プロローグ
●早過ぎた復帰
「クッ……!」
「チッ……見ちゃいられねぇぜ!」
対オーガ戦闘に参加したウィンクルム二組が、その実力差にも拘らず苦戦を強いられていた。二組のうちの一組が敢えて戦闘を傍観するスタンスを取り、もう一組を前衛に立たせていた為であるが、これには訳があった。
前衛に立つのはハードブレイカーのボリスと、その神人のクララ。今戦っている相手は本来格下であり、苦も無く勝利できる筈であったが、ボリスはある理由によってその実力を発揮できず、劣勢となってしまっていた。
「う、うわあぁぁぁ!」
至近距離で、右腕を銃に見立てて空気カタパルトを構え、骨弾の発射体制に入る相手。これを喰らえば、如何に格下の攻撃とは言え大ダメージは避けられない。だが、今のボリスにその攻撃を回避する余裕は無かった。
「……これで貸し3だぞ、ボリス」
スキル『スタッカート』を発動し、一瞬で目の前の相手……ヤグズナルを蜂の巣状態にする、ポプルスのテンペストダンサー・エドガー。彼がその武装である剣を鞘に納めた時、ヤグズナルは既にその生命活動を停止していた。
「くそっ!」
「お前が苦戦する相手じゃ無かろうに……未だ迷いがあるのか?」
「待って、お願いエドガー……その事には触れないでいてあげて」
「あぁ、優しく見守ってやるのは楽で良いがな。そのままじゃお前たち、いつかはヤられるぞ」
クララが、拳を地面に叩きつけて悔しがるボリスを庇う。だが、このままではいけないと思っているのは彼女とて同様であった。今日の敵は、レベル30のハードブレイカーがその気になれば、苦戦などありえない相手だったのだから。
(まだ、戦線復帰は早かったのかな……ギルティの正体を知った時のショック、只事じゃなかったもんね……)
既にエドガー達の姿は無く、そこには倒されたオーガの骸と、その前で呼吸を整えるボリスが居るだけであった。
●裏方の苦労
「クララ……ちょっといい?」
「え? なぁにシャル……ボリスの事?」
「ん」
申し訳なさそうに小さく頷くと、彼女は休憩室で紙コップのコーヒーをボーっと眺めていたクララの前に腰掛けた。彼女の名はシャルロッテ。先刻、ボリスの危機を救ったエドガーの神人である。
「彼、まだあの事を引き摺ってるの?」
「ん……早く忘れるよう注意はしてるし、気を逸らす為に色々やってはいるんだけど……なかなかね」
『あの事』とは、先日明らかになった親友・ホランドと、敵の頭領・ギルティの因果関係について彼……ボリスが知ってしまった事を意味していた。彼は一度ギルティに追い詰められ、あわや討ち死に寸前となった事があった。その時は幸運にも騒ぎを聞きつけて集まった住人に救われ難を逃れたのだが、ギルティが去り際に見せた素顔が親友のホランドに瓜二つであった事から、真相を確かめる為に規律違反を犯してまで捜索に出た結果、得た物はホランドの死と、ギルティの顔がホランドの顔そのものであるという二つの事実であった。以来、ギルティに対して復讐を誓い、怒りの炎を心に灯す彼ではあったが、いざ戦闘となるとやはり怯えてしまうようなのだ。ホランドが黄泉の国から自分を呼んでいると云う悪夢が脳裏に焼き付き、彼の戦意を削ぎ取っているのだろう。
「……でも、本部は彼に期待してるよ。新人たちも力は付けて来たけれど、まだまだって感じだし……やはりベテランの存在は大きいから」
「分かってる、分かってはいるの……でも、女の鼓舞だけじゃ力が足りないのか……あーあ、神人失格だなぁ」
「神人、ってだけじゃなく……『恋人』として悔やんでない? それ」
まさに図星だったのだろう。クララの顔は一瞬で真っ赤に紅潮し、俯いて冷めたコーヒーに写る自分の顔を覗き込んでいた。
「そりゃあ……ね。否定はしないよ、今更だもん」
「ふぅん……愛の力でも解決できない問題がある、ってところなのかな?」
「知らないよ……」
冗談を交えて搦め手でクララを元気付けようとしたシャルロッテだったが、効果は薄かったようだ。
「とにかく……今のままじゃまずい、って事は頭に入れておいた方が良いよ。最下層とは言えオーガも街に出没するようになったし、事態は急転して来てるんだから」
「うん……ゴメンねシャル、心配掛けさせちゃって」
「こら、水臭いぞ。契約前からの友達じゃない、私たち」
ポン! とその肩を叩き、ニッコリと笑みを浮かべるシャルロッテ。その笑顔につられたか、クララも『よし!』と云う顔になり、既に冷たくなったコーヒーを一気に胃へと流し込み、解決への糸口を探る為に相談を開始するのだった。
●暗転
その日は相棒たるエドガーが他の作戦に駆り出されていた為、ボリスとクララのみでの迎撃となった。相手はヤックハルス、最下層に位置付けられるオーガである。が、その素早さに定評がある難敵でもある。首から下は人型をしているのだが頭部がハイエナのもので、相手が自分より強力であると分かると逃げるか相手の疲労を待ってから攻勢に転じるという姑息な性質を持っていたが、立ちはだかったボリスを見て『格下』だと判断したのだろう。全く逃げる様子は見られない。それほどボリスの状態は酷かったのだ。
「くそぉ……俺だって、いつまでも塞ぎ込んでる訳にはいかないんだ!」
「ギッ!!」
剣の刃が、相手の左半身を掠める。その際に耳の先端と、防御の為に掲げた左腕に傷を負わせる事に成功していた。この予想外の反撃に驚いたか、ヤックハルスは体勢を立て直す為にボリスから距離を取った。その時、目に付いたのが物陰に身を隠し、戦場を客観的に観察してボリスに指示を出していたクララの姿であった。
「!! まずい!!」
ボリスは急いでその後を追ったが、既に相手との距離が詰まっていたクララを救うには一歩遅かった。クララもボーンナイフで抵抗を試みたがその攻撃は空を裂くだけに終わり、見る間に両肩をホールドされて口から展開される黒いゲル状の物体に頭部を覆われてしまった。時間にして十秒足らず……まさに秒殺であった。クララは石となり、怯えたままの顔を晒した状態で固まってしまっていたのである。
「くそおぉぉぉ!!」
「ギィッ!!」
必死にヤックハルスを追うボリスだったが、神人を石化させられて力を失った彼に、オーガに対する攻撃力は無い。悠々と逃げて行くその姿を目で追う事しか出来なかったのだ。
「うおおぉぉぉ……クララーーーーーっ!! ……ホランド、お前も……お前もこの悔しさを味わったのか!? 教えてくれ、ホランド!!」
その、悲しい叫び声は彼女の耳に届くのか……それは分からない。だが、この瞬間から彼にとっての『時間との闘い』が幕を開けるのであった。
解説
●目的
先の戦闘で石化した神人・クララを元に戻す為にヤックハルスを討伐するのが、今回の目的です。
●手段
プロローグの段階では、クララはまだ完全に死んではいません。12時間以内に、彼女を襲ったヤックハルスを倒せば蘇生の可能性があるのです。
しかし12時間と云うのは目安でしか無く、時が経つにつれて蘇生の確率は低くなっていきます。確実に甦らせるには長くとも3時間程度でその相手を見付け出し、倒さなければなりません。つまり、これが今回の目的になる訳です。
急を要する為、本部でブリーフィングを開いている余裕はありません。速座に追跡を開始する必要があります。
●相手は?
そのヤックハルスはボリスの攻撃によって左腕に切り傷を負っており、左耳の先端も切り落とされているので、それを目印にして確実に相手を仕留めてください。
●救援要請
ボリスは自前の携帯電話で本部へ連絡、トランス状態が解けて仕舞っているにも拘らずそのまま追跡を開始しています。討伐隊は、先ず彼の姿を探してください。なお、クララの体は本部からの回収班に一任してあります。
彼らが戦ったのは街外れの草原ですが、その逃走経路の先には例のギルティが住む樹海があります。恐らくヤックハルスはギルティ配下の者なのでしょう。本隊と合流して体制を立て直される前に相手を捕捉し、討伐する事が望まれます。
●補足
リザルトのスタートはボリスの通報から約30分後と考えてください。
ゲームマスターより
子供好きギルティ討伐シリーズ6作目。今度はベテラン隊員の神人を狙った姑息なオーガ・ヤックハルスを時間制限つきで討伐するお話になります。
オーガに捕食されたら、即・死亡……と云う訳では無いという情報を皆様にお届けする目的も、今回の依頼には含まれております(詳細はプロローグ解説欄をご参照ください)。
私のお届けするお話としては、初のオーガとの戦闘が含まれたエピソードとなります。よって少々難易度は高めとなりますが、宜しければご参加ください。
リザルトノベル
◆アクション・プラン
ミサ・フルール(エミリオ・シュトルツ)
ボリスさん、ホランドさんは親友を死に誘うような人だったんですか? もしまだ黄泉の国から呼ぶ声が聞こえるのなら、それは貴方の弱さが生み出した幻です ボリスさんは1人じゃない 私達、先輩達を支えられるように強くなりますから! クララさんや、何より貴方自身の為にも、 どうか戦うことを恐れないで 『いつも』のボリスさんに戻ってください(会話術、メンタルヘルス使用) エミリオさんが戦いに向かう前にトランス 戦闘中は後方、エミリオさんの車の中で待機 もしボリスさんが怪我をしていて、『1人で本部に戻れない場合』は側に付き添ってるよ インカムを使って仲間と情報を共有 危険を察知したら車を運転して回避するよ ☆持ち物 インカム(2人分) |
ハロルド(ディエゴ・ルナ・クィンテロ)
【支給要請】 インカム×2 鞍付の馬 【追跡】 ヤックハルスは負傷しており場所は草原 =血痕や草の倒れた方向、さらにボリスが残したであろう追跡の為の目印がないか見つけ、追跡開始 ボリス&ヤックハルス捜索時は視野拡大の為、其々の距離をあけて行軍 【ボリス】 発見次第合流しヤックハルスの情報を取得、ボリスを見送る (もし、ついてくる姿勢を見せればディエゴさんが説得) 【ヤックハルスの捜索】 ボリスからの情報があればその情報と、引き続き逃走跡を元に捜索 【戦闘時のハロルド】 全体の移動リード 【騎乗】Lv5【動物学】Lv2スキルで、馬同士の衝突を避ける為 それぞれの馬の足の速さを見て移動はインカムで指示を出します。 |
リヴィエラ(ロジェ)
リヴィエラ: 持ち物…インカム ・馬の後ろにロジェ様を乗せて、全速力でギルティの住処方面へ(スキル『騎乗』使用) ・乗馬については詳しいハロルド様の指示に従います。 ・ボリス様を発見したら、『ヤックハルス』の向かった方向を聞き(スキル『会話術』使用)、 インカムで連絡を取りながら、それぞれバラけて探します。 ・『ヤックハルス』がエミリオ様の引き付けをすり抜けるようなら、メビウスの輪を描くように、馬で追いかけます。 |
クロス(オルクス)
アドリブOK 移動手段 馬(騎乗スキル使用) 先ずはボリスさんと合流するのが先だよな (馬に向かい撫でながら) 今日は宜しくな?お前と走れて嬉しいぜ、頑張ろうな!(微笑) オルクを後ろに乗せて追跡 GPSでボリスさんを見つけ次第合流し情報を聞き出す もし一緒に来ると言うなら説得 ボリスさん見送り後情報元にインカムで連絡しながら探索 内容 ボリスさんはクララさんの所へ戻ってください クララさん、ボリスさんがいないと心細いと思うんです 俺がもしクララさんの立場だったらオルクには傍に居て欲しいですから… 戦闘 ヤックハルスを見つけ次第エミリオとヤックハルスを中心に囲む トランス 紅い瞳 淡い水色の桜吹雪が舞うオーラ インカム持参 |
●時間が無い!
「では、宜しくお願いします」
そう言って、クララを乗せた車が去って行くのを見送ったのは『オルクス』であった。いや、彼だけではない。そこにいた全員が同じ気持ちで、走り去る車の後塵を眺めていたに違いない。
「あの人ほどの手練が……迷いがあったとしか思えないな」
「いや、あの状態での単独行動を許してしまった方にも問題はあるだろう」
『クロス』の呟きを聞き、オルクスが返す。そしてその回答に『ロージェック』が呼応した。
「同感だな。確かに普段の彼ならば単独でも充分な相手だろう、しかしコンディションが悪すぎた」
「ご無理をなさっていた……感じでしたからね」
俯きながら、控え目に同意するのは『リヴィエラ』である。彼女は過去にロジェと共に、彼……ボリスを直接説得し、一度は精神的にも復活した様を見ていたので、今回の失態が信じられない……と云った印象を払拭できずにいた。
「問題は、ボリスさんが今ここに居ないって事だよ。まさか本当に行っちゃうなんて……」
「だな。彼は戦闘力を失ったままでヤックハルスを追撃している、このままでは危険だ」
『ハロルド』が現実を直視したコメントを述べ、『ディエゴ・ルナ・クィンテロ』がそれに呼応する。二人の視線は、転々と伸びる赤い斑点の向かう方向を指向して、厳しい表情をしていた。
「とにかく時間が無い、向かった方角は分かるんだ。早く追い掛けよう」
「賛成。評価は後でも出来るよ、今はとにかく急ごうよ」
皆の発言を制して『エミリオ・シュトルツ』が先を促し、『ミサ・フルール』がそれを後押しする。その声を聞き、全員が頷く。そしてエミリオとミサを除くメンバーはそれぞれ馬に騎乗し、彼らは車へと乗り込んだ。先頭を切ったハロルドの馬が嘶きを上げ、蹄を鳴らして行軍を開始する。それに追従する形で、リヴィエラとクロスが騎乗する馬も駆けてゆく。精霊たちはその馬にそれぞれ同乗する形で騎乗し、武器を構える。馬に乗った3名は全員がプレストガンナー、銃の専門家だ。つまり、ヤックハルスに対する速度の劣勢を、馬に乗る事で補いながら攻撃を掛けようという策である。そして、最後尾からエミリオの車が追い掛ける。これは彼らだけが騎乗のスキルを持たないという事情もあっての事だが、実はもっと重要な役目を帯びての選択だったのである。
「全員、インカムは装備したな? 聞こえるか?」
『感度良好。血痕はまだ先に続いている、かなりの距離を移動したと見える』
「了解! ……ミサ、打ち合わせ通りだ。いいな?」
「うん……ねえエミリオさん、大丈夫だよね? 助けられるよね!?」
勿論だ、二人とも救ってみせる! と、エミリオは自信を持ってミサに微笑む。それを見たミサも、うん! と微笑み返す。だが彼女は、やはり不安を払拭しきれずに目線を下に落とした。
(ボリスさん、ホランドさんは親友を黄泉の国へと誘うような人だったのですか? ……違いますよね? そう、貴方は一人じゃないのだから……)
心の中でボリスを叱咤するミサ。その想いが彼に届くかどうかは分からなかったが……彼女は頻りにそればかりを考えていた。
●待ってろよ!
「ギイッ!!」
「うるせぇよ、この野郎……ぐぁっ!!」
皆が追跡を開始した頃、当のボリスは奇跡的にヤックハルスに追い付き、その身を脚に絡み付けて逃走を妨害していた。が、相手とて脚を塞がれて黙っている筈はない。鉤爪を使い、何とかボリスを引き剥がそうとして攻撃を加える。不安定な体制から放たれるとは言え、流石に至近距離からの攻撃だけあって威力も凄い。鋭い爪は防具を貫き、いとも簡単に肉体を傷付ける。
「必ず、必ず増援が来る……それまでお前には、森に入られちゃ困るのさ……だから……時間稼がせて貰うぜ!!」
ギン! と目線を鋭くし、ヤックハルスを睨み付ける。闘志とはまた違う、だが凄みを含んだ視線である。
(こんな奴に、殺られるつもりはねぇ……だが、今の俺じゃ勝てねぇのも分かってる……)
朦朧とする意識の中で、ボリスは自分と戦っていた。眠っちゃダメだ、こうしてしがみ付いているだけでも効果はあるんだ……と。そして流れ出す血は、太い帯となって目印を残す。
(……待ってろ、クララ……必ず、必ず帰るからな……)
その想いは誰の元へ届くのか、自分の行為は無駄な努力になってしまうのか……そんな不安が無いでもない。しかし、奴らは来る、きっと来る……そう信じて、ボリスは更に腕に力を込めるのだった。
●なんて事を!
「……! 見付けたよ、ボリスさんの携帯! 結構遠くまで追い掛けたんだね、まだずっと先だよ」
「って事は、敵さんはもっと遠くへ逃げてるって事か。早くボリスさんに追い付いて、情報を貰わなきゃな」
助手席で、ミサがボリスの携帯から発信されるGPS電波を探知していた。草むらに残された跡により凡その方角は分かるのだが、念には念を入れてと云う事だろう。そして前方を疾走する騎馬隊にその情報を届けると、代わりに有視界で得られる状況が、これまた情報として帰って来る。だが、その声が段々強張って来て……
『了解、ありがとうミサ』
『……待て? 足跡が途切れて……代わりに道筋みたいな凹みが出来てるぞ!?』
『本当、何かしらこれ……あぁっ! 大きな血だまりが!!』
『しかも、血が帯のように道筋に添って……ボリスさん、まさか!?』
インカムを通して聞こえるその叫びが、ミサとエミリオを焦らせる。いや、騎馬隊も同じ心境だったに違いない。そして彼らに少し遅れて、窓からその状況を目視確認すると……ミサは思わず口を覆ってしまった。
「あの状態で戦いを……? まさか、な……」
「そうだよ、そんな無謀な……ありえないよ。でも、尾行してるのを見付かって……?」
「とにかく急ごう、此処に彼は居ないんだ。そして血の帯は先まで続いてる。彼が追走を諦めず、先へ進んだ事は確かなんだ」
その相談は、インカムを通して騎馬隊にも伝わった。彼らも凡そ同意見だったようで、一刻も早くボリスを見付けなくては、という事で意識の統一が出来たようである。
「GPSは……少しずつ動いてるよ、やっぱりボリスさんはまだヤックハルスを追ってるんだよ!」
「なんて事を……急ぐぞ!」
エミリオはアクセルを踏む足に力を込め、道の無い草原に車を走らせる。ターマック仕様の乗用車であるため草にタイヤを取られて思うようにスピードが出ず、臍を噛む思いであったが、それでも騎馬隊と足並みを揃える事ぐらいは可能であった。
●いたよ!
各自がそれぞれに気を揉んで、目線を延びる血痕の先に向けて捜索を続ける。抉られた草の分け目に残る血の跡は徐々に薄くなり、それが皆の不安を更に煽り立てる。が、遥か地平線の向こう……樹海の入り口付近で、何者かが足許に向けて腕を振り下ろしているのが見えた。最初にそれを発見したのは先頭を走るハロルドだった。
「ボリスさんより先に、オーガを見付けたよ!」
「妙だな、途中に見落としは無かった筈だが」
「……違います!! よく見て……あの足許!!」
「あれはまさか……ぼ、ボリスさん!?」
先行するハロルドとディエゴが第一報を、そしてその直後に位置するリヴィエラとロジェが悲痛な叫びを上げる。やや遅れて追走するクロスとオルクスも程なくその様子を発見し、伴走するエミリオにその様を伝えた。
「エミリオ! 目標発見だ。ついでに救難対象もな」
『どういう事だ!?』
「奴さんの脚にしがみ付いてんだよ、ボリスさんが!!」
『……!!』
ウィンドウ越しに、エミリオの驚く顔が見える。それを見た彼は刹那、ギアを一段下げてアクセルを目一杯に踏み込んだ。力の籠った後輪はその下の草を引き千切り、テールを滑らせながら車体をムリヤリに前進させる。
『皆! 戦闘態勢を整えて俺に続いてくれ、バトル開始だ!! ……ミサ、行くぞ!』
うん、と頷いたミサは運転中のエミリオにそっと近づき、インスパイアスペルを唱えながらその頬に口付けをする。左耳のピアスが赤い光を帯び、トランス状態になった事を知らせていた。
そしてボリスを引き剥がそうと必死になるヤックハルスを追い越し、急なステアリング操作と同時にサイドブレーキを引き、車体を横向きに停止させて道を阻むと、運転席から飛び出して抜刀、エミリオがヤックハルスに対して先手を取った。
その間に馬から降りたハロルドとディエゴがボリスを保護し、意識の有無を確かめた。彼は辛うじて意識を保ち、薄靄の向こうに見える顔が味方の物と分かると、ニッコリと笑みを浮かべて右手でグッドサインを作った。
「良く……来てくれた」
「いい、喋らないで……酷い、内臓まで貫通していなければ良いけど……」
「喋る事は出来るし、血も吐いていない。恐らく内臓は無事だ……けど出血が酷い、すぐに輸血が必要だ」
ディエゴが医療スキルを発動し、最低限の止血処置だけを施しながらそう呟く。その間、攻撃が此方に及ばないよう、ロジェとオルクスが騎乗したまま壁となり、警戒態勢を維持する。そして応急処置が済むと、ハロルドとディエゴがボリスをエミリオの車まで運んだ。運転席にはミサが座して、いつでも出発できる体制を整えていた。
「貴方には、戦闘力が無い……それを分かっていながら、何故!?」
「アイツは……逃げ足には定評のある野郎だ。放っておいたら今頃、仲間を呼んで体勢を立て直していただろう……今の俺に出来る事は……足止めぐらい……」
「その身を犠牲にして、ですか?」
「そんな事、考えちゃいないさ……くたばる時は、クララの傍で……って、決めてん……だ、よ……」
その言葉を聞き、顔を合わせてウンと頷いたハロルドとディエゴは、『そうですよ、クララさんの傍に居てあげるのが、貴方の役目です』と一言添え、彼を椅子に座らせ、助手席のドアを閉めた。そしてボリスは『後は頼んだ、奴は俺への攻撃で相当バテてる筈だから』と呟き、瞑目した。力強い増援の到着で安堵したのだろう。
「……大丈夫、気が抜けただけだよ」
「OK……ミサ、頼んだよ」
「任せて!」
そう言い残し、ミサの駆る車は180度ターンして元来た道を逆走して行った。それを見送ると、彼らは再び馬に騎乗し、トランス状態を発動してヤックハルスに挑んだ。
「いいか皆! 打ち合わせ通りに陣形を作るんだ、間違ってもエミリオに当てるなよ!」
「OK!」
「了解だ、ディエゴ兄さん!」
ディエゴの号令で、ヤックハルスを包囲しつつ絶え間なく攻撃を加え、且つ互いをフォローできる陣形が組まれた。ターゲットを完全に取り囲み、攻撃した後はその射程圏外に素早く退き、また次の射手が配置に付くというエンドレスな攻撃隊形。真上から見ると、それはメビウスの輪を描くような動きで、彼らは確実に相手にダメージを与えて行った。
●しっかりして!!
一時戦列を離れ、本部へと進路を取るミサ。助手席には止血のみを施されたボリスが同乗している。
「う、む……!!」
「しっかりして! 眠ると気が抜けて、そのまま目覚めなくなっちゃいますよ! 本部までもう少しです、だから頑張って!」
往路で作られた轍をなぞり、タイヤのグリップをしっかりと確保している為に復路はスピードが段違い。ミサはエミリオに比して運転技術は未熟であったが、それでもかなりのスピードを確保しつつ本部へと向かう事が出来た。予め連絡を受けていた本部ではしっかりと受け入れ態勢が整っており、輸血やオペの準備も完了していた。
「お願いします! 止血の為に傷口は塞いでありますが、内臓が破損している可能性は捨て切れません。綿密な診察を!」
本部の医療班にボリスを引き渡すと、ミサは状態を簡潔に報告し、再び現場へと舞い戻って行った。
●流石に……
「キシャアァァァァァ!!」
「おっと待ちな! お前の相手はこっちだよ!」
背後から銃撃を喰らい、雄叫びを上げるヤックハルス。オーガとは言え、銃弾に晒されたら苦痛は感じるらしい。そして銃撃を加えた騎馬隊に向き直って反撃しようとするが、今度はそれをエミリオが阻止する。更に、またガラ空きになった背後を騎馬隊が狙う。絶妙のコンビネーションである。
「リヴィー、大回りしすぎだ! 大丈夫、奴の攻撃は此処まで届かない! もっとコンパクトに!」
「りょ、了解です!」
ロジェの指示を受けながら、リヴィエラは徐々に輪の大きさを縮めていく。これまで説得にあたる事が多かった彼女は、あまり戦闘経験を積んではいない。その為か、恐怖感が出てしまうのだろう。手綱さばきも些かぎこちなかった。
「いい感じだ、クー。ビビるなよ、至近距離まで近づいて……OK! 喰らえ!!」
「ったく、初心者に無茶させるなよな!」
悪態を吐きながらも、クロスは笑顔だった。その手綱さばきは、とてもスキルを習得したばかりの初心者の物とは思えぬほど鮮やかであった。
「皆、その調子だよ! 目標から目を離さず、正確な軌道をキープして!」
「ハル、今度はもう少し接近させてくれ! 振動で照準がズレて、致命弾にならない!」
「了解!」
騎手の腕前は及第……いや、それ以上であり、銃手も地に足を付けての射撃であればこれほど手こずる相手では無い。一対一の決闘であれば、実力差も手伝ってリスクは大きかろうが、回避運動を騎手に任せながらの攻撃なので相手の反撃が命中する確率は極めて低い。しかし、馬上からの精密射撃は極めて難しい為、此方からの攻撃もなかなか有効打にならない。まさに持久戦であった。
「シャアァァァァァァァッ!!」
「ひゃあぁぁぁ!!」
「!! 馬鹿め、そんな体勢からの攻撃が当たるものか!!」
ヤックハルスがスキル『高速斬り』を発動し、接近中のリヴィエラとロジェに攻撃を仕掛ける。が、地に足の付かない体制で放たれたそれは虚空を切り裂くだけで、牽制にもならなかった。それどころか大技を放った後の相手は隙だらけであり、ロジェの射撃をモロに受ける原因を自ら作り出していたのだった。
「ロジェ様、ナイスヒットです!」
「奴が間抜けなのさ。あんな大振りの攻撃が当たるようなら、ウィンクルムはもう全滅しているよ」
ニッと笑いながら、手綱を握るリヴィエラに返答するロジェ。そして……
「ロジェが当てたぞ、オレ達も頑張らないと格好付かないぜ!」
「任せとけ! 奴がエミリオに気を取られている間に……今だオルク!」
ギリギリまで接近してから放たれる、二丁拳銃の銃弾。それは銃声に気付き咄嗟に振り返ったヤックハルスの腹部に吸い込まれて行く。さしもの高速を利したオーガとて、これを繰り返されたら堪ったものではないだろう。徐々にその動きは鈍り、回避率も落ちていく。
「さて、俺達も負けてられないぞ?」
「分かってるよ、ディエゴさん! ギリまで寄せるから、外さないでね!」
「誰に言ってんだ、誰に!」
先刻のダメージから未だ立ち直っていないヤックハルスに、これでもかと言わんばかりに急接近するハロルド。そしてその背後から、ディエゴがスキル『ラピットファイア』を纏った矢を放つ。それは見事に相手の右目を貫き、大ダメージを与えるに至った。
「随分と動きがトロくなったな……これなら簀巻きを斬るのと変わらないぜ!」
更にエミリオが、頭部を庇う格好になってがら空きとなったヤックハルスの胴を横凪に一閃。既にスキルも撃ち尽くし、囲まれて波状攻撃を受けるだけになった相手は、もはや只の的。集中砲火を浴びて、その生命力は徐々に減殺されて行った。
「よし、皆! トドメを刺すよ! エミリオは離れて! 三方から一気に相手を撃ち抜くよ!!」
「ラジャ!!」
メビウスの隊形を解き、輪陣形で相手を取り囲む。そして棒立ちとなったヤックハルスに、三方向からの集中攻撃が加えられた。ロジェの45口径銃弾が頭部を吹き飛ばし、ディエゴの矢が心臓を貫き、オルクスの38口径銃弾が両脇を抉り取る!! そして更に、エミリオが残った身体を真っ二つに断ち割って、ジ・エンド。ヤックハルスは完全に息の根を止められ、その場に崩れ落ちた。
●本部では
「!! ……おい、見ろ!!」
「クララが……クララが元に戻って行くぞ!!」
その声を聞き付け、重患であるボリスがベッドから跳ね起き、キャンバスを除けてその姿を見ようと身を乗り出す。まだ輸血の最中、絶対安静が必要な体であるにも拘らず、である。
「クララ……クララ!!」
「ぼ、ボリス!! まだ寝てなきゃ……」
まだ血が足りず、身体を起こすだけで眩暈を覚えるボリスであったが、そんな事はもうお構いなしであった。ヤックハルスが倒され、殲滅に成功した為だろう……次第に石化した状態から肌色が復活し、硬化が解けて行くその様を見ながら、彼は自らも気付かぬうちに涙を流していた。
「……!! 離して……離……あ、あら?」
「クララ!!」
「ぼ、ボリス? どうしたのよ、泣いたりして? しかもボロボロ……ちょ、ボリス!?」
狼狽するクララに、縋るように抱き付いて離れないボリス。これはどうした事か? と、クララは周囲の隊員に問い質した。そして明かされる事実に、彼女は目を丸くして驚いた。
「そ、それじゃあ……私はオーガにやられて石にされて、それを助けるためにアナタがこんな姿に!?」
「トランス状態も解けて、戦闘力ゼロだったのに……ったく、無茶な奴さ」
「なっ……! バカ! 何でそんな……」
「バカでも良い……それでお前を守れるのならな……」
自らの身体に抱き付いたままのボリスを引き剥がす事も出来ず……クララはただ赤面するばかりであった。まぁ、放置されれば確実に死んでいた我が身を助けてこうなったのだ、と云う事を考えれば無碍には出来ない。増して相手は自分のパートナーであり、恋人なのだから……が、しかし、ボリスの暴走はこれに留まらなかった。
「クララ……もう、俺の傍を離れないでくれ……一生、傍に居てくれ……」
「……へ!?」
暴走率は最高潮に達し、何と彼は皆が見ている前でプロポーズしてしまったのだった。
●何事ですか!?
数刻の後、討伐隊が本部へ帰着した。彼らがまず気になったのは、クララとボリスの容体である。果たして自分達はタイムリミットに間に合ったのか、出血多量となったボリスは無事だったか……と、あらゆる思惑を胸に、報告もそっちのけで医務室へと駆け込んでいった。が、そこで彼らが見た物は……真っ青な顔色ではあるが、至福の表情を浮かべたボリスと、逆にリンゴのように真っ赤に頬を染め、アタフタしているクララの姿であった。
「……何があったんです?」
一同を代表して、ディエゴが先輩隊員の一人に問い質す。と、彼は『やってらんねぇよ』と云った風に答えた。
「奴さん、勢い余ってクララにプロポーズしちまったのさ。まぁ、クララも満更じゃなさそうだし……でも、ハッキリ言ってやってらんねー! もう、家帰ってからやれっての!!」
それを聞いて、討伐隊の面々は暫し呆気にとられていたが……やがて笑顔になり、口々に祝辞を述べ始めた。
「やったぁ!」
「おめでとうございます、ボリスさん、クララさん!」
「エース復活、加えて福音……万々歳だな」
「良かった……んだよね? ディエゴさん」
「いいなぁ……」
「妬くなって、俺達だってこれからだろ?」
ロジェ、リヴィエラ、ディエゴ、ハロルド、ミサ、エミリオの順である。そして、モジモジとして俯いていたクロスに気付いたオルクスが、咳払いをしながらある提案を持ち掛けようとしていた。
「オホン……クー、この際俺達も考えてみないか?」
「な、何を……?」
「……いや、後にしよう。不謹慎だ」
「……」
見事復活を果たした戦士の口から電撃婚約宣言が為され、ワッと沸く一同。そしてその片隅で、互いに何を言おうとしたのかを理解しつつ、決定的な一言が出せずに赤くなる二人が居たのだが……それはまた別の話である。
依頼結果:大成功
MVP:
名前:ハロルド 呼び名:ハル、エクレール |
名前:ディエゴ・ルナ・クィンテロ 呼び名:ディエゴさん |
エピソード情報 |
|
---|---|
マスター | 県 裕樹 |
エピソードの種類 | アドベンチャーエピソード |
男性用or女性用 | 女性のみ |
エピソードジャンル | 戦闘 |
エピソードタイプ | ショート |
エピソードモード | ノーマル |
シンパシー | 使用不可 |
難易度 | 難しい |
参加費 | 1,000ハートコイン |
参加人数 | 4 / 2 ~ 5 |
報酬 | 多い |
リリース日 | 07月04日 |
出発日 | 07月11日 00:00 |
予定納品日 | 07月21日 |
参加者
会議室
-
2014/07/10-18:30
ディエゴ:
俺たちの方も準備は出来た
頑張ろう
もし、ヤックハルスが余計なことをしそうなら俺の方で対応してみる -
2014/07/10-14:19
クロス:
俺達もプラン書き終えたぞ!
一応修正しながら対応するし、いつでも言ってくれ(微笑)
絶対に成功させてみせる…!!(拳ぐっ)
オルクス:
>ミサ
あぁそう言えば過去の報告書に書いてあったな
なら心配は無いか…
だが本当に気をつけろよ? -
2014/07/10-13:13
リヴィエラ:
私たちもプランを書き終えました。
ボリス様がまた、元気なクララ様と再会できるように
私も頑張りますね!(拳をぐっ) -
2014/07/10-10:04
ミサ:
プラン書き終えたよ!
私達今日仕事お休みなの。
寝落ちしなければ出発時間ギリギリまで対応できると思うから、何かあったら知らせてください。
>オルクスさん
心配してくださって有り難うございます。
私エミリオさんみたいに特殊なスキルはないけれど、過去の任務(カーチェイス、黄金泥棒を追跡せよ)で車を運転したことがあるんです。
皆が前線で戦ってくれるんだもの、
私も安全運転を心掛けて、頑張りますね!(ぐっ)
-
2014/07/09-20:43
クロス:
遅くなってすまない!!
別件の用事でさっき帰って来たから…(汗)
戦闘の件了解した
プランを少し修正するな!
オルクス:
ミサ、車の運転大丈夫か?
極力そちらに行かせないよう注意を払うが…
万が一があるからな…
気を付けて回避するんだぞ?
-
2014/07/09-12:32
ミサ:
わぁ、紅茶とお菓子だ♪
どうも有り難う、リヴィー!
それからロジェさん、くーちゃん、オルクスさん、
ハロルドちゃん、ディエゴさん。
前回は本当に本当に有り難うございました。
また皆とご一緒できてとても嬉しいです(微笑み)
どうぞよろしくお願いしますね。
>ロジェさん
私も過去の報告書(エピ:煌めきの簒奪者、警鐘は朝露に消ゆ)を読んだんですけど、ヤックハルスは随分と卑怯な性格のようですね。
十分に気をつけないと。
先程エミリオさんが言ったように戦闘中私は後方で車の中で待機してますね、ボリスさんが負傷してた場合は一緒に付き添ってます。
もしこちらに敵が近づいた場合は車を運転して回避しようと思います。
エミリオ:
敵を囲む作戦、了解した。
皆に危険が及ばないよう細心の注意を払って行動するよ。 -
2014/07/09-10:46
ロジェ:
俺は『ヤックハルス』についてひとつ、言い忘れていた事がある。
奴は精霊のジョブで言うと『シノビ』…つまり『アサシン』のような敵だ。
相手の力量を見極められる程度に知能がある。
そして奴にも俺達精霊と同じように、スキルがある。
奴はボリスとの戦いでスキルを恐らく『何回か使って疲弊している』。
エミリオの言う『どうしてボリスには何もせずに、敵が逃げたのか』…だが、
上記の理由で『一旦ギルティの住処まで退き、体制を立て直したい』のではないかと
俺は見ている。
そしてそれをさせてはいけないのが、今回の俺達の任務だ。
ひとつ思ったんだが、…言い方は悪いが、エミリオという『引き付け役』がいるならば
いっその事、ディエゴ兄さんの最初の案のように、その隙に『ヤックハルス』の周りを
『アタッカー』である俺とディエゴ兄さん、オルクスの騎馬隊で
囲ってしまうのはどうだろう?
『エトワール』について調べてみたが、4R(60秒)続くという事は
その間、『ヤックハルス』はエミリオに気を取られている可能性が高い。
そして参加人数が増えたという事は、『ヤックハルス』を捜索しやすくなったという事。
インカムで連絡を取り合いながら、騎馬隊と車で捜索できるのではと考えたんだ。
そして見つけ次第、『ヤックハルスとエミリオを中心に』囲んでしまえば…
ボリスさんの捜索については、携帯のGPSで問題ないように思う。
ただ気を付けてくれ、以前の任務で『ヤックハルス』に接近された神人が
ケガをしている。俺はその点が心配でな… -
2014/07/09-10:33
クロス:
ミサ!エミリオ!!
前回はお疲れ様!今回も一緒に任務出来て嬉しいよ、宜しくな(微笑)
オルクス:
二人共、今回も宜しく(微笑)
ふむ、携帯のGPSか…
それは考えてなかった…
となると、インカムは別段必要無い…感じか?
-
2014/07/09-10:16
リヴィエラ:
まぁっ! ミ、ミサ! エミリオ様!(赤くなって嬉しそうに笑う)
お紅茶とお菓子を用意しましたので、良かったらお二人もどうぞ。
あっ、鯛茶漬けと親子丼もありますよ(にっこり)
ロジェ:
ミサ、エミリオ、また一緒に行けて嬉しいよ(片手を挙げて微笑む)
今回もリヴィエラ共々宜しく頼む。
携帯のGPSとボリスさんの保護について、良いアイディアだと思う。
そして『ボリスさんが負傷していた場合』だが、手当ができるのは
医療の知識については右に出る者がいない、ディエゴ兄さんだと思うんだ。
そして『ヤックハルス』についてひとつ、言い忘れていた事があるんだが
すまない、長くなりそうなので
作戦と合わせて次の発言に繰り越しさせてもらうな。 -
2014/07/09-10:00
ディエゴ:
わかった、用意しておく
ヤックハルスはハイエナのオーガなんだよな?
そういう狡賢い策も使ってきそうだな -
2014/07/09-09:00
エミリオ:
・ボリスが襲われる可能性
本来 敵にとって脅威となる筈のボリスが『格下』だと判断されてしまったのは、ボリスがホランドの一件(前回の任務)で戦意を失ってしまったからだと思うんだ。
ギルティへの復讐を誓い何とか自分を奮い立たせようとしていたようだけど、どうも彼は戦うことに恐怖を感じてしまっているようだね。
杞憂に終わるといいんだけど、依頼書を読み返してて思ったんだ。
『どうして敵はボリスには何もせずに逃げた』んだろうね?
いくら傷を負っているとはいえ、オーガに対抗する手段を失ったボリスを手にかけることは容易かっただろうに。
もしかしたら敵はボリスが自分を追跡することを分かってて、ボリスが心身ともに疲れたところを狙っているのかもしれない。
>医療道具
ディエゴ、念の為 医療道具を用意してくれると助かるよ。プランの文字数に余裕がない場合は言ってくれ、協力する。
>敵の足止め
駆けつけた俺達を見て敵がどう出るか分からないけれど、『敵が逃走を再開』するようなら、エトワールで回り込んで攻撃を、『こちらに突っ込んできた場合』はそのまま懐に飛び込んで迎撃を、と考えている。
どちらにせよ、素早さと命中率には自信がある。
敵の脚の腱を徹底的に狙って、スタッカートを全力で叩き込み、敵の素早さを阻害、よければ足を逃走不可能の状態まで追い込めればと思っているよ。
-
2014/07/09-01:13
ディエゴ:
ああ、今回もよろしく頼む
>携帯のGPS、ボリス保護
了解、良い考えだと思う
…怪我の可能性を考えると、俺は治療道具を持っていったほうが良いだろうか。
>ヤックハルスとの戦闘
これについてだが、どれくらい足止めできるかわかるか?
それによって騎馬組の移動パターンが変わる。
何と言ったらいいかな、先のロジェの図形はヤックハルスと進行しながらのパターン(8の図)だが
エミリオが足止めしてくれるなら、この図形は横にしていいと思う。(8を寝かせた図) -
2014/07/09-00:35
エミリオ:
途中参加失礼するよ。
エミリオ・シュトルツと相方のミサ・フルールだ。
皆前回の任務ではどうも有り難う。
今回もどうぞよろしく(一礼)
今回の一件はホランドが相方を奪われた時と似ているね。
実際に合流してからじゃないと分からないけれど、ボリスには本部に連絡する冷静さがあるようで少し安心した。
けど愛しい者の命がかかってるから時間が経過するにつれて平常心を保つのは難しくなるだろうね。
クララが助かるまでのタイムリミットだけじゃなく、ボリスの心のタイムリミットもあるような気がする。
・ボリスを見つける方法
『携帯のGPS 』を利用するのはどうかな?
本人が電話に出てくれれば一番いいんだろうけど、
ボリスが電話に出ない(出れない)可能性を考えてこれを思いついた。
・ボリス
万が一『ボリスが敵に見つかり襲われている可能性』を考えて、ボリスが怪我を負うなどして『1人で本部に帰還するのが困難』だと判断した場合は、ボリスにはミサと共に俺の車の中で待機しててもらおうと考えたんだけどどうだろうか。
・ヤックハルス戦
この戦いで俺は『エトワール』を利用して敵の動きを先回りしながら足止め、『スタッカート』を叩き込もうと思っているよ。
長々と申し訳ない。
気になる点があれば遠慮せず言ってくれると嬉しい。
-
2014/07/08-18:35
クロス:
おう!
いずれは乗馬したいなぁって考えてたし…
この機会に便乗して取ったんだ!!
ハロルドの乗馬姿が格好良くてさ…(照微笑)
皆の足でまといにならないよう練習あるのみ!!
オルクス:
仮プラン作成に取り掛かるな
インカム各自用意、了解した
クー、ハロルドの指示に従って走らせるんだぞ?
クロス:
おうよ!分かってるよ!俺頑張るな!! -
2014/07/08-17:38
わかった、私もそれで骨組みを組み立ててみるね
戦闘しながらの乗馬は難しいけど、戦闘中の移動補佐を私がするね
【騎乗】と【動物学】の知識があるから、リズムが乱れないよう頑張るよ。 -
2014/07/08-16:37
ロジェ:
いや、こちらこそ。あまり絵が上手くなくてすまないな(後ろ頭を掻きながら)
…ってクロス、乗馬の練習をしたのか…!?
取りあえずこの方向性で、仮プランを作成してみるつもりだ。
変更があれば随時書き換えていこうと思う。
今回はクララを蘇生させる為の時間の猶予がない。
すぐに出発となるだろうから、インカムは各自用意する方向で大丈夫だろうか?
リヴィエラ:
お、お馬さんを思い切り飛ばすのですね…!
はわわわ、緊張します…でも、上手くやらなきゃ…!(がたがたぶるぶる) -
2014/07/08-11:03
オルクス:
ディエゴ、まとめサンキュー!
ロジェも図に表してくれてありがとな(微笑)
大体分かった
後、クーが騎乗スキル取得したからオレ達も乗馬で行動出来る事になった
クロス:
バイクだとオルクが攻撃やりにくそうだしな…
俺のスキルポイント余ってたから取得した!
ほぼ初心者だけど(苦笑)
コレで負担は減ったはず! -
2014/07/08-10:46
ディエゴ:
外部のサイトでも図を確認した
ロジェの認識で大丈夫だ
そうだな…この作戦は文字による説明がしにくい -
2014/07/08-10:11
ロジェ:
ディエゴ兄さんはまとめをありがとう。
『ヤックハルス』捜索の際は、確かに視野を広くする為に
インカムを使って3組分かれて捜索するのが良いかもしれない。
戦闘での騎乗射撃は、こんな感じだろうか?
メビウスの輪のように動き、『ヤックハルス』に近づく際に射撃する、と…
図がわかり辛くてすまない。簡易でも良いから図(絵)を表示できれば良いんだが…
↑
【ギルティ住処】
(矢印が交わったら交差)
↗ ↖
↗ ↖
○ × ○
↑ ○
↑
↑
【本部】
↓
×…ヤックハルス
○…騎乗したウィンクルム -
2014/07/08-02:13
【戦闘】
これも今この時点での編成の場合だ
人が増えればまた考慮する必要がある。
以下敬称略
ハロルド&ディエゴ→馬
リヴィエラ&ロジェ→馬
クロス&オルクス→バイク
前衛がいない以上、俺たちは離れて戦わざるを得ない
騎乗での射撃を推すわけだが、いかんせんブレが多く命中に期待できない
ということで…ヤックハルスを中心にメビウスの形に移動しながら射撃するのを提案する
中心、つまりヤックハルスに向かう際に射撃すれば少しはマシになるんじゃないか…という考えだな。
シンプルに円形に回るのもいいかもしれんが。
-
2014/07/08-01:47
ディエゴ:
…また勘違いしていたようだ、すまない
それと、今この時点でのまとめをしようと思う
長くなるが少し辛抱してくれ。
1【追跡】
・ヤックハルスは負傷している
・場所は草原
=血痕や草の倒れた方向等、追跡できる材料はある(と判断する)
2【ボリス】
・発見次第合流
・ヤックハルスの情報を聞き、ボリスを見送る
(もし、俺達についてくる姿勢を見せれば説得)
3【ヤックハルスの捜索】
・ボリスからの情報があればその情報と、引き続き逃走跡を元に捜索
(視野を広くするために、三組横に広がって探すのはどうだろう?インカムが必要になるが)
-
2014/07/07-23:44
ディエゴ:
成る程、今理解した
そうだな…少ない手がかりをもつボリスを急ぎ帰らせることもないか
見敵した時に帰らせても遅くはない…か? -
2014/07/07-23:38
クロス:
俺も…クララさんの立場だったら、パートナーには…
オルクには傍に居て欲しい、な…(照)
心細いし…(しょぼん)
逆だとしても、俺はオルクの傍にいるよ…(照笑)
ウィンクルムとしての絆は切っても切れない関係だしな!
オルクス:
あぁそうだと思いたい…
ベテランだからこそ危険を顧みて仲間や後輩を助ける為に行動する筈だ…
ましては恋人の危機…
オレらと合流した後は素直に本部へ行ってくれる…だろう…
うんオレはボリスがクララの元へ戻ると信じたいな(微笑) -
2014/07/07-23:15
リヴィエラ:
うふふ、まだ沢山ありますから、どうぞゆっくりお飲みくださいね。
そう言えば、ディエゴお兄様の言葉で『ハッ』とした事があります。
私がもしクララ様だったら、やはりパートナーの方には…ロジェ様には傍にいて
頂きたい、です…。
逆でも私はずっと、ロジェ様の傍にいます。
それこそが『ウィンクルム』の絆ではないでしょうか?
ロジェ:
すまない、少しボリスさんについて考えてみたんだ。
あの人は俺達よりずっと『先輩』だ。
そんな先輩だからこそ、『ヤックハルス』を時間内に倒せば、クララが蘇生する事は
既に知っていると思うんだ。
それならボリスさんは、クララを蘇生させる為に、あらゆる手を使うだろう。
何といっても、自分がトランスできない状態だ。
自分より後輩のウィンクルムに頼ってでもクララを助けようとするだろう。
そう考えると、ボリスさんはオルクスの言うように、俺達を道筋を示す為に
追跡し、俺達が追いついた時点でクララの元へ戻るのではないだろうか?
それこそが『ウィンクルム』の絆…ましてや彼らは恋人同士だ。
どうして恋人の危機に、傍にいない事があるだろうか。 -
2014/07/07-23:07
ディエゴ:
連投すまない
伝えたいことを単純に言うと
「クララのそばにいてやれ」だな
ボリスは一回取り乱したわけだし、シンプルに言うのがベストかもしれん。 -
2014/07/07-22:57
ディエゴ:
紅茶、有り難く戴く
ああ、すまん
語弊があったな…
俺の「頭に血が昇る」は
「一人でなんとかしようとしてる」事ではなく
「トランスできないのに尚も俺たちについていこうとしてる場合」の時だな。
トランスできないだろ、と言われて
そういやそうだったと折れてくれれば良いが -
2014/07/07-22:31
クロス:
リヴィー有難う!
紅茶頂くな♪
オルクス:
一人で何とかしようとするなら、任務にしないだろ?
まぁそうなんだけどな…
だが追跡してて走り回り冷静になった…なぁんて事は奇跡に等しいか…
そうだな、多分クーに泣かれてぶん殴られそうだ(苦笑)
兎に角、先ずはボリスと合流するのが先だろう…
話はそこからだ
合流しどうしたいかを聞いて判断だな…
もし仇討ちとか抜かしてやがったら、先輩とか関係なく説教つか説得しよう!
-
2014/07/07-22:10
リヴィエラ:
オルクス様、クー様、お仕事お疲れ様です。
私が淹れたものですが、良かったらお紅茶をどうぞ(にこりと微笑む)
クッキーと鯛茶漬けもご用意したので、ハロルド様とディエゴお兄様もどうぞ(にっこり)
ロジェ:
(オルクスの顔をまじまじと見て、目を見開きながら)
…その考え方は正直、思いつかなかった…!
(依頼書に目を落とし)
依頼書には『リザルトのスタートはボリスの通報から約30分後と考えてください。』
…と、ある。
ボリスが本部に救援を要請したという事は、他のウィンクルムが救助に来ると
考えている可能性が高い。
『自分の力だけで何とかしよう』と考えるのならば、本部に通報はしないよな…?
しかし、それすら承知の上で『自力で何とかしよう』と思いあがっているのなら
俺はディエゴ兄さんとオルクスに賛成だ。
…そうだ、そうだよな。今回は少しの時間のロスですら惜しい。
ありがとうオルクス、ディエゴ兄さん。一番大事な事を忘れていた… -
2014/07/07-22:09
ディエゴ:
最後の咆哮を見る限り、冷静な思考は放棄しているようにも見えるが
それを考えることができる余地があると信じたいな。
あの手合いは自分関連の事を言われても、それくらいわかってる!
で反論されそうだから、改めてクララの状況を思い起こさせるのも良いんじゃあないか?
考えても見ろ、リヴィエラやクロスがクララの立場になったとしたら
自分が死の淵から生還したという時に、万が一ロジェやオルクスがボリスと同じ行動をとっていたらどう思うか。
俺ならハロルドに殴られるな。
追跡の目印を残すくらいの冷静さがあれば、自分自身の仕事はなんだと問うのは良いと思う。
俺のは…まあ、完全に頭に血が昇ってた場合の説得だな。 -
2014/07/07-20:42
オルクス:
遅れてすまない…!!
別件の用事が立て込んでてこの時間迄会議室へ来れなかった(汗)
確かにディエゴの言う通りオレらがとやかく言う事でも無いよな…
それと、ボリスの行動だが…
こうは考えられないか?
ボリスはただ闇雲に仇を討つ為に追跡してるのではなく、オレ達討伐隊が逃げたヤックハルスを探す手間を省く為に追跡してるんじゃないかと…
クララのタイムリミットは2時間半…
もし本当に仇を討つ為に、追跡しオレらがボリスに追いつき説得してる間でさえも時間が惜しいだろ?
そしてそこからヤックハルスを探す…
直ぐに見付かれば良いが、最悪見付からず時間が…って事もあるだろ?
それを防ぐ為にボリスは危険を顧みて自ら追跡をしたんじゃないかと考えたんだ
ボリスはベテランだし、いくら仇討ちの為に追跡したとしてもトランス状態じゃない自分じゃ勝ち目はないって知ってるはずだ
知ってて尚且つマジで奴等に挑むならオレは全力で止める
前回のディエゴの言葉を借りると…
『神人を守るのが精霊の仕事とだろうが!!仇を討つ云々よりそっちが優先で大切だろ!?何の為のパートナーだ!!』と言いたい
まぁオレ自身の考察だし実際は分からねぇからな… -
2014/07/07-14:39
ロジェ:
(ハッとして考え込み)
確かにディエゴ兄さんの言うように、今の人数では
戦力分散によるリスクが伴うな…。
ただ俺も、冷たい言い方にはなると思うが、ボリスさんが
俺達と一緒に戦闘についてきたとして、『足手纏い』にしかならないと思うんだ。
リヴィエラ:
そんな…! 言いすぎです、ロジェ様!
ボリス様は、クララ様の為を思ってヤックハルスに挑もうとしているのに…
ロジェ:
だからこそ、だと思うよ。
あの人だって、『自分が今戦えない状態』なのはわかっている筈だ。
だから、どうだろう? ボリスさんを見つけた時に、ディエゴ兄さんの考えを
そのままボリスさんにぶつけ、彼だけで本部に帰還して貰うのは。
あの人は『レベル30』という先輩だ。
同じくディエゴさんのような経験豊富な大人の言う事だからこそ
説得力を持つかもしれない。
俺が説得しようとすると、
『はっきり言って足手纏いですよ、ボリスさん。貴方はクララの所へ帰るべきだ』
↓
『何だと!? クララがあんな状態なのに黙って帰れと言うのか!』
↓
『そうか、なら
『トランスもできない状態でクララの為に戦って勝手に死ねば良い。
俺達の言うように本部へ帰っていれば、クララと感動の再会ができるのに
馬鹿な奴だ(鼻で笑う)』
…と、煽ってしまいそうで怖い(苦笑しながら)
いや、あの人には実際腹が立っているんだけどな。
自分の神人をあんなにされて逆上するのはわかるが、取り乱しては
助かる命も助からないだろうに…。 -
2014/07/07-13:33
ディエゴ:
やはりボリスは本部に連れて行った方が良いのだろうか…
追跡・ヤックハルス捜索・戦闘までどれくらい時間が必要になるかわからない
戦力を削いでボリスにつくとヤックハルスへの抑止力低下につながらないか心配だ。
冷たい考えだが、「戦闘ができないボリスが立ち向かったとして、クララの為になる事はほぼない」と言いたいね。
後輩を信じて帰還し、クララの復活を見届けるのがパートナーというもんだろう。
ボリスは一般人でも新米でもない、ベテランだ…人命がかかっている以上、あれやこれやと俺達がする必要はないように思う。
…が、感情の振れ幅が大きい人物のようだし、俺がそう言ったところで聞くかどうか、だな。
-
2014/07/07-10:15
クロス:
おはようございます!
俺はクロス、パートナーはプレストガンナーのオルクスだ
リヴィー、ロジェ、ハロルド、ディエゴお兄ちゃん、今回も宜しくな(微笑)
俺達は乗馬スキル持ってないから、移動となるとバイクか車になっちまうな…
もし車で追いかけるならボリスさん乗っけて行く事は出来るけど…
小回りきくならバイクの方が良いよなぁ…
俺らの移動手段どうしよう…
バイクだとオルクが手ぇ離せないしバイク越しからの攻撃はキツい気がするし…
まぁでもオルクなら何らかの対策考えそうだけど(苦笑)
オルクス:
バイク越しで攻撃するなら、クーが少しの間ハンドル握るかハンドルを固定しちまえば良い
まっ片手運転すりゃ一応攻撃出来るだろうし行けるんじゃないか?
さぁ雑魚だとしても前回の借りを返さねぇとな…?
先輩の心を傷付けた代償、払わせてやらァ!!
クロス:
クララさんをこんな事にした代償もな!! -
2014/07/07-08:03
リヴィエラ:
うぅ、クララ様…(めそめそ)
…ううん、落ち込んでいても始まりませんね。
ホランド様を失った上、クララ様まで失ったら、ボリス様の心が壊れてしまう…
何としても私たちで、クララ様をお助けしないと…(力強く頷く)
(依頼書に目を落として)
あ、そうだわ! ひとつだけ、見落としがあったんです。
『●救援要請
ボリスは自前の携帯電話で本部へ連絡、トランス状態が解けて仕舞っているにも拘らずそ のまま追跡を開始しています。討伐隊は、先ず彼の姿を探してください。なお、クララの 体は本部からの回収班に一任してあります。』
依頼書のこの文章からすると、まずはヤックハルスを追っている
ボリス様を見つけなければならないのかなと思いました。
ロジェ:
…つまり
【本部】俺達→→ボリス→→ヤックハルス→→【ギルティの住処】
という事になるのか。
ディエゴ兄さんの言う通り、ボリスの対応をどうするかだな…(頭を悩ませる)
ボリスを発見した後のメリットとデメリットだが、もし…
→俺達に同行させるのであれば…
・ボリスは騎乗していないだろうから、ウィンクルム全体の行軍が遅れる。
・『ヤックハルス』に傷を負わせたのはボリスだから、奴を見分けやすい。
・戦えないボリスを守りながら戦う事になる。
→同行させず、誰か一組が本部に連れて帰るのであれば…
・ボリスをクララの傍にいさせる事ができる。
・クララを石化させられて激昂してるであろうボリスを説得しなければならない。
・戦えないボリスに気を取られる事なく、『ヤックハルス』の討伐に集中できる。
参加者がまだ増える可能性もあるから、何とも言えない。
だがもしボリスを本部に連れて帰るなら、一番レベルの低い俺達が連れて帰ろうと思う。
説得方法は考えてある(スキル『会話術Lv1』『フェイクLv2』有)
リヴィエラ:
騎射、格好良いですよね…!
あ、でも確かに命中率は落ちるかもしれませんね…(しょんぼり) -
2014/07/07-02:15
ディエゴ:
成る程
だとすれば、近寄られるのは危険か
ヤックハルスのスピードを上回る移動が必要だろうな。
…騎射が良いだろうか。
が騎射にはデメリットがある。
・馬上からの射撃では命中は期待出来ない
・リロード方法の差異により銃より弓のほうが確実
弓装備で命中補正スキルをつけながらの射撃なら目を突けるかもしれんが
目も構わず逃げられる可能性もあるな。
とはいえ、まだ参加人数は三人だ
これから選択肢も増えてくるだろう…ボリスの対応をどうするかだな。 -
2014/07/07-01:36
ロジェ:
そして敵を知らねば倒す術も見つかるまい。
俺達は以前の任務『煌めきの簒奪者』で『ヤックハルス』と対峙した事がある。
その経験と今まで得た、奴についての情報を話しておこうと思う。
『ヤックハルス』について
・ハイエナのような頭部と、素早い動きが特徴。
精霊のジョブで言うと『シノビ』に値する。
(少しメタ的な話になるが、RPGで言う『アサシン』タイプだと思う。
素早い連続攻撃、鉤爪、クリティカル攻撃)
・『煌めきの簒奪者』では、ヤックハルスに神人がケガをさせられた。
そして奴を仕留めたのは『プレストガンナー』だった。
仕留め方については、その時は奴の眼を撃ち抜いていた。
つまり奴に有効な手段は、『近距離攻撃』ではなく『遠距離攻撃』ではないだろうか?
ディエゴ兄さんの言う通り、奴をギルティの住処に辿り着かせれば
こちらの負けだ。
俺はリヴィエラの駆る馬の後ろに乗り、ヤックハルスを追いかけようと思う。
そして気がかりなのが、ボリスさんも奴の後を追いかけているという事だ。
ボリスさんはクララの精霊…トランスが解けているという事は、オーガに見つかったら
彼の身も危険だという事だ。彼についてはどうしたものか…
すまん、眠い頭で考えたから見落としがありそうだ。
ボリスとクララの為にも、今回も皆で頑張ろう。宜しく頼む(頭を下げる) -
2014/07/07-01:27
ロジェ:
俺の名はロジェ。プレストガンナーで、リヴィエラのパートナー…なのだが
あいつは今、クララの石化に動揺していてな…代わりに俺が話す。
クロス、オルクス、ハロルド、ディエゴ兄さん。
どうか今回も宜しく頼む(深く頭を下げる)
今わかっている事は、
・この任務に失敗すれば、クララは死ぬ。
・任務開始は、ボリスさんの通報から30分後…つまり、クララを確実に
蘇生させるには『2時間30分以内』にヤックハルスを倒す必要がある
…という事か。 -
2014/07/07-01:12
ディエゴ:
…クララの傍にいてやらないといけないのはボリス自身だと思うんだがな
ともあれまたよろしく頼む
俺たちは馬に乗って追跡したいと思う
相手は傷を負い、そしてロケーションは草原…
追跡できる痕は残されてると思うからそれを見つけて後を追う形になるな
跡が残っていないのなら、いくら冷静でないとは言えボリスは突っ込んでいかないだろう。
とにかくヤックハルスが樹海にたどり着いてしまえば、厄介なことになる
…だからできる限り飛ばすことにする。