プロローグ
「キャロン、僕はもう耐えられない!」
クロリクは叫んだ。いくらなんでも、これ以上は限界だった。
「クロリク……」
キャロンは紅く大きな瞳に涙を浮かべた。その手には、赤い布が握られている。
「そうよね、もう私たち、数えきれないくらい、チャレンジしたもの……」
「だろう? キャロン。こうなったら祖父との約束に背いてでも、僕は……!」
しかしそれには、キャロンが首を振った。
「それはいけないわ、クロリク。おじいさまが天国で悲しまれる……」
「それはわかっているさ、でも」
クロリクは頭を抱えた。
「でも、だったらどうしろと言うんだい、キャロン。誰かがあのヴァーミンを退治してくれるとでも?」
「……最近、ウィンクルムと呼ばれる人達が、ヴァーミンを退治してくれると聞いているわ。頼んでみたらどうかしら。私たちの将来のためにも」
キャロンは自宅から、窓の外を見た。クロリクとの結婚式まで、あと一週間。その間に。
ちらりと瞳を向けるのは、庭にある大木。あそこに赤い布をかけなければいけない。
それは、クロリクの祖父の遺言だった。
曰く、自分と祖母の結婚前に、庭の木に赤い布をかけた。赤い糸で結ばれる恋人たちのように、幸せな家庭を築けるようにと祈願してのことだった。
願いは達成され、祖父母は平和で穏やかな生活を手に入れることができた。
それはクロリクの父のときも行われた。だからクロリクのときも、同じように実行されるべきだと家族の誰もが思っていた。
式が決まってから式当日まで飾られるのが常の赤い布。しかしそれを、切り刻むものがある。
かにのヴァーミンだ。
手のひらよりも小さい程度のかにのヴァーミン。それらは夜の間にどこからともなく現れては、赤い布も、庭の雑草も、すべてを切り裂いてしまうのだ。
実際に確認したところ、数は数えきれなかった。正直見ていると気分が悪くなるほどの数だった。
クロリクはまだ考えている。
「お願いしましょう、クロリク」
キャロンがもう一度言うと、彼は顔を上げた。
「わかった、頼んでみよう。祖父との約束を守るために。そして、僕たちの未来のためにも」
解説
願いを込めた赤い布を切り裂くかにのヴァーミンを退治してください。
どこから現れるかわかりません。
夜になると大量に姿を現し、はさみで切れるものはすべて切り裂きます。
はさみの強さは、ごく一般的な文具のはさみと同等程度と考えてください。
(大量の数は決めていませんが百匹単位です)
かには手のひらを広げた前後のサイズ。垂直面(木や家の壁など)に上ることができます。
強度は普通のかにです。ちょっと強いはさみをもった普通のかにをご想像ください。
ゲームマスターより
月に映る影。日本では餅つき兎が一般的ですが、外国では女性の顔やカニに見えるところもあるようです。
それでは皆さま、ご武運を。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
ミサ・フルール(エミリオ・シュトルツ)
クロリクさん達には幸せな結婚式を挙げてもらいたい 赤い布は敵の討伐が完了するまで持っててもらうよ 【布や古着を持ち寄って敵を誘き寄せる作戦】を考えたよ 敵は沢山出るって聞いたから布も古着も沢山用意するね 罠の配置は茉莉花さん達にお任せ 夜になったら【罠の近くで待機する組】と【庭で警戒する組み】とで組み分け 私達はインカムで連絡を取り合って【敵が多く出現した方】に参戦 戦闘前にトランス 【マグナライト】を使ってエミリオさんの戦闘をサポートしつつ、敵の攻撃を受けないよう注意しながら行動するよ エミリオさんがMP切れの時はスキル使用 仲間のピンチは杖を使って敵を払い除けます ☆持ち物 インカム(仲間分用意して配布) 布、古着 |
リゼット(アンリ)
昼の間に現場へ 大木のところで吹いた笛の音が聞こえる範囲のできるだけ離れた位置に 古着や不要な布を置き 蟹をおびき寄せられないか試みる 事前にクロリクさんにどのくらいの時間に蟹が現れるのかを聞いておいて その時間が近くなったらトランス 罠の近くで見張って 蟹が現れた場合はインカムもしくは笛で現れたことを 大木側にいる味方に知らせた上でその場で戦闘 こちら側には現れず、大木側に現れた場合は 合流して戦闘に加わる 私もアンリが取りこぼしたものを叩いていくような形で戦闘に加わる 服がだめになっちゃう前にさっさと片付けてやるわ 戦闘後は罠に使った布を拾ったり 荒れてしまった庭を整えたりしましょう 素敵な結婚式を迎えられるといいわね |
夢路 希望(スノー・ラビット)
★ 心情: 小さな蟹がわらわら…そ、想像しただけで鳥肌が… でも、お二人の未来のために頑張ります 準備: 古着や端切れ(罠に使用 笛×人数分(インカム不可な場合 行動: お昼の内に訪問 ヴァーミンの姿を見た場所や布を掛ける大木を見せてもらい、 皆さんと作戦や連絡方法を確認 依頼人さんへは赤い布は討伐し終わるまで飾らないようにお願いしてみます 同意が得られれば罠の準備を 他、できる事があればお手伝いします 夜は『庭で警戒』 髪は帽子の中に纏め収めて敵のハサミに切られないよう注意 トランス後、懐中電灯で周囲を照らしてみます 足元や頭上に注意しつつ 敵を見つけたら皆さんへ連絡 微力ながら私も戦います |
リオ・クライン(アモン・イシュタール)
すべてを切り裂くほどのハサミを持った敵が沢山・・・少し骨が折れるかもな。 しかし、幸せの願いを込めた赤い布か・・・。 なかなかロマンチックだな。 <装備> 懐中電灯、インカム、笛 <昼間> ・古着や赤いリボンなどをあるだけ集める。 ・キャロル達に、討伐し終えるまで待つ様に伝える。 ・連絡手段を試してみる。 <夜間> ・庭で警戒組。 ・戦闘になった場合、大木に近づけさせない様に応戦。 「うわ・・・これは多すぎなのでは・・・(引き)」 ・不意を付かれて回避するが、その際に髪を切られてしまう。(背中ぐらいの長さに) ・苦戦している時には連絡する。 ・罠と庭、どちらにもヴァーミンが来た場合、庭のヴァーミンを全て倒し終えてから合流。 |
水田 茉莉花(八月一日 智)
【布でおびき寄せ組】 昼間に古着とか端切れ布を 近くの家から譲って貰ったりして 木を囲むようにドーナツ状に配置 その周りにおびき寄せ組が配置 大体この辺りまでって分担の目安を決めて 1mくらいかぶるように攻撃すれば 討ち漏らしはないかも なるべく木から離せると良いな あ、離れすぎても見張る量に限界あるわね 連絡練習して加減しよ♪ 夜に退治するんだから、頭に着けるタイプの懐中電灯も準備しとかなきゃ あとは、体力の回復しつつ夜を待つのね トランス状態…あたし初めてやるんだよな… ああもう、五月蠅い、黙れ! あたしははっきり言って攻撃力がないから カニの多そうな方向をほづみさんに知らせつつ 持っている武器でプチプチカニを潰すだけよね |
「木にかかっている赤い布を、外してもらえませんか」
ミサ・フルールはキャロンにそう切り出した。
「私、クロリクさんとキャロンさんに幸せな結婚式を挙げてもらいたいんです」
「それなら、あの布が切られないようにしてくださいよ」
クロリクが言う。エミリオ・シュトルツは困惑顔を見せた。
「最善の努力はするけれど、かにはどこから現れるか、わからないんだよね?」
眉をひそめるクロリク。ウィンクルムの言いたいことはわかる。出所のわからない敵が相手では、あの布を守ることが困難だということだ。
スノー・ラビットが、続いて夢路 希望が語りかける。
「クロリクさん、キャロンさん。今晩だけでいいんだ。あれを下げてもらえたら、僕たちはその間にかにを退治するよ」
「あの……ラビットさんが言っていることは、本当です。私達、頑張りますから……」
「赤い布をかけたままにして、万が一のことがあったら……お二人の愛の証を危険にさらしたくないんです」
ミサは、お願いしますと頭を下げた。それにいよいよキャロンが頷き、クロリクの手を握った。納得、するしかない。
「……わかりました。布を外しましょう」
クロリクはキャロンとともに玄関に向かうべく立ち上がった。
「任務を達成できるよう、全力を尽くすよ。俺にも大切なものができたからね、二人の気持ちがわかるんだ」
エミリオの言葉にキャロンが振り返る。笑顔が愛らしい。エミリオの背後では、ミサが頬を染めていた。
布が外された大木の周りを観察しても、かには一匹も見つからなかった。
「まだ昼間だからか?」
八月一日 智はぐるりと庭を見やった。草が生えていて、花が咲いていて、何も変わったところはない。普通の家の、普通の庭に見える。
「とりあえず、近所の家を回って布を集めましょう。持って来た分じゃ足りませんし」
水田 茉莉花がパンパンと手を叩く。
「それでかにを誘うのよね。わかったわ。行くわよ、アンリ」
「おいリズ、勝手に行くなよ」
リゼットとアンリは、すぐに庭を出て行った。それに続こうとしたリオ・クラインが、ふと足を止め、大木を見上げる。
「かには厄介だが、幸せの願いを込めた赤い布か……なかなかロマンチックだな」
しかし相棒アモン・イシュタールは、その発言には答えない。
「かにのヴァーミンねえ……楽しみだぜ。どれほどの数で来るのやら」
ぺろりと唇を舐め、早足で歩きだす。
「ほら、見てないで早く行こうぜ、リオ。山ほど集めないと駄目なんだろ?」
ウィンクルムたちは近所の家を回って、古布や古着を集めた。近隣住人は若い恋人たちを気の毒に思っていたため、短時間で結構な量を集める事ができた。これはひとえに、クロリクとキャロンの人望のおかげだろう。
「これくらいあればいいわよね」
庭にこんもりとできた布の山を見、茉莉花は納得の様子だ。あとはこれを庭や大木の周りに配置すればいい。かにがこの布を切っているうちに、せん滅してしまおうという作戦だ。
「木からちょっと離して、ドーナッツ型にしましょう」
それぞれが、布を手に持っては地面に置いて、円を作っていく。
「あれ? これって」
途中、ユキは右手でとった布を両手に広げ……うわっと叫んでぐしゃぐしゃに丸めた。
「どうしたんですか?」
傍らで古いタオルを丁寧に並べていた希望が尋ねるが、ううん、なんでもないよ、と首を振ることしかできない。
なんでこんなものがと思っている矢先、他の精霊が叫ぶ声も聞こえてきたから、被害は自分だけではないようだ。しかも神人の声まである。男性用も混ざっていたのだろうか。
顔を上げて見てみれば、精霊たちはにやけ顔や苦笑顔や困惑顔。神人たちは一様に頬を赤らめ、希望は動きを止めて固まっていた。
そして聞こえる茉莉花の声。
「もう、いくらいらない布って言っても、下着まで出さなくたっていいのに!」
そんな小さな事件はあったが、まあどうせかにに切らせるのだし、布は一枚でも多い方がいいということで、下着古着古布もろもろごっちゃの、罠ができあがった。
「やっと完成だな」
智は立ち上がり、うーん、と両手を上げて背筋を伸ばした。
アンリは布で埋まった木の周りから移動して、庭のあちこちを見て回っている。
「戦いやすい場所を事前に調べておかないとな」
その間に、リオは荷物を探り、人数分のインカムを取り出した。この任務に出る前に、A.R.O.A.職員から預かったものである。
「借りられて良かった。連絡手段はこれを使おう」
全員に配り終わったところで、腰を叩いていた智が「なあ、みずたまり」と相棒に呼び掛けた。
「これ、試しに使って、ウィンクルム同士の配置と見張り場所を決めておいた方がいいんじゃないか? 何事も練習が大事だろう?」
「そうね。作戦は立てたけど細かい配置はまだだったもんね。このドーナツの周りにおびき寄せ組がいるとして……」
茉莉花の言葉に、おびき寄せ組こと、罠付近で待機をすることになっているリゼットとアンリが寄ってくる。
「俺らは木から離れたところにも布を置いたから、そっちでかにをおびきよせられないか、やってみるぜ。どっちにしろ、敵が現れたところに集合だろ?」
「まあそうなるだろうな。じゃあおれたちはこの木の周りで待機だ、みずたまり」
言って智は、今仕掛けたばかりの罠に目をやった。
庭で待機するリオとアモン、そして希望とユキは、家の周りをぐるりと一周した。その際にかにが出てきそうな場所を探してもみたが、とくに川が近いわけでも、池や湖があるわけでもないので、全く予想はつかなかった。
「ま、片っ端から潰せばいいんだろ」
アモンは庭の小石を蹴りながら言う。水場ならこういった石の裏に、カニがいるところだが、当然ここにはいない。
「それはそうだが、百単位のかにだぞ?」
リオはしゃがみこみ、足元の石をひっくり返した。……いない。
「やっぱり、どこからか来るんじゃないでしょうか。わらわらって」
希望はそれを想像して、鳥肌でも立ったのかもしれない。腕をさすりながら、不安げな顔を見せた。
「大丈夫だよ」
ユキが笑む。
「僕もいるし、みんなもいる。ね? ノゾミさん」
「……はい」
「ま、オレに任せとけよ」
胸を張るアモンに、リオがすかさず突っ込みを入れる。
「そういうのはキミの役目じゃない」
愛読している恋愛小説ならば、ここはユキ以外の男が口を出す場所ではないのだ。
そんなことをやっていると、インカムから声が聞こえてきた。ミサだ。
「みなさん、聞こえてますか? 今日は早めのお夕飯食べて、夜に備えて力をつけるそうです。智さんがパスタを披露してくれるんですって。キャロンさんのキッチン借りています。お料理が出来る方、お手伝いお願いしますね」
インカムの機能の確認を兼ねた連絡というわけか。
「やった、腹減ってきたところだったんだ」
喜ぶアモン。隣でリオは渋面だ。
「テーブルマナー、ちゃんとするんだぞ」
厳しい台詞に、アモンはあからさまに眉を寄せる。
「楽しく食べればいいんじゃない? 早く行ってお手伝いしようね、ノゾミさん」
「ええ、そうですね」
ユキと希望はおっとり歩き出し、四人はキャロンの家へと向かった。
智が作ったパスタは、秋茄子を使ったミートソースだった。作り慣れているだけあってさすがに美味い。
「すごい手際が良くて、尊敬してしまいます」
キャロンは目を輝かせている。ちなみにこのキャロン、ただいま花嫁修業真っ最中で、料理の腕は……愛があれば食べられるという程度とだけ言っておこう。
「ミサさんのデザートも美味しいですね」
「すりおろした梨を、アイスにかけただけなんです。簡単にできますよ」
ミサがはにかむ。
クロリクも、仲間のウィンクルムもともに舌鼓を打ち、作った智はご機嫌だ。
その後ウィンクルム一行は、少しばかり仮眠をとった。リゼットがクロリクにかにの出現時間を聞いたところ、夜の十一時は過ぎていたと言ったからである。何日か観察を続けても、それより早くには出ないらしい。
一行は十時に寝床を離れ、支度を整えた。クロリクとキャロンにはこのまま家を出ないでほしいと、エミリオが告げた。
「近所の家には昼間布を貰うついでに伝えたけれど、念のため外に人がいないか、確認してくるね。そのまま庭の警戒に入るよ」
エミリオとミサが連れだって外に向かう。
「かにが時間を守ってくれるかわからないから、私たちも外に出ていた方がいいわね。行くわよ、アンリ」
「だからお前はなんでいつもそう先に……っ」
文句を言いながら、アンリはリゼットについていく。
「あの二人、すごい親近感」
智は苦笑し、茉莉花を見上げた。
「何言ってるの? ほら、あたしたちも行くよ」
茉莉花が玄関に向かう。その後ろに、智が続く。
「ほらな?」
「私たちも行こう、アモン」
「了解」
どこかうきうきした口調のアモンに、リオは咎めるような視線を向けた。
最後尾、希望とユキが進んでいく。
「……ユキ。怪我をしないように気を付けてくださいね」
「ノゾミさんも。かにのはさみに気を付けて」
かにが出る前に、ウィンクルムはすべきことがある。トランスである。
「あたし初めてやるんだよな」
茉莉花はため息をついた。もちろん、智にはわからないようにしたつもりだ。しかし隣にいる相手にはしっかりばれていたようで、つん、とほっぺたをつつかれる。
「……なにみずたまり、照れてんの? かっわいー♪」
「か、かわいいとか言わなくていいし!」
すごい勢いで体を離して、茉莉花は智を睨み付けた。しかし顔が既に赤いから、凄味はまるでない。からかいたい気持ちをこらえ、しかしにやにやした顔で、智は茉莉花を見る。別にほっぺにキスくらい、と思ってしまうのだが、普段こんなに照れている茉莉花を見ることなど少ないから、これはこれでいいと思う。
にしても。
「アンリ、さっさとしゃがみなさいよ」
「まったく、賑やかなお姫様だ」
……やっぱりあそこは同族だ。
しゅうしゅうと頭から湯気を出しそうな顔で茉莉花は智の胸ぐらを掴んで引き寄せる。
「ちょ、なんだよみずたまりっ!」
頬へのキスと同時。
「ああもう、五月蝿い、黙れ!」
二人の体をふわりとオーラが包み込む。荒々しい口づけと反対の、穏やかな空気だ。
「……これがトランス」
気づけば茉莉花と智は、見つめあっていた。
長い髪を帽子に入れて、頬に口づけてトランスをしたら、戦いの準備は終了だ。
十一時になると同時、庭の隅からかさかさ、と音が聞こえ始めた。
「電気、つけますね」
希望が懐中電灯をオンにする。そして見たものは、一気に鳥肌が立つ光景だった。
「……小さなかにってかわいいイメージだったけど、何百匹ともなると……」
「……想像よりも……かなり衝撃的ですね」
すっかり怯えた希望の手を握り、ユキが頑張ろうと告げる。希望はどもりながらも、頑張りますと返してきた。うんきっと、これなら大丈夫。
傍らでは顔をひきつらせるリオの横で、アモンが楽しげ笑っている。
「おー、うじゃうじゃいやがる」
「これは多すぎなのでは……」
「いいだろ、リオ。やりがいがあって」
ここが最初の発生地かわからないが、リオはインカムに向かって、かにが出たことを告げようとした。しかしそれより瞬間早く「かによ!」と聞こえる茉莉花の声。
「こっちやばい……!」
「じゃあ俺たちはそちらへ向かおう」
エミリオとミサは、茉莉花の元へと行くらしい。
「私たちも行くわ」
リゼットたちもそちらへ集合か。
ならここはこの二組だけで対処しなければなるまいと、四人は顔を見合わせる。アモンは小さなかにに剣の先を向けて潰していたが、その顔を不意に上げた。
「こいつら、みんなあの木の方に向かってるんじゃねえか?」
「……ということは、退治しながらそちらへ向かった方がいいということか」
相変わらず顔をひきつらせたまま、リオが言う。アモンは剣で一匹ずつ攻撃するのが面倒になったようで、いっそこれで、と歩くかにの上に、自らの足を乗せた。
ヴァーミンではあるが、普通サイズ、普通の強度のかにである。それはぷちぷちと、アモンの靴の下で潰れていく。
「これは楽でいいな! リオもやってみろよ」
「……それを?」
嫌な顔をしつつも、ユキは黙ってかにの上に足を置いた。ぶち、と潰れるのがわかる。
「ノゾミさんはしない方がいいと思う、うん」
「……でもこれ、かにの上を歩かないでなんて、行けませんよね……」
なにせあたりはびっしりのかに、なのだ。
「ともかく、木のところへ行こう」
リオは意を決して足を踏み出した。背後の木から、何かが落ちてきたのはそのときだった。
「なんだ?」
葉でも降ってきたのかと、リオは頭に手をやった。そこに、いくつかの硬い感触。しゃき、と音が聞こえ、足元に落ちたのは、長い髪。
「なにすんだっ!」
アモンはリオの髪についているかにを手で払うと、落ちたそれを思い切り足で踏みつぶした。必殺技を見舞ってやりたいが、こんなかに相手では非効率的も良いところ。それよりなにより怒りがおさまらない。
「邪魔だ、てめえらっ!」
ぶちぶちとかにを踏みしだく。それをリオは呆然と見つめた。
「クラインさん、大丈夫ですか?」
「……ああ、うん」
希望の言葉に、背中の中ほどで短くなってしまった髪に触れた。ショックはあるが、それより激昂しているアモンに驚いてしまってそれどころではないというか。
「リオ、行くぜ! そんな木の傍にいるな!」
アモンは叫び、かにを踏んで、赤い布の木に向かって行く。
「アモンさんが作ってくれた道を通って行こう」
ユキを先頭に、三人はアモンの後を追った。
「ちょっと、来ないでよ!」
茉莉花はかにが上ってきている足をぶんぶん振った。勢いでかにが飛んでいく。それを智が踏みつぶした。木の下にいるから、いつの間にか木に登ったかにが降ってくる。それはダガーを手に、次々と切りつけた。『アルペジオ』の応用編だ。
「いや、なによっ!」
あまりの数に怯えながらも、タムタム鳴らしてステッキを振るっていたリゼットが、スカートの裾を手で持って、ぶんぶんと振っている。かにが張り付いているのだ。しゃきんと布を切る音。背筋が寒くなる。
「とれない!」
「リズ、落ち着けって」
アンリはリゼットの横にしゃがみこむと、指でかにをつかんで地面に捨てる。
「ちょっと切れたな……足までは切れてないな? ったく、厄介なかにだ。リズ、持ち場からここに来たときみたく、おぶってやろうか?」
リゼットを見上げ、見やりと笑った。かにの出なかった持ち場。こちらに来るにあたりその方が早いからそうしただけだったが、リゼットはそれはそれは、借りてきた猫のようになってたっけ。
しかししゃがみこむという行為は、この場では適切ではなかったらしい。今度は動きを止めたアンリの足を、かにが上ってくる。
「ああもう、うっとおしい!」
手の甲でざっとはらい、踏みつける。予定通り罠にかには集まったが、その周辺でこんな被害がでるとは思わなかった。ちなみに罠のかには、熱心に布を刻んでいる。かにの上にかに。ひたすらかに。かにタワーみたくなっている。
「相手がこんなに小さいと、通常攻撃が成り立たないな」
エミリオは武器を持ってはいるものの、今はもう、それで攻撃をしてはいない。手で払ったり足で潰したりしているだけだ。罠のかには山みたいになっていて、足で踏むことは躊躇われる。だが、ダガーで切りつけるにしては対象が小さすぎた。
「ミサ、背中に!」
叫び、ミサの背中のかにを払いのける。
「大丈夫? どこも切られてない?」
「うん、平気だよ、ありがとうエミリオさん」
「ったく、発生源が見つけられればな……」
智はため息をついた。払っても払ってもかには来るし、踏んでも踏んでもキリがないし。もう少し大きい敵なら武器でぶっ飛ばすこともできたのにと、後悔しきり。誰もが思っているはずだ。かにを甘く見ていたと。
「おい、大丈夫か?」
がしがしとかにを踏みながら、アモンとリオ、それに続いてユキと希望がやって来る。
「そっちは平気だったのか?」
智が問えば、アンリは「平気じゃねえよ!」と返す。
「ぞろっぞろ出てきやがって! でもよく見てたら、かに全部この木を目指してるんだよな。だからこっち来たんだ」
「目指してる?」
エミリオが、足に上がってきたかにを払いながら、立ち止まる。
「どういうことだ、それは?」
その横で、ミサがリオを見て驚きの声を上げた。
「髪、髪が……」
茉莉花とリゼットも目を見開いて、共に自分の後ろ髪に触れた。大丈夫だ、ある。
しかしここでリオに、大丈夫かと聞くのは適切ではない。明らかに大丈夫ではないからだ。
「それより、この木がどうしたんだ?」
気丈にも、リオは自ら話題を変えた。
「かにを引き寄せる何かがあるのかな」
ユキが木を見上げ、希望も帽子を押さえて、それにならった。しかし変わったことはないように見えるのだが……。
智はゆっくりと木の幹の周りを回った。正直、枝の下に入るとかにが落ちてくるので厄介ではある。ちょっと、気を付けなさいよ? と茉莉花の声も聞こえる。でもこの木に集まるのだとしたら、何か理由があるはずだ。
「だから踏めばいいんだよ、一番早いって!」
アンリの言葉にしたがい、一行はかにをぶちぶち踏んでいる。この足の裏に残る感触が何とも言えないが、靴を履いているし、体へのダメージはない。精神的にはけっこうくる。特に女性たちにはきついだろう。
じっと木に目を凝らす智。かにを踏み続けるほかメンバー。
ふいに智が叫んだ。
「あっ! 見つけた! これじゃないか?」
木の幹にあった小さな穴。そこに、かにが一匹埋まっていたのである。
ただ「いた」というのは適切ではない。他のかにとはちがう黄色のかにが、小さな洞にびっしりはまり込んでいたのだ。
「もしかして、これを助けようとしてたとか?」
智はその黄色のかにを手でつかんで穴から引っ張り出すと、それを地面に置いた。かにはあっという間に他のかにに囲まれ背負われ、えっさえっさとどこかへ運ばれて行く。木に登っていたかには幹を下り、周りで布を切り裂いていたかにの一部は、黄色いかにを追って行った。一部は切り裂くことに夢中になっているのか、残っていた。
なんだあの黄色、ヴァーミンかにの神様か。
ぞろぞろとかにがどこかへ向かって行く。今度はそれをみんなで追えば、それは庭の隅、石と石の隙間だった。どうやら、そこからかにたちは移動するらしい。
「ということは……」
エミリオは自らの武器を、ためらいなくその隙間につきたてた。念のためと、その脇にアンリも剣を突き立てる。ずしゃあとあたりの土が崩れ、穴がふさがる。これでかにたちはもう出てこれないはずだ。
「後は残っている奴を退治すればいいってことだね」
エミリオが言う。そして一行の、地味にかにを踏みつぶすだけの時間が開始したのである。
すべてが終わったあと、アモンはリオを叱りつけた。
「髪切られたのは、油断したからだぞ」
「き、気にするな。大して切られていない……」
「そういう問題じゃねえ! 綺麗なんだから、もっと大事にしやがれ!」
一喝すれば、リオの頬が染まる。
「えっと……すまなかった」
綺麗と言われたことに、動揺しているのだ。
傍らで同じように謝るのは、ユキである。
「ノゾミさん、手に切り傷が……痛くない?」
「え? 全然気付きませんでした……かにを払ったときかもしれません」
「ごめんね、ノゾミさんの体に傷をつけさせてしまって」
「そんな、私の責任です」
他のメンバーは、かにの死骸が転がる庭を、せっせと掃除していた。
「この木に赤い布がかかるのか……。結婚かー・毎日美味いメシ作ってくれる嫁が欲しいよなあ。やっぱ料理だよなあ」
アンリの言葉に、リゼットが頬を膨らめる。
「できなくて悪かったわね」
その翌朝、木には赤い布がかけられた。
クロリクとキャロンの愛は、これでもう二度と切り裂かれることはないだろう。
依頼結果:普通
MVP:
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 瀬田一稀 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | 戦闘 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 普通 |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 5 / 2 ~ 5 |
報酬 | 通常 |
リリース日 | 09月15日 |
出発日 | 09月23日 00:00 |
予定納品日 | 10月03日 |
参加者
会議室
-
2014/09/22-23:27
智さんの認識間違っていないと思います。
二手に別れることになってしまって苦戦しているときには
連絡するようにしてみました。
その場の対応は避けられないでしょうし、合流はそれぞれ倒し終えてから、ですね。
そうならないことを祈るばかりですが…。 -
2014/09/22-21:21
智さんの認識間違っていないと思います。
二手に別れることになってしまって苦戦しているときには
連絡するようにしてみました。
その場の対応は避けられないでしょうし、合流はそれぞれ倒し終えてから、ですね。
そうならないことを祈るばかりですが…。 -
2014/09/22-17:24
>連絡手段
>赤い布
了解です。
もしもの時の笛と……あと、赤い布に関しては、こちら記入しますね。
>罠と庭、どちらにも蟹がきた場合
『その場でそれぞれ対応』するのでいいかなと思います。
数が数ですし、分かれた方が広く対応できそう……です? -
2014/09/21-23:50
ういす、みずたまりの精霊、智でっす!
ってことは、カニ殴りの条件だけどさ、
・罠はドーナツ状に配置(見張りも4方向に配置かな?)
・見たカニは片っ端からぶっ潰す(手当たり次第だな)
・昼間のうちに連絡手段を試してみる(討ち漏らしの合図も決めるのかな?)
ってことかねー?・・・認識間違ってたらごめんなー!
さーあてっと、おれもスキル調整してくるわ! -
2014/09/21-23:13
>罠と庭、どちらにも蟹がきた場合
それはありえるね。
両方に敵が現れた場合、私は【その場でそれぞれ対応】した方がいいじゃないかと思ったよ。
合流する場合、敵が私達に見向きもせず、ひたすら周囲を切り続けるパターンもあるんじゃないかなと思って。
-
2014/09/21-22:46
あまり合流に時間がかかるほど離れてしまうと
インカムがダメだった時の笛の音が届かないかもしれないから
昼のうちにその辺りも確認しておきたいところね。
あと、もし罠と庭、どちらにも蟹がきた場合
合流するのか、その場でそれぞれ対応するのかも
考えておいたほうがいいかしら。
数が多いというならありえない展開ではないと思うし。
ひたすら数を相手にするだけならそれぞれの持ち場で対応しても良さそうだけど。 -
2014/09/21-20:05
>赤い布
じゃ、赤い布は討伐し終わるまで飾らないようキャロンさん達に頼んでみよっか。
ごめんね、私達プランの文字数がいっぱいいっぱいだから誰かお願いできませんか?
誰もいないようだったら私がプランを削って書くよ。
>連絡手段
『インカム』って多くの任務で用意できているし今回も大丈夫だと思うけど、万が一ってこともあるものね。
インカムは私が皆の分用意して配布するよ。
念の為インカムが駄目だった場合に備えて『笛』の用意は希望さん、お願いできますか?
>組み分け
んと、皆 組み分けする方向でいい…のかな?
問題なければまとめるよー。
(以下 敬称略)
【罠(布で誘き寄せ)付近で待機】するウィンクルム
・茉莉花
・リゼット
【庭で警戒】するウィンクルム
・リオ
・希望
【敵が多く出現した方に参戦】するウィンクルム
・ミサ
以上です。
何か問題があれば教えてください。
>罠
茉莉花さんの考えた罠、面白いですね! ドーナッツ!(目をキラキラ)
私はシンプルに布や古着をそのままどんって山にして置いておくのを考えてました。 -
2014/09/21-14:23
木にかける赤い布だけど
こちらとしては用意した別の布に群がってくれるのがありがたいわけだし
ひとまず私達が行く日はかけないでおいてもらいたいわね。
連絡の方法について不安があるのなら
いっそ組を分けずに、庭に全員で張りこんで警戒する?
誘き寄せるのが成功してもしなくても、最初のうちは戦力は分断されてしまうし。
庭にやってくる可能性は毎晩布を切り裂かれる程度に高いわけだから
普段通りに赤い布を昼の間にかけて待っていればハズレはないかと。
分ける作戦でいくのなら、まだ誰もいないようだし
【布で誘き寄せ組み】でいいわ。 -
2014/09/21-13:43
まとめ、ありがとうございます。
>組み分け
そうですね……
良ければ『庭で警戒組』の方へ回りたいです。
インカムは、確かにあると連絡しやすそうですね。
申請が通らなかった場合は……どうしましょう?笛とか?
>『赤い布』
訳をお話して、安心して飾れるようになるまで待ってもらえそうなら、
その方がいいかもしれませんね。 -
2014/09/21-00:40
罠はどうやって仕掛けるのかも問題よね(ふむり)
あたしは、おっきな木の周りに古着や布きれをドーナツ状に撒いて、
その辺りで警戒しようと思ってたんだけどなぁ・・・
ドーナツ状ってのは問題かもしれないかなぁと考え中だわ。
あと、メタな話だけど『式が決まってから・・・』って書いてあって、
その後に何回も試してみたような話があるから、
かけ直しては切られの連続だったのかもしれないわね。
昼間かけたのが夜に切られるとか、そんな感じかなって思ってたの。 -
2014/09/21-00:08
赤い布か・・・リボンとかでも大丈夫だろうか?
確かに安全のためにもキャロル様達には待ってもらった方がいいかもな。
私達は【庭で警戒組み】に当たらせてもらおう。 -
2014/09/20-23:51
連続投稿失礼します。
依頼書を読んでいて思ったのだけど、【赤い布って任務当日も木にかかってる】のかな?
「式が決まってから式当日まで飾られるのが常の赤い布」って部分が気になって。
私としては討伐し終わるまでキャロンさん達に持っていてもらいたいんだけど…。 -
2014/09/20-23:33
自分なりにまとめてみたよ。
ツッコミどころはじゃんじゃんツッコミお願いしますー!(ぺこり)
目的:ヴァーミン(かに)退治
討伐数:正確な数は決まっていない、百単位
★昼間
皆で持ち寄った布や古着で敵の誘き寄せる準備。
調査や他に何かやりたいことがある人はここで。
★夜間
真っ暗なので明かりの準備を忘れずに。
二手に分かれて敵を迎え撃つ。
現在の組み分け状況↓(敬称略)
【罠付近で待機】
・茉莉花ウィンクルム
【庭で警戒】
【敵が多く出現した方に参戦】
・ミサウィンクルム
今のところこんな感じ、かな。
あと二手に分かれるのならインカムがあると便利だなって思ったよ。 -
2014/09/20-07:40
あっちゃー、確かにリゼットさんの言うケースもあるかもしれないわね…。
ミサさんが言うように、自分の髪の毛とか、着ている服も気を付けないとマズいかも。
あたしは古着集めをメインでプラン立ててたから、そのまま【布でおびき寄せ組】の方に回るわね! -
2014/09/19-23:24
皆 意見どうも有難うー!
布は手芸で使うあまった布とか私も古着とか集めて持って行こうと思っているよ。
明かりは懐中電灯を持って行こうかな(いそいそとカバンに詰め込み)
>リゼットちゃん
うん、色んな事態に備えておいた方がいいね(頷き)
「はさみで切れるものはすべて切り裂きます」とのことだから布だけに敵が集まるとは限らないものね。
…髪とかお洋服とか切られないように注意しなきゃ(ぶるぶる震え)
リゼットちゃんの二手に分かれる案いいと思うな(微笑み)
組み分けはどうする?
私達はプランに【当日 敵が多く現れた組に参戦する】と書くから(※話し合いによって変更あり)
【布で誘き寄せ組み】と【庭で警戒組み】、皆はやりたい方を選んでほしいな。
もちろん別の意見も大歓迎!
何かあったらじゃんじゃん話してね(笑顔) -
2014/09/19-16:51
別のものを用意してみるのはやってみていいと思うんだけど
庭の雑草も切り裂いているということだから
赤い布に群がっている、というわけではないような気がするの。
寄ってきてくれなかった時のことも考えた方がいいかもしれないわね。
おびき寄せる布のそばに待機する組と、庭で警戒する組を作る、とか。 -
2014/09/19-05:59
夢路希望と、いいます。
パートナーは、テンペストダンサーのラビットさん、です。
初めましての方も、お久しぶりの方も、宜しくお願いします。
>一箇所に布の山を用意して、敵が群がったところを一気に叩く
私も、ミサさんの案、いいと思います。
皆さんで持ち寄れば足りるでしょうか?
>準備や調査
昼の内にできることはしておきたいですね。
夜に現れるとのことなので、明かりの準備も考えた方が良さそうです。
……できれば。
庭の大木は、なるべく傷つけないようにしたいな、と。
願いを結ぶ大切な木なので。
(再投稿失礼しました) -
2014/09/18-10:56
リゼットさん、希望さん、おひさしぶりー!
ミサさんとリオさんははじめましてかな?
水田茉莉花です、『まりか』と呼んでください!
相方は【水テンペストダンサー】の、ほづみさんです。
一カ所に固めて一網打尽作戦ね、さんっせーい!
じゃあ、古着とか集めておけばいいのかしら?
あと、カニさんが来るのは夜中だから、昼間に準備や調査をする事は可能よね。
木の上とか発生源とか・・・突き止められると良いなぁ? -
2014/09/18-08:42
ミサとリゼットは久しぶり、希望と茉莉花さんは初めましてだな。
リオ・クラインとパートナーはハードブレイカーのアモンだ。
【一箇所に布の山を用意して、敵が群がったところを一気に叩く】か・・・おびき寄せる訳だな。
私はいいと思うぞ。
-
2014/09/18-07:09
こんにちは!
ミサ・フルールと相方は【火属性テンペストダンサー】のエミリオさんです。
どうぞよろしくお願いします(ぺこり)
かに退治か…「気分が悪くなるほどの数」って、それはもうたくさんいるんだろうね(遠い目)
【一箇所に布の山を用意して、敵が群がったところを一気に叩く】という考えを思いついたのだけど、どうかな? -
2014/09/18-00:28
リゼットよ。
連れはハードブレイカーのアンリ。よろしくお願いね。
どこから現れるかはわからなくても
夜の間に大木のところにやってくることはわかっているんだから
基本的にはそこを待ち伏せることになるわよね。
その上で庭もできるだけ守りたいところだけど。