【夏祭り・鎮守の不知火】繋がる2人(木口アキノ マスター) 【難易度:普通】

プロローグ

●感謝の気持ち?
 暁の神社にムスビヨミ様が降りていらっしゃる。その間、人々はお祭りでムスビヨミ様をもてなすのだ。
 境内は屋台で賑わい、今年もムスビヨミ様も満足してくださることだろう。……おや?
 どうやら、今年はそうはいかない様子。
 妖怪たちが跋扈し、あちこちで騒動を起こしているというのだ。
 そこで、神社の宮司にして妖狐一族の長でもあるテンコ様は、ウィンクルムにお祭り会場の警備を依頼した。

 警備に当たったあなたたちウィンクルムは、会場内をパトロール中。
 その時、アクセサリー売りの露店から、声をかけられる。
「熱心に見回ってくれてありがとうな」
 若い露店の売り子が、こちらに2つの腕輪を差し出してきた。
「これ、見回りのお礼だよ。受け取ってくんな」
 お礼と言われて断るのも気が引ける。あなたはサンゴのような赤い腕輪を受け取った。
「せっかくだから、着けてくれると嬉しいねぇ。揃いの腕輪だから、仲良しの2人につけてもらうと尚ありがたいや」
 屈託のない笑顔の売り子。
 仲良しの2人、なんて言われると少し照れるが、折角の好意だ、邪魔になるものでもないし、身に着けてみよう。
「いいねぇ。お似合いだよ。腕輪もそうだけど、お2人さんが、さ」
 売り子の軽口に赤面しそうになりながらも、あなたたちは礼を言ってパトロールに戻る。
 
 賑わう会場はどこもかしこも笑顔があふれていて、今日はもう、テンコ様が憂いているような事態は起こらなそうだ。
 そろそろパトロールの時間も終わる。引き上げ準備を始めようか、と思ったその時だ。
 ぐん、と突然腕が引っ張られる。
「?」
 腕輪が何かに引っ掛かったみたいだ。見ると……。
「!」
 腕輪から赤く光る鎖が伸びていて、パートナーの腕輪と繋がっているではないか。まるで手錠だ。鎖の長さは、50センチメートルほど。
 あわてるあなたたちの元へ、少年の姿をした妖狐が2匹、やってきた。
「ああ、あなたたちもですか」
「これはきっと妖怪の仕業です。一度、テンコ様の元へいらしてください」
 あなたたちは、妖狐の案内で、お社にいるテンコ様の元へと赴いた。

●腕輪の罠
 テンコ様は、齢8才、黒髪おかっぱの男の子。
 まだ変身の術が未熟で、しっぽも耳も出っぱなしである。
 しかしこれでもれっきとした妖狐一族の長、けして、可愛いなどとは言ってはいけない。
「うぅむ、この腕輪から妖気を感じるのぅ」
 テンコ様は露店でもらった赤い腕輪を眺めて言う。
 お社には、あなたたち以外にも腕輪で繋がったウィンクルムがいた。被害に遭ったのはあなたたちだけではなかったようだ。
「これが外れぬことには、一生繋がったままで暮さねばならぬじゃろうな」
 さすがにそれは困る。
「腕輪に術を施した妖怪を突き止めれば、なんとかなるじゃろう」
 テンコ様は顔をあげると、傍に控えていた妖狐たちに命じる。
「この腕輪の術を解く方法を調べてくるのじゃ。境内にはムスビヨミ様の眷属神も多数おられる。何か教えてくれるかもしれぬ」
 妖狐たちは、「御意」と頭を下げると、風のようにお社を去ってゆく。
「さて、妖狐たちが調べてくるまで、少し時間がある。不便じゃろうが、少しそのままで……せっかくじゃから、祭りを楽しんできてはどうじゃ?」
 あなたはパートナーと顔を見合わせた。手錠のような腕輪で繋がれた状態で、さて、どうやって過ごそうか。

●親分化狸を降参させよ!
 妖狐たちが調査に出てから約1時間後、再びあなたはお社に呼ばれた。
「我々が調べて判明しましたことは……」
 端正な顔立ちの青年の姿をした妖狐が口を開く。
 曰く、この腕輪に術を施したのは、化狸の親分らしいとのこと。
 子分の化け狸に人間に化けさせ、ウィンクルムを狙って腕輪を渡したのだろう、と。
 化狸の親分と戦い降参させれば、術は解けるだろう。
 化狸たちは鎮守の森近く、木々に隠された通路の奥に館を作りそこに住んでいる。
「しかし、我々は化狸の居場所はわかっても、化狸と戦うだけの力がありません。化狸の館までは案内いたしますが、そこから先は、ご自分たちで戦い勝利するしかないのです」

 化狸の館には3階に親分化狸が1匹、その他、子分の化狸が10匹ほど住んでいるという。
 腕輪で繋がれたままのあなたたちに、果たして化狸たちを倒し、術を解かせることはできるのだろうか……。

解説

 親分化狸は大きさは人間の大人並、戦力はヤグズナル程度で火属性のようです。
 特殊な攻撃はしませんが、化け狸ですから、他のものに化けることもあるでしょう。もしかしたら、あなたや、あなたのパートナーに化けるかもしれません。騙されないように気を付けてください。ただし、長時間は化けていられないようですし、攻撃を受ければ化狸に戻ります。

 子分化狸は、大きさは人間の子供くらいで、戦力はデミ・ウルフ程度。属性は全て火属性です。
 こちらも特殊な攻撃はせず、化けることは化けますが、尻尾が出ていたり耳が出ていたり腹が出ていたりとどこか不自然ですので、すぐわかるでしょう。

 化狸たちはHPの残りが少なくなると逃走もしくは降参します。


 狸の館は、50坪程度の木造3階建て。
 1階には縁側があり、いくつかの小部屋と台所があります。
 2階は広間になっていて、狸たちはよく宴会をしているそうです。
 3階には、親分の部屋と側近の部屋があります。そのほか、屋根裏もあるようです。


ゲームマスターより

 戦闘プランの他、妖狐たちが調査に出ている間の約1時間、パートナーと繋がれたままでどのように過ごすかもプランに書いていただけると嬉しいです。
 しかし、2人繋がったままでの戦闘というのは、なかなか大変そうですね。相手の戦力は低目ですので、なんとか親分を降参させてください。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

月野 輝(アルベルト)

  ちょっ、何これ!?凄く近いんだけどっ
ずっとこのままだと寝るのもお風呂も一緒って事に!?
やだ、そんなの困るっ!
ちょっと、アル、面白がらないでよ(汗

■1時間
原因判明しないとどうにもならないなら、この時間は楽しむ事に
そうでもしないとやってられないわ
お祭りの屋台覗きに行きましょうよ
腕輪右手だから、射的や金魚すくいはできないわね…
でも見てるだけでも楽しいかも

■戦闘
とにかくアルの動きに合わせて一緒に動くわ
呼吸を感じ取って次にどう動くのか予想して
狸達が武器を使ってくるようなら、鎖で受け止めちゃう事も出来そうね

アルって動きがうちのお爺ちゃんと似てる?
何だか凄く合わせやすいかも


屋根裏って何があるのか気になるわね



ロア・ディヒラー(クレドリック)
  騙されたって事!?鎖で繋いで妖怪は何がしたいのよ、確かに困るけれども

調査中の1時間は祭を回る
(繋がれたまま一生か…クレちゃんの事は嫌いじゃないけど色々困る。方法探してくれてるから大丈夫だよね)
わっと!?確かに手を繋いだほうが人よけられるし歩きやすいよね(繋ぐなら、鎖より手の方がいいなやっぱり)

戦闘時突入前にトランス、合言葉も決める
クレドリック傍で後衛の詠唱終了のタイミンを見計らって前衛に合図
化狸親分が変化してきた時用合言葉は「祭りといえば」「焼きそば」
ひゃああ高い怖い!(驚きと高さと不安定具合から思わずしがみつく)なんで抱き上げて移動するの!?
戦闘後化狸にどうしてこんな悪戯をするのか狸に説教


リオ・クライン(アモン・イシュタール)
  <心情>
ハァ・・・せっかくのお祭りなのにこんな目に合うとは・・・。
一生繋がったままだなんて、じょ、冗談じゃない!(照れ)
とにかく、こんな悪さをする様な輩は成敗してくれる!

<行動>
・妖狐たちが調査に出ている間の約1時間は、アモンの提案で気分転換に屋台等を見てまわる。
・鎖が目立ぬ様、恋人同士の様に腕を組みながら隠す。
「こ、これじゃカップルみたいじゃないか・・・(赤面)」
・親分狸が自分達のパートナーの姿に化けた場合、本物がわかる様に事前に合言葉を決めておく。
リオ→「紅(あか)」、アモン→「月(つき)」
・戦闘時、「よくも好き勝手してくれたな・・・覚悟しろ!」な感じでトランス。



ロゼ(ベルナルト)
  あらあら、これは困ったわね

ぼうっと待つのも勿体ないしお祭りを見にいきましょうか?
色々なものがあるし見ているだけでも楽しいもの
空気が違うっていうのかしらね?私あの雰囲気気に入ったわ

場所が判明したら乗り込む準備ね
いざという時のために合言葉を決めておきましょう

あら…、この狸美味しそうね
大丈夫よ、さすがに食べたりはしないわ
美味しそうだけど

戦闘中は物理的に離れられないしベルさんの傍にいるわ
詠唱中は私が若干前に出て庇うように立つわ
発動のタイミングで横に逸れるわね

実は狸の館がどんな構造なのか興味があるのよね
終わったら館を見てまわっておこうかしら
そういえば屋根裏もあるみたいだしそこも確認しておきましょう



●罠に嵌められて
 アクセサリー露店の売り子から貰った腕輪を、月野輝は右腕に、アルベルトは左腕に着けていた。
 揃いの物を身に着けるなど少し気恥ずかしいが、「感謝の気持ち」として渡された物に、悪い気はしない。
 などと思っていたのに。
「な……何?」
 突然手錠と化した腕輪に、輝は驚愕する。
「おや、これは一体どうしたことでしょうね」
 アルベルトが腕輪を眺める。その際、目の前に左腕を掲げたので、繋がれた輝の右腕が体ごと引っ張られ、2人の距離がぐんと縮まる。
「ちょっ、何これ!?凄く近いんだけどっ」
 鎖の短さにまた驚く。
「そこのお2人!」
 混乱している輝の前に、少年の姿をした妖狐が2人現れた。
「ああ、あなたたちもですか」
「実は、他にも同じように妙な腕輪で繋がれてしまったウィンクルムの方々がいらして……なにやら良くない術でしたら大変だということで、テンコ様から、この腕輪に繋がれてしまった方をお社にお連れせよと命令を受けたのです」
 輝は眉をひそめアルベルトと顔を見合わせた。

 テンコ様のお社には、ロア・ディヒラーとクレドリック、リオ・クラインとアモン・イシュタール、ロゼとベルナルトがすでに妖狐に案内されてやって来ていた。
 皆、パートナーと腕輪で繋がれている。
「うぅむ、この腕輪から妖気を感じるのぅ」
 テンコ様が言うと、ロアが憤慨する。
「騙されたって事!?鎖で繋いで妖怪は何がしたいのよ、確かに困るけれども」
「鎖で繋がれるなんて、なかなか無いケースだ」
 マッドサイエンティスト……いやいや違った、研究者であるクレドリックには、鎖に繋がれたパートナーの動揺具合ですら、興味深い観察対象である。
「これが外れぬことには、一生繋がったままで暮さねばならぬじゃろうな」
 テンコ様の言葉に、
「あらあら、困ったわね」
と、本当に困っているのかどうか怪しい、おっとりした口調でロゼが言う。
「確かにこれは、少し不便だね」
 ベルナルトは鎖を軽く引っ張ってみる。腕輪とは離れそうにない。
「たく……面倒くせぇ事になっちまったな」
「ハァ……せっかくのお祭りなのにこんな目に合うとは……」
 アモンとリオが溜息。
 アルベルトは
「このままずっと繋がってるのは確かに不便ではありますが……。面白い事態とも言えますねえ」
と、余裕のある発言。
「ちょっとアル、面白がらないでよ!」
 輝に咎められても
「あんな時もこんな時もずっと一緒ですよ」
と笑顔である。
 あんな時やらこんな時とは、いったいどんな時なのか。
「眠る時も一緒ですから、輝の寝顔を存分に堪能できますし」
「……!」
(はっ、寝るときだけじゃない、お風呂も一緒ってこと?)
 輝はとんでもないことに気が付いた。入浴も一緒なんて、寝顔を見られるどころの騒ぎではない。
「やだ、そんなの困るっ!」
 思わず大声を出してしまう。
「まあ落ち着くのじゃ」
 テンコ様は、妖狐たちに命じる。
「この腕輪の術を解く方法を調べてくるのじゃ」
 妖狐たちは、「御意」と頭を下げると、風のようにお社を去ってゆく。
「さて、妖狐たちが調べてくるまで、少し時間がある。そうだ、せっかくじゃから、祭りを楽しんできてはどうじゃ?」

●お祭りでお散歩
 本来なら、お祭りを楽しんでいられるような事態ではないのだが。
「ぼうっと待つのも勿体ないしお祭りを見にいきましょうか?」
「そうだね、いつ頃になるかもわからないし行ってこようか」
 ロゼとベルナルトは祭り会場に行くことにしたようだ。
「いいね、祭り。気分転換に行ってこようぜ」
 アモンもリオを誘う。
「原因判明しないとどうにもならないなら、それまでの間は楽しむしかないわね。というか、そうでもしないとやってられないわ」
 諦めたように輝が言う。
 ウィンクルムたちは、それぞれ祭り会場に足を運ぶ。

 会場には、ずらりと屋台が並んでいる。
「屋台を覗きに行きましょうよ」
 輝がアルベルトに言うと。
「このままじゃ歩きにくいですよ」
 と、アルベルトは輝の手を握る。
「でもこれじゃあ……っ」
「なんですか?」
「その……」
 輝は、ちらりと会場内を歩くカップルを見る。彼らも仲良く手を繋いでいる。
「まさか、私たちも、カップルみたいだとでも思っているんですか」
 アルベルトはにやりとする。
「え、いえ、それは……」
「妹が迷子にならないように兄と手を繋いでるようにしか見えないかもですよ?」
 アルベルトはくすくす笑う。
「それともカップルだと思われたかったですか。だとしたら光栄ですね」
「もう!そんなんじゃないったら!」
 ひとしきり輝をからかって満足したアルベルトは、
「さ、行きましょう」
と歩き出す。
「食べ物以外にもいろいろな屋台があるようですよ。射的や金魚すくい、輪投げにスマートボール、ですか。時にはこのような遊びにも興じてみたくなりますね」
「そうね。でも、今は右手が使えないから、見てるだけで楽しむことにするわ」
「手錠が外れたら、金魚すくいや射的を楽しみに来ましょうか。輝の腕前を見てみたいですしね」
「腕前って言われるほど上手じゃないわよ」
 輝は苦笑する。
 しかし、無事にこの手錠を外すことはできるのだろうか。

 祭り提灯の柔らかな光に照らされ、ロゼは楽しそうに人込みを縫って歩く。鎖で繋がれているから、ベルナルトはロゼにぴったりついて歩かなければならない。
「色々なものがあるし見ているだけでも楽しいわね。空気が違うっていうのかしらね?私この雰囲気気に入ったわ」
「でも手錠したまま歩くって結構あれな人に見えるよね」
 ベルナルトは、手錠で繋がれたロゼの左手と自分の右手を見て苦笑い。
「あれな人って?」
 きょとんとするロゼ。
「だからその、手錠で繋がれるのが趣味の人?」
「あら、楽しそう」
「いや、楽しくはないよ……」
 ベルナルトはロゼの一般とは少しずれた反応に脱力する。
「ま、まあ祭りだしみんな自分達の事しか見えてない、といいな……」
 淡い期待を持ち力なく笑うベルナルト。
 それに、ロゼが楽しそうであればそれで良しとしよう。

(繋がれたまま一生か……クレちゃんの事は嫌いじゃないけど色々困る。方法探してくれてるから大丈夫だよね)
 祭り会場を歩きながらも、ロアの頭からは不安が離れない。
「わっと!?」
 突然左手を大きな手で包まれてロアは驚きクレドリックの顔を見上げる。
「ロア、考え事をしていたのかね?ぼうっとしていて危なっかしいといったらないな」
 クレドリックが溜息をつく。人込みの中、鎖で繋がれ歩きにくいというのに、上の空で歩くのは危険である。
「こうしたほうが歩きやすい、しっかり繋いでいたまえ」
「うん、確かに手を繋いだほうが人よけられるし歩きやすいよね」
 ロアは手を繋ぎ返す。
(繋ぐなら、鎖より手の方がいいなやっぱり)
 クレドリックの手の温かさを感じながら、ロアは自然と笑顔になる。
「随分楽しそうだな」
「だって、手を繋ぐってなんだか嬉しいんだもの!」
 こんな状態では祭り屋台を楽しむのも難しいが、こうして手を繋いで歩いているだけでも、ロアには充分なのだった。

「やっぱり、こんなのつけて歩くのはちょっと……」
 祭り会場に来たものの、リオは手錠が気になるらしく、尻込みしている。
「だったらこうすれば周りに気付かれにくいんじゃないか」
 アモンはリオの右手をぐいと持ち上げると、自分の左腕に絡ませた。
「こ、これじゃカップルみたいじゃないか」
 リオの頬がみるみる赤く染まる。
「ほら、お前こういうの見るの初めてなんだろ」
 動揺するリオをリードするように歩き始めるアモン。
「そうだけど……」
 人と人の間を縫い、リオが歩きやすい場所を選んで進む。
 いつもは粗野な言動が多いアモンが、今はリオを気遣って歩いてくれている。そのことが嬉しかった。が、やはり、腕を組んで歩くのは恥ずかしく、終始俯いたままのリオであった。

●犯人は、狸
「化け狸、ですって?」
 再びテンコ様のお社に集まり、聞かされたことには、この手錠は化け狸の仕業だったということ。
「そうじゃ、そやつらを降参させ、術を解かせるのじゃ」
「まあ、俺はこのままでも別にかまわねえけど?」
 アモンがニヤリとしてリオを見る。
「一生繋がったままだなんて、じょ、冗談じゃない!」
 リオが真っ赤になった。
「……冗談だって、そんな怒んなよ。ほら、とっとと片づけに行こうぜ?」
「も、もちろん!」
 動揺を隠すためか、リオは小走りでその場を去ろうとする。が、鎖で引っ張られ、アモンの胸元に倒れ込む。
(こんな鎖、早く外さなければ……!)
 リオの顔はますます赤くなった。

「化け狸って、やっぱり化けるんだよね」
 妖狐の案内で化け狸の館に向かう道すがら、ロアが言う。
「幻覚の類なのか、それとも狸本体の体組織に異変を起こしその身体の形態を変えているのか……非常に興味深い。1匹持ち帰って解剖してみたいものだね」
 クレドリックの研究熱が刺激されているらしい。
「僕たちに化けるかもしれないね」
 ベルナルトが言うと、ロゼが楽しそうに笑う。
「だとすると、私やベルさんが2人や3人になるのね。面白いわね」
「面白いというより……戦いにくいよ」
「なら、合言葉を決めておくといいんじゃないか」
 と、リオが提案する。
「いいね、それ。クレちゃん、私たちはどんな合言葉にしようか」
 ロアがクレドリックに話かけるが。
「狸の解剖に必要なものは……」
「もう、クレちゃん!!」

「この先が、狸の館です」
 古木が門のように立っている場所の前で、案内係の妖狐が足を止めた。木々の向こうに、朱色の屋根の館が見える。
「早く術を解かせましょう」
 輝は館に向けて歩き出す。
 屋敷に着くなり、正面扉横の窓が開き、狸が1匹顔を出す。
「お前が化け狸か!」
 狸の姿を見るなり、怒りが湧いてくるリオ。
 リオの後ろでロゼが「あら…、この狸美味しそうね」と呟きベルナルトはぎょっとする。
「ロゼ、狸は狸でも妖怪だから、食べないでね」
 苦笑するベルナルトに、ロゼはふふっと笑う。
「大丈夫よ、さすがに食べたりはしないわ……美味しそうだけど」
 ロアは狸に鎖に繋がれた手を掲げてみせる。
「なんだってこんなことしたの?」
 狸はべーっと舌を出す。
「オレたちは人が困ったり怒ったりするのが好きなんだよ!妖怪の邪魔ばっかりするお前らなら尚更な!」
「好き勝手してくれて……覚悟しろ!」
 リオはアモンの頬に口づける。
「汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に」
 途端に、白く輝くオーラを纏った風と黒いオーラを纏った炎が周囲に展開する。
 リオたちに続いて、他のウィンクルムもトランス。
「この館を狸どもの墓苑にしてやろう」
 唇の端に笑みをたたえたクレドリックが扉を蹴り開ける。
 リオとアモン、輝とアルベルトが館の中へなだれ込む。
「敵襲―!敵襲―!」
 先ほどの狸が叫ぶと、奥の部屋から2匹の化け狸が出て来る。子供くらいの大きさなので、いずれも子分狸であろう。
 アモンはバトルアックスを、アルベルトはグレートソード「バーリー」を構える。
 アモンはリオを自分の後ろに隠してかばうようにしながら子分狸へ攻撃する。
 アルベルトも別の狸に剣を振り降ろす。ひらりと避けた狸だが、アルベルトの左手と輝の右手が同時に狸を打ち、狸は床に倒れる。そこにアルベルトの2回目の武器攻撃。
 アルベルトの装備する「バーリー」は水属性の攻撃力があがる。火属性の子分狸は一気に体力を削がれ足を引きずりながら逃げていく。
「輝、なかなか良い動きをしますね」
 アルベルトが微笑む。輝も笑みを返す
「伊達に道場で育ってないわ」
「それは頼もしい。ではこの調子で行きますからね」
 アルベルトは襲い掛かるもう1匹の狸の攻撃を避け、その反動で相手に一撃与える。輝もその動きについていく。
 一方リオは、自分をかばいながらの戦闘ではアモンが不利と感じたのか、自分も左手でなんとか攻撃を繰り出そうとする。するとアモンが突然リオを抱き抱える。
「おい、無茶すんなよ、お嬢様」
 ほぼ耳元でアモンが言う。
「なっ!?近い近い!!」
「いいからおとなしくしていろ」
 アモンは狸への攻撃を続ける。 
 その後方では、クレドリックとベルナルトが魔法の詠唱を始めている。
 ロゼはベルナルトの前に出るようにして立ち、じっと狸たちの動向を窺う。
 戦闘で叩き斬られた畳の残骸が後方に飛んでくる。
 クレドリックは詠唱をしつつ自由な方の手でロアを抱き上げ、柱の陰に移動する。
「ひゃああ!」
 思わず声をあげるロアだが、クレドリックは詠唱を続けながらロアにウィンクする。じっとしていろという合図のようだ。
(た、高い!怖い!)
 ロアは驚きと高さと不安定具合からクレドリックにしがみつく。
 クレドリックの詠唱の声が途切れたのに気付くと、前衛攻撃組に
「呪文いきます!」
と声をかけ、アルベルトたちは即座に避ける。
「偽者は正義の鉄槌に内部から焼かれるが良い……悶えたまえ」
 クレドリックの魔法が、2匹の狸を一掃した。
「なんで抱き上げて移動するの!?」
 攻撃を終えたクレドリックに、ロアは非難の声を浴びせるが、
「何故かといわれても鎖で繋がれている以上回避手段としてはこれが一番妥当だ、一緒に動けるであろう?辛抱したまえ」
と、さらりと言ってのけるクレドリック。
 ひとまず、一階には他の狸は見当たらない。
 しかし、まだ他から子分狸が出て来るかもしれない。
 それに備えてベルナルトの詠唱を続けつつ、ウィンクルムたちは2階へ上る。
 2階の大広間は、少し前まで宴会をしていたようで、お膳が並べられ、あちこちに徳利が転がっていた。
 徳利を片づけていた1匹の子分狸が、「ぎゃあ」と叫ぶと、たちまち、アルベルトの姿に化けた。
「目の前で化けられても……バレてるんだけど」
「悪あがきというやつですね」
 呆れる輝とアルベルト。
「この狸は私が責任を持って倒しましょう。輝、行きますよ」
 アルベルトと共に輝も走る。
(なんだろう……動きやすい)
 1階での戦闘と同じように、アルベルトに動きを合わせて戦闘に参加する輝は、不思議な感覚に見舞われる。
(アルって動きがうちのお爺ちゃんと似てる?何だか凄く合わせやすいかも)
 一方、階段の下からは、「そこにいる私は幻術だ。鎖に繋がれているのは偽物なのだよ!」とクレドリックの声がした。
 ロアは自分の右手の先に繋がったクレドリックと顔を見合わせる。一階からは、もう一人クレドリックが階段を上ってやってくる。
 このクレドリックが幻術で、あっちのクレドリックが、本物?
「いやでも、なんか尻尾がフサフサになってるんだけど?」
 ロアは階段を上るクレドリックに言う。
「だっ……だからこれも幻術だ!」
 果たしてそうだろうか?
「こういう時は、合言葉だね」
 ロアが凛とした声で
「祭りと言えば」
と発すると、繋がったクレドリックは
「焼きそば」
階段を上ってきたクレドリックは
「狸囃子」
と答える。
「………」
 一瞬の沈黙の後。
「偽物は貴様ではないかね!」
「焼きそば」と答えた本物のクレドリックが一括すると偽物クレドリックは子分狸の姿に戻る。
 子分狸は
「どうしてわかった?」
と言いつつ襲い掛かろうとするも、呪文詠唱を続けていたベルナルトが魔法で攻撃し、階下に落ちていった。
「こっちの偽物も片付きましたよ」
 そういうアルベルトの足元に、子分狸が転がっていた。
「親分狸はこの上かしら」
 ロゼが上に続く階段を見上げる。
「早いところ決着をつけてやる」
 リオが行く先を睨みながら階段を上り、他の皆もそれについていった。
 階段を上りきるとその先に、見るからに他とは違う、立派な戸が見えた。
「どうやらあれが親分狸の部屋みたいだぜ」
 アモンの言葉に頷き歩みを進めるリオ。
 そしてウィンクルムたちは親分の部屋に突入するが……。
戸を開けた先には、なんともう一組のリオ、アモンとロゼ、ベルナルトがいた。
「!?」
 驚いている間に、本物のリオとアモン、ロゼとベルナルトの手錠が解けた。
 そしてもう一組のリオたちが、いきなりこちらに襲い掛かってくる。
 最初の一撃はまだ混乱せずにすんだが、動き回った後だとどちらが本物かわかりにくい。
 アモンは偽物の自分を見つけ、バトルアックスを振るうと、相手はすぐに狸に戻る。
「狸と言えば?」
 ロゼが合言葉を口にする。
「……賢い?」
 ベルナルトが答える。
「残念、正解は狸汁、です。皆さん、このベルさんは偽物です!」
 ロゼが偽物を指さすと、偽ベルナルトはきょろきょろと焦って辺りを見回して、子分狸の正体を現し、それにつられて偽ロゼも子分狸に。
「子分どもはこちらにまかせてください」
 アルベルトが駆け、偽ベルナルトと偽ロゼだった狸に剣を振るう。
 もちろん、鎖に繋がれたままの輝と一緒だ。不利なようにも思えるが、輝の動きは、時間が経つにつれ良くなってきている。
 アルベルトと一緒だと、動きやすい、呼吸を合わせやすい。
 二人の力が、一つになっていく感覚だ……。二匹の狸が充分に弱ったところで、アルベルトがスキル「ウルフファング」を仕掛けた。
 一方、アモンも自分に化けていた狸に反撃されながらもその体力を奪っていった。そこへ、ロアの
「呪文いきます!」
の声。
 アモンが引くと同時に、
「偽者は正義の鉄槌に内部から焼かれるが良い……悶えたまえ」
と言いつつ、クレドリックがスキル「乙女の恋心Ⅱ」を発動する。
 残ったのは……。
「私が本物だ」
 2人のリオが同時に言う。
 アモンが溜息をつくと、
「月」
と一言。
 1人はきょとんとし、1人が顔を輝かせ「紅!」と答える。
「偽物はお前だ!」
 アモンが武器を振り上げると、偽物リオは素早く逃げた。
 他の子分狸より、明らかに素早い。
「ほう、てめぇが大将だな?」
「違う、私はリオだ」
「まだ言うか!」
 しかし、相手がリオの姿では攻撃に踏み切れないアモン。
 そこへ、詠唱を終えたベルナルトが魔法攻撃を当てる。
 偽物のリオは後方へ吹っ飛び、大きな狸の姿を現した。
 大きな腹をしたおっさんくさい狸が自分に化けていたなんて、リオは複雑な心境だ。
「みんな、大丈夫?」
 二匹の狸を撃退した輝とアルベルトが駆けてくる。
「残るはこいつだけだぜ」
 アモンの言葉に、アルベルトが
「わかりました」
と頷き輝と共にアモンに加勢する。
 親分狸も反撃をするが、なにぶん、魔法攻撃をくらった後でのことだ。
 みるみるうちに体力を削がれ、目を回して倒れ込む。
「くそう、負けだ畜生!煮るなり焼くなり好きにしろ!」
「まあ……!」
 親分狸が言うと、ロゼが目を輝かせる。もしかしたら、狸鍋の話は本気だったのかもしれない。
「しかし、まだ私たちの手錠が残されているんですが」
 アルベルトがにこにこしながら親分狸に迫る。
 輝とアルベルト、ロアとクレドリックの鎖はまだ解かれていない。
「やだねーだっ。その術は解いてやらないもんねっ」
 ぷいと顔を背ける親分狸。
「鍋にしましょうか」
 その時、にこやかにロゼが言う。
「わ、わかったわかった!解くから!」
 ロゼが本気だと感じたらしい、親分狸はあっさりと輝とアルベルトの術を解いてくれた。
「親分さん、私まだ、お願いがあるの」
 笑顔で言うロゼ。
「な……なんだ?」
 警戒しながら聞く親分狸。
「私ね、実は狸の館がどんな構造なのか興味があるのよね。あちこち見せてもらえないかしら」
「そういえば、屋根裏があったわよね。あそこ、何があるのかしら」
 輝も興味を示したようだ。
「わかったよ!勝手に見ろ!けど、見終わったらすぐに帰れよ!!」
 それだけ叫ぶと、親分狸はふて寝を始めてしまった。
「じゃあ俺たちは引き上げるけどな、もう悪さすんじゃねぇよ狸」
 アモンが言い、ウィンクルムたちは親分狸の部屋を引き上げる。
「くそぅ……今に見てろ、炎竜王様が、お前たちなんて……」
 引き上げるウィンクルムの後ろ姿に、なにやら呟く親分狸であった……。

 さて、館を見学した結果、屋根裏部屋にはよくわからないパーティーグッズや古い家具の他、箱一杯の腕輪が見つかった。今回、妖術に使われたのと同じものだ。
 もちろん、全部持ち帰り、テンコ様に廃棄してもらったのは言うまでもない。 



依頼結果:大成功
MVP
名前:月野 輝
呼び名:輝
  名前:アルベルト
呼び名:アル

 

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 木口アキノ
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル イベント
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 普通
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 4 / 2 ~ 4
報酬 通常
リリース日 08月09日
出発日 08月17日 00:00
予定納品日 08月27日

参加者

会議室

  • [12]ロゼ

    2014/08/15-23:05 

    方針了解よ。
    合図はロアさんが出してくれるのね。
    助かるわ、ありがとう。
    これが初戦になるけど精一杯頑張らせてもらうわね。

  • [11]ロア・ディヒラー

    2014/08/15-02:42 

    >子狸達
    承知いたしました!後方で詠唱終了後、合図出しますね!前衛のおふた組には詠唱中頼りっきりになりますが、よろしくお願いいたします!
    子狸相手には水系の通常魔法攻撃でいきますね。親分戦では乙女の恋心Ⅱを使ってもらいます。相手の内部を魔法攻撃というえげつないスキルですが、効果はあるかな・・・?と思います。

    無事降参させて和解できると良いのですが。頑張りましょうね!

  • [10]月野 輝

    2014/08/14-22:46 

    はい、じゃあ、側近は私達の方で抑えておくので、親分の方、皆さんお願いしますね。

    >子分狸
    子分達が何匹いるかにもよるわよね。
    あんまりワラワラいるようなら、リオさん達と私達で抑えてる間に、
    エンドウィザードの二人が呪文詠唱、一気に魔法で片づけてしまう、の方が早いかも?

    呪文詠唱には時間が掛かるから、前衛がメインで相手してて、
    呪文が完成次第避ける、がいいかもね。

  • [9]リオ・クライン

    2014/08/14-22:36 

    私と輝達が前衛、ロアとロゼ達が後衛として。

    1階と2階の子分狸は私と輝達がメインで相手をする感じでいいのか?

  • [8]ロア・ディヒラー

    2014/08/14-21:38 

    確かに鎖でつながっているのですからわかりやすいですよね。
    面白そうなので、一応合言葉も決めておきますね。

    >月野さん
    側近、お願いしても良いでしょうか、とても助かります・・・!
    エンドウィザードなのでクレドリックと後方から頑張りたいと思います。

    えっとですね、明日からもしかしたら出発まで会議に参加できないかもしれません・・・
    プランはきちんと提出しておきますので!
    親分の化け対策やどの辺りから攻撃するかと今出た事の他に何か考えなければならない事はありますか?

  • [7]ロゼ

    2014/08/13-01:56 

    こんばんは、私はロゼ。
    パートナーはエンドウィザードのベルナルトよ。
    よろしくね。

    確かに本物は鎖で繋がっているわけだから真偽判断はそこまで難しくなさそうね。
    効果的にはむしろ化けた人物によっては敵に攻撃しにくくなる人がいるかもしれないとかそんな所かしら。
    とはいえ合言葉に関しては私も決めておいて損はないと思うわ。
    それに何だか楽しそうだし賛成しておくわね。

    >戦闘
    鎖で繋がれているとなるとなかなか不便ね。
    こちらは通常攻撃のみになるけど、遠距離攻撃だしそこまで戦闘には支障ないと思うわ。

    月野さん達が側近を抑えてくれるならとても心強いわ。お願いしてもいいかしら?
    こちらエンドウィザードで防御に乏しいので後方から頑張る事にするわね。

    (酷い誤字があったので一度削除しました)

  • [5]月野 輝

    2014/08/12-23:41 

    繋がったまま、鎖ごと…
    例えば、神人の腕輪から鎖が二本伸びて、その先に精霊が2人…とか、そう言う状態って事?
    そしたら、本物が偽物を攻撃すれば済むような気も……攻撃受けると戻っちゃうんだし。
    鎖で一緒に繋がってたら逃げられないもの(笑)

    うん、でも、用心に越した事はないと思うから、決めておいて損はないわよね。

    >戦闘
    とりあえず子分化狸相手と思われる1階と2階では、なるべく剣で斬る方向で行こうと思ってるわ。
    サモナーはスキル使うと体力減るので…親分と会う前に役立たずになるとマズイので。
    属性の相性がいいので(アルは水属性です)、子分なら剣だけでいけると思うの。

    3階には親分の他に側近もいるみたいだけど、誰かが側近をマークした方が良いかしら?
    何でしたら私達がやりますけど。

  • [4]ロア・ディヒラー

    2014/08/12-21:42 

    もしかしたらですけど、こうつながったまま鎖ごと化けてくる可能性もあるかもですよ!
    化狸の親分ですから油断ならない気がします。一応考えておいても良いかもです。

    スキルは攻撃範囲の広いカナリアの囀りを使ってもらおうと思っていたのですが、よく考えたら家屋の中・・・ですよね。倒壊の危険性もあるので乙女の恋心Ⅱで化け狸の親分狙いで行ったほうが良いでしょうか?他は通常魔法攻撃(水属性)をクレドリックに頼もうと思っています。

  • [3]月野 輝

    2014/08/12-05:41 

    こんにちは。
    初めての方には初めまして、月野輝と言います。
    パートナーはマキナでシンクロサモナーのアルベルトです。
    ロアさん達はお久しぶりね(にこっと笑い)

    合い言葉……
    決めておくに越した事はないかなって思うわ。
    ただ、私達、戦闘中も繋がったままなのよね?(腕輪見て)
    パートナーに化けられても、繋がってる方が本物だってすぐ判る気も。

    アルは近接ジョブだから、繋がったままだと動きにくそうよね。
    足手纏いにならないように頑張るわ。

    アルベルト:
    「まあ、何とかなるとは思いますけれどね」(企み笑顔)

    ……こっちにも化狸がいるわ…

  • [2]ロア・ディヒラー

    2014/08/12-01:01 

    50cmって意外と近いです・・・
    ロア・ディヒラーと申します。パートナーはエンドウィザードのクレドリックです、初めましての方はどうぞよろしくお願いします。月野さんはお久しぶりですね!

    ああ、合言葉いいですね!化けられて区別がつかなくなってもそれで区別がつきそうです。
    戦闘中は・・・クレドリックの横で大人しくしていようと思います。

    クレドリック「しかし機動力に難を感じるのだが。・・・戦闘時の移動の際はロアを抱えながら距離をとり詠唱しようと思う」

    抱える!?

  • [1]リオ・クライン

    2014/08/12-00:19 

    はぁ・・・こんな事になるとは・・・。

    リオ・クラインだ。
    パートナーはハードブレイカーのアモンという。
    よろしく頼む。

    子分はともかく、親分狸の化ける能力は少し厄介だな。
    もし自分達のパートナーの姿に化けた場合、本物がわかる様に事前に合言葉を決めておくのはどうだ?


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