プロローグ
「……どうしてお兄ちゃんが、あんな目に合わなくちゃいけないの」
山道を一人。ミクルは歩いていた。
鮮やかな太陽、みんみんとうるさい蝉。
木々が枝葉を伸ばす先は青空。
その中を、ゆらりゆらりと少女は歩く。
その姿は、まるで道に迷った幽鬼のよう。
泣き濡れた瞳は赤く、唇はかさかさに乾いていた。
素足にサンダルをはいただけの足は、山の小石に傷を作っている。
「……A.R.O.A.なんて信じない。デミ・オーガも許さない。ぜったい、お兄ちゃんと同じ目に合わせてやるんだから」
少女は歩いている。
すらりと伸びる細い手に、小さなナイフを握りしめて。
※
「……お願いします、妹を探してください」
病院のベッドの上に横たわったままで、ジンは頭を下げた。
二人兄妹なんです、とジンは言った。
「両親が早くに亡くなって、僕とミクルは、二人で生活をしてきたんです。山の中の小さな村でしたが、村人もよくしてくれて……。僕は村はずれの両親の遺した家で、工芸品を作っています。木彫りの置物や、木製の子供のおもちゃなどですね。大変ですけど、平和でした。でも先日……」
ジンは病院の窓の外を見やった。灼熱の太陽。外はうだるような暑さだろう。しかし、数日前は違った。
「その日は、あなた達もご存知の通り、午後からひどい雨が降っていました。
朝は晴れていましたから、妹は傘を持たずに出かけました。それに気づいて、僕は妹を迎えに、学校までの道のりを歩いていました。
その途中、僕はデミ・ベアーの姿を見たんです。
すぐにA.R.O.A..に連絡し、あなた方が来てくれることになりました。僕たちはほっとしました。でも雨がやまなくて……村に至る橋が落ち、山道が崩れて……あなた達もここまで来るのに、さぞご苦労なさったでしょう」
いや、とウィンクルムは首を振る。それを見、ジンは薄く微笑んだ。気を使っていただかなくて結構ですよ。大変だったはずです。しかし、僕らもそれなりでした。
「雨の中、デミ・オーガは村の入り口へとやってきました。
僕と妹の家のすぐそばです。なにせひどい雨でしたからね、声も足音も聞こえなくて……窓ガラスが割られたのは、いきなりでした。
僕は、デミ・ベアーから妹を守らなければなりませんでした。ええ、必死でしたよ。なんとか撃退しましたけれど……いっぱいいっぱいで、この有様です。命があって幸いでした」
湿布や包帯で白く包まれた自身の体を、ジンは見下ろした。視線は上げないまま、話は続く。
「妹は、A.R.O.A.のウィンクルムが来なかったことを恨んでいました。雨の中、まだなの、まだ来ないの、ひどいってずっと言っていました。
……わかってはいるんですよ。あなた達に非はない。川の橋を流した、豪雨がいけなかったんです。……すみません、僕、あの子を甘やかしすぎましたね。
僕は、病院に運ばれたことしか覚えていないんです。目覚めたら僕はここに寝ていて、妹がいなかった。そして……僕が護身用に持っていた小刀も、なくなっていたんです。」
ジンが顔を上げる。
「妹は、僕の敵を討とうとしているのかもしれない。デミ・オーガにそれなりの傷は追わせることはできたと思います。でももしかしたら、まだ生きているかもしれない。……ええ、あなた達にも妹を探してほしいとは思っています。……けれど、あの子はあなたたちにひどいことを言うかもしれない。それでも、あの子を助けに行ってくださいますか。あの子を守ってくれますか」
ジンの手は、ウィンクルムの手を掴んだ。問う形をとってはいるが、ジンの目はすがるようにウィンクルムを見つめている。
いつも必ず、間に合うわけではない。すべてのものを、救えるわけではない。A.R.O.A.もウィンクルムもけして、完璧ではない。
――少女の気持ちを受け止めるのも、役目。
ジンの手を握り返し、ウィンクルムは答える。
「あなたの代わりに、妹さんを探します。きっと無事に連れ帰りますから、あなたはきっちり養生して、待っていてください」
解説
ミクルを説得し、連れ戻してください。
ミクルは14歳。A.R.O.A.に依頼したにも関わらずウィンクルムが訪れず、デミ・ベアーと戦った兄が重体となってしまったことで、デミ・オーガとウィンクルムを恨んでいます。
寝込む兄、ジンの姿を見ているのが辛くて、意識を取り戻す前に、かたき討ちに向かいました。
気は強いけれど、とても優しい子です。
デミ・ベアーは1匹。山をうろついています。
山はこの病院の裏手から入ることができます。ミクルがいるのは、歩いて一時間ほどの場所です。
木が多い茂り、獣道が多少広くなったような山道があり、道中には開けた場所もあります。
敵はジンの尽力により、体に傷を負っています。ウィンクルムが相手ならば、さほど苦戦することなく倒せるでしょう。またこのまま放っておいても、そのうちに命を落とすはずです。
遭遇したら倒し、しなければ放置で構いません。
今回の任務においてなにより重要なのはミクルの保護です。彼女はウィンクルムを罵倒し、もしかしたら持っているナイフで、攻撃すらしてくるかもしれません。力技で捕まえようとすれば、逃げてしまうでしょう。
子供の頃から山で遊んでいましたから、ミクルは山に慣れています。もしかしたら、デミ・ベアーを捕まえるために、落とし穴等の罠をつくっているかもしれません。
ミクルは必ず無傷で、ジンの元へと連れ帰ってください。
オーガを倒すことがウィンクルムの使命とはいっても、すべてが成功するとは限りません。人々の悲しみを受け止めることも、ときには大切なことでしょう。
自分たちのミスではなく、災害によって遅れてしまった到着。ぶつけられる怒り。
不条理に感じるかもしれませんが、ミクルたち兄弟もまた、オーガに襲われるという不条理を受けています。
受け止めてあげてください。そして可能であれば、A.R.O.A.は信頼に足る存在なのだと教え、兄の勇敢さ、素晴らしさを伝えてあげてください。
ゲームマスターより
敵を倒してハッピーエンド。物語は大抵そういう形で終わります。
しかし被害者の生活は、その後も続きます。
あなたは、純真で兄思いの少女の心を救えるでしょうか。
デミ・ベアーに遭遇するかしないかは、皆さんのプランを拝見して決めます。皆さんで相談して、倒すか放置か、決めてもらっても構いません。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
音無淺稀(フェルド・レーゲン)
人から恨まれるというのはいい気分ではありませんね …弱音はいけません こういう時こそ冷静に落ちついて判断しなきゃ まずはデミ・ベアが再び襲ってくる可能性を考慮するなら一人はこちらに残るべきですね 私がジンさんを介抱するとして フェルドさんは外で待機して何か変化がありましたら射撃をお願いします その合図がありましたら私も戦闘準備の為トランスしましょう 【調理】と【栄養バランス知識】で滋養のあるものを作りましょう 怪我をしてる時、免疫が落ちるのと同じく食欲が落ちる可能性も考慮するならおかゆが良いでしょうか? あと、専門的な事はできませんが 包帯を取り替えるくらいはできると思いますので滲んできたら言って下さいね(微笑み |
ハロルド(ディエゴ・ルナ・クィンテロ)
私達はひろのさん、ルシエロさんと一緒にデミ・ベアーの引きつけ及び討伐を担当するよ。 ミクルさん捜索組の安全確保のためにね。 皆にはベアーを避ける対策などを教えるよ(一般スキル【動物学】使用) そこかしこにベアーが出るサインがあるんだよ これはフィールドサインっていって、該当するものを見つけたらなるべく避けて進んでね ・木の皮が剥がされた跡・爪跡 ・木の枝が不自然に、多く折られている もっとわかりやすいのは、フンや足跡かな 枯葉なんかに隠れがちだけど、気をつけて観察してね。 説得中にベアーが接近したら対応するよ 昆虫の死骸や木の実を集めながら進もうかな…もしミクルさんに近づいてきたらそれでちょっとでも気を逸らす為に |
リヴィエラ(ロジェ)
リヴィエラ: (全体的にスキル『会話術』『メンタルヘルスLv2』使用) ・ロジェ様に同行し、ミクル様を発見後は 彼女の悪態や恨みを全て吐き出させる。非難も受け止める。 ・「その『お兄様から奪ったナイフ』で刺すものは、貴女のお兄様に正直に告白できるものですか?」と問い正す。 ・そして「やりきれない気持ちを吐き出したかっただけなんだよね。辛かったよね」と抱きしめてあげたい。 例え自分が加害者ではなくとも、私は被害者の心に寄り添い続けたいのです。 最終的に、ミクル様には気づいて頂きたいのです。 いかに妹を大事に思ってくれる、お兄様がいる事に。 そしてご自身の行動が、いかにお兄様の気持ちを無視したものであったかを。 |
ひろの(ルシエロ=ザガン)
……起きたときには、いなかった。 そっか。 事前: 野生の熊の行動や縄張りを、参考として熊引きつけ班に伝達。あくまで参考。 行動: 説得班と行動。 罠を警戒し、足元頭上に注意。側面の罠も考慮。 罠を隠す為のカモフラで植物が不自然な状態に無いか注意。(植物学) 熊の痕跡も無いか確認。(動物学) 説得中は熊に備え、説得班の近くで周囲警戒。 熊が来たら即座にトランス。戦闘中は下がる。 戦闘中、ミクルが小刀を所持している場合、ミクルにも意識を割く。 説得で、誰も兄が起きたことを言ってない場合、 「お兄さん、もう起きたよ」と告げる。 ミクルの反応は気にしないが、知らないだろうな、と。 罵倒は受け流す。 帰り、ルシェの言葉にはただ頷く。 |
結城 舞(ケルヴィ・ムーヴ)
お兄さんがオーガに傷つけられた事でミクルさんが飛び出してしまったそうです。 このままデミ・ベアーに挑んでしまうような事にならないようにしないと! 今の現状でも被害者の方がでてしまっているのに、これ以上は見たくありませんし。 デミ・べあーの討伐よりもミクルさんの捜索にまずは力を入れることにします。 きっと…お兄さんが傷ついて色々な事に対して恨んだり怒ったりしてることでしょう。 だから、危険も承知で森に入ったのでしょう。 でも、ミクルさんはそんな危険な状態に陥ってそのことに気づいたお兄さんが心配するだけではなく、もしミクルさんが傷ついたりしたら心が更に傷つくことを気がついていないのなら、伝えなきゃ。 |
「……起きたときには、いなかった。そっか」
ひろのはベッド脇の棚に目を向けた。今はなにも載っていない。しかしたぶんそこに、ミクルが持ちだしたナイフは置かれていたのだろう。
まだ山を徘徊しているかもしれないデミ・ベアーと兄の敵を討とうとしている少女が出会ってしまったとしたら……あまりにも危険だ。
ハロルドは窓を開けた。ミクルの向かった山は、病院の裏手から入ることができる。デミ・ベアーとはいえ、もとは熊。熊の生態を考えれば、追うことは可能だろう。でも、ミクルは素直についてきてくれるとは思えない。
「……話を聞いてやらないと駄目だろうな」
ディエゴ・ルナ・クィンテロは、ハロルドの肩に手を置いた。ミクルの選んだ道は正しいとは言い切れない。しかし気持ちはわからないでもないのだ。大切なものを傷つけられるのは、自分の理想を折られることによく似ている。
同情、擁護、非難。ウィンクルムそれぞれ、思うところはある。しかし命を懸けて妹を守った兄の前で、その話をすることはあまりにも酷だということは、わかっている。
ルシエロ=ザガンは、不安そうにウィンクルムを見つめるジンの、湿布を貼られた手の甲に自身の手を重ねた。
「よくやったな、後は任せておけ」
「……ミクルを助けてもらえるんですか」
ジンの涙声に、リヴィエラが答える。
「……失う悲しみを知る人は……少ない方がいいですから」
ロジェが黙ったまま、リヴィエラの手に触れる。指先だけだ。そうだ、大切な人を亡くすのは俺達だけで十分だと、胸の内に言葉を響かせた。リヴィエラにはその気持ちがわかったのだろう。そっと指先を握り返される。
「ありがとうございます! ミクルをどうか、よろしくお願いします!」
目を伏せたジンの瞳から、涙が一粒零れ落ちた。
「人から恨まれるというのは、いい気分ではありませんね」
病院から出たところで音無淺稀は呟いた。うつむく淺稀をフェルド・レーゲンが見つめている。無表情だ。
――でもフェルドさんは、私を心配してくれてるんですよね。
淺稀は一度、大きく頭を振った。
「……弱音はいけませんね。こういうときこそ冷静に落ち着いて判断しなきゃ」
しかしそこに、ケルヴィ・ムーヴの深いため息が落ちる。
「この状況の兄を放置するとは、呆れかえってものも言えませんね」
まるで放り出すような口調に、結城 舞は相棒を見上げた。
「でも、ミクルさんがこのままデミ・ベアーに挑んでしまうようなことにならないようにしないと! 現状でも被害者の方が出てしまっているのに、これ以上は見たくありません」
作戦会議はその場で速やかに行われた。
「私たちはデミ・ベアーの討伐より、ミクルさんの捜索にまずは力を入れることにします」
と舞。
「私たちは引きつけおよび討伐を担当するよ。ミクルさん捜索組の安全確保のためにね」
とハロルド。
「デミ・ベアーが再び襲ってくる可能性を考慮するなら、一人はこちらに残るべきですね」
と淺稀。
相談の結果、一行は三つの班に分かれて行動することになった。
ミクルの捜索と説得をするのが、舞とケルヴィ、リヴィエラとロジェのペア
ベアーの退治をするのが、ハロルドとディエゴ、ひろのとルシエロのペア。
ここに残り、ジンを守るのが淺稀とフェルドのペアだ。
「連絡は支給されたインカムで行おう。つけるのは捜索班のロジェと、討伐班の俺、それと護衛班のフェルドでいいだろ」
ディエゴの指示に従い、メンバーがインカムをつける。
「みなさん、気を付けてくださいね」
病院の出入り口で、淺稀は四組のウィンクルムを見送る。フェルドは隣で、無言のまま手を振った。
※
山の中の小道に入る。先頭は動物学などの知識があるハロルドのペアとひろのだ。ベアー討伐班が前に固まってしまっては都合が悪いので、ルシエロは最後尾を務めている。
「そこかしこに、ベアーが出るサインがあるんだよ。フィールドサインって言うんだけどね」
歩きながら、ハロルドは言った。
「たとえば、木の皮がはがされた跡や爪痕。木の枝が不自然に多く折れられていたり……わかりやすいのは糞や足跡かな。気を付けて観察してね」
「植物が不自然な状態にあったら気を付けて。罠があるかもしれない」
加えられたひろのの言葉に、ルシエロが足元を見る。茶色い土と木の根があるだけで、危険を感じるものはない。獣道よりは広いという程度のこの道はルシエロにはだいぶ狭く感じられるが、十四の少女なら、難なくすり抜けていくことができるだろう。
……たぶん、こいつらと同じくらいなんだろうな。
前を歩く、同行の神人達を見る。彼女たちは顕現し選ばれてしまったから戦うのは仕方がないにしても、ミクルは……。
ああやはり、子供は面倒だ。
ルシエロは自分の前を歩いているケルヴィの背を叩いた。ロジェに届かぬよう、声を潜める。
「説得のとき、刃物は確保しろよ。こちらがやられることはないだろうが、自傷の可能性がある」
ケルヴィは眉をよせた。
「馬鹿げたことですよ。せっかく助かった命を手放すような真似をするなんて」
舞が振り返る。
「きっと……お兄さんが傷ついて、色々なことに対して恨んだり怒ったりして……だから危険も覚悟で森に入ったんですよ」
舞の声は思いのほか大きく、他のメンバーにも届いたようだ。
「……ミクル様に気付いていただきたいですね。ミクル様を大事に思ってくれるお兄様がいることに。そしてご自身の行動が、いかにお兄様の気持ちを無視したものであったかを」
呟いたリヴィエラに、ロジェが顔を歪めた。
「……耳が痛いな。俺は、ミクルに刺されても彼女に『救助が間に合わなかったこと』を詫びれば済むと思っていたんだ」
ミクルを案じているからか、それともロジェの台詞にか。周囲は重い空気に包まれていた。誰もしゃべらない。土を踏む音と、木々を揺らす風の音ばかりが耳に届く。
「とまって!」
ひろのが声を上げた。一行が従い足を止めると、ひろのは足元を指差した。
「ここ、木の蔓で罠が仕掛けてある。引っかかって転ばないでね」
簡単な罠だが、気づかず走り抜けでもしたら多少の怪我はするだろう。
「ミクルさんでしょうか」
「……でしょうね」
舞の不安そうな声に、ケルヴィが答える。
罠を跨いでさらに進むと、木が途切れ、少し広くなっているところに出た。いくらか歩いては来たが、これまでの間に探し求める人はいない。まさかと胸によぎった不安を、リヴィエラが口にする。
「……ベアーに襲われたりなんてしていませんよね」
悲鳴が聞こえたわけでもないし、ベアーの存在を感じたわけでもない。それでも音となったリヴィエラの言葉は、ウィンクルムに重くのしかかった。
「……そんなことになったら、俺は」
ロジェがきつく手を握った、そのとき。
がさり、と音が聞こえた。風が葉を揺らす音ではない。もっと低い場所からだ。
「リヴィー、下がれ」
「ハル、動くなよ」
「ヒロノ、俺の後ろに隠れてろ」
「……舞」
四人が四人とも、パートナーを背にかばった。その間にもがさがさと音が鳴る。しかし熊の姿は見えない。数分も緊張していただろうか。
「……もしかしてウィンクルム?」
森の奥から姿を見せたのは少女だった。ミクルの視線は、わかりやすくルシエロの、ディアボロ特有の角に向いている。
しかし誰かが肯定するより早く、再びがさりと木が揺れた。
※
「私がジンさんを介抱するとして、フェルドさんは外で待機して、何か変化がありましたら射撃をお願いします。その合図がありましたら、戦闘準備のため、トランスしましょう」
「わかった。俺は外でデミ・ベアーが来ないか見張っておくよ」
フェルドは病院裏手の山の方へと向かった。枝を適当に集めて、木に下げておく。そこを通ったら、枝同士がぶつかって音が鳴るという寸法だ。
「相手が獣程度の知能ならば、ひっかかってくれるよね」
熊相手にあまり低い場所につけても意味がない。フェルドは時折足を滑らせながらもなんとか木に登り、適切な位置に罠をぶら下げた。
「……なにも来ないに越したことはないけど」
でも、念には念をというやつだ。
そのまま外で待機する。この罠が音を立てたらすぐに向かって行けるように。万が一にもジンや淺稀を危険にさらすようなことがあってはいけない。
「……一人になっちゃうと思ったのかな」
考えるのは、山に向かったミクルのこと。そして。
「おかゆ作るって言ってたけど、やっぱオムライスでしょ」
病院の中にいる、淺稀のことだ。
※
グルルと聞こえる鳴き声、そして木の後ろに見えた茶色い体。
「ミクル、お前追われてたんじゃないか?」
ディエゴが顎の先で示した先に、傷を負ったデミ・ベアーが姿を見せた。
「ひっ……」
ミクルが恐怖に顔をひきつらせる。それを見、ディエゴは一発、ベアーに向けて銃を撃つ。
「ハル、行くぞ!」
ディエゴは敵に背を向け、山の中へと走り出した。ここにはミクルがいるのだから、敵を引き離さなくてはならない。
「ガアッ!」
デミ・ベアーは思惑通り、ディエゴを追う。その後ろを、ルシエロとひろのが駆けて行く。
実際にベアーを目前にし、ミクルはすっかり怯えていた。ロジェの後ろからリヴィエラが顔を出す。ミクルの右手には抜身のナイフが握られていたが、それに臆している場合でなかった。ミクルの白い服は泥に汚れ、サンダルの足元はどこかで転びでもしたのか、血がついていたのだ。
「怪我をされていますね」
リヴィエラが前に出ようとすると、ミクルは持っていたナイフを前方へと突き出した。
「今更、何しに来たの」
高い声なのに、地を這う様に重い響き。
それでも前に出ようとするリヴィエラを手で制し、ケルヴィがまっすぐにミクルを見つめる。
「あなたは自分の兄が命懸けであなたを守ったのに、全てをポイ捨てしようとしてるただの馬鹿ですか?」
「馬鹿……?」
ミクルが小さく繰り返す。その顔は、だんだん怒りに染まっていく。
「あなた達は大事な人を傷つけられてないからそんなことが言えるのよ! お兄ちゃんは私の目の前で殺されそうになったのよ? あなた達が来てくれなかったから!」
大音声に鳥が数羽飛び立ったが、ケルヴィは眉ひとつ動かさない。横から舞が、ミクルに向かって手を伸ばす。
「でも万が一ミクルさんが傷ついたら、お兄さんは体だけではなくて、心も傷ついてしまいます。ねえ、ミクルさん、そのナイフを放してくれませんか」
「そんなきれいごとに騙されないわ。ウィンクルムが来なかった、それが一番悪いんだから。お兄ちゃんと同じだけ痛い思いをさせてやる!」
ミクルはぶんぶんとナイフを振り回した。その先端が舞の指先に触れそうになり、ケルヴィは慌てて舞の腕を引いた。代わりにロジェが踏み出すが、ミクルは来るな来るなと泣き叫ぶばかり。
「触らないでよ! あんた達なんか頼りにならない!」
「俺達の仲間が、ここに来たベアーを別の場所に連れて行ったのはどうしてだと思う? 君がいるからだ。それでも君は、俺達では駄目だというのか」
少女を無理やり拘束するのは簡単だ。でもそれでは恨みは晴れないと、ロジェは冷静に言葉を紡ぐ。
ミクルの目からは、大粒の涙がこぼれている。体をやたらに動かすから、長い髪はもつれ、頬に張り付いていた。助けて、助けて。声にならないミクルの想いを、リヴィエラは聞いた気がした。ミクルが小さな刃を持つ手は、いつしか震えていたのだ。
お願いミクル様。貴方のためにも、私達を傷つけようとしないでください。どうかナイフを離して。
優しさは、激昂した彼女には届かないだろう。だからリヴィエラは、あえて厳しい言葉を選んだ。
「その『お兄様から奪ったナイフ』で刺すものは、あなたのお兄様に正直に告白できるものですか?」
「それで俺達を刺して『殺人者』となっても、君の兄さんは喜ぶと思うのか?」
リヴィエラの後には、ロジェの、そしてケルヴィの言葉が続く。
「はっきり言いましょう。ミクル氏の兄が傷ついたのを、我々に逆恨みされても困ります。その小刀は兄があなたを『守る』ために用意したものでしょう。他人を『傷つける』ために渡したのではないと思うのですが、それでも振りまわすなら、あなたはオーガの連中と同類です。ならば私はあなたと兄を撃ちますが、よろしいですね?」
ケルヴィはゆっくりと、自らの武器を取り出した。
※
「お前ら、先にトランスしろ!」
銃声の間にディエゴの声がする。
ひろのとルシエロは山道を脇に入った。早くしろよと言うルシエロの頬に、背伸びをしたひろのが口づける。
「誓いをここに」
吹き抜けるような荒々しいオーラが木々を揺らし、ひろのの体は山吹色の、ルシエロの体は若草色の光に包まれる。
「次はハロルドさん達だね」
「ああ、そうだな」
二人は木の間から飛び出すと、道に沿ってベアーを追った。たいして走らないうちに見つけた敵は、ぎりぎり走っていると言えるスピードだ。つまりは遅い。
「ヒロノはそこにいろ」
言うなりルシエロは熊に向かって跳躍する。今度はディエゴ達がトランスするために、自分がこいつをひきつけなくてはならない。
敵の周囲で円舞を舞うように、双剣「アジンドゥバ」をきらめかせる。短く幅広の刃と長く細い刃は、ベアーの毛を、肉を傷つける。
「グアアッ」
ベアは吠えルシエロに前脚を上げた。それはルシエロはひらりと避ける。怪我を負った敵である。たやすいことだ。
ハロルドとディエゴは、木の陰に入っていく。
ハロルドは腰を曲げたディエゴの頬に、唇で触れた。
「覚悟を決めろ」
ふわりと周囲の空気が揺れ、ディエゴはすぐに背筋を伸ばす。
「行ってくる」
ルシエロの足止めのおかげで、熊は移動していない。それにしてもルシエロは器用なことだ。この狭い空間でよくぞあんなに舞踊る。
「ガアアアア!」
熊がジンとの戦いの際に流した血は固まっている。その上にさらに自分たちが傷をつけているから、敵の出血量は決して少なくはないはずだ。最期の力を振り絞った攻撃か。飛び回るルシエロになんとか噛みつこうと牙をむき、前脚を振りまわしている。
ベアーは今ルシエロに夢中、しかも細いとはいえ道の上だから、ここから敵を直線で狙うことができる。木の間の死角から狙うよりよほど簡単だ。
ルシエロがディエゴを見る。目が合った。
ディエゴに背を向ける形でルシエロが舞う。彼を追ったベアーはこちらを向いて、体の前面が銃口正面となった。狙うは眉間のど真ん中。
ルシエロがクマから身を離す。
今だ!
愛用のナブサ・M14ポンプショットガン12ゲージの引き金を、ディエゴは引いた。
ガウン!
銃弾は狙いを違わず、ベアーの額に吸い込まれていく。
ドサリと倒れる血濡れの巨体。
ディエゴは銃を下ろし、インカムに向かって報告する。
「デミ・ベアーは退治した。捜索班に合流する」
※
ベアー退治をした四人が戻るとケルヴィが杖を手にしていた。
おかえりなさいとは誰も言わない。とてもそんな状況ではないことは、この場を見た誰にでもわかるだろう。
「おいおい……」
ルシエロは思わず声を漏らしたが、ケルヴィはミクルから目を離さない。。
マジックスタッフ「サクリファイス」。意味は、犠牲。ミクルは、兄が自分の犠牲になったと感じているのだろうか。だからこんなに必死なのか。でも違う、彼は犠牲になどなっていない。ただ……。
攻撃などするつもりはない。これで、ミクルの本心を引き出せればいい。
ケルヴィは、最後の言葉をミクルに告げた。
「いい加減、兄が『何故』傷ついたのかという現実を見なさい。彼はあなたをどうしても救いたかった。守りたかったんです」
「そんなこと、とっくにわかってる! だけど、誰かを悪者にしなくちゃやってられないの。だってそれじゃ、私が悪くなっちゃう。私がいたから、お兄ちゃんは……」
ミクルの声は、次第に細くなっていく。そんな彼女に、リヴィエラがそっと寄り添う。
「俺達ウィンクルムは、ジンの依頼通り君を無傷のまま守り通し、君の悲願であるデミ・ベアーの討伐も成し遂げる……いや、成し遂げた。だから君は、もうそんなものを握らなくてもいいんだ」
さあ、とロジェは手のひらを差し出した。ミクルが持っていたナイフをその上に乗せる。
「……お兄ちゃんは」
すっかりかすれてしまった声で問うミクル。そこでひろのははたと気付く。
「もしかして、誰も言ってない?」
周囲を見渡し、一言。
「お兄さん、もう起きたよ」
ミクルは一度大きく目を見開くと、わんわんと泣き始めた。
「やりきれない気持ちを吐き出したかっただけなんだよね。辛かったよね」
リヴィエラはミクルを抱きしめ、その背中を何度も擦っていた。
※
「オトナシ、みんながデミ・ベアーを退治したそうだ」
インカム越しの報告を、フェルドは淺稀に伝えた。病室の中は湯気に満ちている。少し食べた方が気が落ち着くからと、先程淺稀が病院の厨房を借りて作ったおかゆである。ろくに動くことができないジンは、それを淺稀に食べさせてもらっていたのだ。
「ジンさん! ベアーは無事退治されたみたいですよ」
「ミクルは、ミクルは無事ですか?」
テーブルに勢いよく手をついて、ジンは苦痛に顔を歪めた。
「落ち着いてください。フェルドさん、ミクルさんは?」
フェルドがぼそぼそと会話をし、真顔のまま報告する。
「少し足をすりむいているけど、大丈夫だって。ロジェさんがおぶって帰ってくるらしいよ」
「ああ……」
ジンは両手で顔を覆った。その手の隙間から涙がこぼれ、頬を濡らしていく。
「……よかったですね」
「ええ! もうあなた達にはなんとお礼を言ったらいいのか……! よかった、本当によかった。ありがとうございます!」
ミクルは病室に来るなり、兄に抱き付いた。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん……!」
ひたすらにお兄ちゃんと言い続け、他の言葉は出てこない。ジンは絡まりもつれたミクルの髪を、湿布のついた手で撫ぜ続ける。
「ミクル、ミクル……ああ、無事でよかった。ウィンクルムの人達にお礼は言った?」
「……言って、ない」
ミクルはおずおずと兄から体を離した。ウィンクルムの方を向くが、視線は下げたままだ。気まずさが行動の全てに現れている。当然だ。彼女は助けに来たウィンクルムに刃を向けたのだから。
「さあ、ミクル」
兄に促されて、少女は濡れそぼった顔を上げた。
「……助けに来てくれてありがとう。デミ・ベアーを退治してくれてありがとう。……それと、ごめんなさい」
兄の前で『何を謝るのか』を伝えるのは、ためらわれたのだろう。しかしそれでもいいと、ウィンクルムは思った。彼女は感謝の言葉を述べてくれたのだ。それはウィンクルムを信頼してくれたことと同じこと。
「あっ! そうだ!」
淺稀がぽんと手を打つ。
「そういえば私、さっきジンさんのおかゆ作ったときに、ついでにおむすび作ったんです。みなさんお腹すかせて帰ってくるかなあって思って。よかったら食べてください!」
淺稀はそう言って、ふきんのかけられたお皿を取り出した。その上にはきっちり形の揃ったおむすびが並んでいる。
「さあみなさん……ってやっぱり駄目です!」
今度は突然の静止がかかる。何事かと思いきや。
「皆さん外にいたんだから、先に手を洗ってきてくださいね」
病室でこんなことをしていいのだろうかと誰もが思ったが、誰もが口にしなかった。それはミクルが笑っていたからであり、ジンが嬉しそうだったからだ。
「ミクル様、あとで髪をとかしてもいいですか? せっかくの長い髪なのに、それではあんまりですから」
「俺は医学と薬学の知識を持ち合わせている。あんたの兄さんが一日でも早く退院できるよう、主治医と医療プランを相談してこよう」
リヴィエラとディエゴの言葉に、おむすびを頬張ったミクルは大きくうなずいた。
依頼結果:大成功
MVP:
名前:ひろの 呼び名:ヒロノ |
名前:ルシエロ=ザガン 呼び名:ルシェ |
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 瀬田一稀 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | 日常 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 普通 |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 5 / 2 ~ 5 |
報酬 | 通常 |
リリース日 | 07月19日 |
出発日 | 07月27日 00:00 |
予定納品日 | 08月06日 |
参加者
会議室
-
2014/07/25-10:49
ケルヴィ
そうですね。
1の案でいいと思います。 -
2014/07/25-08:05
ロジェ:
アサキも同意してくれてありがとう。心配をかけて本当にすまなかった。
君の言葉がなければ、俺は間違いを犯すところだった。
フェルド君もジンとアサキを頼むよ。守備は君の手にかかっている(にこりと笑って頷く) -
2014/07/24-23:22
はい、私もロジェさんとリヴィエラさんが説得に行く事に異論はありません。
ミクルさんの説得、頑張って下さいね(微笑み
となると、私は当初の宣言通りジンさんのところに残って
デミ・ベアの襲撃がないように残りつつ、ジンさんの看病をしてますね
フェルド:
ん、大丈夫。
木に枝をつけて通れば音が出るだけの簡単な罠を張って出迎えるつもり。
近づいたら、それだけで気づくようにしておくから…襲いかかってきたら、デミ・ベアと目視確認後に迎撃を開始するよ。
ジンにこれ以上傷を負わせない。
守備は任せて(僅かに微笑み
-
2014/07/24-22:48
ディエゴ:
そうだな、その行動方針で良いと思う -
2014/07/24-22:46
ルシエロ=ザガン:
これは聞いて起きたいんだが。
デミベアーを引き付ける組の行動だがな。
1.ミクルを発見後、説得中にデミベアーが来たら対応する
2.ミクルを発見後、積極的にデミベアーを探しに行く
3.ミクル捜索組みとは分かれ、最初からデミベアーを探しに行く
の、どれを考えているんだ?
オレとしては「1」の案を押す。
説得中に別行動を取ったことで、入れ替わりにデミベアーが来る可能性もあるんだ。
慎重になって悪いことでは無いだろう? -
2014/07/24-21:23
遅くなりました。
どうやら、みなさんの動きは決まったようですね。
んー…
では、私たちは初期の宣告通りにミクルさんの捜索に動きますね。
ケルヴィ:
では、説得より彼女の感情の揺さぶりをかけてみましょうか…
いえ、言い方が悪いですね。
彼女には現状の自覚をしていただくだけですよ、ふふ・・・
舞:
なんだかこわい・・・ -
2014/07/24-19:16
ロジェ:
ありがとう、ディエゴ兄さん、ひろの。
もう俺達はミクルに刺されたりもしないし、俺が悪いとも言わない。
ミクルが攻撃をしてきたら、ナイフをはじき落とす。
説得ならこれまでに何度もしてきた。どうか任せて欲しい(力強く頷く)
そう言えば俺は【18】の発言で、どこに何組が向かうかを書いてしまったんだが
目安としての記載だったから、どうか気にしないで欲しい。申し訳ない。
デミ・ベアーの方にディエゴ兄さんやルシエロさんがいれば、
危険もぐっと減ると思うんだ。
それに、もし討伐してくれるならば…
俺達『捜索・説得組』が
ミクルの捜索→説得→ジンの元へ連れ帰る
という流れでいけるんじゃないかと考えたんだ。 -
2014/07/24-18:48
ロージェリックさん、たちが。説得に行くことに、異論はないです。
……なら。
私たちは、熊を引き付ける側に行きたいと思います。
それで、その。ディエゴさん。
知っているかも知れないです、けど。
普通の熊の急所は人間でいうTゾーンの辺りに、なります。
ので。
ルシエロ=ザガン:
オレが熊の引き付けに回る場合の話になるんだが。
オレが熊の気を引いてる間に、「眉間」を狙撃するのはどうだ?
ひろの:
……オーガ化しても、急所が同じなら。
効くと、思います。 -
2014/07/24-16:56
ディエゴ:
連投失礼
文字数が許すなら、ジンの傷を診て適切な薬や処置方法で一日でも早く完治するプランを主治医と相談したいと思っている。
-
2014/07/24-16:46
ディエゴ:
理解した、みんなが異論なければ
ロジェ&リヴィエラ組は説得に向かうことに賛同する。頼むぞ。
俺たちはデミベアーの引きつけ役を希望する
「黙ってミクルの言葉を聞き続ける」という考えだから、説得には向かないと思う -
2014/07/24-14:45
リヴィエラ:
…いいえ、ごめんなさい。
やはり、私たちを『ミクル様の捜索・説得』に行かせてください(頭を深く下げる)
もう、私やロジェや、皆さまが傷つく可能性があるような無茶はしません。
ミクル様がナイフで攻撃をしてくるようなら、はじき落とします。
お願いします。『私たちが加害者ではない』としても、
『彼らは被害者』です。私は彼らの心に寄り添いたいのです。
必ず説得を成功させてご覧にいれます。…少しお説教も入ってしまうかもしれませんが、
最終的に、ミクル様には気づいて頂きたいのです。
いかに妹を大事に思ってくれる、お兄様がいる事に。
そしてご自身の行動が、いかにお兄様の気持ちを無視したものであったかを。
-
2014/07/24-08:48
ロジェ:
ハロルド、ディエゴ兄さん! また一緒に任務に就けるとは嬉しい。
ごめんな…音な…いや、アサキ。ディエゴ兄さんもごめん。
お陰で目が覚めた(キッと顔を上げながら)
アサキの言う通り、ミクルの怒りは『明確に誰かに向けられた怒り』ではなく
『やり場のない怒り』なのではないかと思い始めてきた。
つまり、ミクル自身も本当は『A.R.O.Aが救援に遅れたのはわざとじゃない』と
頭のどこかでわかっている。でも被害に遭ったのは事実で、
『誰に怒りをぶつけたら良いかわからなくて、自分自身を持て余していて』
飛び出していってしまった突飛な行動だったんじゃないだろうか?
ディエゴ兄さんの意見も参考にすると、
・ジンの元へ残る者… 1組
・ミクル捜索・説得へ向かう者… 3組
・デミ・ベアーを引き付けておき、
ミクル説得の為の時間稼ぎをする者…1組
…という感じになるのだろうか?
リヴィエラ:
もしミクル様捜索・説得へ行かせて頂けるのであれば、
もう『全面的にこちらが悪いから、好きなように殴ってください』というような
言い方はしない心算です。
私は『会話術Lv1』『メンタルヘルスLv2』を持っていますが、
愚痴や悪態を全て受け止めつつ、
『重症を負ったお兄様を放っておいてまで『復讐』に行く、あなたの本当の敵は誰?』
『その『お兄様から奪ったナイフ』で何を刺そうとも、それはあなたのお兄様に
褒められる事ですか?』
と、問いただします。
そして、
『やりきれない気持ちを吐き出したかっただけなんだよね。辛かったよね』
と、抱きしめてあげたいです。
ロジェ:
もしデミ・ベアーを引き付けておく役をするのなら、
『サバイバル』スキルで奴の血痕を辿りながらいち早く探し出し、
ひたすら『ガン・アサルト』(敵のかく乱・回避スキル)を仕掛ける事になるな。 -
2014/07/24-08:46
……様?(小声。呼び捨てと様付けのどちらがマシか一瞬考えた)
(首を振り)呼び捨て、でも。いいです。
ディエゴさん、ハロルドさん。また、よろしくお願いします。
……なら、分担ですね。
ミクル、さん。を説得する人。(説得班)
熊を引きつける人。(熊班)
ジンさんのところにいる人。(ジン班)
説得と、熊の人は。
ミクル、さん。を、発見するまで一緒の行動でいい、ですよね……? -
2014/07/24-02:39
ディエゴ:
ディエゴ・ルナ・クィンテロだ、神人はハロルドという
皆久しぶり(?)だな、宜しく。
ミクルに対しては音無の意見に同意だ
なにより、ジンの小刀は妹を守るために使ったものだ
それを誰かを傷つけるために使うことはダメだ。
それに、ロジェやリヴィエラが傷つけられたら俺はそいつを許そうとは思わないし恨む。
そうだな…俺はできればジンの元で傷が少しでも早く治るように医学知識を使いたいが
同時に、ミクル搜索組みとはべつにデミ・ベアーを引き付ける役割も必要かと迷っている。
こちらでベアーを引きつけておけば、ミクルの説得にも時間をかけられるんじゃないかと。
-
2014/07/23-23:59
ほむ…うーん。
ミクルさんは誰かを怒ってるのでしょうか?
口では確かに「ウィンクルム」と「オーガ」を憎んでると言ってるかもしれませんが…。
それは「憎みやすい対象だから」なだけの様な…。
つまりはポーズなんじゃないかと思ってます。
やりきれない気持をどこかにぶつけたくはあるんでしょうけれど
それで他人を傷つけた場合、多分冷静になった時にどう思うかと考えると…。
それを考えると、ミクルさんを傷つけない為にもやはり誰かが傷つくべきではないのだと思ってました。
その為にも、舞さんが言ってる通り感情を吐き出して貰うのがいいのかなと私も思います。
誰かの犠牲の上に成り立つ幸せって、きっとないんじゃないかなぁ…って(ちょっと考えながら
えっと、じゃあ逆に…ロジェさんの家族が目の前で大怪我したとして
それは誰かのせいにしますか?
「誰かの救助が遅かったから大怪我をした」と叱咤して、その人を刺したとして
それは、本当に自分自身で満足する結果が得られるでしょうか?
…その時刺して一時の満足は得られても、今後きっと苦しむ要因になるのではないでしょうか。
どうでしょうか?
【PLより】
あとメタい事言うと死亡判定&大怪我判定こわいお!
後ろからぶすーされたとして死に物狂いのオーガ相手にしてる時点で結構ヤバい気がするから気をつけた方がいいと思うよ!(「・ω・)「 -
2014/07/23-23:01
ロジェ:
おれ、は…刺されなくても良い、のか…?
悪いのはウィンクルムや、俺じゃ、ないのか…?(赦しを乞うように視線を彷徨わせる)
俺は…っ、俺さえ犠牲になれば、それで済むと思っていた…!
ミクルとジンにだって、『あの大雨の日の指揮官は俺だ』と言う心算でいた…!
そうすれば、A.R.O.Aもウィンクルムも悪くない、悪いのは俺だけだって…!
あの兄妹の憎しみも、俺だけに向けられるだろう、って…!
俺が犠牲になれば、皆は幸せになれるんじゃ、ない…のか…?
(ガクッと膝をおとし、涙を零す)
リヴィエラ:
『私たちは、無理に聖人になることはない』
……ふ、ふええぇっ…(何度も復唱して涙を零す)
…ぐすっ、ごめんなさい…取り乱しました…
『その日は大雨で、A.R.O.Aの到着が遅れるかもしれない事をジン様はわかっていた』
それならば、ミクル様はどうだったのでしょう。
彼女の本当の心は、一体何に対して怒っているのでしょう。
彼女が『兄の復讐の為にナイフを振るうのであれば』その相手は
兄の復讐に見合うだけの相手…それは『本当にウィンクルム』…?
…ごめんなさい、もう少し考えさせてください(悲しそうに俯く) -
2014/07/23-21:13
遅くなりました。
ひろのさん、お久しぶりです!
メタな発言をしますと…
正直なところ言いたいことを音無さんがほぼまとめてくれているので…(苦笑
ケルヴィ:
私の中ではウィンクルム全員がどんな事情でも傷つく事は無しです。
まあ、ミクルさんが「何の為」にそのナイフを振るうか…ですね。
その上でまずこれははっきりさせておきましょう。
ハッキリ言って彼女の兄が怪我をしたのは我々のせいではありません。
そんな逆恨みをされても困るだけですし、逆に私たちに遅くなったせいで兄さんが怪我したと謝られた所で意味がないでしょうし下手すると逆上させるだけです。
愚痴や恨み節なら全て吐き出させましょう。
こういうものは吐き出せないと毒を溜め込むだけで割り切れないでしょうから。
私が彼女に対して言えるのは、自分でデミ・ベアーを倒そうとした無茶はともかく万が一私たちに刃を向けたら理不尽におそったオーガと変わらない行為をしている犯罪者だということだけです。
そして、命懸けで守ろうとした兄の思いを無駄にして胸を張って誇れる行為なのかと聞くだけですね。私達は無理に聖人になることはないのですよ。友人や親族を傷つけられれば怒る彼女と同じ「少しだけ」力を持った人間でヒーローではないのですから。 -
2014/07/23-18:10
ロジェ:
ひろのとルシエロさんは初めまして。今回は宜しくお願…ん?
リヴィエラ:
ロジェ様! …申し訳ございません、ひろの様。
もう、ロジェ様ったら…呼び捨てにするなんて失礼ですよ。
ロジェ:
ん、すまん…。
ええと、な…音無の言葉を聞いて、少し考えてみたんだ。
つまり音無は、『自己犠牲も程度が過ぎると、見えなくなるものがある』と
言いたいんじゃないかと思ったんだ。
例えば俺が当初のプラン通り、ミクルに刺されたとする。
それはもしかすると、ジンの気持ちを全く無視した、
ただの自己犠牲に酔った姿なのかもしれない。
そして一歩間違えば、それはミクルを
『殺人者』に仕立て上げてしまう事になるのかもしれない。
もしミクルが俺を『刺した場合』、
『ミクルを殺人者にされてしまったジンの気持ちも考えろ』
という音無の叱責に聞こえたんだ。
…どうだろう…?(ちらっと音無に視線を送る) -
2014/07/23-13:59
ひろのさんとルシエロさんはお久しぶりです♪
宜しくお願いしますね!(二人にぺこり
あ、それは心強いです!
となると…。
ジンさんのところには私だけ
ミクルさんのところには
リヴィエラさん、ひろのさん、舞さん
となるのかな?
そちらは弱ってるとはいえ死に物狂いの攻撃をしかけてくる可能性もあると思うので充分気をつけて下さいね。
-
2014/07/23-12:49
ルシエロ=ザガン:
随分、白熱した話合いの最中のようだな。
淺稀と舞達は久しぶりだ。
リヴィエラとロジェは初めまして、か。今回はよろしく頼む。
オレ達も、ミクルの捜索に回らせて貰えるか?
説得はオレもヒロノも向いて無いが、向かって来たら小刀を取り上げるぐらいはできる。
ひろの:
(話し合いの最中に乱入したので、ぺこりとお辞儀) -
2014/07/23-11:51
うーん。
どちらの考えも理解できますが…。
この場合、視点を狭めてみましょうか。
メタいお話をさせて頂くなら、ガイドの解説文にもあるように、メインは『ミクルさんの説得』なんだと思ってます。
これについてもどちらもメリットとデメリットがあると思いますが
「どちらがよりミクルさんを説得しやすいか」
を基準に考えた方がいいような気がします。
よってミクルさんへ攻撃を加える事は、説得するに当たってこちらに悪印象を与える可能があるのかもしれない。
ただでさえ悪印象なのにこれ以上の悪印象は与えない方がいいでしょう。
その方が説得する為の時間短縮に繋がるんじゃないかと。
しかし、もう一つ言うならリヴィエラさんとロジェさんがミクルさんの攻撃を受けるという事は、ミクルさんが「人を刺す」という事に他なりません。
感情的になって攻撃してしまう。
その事はミクルさんが冷静になった時に罪悪感を抱く可能性がありますし、ジンさんにも心苦しい思いをさせてしまう可能性があります。
だからこの場合「ミクルさんが手を汚す必要はない」という事を伝えてあげるべき…ではないかなぁと思ってました。
もう、私達は出遅れるています。
これ以上、オーガの事で苦しませない為にも…。
-
2014/07/23-09:43
リヴィエラ:
音無様、フェルド様、どうかジン様を宜しくお願い致します。
『調理』スキルがあると、ジン様の治りも早くなるのではないかと思うんです。
そ、それで、あの、その…
ロジェ:
リヴィエラ、ここは俺が。
ケルヴィさん、ミクルからの攻撃を
『必ず俺かリヴィエラが受け、舞やケルヴィさんへ危険が及ばないように約束する』
俺がこう、貴方へお願いしても駄目でしょうか…?(その場へ跪き頭を下げる)
ケガをさせない程度とはいえ、電撃は…
俺は、今回の件を招いてしまったのは、自然災害のせいはあれど
『A.R.O.Aの救助が遅れたせい』だと考えているんです。
我々のせいでこうなっているのに、『これから先の事は兄と妹が考える事だ』と
突き放す事はできない…。
『A.R.O.Aがまずい手を打ったせいで二人の少年少女の人生が変わってしまったのに
さらにまずい手を打って、なお知らない振り』はできない…。
『説得する・しないの問題』以前に、『A.R.O.Aの…我々の失態を謝罪』
しなければというのは、果たして背負い込みすぎだろうか…?
あの二人にとっては、俺達こそ『加害者』ではないだろうか?
俺からもどうか、最後のお願いです。
どうか『被害者の身になって』もう一度考えてみてくださいませんか。
ミクルからの叱責も攻撃も全て、俺とリヴィエラで受け、
『舞とケルヴィさんには迷惑をかけたり、危険な目に遭わせない』と約束します。 -
2014/07/23-03:19
となると、私たちがミクルさんの捜索とデミ・ベアーの対応になりそうですね。
戦力分散に関しては音無さんの言われるとおりわたしも賛成です。
お兄さんの事も放っては置けませんし…。
ケルヴィ;
みなさんお久しぶりですね。今回もよろしくお願いします(にっこり)
さて、ここからは私が。
説得に当たっては言葉で説得をした上でミクルさんがもし攻撃をしかけてきた場合は…必ず回避やナイフを打ち払う等としてこちらが傷を絶対に負わないようにしていただきたい。
…そうなった場合は、ミクルさんに対して怪我を市内程度にかなり弱めた電撃を与えるなりして行動を奪うつもりです。
オーガがどういう状況であろうが最悪の想定はすべきでだろうし…私は、ミクルさんを助けには行きますが、彼女がどう今回の件を受け入れこの先生きていくのかは彼女やその兄が考えるべきことで一見の我々があまり深くは踏み込むべきではないと考えていますので。
…なんとか、したいとは思ってはいるのですがね。
-
2014/07/23-01:07
はい、ではリヴィエラさんがミクルさん達の方へ…となると。
それでは、ジンさんのところには私が残りましょうか。
スキルで【調理】がありますし…うーんやはり【栄養バランス知識】、こういう時の為に取っておいた方が良かったかもしれませんね(口元に手を当て
それに、フェルドさんもプレストガンナーですし…戦闘のバランスを考えるなら戦力を分散するべきかな?
お兄さんに早急に連れてくるべきか否かは…うーん微妙なところですが。
現状で「説得なくして連れてこれるか」がネックになるんじゃないかなと
あと、どちらにしろメリットデメリットがあるのではないでしょうか?
説得する
メリット:わだかまりなく連れて行く事ができる
デメリット:説得に時間がかかるので、その間の戦闘でミクルさんが傷つく可能性がある
説得せずに連れていく
メリット:敵に傷つけられる時間を極力短縮できる
デメリット:説得してない為、協力は得られない。つまり、連れていく間もミクルさんが攻撃してくる可能性がある
どちらがいいか、という事になってくるかも。
…私個人としては、どちらにしてもミクルさんから攻撃される危険。私達はミクルさんを攻撃したくないという観点から「説得してから連れていく」方を推したいですね。
そちらの方が安全ですし、確実だと思います。 -
2014/07/23-00:10
ロジェ:
音無、舞、二人共久しぶりだ。今回もどうか宜しく頼む(頭を下げる)
ああ、『弱ったオーガがジンの方へ向かう可能性』も確かに否定できないな…
音無の言うように、『二手に分かれつつ』且つ『ミクルの方へ人数を多く割く』事に賛成だ。
『非協力的なミクルを守りつつ戦闘をこなす』事の方が厳しい戦いになる。
その場合、俺はミクルの方に…つまり『厳しい戦いの方に』つこうと思うが、どうだろう?
リヴィエラ:
音無様! 舞様! またご一緒できて嬉しいです(微笑んで二人に握手)
そうですね…舞様の仰る通り、
『この状況でミクル様の手により私たちが傷つけば、ジン様は悲しむ』かもしれません。
依頼書によると、ジン様は『ミクル様が小刀』を持っている事をご存じなのですね。
それならば、その小刀を『デミ・ベアー』だけではなく『ウィンクルム』へ向ける
可能性も考えておられるのではないかと思います。
それでもお願いです…ミクル様を私が刃ごと抑えておくのでも良い、
『ミクル様の前でデミ・ベアーを倒さなければ、ミクル様はA.R.O.Aに不信感を持ったまま』
だと思うのです。
ミクル様の前で『約束を守る事(=デミ・ベアーを倒す事)』『ミクル様を守る事』
『ウィンクルムは貴方たちを守る為なら危険を厭わない事』を示したいのです。
私とロジェはミクル様に誠意を見せたい…
そ、その…もし良かったら、その…考えてみてくださいませ。
この考えが間違いであれば、皆さまに従います(もじもじしながらお辞儀) -
2014/07/22-22:20
こんにちは。
おふたりともひさしぶりです!
そうですね…色々と難しい部分がありそうですね。
ですが、私からは一つ。
ミクルさんが攻撃してきた場合、甘んじて受け入れたり、説得するより、早急にできる限り傷つけずに無力化し、お兄さんの元にお送りするべきではないかと。
この場合、恨まれたままでもいいです。
それよりも彼女に危害が加わってしまう方が取り返しのつかないような気がしますので・・・
というのも妹さんの感情のしこりをとくのも時間があるときにすればいいと思いますし・・・
この状況で妹さんの手で私たちが傷付いた場合、お兄さんが気にしちゃうんではないかとおもったり・・・
-
2014/07/22-21:50
こんにちわ、リヴィエラさんと舞さんはお久しぶりですね。
今回も宜しくお願いしますね!
うーん、リヴィエラさんの案におおむね賛成ではあるのですが何点か懸念事項が…。
【1】オーガがまだ生きている事
こちらは重傷を負っていて暫くすれば死んでしまう確率の方が高いとの事でしたが…
死を待つだけならば、一人でも多く巻き込んで死のうとする可能性も否定できないかなと
そうなった場合を考えると、まず危険になりそうなのがオーガを追ってるミクルさんともう一人。
重傷を負っているジンさんのところに戻って来る可能性も考えておくべきなのかなと。
幸いオーガは弱ってるから…最低でも二組くらいには判れるべきじゃないかと思ってました。
今回の件。一足遅かった、では済まされませんから…。
弱ってるとはいえ充分警戒はすべきかなと。
【2】ミクルさんを説得するに当たって
ミクルさんを説得するに当たってもう一つ懸念事項が…。
オーガが、まだ生きていた場合、説得の最中に襲ってくる可能性があるかもしれません。
そうなった場合、私達に良い感情を持っていないミクルさんが指示に従ってくれない可能性の方が高いと思います。
つまり、『こちらに非協力的なミクルさんを守りながらの戦闘をこなす』必要も考えられるかと。
はい、そうです。
多分、一番厳しい戦いになるのはこちらだと思います。
弱ってるとはいえ、二組はこちらに人員は欲しいと思います。
…と、現状思いつく限りで書いてみました。
何か他にご意見相談ございましたら、話しあっていきましょう。
…頑張りましょうねっ(握り拳 -
2014/07/22-00:21
リヴィエラ:
こんにちは。私はリヴィエラと申します。
私、どうしてもジン様の為にミクル様を助けたい…!
宜しくお願い致します(深くお辞儀)
ロジェ:
俺はこいつのパートナーである、プレストガンナーのロジェと言う。
どうか宜しく頼む。
ひとつ俺に考えがあるんだが、どうか聞いて欲しい(頭を下げる)
【1】まずはミクルを探し出す。山の中の移動や罠を避けるのは、スキル『サバイバル』
で可能ではないかと思うんだ。
【2】ミクルに、以前救助が間に合わなかった事を誠心誠意謝る
(リヴィエラがスキル『会話術』『メンタルヘルスLv2』持ちだ)
言い訳は一切しない。どんな非難も受け入れる。
もしナイフで攻撃してくるようなら、俺は刺されてでも彼女の体を受け止めよう。
そしてここに来た事は、勇敢な君の兄であるジンの依頼だと告げる。
『俺達はジンの依頼通りミクルを無傷のまま守り通し、
ミクルの悲願であるデミ・ベアーの討伐も『君の目の前で』成し遂げる』と約束する。
【3】傷ついたデミ・ベアーの血痕を辿り、ミクルを守りつつ
デミ・ベアーにとどめを刺す。
【4】ミクルをジンの元へ無傷で帰す。
【5】ジンとミクルの前で、改めて誠心誠意謝る。
…最初、ミクルの気が済むのならと、俺が刺されればそれで終わりかと思ったんだが
それじゃ憎しみの連鎖が続くだけであり、何の解決にもならないんだよな…
『A.R.O.Aとて完璧ではない』と身勝手な正義感を振りかざし、
結果苦しむのはいつだって一般市民だ。
俺達は被害者の心に寄り添わなければならない。