アンリの居場所(雨鬥 露芽 マスター) 【難易度:とても簡単】

プロローグ


それは郊外の小さな町。
少々裕福な家庭の大きな家があった。
夫婦は大変仲睦まじく、子供は6人。
どの子供も大変優秀で、それぞれ飛び抜けて得意なことを持っていた。

19歳の長女は音楽の才能に恵まれ、ピアノ、バイオリン、フルートなどの様々なコンクールで受賞。
18歳の長男は勉学が得意で、学校のテストでは常に主席。
16歳の次女は、学校では平凡だったが、炊事や洗濯、掃除などの家事が大得意で、両親はいつも助けられていた。
14歳の次男と三男は双子で、次男はスポーツ、三男は芸術に長けており、コンテストや大会でその名を馳せていた。

兄弟はいつも親に褒められていたが
13歳の末の娘、アンリだけは違っていた。

アンリには特別得意なことが無かった。
勉強も運動も人並み以上にこなせたが
どれも兄弟より突出しておらず、1位や賞など取ったことがなかった。

アンリは両親に褒められることがなかった。

「アンリも何か一つくらい得意なことがあればねぇ」

それは母の口癖だった。
父も兄も姉も、それを否定してはくれなかった。
教師も言っていた。

「お姉さんやお兄さんは得意なことがあるのに」

悔しくてたまらなかった。
しかしどれだけ頑張っても、兄弟を越えることができない。
アンリは自分の居場所に疑問を持ち始めていた。

――私の居場所はどこだろう――と。



ある日の学校でのこと。

「アンリは手先が器用だよな」

そう言ったのは、隣の席のケイトだった。
金色の髪をなびかせて、緑色の瞳でアンリを覗き込む。
彼は小さい頃からの幼馴染だった。

「この前作ってくれたからくり人形、弟喜んでたよ」
笑うケイトに、アンリは俯いた。
栗色の髪が顔にかかり、その表情が陰る。

「そんなの役に立たないよ」

アンリは呟くように言った。
ケイトは不思議そうな顔でアンリを見つめた。
「何かあった?」
「何もない」
軽く交わした会話に、ケイトは妙な胸騒ぎを覚えた。
しかし、それはチャイムに遮られ、それ以上の会話を続けることができなかった。

そしてその日の夜
アンリは家に帰って来なかった。



アンリが行方不明になって3日が経ったある日、A.R.O.Aに連絡が入った。
アンリの両親からだ。

末の娘が帰って来ない。
家の近くにある森に入ってしまったのかもしれない。
その森はオーガが出ると噂されている。

そういった内容の電話だった。
職員は至急ウィンクルムに連絡を入れると
話を聞くため、先に家に向かった。



その頃、ケイトは噂の森に入っていた。
アンリを探すためだった。

オーガと遭遇した時に逃げられるように
ロープの先にナイフを結びつけたものを用意し
昔よく遊んだ、アンリの祖父の屋敷に向かった。

屋敷に辿り着くと、扉に張り紙があった。

――踏みしめる程に崩れる足元、越えられない絶望への落とし穴
向かい来る荒波に、どれだけもがくも流されて
立ち向かうために涙しても、言葉の刃は降り注ぐ
心の扉は固く閉じて、全てを押しつぶそうと、ただ必死に――

それはアンリの書いた文字。
ケイトは、アンリの気持ちに気付けなかった自分を責めた。

もっと早く気付いていたら――
唇を噛みながら重い扉を押して開けると
岩で囲まれた暗い通路がケイトを迎えた。

「こんな場所だったっけ」

五年ぶりに訪れたその場所に疑問を感じながら
一歩一歩ゆっくりと足を進める。
狭く暗いその道。
天井には一定の間隔でランプが引っかかってはいるものの
その明るさは強くなく、どこか不穏な空気を感じさせる。

ガコン――

ある石を踏むと、音が鳴った。
嫌な予感がして辺りを警戒する。

「うわぁ!」

慌てて後ろへ退くケイト。
その足元では床が開いていた。
その穴を覗くと、下には勢いの強い水が流れていく。

(落ちたら外の川に流れ出るのか……)

ごくりと生唾を飲み、周りを見回す。
その距離は長く、ジャンプで飛び越えるのは難しそうだ。
床が閉じたことを確認すると、再びスイッチになっていそうな石を探す。
どうやらスイッチは一定の範囲で散らばっているようだ。
天井には頑丈そうな吊り下げ式のライト。
落とし穴は通路いっぱいに広がっているが、壁との間に数cmの縁がある。
壁は岩肌のため、掴むことも引っ掛けることもできそうだ。
ケイトは頭を回転させ、どうにか突破することができた。


階段を上ると、先ほどよりも広い通路がケイトを出迎えた。
通路の真ん中には、細い溝が引かれている。
ケイトはその溝の先に女の銅像があることに気付いた。
その銅像はどこかアンリにも似ていて、胸元には穴が開いている。

銅像に近づくと、それは動き出した。
ケイトが歩いて来た道を戻るように、溝を伝って下がっていくその銅像。

それと同じくして、ゴゴゴと地響きのような音が聞こえてきた。
ケイトは警戒しながらロープを構える。
前から向かってくるのは大量の水だった。
慌てて壁を見ると四角形の筋が見えたが、それはびくともしない。
天井には銀の輪が見えた。

ケイトは何かに気付いたが
既に水は目前に迫っていて、間に合わなかった。

流されたケイトは、1階の階段の前にいた。
大量の水は、どうやら階段の前にある排水溝に流れていったようだ。

(下手したら死ぬぞこんなの)

アンリが作ったのだと気付いたケイトが、ゾッとしながら心で突っ込む。
もう一度2階へ上がり、なんとか洪水のからくりを乗り越えて、階段に辿り着いた。

階段の奥にはマーライオンのように水が噴き出すオブジェがあった。
まるで浴槽のような、不格好な噴水。
溜まっている水の量は深さに合っていない。
(もしかして、さっき流れてきた水はこれか)
ケイトは仕組みを理解して、溜息をついた。

階段を登り、警戒して歩いていると
床に沢山の小さい穴が開いているのが見えた。
天井を見たケイトが「げ」と小さく声をあげる。
そこにはキラリと光る物が……。

慎重に足を出し、ガタンという音にすぐに身を引く。
ガシャン――
勢いよく落ちてきたのは、ナイフが沢山ぶら下がった四角い鉄の塊だった。
ナイフが床にぐさりと刺さると、天井から鎖で繋がれた鉄の塊が、ゆっくりと天井に戻っていく。
ナイフの柄はカラフルだったが、同じ色の物はなかった。

ナイフが上昇している間に下を通ろうと試みるも
それは再び音を立てて落ちてくる。
壁を見ると何か書いてあった。
『Knife-Blue』

ケイトは、アンリが誰かを待っているのか、拒んでいるのか
どっちなのかわからなくなった。

段々と暗くなるケイトの表情。
そんな不安な気持ちのまま、ケイトはナイフの天井を越え、階段を登った。

次にケイトを待っていたのは
通路ではなく、小さな部屋だった。
正面には鍵穴のついた鉄の扉。

壁には鍵がかかっているだけで
他には何も見当たらない石造りの部屋。
まるで牢屋だ。
壁にかかる鍵は、持ち手の部分が色々な形をしていた。

適当に星型の鍵を手に取ると
ガタンと音が鳴り響き、天井が下がってくる。

ケイトは他の鍵に手をかけてみたが、どれも取れなくなっていた。
試しに持っていた鍵を元の場所に戻すと、下がっていた天井が止まった。
そして、他の鍵は全て取れるようになっていた。

ケイトは確信した。
この扉の向こうに、アンリはいるのだと。
そうして、ある鍵に手を伸ばした。

ガチャリ――
扉が開く。

「アンリ、みんなが心配してる。家に帰ろう」

アンリは笑った。

「帰る場所なんてない。
 私はずっと、ここにいたんだよ」



ようやく到着したウィンクルムに、職員が状況を説明する。
ウィンクルム達は屋敷の前に来た。

扉には、張り紙。

解説

■目的
アンリを連れて帰ること。

■PC情報
屋敷の扉を開けたところから開始。
●事前に聞いたこと
・アンリという少女が行方不明
・恐らく森にいる
・森にはオーガがいると噂されている
●職員が集めた情報(集合時に職員から聞いた)
・アンリの祖父の屋敷が森にある
・幼馴染の存在
・アンリはからくりが得意
・親はからくりの特技を知らない
●現時点で知らないこと
・ケイトが屋敷の中にいる
・屋敷がからくり屋敷になっている
・オーガはこの森にはいない


■屋敷の中
プロローグと併せてお読みください。
階段は常に突き当たりにあり、通路を通らないと上に行くことはできません。

・関門1
通路の幅は1m、天井の高さは地面から3m。
スイッチは何個もあり、散らばっている。
床が開くと、向こうまでの距離は2m。
落ちたら森の外に出てしまう。

・1階から2階に上がる階段の前
濡れた金網があり、下には落とし穴と同じく水が流れている。
その上には、ナイフが結ばれたロープが落ちている。

・関門2
2階。ここから通路の幅は2m。
壁にある筋は高さ3m、幅2m。
噴水は深さ1m奥行き3m。
湯船のような形。
淵には筋が入っており、通路の溝に繋がっている。

・関門3
ナイフの柄の色は、赤、オレンジ、黄、黄緑、緑、青、紫、ピンクの計8色。
範囲は幅2m、奥行き2m。
足元の痕跡は何度も同じ場所に突き刺さっているように見える。
鉄の塊が一番下りてきた時、地面との隙間は柄の高さである15cm。
鉄の塊の高さは2m。

・関門4
持ち手の形は
六角形、五角形、星形、ひし形、四角形、三角形、円、ハート、滴の計8つ

・アンリのいる場所
アンリの隣にはケイトがいる。
が、彼の言葉ももう届かない状態。
アンリを説得しましょう。


■プラン・行動
・謎解きの根拠はなくても判定に関係ありませんが
 ない場合、筆者が勝手に描写する可能性があります。
・今回アドリブを多量に加える可能性があります。
 駄目な方は一番最初にxを入れてください。

ゲームマスターより

あなたの居場所はどこにありますか?
あなたの隣にいる人に、あなたは気付けていますか?
そんなことを感じていただけたらなと、思います。

アンリちゃんにはケイト君がいるはずなんです。
うまく説得してあげてください。

関門の突破の仕方で、説得の難易度が若干変わったりもします。
関門ごとに分担するのもいいと思います。

リザルトノベル

◆アクション・プラン

ニッカ=コットン(ライト=ヒュージ=ファウンテン)

  屋敷の扉の貼り紙を見てアンリさんの心の叫びが聞こえるようで胸が締め付けられたわ
でもこれって何だか暗号みたいね?
からくりが得意だそうだし、からくり屋敷になってるのかしら?
とにかく探し出さないとね!


関門1

床に開いた穴を見たあと、壁との間に数cmの縁があることに気付く
岩肌にしっかり掴まり、壁にも仕掛けがないか確かめながら
全員一列になるカニ歩きで少しずつ進む

関門4

屋敷扉の貼り紙から、アンリは「心」の扉の奥
ハートの鍵で開く部屋にいると推理する
もし開かなければ「涙」の扉だと推理し滴の鍵を試す
それでも開かなければ残りを順に試す


アンリに一言
ご両親にこのからくり屋敷見せたらいいわ!
だってこれってすごい特技よ?



クロス(オルクス)
  ☆スキル
保育・子供好き

☆心情
「からくり屋敷とか作れそう(苦笑
だが親にも原因があるな、コレは…」

☆関門3担当
・一度ナイフが落ちる所を見て現場検証
・壁の文字が鍵になると予想し青いナイフを観察
・オルクに青いナイフのみ狙う様指示

☆説得
「アンリ、皆心配してるんだぞ
ケイトだってアンリが心配だからからくりを突破して来たんだ
危険だと分かっていながら…
アンリ、からくりが好きなら誇りと自信を持て
お前のからくりは凄い
だから好きな事は諦めるな!
周りや両親が認めないなら俺達が認める
居場所だってケイトがいる!
お前は一人じゃ無い!
いつも支えてくれたのは?
いつも一番に褒めてくれて認めていたのは、誰?
他でもないケイトだろ?」



紫月 彩夢(紫月 咲姫)
  関門2担当
階段下で入手したナイフ付ロープを天井の銀の輪っかに引っ掛けられないか挑戦
銅像が動き出さない距離から、咲姫のパペットに設置して飛ばしてみる
無理そうなら自力で
上手く絡めば水が流れ切るまで踏ん張る
筋を利用して水に巻き込まれない位置に行けるかしら

無理なら、素直に流されて再チャレンジ
何度もやれば、水嵩も減らないかしら

得意な事、あるじゃない
楽しませて貰ったわよ。こういうの、あたし大好きなの
誰かを笑顔にできるって、凄い事だと思うけど、両親は知らないなんて勿体無い事ね
…ところで、アンリ
貴方の傍まで一生懸命駆けつけてくれた彼は、誰よりも早く、貴方の特技に気付いたのよね
貴方の居場所。彼の隣じゃ、不満?



●綴る言葉
――踏みしめる程に崩れる足元、越えられない絶望への落とし穴
向かい来る荒波に、どれだけもがくも流されて
立ち向かうために涙しても、言葉の刃は降り注ぐ
心の扉は固く閉じて、全てを押しつぶそうと、ただ必死に――


森にある祖父の屋敷に向かったのかもしれない。
そう聞いたウィンクルム達は、何か痕跡があるかもしれないと屋敷に向かった。
そして辿り着いた屋敷でウィンクルム達を迎えたのは、アンリが書いたと思われる張り紙だった。

どうやら彼女は、オーガには襲われてないようだ。
しかし、張り紙を見る限りでは、簡単に帰って来そうにない。
恐らく彼女が中にいるだろうと思い、一同はその張り紙の扉を開けた。

「この中にいるのは確かみたいだな」

クロスが扉の先を見据える。
重々しくゆっくり開く扉の先には、薄暗い岩肌の通路が見えた。
パートナーのオルクスも、そうみたいだと返事をする。

「何だか、アンリさんの心の叫びが聞こえるみたいだったわね」

張り紙の内容に、ニッカ=コットンは悲しそうな声をあげた。
共に来ていた紫月彩夢は何かに気付いたように、あれと訝しげに呟いた。

「ここって、アンリの祖父の屋敷なのよね」

目の前にあるのは屋敷の割に灯りが少なく、その上岩肌で幅1m程の細い通路。
部屋がありそうな気配もない。
生活感というものが感じられないのだ。

「からくりが得意だそうだし、仕掛けがあったりして!」

ニッカの冗談めいた言葉に、クロスが「ありえそう……」と苦く笑う。

「どちらにしてもまだオーガがいないと確定したわけではありませんし
 用心して進んだ方が良さそうですね」

ニッカのパートナーであるライト=ヒュージ=ファウンテンがそう提案し
狭い通路を順に入っていくことにした。


●落とし穴
先頭を歩いていたのは、ライトだ。
先程自分が言ったことから、警戒しつつ一歩一歩踏み進めていく。

ガコン――

誰かの足元から音が響いた。
気を張っていたライトは、その音に反応して後ろにいたニッカを引きながらすぐさま飛び退く。
ライトのいた数歩先では床が口を開いていた。

「落とし穴のようですね」

どこかの石を踏んだことで開いたらしい。

「飛び越える……ってのは、さすがにできなそうだな」

オルクスが、穴の距離を見て頭を悩ませる。
落ちるだけで済めば戻ってくることもできるが、下には勢いの強い水の流れ。
とても戻れそうにない。

「あそこって歩けないかしら?」

ニッカが指先を向けたのは穴の縁だった。
壁際に数cm程の幅があり、歩こうと思えば行けそうではある。

「壁も、掴めそうね」

彩夢がそう言いながら壁に触れる。
凸凹しており、手をかけることは容易そうだ。

「壁に仕掛けがないとも言えねぇし、気を付けていかないとな」

クロスが壁に沿ってゆっくりと横ばいに歩き始め、先に落とし穴の縁へと進んでいく。
そこにオルクスが続き、ニッカも縁に足を伸ばす。

「お嬢さん、ゆっくりでいいので下を見ずに進んで下さい」

ニッカの後ろ……というより隣に並び、落ちないよう支えながら進んでいくライト。
「次はあたしが行くわ」
そこに彩夢、そしてその姉、のように見えるが実の兄でありパートナーの紫月咲姫が続く。
「壁に仕掛けはなかったみたいだけど……」
最後に渡り終わった咲姫が振り返り、確認する。

「この屋敷に仕掛けがあることは、確実みたいね」

渡っている間にゆっくりと閉まっていった落とし穴。
どうやらこの先も、何らかの仕掛けが待っていると思って間違いなさそうだ。

「からくり屋敷ってことか……
 これ、アンリが作ったんだろ?」

大がかりなその仕掛けに、クロスが感嘆の声をあげる。
13歳にして、これだけの技術力はすごい。
しかしアンリは、その事実に気付いていない。
誰にも認められていないと思っている。

「親にも原因があるな、コレは……」

クロスはアンリが閉じこもっている原因を考え、ため息をつく。
どこか共感をしている様子のオルクスも「あぁ、そうだな……」と、呟く。
オルクスは思い返していた。
同じ境遇だった自分を、重ねていた。

二人の会話が行われている中、彩夢は天井を見上げていた。
そんな彩夢に、咲姫は気付いた。
(彩夢ちゃん……)
顔をあげたまま、何かを想っている様子の彩夢。
それはアンリのことか、それとも――
咲姫は声をかけた。

「アンリちゃんの所、頑張って辿り着きましょうね」
「そうね。次は何が待っているのか、楽しみだわ」

彩夢の返事に、咲姫が微笑んだ。


――ここはからくり屋敷だ――

全員がそう認識をし、警戒しながら先へ進んでいた。
通路は一本道。
だからこそ何があるかわからない。
お互い周囲に気を張りながら進んでいると、突き当たりに階段が見えた。

「おや……?」

階段の直前の床には金網、その上にはナイフが結い付けられたロープが落ちていた。
ロープを拾い上げたライトは、それが濡れていることに気付く。

「どうやら、誰か来ているようですね」

ライトは安堵の表情を浮かべた。
――彼女は一人ぼっちではない。
それがわかっただけでも充分だった。
アンリには、こうして心配して追ってきてくれる人がいる。
それは大きな収穫。

「そのロープ濡れてるわね。
 よく見たら、金網も、階段も、壁も濡れてる」

彩夢がライトのロープを確認して、壁や金網を見る。
金網の下には落とし穴と同じく勢いの強い水が流れている。
自分達が来た道を確認してみるが、濡れている痕跡はない。

「濡れてるのはここから上……2階みたいだな」

クロスが階段に足をかけ、踊り場から上を覗きこむ。
つまり、金網や落とし穴から水が溢れたというわけではないことだ。
次は水の何かがあるのかもしれない。
一同は、用心しながら階段を上った。


●荒波
二階に上がって目に入ったのは、1階よりもひらけた通路だった。
そして通路の真ん中には溝が入っていた。

「何かしら、あれ」

溝の途中にそびえる物体に気付いた咲姫が声を上げる。
それはオブジェのように見えた。

「銅像みたいだけど……」

何が起きるかわからない以上、迂闊に近づくわけにもいかず
彩夢と咲姫は階段からそれを観察する。
どうやら銅像の真ん中辺りに穴が開いているようだ。
クロス、オルクス、ライト、ニッカの4人も階段の前で並び
全員で周囲を見渡す。

「銅像の上、天井に何かついてるな」

オルクスが天井を指で示す。
銅像の真上には、何か輪のような物がついていた。
小さいというほどでもないのだが、天井が高すぎて普通に手を伸ばしただけでは届きそうにはない。

「でも、あの輪っかってどう使うのかしら?」

ニッカが頭をひねる。
この先で起きることが分からない以上、対処のしようがない。

「要は水が溢れたり流れたりってのがあるわけだろ?」

クロスが濡れている壁を視認する。
水の跡は自分達の身長を越えてはいない。

「ちょっと考えてみましょう」

状況を整理する彩夢に、全員が耳を傾ける。

「もし下から溢れてきた場合、この高さなら溺れることはないわよね」
「そうだな。どう溢れるかによるかもしれねぇけど、この高さなら向こうまで辿り着けそうだ」

同意するオルクスに、咲姫も頷き「問題は流れてきた場合よね」と彩夢に声をかける。

「流れてきた水の勢いがあまりにも強い場合に困るのは
 巻き込まれて流されていくことだと思うの」
「……となると、水に巻き込まれない高さにいるか、何かに掴まって耐えることが必要になりますね」

ライトの『掴まる』という単語で、ニッカが気付いたようにライトの持っていたロープを見る。

「このロープ使えないかしら!あの輪っかに引っ掛けて!」
「引っ掛けるか……。
 そうだな。今のところそれが一番かもしれない」

ニッカの提案に、クロスも同意する。

「だが、どうやってロープかけるんだ?」

高い場所にあるその輪にロープを通すには、ナイフの遠心力を使って投げたとしてもかなりの技術力がいる。
その上、どこまで行ったら仕掛けが作動するのか
何が起きるのかもはっきりしていないこの状況では、簡単に試すわけにもいかない。

「咲姫のパペット、使えないかしら」

彩夢が呟いた。
パペットマペットで出せる等身大の人形で、鳥を作りだそうということだった。
「なるほど」とオルクスが納得する。

「そうね。やってみましょう!」

咲姫と彩夢がトランスに入り、穴に通るよう小さめの鳥をイメージしてそこに作り出す。
出現させた鳥の嘴にナイフ側のロープを結わえ、もう一方を握ったまま鳥を放った。

「銀の輪っか目指して飛んでけー!」

咲姫の手から放たれた鳥は、真っ直ぐに輪を目がけて飛んでいく。
輪に近づくと羽をたたみ、滑空して輪をくぐろうとしたが
人形が大きすぎたためか頭は通り抜けたものの、体が引っかかってしまい、鳥は音を立てて消滅する。
しかし、勢いがあったためか、通り抜けたナイフの部分がぐるりと一回転し、輪に絡んだ。

「なんとか絡まったみたい……」

ロープを軽く引っ張り、咲姫が様子を見せる。
それを全員で掴み、慎重に通路を進んでいく。
ゆっくりと銅像に近づくと、それはカチリと音を立て、溝を後退し始めた。
そして鳴り響く地響きのような音。

「何?何の音?」

後ろにいたニッカが、戸惑いながら前を覗きこむように顔を出す。

「水だ!大量の水!」
「お嬢さん、しっかり掴まってください」

先頭を行く彩夢、咲姫の後ろに続いていたクロスが大きな声で状況を知らせる。
ライトもニッカの腕を掴み、ロープを握った。

「耐えきれるかしら……」

ぐっと彩夢が手に力を入れた。

「彩夢ちゃん、私、頑張って支えるから」

彩夢を覆うように咲姫が後ろから手を回し、力を込める。
全員が踏ん張ろうと体重をかけると、銀の輪が下に動いた。

ガコン!!

ゴゴゴと揺れる壁。
何事かと全員が目を見開いていると、壁に入っていた四角型の筋から壁がめきめきと割れ出している。
それは扉のように開口し、そしてぴったりと向かいの壁にぶつかると、彩夢達の道を塞いだ。

あまりの大掛かりな仕掛けに呆然とする。
塞がった壁の向こうからは、水がぶつかる音が聞こえる。
どうやら壁に開いた穴の方へ流れ落ちているようだ。

水の音が鳴り止むと、塞いでいた壁はゆっくりと戻っていった。
仕掛けの作動タイミングで、水は多少かかったものの、全員無事に立っている。

「とんでもない仕掛けね」

口元に笑みを浮かばせながら、彩夢が呟いた。
咲姫は、思っていた。
――彩夢ちゃんは、きっと、自分を重ねてる――

彩夢は、女として育てられた兄の存在によって存在意義に疑問を覚えていた。
実際に女として生まれた自分よりも、美人で可愛くて、女性らしい兄の存在。
そして咲姫はその感情に気付いていた。

(……私、この子を支えられているのかしら。ちゃんと、愛せているのかしら)

咲姫は、彩夢が今でもそう感じていると思っていた。
そして原因である自分が、そんな彩夢を支えることができているのか、不安だった。

だからこそ、アンリを助けたい。
彩夢と重なるアンリを助けて、その暗闇から、救い出したかった。


●刃
一同は、三階に辿り着いた。

「また何か待ってるのか?」

クロスが苦笑する。
二階の時と違い、ぱっと見てわかるような異変は今のところ無い。

「床も壁も天井も、とにかく気を付けて進まないと駄目よね!」

ニッカがきょろきょろと周りを見渡す。
足元や天井、各々が色々な所を警戒して歩いていると、オルクスがぴたりと立ち止まった。
それにつられて全員が歩みを止める。
オルクスは天井を見たまま、固まっていた。

「おい、あれ」

促されて天井を見上げると、そこには光に反射する何かがぶら下がっていた。

「刃物、かしら」

彩夢の呟きに「だろうな」とクロスが返事をし、ライトはニッカを退かせる。

「とりあえずオレが行く。まずは何が起きるか確かめてみねぇと」

そう言って、オルクスが前に出る。
「気をつけろよ」とクロスが後ろから見守る中、細心の注意を払い進んでいく。

ガシャン――

音を立てて四角い鉄の塊が天井から落ちてきた。
天井からは鎖で繋がれている。
床には、鉄の塊についているナイフが、しっかりと刺さっていた。
音に反応して避けたオルクスが仕掛けを把握しようと壁を見ると、そこには文字が刻まれていた。

「何か書いてあるぞ」

オルクスに呼ばれ、壁を見ると『Knife-Blue』と書かれている。

「青いナイフ、か?」

クロスがそれを読みあげる。
ゆっくりと引き上がっている鉄の塊を見上げれば、柄の色が様々あった。
赤、オレンジ、黄、黄緑、緑、青、紫
それぞれ一色ずつ存在している。

「青い柄、あるみたい」

彩夢がそれを指差す。
一番左の手前に、それはあった。

「このナイフ、ずっと同じ所に刺さってるのね!」

ニッカが床に残っている跡を見て指摘する。
それを聞いたクロスは、オルクスに指示を出した。

「あの青いの、ずらせねえかな」

青いナイフに何かしらの仕掛けがあるということは
刺さらない状況にすれば少なくとも止めることができるのではという考えだ。
オルクスは銃を取り出し、青い柄に狙いを定める。

パン――

音を立てて放出された弾は、ナイフの刃をかすめた。

「あぁ惜しいわ!」
「でも、刃先をずらすことはできたいみたい」

残念がるニッカに、咲姫が笑む。
再びオルクスが仕掛けを作動させ、ナイフを落下させる。
青いナイフは穴からずれて倒れていたのだが、落ちた鉄の塊は上昇し、動き続けていた。
ライトは、青い柄のナイフを見た。

「あれ、妙に揺れていませんか?」

銃の衝撃で……というわけではなさそうだ。
オルクスはもう一度塊を落下させ、青い柄を掴む。
「あ」と驚いたような声が零れた。
ぐいっとオルクスがそれを引くと、青い柄が、鉄の塊から鎖に繋がれて伸びてくる。

「な、何だそれ」

クロスが唖然とした表情でナイフを見る。
鎖が10cm程見えた時、カチリと音が鳴った。
勢いよく戻っていく鉄の塊。
その動きはまるで掃除機のコンセントだ。
伸びきった青いナイフがゆっくりと塊に戻っていく間、ナイフは、落ちて来なかった。

「何か仕掛けに生活感あるわね!」

安全になったナイフの下を通り抜けながらニッカが楽しそうに笑った。


●心の扉
階段を上ると、通路ではなかった。
先程までと違い、完全に小部屋である。
正面には、鍵穴のついた扉。
そして右側の壁、左側の壁にはそれぞれ鍵がぶら下がっている。
鍵の持ち手の部分は様々な形をしていた。

石で囲まれた狭い小さな部屋。
そこはどこか不気味でもあった。

「この鍵のどれかが、あの扉の鍵なのかしら」

左には六角形、五角形、四角形、三角形の持ち手の鍵
右には星形、ひし形、円、ハート、滴形の持ち手の鍵。
彩夢は左右の壁を交互に見ながら考える。

「もしかして最初の張り紙がヒントなのかしら」

張り紙がずっと気になっていたニッカは、そう言った。
アンリの心の叫びだと思っていたニッカ。
暗号のようなあの張り紙を見て、アンリの気持ちを理解したかった。
だからこそ、張り紙の内容を覚えていた。

「最後、心の扉って言葉があったの」

そう言って、一つの鍵を指し示す。

「だから、ハートなんじゃないかしら。
 きっとこの扉の奥にアンリはいるのよ」

ニッカの推理に、一同も頷く。
それを見て、ニッカはハートの鍵を手に取った。

ガタンと音が響いた。
見れば天井が下がっている。
ニッカは慌てて扉に鍵を差し込んだ。

ガチャリ――

それは、しっかりと回った。


●アンリの居場所
扉を開けると、先程と同じ冷たい石の小部屋があった。
そこに立っていた栗色の髪の毛の少女。
そして、壁際で座りこんでいた金髪の少年が目に入った。

「誰?」

栗毛の少女――アンリが驚いた表情で入口を見る。

「多分ウィンクルム。お前のお母さんが依頼したって、母ちゃんが言ってた」

少年は、片膝を抱えながらアンリに説明した。

「貴方は幼馴染の?」

ライトに尋ねられ、緑色の瞳を覗かせながら静かに「ケイト」と少年は名乗った。

「何の用?ここにはオーガはいないわよ」

どこか冷たい目のアンリに、クロスが近づく。

「アンリ、皆心配してるんだぞ」

そんなクロスの言葉に、アンリが冷めた視線を向けた。
それでもクロスは引かなかった。

「ケイトだって、アンリが心配だから危険を承知でここまで来たんだ」

ケイトは、ぐっと唇を噛んだ。
それでも、それでもアンリは揺るがない。
ケイトは悔しかった。
そんなケイトを見て、オルクスが静かにアンリに語りかけた。

「オレも上に優秀な兄が3人いる。
 オレも、いつも親戚や周りから比べられてた。兄達は優秀なのにって」

それは、アンリと同じ境遇だった。

「辛いよな?誰にも認められず居場所なんて無いって」
「でも、今のあなたにはあるじゃない」

アンリが口を開く。
オルクスは微笑んだ。

「居場所なんて、自分の気付かない内に出来てるんだ。
 キミにだって、ケイトがいるだろ?」
「ケイトは……」
「水の仕掛けは下手すれば命を落とすものでした」

口籠るアンリに、ライトが声をかけた。
大の大人ですら恐怖を感じる程の水勢。
それを、ケイトは乗り越えてきた。

「あなたは勘違いしているのではないですか?
 誰もわかってくれない、自分を見てくれないと。
 でもここにいる少年はそんな危険な罠を突破して、あなたを探し出したのですよ」

アンリがケイトを見る。
ケイトは、アンリから目を逸らさなかった。
悲しそうな緑色でただ、アンリを見つめていた。

「アンリ、楽しませて貰ったわよ。こういうの、あたし大好きなの」

そんなアンリに、次に声をかけたのは彩夢だった。

「誰かを笑顔にできるって、凄い事だと思うけど」

アンリの目が大きく開いた。
考えたこともないことだった。
自分の作ったもので誰かが笑顔になる。
アンリの脳裏には、いつも傍にいた笑顔が見えた。
そしてその笑顔の主は、今も、この部屋に――


「でも、両親は知らないなんて勿体無い事ね」
「そうよ!ご両親にこのからくり屋敷見せたらいいわ!だってこれってすごい特技よ?」
「あぁ、本当にすごかった。お前はからくりに誇りと自信を持っていい。俺達が認めるよ」

彩夢の言葉に、ニッカが賛同し、クロスも大きく頷く。
アンリは、数々の称賛にたじろいだ。
そこに、咲姫が優しく笑った。

「アンリちゃん
 お屋敷の大改造、お疲れ様」
「お疲れ様……?」
「なかなかスリリングだったけど……
 彩夢ちゃんを楽しませてくれて、ありがとうね」

楽しかった。すごかった。お疲れ様。
そして、ありがとう――
ケイト以外からは、言われたこともない言葉。
そして、ケイトは、いつだって言ってくれていた。
こんなにも嬉しいはずの言葉をいつも。

「居場所だってケイトがいる!お前は一人じゃ無い!
 いつも支えてくれたのは?いつも一番に褒めてくれて認めていたのは、他でもないケイトだろ?」

クロスの言葉が響く。
アンリは、ずっと不安だった。
ケイトが優しいのは、傍にいてくれるのは、幼馴染の情だからと。
だけど、それは違った。
アンリは、気付いた。

「ねぇ、アンリ。
 貴方の傍まで一生懸命駆けつけてくれた彼は
 誰よりも早く、貴方の特技に気付いたのよね」

彩夢に、アンリは震えながら頷く。
そうだった。
いつだって、自分を見て、気付いてくれていたのは……。

「貴方の居場所。彼の隣じゃ、不満?」

アンリの瞳から、大粒の涙がぼろぼろと零れ落ちる。

「不満、じゃない……。不満じゃないです!」

本当に気付けていなかったのは自分だった。
隣に、ずっと傍にいてくれたケイトに。

「ケイト、ごめんっ……!ごめんね!」

溢れる涙を拭いながら、必死にケイトに向かって謝るアンリ。
そんなアンリに、ケイトはへへへと歯を見せて笑った。

「早く帰ろう!明日も学校あるんだし!」

立ち上がり、手を差し出すケイト。
そしてその手を取るアンリ。
二人の姿に、一同は優しく笑みを浮かべた。



家に着くと、アンリは一礼した。

「私、もっと沢山の人を楽しませられるように、勉強するから!」

それは閉じこもる少女の姿ではなかった。

「ありがとう。お兄さん、お姉さん!」

その笑顔に、もう冷たい瞳などなく、まっすぐ、未来を見据えていた――



依頼結果:大成功
MVP
名前:紫月 彩夢
呼び名:彩夢ちゃん
  名前:紫月 咲姫
呼び名:咲姫

 

メモリアルピンナップ


エピソード情報

マスター 雨鬥 露芽
エピソードの種類 アドベンチャーエピソード
男性用or女性用 女性のみ
エピソードジャンル 冒険
エピソードタイプ ショート
エピソードモード ノーマル
シンパシー 使用不可
難易度 とても簡単
参加費 1,000ハートコイン
参加人数 3 / 2 ~ 3
報酬 通常
リリース日 05月06日
出発日 05月15日 00:00
予定納品日 05月25日

参加者

会議室

  • [33]クロス

    2015/05/14-23:13 

    クロス:
    良かった、ならコレで行くな!
    此方こそ宜しく!
    そしてありがとうございました!
    皆、頑張ろうな!

  • [32]クロス

    2015/05/14-23:11 

  • [31]紫月 彩夢

    2015/05/14-23:06 

    クロスさんも、お疲れ様。うん、大丈夫だと思う。
    青いナイフを、どうするのか、どんな仕掛けがあるのか、楽しみにしていようと思う。

    あたしも、プランは提出済みよ。
    アンリに、上手く届けばいいけど。

    ニッカさん、クロスさん、改めて、どうぞ宜しくね。
    もうちょっと様子は見るけど、一先ずご挨拶。ありがとうございました。
    成功を祈っているわ。

  • [30]クロス

    2015/05/14-22:18 

    クロス:
    昨日顔出し出来ずすまない!

    二人共大丈夫だぞ
    後はGMに任せるしかない!

    一応俺のも書いておく

    ☆関門3担当
    ・一度ナイフが落ちる所を見て現場検証
    ・壁の青いナイフが鍵になると予想し青いナイフを観察
    ・オルクに青いナイフのみ狙う様指示

    こんな感じになったが大丈夫かね?

    まぁギリギリになっちまったし、プランは提出済みだ

  • [29]ニッカ=コットン

    2015/05/14-21:41 

    クロスさんがまだなのだけど・・・ごめんなさいね。
    この先は見られる保証がないからプランを提出してあることだけ伝えておくわ。

  • [28]ニッカ=コットン

    2015/05/14-21:40 

  • [27]ニッカ=コットン

    2015/05/14-21:27 

    >紫月さん
    ご指摘ありがとう!
    本当ね、書き直して置くわ。

    あたしもライトにどう動いてもらうかを書いたわ
    あとはアンリさんをどう説得するかとかね

    クロスさんも書けてるといいのだけど
    プラン、成功するといいわね。

  • [26]紫月 彩夢

    2015/05/14-20:21 

    …あ。ごめんなさい、一個だけ。
    ニッカさんの発言は、プランに記載した物をそのままコピペした物、かしら
    関門4のところ、2になってるから、もしコピペしたなら修正いるかも。GMさん混乱しちゃうし。
    発言用に書き足した物だったら、余計なお世話になっちゃうけど…念のため。

  • [25]紫月 彩夢

    2015/05/14-20:07 

    ん、ニッカさんのも、大丈夫だと思う。あたしのも、確認有り難う。
    戦闘じゃないから、咲姫に何を頼もうか少し悩んでるけど、まぁ、色々サポートして貰えたらいいわよね。
    説得の言葉も、関門に割くのがこのくらいで済みそうなら色々書けそうで安心。
    書いてみたら軽く溢れちゃいそうな気も、するけどね。

  • [24]ニッカ=コットン

    2015/05/14-05:46 

    【関門1・4】について


    関門1

    床に開いた穴を見たあと、壁との間に数cmの縁があることに気付く
    岩肌にしっかり掴まり、壁にも仕掛けがないか確かめながら
    全員一列になるカニ歩きで少しずつ進む

    関門2

    屋敷扉の貼り紙から、アンリは「心」の扉の奥
    ハートの鍵で開く部屋にいると推理する
    もし開かなければ「涙」の扉だと推理し滴の鍵を試す
    それでも開かなければ残りを順に試す

    と書いたわ
    何か付け足しや訂正があったら教えてもらえると助かるわ


    >関門2のプランについて
    あたしは大丈夫だと思うわ!
    実はイマイチ、イメージ出来てないのよ(苦笑
    洪水が来ることは予測出来ないだろうけど、ケイトさんが通った後だし
    床が濡れてたりするだろうからそこから推測できないかしらね?
    そしたら罠の突破にも時間かけられるわよね。

  • [22]紫月 彩夢

    2015/05/13-21:37 

    【仮プラン】

    関門2担当
    階段下で入手したナイフ付ロープを天井の銀の輪っかに引っ掛けられないか挑戦
    銅像が動き出さない距離から、咲姫のパペットに設置して飛ばしてみる
    無理そうなら自力で
    上手く絡めば水が流れ切るまで踏ん張る
    筋を利用して水に巻き込まれない位置に行けるかしら

    無理なら、素直に流されて再チャレンジ
    何度もやれば、水嵩も減らないかしら

    ***
    これで160文字くらいになったわ。
    パペットの設置の仕方は、咲姫のスキルだし、そっちの方に詳しく書いた方が良いかなと思うから、そっちに。
    一応、くちばしに差し込むとかそういう方向性よ。
    こんな感じで認識間違ってなければ、説得プランと兼ね合わせて、言い回しだけ変えて文字数減らす…とかもするかも。

    仮のだから、ご指摘あれば問題なく直せるわ。チェック、宜しくお願いします。

  • [21]クロス

    2015/05/12-19:59 

    クロス:

    >紫月さん
    いや気にしないでくれ(微笑)
    俺の認識間違いが悪いんだからさ(苦笑

    俺もプラン書き終わったらこっちに書き込むな
    認識間違いとかしてたら嫌だし…

  • [20]ニッカ=コットン

    2015/05/12-19:02 

    >紫月さん
    わかったわ!
    2と3は入り組んでいるから文字数使いそうだものね。
    私が一度、1と4を書いてみるわね。
    それで文字数がキツかったら分担で書いてもらってもいいかしら?

    突破方法確認の為にまたプラン書けたら、大体の内容を書き込むわね。
    間違っているところやイメージと違うところを指摘してもらえると助かるわ。

  • [19]紫月 彩夢

    2015/05/12-09:35 

    頼る事になるのに、ごめんなさいね。
    細かい事と言ったらそれまでだけど、気になっちゃうタイプなの。
    関門3、お願いします。二人の活躍、期待してるわ。

    分担:
    ん、あたしはそれなら関門2、やってみようかしら。
    鳥人形、使えないか試したいし。
    一回目の挑戦の時は、一階の階段手前なら、水が来ないのよね。
    その位置だと、経過が判らないけど…安全に待機できるとしたら、そこまで下がらなきゃ駄目かな、とは。

    ニッカさんが、1か4どっちか貰ってくれれば、
    あと、説得に文字数割いてみて、余りそうな人が残りを請け負うって形でどうかしら。
    言いたいことは色々あるだろうし、実際書いてみないと判らない部分もあるだろうから。

  • [17]ニッカ=コットン

    2015/05/12-01:49 

    >分担
    関門1は割と固まってるしサラッと書いて、関門2・3・4に文字数使っちゃう?
    関門3はクロスさんとオルクさんにお任せするとして、紫月さんは関門2と関門4どちらがいい?

  • [16]クロス

    2015/05/11-23:29 

    クロス:

    >紫月さん
    あーそれもそうだったな(苦笑
    ならオルクに全面的に頼むわ
    そうか、確かにどの位の距離か分からんし弓じゃ狙い難い場合もあるよなぁ
    指摘サンキュ!
    んじゃ銃に変更するわ

    >分担
    そうなると俺たちは関門3担当になるな

  • [15]ニッカ=コットン

    2015/05/11-22:50 

    >からくり屋敷
    なるほど。
    では「からくりが得意」ということを頭に置いて疑いながら屋敷に入った感じで書きます。

    >関門3、飛び道具
    クロスさん、オルクスさんにお願いしてもよろしいでしょうか
    私どもには一切使えないので申し訳ないです
    物は試し、くらいで(苦笑
    その分プランが長くなってしまうのが申し訳ないのですが・・・

    >関門2
    そうですね、1度目さえクリアできれば2回目は水量が少なくなるかもしれませんね。
    プロローグでもそんな印象を受けました。
    時間が経たなければ「浴槽のような噴水」の水かさは戻らないのではないか、と。
    ただ、一人目がトライしている間、残りのメンバーはどこで待機していれば安全でしょうか。
    失敗した場合、全員一緒に流されてしまいますよね・・・

    >分担
    あとはどの関門を担当するかを決めなければなりませんね。

  • [14]紫月 彩夢

    2015/05/11-21:25 

    ……クロスさん、自由設定の部分は、こういう事の成功判定には、使えないと思うの…。
    だって、それが出来るなら、とてもからくりの得意な誰かが、全部解いて行けばいいだけの話だもの。

    オルクスさんが試してみるのは、いいと思うの。
    でも、銃の方が狙いやすくない?とは。
    青いナイフがどの位置にあるのかは判らないし、一番奥だったりしたら、弓じゃ、狙いにくいと思うの。

  • [13]クロス

    2015/05/11-21:21 

    クロス:
    あっ発言がかぶった…
    御免…

  • [12]クロス

    2015/05/11-21:18 

    クロス:

    >からくり屋敷
    確かに一度飛び退いてから分かることだな
    あーでも、情報としてからくりが得意って聞いてるからもしかしたらからくり屋敷じゃ無いか?と言う推理は出来そうな気がする

    >関門3
    ふむ、飛び具なら俺持ってるぞ(自由設定にて)
    それかオルクが弓矢でやってみるか?

  • [11]紫月 彩夢

    2015/05/11-21:10 

    関門1
    壁の岩肌に掴まりながらカニ歩きの要領で、壁にも仕掛けがないか確認しながら進む

    関門3
    青いナイフを重点的に調べ、仕掛けがあれば操作する

    関門4
    ハート型の鍵から順に手に取って試す

    …今のところ、こんなところかしら。
    これだけ押さえれば、後は分担した人が説得分引いて余った文字数で細かく書き足す感じでいいかなって思うんだけど、どうかな。

    関門2に関しては、やっぱり銀の輪っかにナイフ付のロープを引っ掛けて、
    筋の所?で耐えるのがイメージ的にしっくりくる…わよね。
    全員が一度に挑戦しなくても、一人通過できれば、同じ方法で何度も行けるかもしれないし、
    溜めた水を放出しているのなら、二度目以降は水の量が少なくなってるかもだし、
    その辺は分担請け負った人が代表して試す感じで、どうかしら。

    関門3は…なんだか難しく考えちゃうところね。
    ケインが通った後にも拘らず、再び仕掛けが動いてるってのを踏まえたら、
    ナイフを外したりする方向性じゃ、無いのかしら。
    飛び道具…ナイフにパペットマペットの鳥を突っ込ませることは出来るわよ。
    他のナイフも諸共ぱーんとやりかねないから、あんまりお勧めしないけど…
    命中極振りのプレストガンナーでもない限り、ピンポイントで青いナイフだけ狙うのは難しいと思う。
    プレストガンナーならオルクスさんが居るから、挑戦するのは、ありだと思うけど。

  • [10]ニッカ=コットン

    2015/05/11-18:49 

    >関門3について
    ちょっと考えたんだけど、青いナイフだけ刺さらないようにしたら上に戻ることなく止まったりしないかしら?
    誰か飛び道具使える人が青いナイフを狙ってぶつけて床の同じ場所に刺さらないようにするとか!
    ・・・至難の業かな、やっぱり。

  • [8]ニッカ=コットン

    2015/05/11-18:44 

    現時点で私たちは「屋敷がからくり屋敷になっている」ことは知らないらしいので、関門1を突破する際、一度ケイトさんのように反射的に飛び退くことになるのでしょうね。

    >関門1
    紫月さんやクロスさんの仰るように、壁の岩肌に掴まりながらカニ歩きの要領で横へ少しずつ、壁にも仕掛けがないか確認しながら進むという案に賛成です

    >関門2
    ここは謎がたくさんありますね。
    まず、銅像の胸の穴。この中に何か入れたら水が止まったりするのでしょうか・・・
    そして天井の銀の輪をどう使うか。
    ロープもどれくらいの長さか分かりませんし先に結んであったナイフをどう使ったのかも気になります。
    ケイトさんは何かに気が付いた、とありますがそれが何かも気になりますよね。
    図を書いて考えてみたのですが、四角の筋は丈夫で水圧にも耐えているようですので、銀の輪にロープをなんとかして結びつけ、ターザンのように四角の筋の上に登ってやり過ごすのも可能なのでしょうか。
    洪水がどれくらいの高さまで来るかわかりませんが、四角の筋の中に入ってやり過ごせるものならそのほうが楽ですが・・・

    >関門3
    ここに関しては、現場検証ということで同意です

    >関門4
    に関しても同意です
    怪しいハートから順に試していく他ないですよね。

  • [7]クロス

    2015/05/10-20:51 

    オルクス:
    会議室覗けなくてすまない(汗)
    今日も仕事で遅くなってしまった(汗)

    >関門1
    壁に引っ掛けられる岩肌があるなら、ロッククライミングみたいに壁を伝って行けないか?
    カニの横歩きの様に壁の岩肌に手を引っ掛けてみたり…
    それならスイッチ押さずに行けるかなぁ、と考えてみた

    >関門2
    多分ロープがないと突破出来ない気がしてる
    所で、銀の輪っかっていくつあるんだ?
    もし一つだったら水が流れ切る迄全員登れるかどうか…
    まぁ一つだけってのは最悪のパターンだが(苦笑)

    >関門3
    青いナイフ…
    因みに「足元の痕跡は何度も同じ場所に突き刺さっているように見える」と書いてある
    つまり見ようによっては同じ場所に突き刺さってない可能性もあるって事じゃ無いか?
    それを踏まえて青いナイフが落ちて来る場所を見てみたら、謎が解けそうな気がしてならねぇ…
    取り敢えずこの関門は現場検証でやってみねぇとダメだな

    >関門4
    オレも、鍵はハートか雫だと思っている
    まぁコレも現場で候補から順に鍵を差し込んでみるで良いと思うんだ

    プランの軽量化するなら謎解きはちょろっと書く位…?

  • [6]紫月 彩夢

    2015/05/10-10:16 

    …ごめんなさい、思い切り被ったわ。ご指摘通り、完全な読み落としよ。改めて、紛らわしい事言ってごめんなさい。
    あと、分担に関しても、一人で違った考えしてたらどうしようって思ってたから、解釈が同じって判れてほっとしてるわ。ありがとう。

    関門の考察については、現状では[5]の通り。
    やっぱり関門3は、青いナイフを調べてみるしか、なさそうね…
    他の所は、考えながらだらだら書いたから、ご指摘あれば貰えると嬉しいわ。

  • [5]紫月 彩夢

    2015/05/10-10:07 

    【関門】

    ●関門2
    解説読み直して、ロープは関門2の手前で入手できることに気が付いたわ。
    ごめんなさい、完全な読み落とし。関門2は、ロープで突破できる…と思っていいのかしら。
    ターザン…まで頑張らなくても、水が流れ切るまで頑張るとか…?
    壁の筋の情景がいまいちピンと来てなくて、あれも使うのかしらと首をかしげている所よ。
    パペットマペットの鳥で、ロープ引っ掛けるとか出来たら楽ちんだなーくらいしか考え付いてないわ…。

    ●関門1
    ロープあったら便利だなーって思ってるんだけど、ここ、要らないかしら。
    スイッチが幾つもあって、
    穴の開く場所の淵には数センチ隙間があって、
    岩肌は掴んだり引っ掛けたりが出来る…
    なら、淵寄りの場所を、一列に並んで、押しちゃいそうなスイッチが無いか確かめながら歩けば、
    床を開けずに、あるいは開けてもぎりぎり落ちずにとどまれるんじゃないかな、と
    そこに万が一の命綱的なロープの一本でもあればベストかなって思ったけど…
    引き返すのも、無駄な時間になりそうかしら。

    ●関門3
    青いナイフと読むのなら、きっと青いナイフに何かあるの…よね。
    引っこ抜けるとか…?こればっかりは、現地で調べるしかないのかしら。

    ●関門4
    多分、ハートの鍵だと思うの。心の扉、だし。
    じゃなきゃ、滴型かな。涙を連想する物。
    張り紙から読み取れるのかなって思うから、どちらかだと思うんだけど…
    星型以外で、有力候補から順番に取ってみる、でいいと思う。

    できれば説得にしっかり重点置きたいし、関門の方、短く纏められるかしら。
    解決法が纏まった物から、文字数の削減に挑んでみようと思う。
    最終的に分担するならどう振り分けるかも、考えなきゃ、よね。

  • [4]ニッカ=コットン

    2015/05/10-10:07 

    ライト:

    関門については皆様の仰る通り、ひと組が通過したあとに続くという意味で言っています。
    突破方法を考え先頭を行く担当(プランを書く担当)を分けるという意味です。
    解りにくい発言、申し訳ありません。
    道は一つしかなく順に突破していくしかない、と解釈しています。


    ・1階から2階に上がる階段の前
    濡れた金網があり、下には落とし穴と同じく水が流れている。
    その上には、ナイフが結ばれたロープが落ちている。

    との表記がありますが、これは罠を突破する際にケイトさんが使い残していった物でしょうか
    「ロープ的な物がないと詰みそうな気がしてる」と紫月さんが仰っていますが、これを拾ったら使えるのではないでしょうか

    関門2、3に関してはクロスさんと同意見です
    青いナイフがキーになるのでしょうが、どうすれば突破できるかまでは分からないですね。
    もう少し考えてみます。

  • [3]クロス

    2015/05/09-21:43 

    オルクス:
    あー、遅くなってすまん…
    仕事で覗けなかった(汗)

    と、紫月達はオトーフ以来だな?久しぶり(微笑)
    ニッカ達は初めまして、だよな?

    >関門
    オレ達も、紫月と同じように1組は突破した後に続いて行くのだと思っていた
    分担するにも固まって行動した方がからくり屋敷ではいいと思う
    変にバラけると余計時間がくっちまうし…

    >関門2
    プロローグを読み返すと天井に銀の輪っかがあるらしい
    それを使ってこの関門は突破するんじゃないかと考えている
    ロープを輪っかに引っ掛けてターザンみたいないする、とか?←

    >関門3
    コレは、壁に書いてある【Knife-Blue】が肝になってる気がする
    訳すと、青いナイフだ
    青いナイフが刺さった場所を通ると安全、とかだったりしねぇかな←

  • [2]紫月 彩夢

    2015/05/09-05:05 

    紫月彩夢。そっちは姉の咲姫よ。ジョブはトリックスター。
    ニッカさんとは初めましてよね。クロスさんとは、オトーフ以来かしら。
    アンリが気になって、混ざらせて貰ったわ。どうぞ宜しくね。

    関門】
    分担って、一応確認するけれど、プラン的な意味で、よね。
    一組が関門に挑戦して突破した後に同じように続くorからくりを解いて抜けるって感じをイメージしているけど…
    3組に対して4門だから、描写的なものが気になるのなら要考慮かなって。
    あたしは文字数辛かったら一個請け負うくらいでいいんだけど。自信持って解けてるわけじゃないし

    それはそれとして、謎解きしないと始まらないのよね。
    飛び込んでみたのはいいけれど、なんとなーく突破手段が把握できるのは、関門1と関門4だけなのよね…
    2と3は……もうちょっと考えてみるわ。
    3人寄ればなんとやらって言うし、あたしも思いついた事色々言うと思うから、二人のお話もたくさん聞きたいわ。

    あと、なんか、ロープ的な物がないと詰みそうな気がしてるんだけど、
    あたしたち、普通にロープ使う理由があるかしら。
    オーガの居るかもしれない森に、アンリを探しに行って、屋敷にたどり着いたところ、よね…
    …屋敷がからくりまみれって判れば、急ぎでもないし、ロープくらい取りに引き返してもいいのかしら。
    ごめんなさい、深く考えすぎだとは思うけど、事前に分かってる事と判ってない事が
    かなり明確になってるし、色々踏まえたら気になっちゃって。

  • [1]ニッカ=コットン

    2015/05/09-00:46 

    ニッカ=コットンよ、よろしくね。
    こっちは精霊のライト。ジョブはロイヤルナイトよ。

    関門ごとに役割を分担して出来るだけすんなりクリアして
    アンリさんを説得できるといいわね。


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