プロローグ
その昔、イカロスという青年が、蝋で固めた翼で空を飛んだ。
しかし、太陽に近づきすぎたために、蝋は溶け、彼は命を失うこととなった。
それでも人類の空への夢は消えず、数多くの人間が翼を作ろうとしてきた。
ボォー……ボォー…。
「なんだ?」
カイトは、空を見上げた。
しかしそこにあるのは、輝く太陽のみである。視界を遮る木の枝も、電線も、人工の建築物も、ここには何もない。
あたりまえだ、そんな場所を、カイトは選んだ。それなのに音がする。
「カイトさん、準備できました!」
「おう!」
呼ばれて足を踏み出そうとし、体がいくぶん重いことに気付いた。
体調不良? まさか。
こんな日に、そんなことがあってはならない。
カイトは今日、空を飛ぶのだから。
気球である。
ロープで地面に縫いとめられた、大きな大きな空気の球。
バーナーの音がゴオオと響き、籐のかごが揺れている。
翼ではなく、自作の気球を飛ばすことが、カイトの夢だった。そして、今やっと、夢が叶おうとしている。
有志を集め、資金を集め、皆が空を渇望している。
今の時代ならば飛行機があると人はいうが、気球なんて、メーカーに頼めばいいともいうが、カイトはどうしても、自分で作りたかった。
亡き父に、設計図を託されたからだ。
病床で彼は、図面しか作れなかった。カイトと一緒にこの気球を作る前に、イカロスと同じこの世ならぬ天に、旅立ってしまった。
ボォー……ボォー……。
「まだ聞こえるな……」
だるい腕を持ち上げ、耳を押さえる。
と、緩慢な動きで、仲間が指を指した。
「カイトさん! あれ! 見てくださいっ」
豚のような頭だった。太った体は分厚い装甲に覆われている。
体に似合わぬ、細長い腕が目をひいた。
「ボォー……ボォー……」
やつが、鳴いているのだ。
「……くそっ、なんでこんなところにオーガが!」
カイトは唇を噛んだ。武器など持ち合わせてはいない。足元に落ちていた、小石を拾い上げる。
「この気球だけは壊させはしない!」
※
数時間前、A.R.O.A.本部にて。
「ヤグナムが、姿を見せたようです」
A.R.O.A.職員の言葉に、ウィンクルムは顔を見合わせた。
「それはどんなオーガだ?」
「一言で言えば、魔力を持った豚というところでしょうか。過去の報告を見ますと、細長い腕をムチのように使って、攻撃してくるようです。独特の鳴き声を聞いた者は、攻撃能力などが落ちるようですね。……ああ、でも耳栓が有効なようですから、任務の際はこちらで支給します」
「なかなか難しい戦いになりそうだな」
ウィンクルムが厳しい顔をする。
「一応、近隣の町にはオーガの出現情報を流しましたが、すべての人に伝わっているかはわかりません。もし人がいたら、彼らを守りながらの戦いになりますが……ウィンクルムにしかできない仕事です。どうか、退治をお願いします」
解説
オーガの出現情報は、カイトたちメンバーには届いていなかったようです。
カイトたちはオーガに気付かないまま、気球を飛ばす準備をしてしまいました。
よって今現場には、気球があり、カイトたちがいます。
それを守りながらの戦いです。
敵の情報は、A.R.O.A.職員が説明した通りです。
任務の際には、耳栓が支給されます。
カイトたちは立派な大人ですので、指示には従ってくれます。
ただ、気球に被害が及ぶことがあったら、飛び出してきて守ろうとするでしょう。
気を付けてください。
無事に退治できたら、カイトはきっとみなさんを気球に乗せてくれるでしょう。
大きな気球ではありませんから、乗る際はウィンクルムごととなります。
(気球を操作するため、カイトも同乗します)
こちらの場面もプランに記載をお願いします。乗らない場合は、記載は不要です。
ゲームマスターより
オーガの討伐と、気球による空の旅です。
旅といってもどこかに行くわけではなく、五分ほど空に浮かんでいる程度となります。
気球がまだ試作品ですので、ご理解ください。
リザルトは、戦いのシーンから始まる予定です。
それでは皆さん、ご武運を。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
アキ・セイジ(ヴェルトール・ランス)
移動中に皆に敵の情報(過去の討伐記録から)を周知 戦法を提案し、トランス ゴーグル・マスク・耳栓装着 熊よけスプレーは俺も持つ ●現着 「奴を刺激するな隠れててくれ」と一喝 投石と罵声で挑発し、ランスの待機する交戦地に誘導 敵の射程ギリをつかず離れずだ ”朝霧”詠唱完了あわせ効果範囲に走りこむ ●戦法 タイガに攻撃が集中しないように敵の視界をよぎる 樹も活用して防ぎ、避ける 敵が小回りが利かなくなるのも狙うんだ セイリューと協力し樹を背に、ロープに敵の脚を引っ掛けて、転倒や移動阻害も狙う 熊スプレーは顔面に! 「喰らえ文明の利器!」 ●気球に乗ったら 景色に心踊る 自分の手で何かを作るのって素敵な事だよ 素晴らしい父君だったのだな |
セラフィム・ロイス(火山 タイガ)
【※作戦に合わせ協力】 通信機で連絡 『今駆けつけてます!攻撃したら狙われます。気球を畳んで、刺激しないで』 通信機、物干し竿など長棒、ゴーグル、マスク トランスして合流した後に耳栓。身振りで会話 後は任せて。…あなた達の夢を応援したいんだ。今は冷静に 気球の陰でカイト達を守り攻撃に注意。棒で弾き メモで状況説明して安心してもらい、戦闘が終わるまで隠れるのをお願いする 交戦地へ加勢。木を利用して逸らしたり腕を絡ませ 意識分散させ負担を減らす ※回避専念 ■ ありがとうございます (タイガの裾を握り緊張) 不思議…少し離れただけなのに世界が違って見える うん、いい思い出になるよ どうしたの …一緒なら何だって付いてくよ(小声微笑 |
セイリュー・グラシア(ラキア・ジェイドバイン)
セイジの考えた作戦で行こう。 ロープと熊撃退用スプレーを用意。ゴーグル・マスクで飛沫防御。 現場到着前にトランスする。石も拾っておく 作戦は事前に手順を確認しておく。 敵対応中は身振り手振りで意思疎通。 「お前の相手はオレ達だ!」 と距離をとり投石等でヤグナムを挑発、気を引く。 オレ達を追わせて気球から敵を離し、ランスの魔法布陣の場所に移動。 気球破損の恐れが無くなったら熊撃退スプレーで顔面攻撃するぜ。 敵腕の攻撃範囲に入らず回避中心で敵の攻撃対象になりタイガに敵攻撃が集中しないようにする。 セイジと協力し樹にロープを括って伸ばし、敵足元へ引っ掛け敵の動きを封じ、転倒させるぜ。 気球には喜んで乗るぜ。景色がすげー。 |
「今駆けつけてます! 攻撃したら狙われます。気球をたたんで、刺激しないで!」
通信機の向こう側に向かって、セラフィム・ロイスが告げている。
「たたむ? しかしもうオーガがいて、そんな余裕は……」
戻る声はカイトのものだ。
「だったら隠れていてください。くれぐれもオーガに手は出さないように!」
セラフィムはきつい口調で言いきって、通信を終わらせた。それを待ち、アキ・セイジが口を開く。
「作戦はさっき説明した通りだ。ヤグナムを気球およびカイトたちから引き離して、ランスの待つ交戦地へ誘導する。みんな、道具は持っているな?」
セイジの言葉に、一同はおう、と声を上げた。
「耳栓と、ロープと、クマ撃退用スプレーと、ゴーグルとマスク! ちゃんと持ってるぜ」
セイリュー・グラシアはひとつひとつを確認しながら言った。セイジはうなずき、相棒ヴェルトール・ランスを見やる。
「今回の作戦は、お前の魔法が決め手となる。気合入れろよ」
「わかってるって。それより、セイジこそ気を付けろよ。俺が傍にいないんだからな、くれぐれも無理するなよ。ぜったいだぞ」
ここまでの間に何度も言われた言葉をまた聞いて、セイジはそのたびに、わかったわかった、と答えてきた。無理するなって言ったって、これだけの人数でオーガを相手にしなければならないのだから、無理も少々必要だろう。わかっているからこそ、ランスは口を酸っぱくして言ってくるのだろうが。
しかし彼とて、もはや戦い慣れた精霊だ。いつまでもそばにくっついて、駄々をこねてはいない。役割はきちんと理解している。
「さて……じゃあ俺は待機場所に行くか。セイジ」
突き出された頬に、セイジは迷わず唇を寄せた。最初は恥ずかしかったこのキスも、今はもうずいぶんと慣れた。
「コンタクト」
「……タイガには負担をかけるかもしれないけれど」
セラフィムはわずかに目を伏せた。
ランスが待つ場所まで誘導する際に、攻撃をできる精霊がタイガしかいないのだ。もう一人の精霊、ラキアはライフビショップ。守りの要にはなりえても、主戦力にはなりえない。
「大丈夫! そんな不安そうな顔するなよ、セラ!」
火山 タイガはにっこりと笑って、相棒の頬をつつく。
「今までだって一緒にやってきたんだから、オレの強さを信じろよな。さ、トランスしようぜ。しないことには始まんないし」
「……そうだな」
笑顔の頬に、セラフィムは唇で触れる。
「絆の誓いを」
「セイリュー、今回はメンバーも少なくて、神人の君たちにも負担がかかるかもしれないけれど、俺がいるからって無茶しないでよ。耳栓をしたあとじゃ聞こえないから、今言っとくけど」
「そっちこそ、自分がやらなきゃなんて抱え込むなよ。回復はできないけど、オレもいるんだからな」
ラキア・ジェイドバインとセイリュー・グラシアは、互いの目を見つめあった。
「ま、セイジの作戦なら大丈夫だろ。それに怪我したらお前がいるのは安心するけど、怪我したらお前に迷惑もかけるんだから、しないよ、オレは」
そんなことより、とセイリューは自身の頬を指でさす。
「ほかの二組はもうトランスしたみたいだ。オレたちもしないと」
「そうだね。俺たちが強くなる魔法の言葉だ」
ラキアはセイリューの指の触れる部分に、そっとキスをした。
「滅せよ」
※
ボオボオとオーガが鳴いているのを、カイトは聞いていた。気球は草原の上にある。その陰に、カイトはいる。
たたむことが叶わなかった気球を盾にしていることが、ひどく心苦しい。これを守るのは、自分であるべきだった。しかし相手はオーガだ、一般人にはどうすることもできない。
仲間を逃がし、人の姿が絶えたことがよかったのかもしれない。オーガがどうか動き始めませんように。父と、自分と、仲間の夢が詰まった気球を、奴が攻撃しませんように。どうか……。
両手に握りしめたままの石に額をつけ、カイトは祈る。
そのときだった。
この草原に、人の声が響き渡ったのは。
「お前の相手はこのオレ達だ!」
セイリューはそう叫んで、草原のオーガの前に立ちふさがった。
奇怪な豚の化け物が、うろんな目でセイリューを見る。遠目に見てもでかい。自分の倍くらいはあるんじゃなかろうか。
セイリューは道中で拾った石を握りしめた。これを投げて、あの化け物の気をひいて、森の中の、ランスのいるところまで誘導する。森の入り口には、タイガが待ち受けている。
シンクロサモナーのタイガの攻撃は、強力だが時間との勝負でもある。だから敵を引き付けるのは神人とラキアが行い、いざ攻撃というときになって、タイガが参戦する予定だった。
「セイリュー、先走らないで」
ラキアが走り込んでくる。
聞こえないことはわかっているが、言葉は自然と口をついた。二人して、豚のオーガ、ヤグナムを見やる。
ヤグナムは、重量級の体を揺らし、のっそりと二人に向き直った。体に似合わぬ細い腕が、鞭のようにしなって持ち上げられる。
「……あの二人、あいつに攻撃するんだ」
カイトは気球の後ろから体を乗り出した。耳が尖った赤い髪のほうは精霊だ。でももう一人、なぜかゴーグルとマスクをしている方は、きっと人間だ。あの石を使うんだろうか。それなら俺にもできるんじゃないか。この手で気球を守れるんじゃ……。
カイトは気球の陰から一歩、足を踏み出しかけた。しかし彼が敵の前へ体を見せるよりも早くに、セイジの声がカイトを止めた。
「奴を刺激するな! 隠れていてくれ!」
セイジは、ラキアの後に続いてきた。こちらもまた、ゴーグルとマスクをしている。あの豚のお化けは、毒でも吐き出すのだろうか。わからない。気球の研究はしてきても、オーガなんて、話に聞いたことがある程度だったのだから。
どうしよう。どうしたらいい。あのウィンクルムの指示に従って、ここでただ、黙って見ていればいいのか。
震えるカイトの肩を、背後から叩く者があった。びくりと肩を揺らし、カイトは振り返る。
「驚かせてしまいましたか」
そこには、青い髪の青年が静かに立っていた。
先ほど飛び出してきた男たちが、豚のオーガに向かって石を投げ始めた。
「おい、豚! こっちだこっち!」
「セイリュー、確かに挑発するのが俺たちの役目だけど、あまり近寄りすぎないで!」
力を発動し、自身の周囲に光の輪を生んだラキアが言うが、耳栓をしているセイリューには届かない。
「ラキアの言うとおりだ。もう少し離れろ! あのオーガの腕につかまったらアウトだぞ!」
セイジはセイリューに近づき、その腕をぐいと引いた。何事かとセイリューが振り返る。二人の視線が自分からそれた一瞬を、ヤグナムは見逃さなかった。それまで静観するかのごとく動かなかった敵は、あるいは狙いを定めていたのかもしれない。そのくらい、的確な攻撃だった。
しなやかな腕は目標を違わず、セイリューとセイジに向かって伸ばされた。しゅん、と空気を切る音が聞こえるほどのスピードだ。
「やべっ!」
セイリューは小刀を抜きかけたが、間に合わない。いや……抜いたところでこんな小さな刃では、弾き飛ばされて終わりだろう。
「セイリュー!」
ラキアがセイリューの前に立ちふさがる。
ピン! と高い音を立てて、光の輪が敵の攻撃を跳ね返す。鞭はそのままヤグナムへと戻りその体に当たったが、なにせ固い装甲に覆われた敵である。そのくらいではびくともしない。
「ラキア!」
「だから近づきすぎないでって言ったのに!」
耳栓の完璧な防音に声は聞こえずとも、相棒の激昂は見てわかる。セイリューは小さく頭を下げた。しかしその間にも、敵の攻撃は止まらない。鞭はまた飛んでくる。
「みんな、走れっ!」
セイジがセイリューとラキアの背中を思い切り押す。三人は走り出した。
その背を、カイトは見送っていた。
ついつい追って、足が進みそうになる。
セラフィムはカイトの手首を掴み、そのまま気球の真後ろまで引っ張った。
「今もだけど、それまでも……あのオーガに攻撃せずに、よく耐えてくれましたね」
「……攻撃すると、狙われるって言ったから……」
カイトは視線を落とした。握った石は、体温ですでに温かくなっている。
「ありがとう」
セラフィムは静かに言った。
「もう少しだけ、我慢して見ていてください。あの敵は、彼らがひきつけます。僕たちは、あなたの夢を応援したいんだ」
セラフィムは男の手を開かせると、その中から石を抜き取った。
「大丈夫、絶対守ります。この気球も、あなたの夢も」
「お前ら、あぶねえだろっ! オレどんだけ飛び出していきたかったか……!」
ヤグナムをひきつれるようにして森の入口へやってきた仲間を、タイガはそんな台詞とともに迎えた。
「すまない、タイガ。セイリューを止めることができなくて」
「もう、俺がいなかったらセイリューは、ほんと」
なぜか当人でなく、セイジとラキアが返事をする。しかし言い合っているときではないのは、重々承知だ。ヤグナムは、こちらへ迫っている。
「来た来た来たっ、豚のお化け! 男のロマンを壊す豚はぜってー倒す!」
タイガは自身の武器を取り出した。スキルを発動するかは悩むところだ。交戦地までは、敵の攻撃は回避が作戦。可能な限り体力温存をしたいから、通常攻撃ですむならば、そのほうがいいに決まっている、が。
しゅんしゅんと腕を鳴らしている敵から、スキルの発動なしで神人三名を守りつつの移動など……できるだろうか。
ごくりとつばを飲み込んで、ひしゃげたような豚を見る。そのときすっと、ごく近い距離で人が動く気配がした。
「大丈夫、皆を護ってみせるよ!」
聞こえた声は、一瞬だった。抜かれた耳栓がぎゅっと耳穴に押し戻され、隣にはほほ笑む目元のラキアの姿。まかせろと言わんばかりの握りこぶしは、さっきあぶなっかしいことをやってのけたセイリューだ。隣ではセイジがクマ撃退スプレーを手に握りしめている。
そうだ、皆がいる。自分の肩だけに、すべてがかかっているわけではない。
それにセラだって、交戦地で合流してくるはずなのだ。
「よおっし!」
不安を笑みに変え、タイガは叫んだ。皆に届けるためではない。自身を鼓舞するためだ。
ビシイ、ビシイ、とヤグナムの腕が鳴る。巨体は木々をなぎ倒す……まではいかないが、鞭で枝葉は折れ散るし、木の幹も同じように折れてはいた。大きな豚の化け物相手、さすがに誘導だけでもかなり厳しい。
「おらおら、こっちだこっち!」
タイガは巨大なハンマーを振り回しながら、敵の前をちらちらと横切っている。右へ左へ、黄色い頭は敵もさぞ狙いやすいだろう。ビシイ、ビシイ、と、ぎりぎりのところで鞭が鳴る。
「よし、タイガッ!」
前方左手。セイジとセイリューの姿が見える。
タイガは一度、後ろを振り返った。ヤグナムはのっそり自分を追ってくる。これならきっと大丈夫と、そのまま一直線に進む。ザ、ザ、と進むヤグナムを、引き付けたところでポーンと一気に高く跳躍。さっき前方に見えたセイジとセイリューは、今は横。つまりはタイガは、そこまでヤグナムを連れてきた。
「頼むぜっ!」
セイジとセイリューはロープを握る手に力を込めた。逆の端は、向かいの巨木の根元に結んである。こちらは木の幹に巻いた後、端を二人で握っている。あとはヤグナムがここで引っかかって転んでくれれば大成功だ。
「……来た、セイジだ!」
相棒の姿を遠目に確認し、ランスは呪文の詠唱を開始する。セイジとセイリューが控えているということは、あの場でヤグナムの動きを止めるつもりなのだろう。敵が止まれば、タイガが思いきり攻撃できる。そのうえ自分の攻撃も当てやすい。
ほんっと、いい作戦考えるよあいつは。
口にして言いたいところだが、呪文が途絶えてしまうから言えない。まずは周囲に霧を発生させて、あの豚のお化けの攻撃が当たらないようにする。そうなれば、接近戦にはかなり有利なはずだ。
もう少し頼むぜ、セイジ。
これが終わったら、最大火力の攻撃だ。
「よおっし!」
ぐん、と思いきりロープが引かれる直前に、セイジとセイリューはロープから手を離した。少しでもタイミングがずれたら、敵の体の下敷きになり、潰されていたかもしれない。すっころぶ豚を見た瞬間、二人は右手の拳を高く合わせた。
「ガアアアッ」
敵は重い体をすぐには持ち上げることができず、ロープに絡まって暴れている。長い腕がひゅんひゅんと周囲の木を叩く。タイガはそれを狙い撃ちにしたいのだが、なにせ奴の体に似合わないほどのスピードなので、叩き落とすことができないでいる。セイジとセイリューも、鞭の間では動けない。
「あれがなければ、この撃退スプレー顔にかけてやるのにっ」
「……いや、大丈夫だ」
悔しそうなセイリュー。しかしセイジはにやりと笑った。もくもくと白い霧が、周囲を覆い始めたからだ。
霧は周囲一面を覆い尽くした。これではヤグナムも、ウィンクルムに狙いを定めることができない。鞭は木々の枝葉を狙うように上ばかりで暴れていたから、下をこっそり行けば……。
ウィンクルム一行はこそこそと地を這うように進んだ。
時折思い出したように、あてずっぽうの鞭が飛んできたが、それはラキアが例のごとく光の輪で回避してくれた。
でもこれで発動は最後……。
言葉にはしない。しかし不安が、ラキアをよぎる。
一行はそのまま黙して進み、起き上がりかけた豚の顔を発見した。
「ガアアアッ」
ヤグナムが吠える。しかし口も目も開いているそれは、チャンスでしかありえなかった。
「くらえ、文明の利器!」
セイジの声を合図に、セイジとセイリュー、二人は豚の顔に向けて、クマ撃退スプレーを吹き付けた。このスプレー、中身は唐辛子である。
敵は咳き込みはしなかった。しかしそのスプレーの勢いに、驚きはしたらしい。一瞬、ヤグナムのすべての動きが止まった。鞭がしなりと力を失う。たかが瞬間。でもそれが必要だった。
「いまだタイガ! ぶった切れ!」
遠方から聞こえるランスの声。タイガは自身の力を解放した。ハンマーを持つ腕が、青白く輝くウルフの頭部へと変形する。
「待ったかいがあったぜ!」
尖った犬歯がヤグナムの装甲ごと肉を食む。短い間に、数か所をかみ砕いた。
ヤグナムが暴れ出す。しゅんしゅんと腕が周囲をめちゃくちゃに叩く。ラキアは叫んだ。
「離れて、早くここから!」
せめて神人二人は待避させなくてはならない。ランスの次の詠唱が聞こえている。しかし完成するにはもう少し時間がかかる。ここまでくる間に、自分の能力は切れてしまっている。
神人を逃がし、ランスの詠唱が終わるまで、タイガに頼らなくてならない。そのタイガを、細く長い鞭が襲う。
ラキアはとっさに身をひるがえした。ここで攻撃の要のタイガを失うくらいなら、力は切れていても自分が盾になるつもりだった。だが。
……間に合わない!
タイガがウルフの牙を使って防御へと転じれば、あるいは怪我はないだろう。しかしオーガを倒すという目的の前で、それをする彼とは思えない。
「タイガッ!」
カイトをなだめ、やっとこの場に着いたセラフィムは、タイガを狙う敵の腕に気付いた。持っていた長棒を振り回し襲いかかろうとしたが、すぐに自分の力では、どうにもならないことを悟り……ためらう。
でもタイガを放っておくことはできない!
セラフィムは、手にした棒を振りかざした。しかしそのとき、ランスが叫んだ。
「みんなどっけえ!」
ランスの声は耳に届かずとも、空気も木々も震わせる轟音が、周囲すべてを揺らしていた。
「消炭にしてやるぜっ!」
ヤグナムから身を引くタイガ。一斉にその場を離れるウィンクルム。
圧倒的な熱が、タイガの攻撃に倒れたままのヤグナムを襲った。
「グアアアッ」
木々を打っていた腕が地に落ち、ヤグナムの巨体から力の全てが抜ける。
断末魔の叫びは、耳栓を越えて、ウィンクルムの耳に届いた。
巨体が動かないことを確認し、一同はやっと戦いに際したすべての装備をはずした。
「みんな、怪我はないか?」
ランスは真っ先にセイジの傍に立った。
「セイジ、大丈夫だったか?」
「ああ、問題ない」
「ほんとか? どれ」
セイジの上着に、ランスは手をかける。
「なんでめくるんだ! 大丈夫だって言ってる!」
「おお、それだけ元気なら大丈夫だな」
笑うランスに、なにをやっているんだか……と思う者はない。正直みんな、それどころではない。
「ごめん……俺、タイガが狙われてるのわかってたんだけど、どうしようもできなくて」
「セラが無事ならそれでいいさ! オーガも倒せたし、みんな怪我もしてないし。任務は成功だ」
「ラキア、何度も攻撃跳ね返してたけど平気か?」
「大丈夫だって。そのためにある技なんだから。最後はちょっと冷や汗ものだったけれどね。みんな、無事でよかったよ」
相棒の前で、各々が笑顔を見せる。
※
気球はゆったりと空に浮かんでいた。
「やった! 初気球! おおおお! 見ろよ、セラ! すっげえ、いろいろちっせえ! 気球で旅っていうのもいいよな」
タイガは遥か地面を覗き込むように、バスケットから身を乗り出していた。
「ちょっと、危ないよ」
言いながら、セラフィムはタイガの服の裾を握り、地上を見る。
「不思議……。少し離れただけなのに、世界が違って見える。いい思い出になるよ」
「なあ、セラ。俺気球の免許とろうかな……」
タイガは突然言った。
「どうしたの、そんなこと」
「だって俺、お前に『世界を見せてやる』って言ったろ? でも歩きも自転車もセラに辛そうだし、だったらってさ」
それで気球か。確かにそれから見れるし、歩かなくてもいいけれど。
「……一緒なら、なんだってついて行くよ」
セラフィムは小声で呟いて、静かに微笑んだ。
「うわ……遠くまでよく見える。綺麗だな」
セイジは遥か遠く、青空の下の緑を見つめた。壮大な景色は、まるで自分が風景画の中に迷い込んだかのようだ。こんなに素晴らしいものを見せてくれる気球を、作ってしまうなんて。
操作をしているカイトの背中を見つめる。
「自分の手で何かを作るのって、素敵なことだよな。素晴らしい父君だったのだな」
「……はい」
カイトが深くうなずく。
その笑顔を見、セイジはそう言えばいつもなら大騒ぎの笑顔が見えないことに気が付いた。
「どうしたランス。やけにおとなしいな」
見れば、がっしりとバスケットの淵を掴んで、正面を向いているランスの耳は、少々垂れている。
「だってなんかこれ、足元ふわふわしてさ」
「やれやれ、緊張してるのか」
垂れた耳を撫ぜてやれば、ランスは普段は見ない拗ねた顔だ。
こいつ、高所恐怖症だとは聞いたことはないが……。
高いところがというよりも、この不安定感が駄目なのかもしれない。
まあたまにはこんな姿も見ものだな。
耳のついでに髪も撫ぜながら、セイジは笑いだしたい気持ちを無理やり抑え込んだ。
――ここで笑ったらぜったい拗ねるからな。おとなしいランスを、しばらく堪能するか。
「うわ、景色がすげー」
セイリューは感嘆の声を上げた。
今まで上ったどんな建物よりも高いところに自分がいる。そして世界の全てを見下ろしているかのような、この状況。
「風と一緒に飛んでいるみたい」
ラキアの声は、耳元を流れていく。
「体張って護った甲斐があったぜ」
セイリューはそう言って、バスケットの淵をとんとんと叩いた。隣では、ラキアがわずかに曇った顔をする。
「本当に……セイリューが鞭にやられそうになったときは、どうしようかと思ったけど」
「ごめん……」
頭を下げるセイリューに、ラキアはふっと笑顔を見せる。
――でもセイリューは、そういう性分だからね。
言おうと思った言葉は、胸の中に閉じ込めた。そうだな、なんて。また無理されたらかなわない。
そのかわりに、浮かんでいる気球を見上げる。
「でも、これが無事で本当によかったよ」
地上では、既に空中散歩を終えた仲間が手を振っていた。
「本当に、みんな無事でよかった」
ラキアはもう一度呟き、地上の仲間に手を振り返した。
依頼結果:大成功
MVP:
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 瀬田一稀 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 男性のみ |
エピソードジャンル | 戦闘 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 普通 |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 3 / 2 ~ 5 |
報酬 | 通常 |
リリース日 | 07月05日 |
出発日 | 07月12日 00:00 |
予定納品日 | 07月22日 |
参加者
- アキ・セイジ(ヴェルトール・ランス)
- セラフィム・ロイス(火山 タイガ)
- セイリュー・グラシア(ラキア・ジェイドバイン)
会議室
-
2014/07/11-23:44
プランは提出できた。
最大の敵は文字制限だぜホント…。
気球に乗ってあれやこれやのきゃっきゃうふふ(え?
に割ける文字数が余りなく。
敵の駆除も手順書くのが何かと厳しいぜ。
後は巧くいく事を祈っている。
今回も色々と相談ありがとう。お疲れさまでした。 -
2014/07/11-20:53
ラキアはシャイニングアローⅡと
万一の負傷に備えてサンクチュアリⅠをセットしていく。
回復フィールドに入る形での回復になるが怪我人が出たら使うよ。
怪我しないのが一番イイけどな。
>セイジさん
マスタードガスとかは確かに考えた。
が、一般的に入手できるものとして熊撃退スプレーに落ち付いた。
痴漢撃退用グッズよりも動物に使う物の方が効果高そうだし。
(何しろ人間の生命がかかっている)
>ロイスさん
そう、実はあれが発端。
その時に「そのぐらい道具使っても良いんだ」とも。
ひ弱な神人は道具とかで工夫して自分の身は守らないとな。
ではオレは今からプランを書くよ。 -
2014/07/11-20:43
>ロイスさん
軍師!?いやちょっとソレは大袈裟なので勘弁してくれ(ぴゃーっ
とりあえず背後をせっついてプランは完成させておいた。
【夏の思い出】シリーズにもあと1本入りたいと思ってる。
別に、スイカハットが二つほしいとか、オソロイだとか、そういうことではないからな。うん。
>セイリュー
ああ、発端はタバスコ星(違)か。なるどなあ。
ちなみに、タマゴ星を作るくらいなら「美味しいプリンを作れ」と相棒が五月蝿いよ(苦笑
俺の背後はタバスコを進化させるなら「マスタードガス」とかぬかしやがってさ。
「やめろ、化学兵器やめろ、物騒すぎる」と。
>ALL
上手く行っていると良いな。それではリザルトで会おう。 -
2014/07/11-20:19
ほっ・・・問題ないようで安心した
>セイジ
戦闘以外でもあった時はよろしくゆるりと頼む
心配かけてすまない。(シナリオ参加的に)先陣きった手前妥協したくないし頑張るよ
レベルでか・・・タイガは特にMP少ないしきつそうだな
MP20・・・こっちは12なのに2回できなorz
うん・・・とにかくもしもの時の装備し忘れも減るし楽しみにしていよう
軍師が寝落ちで~となったら洒落にならないからな。エールを送ってるよ(笑)
>セイリュー
神人なのに勇気あるというか体はってるもんな。気をつけてな
早く加勢できたらと思うよ
無慈悲、いやまあうん・・・あんなに効くとは思わなかったがな(にやり)
初瀬といい(多分)、セイリューといいリザルトでタバスコ見た時は驚いたが
それでさらに調べてだったのか。うまく良くといいな
元々僕もふっと「丸腰でいったら危ないから何か護身に・・・」と思いついていれたものだから
MSが採用してくれた賜物でこう、広がってくれてうれしく思うよ
二人とも頑張って。当日もよろしく頼む。また一応直前に覗けるようかけあってみるよ -
2014/07/11-19:53
>ロイスさん
こちらこそ色々とよろしく。
カイト達の事は任せた。
オレはヤグナムの事に集中しよう。
トランスはそのタイミングで大丈夫だと思う。
熊撃退スプレーの使用は、実は以前ロイスさんが敵へ
無慈悲なタバスコ攻撃を仕掛けたのをヒントに
更にいい道具が無いかをちょっと調べた結果だったりする。
なので内心感謝なんだぜ。
ではプラン頑張る。 -
2014/07/11-19:44
>ロイスさん
連絡が付いてよかった。
スキル二つはレベルの関係だな。あがればそうのち装備できるよ。
MPが少ないので数が打てないから、たいして違わないんだがな…。
一発でMP20とか吹っ飛ぶの勘弁してほしいよ(やれやれ
俺の背後は数時間後にプランを書く予定。
今の所はロイスさんの把握で変更なしだと思う。
お互い頑張ろうな。あと、俺の背後はネオチ禁止。 -
2014/07/11-19:27
二つ魔法装備できるって・・・今はじめてしった。レベル次第かな
二人ともありがとう。苦労をかける。よろしく頼むよ
もしいなかったらと思うとどうなっていたか怖くなるな(作戦にしても穴がいっぱい)
プランはセイジの作戦を元に書いておいた。メインが変わらない限り大丈夫だ
またカイト達への説得と、気球に対処する役目も請け負った
その後、加勢だな。木で逸らすことも書いたし、ゴーグルも装備してる。マスク?つけてくよ(笑)
熊よけスプレーの威力に恐れ入った。これが文明の利器か・・・
回避中心で霧や魔法、カウンターもあるしうまく行きそうな気がしてきた
>タイガは「ウルフファング」を装備してるが問題ないだろうか?
◆素早い連続攻撃で、一瞬にして数箇所を噛み砕く。(詳しくはワールドガイドのジョブから)
あとは交戦地への神人へのガードと前線で離断を試みる。
魔法をあわせて剣で切る。と書いたが・・・
何かあれば直すから言ってくれ
>トランス
あ。通信機でカイトに連絡して、その場に行く前にトランスでいいよな?
説明はメモでする予定だ(対カイトたち)
その場では耳栓で身振り手振りだしな -
2014/07/11-15:46
>セイジさん
作戦提案ありがたいぜ。
時間もない事だし、その内容を主軸にプランを考えよう。
ランスさんの朝霧完成までは敵の誘いだしを中心に行動をする。
回避中心にしつつも敵の気を引くようにするぜ。
ロープと熊避けスプレーは持って行こう。オレもゴーグル持って行くか。
神人は無理をしないようにしようぜ。
敵の攻撃を分散させるために敵の前をうろちょろするが。
ラキアはシャイニングアローⅡで
防御とカウンター攻撃を中心に頑張ってもらう。
>ロイスさん
ここをチェックする時間がありますように。
レベルが上がってもジョブスキルが増えた程度なので
肝心な部分はアクションで色々と工夫しようと思ってる。
オレ達にだって文明の利器という強い味方があるからな!
身振り手振りでの意思疎通も了解した! -
2014/07/11-09:37
◆レス
●気球で空から
敵にのみ何かぶつけられるほど低空に浮くと、気球が殴られてしまうので避けたほうがいいかもな。
●ロープ
有効だと思う。
ロープは木の根に結んで活用したら神人独りででもやれると思う。
ただし、パワーで吹っ飛ばされるから、ロープを引くとき神人の背中にも樹の支えがほしいのと、
奴が引っかかったら速攻で手を離すことが大事かな。かなり危険だから…
●熊よけスプレー
とても有効だと思う。
熊よけスプレーの最小噴射距離は7.5m。敵の顔面も十分に射程内だ。
>ロイスさん
アドエピ常連!?そう言われると困ってしまう(おろおろ
作戦構築では理屈っぽい俺だが、普段はそれほどガチガチではないんで、ゆるーっとたのんますorz
チェックにこれると良いな。
できたら、カイト達に説明して宥める役をロイスさんにお願いしたいんだが、どうだろうか?
>セイリューさん
熊よけスプレーは良いな。
飛沫防止にサバゲー用ゴーグル又は水中メガネをしていくことにしたよ。
本当はマスクも付けたいんだがどこの過激派だよ!って外見になるしどうしよう(爆 -
2014/07/11-09:35
ああ、この資料は女神人のものなんだ。あっちはシナリオ本数も多いし参考にぐぐったんだ(笑
さて、希望が有ったので「朝霧」+「恋心2」にしよう。
朝霧は敵を弱体化させてくれるが、やっぱり発動に2Rかかる。
よって以下を提案する。
なお、掲示板を頻繁には見にこれないとのことなので、戦法の提案もさせて貰うな。
◆戦法等の提案
現場に駆けつけるときに、ある程度樹が生えた”戦闘適地”を「交戦地」と定め、そこにウイザードのランスが待機する。
俺達は投石や罵声で敵を挑発し気球から離して交戦地に誘導する。
気球に攻撃が及ばないように注意。
カイトには奴に攻撃するな、気球が危なくなると注意喚起で投石を制止。
敵の攻撃は「回避専念」でできたら攻撃範囲外から挑発。
敵が視認できたらランスは朝霧の詠唱開始、敵との本格戦闘開始は朝霧の完成を合図とする。
気球方面には神人が1人だけ残り、カイト達に「バーナーを落とし気球を畳み、戦闘が終わるまで隠れていること」を要請。
カイト達が静まったら交戦地に加勢。
タイガは前衛として敵の腕を関節狙いによる離断を試みる。
ラキアは遠距離攻撃で敵の「喉」を狙う。(口が開いたのその中に投射)
ランスは恋心2の詠唱。
神人も武器を取り、立ち木を利用して敵の攻撃を避けたり敵の動きを阻害したり、敵がタイガだけをタゲらないように援護。
*ダメージは入らなくていい。敵がタイガだけに専念できないよう、攻撃対象を分散させるんだ。
*樹を利用するというのは、長い腕が樹に邪魔されて回りこめないようにって事な。
多方向からの連携攻撃で奴の体力を削りつつ、ランスの魔法「恋心2」を傷口を経由して心臓に届くようにぶつける。
可能なら同時にタイガの剣でも貫けると良いかもしれない。
レスは次のカキコミに) -
2014/07/11-07:10
▼ヤグナムの資料、ありがとう。
どんな敵なのか明確にイメージ出来てありがたいぜ。
上から聞こえてきたのは敵の図体がデカいからなんだな。
飛行能力は無さそうだが大きさ3メートルとは思っていなかった。
バスケットボールのゴールの高さぐらいの大きさか。
そんな所に頭が口・鼻・目へ剣で攻撃は確かに普通無理だ。
(ジャンプしたらむしろ敵の攻撃の的になりかねない)
▼敵の命中率低下魔法はこちらもシャインスパークがあるが
MPの都合でシャイニングアローⅡと両立させる事が出来ない。
スキル発動時間の事を考えるとカウンター攻撃であっても
シャイニングアローⅡで敵への攻撃対応を考えたいので、
ランスさんの朝霧があると心強いのでお願いしたいな。
敵の回避率低下効果もありがたい効果だし。
その次の攻撃魔法詠唱までに敵に傷をつけて
魔法の通りを良くしておきたいところだが
自分達の攻撃は一番威力が少ないのが歯がゆいなぁ。
▼オレ達は敵の気を引いて気球から敵の興味を外し、
他の人の攻撃スキル成立まで敵と対応し時間稼ぎをするぜ。
熊避けスプレーでの視界奪取や
足元へのロープ等で敵の動きを阻害し
あわよくば転倒させるっての効果あるかなぁ。
-
2014/07/11-07:10
Σシナリオ成立した!? タイガ『ありがとう!ありがとう!(握手ぶんぶん)』
うれしく思う…(微笑)でもあと夜の6~8時の間に覗けるかどうかなんだ。直前チェックは・・・頑張る
【※合わせる。協力する】と書いておくから当日はよろしく頼む
主に棒ふってるが、チェックできる間は作戦があればあわせるから
(到達前、一人でも通信機連絡、「刺激しないで」と書いてた)
分担や何かあれば代えるつもりだ。やってほしいこともあれば合わせる
個人的に間接部の切断にタイガをむかわせたいと思ってる
大きいなら、・・・たとえば気球をつかって足場に攻撃とか?(厳しいかな)
運んだ車等は近くにあると思うんだが・・・
囮や誘いするなら請け負いたい
身振りで意思疎通は了解した
それにしてもセイジのシナリオ率すごいな。セイリューはあれからレベル抜かされてしまったな(笑)
アドエピ常連がきてくれて心強く思う。資料あったんだな・・・役立てて行きたい -
2014/07/11-01:36
そうだ。現状3人で対処せねばならない。ちょっと厳しいので資料を漁って来たよ。
長くなるけれど参考になる情報も混じってるので、頑張って読んでくれ。
他の依頼でヤグナムと戦った事例があった。そのときのデータだ。
=====
ヤグナムはDスケールのオーガで、全身を覆う分厚い装甲のような皮膚を持っており生半可な攻撃では効果的なダメージを与えられないだろう。
更に魔力を持った奇っ怪な鳴き声を上げて命中や回避に悪影響を及ぼすスキルを持っている。
動きは鈍く攻撃は当てやすいが、体に似合わない細長い腕を持っており、鞭のように撓らせて攻撃してくる為、十分に注意が必要だ。
ヤグナムの奇っ怪な雄叫びの範囲は100m、音という事で避ける事は出来ない為、十分に対策を練ることが重要だ。
(「【ギルティの復活】オーガの雄叫び」ガイドコメントより)
=====
敵の大きさは3mくらいだったようだ。(個体差はあると思うが…
ずいぶん大きいので剣で頭部を攻撃しようとしたらまず屈ませなくてはならないな。
ジャンプで3mは普通無理(笑
とすると哺乳類の臓器があるとして狙うとのは腹部から下か。
分厚い装甲とはいえ関節部は多少は薄いだろうから、そこから心臓や肝臓等の弱点を貫く、とか。
傷が開いたらそこから中に投射する形で魔法をぶつけるか…かな。
ちなみに、『目眩』が有効で目の前が暗闇に包まれたら鈍ったところから、視覚の奪取は有効だ。
ヤグナムの一撃は相当重たく、拳は鎖付き鉄球だと思えば良いと報告書にある。
だから場合によっては魔法を「朝霧」にするが希望はあるか?
なお、その依頼で倒した方法は、
・腕の関節部への斬撃により腕を1本まず切り落とすことで敵の攻撃範囲を減らす
・口腔内への攻撃も行った(ただし、口をあけなかったら不可なのでこれに頼るのは宜しくない
・彼等パーティの最大火力であった剣の一撃がオーガに有効に届くように、誘いの攻撃行った
・誘いにオーガが気を逸らした時に、剣の渾身の一撃が装甲を割りダメージを入れた
だった。
戦法の参考になれば幸いだ。
◆
俺はこのデータを簡略化して、現地到着前の移動中にみんなに周知するアクションを混ぜる。
このことによって、上記情報を全員が活用できるようにしたいと思っている。 -
2014/07/11-00:26
セイリュー・グラシアだ。今回もよろしく。
耳栓をしている状態なので、
お互いの意思疎通をどうするかが課題だと思う。
報告のヤグナムは飛行準備中の気球の上に居るのかどうか。
ヤグナムに飛行能力があるのかどうか、がハッキリしないな。
何とかしてこいつの興味を引いて気球から離せないかな。
最近は神人だとホントにオーガへダメージなど入れられない。
それも考慮に入れて行動を考えないと。
いまのところ
シンクロサモナーとエンドウィザードとライフビショップの3人でだから
ジョブスキル発動の時間を何とかして稼がないと厳しいなと思う。
-
2014/07/11-00:24
アキ・セイジだ。よろしく。
兎に角まずは戦闘領域を気球から離したい。
オーガを挑発して俺達にひきつけようと思う。方法は投石と罵声。
耳栓をしているので声は聞えないから、意思疎通は身振りで。
戦闘場所は、開けた所がいいかそれなりに木が密集している場所がいいか、どっちを希望するかな?
そのへんスリあわせできたらと思っている。
なお、相棒はウイザード。セットする魔法は恐らく範囲攻撃の「カナリア」と単体攻撃の「恋心」だ。 -
2014/07/09-00:56
どうも。セラフィムとシンクロサモナーのタイガだ
目指してる姿勢が応援したくなってね。頑張りたいと思う
現状としてはオーガは豚で、カイトたちは気球出発前の地上の広い所にいる、でいいよね?
空中戦も視野にいれるかと思って悩んでたよ。花火とか凧とかヘリコプターできないかとか(苦笑)
とりあえず
カイト達の気球を守る(指示する)班とオーガ班がいるかな
無難だとオーガは対精霊たちになりそうだけどもやり方によっては色々できると思う
カイト達は離して、オーガを確実に倒さないとね…
僕らは箒や物干し竿みたいな長い棒で、オーガの鞭のような腕をガードして絡めようと思う
僕はカイト達、気球を守るように
タイガはオーガの方で
もっとももう少し考えてみるけれど・・・まずはメンバー増えるのを願って