続ける。
(アイ……べそかいてませんかね。いつも元気ですけど、案外すぐ泣いてしまうから……)
白露は、いつも陽気に彼をパパと呼ぶ太陽のような少年を想う。
(すぐ迎えに行きますから!)
●北風と太陽
(パパー、パパがいないよー……)
その太陽のような少年ことアイオライト・セプテンバーは、白露の予想通り、べそをかきかけていた。
だが、アイオライトは後ろを向いて顔をこする。
「大丈夫、絶対に大丈夫だもん。パパは絶対助けてくれるもん。王子様みたいに!」
鉈と銃で武装した信者がドア前に陣取っていて、怖くないわけはないが、アイオライトは我慢する。
今、自分にできることをやるのだ。
神人達は全員、自分の精霊が来ることを信じていた。いや、それはもう確信であった。
いつきはまわりの神人達に声をかけて励ます。
「レーゲン達もきっと来る。みんなで無事にここから出よう」
こくんと頷き、アイオライトは口を開く。
「ねえねえ、気になることがあるの。A.R.O.A.に送られた髪ってエリスちゃんの?」
「そうよ」
エリスは素直に頷いた。
「女の子がばっさり髪を切るのって大変なことだと思うけど……それだけ教団が大事なの?」
エリスは答えない。アイオライトは続ける。
「幹部にしてもらえるから張り切ったの?」
「それもあるけど……」
「じゃあ、他に大事な人か物があるの?」
「クート先生に決まってるわ!! あたし、先生のお願いならなんでも聞く! 先生のためなら何だって出来るんだから!!」
エリスは立ち上がり、泣きそうな切実な声で叫んだ。
それは、とうとうウィンクルムが、信者にこの事件の首謀者の名前を吐かせることに成功した瞬間だった。
するといつきが立ち上がる。
「あのさ、俺たち生贄なんでしょ。でも、何も知らないまま殺されるのは嫌だよ。そのクート……先生って、凄い人なの?」
その問は、信者の顔が如実に物語っていた――何を当然のことを訊くんだ。
「すごい人よ。でも、もーっとすごい人になってほしいの。だから、あんたたちを捧げる。あんたを捧げて、先生をもっとすごい人にするの!!」
エリスの声音はまるで夢を見ているようにふわふわと弾んでいた。
「その礎になれることを喜ぶんだな」
椅子にどっかと座ったまま、ヴァンは偉そうに言い放つ。
「幹部候補生って、クート先生に選ばれたの?」
いつきの質問に、エリスは胸を張った。
「そうよ! あたしが、がんばってるから、かんぶこうほせいにしてくれるって!」
「そのクートとやらはどこにいる」
服の中で小刀をしっかと握りしめたまま、ヴァレリアーノ・アレンスキーは信者を睨み据えて、尋問のように厳しく尋ねる。
彼の紫色の瞳は、注意深く、信者の少しの嘘をも見逃さないと光っていた。
「焦るなよ。どうせすぐ会える。お前らが死んでからな!」
ヴァンは鼻で笑う。
「どういう奴だ」
ヴァレリアーノの次の問を聞き、ヴァンの顔は切なそうに遠くを愛しげに見つめた。
「……綺麗な人だ」
ため息と一緒にヴァンはつぶやく。
「初めて会った時、湖畔に咲く百合かとおもったんだ。水の彫刻かとおもった。氷じゃない、水なんだ。そう、クートは水の妖精……妖精族だもんな、当然か。美しいの一言に尽きる。あの柔らかくて全部受け止めてくれるような、南国の海色の眼差し……。さらさらと風になびく、春空色の髪……」
ヴァレリアーノは顔を歪める。ヴァンは予想以上に盲目的にクートを愛しているらしい。
「クート先生は、優しいの。お母さんみたいなお父さんみたいなお兄さんなの」
エリスもうっとりと付け加える。
「……どちらも相当いかれているな」
ヴァレリアーノは辟易したように小声で吐き捨てると、口をつぐんだ。ともかく、クートが相当美しい若いファータであることは確認できた。
「その人、ほんとに優しいの?」
ぽつん、と発された言葉に信者たちの幸せそうな空気が消滅する。
「どういうことだ」
鋭く睨むヴァンとエリスをものともせず、叶はにこにことエリスにいざり寄った。
「ちょっ、近づかないでよ! 撃つわよ!?」
ピストルを構えるエリスに、叶はにこにこしたまま両手をあげた。
「だって、お話聞くには顔の近いほうがよくない?」
そして叶は、エリスの唇めがけて指をさす。
怯むエリスに、叶は笑顔のまま続けた。
「エリス、だっけ。鍵、飲み込んだけど、喉とかお腹、痛くない?」
つうっと指を少女の喉、腹と滑らせ、叶は心配そうに尋ねる。
「誰の指図かしらないけど、僕、君に痛い思いは、して欲しくないよ」
「い、いたくなんかっ……」
だが、先程からエリスは小さく空咳をしていた。鍵は尖った部位も多い小物だ。少なからず、狭い少女の食道を傷つけているのだろう。
「使い捨てるみたいなやり方は、あんまり好きじゃないなぁ」
と言った叶の眼前に鉈が突きつけられる。
「人聞き悪いことを言うな!」
激昂し、怒りに震えるヴァンが叫ぶ。だが、逆上しているのも同じだ。
(なんだかんだで、自覚はあるわけか)
笑顔のままで叶は、怒り狂うヴァンを見上げる。
「何を笑ってるんだよ! 怖くないのか?!」
「なにが? 怖くなんてないよ。だって、僕らのナイトは、強いもの」
ブチリとヴァンのこめかみあたりから不穏な音が聞こえた。
「ええい、生贄が一人くらい減ったところで、かまやしないだろう。貴様はここでミンチにする!」
と、ヴァンは鉈を手にとうとう立ち上がった。
神人達に緊張が走る。今、この密室で戦闘を行うのはあまり得策ではない。
だが、エリスが叫ぶ。
「ヴァン、そんなことしたら先生に言いつけてやるわよ。いうこときけないあんたなんて、今度こそ嫌われるんだから」
それを聞くなり、ヴァンは脱力したように椅子に座り込んだ。
「……くそ」
「あたしは別に、あんたが嫌われたほうが嬉しいけど」
そのやりとりを見て、ヴァレリアーノは
「なるほど。美しくて優しいだけで、お前たちをここまで動かせるわけはなかったな」
と嘲笑う。
マントゥール教団は、オーガへの恐怖からオーガにひれ伏して慈悲を乞うことで救われようとする教団だ。
クートはその恐怖に加え、愛されなくなる恐怖と他人への妬みで人を動かすのだろう。
「人を恐怖で支配する奴との間に真の絆など存在しない」
クートは見切ったとばかりに呟いた。
そのやりとりを眺め、大樹は眼帯を掻く。
ずっと黙っていたのは、自分のぶっきらぼうな物言いが事態を悪い方にしか牽引しないことを知っているから。
一部始終の会話を脳内でまとめ、大樹は手を眼帯から離す。
(首謀者はクート、目的は……なんだろ。クートに喜んでもらう? クートって変な趣味。いや、教団員の目的なんて、オーガを支援することなんだから、変でもないか)
だいたい知りたいことは分かった。
だが、まだ動くときではない。精霊が来るまでは耐えるのだ。
(普段護衛って言ってるんだ。来てみろよ)
大樹は左の甲――契約の赤い紋を見つめ、それから上を見上げる。
どたばたという音が微かに聞こえる気がする。それは、唯一無言を守っていた大樹だから気づけた程度のかすかな振動と音。
(うん、戦ってる)
あれが静かになった時に動こう。大樹はオールを握ったまま、上を見上げ続けた。
●死に物狂い
精霊たちは文字通りの死闘を繰り広げていた。
デミコボルトは単体ではさほどの敵ではないだろう。しかし、策士のヤックドーラの指揮下で集団行動するならば話は別だ。
雑兵でも、素晴らしい軍師の下では一騎当千と化す。
がむしゃらに敵を奥に押し込もうとする精霊の動きは、何のフェイントもなく、すぐ意図を悟られた。
五体いるデミコボルトの抑えはクラウディオと白露の二人だけ。
クラウディオや白露が抑えきれていないデミコボルトが、オーガを削ろうとするアレクサンドルやレーゲン、桐華を執拗に狙う。
ガランとだだっ広い倉庫で、オーガはまだ壁までは追い込めていない。つまり、アレクサンドルと桐華の二人では、オーガの周囲二方向しかカバーできないのだ。
「ケケケ」
多少消耗が見えるオーガだが、余裕そうな笑いは変わらない。
そもそもオーガには、この戦闘を急ぐ必要はないのだ。はやく神人と合流せねばと焦る精霊と、心の余裕があるオーガ達。
ぜいぜいとアレクサンドルは肩で息をする。デミコボルトの爪だけでなく、ウルフファングの侵食が彼の体を苛む。どんどん斧の狙いも定まらなくなってきている。
(乱戦、接近戦は覚悟の上でしたが……)
神人がそばに居ないだけで、こんなに心がかき乱されるものだろうか。いや、神人ならばデミコボルトの抑えの手伝いをしてくれただろう。単純に手数が足りないのかもしれない。
白露は垂れ落ちる汗を拭い、デミコボルトを撃ち続ける。
オーガはまだ舌の毒針を使わない。
(デミを回復してもらったほうが、オーガ本体が手薄になるかも……と思ったのですがね)
白露は歯がゆそうに、それでもようやく精霊たちはデミコボルトを倒し始める。
レーゲンの銃弾を受け、最後のデミコボルトがよろめいた。
「ヒヒヒ、ヤルナー」
ヤックドーラはそう言うなり、口を開ける。目にも留まらぬ電光石火の動きで舌が、レーゲンに撃たれたデミコボルトに刺さった。
「ギェギェギェー!!」
まるで電気ショックを与えられたかのように、デミコボルトが跳ね上がり、血走った目でレーゲンに飛びかかる。
「うわ!」
狂ったかのような猛攻を受け、レーゲンは床に転がった。
「レーゲン!」
桐華の注意が一瞬、ヤックドーラから外れた。
すかさずクラウディオと白露の攻撃が、レーゲンをさらなる追撃から守る。
「くっ」
アレクサンドルのふらつく斧がヤックドーラに向かう。刃は確かにヤックドーラの肩に食い込んだ。
しかし。
「がはっ」
まさにカウンター。ヤックドーラの毒針がアレクサンドルのみぞおちに突き刺さる。
瞬時に痺れるアレクサンドルの横を、ヤックドーラは走った。
「逃すか!」
桐華が追う。だが、レーゲンに気を取られた時間分、ヤックドーラに猶予があった。
「ヒィヒィ、フウフウ!」
笑い声なのか呼吸なのか、はたまた悲鳴なのか、よくわからない声を上げながら、ヤックドーラは倉庫の出口めがけて必死に逃げる。
「喰らえっ」
桐華がダガーで目にも留まらぬ突きを放つ。
「ギャッッ」
ダガーは確かにヤックドーラの背に刺さった。だが、浅い。止めるまでには至らない。
追撃を食らってもひたすら逃げに徹するオーガを守るように、狂乱するデミコボルトが立ちはだかる。
「どいてくださいっ」
白露の正確無比な射撃と、
「邪魔だッ」
クラウディオの忍術『双葉弐式』が唸り、デミコボルトが瞬殺された倉庫に、既にヤックドーラの姿はなかった――。
●崩れ落ちる絆
深追いすることに利は無い。精霊たちは、脅威の去った倉庫を調べ、神人を救出するのが先決だという意見でまとまる。
「床から落ちたことを鑑みるに、地下に何かある可能性が高い」
クラウディオが言い、白露はこわごわ覗き込んだカーテンの向こうに細い階段が続くことを発見した。
ようやくマヒから回復したアレクサンドルが、しかしまだおぼつかない手で、カーテンの向こうへ灯りを掲げる。
長い階段の先に、スチールのドアがあった。
「続いてくれ」
クラウディオが率先して先行する。ぞろぞろと一列になって精霊が続く。
「自害用の仕掛けなんてないといいけど……」
今までの事件から、信者は失敗を悟ると自らを口封じすることを知っているレーゲンは、心配そうに呟いた。
クラウディオはドアに耳を当ててみるも、ドアは分厚く、向こう側の音はわからない。
振り向いたクラウディオは、精霊たちにジェスチャーで音が聞こえないことを伝え、タイミングを目配せではかる。
ドアの鍵はツマミを捻れば簡単に開くタイプのものだった。ツマミに手をかけ、1、2、3。
クラウディオは渾身の力で押し開ける。
「うわあっ」
ドアにより掛かるように椅子に座っていたヴァンが扉に押されて倒れこむ。
その隙を逃すまい、と叶と大樹がヴァンの上に飛び乗った。
「オール……はまだいいか。殺しちゃったらアレだし」
大樹は自分の得物を見やるも、まだ出番ではないとヴァンに向き直る。
「きゃー!?」
エリスが悲鳴を上げた途端に、クラウディオは彼女の握るピストルを蹴り飛ばした。
「じっとしてー!!」
アイオライトがエリスに向かってタックルをかける。
抱きつくようにエリスを捕まえるのは、怖がりのアイオライトにしてはかなり勇気を出したほうだろう。
雪崩れ込むように入ってきた精霊達がそれぞれの神人へと向かう。
「アイ!」
「パパァ~!!」
ホッとしたようにアイオライトは顔をほころばせると、信じてたよっと呟きながら、もがくエリスを押さえこむ。
「もうちょっと押さえててね!」
いつきが、泣き叫んで大暴れする女の子の爪に四苦八苦しつつも縄でエリスを縛り上げる。
「死んじゃうのはナシだよ。教団の人間とはいえ、目の前で死なれるのはやだからね」
いつきを自然な動きで手伝いつつ、レーゲンは心底ほっとする。ずいぶん元気そうだ。
「……サーシャ、なんだそのザマは」
ぼろぼろになっている精霊を見て、ヴァレリアーノは少なからず驚いていた。
アレクサンドルはそれには答えず、ヴァレリアーノが無傷なことに満足そうに頷いた。
「アーノは元気そうだな。それでこそ我の契約者だ」
信者二人を捕縛し、神人は精霊に首尾を尋ねる。だが、返ってきた答えはオーガの逃亡だった。
「そ、そんな。見捨てられた……そんな、まさ、か」
ヴァンが呆然と呟く。
「まさか、そんな、うそ、だよね……くーと、おれ、おれ……くーと……ひひ、ひひひひ、あは、ははは……」
ヴァンの瞳から正気が失われる。
無意味に子守唄を口ずさむヴァンはヘラヘラと笑うだけで、周囲に何の反応も示さなくなってしまった。
「うわぁーん、怒られちゃうよ怒られちゃうよ! 嫌われちゃうー!! うわぁあああああんっ」
エリスは火がついたようにヒステリックに泣き喚いた挙句失神してしまった。
「これがアイノアカシ? ひっどい末路……」
大樹はそんな二人の憐れな信者を見下ろし、つまらなそうに吐き捨てた。
依頼結果:普通
MVP:
名前:アイオライト・セプテンバー 呼び名:アイ |
名前:白露 呼び名:パパ |
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | あき缶 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 男性のみ |
エピソードジャンル | 推理 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 普通 |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 5 / 2 ~ 5 |
報酬 | 通常 |
リリース日 | 09月19日 |
出発日 | 09月29日 00:00 |
予定納品日 | 10月09日 |
参加者
- 叶(桐華)
- 信城いつき(レーゲン)
- アイオライト・セプテンバー(白露)
- ヴァレリアーノ・アレンスキー(アレクサンドル)
- 柳 大樹(クラウディオ)
会議室
-
2014/09/28-22:43
アイオライト:
あたしだったらヴァレリー君?
あたしのほうも好きにどうぞー。
とりあえずあたしもプラン提出したよー。もう少し眺めて修正するつもり。 -
2014/09/28-22:04
ヴァレリー……アレン……どっちも言い響きだなぁ。
むむむ。そんでもやっぱり僕もヴァレリーって呼ぶことにするー。
…あ、でも僕結構気分で色々付けたり外したりするから、
ヴァレリー君って呼んでみたりみなかったりするかもしんない。
他の子もそんな感じだから、前と呼び方違くない?とかあんまり気にしないで、ねー…?
あ、ついでに便乗して言っちゃおう、僕呼び捨てされる方が好きです!
プランはなんとなーく纏め済みだよ。
もう少し弄れそうな気がするから、眺めながら調整してくね -
2014/09/28-20:53
>ヴァレリー
んじゃ、ヴァレリーくんと呼ばせて貰うよ。
>武器
おっけー。
叶さん、ヴァレリーくん。意見ありがとう。
ならオールにするよ。
上手く気絶してくれると良いんだけどね。 -
2014/09/28-20:36
とりあえずプラン提出。
最初に言ってたエリス確保の方に向かいます。
自害も口封じもされないように頑張るよ。
>ヴァレリー
名前の件、了解。じゃあ俺はヴァレリーって呼ばせてもらうね。 -
2014/09/28-20:05
電気確保の件は了解した。
足を引っ張らないようタイミングを見誤らず行動したいと思う。
無事皆で脱出出来るよう尽力を尽くしたいし、俺の方こそ宜しく。
>大樹の武器
今回の場合だとコネクトハーツより気絶効果があるオールの方がいいかもしれない。
カナも言ってるが相手は信者だからな。
>ALL
あと今更だとは思うが、俺の事はアレンでもヴァレリーでも好きに呼んで貰って構わない。 -
2014/09/28-20:00
アレクサンドル:
我も返答が遅くなってすまない。クラウディオは纏め感謝なのだよ。
そうなると我は正面を担当しよう。 -
2014/09/28-19:24
そう言えば僕らトランスしてるから電気消しても向こうから判っちゃうんだっけね。
じゃぁ逆に消され無いように動いてくれるのはありがたい。ヴァレリアーノ、宜しくね。
ふっふー。僕、前の時からまたもー少し頑丈になったからね!
鉈相手でも負けない気でかかるよー。心配してくれてありがとね、いつき。
あー、銃でヴァンの口封じされるのはちょっとあるかもしれないなぁ
それやられないように、僕も気を付けておくね。
武器かぁ…うーん、オーガみたいな頑丈なのと戦うわけじゃないし、
それなら付与効果のあるオールは便利かもしんないなぁ…
リーチも長そうだし、使い勝手良さそうって印象
最終的には大樹の好きな方で良いとは思うんだけどね、僕の印象的にはそんな感じ! -
2014/09/28-18:06
白露:
クラウディオさん、遅くなりました。
精霊側のまとめ、ありがとうございます。
では、私は左側を担当します。
ヤックドーラにはむしろデミを回復して貰ったほうが、自身への対処が遅れていいかもしれませんね。 -
2014/09/28-17:59
スイッチは「ドアの横に電灯(左右の壁に2つずつ)のスイッチがある 」ってあるし。
別に2人ついても構わないとは思うけど。
エリスが銃持ってるから難しいところだね。
他の任務のときみたいに、最後に口封じとかで撃たせたくないし。
俺は自害も阻止できたらなー、って方向でも注意しようと思う。
あ、俺の武器なんだけどさ。
「ボートのオール」持ってるんだよね。
「クリーンヒットすると1R(15秒)の間気絶する」ってあるから、コネクトハーツよりこっちの方が良いかな? -
2014/09/28-17:35
うわぁ、発言かぶった……
>ヴァレリアーノ
ごめん、じゃあ電気確保おねがいします
……後ろの人が「トンチンカンな発言ばかりですみません!」と頭さげまくってます
「これでもみんなで無事に脱出したいと思ってます、どうぞよろしくお願いします」と言ってます
-
2014/09/28-17:25
>アイちゃん
言われてみればそうか。
鉈って攻撃力ありそうだし頭に血が昇ってる状態だから、対応する人達が怪我するかも!って思って意見書き込んじゃった。
ごめん、電気消す件は忘れて下さい。
(責任とって「不意打ちで消されぬようスイッチに注意しておく」とプランに書いときます) -
2014/09/28-17:22
あまり相談に顔出せなくてすまない…
流れは把握した。
どちらにせよヴァン達とは相容れないとは思うしな。
とりあえず扉開口時、俺はスイッチに向かって電気確保したいと思う。
ヴァン達に先に電気を消されないようには動きたい。 -
2014/09/28-15:17
アイオライト:
怒らせるのも、それはそれでありだと思うよー。
それだけ注意力が扉から反れるってことだし。
ほんとみんなで無事に出たいね。
で、出来ればもうこれ以上こんなことにならないためにも、情報は欲しいな。
電気はどうしよう。
あたし達は大丈夫だと思うけど、突入した直後なら、パパ達精霊の目もよく見えなくなっちゃいそうで。
でもそれ抜きにしても、電源は確保しておいたほうがいいかな? -
2014/09/28-11:17
向こうからすれば、「敵」が何を言ってんだって感じだろうからね……
俺が「最初の内に刺激しないように話を」と言ったのも、最後には怒りだすだろうなって思ったからだし。
扉から離す件については、扉のそばには電気のスイッチもあるし、もし電気消すならスイッチに向かう人が動きやすくなるから良いと思うよ。
あと(メタ発言になるけど)、神人側が電気を消すと、ヴァン達に不意打ちかけられるけど、万が一先にヴァン達に電気を消されると、逆に俺たちが「不意打ちを食らう」判定をもらいそうな気がするんだよね。
暗闇にトランスの光があるから、向こうは的にしやすいし
それを防止する意味でもヴァンには動いてもらった方がいいかも
でも、怒って向かってくるなら何するか分からないから気をつけてね
(ヴァンが動く→電気消す→直後 動揺しているうちに確保、とすれば、少しは危険減らせるかな。直後なら暗闇でも居場所わかるし)
俺もエリスに向かう時はできるだけこっちに引き付けて、みんなの方を撃たせないようにしようと思う。
みんなで無事にここから出たいよ。 -
2014/09/27-23:44
怒らせるのはもうこの際仕方ない気がしてきてるけどねー。
僕らと彼らはどー考えても相容れないっぽいし、何があっちの地雷になるのか、あんまり判んないし。
僕なんて何喋ろうかなってまだちっとも纏まってないながら、凄く世間話のノリにしかならない予感がしてるもの
足撃たれたら桐華さんにおんぶして貰えるかなーとか下心も抱きつつー、
ちょっとずつ前ににじり寄ってこうかなって思ってる
エリスちゃんの方は人がちょいちょい言ってくれそうな感じだし、
僕もヴァンの方に行こうかな。とっくみあって扉からずらすだけでも入ってきやすくなるだろうし! -
2014/09/27-22:55
>扉開口時の役割
なら、俺がヴァンの相手をしようか。
俺もヴァンと会話しようとは思うけど。
何かどう声掛けても、怒らせそうな気しかしないんだよねー。
だから、俺は頃合い見計らって後から話をしようと思ってる。
それでヴァンが怒ったらごめんね。
でも、ヴァンが俺に向かってくるなら。
皆は行動楽になると思うんだけど。どうかな? -
2014/09/27-20:27
桐華:
纏め、ありがとうな。
前の時もお世話になったわけだけど、お前んとこの纏め見易いから助かる。
俺のスキルに関しては、2の方で行くならスタッカートとアルペジオ、かね。
アルペジオは無印の方じゃねぇとMP足りないから、おまけみたいなもんだけど…
それだったらエトワールの方が良いか、とも悩み中だな。
奥の方に追い詰めながらってのも了解な。
具体的に、カーテンのある場所は避けた壁ってした方が良さそうかね。
奥に何あるのか、判らないわけだし。 -
2014/09/27-20:02
此方側(精霊側)でも、現状を纏めた。
確認を頼む。
---
■精霊側まとめ
【作戦】
逃さぬよう、奥へ追い込みながらの攻撃
【ヤックドーラ】
3人で事に当たり、囲みつつ確実に仕留める。
前衛:
アレクサンドル『ウルフファング』、桐華
後衛:
レーゲン『スナイピング』
【デミ・コボルト】
乱戦の可能性が高い。
クラウディオ『陽炎』、白露『ラピットファイア、スナイピング』
【殲滅後】
倉庫内捜索、カーテンの奥の地下室の階段を探す。
先行:
クラウディオ
---
簡易だが、無いよりはいいだろう。
名前の後にある『』は、それぞれが現在使うと表明したスキルだ。
間違いや疑問があれば発言を頼む。
些細なことだろうと構わない。
>白露
互いにデミ・コボルトの対応となったが。
敵の初期配置が以下の可能性が高い。
【敵の初期配置(予想)】
カーテン(奥)
---
■:ヤックドーラ
▼:デミ・コボルト
■
▼ ▼
▼▼▼
---
倉庫入り口
この場合、私は主に右側を担当しようと思うが。いいだろうか。 -
2014/09/27-16:16
白露:
では【2】の方で仮に作戦をたててみます。
デミを担当。逃げられないように奧へ追い込みながら、ダメージ与えていく…ですかね。
今のところ、スキルは、ラピットファイア(パッシブ)とスナイピングの予定です。
変更はいつでもできますから、お気軽にどうぞ。 -
2014/09/27-16:15
アイオライト:
柳さん、見やすいまとめありがとーう☆彡
ちょっと気になってたんだけど、ヴァンは扉の前にいるみたいだから、扉を開けるときつっかかるかもしれない。
話し掛けて、もうちょっと離したほうがいいのかな?
一斉行動のときの電源は一人か二人で十分かなあ。
そんときのあたしは別に担当こだわらないよー。 -
2014/09/27-00:22
大樹、まとめてくれてありがとう
>一斉行動時の役割
それなら俺はエリスの方行こうかな。足下滑り込んで転倒させてみようかと。
(ごめん、ヴァンの方の対応が思い浮かばなかった……)
-
2014/09/26-23:57
レーゲン:
〔8〕の精霊の組み合わせの件、どちらでも悪くないと思うので迷うけど
アレクサンドルがオーガに向かうということは、一応【2】と考えていいかな?
どちらのパターンにしろ、私はオーガ担当になるね
「ダブルシューターⅡ」だと、オーガに近距離で攻撃する精霊達の邪魔になるかもしれないので「スナイピング」で行く予定。
急所や長い舌を狙って、近距離攻撃組をサポート(かつデミの回復・強化防止)出来たらと思ってる -
2014/09/26-10:31
今の流れでの俺ら側(神人側)のまとめ作ってみたよ。
間違ってたり、他に意見があるなら遠慮なく言ってね。
---
■神人側まとめ
【行動】
1.大人しくして会話を試み、情報を得る。
2.扉が開く時に各自一斉に行動。 ←役割の相談の必要あり
【聞きたい事】
・『クート様』について
・他
エリス:
アイオライト
【地下室の鍵】
エリスが飲み込んだのはフェイクの可能性
【捕縛道具案】
・ロープ
・手錠
---
エリスのところにアイオライトちゃんの名前があるのは、希望があったから明記してみた。
他は臨機応変に話を聞く……ってことになるのかな? これだと。
他には扉開いた時の役割かー。
武器を見ると。ヴァンが近距離で、エリスが遠距離。
そして、二人の向こう側に扉と電灯スイッチ、と。
俺も何か考えてみるよ。(と言い、眼帯を一度掻く -
2014/09/25-22:55
アイオライト:
ヴァンの挽回(なにかのツボにはまったらしい)
……え、えと、それはともかく。
あたしもフェイクあるよー♪ Lv4だから、使えるかなっと。
あたし、エリスちゃんのほう話し掛けてみてもいい?
>捕縛用の道具
ロープ以外だとぱっと思い付くのは、手錠かなあ。手に入るかどうか分かんないけど。
>タイミング
>>扉を開ける
このときわっと動くしかないよね。たとえオーガが開けたとしたって、そんときはもう全員ピンチなんだから、やるしかないし。
神人同士のあいだで誰がどっちへ動くかは相談しといたほうがいいかもね。電源担当とか。 -
2014/09/25-17:19
んー、うーん。僕らが大人しくしてれば怪我させる気はないって言うなら、
無理に頑張って行動するよりは、大人しくしながらお話でも、いいのかなぁ
僕普通のお喋りならフェイクが活かせそうな気がする
>捕縛用の道具
まぁ、ヴァンの事判ってるわけだし、捕縛するつもりで行くよね。
僕もロープぐらいしか思いつかないし、それぐらいなら持っててもおかしくないかなとも思う。
持ってたとしても、実際に使うのは精霊の子達と合流してからになりそう、かな。
>タイミング
挟撃狙いでも、完全に合わせるのは難しい印象かなぁ
地下室の中からじゃ、向こうの様子って判んないんだよね。向こうからも、同じだし
足音じゃ、誰が降りてきたか判らないと思うし、オーガ戦を終えてきた子が、
他にも敵がいるかもって想定で慎重に降りてきてくれれば、ヴァンたちはオーガが降りてきたと思うのかな
アイオライトも言ってたけど、流れとしては
オーガ撃破→精霊が階段を降りて、扉を開ける→精霊と神人で二人を挟み撃ち
に成るだろうし、僕らが一番動けそうなのって、扉を開ける瞬間、かなぁと。
扉を開けるって行動は絶対あるわけだし、合図としては打ち合わせなしでもできていいと思うんだけどな -
2014/09/25-00:54
アレクサンドル:
分かりやすい案を提示してくれて感謝するのだよ、桐華。
組み分けについてだが、どちらのパターンもオーガやデミを対処出来る布陣だと思う。
デミの方がうろこのような皮膚との事なので、それなりに頑丈と考えるとある程度火力は必要かね。
我は先述の通りオーガを先に狙っていきたいと考えているが。
舌の先の毒針に特に注意しつつ仕留めたいのだよ。
我も最短の討伐方法はオーガにデミを回復・強化させないように尚且つ逃がさないようデミもろとも倒す、ぐらいしか思いつかない。
敵に休む暇を与えず攻撃する他、具体的な案が思いついていなくて申し訳ないのだよ。 -
2014/09/24-22:29
信城いつきと相棒のレーゲンです。ごめんなさい、遅くなりました!
俺は、最初の内に刺激しない程度にクートの事聞ければと思ってる。
「みんな『クート様』っていうけど、そんなにすごい人なの?」ぐらいの感じならむこうも苛立たないかな、と。
「精霊と神人で二人を挟み撃ち」については、俺も賛成。
ただし精霊が降りてきた(=オーガが倒された)と分かると、ヴァン達が逆上しそうだから
できるなら相手に気づかれないように、タイミング併せて一気に挟み撃ちできないかな
(例えばの話
クラウディオが探索時に壁こつんと鳴らして近くまで来てるのを知らせるとか
神人の会話からタイミングあわせて、神人達と同時に扉の向こうから精霊がなだれ込むとか)
そういえば、もともとヴァンの情報はあったんだし何か捕獲用の道具とか持って行っていってもOKなのかな?といってもロープ程度しか思いつかないけど…… -
2014/09/23-13:49
「真相にたどり着くいいチャンス」って書いてるのもあるけど。
前見たときよりも顔色が明らかに悪くなってるヴァンって人と、お話したいのが俺の本音。
精霊と合流してから、ヴァンとエリスの対処はしたいなー、っていう。
「挽回できそうだ」って言ってるし。
浮ついて口滑らせてくれれば良いんだけどねー。
>地下室の鍵
本物飲み込んだなら、ヤックドーラが勝つって信じきってる訳で。
偽物飲み込んだなら、アイオライトちゃんの言ってる通り焦らす為の策かな?
後は、いざというときにエリスが囮や人質になれるよね。あちらさんとしてはさ。
教団員て、何であんなに信仰篤いんだか。 -
2014/09/23-13:13
アイ:
思い付いたこと、だらーっとまとめなく書くね-。
ただの思い付きだから、無視してくれてだいじょうぶだよー。
神人側全員で掛かれば、エリスもヴァンも抑えられるかもしれないけど、それをしないで引き延ばしたほうがいいかなって思うの。
もし二人に逃げられたら、階段昇ってオーガと合流すると思うから。それだと精霊さんたちの負担が大きいかもって。
理想の順番は(ちょっとメタだけど)、「オーガ撃破」のあと「精霊が階段を降りて、扉を開ける」で「精霊と神人で二人を挟み撃ち」かなーと思うんだけど。
……どだろ?
>地下室の鍵
そうだよね、鍵は焦らすためのフェイクっぽいよねー。
でも、油断しないで、両方の可能性考えておくべきなのかな。
>ものすごく余談
こ、これ、よく見たらジャンルが「推理」だ(汗) -
2014/09/23-13:11
白露:
片手銃で盾を装備していくつもりなので、接近戦もなんとかできると思いますよ。
別の理由(アイの方参照)で速攻勝負を付けたいところですが、どうすれば一番速く始末が付けられるか思い付かないんです。申し訳ありません…。
というわけで、こちらは、デミでもオーガでもどちらの担当でも大丈夫です。
オーガを逃がさないためには、建物の奥の方へ追い込みながら、攻撃をかけるべきでしょうか。
(裏口があったら意味ないんですけど) -
2014/09/23-00:26
桐華:
落ちた神人の状況はまぁ気になる所だけど、
あっちが自力で出てくるよりはこっちがオーガ仕留めた方が生やそうってのだけは把握
プレストガンナー×2
シンクロサモナー
シノビ
テンペストダンサー
って面子だし、オーガに3人付ける方向で、クラウディオがデミ側回るって前提で
何パターンか組み合わせありそうだけど…一先ず、草案
1】
オーガ:レーゲン、白露、桐華
デミ:クラウディオ、アレクサンドル
俺がオーガの前でちょろちょろしてる隙に後ろからプレガン二人で滅多撃ちして貰う形
デミの方に火力の高いアレクサンドル振るから、回復する間もなく数減らせんじゃねぇかってのと、
デミがオーガ側来てもプレガン二人居ればどっちか対処できるんじゃねぇかって期待
とはいえ実質オーガとタイマンになるから、ちょっと崩されやすい可能性があるかもな
俺とアレクサンドルが替わるのもありだけど、タイマンなの変わらないから
防御面考えると若干きつそうって印象
2】
オーガ:レーゲン、アレクサンドル、桐華
デミ:クラウディオ、白露
こっちはオーガに前衛二人付けるパターンな
ちなみに白露を敢えてデミに振ったのは、スキル二つ持てれば立ち回りも幅が広がりそうってのと、
パッシブのラピットファイアがあるから乱戦になっても確実に落していけるんじゃないかと
オーガに火力高いの振るし、前衛二人になれば逃がす危険も減るかと
オーガ側の安定感は増すけど、前述通りデミ側が極端な乱戦になる可能性高いってのがネックかね。
俺の思いつく限りの案だから、希望とか鑑みて色々弄っていきゃいいと思ってる。
叩き台は叩いて何ぼだから、意見絶賛受付中な。 -
2014/09/22-23:57
やほー。叶と愉快な桐華さんだよ。皆結構最近顔合わせてる子ばっかりだねぇ。
まー、武器も防具もあるまんまだし!
敵が馬鹿みたいに固いわけでもないし!
トランスできてるし!
そんなに分の悪い状況でもないのかなぁって思ってる。…思いたいともいうけどね。
別々の相談でおっけーさんせー。
んーで、鍵に関しては、ヴァレリアーノと気になる点は一緒かな。
本物なら、外から来てくれるの待たなきゃいけないし。
偽物の可能性もあるし、上手く捕まえる事が出来たらちょっと調べてみたいよね
捕まえる手段はまだおぼろげにしか考えてないけど…
とりあえず、皆でせーので散開すれば、エリスの狙いもつけにくくなるかなーぐらい
灯りの位置がドアの横って難しい所だけど、消せるなら消した方が意表突けるかなーとか
でも消しちゃったら俺たちも身動きとりづらいかなーとか…悩みちゅー -
2014/09/22-23:33
クラウディオ:
アレクサンドルは初めてだな。
他の者も、特に桐華は久しぶりだ。
よろしく頼む。
>作戦
私は霍乱と引き付けをしながら、デミ・コボルトを各個撃破するつもりでいる。
ジョブスキルは「陽炎」の予定だ。
私は接近戦も問題無い。
>捜索
なら、地下への道を見つけたときは私が先行しよう。
シノビの特性で暗くとも多少は問題無い。 -
2014/09/22-23:23
<アレクサンドル>
では我も挨拶をば。
お初にかかるのだよ、アレクサンドルだ。
今回我達精霊は分断されてしまい、上に取り残された形になったが、
目の前の敵を倒さねばどうやら合流は出来そうにない。
汝らの力を貸してもらえると大変助かる。
>作戦
我はまずデミを回復・強化させてしまうヤックドーラを狙いたいところだが、
恐らくコボルトが邪魔をしに入ると読んでいるのだよ。
故にコボルト退治側とヤックドーラ退治側に分かれて迎え撃ちたいのだが如何か。
特にヤックドーラは勝ち目がない勝負はせず、逃亡する可能性が高いので、
3人ほどで囲みつつ確実に仕留めたいと考えている。
スキルは「ウルフファング」で連続攻撃の使用予定だ。
因みにこれはあくまで我の意見故、他に最善の方法があると思う。
なので思う事があったら遠慮なく言ってくれると有難いのだよ。
また敵全滅出来たら、倉庫内を捜索しカーテンの奥の地下室への階段を探す流れは如何だろう?
地下室の中やアーノ達がどうなっているのか分からない以上、
地下室へ向かう際は出来る限り足音は立てず慎重に向かいたいのだよ。
あと陣形だが、我は前衛で戦う。 -
2014/09/22-23:15
ДобрЫй вечер、ヴァレリアーノ・アレンスキーだ。
大樹は初めましてだ。尽力を尽くすので宜しく頼む。
神人と精霊に分かれて相談するのに対して俺は異論はない。
>作戦
地下室には俺達神人5人に対し、敵はヴァン・エリスのみらしいか。
この二人はオーガでもなく信者なので隙を作って、
まず銃を奪って全員で抑えかかれば逆に捕獲は出来そうだが。
ヴァンの事は前の報告書(「アイノアカシ」)に目を通したが、
ヴァンもクートという人物を崇拝しているようだな…
上手く強請りつつクートについて色々聞き出したい。
>小さな鍵について
また、気になったのだがエリスが飲みこんだ小さな鍵は『地下室の鍵』なのだろうか。
そうなると地下室のドアは完全に外からしか開けられなくなるので、
精霊達が地下室へ来るまでは出られないと考えておく。
ヴァン達がそう易々と出してくれるとも思えないしな。 -
2014/09/22-19:52
初めましての方はいないかな。よろしくおねがいしまーす。
今回、神人さんと精霊さんは別々に相談したほうがいいっぽいね。といっても、まだなんにも思い付いてないけど。
ひとまず御挨拶だけ。 -
2014/09/22-19:49
(再投稿)
やっほー。
今回はよろしくー。(手をひらひら
ヴァレリアーノくんは初めましてだね。
俺は柳大樹、よろしく頼むよ。
さて、精霊達とは分断されちゃった訳ね。
俺は少しお話したいと思ってるけど、皆は?