【夏祭り・鎮守の不知火】神人VS朱の盆(瀬田一稀 マスター) 【難易度:難しい】

プロローグ

「人気のお化け屋敷があるんですよ!」
 そんな噂を聞いてウィンクルムが訪れたのは、神社前に続く石畳をそれた場所だった。しかし本当に人気なのかと思うほどに、人通りは少ない。

 入口には古びた着物を着た、一人の老婆が立っていた。真っ白な頭髪の小柄な人物だ。
「ようこそ、しゅのぼん屋敷へ」
「しゅのぼん?」
 聞き慣れない言葉にウィンクルムは首を傾げた。しかし老婆は「ええ」とうなずくばかりで、説明はない。
「普段はお金をいただいておりますが、今宵はそろそろ商売を終える故、無料で入っていただくことができます」
 それはラッキーだと歩を進めようとする一行の前、老婆は細い手を差し出してくる。
「すみませんが、武器を預からせていただけますかな」
「……武器を?」
「……ええ、もし皆さんということに抵抗があるようでしたら、精霊様の方だけでも構いませんので。いや、以前のことですが、当屋敷の恐怖のあまり、暴れてしまった方がいましてね。そんな気弱な方はいらっしゃらないとは思うのですが、念のためですよ」
 渡さねば軟弱者とののしられているようで何とも気分が悪い。精霊たちは渋面ながらも、それぞれの武器を老婆に渡した。たかがお化け屋敷で使うこともあるまい。
 老婆はそれを箱に収め、入口の端に置くと、深く頭を下げる。
「帰りにお返しいたしますので。それでは行ってらっしゃいませ」

 建物内部は暗く、隣にいる者の顔さえ見えないほどだ。時折思い出したように破れた提灯が吊るしてあるのが、なんとも不気味だった。
 しかし、それだけである。
「なにもいないな」
「こんなんでお化け屋敷って言うのか?」
 屋敷は広く、廊下の先が見えない。お化けよりその方がよほど謎だと思いつつも、妖狐の力ならばできるのかもしれない、とも考える。
 三分ほど歩いた頃だろうか。前方に何かが動く気配がした。
 いよいよか、と思ったそのとき――。

 天井近くで、かっと炎が燃え上がった。鬼火だ。そしてその下、明かりに照らされて現れたものは、明らかに異形だった。一メートル以上もの大きさの顔を持つ……妖怪だ。
 その顔は赤く、口は耳元まで裂けている。頭頂部には一本の角、そして口には鋭い牙。
「朱の盆と申す」
 敵はのっそりと頭を下げ、おもむろに一振りの刀を取り出した。
「戦いは本来得意ではないが、炎龍王さまのために刀をとることに決めたのだ。覚悟を決められよ」
 そう言う朱の盆の傍らには、先程入口にいた老婆の姿。
 にやりと笑う口が開き、そこから驚くほどに長い舌が見えている。
「舌長姥じゃ。そなたたちの若い肉、喰わせてもらう」

解説

朱の盆と舌長姥の討伐です。
朱の盆は本来、人を驚かして喜ぶ妖怪です。今回は武器を持っているので、切りつけてきます。
そんなに機敏な動きはしません。

舌長姥は舌の長い老婆の姿。本来は長い舌で人の肉を舐めとるとされますが、それだとちょっと記述が不安ですので、長い舌を巻きつけて苦しめるくらいにします。グロテスクな描写はしなくて済みますが、巻きつく場所が首だったらと考えると……怖いですね。
こちらは鋭く長い爪を持っており、素早い動きをします。とても老婆とは思えない、イメージとしてはテンペストダンサーの動きです。
二体にはトランスをしない通常攻撃で効果があります。
(ただし神人の一撃で倒れるほど弱くはありません)

精霊さんは今丸腰です。武器は入口付近の箱の中にあります。ゆったり徒歩三分の距離なので、精霊さんが全速力で走ったとしても、往復三分弱はかかるかもしれません。
なお、突如現れた敵ですから、日常持たない物(何らかの武器関係)は持ち合わせていないものとします。
効果のほどはわかりませんが、そのへんにありそうなものを使って攻撃するのは大丈夫です。木片や壊れた椅子、割れた鏡など、古いお屋敷(または廃墟)にあっても不自然ではなさそうなものをイメージしてください。
入口まで戻る場合、道は一直線ですので迷うことはありません。


ゲームマスターより

神人さんも戦ってもらおうというのが今回のテーマです。
それでは皆さん、ご武運を。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

(桐華)

  皆で一緒に入口に
トランスはしておく
武器持ってるのは神人だけだし、皆が動きやすいように立ち回る
精霊の子には止まらず駆け抜けて貰いたいな
フォローは任せて!って、言ってあげたい

敵の攻撃範囲や速度とかに注意。特におばーさん
なるべく集中攻撃受ける子が出ないよう、攻撃は交代で受けれたら良いな
舌に巻き付かれて足止め喰らってる子が居たら、とりあえず舌切ってみるよ
怯んで力が緩んでくれればそれだけでも吉

火龍王のためって言うけど…それに、何のメリットがあるの?
忠義って、素晴らしいと思うけど
僕らだって、伊達に命張ってないよ
おいでよ。遊ぼう
男の子舐めるなよー
傷つく覚悟のある子達ばかりだよ。守るためになら、幾らでも戦える



初瀬=秀(イグニス=アルデバラン)
 
ったく厄介なことになったな……
うだうだ考えるのは後か、とにかく持ちこたえるぞ

武器を取りに入口まで引き返す
当然追ってくるだろうから退きつつ交戦だな
余裕のあるタイミングでトランスしとこう

神人がメインで戦う形になりそうなんで負担が偏らないように
交代しながら進む
舌長姥に捕まったら助ける奴と攻撃する奴に分かれて連携を
タムタムで眉間とかこめかみとか殴っとくか
婆さんでも容赦しねえぞ正当防衛だ

イグニス、武器ないんだから無茶するんじゃねえぞ
……守られてるばかりじゃ情けないからな

しかしなんでこんなことやってんだかお前らは
炎龍王だか何だか知らんが配下の適性も見ないで配置するんじゃ
上に立つ者としてどうかと思うがな




信城いつき(レーゲン)
  精霊達が武器ないなら、俺たちが頑張らないと!

開始早々トランスしておく
まずは一旦入口へ退避して舌長姥と朱の盆の距離をあけつつ、他の神人たちと連携して舌長姥の攻撃を防ごう。

舌の攻撃は、レーゲン達が椅子などに巻き付かせて動きが鈍ったところを狙う。逃がさないよ。
長い爪を攻撃したら使えないようにできるかな

万が一、武器取りに行った精霊達が戻る前に朱の盆が近づいてきそうなら、レーゲンにも行ってもらおう。俺はみんなもいるし大丈夫。
銃なら遠方からでも助けてくれるよね。だから走って!

朱の盆は大きそうなので、足下狙いやすそう。うまくいけば安定くずして転んでくれないかな?隙を狙って攻撃してみよう



アキ・セイジ(ヴェルトール・ランス)
  ◆概要
戦って妖怪を無力化⇒動機等を問う

◆詳細
瞬時に抜剣し立ち塞がろう
「ランスは入口に武器を!俺達が食い止めつつ後退するから!」

2妖の移動速度の差も利用しつつ交戦しつつ入口に向かおう

「神人と侮るな。俺は甘くないぞ」
舌長姥の攻撃を剣と回避で防ぎつつ挑発して冷静さを奪おう
舌に巻かれたら、引っ張らず、逆に体当たり気味に相手に突進、転倒の衝撃で引き剥がそう
剣持つ手が自由なら切っても良い
仲間と連携しタゲに集中させないようにもだ

朱の盆には咄嗟に掴んだ砂を目に投げ、奴の刀を渾身の一撃で弾き飛ばす!
「ワケを言え。言わねばこの剣は緩まんぞ!」

☆戦意喪失させ、理由を質そう
理由もなく人に危害を加えるとは考え難いからな



天原 秋乃(イチカ・ククル)
  逃げる前にトランス。
で、その後入口まで全力で逃げる。
道中、灯りになりそうなものがあれば拾っておく。
追ってくる敵には随時対応。
誰かが襲われたら、他のみんなと連携してフォロー。

武器を取り戻したら反撃開始。
動きの遅い朱の盆を先に狙って、足止めをする。

「戦いは本来得意じゃない」って言ってたし、もし可能なようなら朱の盆の説得を試みてみる。
「あんた、人間を驚かせるのが好きなんだろ?人間を殺すことがあんたの本当にやりたいことなのか?」
説得できないようなら討つまでだ。
全力でくる相手に手加減できるほど、俺は強くないからな…。



 天井近くで、かっと炎が燃え上がった。鬼火だ。そしてその下、明かりに照らされて現れたものは、明らかに異形だった。
「朱の盆と申す」
 敵はのっそりと頭を下げ、おもむろに一振りの刀を取り出した。
「戦いは本来得意ではないが、炎龍王さまのために刀をとることに決めたのだ。覚悟を決められよ」
 そう言う朱の盆の傍らには、先程入口にいた老婆の姿。
「舌長姥じゃ。そなたたちの若い肉、喰わせてもらう」

 アキ・セイジは瞬時に護身用の小刀を抜いた。精霊は今武器を持っていない。動けるのは神人しかいない。
 二体の妖怪の前に立ち塞がり、叫ぶ。
「ランスは入口に武器を! 俺たちが食い止めつつ後退するから!」
 セイジの横では、初瀬=秀もステッキを取り出している。ったく、厄介なことになったなと呟く口調は露骨に面倒そうではあるが、その目はきっちりと妖怪を捕えていた。
 ヴェルトール・ランスは一瞬は躊躇ったものの、すぐにセイジに背を向けた。彼の判断はきっと正しい。どんなに強い魔法も杖がなければ撃つことができないのだから。
 それを見、イグニス=アルデバランもまた相棒に背を向ける決意を固める。
「お願いですから無茶しないでくださいね、秀様!」
 秀は不安いっぱい顔の相棒に、ひらひらと手を振った。
「あ~、わかったから早く行け。お前も転ぶなよ」
「はい、気を付けます!」
 イグニスを送り出し、さてと、と武器を構え直す。その表情は真剣だ。

 そのやり取りの間に、天原 秋乃はイチカ・ククルの、信城いつきはレーゲンの、そして叶は桐華の頬に、それぞれ口づけをした。
「力よ集え」
「解放!」
「おいで、遊ぼう」
 インスパイアスペルとともに、薄い光の膜が体を覆う。
 イチカとレーゲンはすぐに入口に向かって走り出した。
「桐華さん、背中は任せて」
 叶は、はにかむように笑う。
「……えへ。一回言ってみたかったんだよね。桐華さん、武器持つまでは敵の攻撃はきっちり避けてってね。あ、やっぱり武器持ってもきっちり避けて。桐華の怪我とか見たくない。あと懐中電灯、持ってるでしょ? それつけてって。あ、僕が持ってるのも渡すから、他の子に渡してあげて」
 桐華は仏頂面で叶を見返した。
「……俺は、お前の怪我の方が見たくないわけだが」
 淡々とした声だ。でもその言葉に、たくさんの心配が含まれていることは知っている。
 叶はちろりと舌を出し、悪戯っぽく目を細めた。
「だったら早く戻ってきて。桐華さんが居なきゃ、僕どんな無茶するかわからないからね!」
「……ったく、ひどい脅し文句だ」
 そう言いながらも、桐華は全速力で走りだした。長い髪を背中になびかせて。


「あいつらが戻ってくるまで、そなたらだけで持ちこたえられると思うのか?」
 舌長姥はにやりと片頬を上げた。黄色い歯の間から長い舌が飛び出す。攻撃するではなくからかうために出されたそれを小刀の先ではじいて、セイジは姥を睨み付けた。
「神人と侮るな。俺は甘くないぞ」
「ほう、どう甘くないと?」
 舌長姥が跳躍する。それはとても老婆とは思えぬ身体能力だった。気付いたときにはセイジの背後。そこからセイジの利き手を狙いまっすぐに舌が伸び、絡みつく。
「ぐっ……」
 小刀を持つ手をぐんと後ろに引っ張られ、セイジは倒れそうになった。足を踏ん張り何とか耐える。相当な力だ。
「セイジ!」
 叶が走り寄り、剣でぴんと張った舌を切ってくれた。その衝撃でセイジはたたらを踏んだが、敵は呻くことすらせずに、後ろに跳ねただけだった。
 着地直後のふくらはぎを、拾った木材でレーゲンが狙う。木材は太く当たればそこそこのダメージになりそうだった。このタイミングなら逃れられまい。
「よし、これで……!」
 姥が転ぶとレーゲンは思った。しかしそれは失敗だった。舌長姥はすぐさま、さらに大きく跳ねたのだ。
「姥はそんなものでは倒せんよ」
 喋る様子に、その場にいる誰もが驚愕する。さっき叶が切ったはずの舌が、いつの間にかまた元の長さに戻っている。ぬめぬめと動くそれは、それ自体がまるで生物のようで。
 トカゲのしっぽかと、秋乃が呟く。
「そのようなものに例えるとは失礼な奴じゃ」
 姥は目をすがめた。そうだ確かに、とセイジは思う。切れば生えてくるだけの尻尾なんかではない。あれは……カメレオンの舌だ。瞬時に敵を捕らえ、ためらいなく伸ばされる。それは狙ったものを逃さず――。
「イグニス!」
 秀が呼ぶ。イグニスはとっさに近くに落ちていた椅子の脚を取り、体の前へと突き出した。姥の舌は、脚に絡みつく。
 相棒に近寄りながら、秀は大きく舌打ちをする。
「なんでまだこんなとこにいるんだよ! さっさと入口走ってけよ!」
「だって秀様が心配でっ……明かりは貰いました、さっき桐華様に……でも……っ」
 イグニスの腕は震えている。椅子を持つのに必死で明かりどころでもない。それは今は、足元に転がっていた。
「武器ないんだから無茶するんじゃねえ。……こっちだって守られてるばかりじゃ情けないんだよ」
 秀のステッキでは、姥の舌を切ることはできない。そのかわりとばかり、秀は姥のこめかみを殴りつけた。
「せえいっ!」
 老人だからと容赦はしない。相棒を傷つけようとしているのだから、これは立派な正当防衛だ。しかしその時彼は、舌長姥には別の攻撃手段があることを忘れていた。
 姥は殴られても動じない。それどころか、横目で秀を睨み、顔を狙って長い爪を突き出してきたのだ。
「うおっ!」
 秀はとっさに首を傾けた。先の黒い尖った爪が、顔のわずか数センチ横を抜けていく。その勢いに、眼鏡ががしゃりと地面に落ちた。途端に視界の全てがぼやける。
「まずいな……」
 ――見えない、裸眼では。


 ぜえぜえと激しい呼吸が聞こえたのは、その少し前のことだった。
「姥、そなたは、早すぎるっ」
 舌長姥に夢中で誰もが存在を忘れかけていたが、もう一人の妖怪、朱の盆がやっとこの場に追いついたのだ。
 朱の盆は肩で息をしながらも、手近にいたいつきに刀を向けてきた。先ほど姥を攻撃した木材を手に、レーゲンがいつきの前に立つ。しかしその肩を、いつきは叩いた。
「行って、レーゲン」
「でも……」
 自分の愛銃があればこの敵を倒すのは簡単だ。それがわかっていても、レーゲンは踏み出せない。なぜなら遠い昔、デミ・オーガに倒れたいつきの姿を見ているからだ。
 いつきは小刀を手に、視線は朱の盆のまま、言う。
「俺は皆もいるし大丈夫。銃なら遠方からでも助けてくれるよね? だから走って、レーゲン!」
『皆』の一部は、隣で舌長姥と戦っている。こちらまで気にかけてくれるだろうか。……いや。
 レーゲンは、いつきと入口とを交互に見比べた。迷っている時間はないということもわかっている。ここはいつきを信じるべきだ。
 一度大きく息を吸い、素手にこちらを向いていない樹に声をかける。
「……私が戻るまで、怪我しないでね」
「了解!」
 レーゲンは大木を捨てると、入口に向かって走り出した。その足元で、カシャリと何かが音を立てるのを、いつきは聞いた。


 入口までを一気に駆け抜けたイチカと桐華は、武器の入った箱のふたを開けた。真っ先に自らの武器を手に取る。イチカはダブルダガー、桐華は双剣だ。
 まだここに来ていない仲間にも武器を届けなくてはならない。レーゲンには銃を、イグニスには杖をと二人がそれぞれ手にしたとき、ランスが横を通り抜けた。
「扉を……っ」
 があんっ! と大きな音とともに、ランスによって入口が開かれる。
 晩夏の夕方の日ざしが一気に差しこんでくる。そのまぶしさに、ランスは目を細めた。そこにイチカから声がかかる。
「ランス、君のは残しておくよ」
 イチカと桐華は自らの武器を身につけると、他の二名の物は手に持って、一行が戦うだろう場所へと戻っていった。


 いつきは一人、戦列を離れていた。さきほど相棒が蹴ったかもしれないものを探すためだ。床を蹴ったにしては音が違っていた。たぶんあれはさっき隣で戦っていた……と推測とともに暗い中で目を凝らし、足元を見つめる。
 そして、見つけた。眼鏡だ。
「ああ、やっぱり」
 いつきはそれを拾い上げた。
 その前方で秋乃とセイジは朱の盆に対峙している。動きの遅い敵を足止めし、精霊達が戻るまでの時間を稼ごうというのだ。当然ながら敵の武器の方が攻撃範囲が広い。二人の小刀では、よほど懐まで入らなければ、朱の盆を傷つけることは不可能だろう。
 それでも、戦わなくてはならない。

 一方舌長姥戦では神人側が苦戦していた。眼鏡を飛ばされてしまった秀は結局動けず、イグニスが姥の舌が絡まったままの椅子を本人に投げつけて、なんとか窮地を脱した。そこに叶が加勢に入った。
「……どうして戦うの? 精霊の武器だけをとったのはなぜ? 僕達は大したことないって思った?」
 叶は姥に問うた。時間稼ぎもあるが、それは純粋な疑問だった。武器があるからこそ、自分たちは戦える。しかしもし入口で神人の武器も預かれば、敵方は簡単にウィンクルムの命を奪うことができただろう。
「さあなあ、朱の盆は炎龍王さまのためと言っておるし、姥もそう思ってはいるが」
「それ、何のメリットがあるの? 忠義って素晴らしいとは思うけど、僕らだって伊達に命張ってないよ」
「それは姥らも同じじゃ」
「僕たちは……傷つく覚悟のある子たちばかりだよ。守るためになら、いくらでも戦える」
 叶は剣を握り直した。
 叶の話に舌長姥がのっているうちに、秀はイグニスを入口へ行かせようとした。とりあえず精霊の攻撃力が欲しい。
 しかし、それを生むにはトランスしなければいけないことを思いだす。見えないと困るが眼鏡を探すための時間が惜しかった。
「俺の顔の前に頬出せ、早くっ!」
 差し出された頬に、とりあえずこの辺かと唇を押し付ける。
「顕現せよ、天球の焔!」
 早口で言って、さっさと行けとイグニスの体を押した。その後足元に落ちたらしい眼鏡を探し出そうとしたが、眼鏡をかけずに眼鏡を探すのは難しい。
 とりあえずしゃがみこんで手で探っていると、いつきがそれを持ってきてくれた。
 謝意を告げ、命の綱ともいえる眼鏡をかける。視界は一気にクリアになるが、そのフレームはいびつに歪んでしまっていた。
「……まあレンズが割れてないだけラッキーか」
 変形した眼鏡をかけて、いつきとともに姥に向かう。姥はひひひ、と低い笑い声を上げた。

 そこに、かっと外の光が差し込んだのだ。

「開けたぜ、セイジ!」
 武器を手にした精霊が戻ってくる。さっきこの場を出たばかりのイグニスも、しっかり杖を手にしていた。こちらに戻る仲間が届けてくれたのだ。
 ランスはセイジの傍へと駆け寄る。その頬にセイジはかすめる程度のキスをした。
「コンタクト」
 ランスはすぐに詠唱を始めた。その内容で、セイジはそれが『カナリアの囀り』であることを知る。イチカが走り寄り、秋乃の隣に立つ。
「大丈夫だった? あきのん」
「その名前で呼ぶなって言ってるだろ!」
 秋乃は大声で言い返した。先ほどまで勇敢に武器をふるいながらも緊張を映していた表情が一転、いつもの顔になる。
「それだけ叫べれば十分だね」
「……後で覚えとけよ」
「うん、忘れる」
 イチカはさらりと言うと、ダブルダガーを両手に朱の盆へと向かっていく。
 軽やかな動きに定評があるテンペストダンサーだ。愚鈍な朱の盆を翻弄することなどたやすい。くるくると円を描くような動きで、敵の周囲を跳ね回る。
「……早い」
 朱の盆はあっちを見たりこっちを見たり。刀も振り上げるのだが、動きに追いつかない。大きな顔には困惑の表情が浮かぶ。
 イチカの身のこなしは円舞のように鮮やかだ。ここで自分達が攻撃をしようとすれば彼の邪魔になってしまうだろうと、セイジと秋乃は身を引いている。イチカのダガーは時折朱の盆の肌をかすめた。
「……俺は、あまり止めさしたくないんだよな。イチカには甘いって言われそうだけど」
 秋乃はセイジに言った。セイジはイチカの動きに目を向けている。
「朱の盆はもともと、人を驚かすことを楽しみにしている妖怪だ。理由もなく人に害を加えるとは考え難い。炎龍王側にどんな事情があるのかは知らないが……」
 それを知りたいと、セイジは告げた。
「だったら」
 イチカは小刀を握り直した。動きを止めて捕獲すればいいのだろうと、朱の盆の右側に回る。そこから刀を振り上げる手首を狙い、小刀を投げつけた。
 手首に刃が刺さることはなかったが、かすめた。朱の盆の意識がそれる。その隙に、イチカは朱の盆の頬を切りつけた。
 朱の盆の動きが止まる。呻き声。それにかぶさるようにキューキューと音が聞こえ始めたことに、セイジが気付く。
「ランスのカナリアだ! 来るぞ!」
 きらきらと輝くプラズマの弾は、本来は中空ではじけるものだ。しかし今回のそれは、上空へと浮かばずに落下し、朱の盆の足元をえぐった。威力は抑えられていた。
 それでも朱の盆は弾き飛ばされた。背中から床に倒れ込む敵に、セイジはさらに体当たりの勢いでにぶつかっていった。敵の刀に力いっぱい小刀をぶつけ、武器を弾き飛ばす。その後すぐに、朱の盆の眼前に刃を突きつけた。
「ワケを言え、言わねばこの剣は緩まんぞ!」
 そこにランスが駆け寄る。刀を落としてなお、セイジに腕を振り落とそうとする朱の盆を、杖で激しく突いたのだ。
「もう止めとけ、な?」
 地面の上に転がった巨大な敵を、ランスは立った位置から見下ろした。


 レーゲンが舌長姥の素早い攻撃の合間を縫うように、高速で移動しながら銃を撃つ。牽制だ。動きを止めた舌長姥は爪を振り上げたが、その下を桐華がくぐった。
 桐華は双剣で姥の胴を切りつけた。しかし浅い。この攻撃のために銃の攻撃は止んでいる。姥はそれをチャンスと、例のごとく後ろに跳ねたのだ。
「逃げるだけか」
 桐華の言葉に姥は「まさか」と舌を伸ばした。首を狙ったそれは、桐華が身をよじったことにより、ぎりぎりで避けることができた。しかしそのかわりに髪が一束、舌先に触れる。それはあっさりと桐華の長い髪を切り落とした。
「あっ!」
 叶が悲鳴にも近い声を上げる。せっかく頼んで伸ばしてもらっているものを。
「……でも桐華さんの命には代えられない」
 叶は剣を握り直した。精霊たちが戻ってから戦いは任せてしまっているけれど、あの髪の敵は討たなくてはならない。真っ向勝負をしている姥と桐華の後ろ、つまりは舌長姥の背後に回った。そこから姥を、袈裟懸けに狙う。姥は身を横にして、右手で桐華、左手で叶を捕えようとした。正面ががら空きだ。
 ステッキを持った秀が飛び込む。……が、長い舌が伸ばされる。
「危ないっ!」
 誰かが叫ぶ。
 ――そこに。
「『乙女の恋心』完成しましたっ!」
 イグニスの生み出した熱弾がぶち込まれた。
「秀様を襲うだなんて、言語道断です!」


 セイジとランス、そして秋乃とイチカに囲まれて、朱の盆は地面の上に座りこんでいた。
「あんた、人間を驚かせるのが好きなんだろ? 人間を殺すことがあんたの本当にやりたいことなのか?」
 秋乃はそう語りかけた。
「……やりたいかやりたくないかは関係がない。これが炎龍王さまのお望みなのだ」
 朱の盆は秋乃を睨み付けた。巨大な顔の巨大な目である。迫力がある。傍らでは、イチカがダガーを握ったまま、ため息をついた。
「説得なんて無駄だよ、イチカ。殺す気でかかってくるなら、僕たちも殺す気でかからないと駄目だよ」
「でも……」
 秋乃は言葉を止めた。激しい音が聞こえたからだ。
「ほら、あっちだって」
 魔法の熱が、舌長姥を焼いている。姥はしばらく苦悶の表情を浮かべていたが、そのうちにふっと消えてしまった。
「…………舌長姥」
 朱の盆は吐き出すように名を呼んで、うつむいた。
 囲む誰もが朱の盆は説得に応じるだろうと思っていた。そんな雰囲気だった。しかし、だ。
「炎龍王さまにご迷惑をかけるくらいならっ」
 朱の盆は、人々の足の間から手を伸ばし、先程落としたままの刀を手に掴んだ。今までにない素早さでその刃を自身の腹に向ける。
「やめろっ!」
 セイジが声を上げ、ランスは朱の盆の腕を両手でつかんだ。
「炎龍王だか何だか知らんが、配下の適性も見ないで配置するんじゃ、上に立つ者としてどうかと思うがな」
 舌長姥との戦闘が終わったために寄ってきた秀は、そう言って朱の盆を見下ろす。
「舌長姥も、炎龍王がどうとか言ってたけど」
 と叶が付け加えると、朱の盆は赤い顔をいっそう赤くさせて怒鳴った。
「配置などされておらぬ! 我々は……っ、炎龍王さまはっ」

 朱の盆が姿を消したのは、突然だった。
「え……?」
 一同は顔を見合わせた。たった今までここで囲んでいた妖怪が一瞬にしていなくなってしまったのだから、当然のことだ。
「……逃げた、のか?」
 秋乃はククルを見るが、ククルにわかるはずもない。首を傾げるばかりだ。
「拍子抜けだな。せっかく情報が聞けると思ったのに」
 肩を落とすセイジに、ランスがまあまあと笑いかける。
「俺はセイジが戦う姿を見れて良かったな。敵に突っ込んでったときはどうかと思ったけど」
「……そんなことより奴らが自害すら厭わず忠誠を誓う、炎龍王という奴についてだな」
「研究熱心はいいことだけどさ、セイジ、俺の話も聞いてくれよ。ほめてるんだから」
 ランスはセイジの肩に腕を回し、引きずるように明るい外へと向かって行った。


「あああ、秀様! その眼鏡……すっかり歪んでしまって」
「こりゃ買い替えだな。でもまあ目に直撃とかしなくてよかったよ」
「本当ですよ! そうならなくて本っ当によかったです!」
 よかったよかったと頷くイグニスの肩を、秀はとんとんと叩いた。
 その傍らで、落胆する者が一名。叶である。
 叶は桐華の髪をそっと手に取った。
「桐華の髪……残念だよ。せっかく綺麗なのに、こんなにばらばらになってしまって」
「横髪のたった一束だ。ぱっと見はなにも変わらないだろう。それに髪などまた伸びる」
「……まあ髪を嘆くことができるのは、命が無事だったからなんだけどね」
 桐華の短くなってしまった髪を、叶は愛おしげに撫ぜる。
「……よかった、桐華さんが無事で」

 その後ろで相棒を睨むのは秋乃である。
「……さっき、俺のことあきのんって呼んだよな」
 それだけはしてくれるなと言っているのに、イチカは時々面白がってそう呼ぶのだ。しかしイチカは秋乃の心労などいざ知らず、にこりと笑う。
「うん、だって秋乃、すごい怖い顔してたからね」
「あったりまえだろ、敵を前にしてるんだから」
「……そうだけど、やっぱさ、うん、似合わないよ。ああいう顔はね」
 そんなことを言われても、と秋乃は思う。やっぱりイチカはおかしい。

「いつき、痛いところはない? 大丈夫?」
 レーゲンはさっきから同じことを繰り返している。そのたびに平気だと答えてきたのだが、いい加減同じ問いかけにも飽きたと、いつきは内心頭を抱えていた。この質問をやめさせる方法……そうだ、質問には質問を返せばいい。
「大丈夫だよ。元気な証拠に、帰ったらご飯作るよ。何がいい?」
 聞けばレーゲンは案の定。
「え? そうだね。ああそういえば、ナスが大量にあったよね? それを使った料理がいいかなあ」


 命中した『乙女の恋心』と苦しんでいた姿からして、舌長姥は討伐できたとは思う。しかし朱の盆が姿を消したことにより、姥が実際に倒れたのかどうかも曖昧なものになってはいた。あれで生き残ったら相当なものだが、妖怪の生態についてはわからない。本当に倒すことができたのか、逃げただけではないのか――なんとも後味のよくない任務である。考えようと思ったらいくらでも考えることもできる。
 しかしそれでも今は、傍らにいる相棒が大事だ。

 胸いっぱいに外の空気を吸い込んで、ウィンクルムはそれぞれ。
 隣に立つパートナーが無事であることを、互いに感謝するのだった。



依頼結果:成功
MVP

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 瀬田一稀
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 男性のみ
エピソードジャンル 戦闘
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 難しい
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 5 / 2 ~ 5
報酬 多い
リリース日 08月21日
出発日 08月29日 00:00
予定納品日 09月08日

参加者

会議室

  • [19]アキ・セイジ

    2014/08/28-23:58 

    >初瀬さん
    鈍足とかいわれるとうちのウイザードが殴りに掛かるので勘弁してくれ。
    ウイズは機動力に劣るジョブではあるが、あまり良い気持ちにはなれない。


    今のところ初瀬さんの精霊さん以外は入口に向かうという把握で良いのかな。

    まあ、もう修正する時間は無いが(汗

  • [18]初瀬=秀

    2014/08/28-23:47 

    ならうちのイグニスはこっちで足止めとか椅子ガードの手伝いでもさせとくか?
    ダンサーが俊足ならウィザード鈍足補正かかっててもおかしくないし。
    ちょっとはタフだからやればできると信じよう。
    まあこっちからも入り口に向かうわけだし、
    2人行くなら最悪片方は自分の武器だけ持って加勢に向かってもいいかもな

  • [17]天原 秋乃

    2014/08/28-23:34 

    精霊の武器復帰後にトランスしようかと思ってたんだが、なるほどオーラか。
    だったら、先にトランスしておいたほうがいいかな。

    >叶さん
    イチカもテンペストダンサーだから、どうせなら一緒に行かせよう。
    1人より2人のほうが確実だと思うし

  • [16]アキ・セイジ

    2014/08/28-23:32 

    俺のところのランスもとっとと入口に戻る予定で書いているよ。

    ちなみに入口に戻ったら入口の扉を大きく開け放つとも書いた。
    外の明かりをできるだけ奥まで導きいれるようにする狙いだ。

    全速力の走りでかかる時間は往復三分ほど。
    全員の武器を持って走ると、その重みと嵩で走る速度は落ちる。
    それを補ってあまりある程に速さと力が有るのなら可能だと思う。

    しかしちょっと、嵩張る、ような、気が…(汗
    片手剣が4本(双剣なので2本ずつ)、拳銃二丁(二丁拳銃なので)、両手杖が2本…
    やるのは良いと思うが、大変だ…とも思うよ。

  • [15]叶

    2014/08/28-23:09 

    あ、なるほどとランスってそう言えばオーラ纏うんだったね。
    今でてる鎮守の森の方の依頼で、トランス状態だと周囲がうっすらと明るいーみたいな記載があるから、
    ひょっとしてこっちでも活用できちゃうかもしんないね。
    そういえばエトワールって言う回避率あげるスキルあったし、桐華はトランスしとこうかな。

    あとテンペストダンサーは何となく俊足って感じらしいって、こないだ返ってきたエピで把握したよ。
    桐華さんには立ち止まらずにさっさと武器取りに行ってもらうつもり。
    箱に入ってる物なら、一人でも辿り付けばがさっと纏めて持ってこれるかな?
    時短になりそうだし、試してみても良い?

  • [14]初瀬=秀

    2014/08/28-22:52 

    防御力はどうかわからんが、薄くオーラを纏うらしいから
    明かりの足しになるんじゃないかと今ふと思った。
    まあ余裕あるときに交代でもやっておいていいかもな?

  • [13]アキ・セイジ

    2014/08/28-22:41 

    トランスは途中解除も可能だが解除しなければ数時間は”もつ”。
    なので少しくらい離れていても大丈夫だ。

    ちなみに、体調や気持ちや状況にも左右されるが、トランスは、
    親密度 20:2時間程度継続
    親密度 50:3時間程度継続
    親密度100:6時間程度継続  だそうだ。

    けど、トランスってオーガにダメージを入れられるようになる状態だよな?
    防御力って上がるのか?
    マニュアルにはそういう記述が見当たらなくてさ。

    プランは提出できた。うまくいっていると良いな。

  • [12]信城いつき

    2014/08/28-22:09 

    >秀
    少し違うけど、舌長姥相手に手間食って朱の盆が合流する危険がでてきたら
    レーゲンは先に走らせようと思ってた
    遠方から+瞬時にスキル発動できるので、当てると言うより牽制としての使い道だけど

    ところでごめん、基本的な質問なんだけど
    トランスすると守備力ってあがるんだっけ?開始早々にやっておいた方がいいのかな?
    (神人と離れてたり、トランスした数分後でもスキルって使えるかな?)

  • [11]初瀬=秀

    2014/08/28-20:48 

    悪い、最終日まであんまり顔出せてなかった。

    行動速度は素早さ準拠でいいのかね。
    テンペストダンサーとか素早い印象があったが。
    回復が出来ないから負傷は最小限に抑えたいな……

    舌巻きついたら連携な、了解。
    この際他が交戦・後退しつつ誰か(精霊?)が全速力で武器取りに行って戻ってきてもいいかもな、
    それでも現場で待ってるよりは早いだろうし、廊下なら部屋より個別撃破しやすいかな?と

    とりあえず鈍器で殴って、イグニスには椅子ガードなり目つぶしなりさせとこうかと思う。
    朱の盆顔でかいなら的もデカいだろうと期待しつつ。

    フェイクとかならまだ使えるだろう、俺一般スキル料理とコーヒー・紅茶だから使いようが(遠い目)


    向こうもどうなってんだかなあ。
    そういやこれ討伐ってことはやっぱり止めささなきゃまずいのかね。
    オーガでもない以上むやみやたらに殺したくはないが、改心しそうにないしな……

  • [10]アキ・セイジ

    2014/08/28-19:33 

    >フォーメーション的なこと
    それじゃ、シンガリは俺がやるよ。

    二種類の妖怪の足の速さの差も利用してできたら各個撃破したいしな。
    神人どうし互いにカバーできるよう、退きつつ交戦でいけたらと思ってる。
    怪我せず完遂できるよう頑張るよ。

    >信城さん
    あえてそこを突っ込む信城さんかっこいい(ふふ

    何か或は誰かに舌が巻きついてるときに連携だな。
    俺も書いてみるよ。

  • [9]信城いつき

    2014/08/27-22:43 

    >「神人VS~」
    なんとなく、成功判定に影響するんじゃないかと思ってる
    (神人が妖怪倒せず精霊が倒した場合は「普通」、1体でも倒せれば「成功」な感じで)

    俺の武器は片手剣の予定。
    石でも持って、いざとなれば投げつけるようかな………

    舌長姥の巻き付き攻撃は、精霊たちに椅子とか持ってもらって、襲われたら椅子かざして巻き付かせるようにした方が人に巻き付くよりは安全な気がする。
    舌を切るって方法もあるけど、何かに舌が巻き付いてる間は動きづらくなりそうだから、
    その間に神人たちが攻撃するって手もありだと思う
    (この間は後ろ向けないから、背後に回れば長い爪も当たらないはず。
    逆に前に進んできたとしても、舌を固定されてる分動きに制限がかかるから対応しやすいんじゃないかと。
    いざとなれば逃げられないよう、がしっと舌捕まえててもらおう(笑))


    …本来人を驚かして喜ぶ妖怪なはずの朱の盆がわざわざ武器持って襲ってくるって
    あっちサイドもただ事じゃない状況になってきてるのかな

  • [8]天原 秋乃

    2014/08/27-03:05 

    秀さんと叶さんは初めましてだよな?改めてよろしくたのむ。

    メタな話をするとタイトルに「神人VS~」とあるわけだから、ちょっとは精霊達にいいところ見せたいよな。
    とはいえ、無理してどうこうしたいわけじゃないぜ。

    フォーメーション…具体的なのはちょっと思いつかないんだが、みんなのステータスにざっと目を通した感じだと、俺が一番足引っ張りそう…ってかいろいろ心許ないんだよな…。
    できれば、先頭やしんがりは避けたい。

    俺の武器は片手剣だな。
    今回の依頼を機にいろいろ新調しようと思ったんだが……深刻なジェール不足(ガクッ
    スキルは、今回役に立つかわからないけど「オカルト」があるぜ。

  • [7]叶

    2014/08/26-23:56 

    神人の武器と防具はそのまま、精霊の武器だけ没収されてるって認識ー。
    だから多分精霊を頑張って庇わなくても、多分大丈夫なんだろうけど…
    折角なのでいつも守られてばかりな若干の不満を晴らせたら嬉しいなって言う個人的な願望もあります。
    って言っても無茶したい訳じゃないし、連携はしっかりしたいです。


    巻きつきに関しては、絡まれたら切ればいいんじゃない?って僕も思ってた。
    生えてくる以前に、切れるかどうかも判んないけど…武器あるんだし、出来る反撃しちゃえばいいよね。
    鬼火の火が届く内は、誰かが絡まれても他の子がフォローできる視界はあると思うし、
    極力武器のある神人内で対処できたら、いいのかな。
    フォーメーションとか、具体的な感じなのはちょっと思いつかないんだけど…!

    あ、僕はメインとサブの片手剣二刀流ー。桐華さんとお揃いー。
    スキルは……ごめんなさいフェイクしかないです…。

  • [6]アキ・セイジ

    2014/08/25-20:32 

    皆、意見ありがとうな。

    基本ラインはB案で俺も考えるよ。
    ぶっちゃけ入口の扉を開けて明るい所で戦いたいくらいなんだが、
    鍵が掛かってたりする可能性も有るので楽観視はできない。

    >天原さん
    ああ、神人の武器は大丈夫だと思う。

    信城さんの指摘のとおり「灯り」は重要だと思う。同感だよ。
    多分妖怪達は暗視が可能だろうから、道中掻っ攫えたら掻っ攫いたいところだよなあ。

    叶さん提案の「素早いタイプのおばーさんの攻撃を交代しながら防いでけば」ってのも良い案だと思うな。

    初瀬さんが指摘した巻き付きだが、
    力は、伝承によると肉までこそげとるらしいんで、相当に有ると思う。
    ところで、「絡みつかれたら舌を切ってしまえ」と思うのは俺だけか?(笑
    (後から後から生えてきたら嫌ーんな感じだが)

    しかし、難易度を考えるとそれだけじゃ一寸弱いと思う。決め手にかけるというか、さ。
    だから、神人間のフォーメーションとか連携の方法とか一寸考えておくのも有りかもな。

    ちなみに俺の獲物は普通に「片手剣」だ。
    戦闘に役立ちそうな一般スキルは「ハンティング」くらいかな。

  • [5]初瀬=秀

    2014/08/25-14:28 

    遅くなった、初瀬だ。相方はイグニス。よろしくな。

    さて、戦力配分が、
    テンペストダンサー×2
    エンドウィザード×2
    プレストガンナー
    なかなか前後バランスいい感じではあるな、まあ武器無しのスタートだが。

    で、作戦案な。
    まあ退路はあるわけだからBが一番確実だとは思うんだが、
    舌長姥の攻撃が気になるところ。
    舌巻きつけて攻撃してくるってことは捕まったら足止めだよな……
    振りほどいて再び逃げて、の繰り返しかね?
    あと多分武器がないから攻撃は期待できなくても、防御力の方はそのままって認識だったんだが
    どうかね?それなら神人が護衛無理するリスクは回避できるんじゃねえかと。

    明かりについては回収できて活用できるなら持っておきたいな、何があるかわからんし。
    携行品のマグネライトやらは期待できそうにないしな……

    殺す気で来るなら相応の覚悟はするが、できることなら命まではとりたかないのが本音。
    まあその辺りは向こうの出方次第かね……

    ああ、一応俺の方は片手鈍器のタムタム持ってるんでそれ持って行く予定だ。

  • [4]叶

    2014/08/25-00:15 

    おっじゃましまーす。叶って言います。パートナーは桐華さん。宜しくね。

    ん、で。僕もB案で良いと思うー。
    相手の数も多くは無いし、素早いタイプのおばーさんの攻撃を交代しながら防いでけば、
    武器取りに戻るまでにそんな被害も出なくて済むんじゃないかなー、って。

    灯り、回収できるのならしたい所ー。
    入口近くだったらもう少し明るさもあるのかなって思わないでもないけど…
    何にも考えずに走るよりは、あるもの拾った方がお得、かな。


    目には目を!歯には歯を!殺意には殺意を!
    向こうが退くなら深追いはしなくても良いかな、とは思うけど…
    最後までって臨んでくるなら、僕もそのつもりで迎え撃ちたいです。

  • [3]信城いつき

    2014/08/24-23:15 

    信城いつきとレーゲンだよ。今回もどうぞよろしく。

    朱の盆と舌長姥をまとめて相手するよりは、B案で一度離れた方がいいかもね。
    (朱の盆は動き遅そうなので、一旦攻撃の間合いから離れられそう)

    ひとつ気になるのが、
    「建物内部は暗く、隣にいる者の顔さえ見えないほどだ。時折思い出したように破れた提灯が吊るしてある」
    とあるけど、俺たちが明かりを持ってるという描写がないんだよね
    この破れた提灯しか明かりがないのなら、一直線とはいえ所々真っ暗な中を走ることになるから、暗闇からの攻撃や足下の安全確保の為に、走りつつ提灯回収したほうがいいかな?
    (鬼火もあるけど明かりがどこまで届くかなぁと思って…考えすぎかな)

    あと、スタンスとしては全力で行く予定
    少なくとも神人は全力でも簡単には倒せないようだしね
    レーゲンは武器復活したら、今のところ「ガン・アサルト」で補助に回ろうと思ってる

  • [2]天原 秋乃

    2014/08/24-14:10 

    天原秋乃だ。よろしく。

    俺たちの武器はとりあげられてないって解釈でいいか?
    だったら、アキのいうBプランで入口までは精霊を可能な限り護衛しつつ全速力で退避、その後入口で戦闘ってやり方が確実且つ安全だとは思う。

    俺としてのスタンスは「目には目を歯には歯を」だな。
    やられたらやり返す。相手が殺す気でかかってくるなら、こっちも殺す気でかかるだけだ。

  • [1]アキ・セイジ

    2014/08/24-09:49 

    アキ・セイジだ。よろしくな。

    A.徒歩三分の距離にある武器を取りに精霊に戻ってもらい、神人は此処に留まり戦うか、
    B.精霊も神人も一緒に入口の武器が有る所まで走り逃げ、入口付近で戦うか、
    C.武器は取りに戻らずそのへんに有る物を活用するなどして、精霊も神人も今の場所で戦うか、

    皆はどうしたい?
    入口への退路が立たれているわけでもないから、Bプランでいいかなあとは思うんだが、
    連携が乱れるとマズイので、そこは相談しておきたいんだよな。
    皆がAやCがいいと言うなら、俺もそれにあわせる中で行動を決めようと思うよ。

    あと、向こうは殺す気で襲ってきているわけだよな。
    それに対して「どういうスタンス」でいくか、だが。

    殺す気まんまんの相手に対して
    「気絶狙いの峰打ちでいきます」などと言うほどには、自分の力に驕っていない。
    俺達にゆとりがあれば、命までは取らずに終わるだろう。
    だが、仲間の誰かが怪我でもしたら「同程度の怪我は覚悟したまえ」とも思ってる。
    殺す行為には殺される危険性も内在するのだからな。


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