すべては仲間とともに(瀬田一稀 マスター) 【難易度:普通】

プロローグ

「なんで、どうして……」
 少年は精一杯に腕を伸ばし、自分を守り通してくれた母を抱きしめた。お母さん、お母さんと響く泣き声が耳に痛い。しかし自分達には、どうしようもできなかったのだ。ウィンクルムが到着したとき、彼女は既に亡くなっていたのだから。

 オーガが現れた、すぐに来てくれ――。
 A.R.O.A.に連絡が入ったのは夜分のことだった。村で一番の行事である夏祭りの最中。たくさんの花火が上がる川岸に、敵は突然現れたという。これまで目撃情報など一度もなかったというのに、だ。
 数少ない村人たちは、ちりぢりに逃げ惑った。一般人がかなうはずもない。村の自警団はなすすべがなく、すぐにA.R.O.A.に連絡をいれた。
 そこで、不幸が起こった。慣れぬ浴衣を見にまとい、下駄でつまづいた少年が転んだのだ。
 赤ん坊を抱いていた母親は、兄である彼の手を引くことができなかった。数メートルの先には、もうオーガがやってきていた。
 何者かが叫び、母子の前に立つ。しかし振るった武器はあっけなく弾き飛ばされた。もともと平和な……平和すぎる村だった。危機意識が欠けていたことを、今更悔いても意味はない。
 母親は少年の名を叫んだ。守りたい。でも守れない。それを悟った瞬間、母にできたことは赤ん坊を少年に押し付けて、その上に覆いかぶさることだけだった。

「お母さん、お母さん!」
 悲痛な子供の声が響く。その声に、なにもわからぬ赤ん坊も泣き叫ぶ。
「あの……お父さんは」
 ウィンクルムは村人に聞いた。彼らは左右に首を振る。
「病気でね……二か月前に。ああ、この赤ん坊が生まれてすぐのことだよ」

 任務はオーガの討伐だった。依頼は完了している。
 到着時、既に彼女を助けられないことは確定していた。
 だから、このままタブロスに帰っても構わない。

 あなたたちウィンクルムは、どんな行動をとりますか。

解説

プロローグの通りです。
オーガは既に、あなた達が討伐しました。
今後あなた達はどうしますか?

少年は10歳。赤ん坊は2か月です。

成功条件は、ウィンクルムで意見を統一し、共に行動すること。
最終的にみんなが同じ行動をとることが出来るのならば、途中で揉めても誰かが納得していなくても構いません。

村人はあなた達を責めません。
少年もあなた達を責めません。
ウィンクルムで話し合い、どうするのか決めてください。


ゲームマスターより

こんにちは。瀬田一稀です。
本来の任務を真面目に考えるならば、こんな状況もあると思います。
皆さんでよく話し合って、行動指針を決めてください。
どんな行動を選んでも『皆一緒』であれば成功となります。

なお、おわかりとは思いますが、意見が対立したとしても、キャラロールを超えて相手を非難することは厳禁です。
同じ任務に入った以上、レベルや経験を問わず皆が対等であってほしいと、瀬田は思っています。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

信城いつき(レーゲン)

  一度に色々ありすぎて、きっと一杯一杯だと思う。
せめて今夜は母親に静かに寄り添わせたい
おしめやミルク、タオルケットも借りてくる
疲れたら横になっていいからね。

無理には聞かない、でもそばについて話したげならきちんと聞こう
みんなで食事やお茶しつつ、名乗りや軽く雑談
他の人達にも話しかけて、話しやすい雰囲気にする

お母さんが大好きだったならその分辛くなるのはあたりまえだよ。
一度に受け入れなくていい。ゆっくりゆっくりでいいよ
辛いときは周りの人を頼って良いんだよ

兄たちが休んでる間に、みんなと翌日の打合せをする
翌日、AROAにはオーガ退治の報告と、報告周辺調査を手配してくれるよう依頼
村の人達を少しでも安心させたい



ヴィルマー・タウア(レオナルド・エリクソン)
  ○子供たち
挨拶は怖がらせないよう子供の目線、しゃがんて対。
俺はヴィルって呼んでくれ。あっちはレオ。
一緒に食事をとりながら会話して信頼関係構築。
食欲はないかもしれないが、空腹は心を弱める。
食べれるだけ食べとけよ。
今は難しいこと考えたって纏まらないだろ。
ただ思ったことを言ってくれればいい。

○未来の為に
翌朝、レオと連携し子供の行き先確保とオーガの対策。
子供の行き先確保は子供の意見を尊重した上で親しい大人と相談。
オーガ対策は避難方法の提示や避難場所の確認、避難訓練のやり方を教える。
少年達の連絡先、オーガ対策のため本部の連絡先を伝える。
お前たちも困ったら連絡してくれよな。
俺達やAORAはお前達の味方だ。



カイン・モーントズィッヒェル(イェルク・グリューン)
  母親移送手配
「母ちゃんをベッドに寝かせてやれ」
兄の頭ポン

双方自己紹介(赤子含)
怖がらせないよう
妹なら「うちのもこうだったな」
聞かれたら、「(天国も)夜だし寝てる」

兄が自責している場合
「お前を愛してるから、そうしたんだろ」
「今は無理でも、最高の親とその子である自分を誇れるようになれ」

赤子を世話
※可能なら兄と別部屋
「懐かしいな」
あやしたりしつつ
「大きくなったら、兄ちゃんを支えろよ?本当の意味で助けてやれるのはお前だけだ」
「お前は最初から許されている、幸せになっていいと兄ちゃんの頭を撫でてやれ。…頼んだぞ」
必要なら子守唄
※下手ではない

兄弟の着地点が目的
1つの流れを行動とし、協力し合う

別れ際
「またな」



 少年が泣いている。
 少年の腕の中で、赤ん坊も泣いている。
 しかし彼らに声をかける者はない。
 誰も、何も言えないのだ。
 ――だって、亡くなったのはこの子たちのお母さんだけだったから。
 地面に横たわった母親の脇に、膝をつく少年。その背後に立ち、信城いつきは彼を見下ろした。しかしいつきにしても、何を言っていいかわからない。
 赤ん坊の泣き声が響いている。
 その脇に立ったのは、カイン・モーントズィッヒェルだった。
 彼は長身を屈めて、少年の隣にしゃがみ込んだ。その横には、イェルク・グリューンもいる。
「はじめまして。私はイェルク・グリューンといいます」
「俺はカインだ。君は?」
 少年を気遣い、いつもはしない言葉遣いをしている。少年はゆっくりとカインに視線を向けた。
「僕はフェルモ。妹はリータ」
「そうか。……元気な妹だな」
「……うん」
 フェルモはリータを抱く腕を小さく揺らした。紅葉の手を握り締めて泣いている妹をどうしたらいいかわからない……というのではないのは、その表情を見てわかった。真剣に赤ん坊を見つめるフェルモ。しかしその瞳からは、大粒の涙が零れ始める。
「きっと……お腹がすいているんだ。でも、お母さんは……」
「……なあ、フェルモ。俺にリータを抱かせてくれるか。だいじょうぶだ、大事な妹をどうにかするなんてことはない。昔、娘をあやしたことがある。……あと、母ちゃんはベッドに寝かせてやろうな」
 カインはぽん、とフェルモの頭に手を置いた。不安そうにカインを見上げるフェルモ。イェルクはそんな少年を見つめ、微笑んだ。
「彼が言うことは本当ですよ。ちょっと無愛想ですが、なかなかに優しい人物です」
 うん、とうなずきリータを渡してくるフェルモの聞きわけの良さが、カインはかえって心配だった。だが今は母親と、泣いている赤ん坊をどうにかしてやる方が先だ。
 カインは黙って立ち上がる。そのとき、ヴィルマー・タウアと目が合った。ヴィルマーはカインと入れ替わるようにしてフェルモの隣に座った。
「フェルモ、俺はヴィルって呼んでくれ。あっちはレオだ」
 紹介されたレオナルド・エリクソンは、ヴィルマーの後ろに立ったまま、小さく会釈をした。だが正直、子供の相手は得意ではない。フェルモはヴィルマーと、そこでそわそわしているいつきとレーゲンに任せるのが得策だろう。
 ほら、とレーゲンが、いつきの背中を押している。いつきはフェルモの横に座り、その顔を覗き込んだ。でもやはり、どうしていいかわからない。レーゲンが声をかける。
「私はレーゲン。そちらの茶色の髪の少年は、いつきだよ。フェルモ、怪我はしてない?」
「……平気。たぶん、リータも怪我はしてないよ。僕はちゃんと抱っこしてたから」
「うん、偉かったね」
 レーゲンはフェルモの背中をとんとんと叩いた。どうしてこの子はこんなにしっかりしているんだろうと、亡くなっている母に目を向ける。きっとこの人の育て方が良かったんだ、良すぎて……良い子すぎて……放っては置けない。この子は、ひとりでも頑張れる。頑張ってしまう。
 いつの間にか、赤ん坊の泣き声が聞こえなくなっていた。小さなリータは、哺乳瓶を咥えていたのだ。
「元気なリータ、粉ミルクを作ってきたよ。これを飲みな」
 フェルモたちの隣家に住んでいるという女性が、持ってきてくれたものだった。リータと同じくらいの赤ん坊がいるらしい彼女は、その子のものだけどねと言いながら、愛おしげにリータを見る。
 カインは彼女に謝意を述べた。迷惑のついでに、横たわっている母親を自宅に連れていきたいのだがと相談すると、彼女は「それは村の男たちがするよ」と言った。
「迷惑なんてとんでもない。あんたたちのお蔭で、私たちは助かったんだからね。でも……」
 見やるはフェルモの小さな背中。そのフェルモはヴィルマーたちに寄り添われ、立ち上がる。
「家に帰ろうって話になったんだ。カインさんも行こう?」
 いつきがカインを見上げる。カインはうなずき、女性に会釈してから仲間達に続いた。
「おばさん、ミルクありがとう」
「あんたの家には、粉ミルクはないだろう? あとでちょっと持って行くよ。これでリータはお腹をすかすことはないからね」
 女性は明るく言った。フェルモを不安にさせないためにわざとそうしたのだろうと、カインには予想がつく。そしてフェルモもまた、しっかりとしたお兄ちゃんであるために「ありがとう」と繰り返している。
「フェルモ、暗いから手をつなごうか」
 いつきが手を差し出した。繋がれたフェルモの手は冷たい。ねえフェルモ、と語りかけたい気持ちをぐっと押さえ、いつきは彼とともに歩く。
「ごはんはもう食べた?」
 尋ねると、フェルモは「ううん」と首を振った。
「花火が終わったら食べましょうってお母さんが言ってたんだ。だからまだ」
「お腹はすいてる?」
「……あんまり」
「……そっか」
「あ、でもお兄さんたちお腹すいてるなら、うちに何かあるよ。食べていいよ。僕、料理はできないから」
 投げやりでも親切でもない、ただ事実を伝えるような言い方ではあった。しかしどうしてこの状況で、そこまで考えられるのか。いつきの横でレーゲンの眉間にしわが寄る。しかし子供の前では、彼は何も言わなかった。


 フェルモの自宅に着いてすぐ、カインはリータをベビーベッドに寝かせた。お腹がいっぱいになった彼女は、健やかな寝息を立てている。
「……うちの子もこうだったな」
 小さな手をゆったり握って目を閉じた赤ん坊の額に、指先で触れる。
「お兄さんちの子も女の子? もうおっきい?」
 リータを覗いていたフェルモは、カインに問いかけた。
 ……生きていれば。そう告げるのは今の彼には酷な気がして、曖昧に頷く。
 それをイェルクは眺めている。過去について言うも言わぬも、カインの判断だ。
「フェルモ、台所のもの使わせてもらうね」
「あ、うん。そっち行くよ。お兄さん、リータをお願いね」
 ああ、と返すと、フェルモはぱたぱたと台所に向かっていく。カインはベッドの脇に立ったまま、リータから目が離せずにいた。
 二ヶ月ならば、きっと今夜の惨劇は記憶に残るまい。そしておそらく、母のぬくもりも。
 それが幸せか不幸かは、わからない。ただ現実として目の前にあるだけだ。
「……懐かしいな」
 ふくよかな肌は柔らかく温かい。今はもう、涙もすっかり乾いている。
「大きくなったら、兄ちゃんを支えろよ? 本当の意味で助けてやれるのはお前だけだ」
 寝ている子に声が届くはずはない。それでもカインは言わずにはおれなかった。母に守られ妹を守っていく使命をおびたフェルモ。今は気丈に振舞っている彼がいつか弱くなるときがやってきてしまったら。
「お前は最初から許されている。幸せになっていいと、兄ちゃんの頭を撫でてやれ」
 頼んだぞ、と上下する胸を軽くたたいて、カインは振り返る。台所でなにか手伝うことがあるかと思ったのだ。
 ――と、イェルクと目が合った。
「見ていたのか」
「はい」
 同じ事件を経験している。だからこそ、多くは語らない。
 イェルクにとって、フェルモのことは他人事には思えない。もし自分が彼の母親の立場ならば、大切な者を守るためにはきっと同じ行動をしたはずだ。それで愛する者の命が助かるのなら、躊躇うことはない。
 しかし残された者の気持ちもまた、わかる。
 カインはイェルクからすっと目を逸らすと、彼の背中の先、皆が動いている台所に目を向けた。
「リータはよく寝ている。あちらに行くか」
「そうですね。ずいぶんいい匂いがしていますし」


 自宅へ帰ってすぐに食事をとるつもりだったのだろう。
 いつきはフェルモの母親が作っておいた夕食を温め直した。他にウィンクルムのための食事も作る。フェルモは隣に立ちいつきの手元を覗いていたが、ふと悲しそうな顔をして、部屋を出ていってしまった。
「……フェルモ」
「大丈夫だよ、いつき。リビングにはヴィルマーとレオナルドがいる」
 レーゲンに言われ、いつきはフェルモを追うのをやめた。そうだ今は、自分にできることを精一杯すればいい。わかっている、でも。
「……辛いよね」
 誰が、といつきは言わなかった。フェルモが。リータが。彼らの母親が。あるいは、見守る村人たちが、自分たちが。この事件で幸せになった者など誰もいない。
 動きを止めてしまったいつきの手を、レーゲンはとる。大丈夫だなどと軽い言葉では言えない。しかしきっと大丈夫だということは、レーゲンが何よりわかっていた。
 今ここでみんなの料理を作ってくれているいつき。彼が命を失いかけて、記憶をなくして。辛かった。でもこうやって笑えるときがやってきた。だから、きっとフェルモも……。
「レーゲン?」
「ああ……いつき。ぼんやりしていると危ないよ」
 なにも気付かない、知らないふりをして穏やかに微笑む。
「そうだね、ごめん」
 いつきは静かに言って、再び手を動かし始めた。


 リビングにやって来たフェルモは、ソファに座るレオナルドの隣の腰を下ろした。ヴィルマーは部屋の隅で、カインやイェルクと話をしていたからだろう。
 正直、こういうことは苦手だ。しかしこうも近くにいる子供を放っておくこともできず、レオナルドは、フェルモに話しかける。
「どうしたの?」
「……お兄さんたちは、あのオーガってやつを倒しに来たんでしょう?」
「あー……うん、そうだね」
「……もう倒したのに、ここにいて平気なの? 早く帰ってこいとか言われない?」
「さあ……どうだろう」
 レオナルドは首を傾げた。親を亡くした子を放って帰ってこいなんてことは言わないと思うけど……と言いそうになって、それはいくらなんでもあんまりだとやめる。フェルモは答えに納得できなかったのか、レオナルドの膝に手を置いて、その顔をじっと見上げた。
「知らない人にこんなに助けてもらって、申し訳ないよ。……きっと僕たちは大丈夫。村の人は優しいし、隣のおばさんもミルク持ってきてくれるって言ったし……って、あの、お兄さんたちにいて欲しくないってわけじゃないんだけど!」
 フェルモはぶんぶんと首を振った。それならなにがいけないのだろうと黙って聞いていれば、言いにくそうに「でも」と先が続けられる。
「……あんまり親切にしてもらうと……こわい」
 フェルモがうつむいた、そのとき。ダイニングから声が聞こえた。いつきだ。
「食事ができたよ、みんな」
「……行こうか」
 レオナルドはフェルモの手を引いて立ち上がった。彼の言葉にはそうやすやすと、答えてやれそうになかった。


 もとが四人家族のダイニングテーブルには余計な席はなく、ウィンクルムは他の部屋から持ち運びのできる椅子を探してきて設置した。お蔭でテーブルはぎゅうぎゅうだ。
 フェルモの隣に座ったヴィルマーが、彼のためにと料理をよそってやる。
「食欲はないかもしれないが、空腹だとろくなことがないからな。食べられるだけ食べとけよ」
「リータも腹いっぱいミルクを飲んだからな」
 正面からカインが言うと、フェルモは深くうなずいて、よそられたものにフォークを伸ばした。彼の母が作って置いてあったものである。
 大きな口を開けて噛みつき咀嚼して、フェルモは一言「美味しい」と言った。さらには「お母さんの料理が、一番好きだ」とも。
「お母さんは、隣のおばさんに料理を習ったんだって。お父さんがね、結婚したばっかりの頃、お母さんの料理はすごくまずかったって……」
 そこまで言って、フェルモは口を閉ざした。フォークを持ったままの手が震え、声には嗚咽が混じり始める。
「ごめん……ごめんなさい」
 いつきは席を立つと、座るフェルモの背後へと回った。その手からそっとフォークを抜いて、背中を抱きしめる。
「お母さんが大好きだったんでしょう? その分辛くなるのは当たり前だよ。辛いときは周りの人を頼っていいんだよ」
「……大切な人を失う悲しみは、大人でも辛いよ。……私も、直後は愚痴ばかりで、大切な人の笑顔ですら思いだすのが辛かった。でもね、傍には見守ってくれる人達もいる。また笑顔になれる日が、きっと来るよ」
 うん、うん、とフェルモは何度もうなずいた。
「お父さんが亡くなったときも、そうだった……だから、大丈夫なはず、なんだ……」
 その言葉に、ウィンクルムは顔を見合わせた。そうか、彼は父親を亡くしたばかりでもあった……それではさぞ、と誰もが口をつぐむ。
 ヴィルマーが隣から、大きな手でフェルモの背中を撫ぜてやる。渋面のカインは、フェルモをまっすぐに見つめた。
「お前はなにも悪くないんだ。今は無理でも、最高の親とその子である自分を誇れるようになればいい。お前なら、なれる」
「いつか赤ちゃんにも、ご両親の思い出を話してあげて。二人で思い出を共有できれば、もっとお母さんの笑顔がいっぱいになるよ」
 がたりと音を立てて椅子を引き、レーゲンもまた立ち上がる。フェルモを抱きしめるいつきの背後から、二人をまとめて腕で囲い込んだ。
「そうだ、なにより大事なことを言っておかないとね。君や赤ちゃんが助かって、本当によかった」


 泣きながら食事をした後、フェルモは張りつめていた糸が切れたのだろう。こてりと眠ってしまった。カインが彼をベッドに運び、その間にいつきとレーゲンが食器を片付ける。その頃になってやっと、母の亡骸が自宅にやってきた。連れてきたのは、村長と若い男たちだ。
「いろいろと用意があったので、遅くなってすみません。あの……フェルモとリータは」
「今はよく眠ってる。良い子だよな」
「ええ、ええ、良い子なんです。父親が亡くなったときも母親をよく助けて……それが」
 対応したヴィルマーの前で、村長は目頭を押さえた。しかし泣いてはいられないと思ったのだろう。顔を上げて、ヴィルマーと横にいたレオナルドを見つめる。
「これで……この子たちは孤児になってしまいました。フェルモもリータもまだ幼い。我が村にはなにぶん小さいもので、専門の施設はなく……なんとか村人が引き取れないかと思ってはいるのですが」
「兄弟を引き離してというのは酷だぞ」
「ええ、それはもちろん」
 村長はそう言ったものの、困り果てている様子ははっきりとわかった。いくら村人同士仲がよくても、他人の子を二人も引き取り育てるだけの余裕はない、そういうことだろう。
「あの、リータにミルクをくれた女性は駄目なのか? 子供とも母親ともずいぶん親しそうだったが」
「彼女たち一家は実は子供を四人も抱えていまして。あの家にさらに人数が増えるのはとても……」
 村長が眉をひそめる。そのときだ。
「遅くなって悪かったね。リータのミルクを持って来たよ」
 たったいま話題に上っていた夫人がやってきた。
 彼女は村長が来ていることに驚き、しかしすぐに、いろいろと察したのだろう。明るい声のトーンは一気に落ちた。ミルクの缶をテーブルの上に置いて、うなだれる。
「母さんが亡くならなければ、美味しい母乳で育てられただろうにねえ……。フェルモは……ああ、もう寝ているか。さっきリータを抱いていた兄さんはいるかい?」
「カインか? カイン!」
 ヴィルマーが呼ぶと、フェルモの部屋からカインがやってきた。女性は彼にミルクを渡し、あんたなら作り方がわかるだろうと言う。
「まあこの缶の横のところに説明も書いてあるから、ちゃんと読んでやれば大丈夫だよ」
「だが……俺たちはずっとここにいられるわけじゃないんだが」
「もちろんそんなことはわかってるさ。ただこっちにも準備ってものがあるからね、いる間はよろしく頼むよ」
「準備……?」
 ヴィルマーが問いかける。すると夫人は「さっきあんたが村長と話してたことだよ。ごめんね、聞こえてしまったんだ」と言った。
「……あんたがフェルモを引き取ってくれるのか?」
「兄妹バラバラにならないように?」
 レオナルドが重ねて聞く。
「もちろんだよ」
 夫人は笑った。
「ただ、あの家に連れてくのはちょっと手狭なんでね。私か旦那かが、こっちに泊まりこむよ。食事は向こうで一緒に食べればいい。寂しければ大きな子供達もこっちに来てもいいしね。両方の家を行き来する形になるけれど……いいよね、村長さん」
「ああ、もちろんですとも!」
 まさに渡りに船である。村長は嬉しそうに彼女の手をとり、ありがとうと何度も礼を言った。
「じゃあ子供達が起きたら、聞いてみないとね。……よかったね、ヴィル。心配がひとつ解決された」
 レオナルドはそう言って、薄く笑みを見せた。


 翌朝フェルモが目を覚ますと、リータはカインの腕の中でミルクを飲んでおり、ヴィルマーとレオナルドは不在。例のごとくいつきとレーゲン、それとレオナルドが食事の準備をしていた。
「……お兄さんが二人いない」
 フェルモはカインの横にちょこんと座った。こうしていると気丈だった昨夜とは違う。今の彼はただの十歳の子供だ。
「彼らは村長たちのところに、オーガ対策の話をしに行った。避難方法や避難場所のアドバイスだ。またあんなことがあっては困るからな」
「……そうだね。ねえ、お兄さん。僕はこれからどうなるんだろう」
 小さな瞳が、不安そうに揺れている。昨夜訪れた隣家の夫人のことは、ここにいるウィンクルムたちは全員聞いていた。それを今話してしまってもいいだろうか。躊躇っていると、台所からイェルクがやってきた。
「私が話してもいいですか?」
 穏やかなイェルクが言う方が、きっとうまくいくだろう。カインはまかせる、と呟いた。イェルクはフェルモに寄り添い座ると、その細い方を抱き寄せた。まるで昔話でも話し聞かせるように、ゆっくりと話し始める。
「実は昨日、隣の夫人がやってきて……あなたたちを自分たちの家族として迎え入れたいそうです」
「おばさんが?」
「はい。朝の準備が終わったら、顔を出すと言っていましたよ。あと……昨夜お母さんが帰宅されました」
「えっ!?」
 フェルモはイェルクを見上げた。
「寝室ですよ」
 イェルクはフェルモの肩から手を離す。彼は一目散に、目的の部屋へと駆けていった。


 食事を済ませたころに隣家の夫人と子供たちがやって来た。昼食の間も真っ赤な瞳をしていたフェルモは、賑やかな彼らに囲まれて、いくぶんか悲しみが和らいだようにも見えた。
 出かけていたヴィルマーとレオナルドが戻るのを待って、ついにこの村を出発してタブロスに戻る。
「A.R.O.A.に、この村の周りの調査をするように連絡をしておくから、安心してね」
「A.R.O.A.の連絡先は、村長が個人にも伝えると言って居た。お前たちも困ったら連絡してくれよな。俺たちやA.R.O.A.はお前たちの味方だ」
 いつきとヴィルマーが揃って口にする。それに続いて、カインが短く挨拶をした。
「またな」
 そしてウィンクルムはフェルモに背を向ける……が、レオナルドだけ、残っている。
 彼は不安顔のフェルモの耳に、こっそりとささやいた。
「……大丈夫だよ。あの人達、みんなお人よしだから。困ったら本当に連絡してね。少なくとも、あの茶髪で色黒で筋肉バカそうな人……信頼してもいいと思うよ」
 じゃあね、と言ってレオナルドも去っていく。
 フェルモに見送られ、村をあとにするウィンクルムたち。
 イェルクはカインに身を寄せた。
「どうした?」
 肩口に押し付けられた頭に向かって、カインが問う。
「いえ……少し甘えたい年頃なだけです」
 過去を、いろいろと思いだしている。目頭が熱い。
 カインは口を閉じたまま。イェルクの後頭部にそっと大きな手を置いた。



依頼結果:大成功
MVP
名前:ヴィルマー・タウア
呼び名:ヴィル
  名前:レオナルド・エリクソン
呼び名:レオ

 

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 瀬田一稀
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 男性のみ
エピソードジャンル 日常
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 普通
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 3 / 2 ~ 5
報酬 通常
リリース日 08月07日
出発日 08月16日 00:00
予定納品日 08月26日

参加者

会議室

  • [24]信城いつき

    2015/08/15-23:57 

  • [23]ヴィルマー・タウア

    2015/08/15-23:37 

    …致命的な誤字、信城だな、すまん。

  • [22]ヴィルマー・タウア

    2015/08/15-23:36 

    おう、カインはお疲れさん。
    おれも伸城のフォローに頼りそうだがよろしく頼む。
    改めてプラン提出完了っと。

  • 削って再提出、と。
    ヴィルマーのお陰で助かった、ありがとな。

    会話関係は、俺もイェルも話し上手聞き上手って訳でもないから、いつきのフォローに頼る部分大きいと思う。よろしくな。

  • >ヴィルマー
    お、了解。
    俺の方は削っておく。

  • [19]ヴィルマー・タウア

    2015/08/15-23:12 

    宣言通りギリギリの確認ですまない。

    >カイン
    オーガ対策や少年の相談先として俺の方で本部の連絡先を渡す旨を書いてあった。
    時間ギリギリだが、23:45までに気づいたらちょっと書き込んでからカインの方のプランから省いてくれ。
    そしたら少しはカインの方のモジスウを弱体化できるだろ?
    …たぶん、俺たちが一番モジスウに余裕がある気がするし。
    反応がなかったら俺の方から本部の連絡先を渡す部分を省くな。

  • 俺もプラン提出してきた。
    一応、どっちかが顕現とかシャレになんねぇから、イェルの方で何かあったらって形で本部の連絡先を渡してるのも入れてある。
    大きな追加はその位だが、いつき達やヴィルマー達のいずれかが盛り込んでるなら、変更可能だぜ。

  • [17]信城いつき

    2015/08/15-21:21 

    俺もプラン完了したよ。相変わらずモジスウ強敵だった……
    (掲示板はギリギリまで確認するよ)

    フォローがメインだけど、みんなとも上手くやり取りできるよう頑張ったよ
    みんな、おつかれさま。少しでも辛い気持ちを取り除いてあげられたらいいな……

  • [16]ヴィルマー・タウア

    2015/08/15-17:01 

    取り敢えずプラン提出完了だ。
    時間ギリギリになるが23時過ぎには掲示板のチェックとプランの修正は出来るぜ。
    子供のためにも、うまくいくことを祈ってる。

  • [15]信城いつき

    2015/08/15-11:02 

    行動
    カインの書いてる流れ読んでると大丈夫って気がしてきた!

    ・赤ちゃんに必要なもの(おしめ・ミルク・タオルケット)の調達
    ・兄のフォロー
    ・AROAへの報告&周辺調査依頼

    うちはこんな感じかな、
    赤ちゃんや兄が横になれるように、タオルケットも一緒に調達するんで
    赤ちゃん寝かせても大丈夫だよ

    >子供との交流
    会話術4を持ってるので、みんなで交流するときは少しでも良い雰囲気に持って行けるよう頑張るよ

  • [14]ヴィルマー・タウア

    2015/08/15-09:54 

    >カイン
    なるほど、了解。
    そうだな、だとすると俺達は翌朝の行動を重点的に描くことになりそうだ。
    夜は子どもとの交流を通じて、信頼してもらえるようにする事がメインだな。
    一緒に食事をとったりしながら会話できればいいな。

    ・信頼関係構築
    ・子供の身の振り方
    ・村のオーガ対策(緊急時を想定した避難訓練や確認しておくことを教える)
    俺達のプランは以上になりそうだ。

  • 連投失礼。

    1つの行動ってのを考えた場合。
    夜→翌日って時間はある筈だから、1つの流れでどこを重点的に書くかってのをすれば、話し合っている流れで大丈夫なんじゃねぇかなぁと。
    例えると。
    夜は子の傍にいたり、朝の準備とか同じ建物内にいる。
    翌朝から兄弟の世話をしてる間、今後の算段整えて、最終的に本人の希望を聞くという流れで全員動くとかなら、兄弟のある程度の着地点(時間・精神的に全部は多分無理なので)を見出す為の流れある1つの行動じゃないかと。
    重点的に書く場所が違うってだけになんだろうし。

    とはいえ、提示されてるモンだと解釈が何通りも出来るから、いけるかもというのも推測の範囲で断定出来ないんだが。

  • >ヴィルマー
    余計なことかもしんねぇけど。
    とりあえず、お偉いさん(村長とか)やら村の大人への直接面会は翌朝からのがいいと思う。
    村長の場合、事後処理に忙殺されて起きてる場合とかもあるが、夜が更けてるし、事件直後は大人も自分自身の精神を立て直していないかもしんねぇ。寝た方がいい。
    夜は出来ること(面会の時にどう切り出すとか調べられる範囲で関係者調べるとか面会の算段(場合によっては夜でもいいって言って貰えるかもしれねぇが))して、朝動いた方が向こうも少し休めて、落ち着いて話聞けそうなんじゃと。

    …俺達と当事者(兄弟)以外へ接触する場合、時間的なもん書かないと、夜だから無理とか言われるかもしれねぇしな。

    >村への対策やら周辺調査手配やら
    この辺任せていいか? 俺はちょっときついかも(プランの文字数的に)
    が、相手がオーガになると、自警団が前に立って戦えってのも出来ねぇしなぁ。
    調査依頼以外だと……避難訓練と避難場所を日頃から確認とか家庭内でも家族で話し合っておくとかその位しか思いつかねぇ。悪ぃな。

    一応、今仮の段階で
    ・母親移送手配(安置するにしても一旦は子を離す必要があるので一言説得)
    ・双方自己紹介
    ・兄に母親の想い的なもん
    ・赤子の世話
    ってのを押さえて書いてみたが、モジスウが半端なく強かった。

    まだ時間あるし、調整可能だから、何かあったら遠慮なく。

  • [11]ヴィルマー・タウア

    2015/08/15-00:22 

    おう、発言がまばらですまないな。
    うーん、もし全員団体行動必須だとすると俺達が全部没になりそうだが…。
    兎も角、やりたいこと挙げておくぜ。

    >やること
    レオと俺は信城が挙げてくれたのだと、「関係者への連絡」メインに動くことになりそうだ。
    俺達は対、村人…子供の身の振り方とか、村のこれからの対策を考えている。

    要するに子供の身の回りと整えるって感じだな。
    これから、その子が生きていく上で困んねーように。
    …連れが、子供はそこまで得意じゃねぇっていうのも有るけど。
    「うるさいよ」

    子供も混乱しているだろうが、その子の意見を尊重した上で話を進めたい。
    だから、挨拶の時点で俺達は味方だって、信頼してもらえるようにはしたいな。
    子供達をよく知っている大人、そんで可能なら村のお偉いさんとも話を通したいと思っている。

  • >・少年と赤ちゃんの名前(性別)を聞く
    ・ミルクやおしめなどの調達
    ・お茶や夜食の調達
    ・関係者(村の人・自衛団・AROA)への連絡(周辺調査・身の振り方)

    一番上は双方自己紹介程度で良けりゃやるぜ?
    赤子の世話する都合上、確実に俺は聞く必要あるし。
    で、お茶・夜食はイェルが手空いてるから、やれると思うぞ。

    >子に話す内容

    了解。
    ヴィルマーも何か言いてぇことあったら、遠慮なく。

    イェルも調達関係以外は雑用かな。
    まぁ、子がいる部屋の内部と外部で現在の状況交換とかそういう細々としたもんとかかねぇ。

  • [9]信城いつき

    2015/08/14-23:07 

    >一緒の行動
    一緒に行動するとはいえ、全く同じ事をするって訳にはいかないもんね
    今話し合ってる内容で大丈夫とは思うけど、あとは神様(GM)の判断だね……

    >どの辺やりたいか
    俺たちは兄のフォロー中心かな。レーゲンの方がメインで話しをすると思う。
    以前言ったとおり「一人で抱え込まないで」っていう内容だから、カインの話とはかぶらないと思う。ヴィルマー達も話したい事があれば言ってね。
    俺も雑用しながら兄に一緒につきそう予定

    あと、プラン書くときに重複すると文字数もったいないので
    重複しそうな下記の対応、誰がするかも確認していい?
    ・少年と赤ちゃんの名前(性別)を聞く
    ・ミルクやおしめなどの調達
    ・お茶や夜食の調達
    ・関係者(村の人・自衛団・AROA)への連絡(周辺調査・身の振り方)
    ※「関係者への連絡」は内容が二つに分かれるから二人いてもいいかも

    俺たちは「ミルクなどの調達」と「関係者への連絡」しようかなって思ってる
    ただ、身の振り方や赤ん坊の世話についてはヴィルマーやカインが動くみたいだから
    自分たちで対応するなら変更OKだし、他の意見があれば言ってね。
    (身の振り方はともかく周辺調査については、判定がどう出るか微妙なので、
    少なくとも周辺調査は言い出した自分がプランに入れようと思ってるよ)

  • >一緒の行動
    どの程度の範囲なのか書いてないからな。
    俺もちっと判断に困ってる。
    範囲の例えがあれば、こっちも考え易いんだが、俺達が「子供の為の行動」だからひとつって言って、GMが「そうではなく、同じ場所にいて同じ行動(行き先確保なら全員で確保とか)」って意味だからと判定されちまうと、どうにも出来ない部分はあるし。
    ま、例えがなく、解釈が何パターンも出来る内容になっているから、俺の意見もあくまでひとつの見方ってだけだし、実際ひとつの行動の定義はこっちの解釈でOKって意味かもしんねぇけど。

    いつきの言う通り、見知らぬ大人10人に囲まれる(しかもでけぇのが俺を含め結構いる)って時点で子供には相当負担でけぇってか普通にビビると思うし、ヴィルマーの言う通り、母親が安置されているような場所で赤子の世話をするには無理がある。
    (赤子にゃ涼し過ぎる部屋に母親は安置されると思うし)
    同じ建物内位なら、この兄弟の様子をすぐに見に行けるし、大丈夫そうな気はするが。
    夜だから、フットワーク軽く動ける時間帯でもねぇけど。

    >提示3つでOK
    今日の日付変更辺りに誰かが合流するかもしれねぇけど、モジスウという名の最強かつ凶悪なギルティと戦う必要あんだろうし、大体どの辺りやりたいかの希望程度は出しておいた方がいいかもな。
    合流時点で前日になるし、ここから更に増やしてぇという話にはなり難い気はするが、したいことがあるから来るんだろうし、そういうのは聞いておきてぇし。

    ちなみに、俺は兄弟対応で、どちらかと言えば、赤子の世話比重希望。
    兄の方には、前にも言った親視点の話はすると思うが。
    ……子育て経験あるから、まぁ、ミルク・オムツは久し振りだが大丈夫だろうと思う。
    風呂(汗かいてるだろうしなぁ)と着替えも、多分平気かな……。
    (※地味に保育持ってる人)

    イェルは、お茶汲みとか?
    一息つかすのも大事だしな。
    細々手が回らない所をやらしてもいいし。

  • [7]ヴィルマー・タウア

    2015/08/14-08:46 

    俺もその方針で賛成だ。

    >一緒に行動
    俺の考えだと、行動指針が同じなら一緒に行動するの範囲に入ると思ってたぜ。
    兄対応している間に行き先の確保をするとかな。
    赤ん坊の世話だって、泣いていた場合兄の対応と一緒にやるのは難しいと思う。

  • [6]信城いつき

    2015/08/12-21:42 

  • [5]信城いつき

    2015/08/12-21:42 

    >・兄弟の今後の身の振り方を考慮(確保)
    >・兄の方のフォロー(最優先希望あり)・赤子の世話
    >・翌日、方々(自警団・A.R.O.A.)に相談

    他に参加者が来たら改めて話聞くけど、俺達はその内容でいいよ

    ところで一緒に行動って、どのくらいまでOKなのかな…
    同じ部屋に知らない人が6人(最大10人)集まる事になって
    全員が兄に接するとプレッシャーになりそうだから
    同じ室内なら葬式の手伝いや、兄やみんなへ夜食やお茶の準備して多少分散も有りかなって思ったけど、これって「一緒に行動」になるかな…?

  • >弟か妹か
    そうだな、それは聞いた方がいいな。
    名前と一緒に聞ければいいが。

    >ミルク・オムツ
    母親のバックにあるかもな。
    2ヶ月の赤子だし、持ち歩いてると思うが、祭りの間ってだけだろうし、調達はした方がいいな。
    子育ては、一応経験あるが、やったのはだいぶ前だな……。

    >身の振り方は本人のいない場所で
    それは俺も思った。
    母親の傍にいたいだろうし、次から次へと話をされても混乱するだろうな。
    親戚関係の調査・連絡については村の連中に任せてもいいとは思う。
    この子供以上に赤子が目を離すのが難しいし、何もない奴でもまごつく赤子の扱いは、母親の死で堪えている奴には、結構きついだろうし。
    調べることや連絡自体は任せて、本人がある程度落ち着いてから希望を聞く(身の振り方確定)とかのがいいかもな。
    俺達がやるとどうしても目が離れるし、赤子は預かることになると子供も不安かなと。
    話し合いの場に来てしまうこともあるだろう。
    特に、それがスムーズでなかった場合、深い傷になりそうでな。口論やなすりあいがあるとは思えないが、一応。
    そういう意味では、フォロー最優先って意見は賛成。
    俺達がやるなら、フォローの後、この子供が泣き疲れて寝た後とかだろうな。

    >翌日
    夜もだいぶ更けてるみてぇだし、確実に翌日も村にいるとは思うが、夕方~夜の早い段階には戻れって言われそうだな。
    一応、帰還が遅れるって連絡って形を入れて、周辺調査の依頼とかはいいと思うぜ。
    今まで平和だったのに急に出たなら、オーガの影響を受けてデミになった奴が周辺歩いてるかもしれねぇしな。

    出てるのを纏めると、
    ・兄弟の今後の身の振り方を考慮(確保)
    ・兄の方のフォロー(最優先希望あり)・赤子の世話
    ・翌日、方々(自警団・A.R.O.A.)に相談
    ってとこだな。
    一緒の行動をって話だし、この3つに絞って意見出し合った方がいいと思うが、どうだ?

  • [3]信城いつき

    2015/08/10-22:09 

    こんばんは、信城いつきと相棒のレーゲンだよ。
    みんな行動を一緒にするのは初めてだね。どうぞよろしくね

    …………オーガは倒せたけど、素直に喜べないや。

    名乗りは必要だろうね。
    俺たちもきょうだいの名前どころか、赤ちゃんが弟か妹かすら知らないし。
    赤ちゃんは2ヶ月ならミルクとかおしめとかいるよね。村の人に言ったら貸してくれるかな
    (一応任務で、育児書見つつだけど赤ちゃんを預かったことはあるよ)

    ■子供達の行き先
    村の人に聞いたら親戚の事とか知ってそう(村の外に親戚がいても、先日父親の葬儀とかに来てれば知ってるかも)
    村人に聞いてみて、村の誰かに引き取ってもらえそうなら一安心だし
    もし難しそうな場合は、戻ってからAROAに相談する事にすれば その辺の事は詳しそうだから
    「信頼出来る者に後を託す」事にならないかな

    ただ、身の振り方については子供達の見えないところで話しをしたい。
    俺としては、一晩お母さんのそばについて静かにお別れをさせてあげたいんだ。
    なので、最優先にするなら子供のケアかな。

    ■子供のケア
    そうだね、その可能性もあるね<自分のせい
    ……今のところうまく言葉が思いつかないや。でもカインの「母親の想い」を語るのはいいと想うよ
    俺は、一人で抱え込まないで困ったときはいつでも周囲を頼っていいんだよって
    話をしようかなって思ってる

    ■その他
    できれば翌日にでも村の方も対応できないかなって思うんだ……
    今まで目撃すらされなかったのに、突然(デミじゃない)オーガが出てきて人が死んで、村の人達も相当動揺してると思うんだよね
    同じ事が起きないよう、何かできないかなって思う(自衛団と相談とか、AROAに周囲の調査を提案するとか)

  • カインだ。
    パートナーは、イェルク・グリューン。

    いつきとレーゲンはハピネスで一緒になったことあるが、任務でははじめましてだな。
    ヴィルマーとレオナルドは完璧にはじめましてだが。

    とりあえず、赤子がいるし、何をするにしても場所移動はした方がいいだろうな。
    移送される母親の傍にいたいだろうし、母親がどこへ行くかも確認必要かもな。
    が、その前に互いの名前は名乗りあった方が良さそうとは思う。
    状況が状況だし、俺達は責めないとは言え、見知らぬ大人が複数いて、自分にあれこれ話してくるって守らなければと思う赤子もいる分負担だろうし、向こうの名前を知らねぇし、双方知った方がいいんじゃねぇかと。

    今後の身の振り方は……赤子と一緒に行けるかどうかの確認はしておきてぇかな。
    一般的に赤子の兄弟とは引き離され易い。顕現なんてすればもっとだ。
    大体が村の親戚筋だろうが、ちゃんと育ててくれる家がベストと思うぜ。
    引き取ってくれたが、その後不遇とかは避けてぇし。
    が、俺達が滞在出来る時間の都合もあるし、事件の混乱が収まりきってない部分もある。あと、夜だしな。
    なので、万事整えると言うより、信頼出来る者に後を託さなければならないケースもありそうだな。
    全員同じ行動が成功条件というのとプランの文字数の制限もあるから、これも行う場合、後述のケアとどっちを重点的にしておくかは決めた方がいいと思う。

    で、子供のケアだが。
    個人的な感想を言うと、村人達とこの子供の俺達を責めないのは理由が違う気がする。
    村人達は、俺達が瞬間移動でもしない限り、同じ村にいたとしても間に合わなかったことを理解しているから、責めないと言うより責められない。
    子供の方は、それ以前なんじゃねぇかと。
    俺達が間に合う間に合わない関係なく、自分が転んだからってのが大きそうに見える。自分が転ばなければ、オーガに追いつかれなかった、お母さんは死ななかったと思っていそうだなと。
    そうだった場合、こっちのが深刻だな。
    お前は何も悪くないっつって、そうだねってすぐに立ち直るようなモンでもねぇし、時間経過につれて悪化し易い。
    悪くないとか仕方ないとか本人に対するものを言うより、どうして母親がそうしたかっていう母親の想いを言った方がいいかなとは思う。

    …とまぁ、俺の意見はまずはこんなもん。
    いつき達の意見や後から来る奴の意見も聞いて、纏めようや。

  • [1]ヴィルマー・タウア

    2015/08/10-11:07 

    ヴィルマー・タウアだ。それとトリックスターのレオ。
    信城とレーゲンは久しぶり、カインとイェルクは初めましてだな。
    よろしく。

    …ままならないことってあるよな…。
    俺はボウズと赤ん坊の行く先を確保したいと思う。
    なるべく、村の誰かに引き取ってもらうのが好ましいかな。
    知っている人で知っている土地で過ごしたほうがストレスも少ないだろう。

    あとは、ボウズ達の心のケアかな。
    こっちはまだ方針は決まっていないが…。


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